JP2798342B2 - 4−tert−ブチルシクロヘキシル基含有シラン化合物 - Google Patents
4−tert−ブチルシクロヘキシル基含有シラン化合物Info
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Description
リート、大理石等の建材の表面撥水剤、シランカップリ
ング剤、あるいはオレフィン重合用触媒の添加剤として
有用である新規なアルコキシシラン化合物に関するもの
である。
材表面に撥水性を付与するための撥水剤として、直鎖の
アルキル基を有するアルコキシシラン化合物が有用であ
ることが知られている。またその撥水能に関しては、ア
ルキル鎖長が長くかさ高いものほど優れている、とされ
ている。しかし、長鎖のアルキル基を有するシラン化合
物は、その融点や沸点が高くなり、製造、使用の面から
その鎖長には限界がある。そこで、高い撥水能を持ち、
且つ容易に製造可能で取扱いが簡単な、かさ高い置換基
を持つアルコキシシラン化合物の開発が望まれていた。
フレキシビリティーの少ない置換基を有するアルコキシ
シラン化合物は、シランカップリング剤やオレフィン重
合用の触媒成分として有用であることが知られている。
そこで、新規な、かさ高く且つ立体配座が固定された置
換基を持つアルコキシシラン化合物の出現が望まれてい
た。
体配座が固定された置換基を有し、しかも、製造および
使用の際の取扱いが簡便な、新規なアルコキシシラン化
合物を提供することを目的とするものである。
を達成すべく種々検討を重ねた結果、製造および使用の
際、より簡便な取り扱いができ、建材の表面撥水剤やシ
ランカップリング剤、あるいはオレフィン重合用の触媒
添加剤として有用で、新規なシラン化合物である下記式
[I]
ヘキシル基含有シラン化合物を見いだした。
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−
ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、4ーtertーブチルシ
クロヘキシル基等で例示される1級または2級のアルキ
ル基であり、R2 は、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基等で例示される炭素数1〜4のアル
キル基である。R1 およびR2 は同一でも異なっていて
もよい。
キシル基含有シラン化合物は、例えば次の方法により製
造することができる。
II] R1 Si(OR2 )3 [III] で表わされるアルキルトリアルコキシシランとを、エー
テル系溶媒中、もしくはエーテル系溶媒と炭化水素系溶
媒の混合溶媒中で反応させることにより得る。
で説明したものと同じとする。
は、対応する塩化物から常法によって得られるものであ
る。4−tert−ブチルシクロヘキシル基含有シラン
化合物を製造する際、その使用量は、化学式[III] で表
わされるアルキルトリアルコキシシラン1モルに対し
て、通常1〜1.2モル程度である。
は、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒド
ロフラン等があり、炭化水素系溶媒としては、トルエ
ン、キシレン、n−ヘキサン、i−オクタン等が挙げら
れる。
しい。
ルシクロヘキシル基を含有するシラン化合物を製造する
こともできる。
グリニャール試薬とを反応させる。ここでのR2 は、化
学式 [I] のところで説明したものと同じものである。
ルに対して2〜2.4モルの化学式[II]のグリニャール
試薬を用いる。これ以外は前記と同じ条件で反応を行
い、2個の4−tert−ブチルシクロヘキシル基を含
有するシラン化合物を得る。
っても製造できる。
ール試薬と、下記式[V] R1 SiX3 [V] で表わされるアルキルトリハロシランとを反応させて、
下記式[VI]
説明したものと同じものであり、Xはハロゲン原子であ
る。
より、新規なシラン化合物 [I] を得ることもできる。
ここでのR2 は、化学式 [I] のところで説明したもの
と同じものである。
の反応溶媒、反応温度等は、前記の製造方法と同様であ
る。
ルとを用いてエステル化反応を行う際には、生成するハ
ロゲン化水素を中和するために、例えばトリエチルアミ
ン、トリブチルアミン等の三級アミンや、ピリジン、キ
ノリン、イミダゾール等の含窒素複素環化合物を共存さ
せておくことが好ましい。これらの脱ハロゲン化水素剤
は、ジハロシラン化合物1モルに対して2〜3モル使用
する。
量は、ジハロシラン化合物1モルに対して通常2〜3モ
ル程度である。
ルシクロヘキシル基を有するシラン化合物を得ることも
できる。
[II]のグリニャール試薬2〜2.4モルを、これ以外は
前記と同じ条件で反応させて、下記式[IX]
ここでのXはハロゲン原子である。しかる後に、上記と
同様の方法で、このジハロシラン化合物[IX]と、化
学式[VII]のアルコールとを用いてエステル化反応を行
うことにより、2個の4−tert−ブチルシクロヘキ
シル基を有するシラン化合物が得られる。
するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるもの
ではない。
た200mlガラスフラスコ中へ、cis−1−クロロ
−4−tert−ブチルシクロヘキサン17.5g(0.1
0mol)とマグネシウム2.43g(0.10gat
om)とをテトラヒドロフラン30ml中で反応させて
得られたグリニャール試薬を仕込んだ。次に、滴下ロー
トよりメチルトリメトキシシラン13.6g(0.10
mol)を60〜70℃で1時間かけて滴下し、さらに
還流下で5時間反応させた。得られた反応混合物を冷却
後、生成した塩を濾去し、濾液を蒸留して84〜86℃
/2mmHgの沸点を有する無色の液体18.3gを得
た。
った。測定結果を次に示す。
トルの測定を、室温下で、重水素化したクロロホルム
(CDCl3 )溶媒中で行った。測定結果を次に示す。
CH) −0.02(s、3H、Si−CH 3 )13 C−核磁気共鳴スペクトル δ(ppm):50.2(OCH3 ) 48.2((CH3 )3 C−CH) 32.4((CH3 )3 C) 28.5(Si−CH−CH2 ) 27.3((CH3 )3 C) 27.1((CH3 )3 C−CH−CH2 ) 24.4(Si−CH−CH2 ) −8.1(Si−CH3 ) この液体の赤外吸収スペクトルの測定結果は図1に示す
とおりであった。
rans−4−tert−ブチルシクロヘキシル)メチ
ルジメトキシシランであることが確認された。メチルト
リメトキシシランに対して単離収率は75%であった。
た300mlガラスフラスコ中へ、cis−1−クロロ
−4−tert−ブチルシクロヘキサン35.0g(0.2
0mol)とマグネシウム4.86g(0.20gat
om)とをテトラヒドロフラン24mlとo−キシレン
24mlの混合溶媒中で反応させて得られたグリニャー
ル試薬を仕込んだ。これに、o−キシレン48mlを加
えた後、滴下ロートよりテトラメトキシシラン14.5
g(0.095mol)を95〜100℃で1時間かけ
て滴下し、さらに還流下で5時間反応させた。得られた
反応混合物を冷却後、生成した塩を濾去して、濾液を蒸
留して154〜155℃/0.15mmHgの沸点を有
する無色の粘稠な液体24.9gを得た。この液体は、
蒸留後、室温下で1晩放置すると、45〜46℃の融点
を有する白色の固体となった。
定を行った。測定結果を次に示す。
トルの測定を、室温下のもとで重水素化したクロロホル
ム(CDCl3 )溶媒中で行った。測定結果を次に示
す。
CH)13 C−核磁気共鳴スペクトル δ(ppm):50.8(OCH3 ) 48.3((CH3 )3 C−CH) 32.5((CH3 )3 C) 28.8(Si−CH−CH2 ) 27.6((CH3 )3 C−CH−CH2 ) 27.4((CH3 )3 C) 24.0(Si−CH) この物質の赤外吸収スペクトルの測定結果は図2に示す
とおりであった。
ス(trans−4−tert−ブチルシクロヘキシ
ル)ジメトキシシランであることが確認された。単離収
率は用いたテトラメトキシシランに対して71%であっ
た。
た200mlガラスフラスコ中に、cis−1−クロロ
−4−tert−ブチルシクロヘキサン17.5g(0.1
0mol)とマグネシウム2.43g(0.10gat
om)とをテトラヒドロフラン30ml中で反応させて
得られたグリニャール試薬を仕込んだ。次に、滴下ロー
トよりメチルトリクロロシシラン15.0g(0.10
mol)を室温で1時間かけて滴下し、さらに還流下で
5時間反応させた。得られた反応混合物を冷却後、生成
した塩を濾去し、濾液を蒸留して92〜93℃/3mm
Hgの沸点を有する留分を得た。
計、および滴下ロートを備えた200mlガラスフラス
コ内に、トリエチルアミン20.2g(0.20mo
l)およびn−ヘキサン50mlと共に仕込んだ。次に、滴
下ロートよりメタノール6.4g(0.20mol)を
滴下した後、これを1時間撹拌した。得られた反応混合
物を濾過し、生成した塩を濾去した後、濾液を蒸留して
沸点88〜89℃/2.5mmHgの無色透明液体1
4.8gを得た。
び13C−核磁気共鳴スペクトル、赤外吸収スペクトル
は、実施例1で得られた化合物のスペクトルと同様であ
り、得られた液体はtrans−4−tert−ブチル
シクロヘキシルメチルジメトキシシランであることが確
認された。単離収率はメチルトリクロロシランに対して
61%であった。
ラン化合物の赤外吸収スペクトルを示す図である。
ラン化合物の赤外吸収スペクトルを示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記式 [I] 【化1】 (式中のR1 は1級もしくは2級のアルキル基、R2 は
炭素数1〜4のアルキル基である)で表わされる4−t
ert−ブチルシクロヘキシル基含有シラン化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12158693A JP2798342B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 4−tert−ブチルシクロヘキシル基含有シラン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12158693A JP2798342B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 4−tert−ブチルシクロヘキシル基含有シラン化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06329683A JPH06329683A (ja) | 1994-11-29 |
JP2798342B2 true JP2798342B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=14814915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12158693A Expired - Fee Related JP2798342B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 4−tert−ブチルシクロヘキシル基含有シラン化合物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2798342B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002179687A (ja) * | 2000-12-18 | 2002-06-26 | Dow Corning Toray Silicone Co Ltd | オルガノアルコキシシランの製造方法 |
WO2023181867A1 (ja) * | 2022-03-24 | 2023-09-28 | Agc株式会社 | 化合物、組成物、表面処理剤、物品の製造方法、及び物品 |
-
1993
- 1993-05-24 JP JP12158693A patent/JP2798342B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06329683A (ja) | 1994-11-29 |
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