JP2817922B2 - ふっ素系樹脂成形体 - Google Patents

ふっ素系樹脂成形体

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱膨張率の低減され、且つ優れた機械的物
性および成形加工を有するふっ素系樹脂成形体に関す
る。
(従来の技術) ポリクロロ三ふっ化エチレン、エチレン−四ふっ化エ
チレン共重合体、四ふっ化エチレン−六ふっ化プロピレ
ン共重合体、パーフルオロアルコキシふっ素樹脂等のふ
っ素系樹脂は第1表に示す如き広い使用温度を有し、成
形性が良く、耐薬品性、耐アルカリ性、耐酸性、耐水
性、耐候性、耐食性、耐摩耗性、電気絶縁性等がすぐれ
ているのでパイプ、バルブ、ポンプ等のライニング材、
フレキシブルチューブ、フイルム、ウェハーバスケッ
ト、ポンプインペラー、機械部品、化学実験器具など広
い用途に使用されている。
しかし、ふっ素系樹脂は線膨張系数が大きいため、温
度変化の激しい条件下あるいは高温領域での使用によっ
て熱的に変化する場合がある。従ってふっ素系樹脂成形
体は、特にエレクトロニクス分野において高精度が要求
される部品、化学装置に使用されるパイプやライニング
材に応用することは困難である。
成形体の線膨張係数を低減するために、石綿等との複
合成形体とすること、金属材や繊維強化プラスチック
(FRP)との積層体とすること等が考えられる。しかし
ながら、このような複合成形体は、たとえ大量の充填材
を使用してもふっ素系樹脂の線膨張係数が充分には低減
されず、逆にふっ素系樹脂が有していた優れた表面特性
(摩擦特性や摩耗特性)が損なわれる。他方、積層体の
場合は、物性的には解決されるが、積層化による重量の
増加、線膨張係数の違いによる層間剥離、成形加工性の
自由度低下等の新たな問題が新たに発生する。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明が上記従来の問題点を解決するものであり、そ
の目的とするところは、ふっ素系樹脂の優れた耐候性、
耐薬品性、耐摩耗性、耐汚染性等の特性を損なうこと無
く、線膨張係数が大幅に低減され、更に優れた機械的物
性および成形加工性をも併せ持つふっ素系樹脂成形体を
提供することにある。
(問題を解決するための手段) 本発明で使用されるふっ素系樹脂は、ポリクロロ三ふ
っ化エチレン、エチレン−四ふっ化エチレン共重合体、
四ふっ化エチレン−六ふっ化プロピレン共重合体及びパ
ーフルオロアルコキシふっ素樹脂よりなる群から選ばれ
たものである。
上記ポリクロロ三ふっ化エチレンは通常の溶融成形が
可能なものであればよく、その重合度は500〜3000程度
のものが好ましい。
上記エチレン−四ふっ化エチレン共重合体は、エチレ
ンと四ふっ化エチレンの共重合体であり、共重合比率は
8:2〜2:8のものが好ましい。
上記四ふっ化エチレン−六ふっ化プロピレン共重合体
は、四ふっ化エチレンと六ふっ化プロピレンの共重合体
であり、六ふっ化プロピレンの含量は10〜20mol%が好
ましい。
上記パーフルオロアルコキシふっ素樹脂は四ふっ化エ
チレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合
体であり、パーフルオロアルキルビニルエーテルの含量
は1〜10mol%が好ましく、アルキル基は炭素数1〜10
のものが好ましい。
本発明で使用される異方性溶融形態を示す重合体
(b)(以下液晶ポリマーと称す)としては、芳香族−
脂肪族ポリエステル、全芳香族ポリエステル、芳香族ポ
リアゾメチン、ポリイミドエステル等が挙げられ、これ
らのうち異方性溶融形態を示す化合物が選択される。芳
香族−脂肪族ポリエステルとしては、例えばポリエチレ
ンテレフタレートとパラヒドロキシ安息香酸との共重合
体がある。全芳香族ポリエステルとしては、例えばパラ
ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
との共重合体;又はパラヒドロキシ安息香酸、テレフタ
ル酸及び6−ヒドロキシ−2−ナフトールの共重合体が
ある。芳香族ポリアゾメチンとしては、例えばポリ(ニ
トリロ−2−メチル−1,4−フェニレンニトロエチリデ
イン−1,4−フェニレンエチリデイン)等がある。ポリ
イミドエステルとしては、例えば2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、テレフタル酸及び4(4′−ヒドロキシフタ
ルイミド)フェノールの重合体、又はジフェノールと4
−(4′−ヒドロキシフタルイミド)安息香酸から誘導
される共重合体等がある。
これらの共重合体が液晶ポリマーであることを判別す
るには、液晶ポリマーが溶融状態で光学的異方性を示し
えることを利用するとよい。光学的異方性は、通常の偏
光顕微鏡を用いることによって確認しうる。例えば加熱
ステージ上に1mm以下の厚さに調整された試験片を置
き、窒素雰囲気下で2℃/min程度の昇温速度で加熱して
ゆく。この状態で偏光顕微鏡の偏光子と検光子を直交さ
せ、40倍もしくは100倍の倍率で観測することにより容
易に確認することができる。このような方法では、また
同時に、これら共重合体が液晶相に転移する温度も測定
し得る。このことは熱分析(例えばDSC、TMA等)によっ
ても測定可能な場合がある。
上記液晶ポリマーとしては、第1表に示したふっ素系
樹脂の成形温度範囲で異方性溶融形態を示す重合体が好
適に使用される。
換言すると、本発明の成形体はふっ素系樹脂と、それ
が熱分解を起こさずに溶融する温度範囲と部分的に重複
する温度範囲内で異方性溶融形態を示しえる(即ち溶融
可能である)液晶ポリマーとで構成されているのが好ま
しい。
なぜなら、本発明における成形体の製造手段として
は、一般に、上記組成物を溶融状態で互いに分散させる
工程を包含する方法が用いられるためである。このよう
な方法に於て、組成物を構成するふっ素系樹脂と液晶ポ
リマーとのうちいずれか一方が熱分解を起こすような場
合には、得られた成形体の物理的特性が低下するため好
ましくない。前述の通り、ふっ素系樹脂の成形温度は30
0〜400℃とされているので、このような温度範囲で成形
可能な液晶ポリマーを選ぶことが好ましい。従って、上
記の液晶ポリマーのうち、特に、芳香族−脂肪族ポリエ
ステル、および全芳香族ポリエステルが好適である。
上述した液晶ポリマー単独の成形体は、通常優れた機
械的物性(例えば強度、弾性率、および衝撃強度)を有
する。更に射出成形や押し出し成形によって得られた成
形体は、溶融時にポリマー分子が樹脂の流れ方向に対し
て平行に配向することにより、増強された機械的物性を
示す。これは液晶ポリマーが異方性溶融形態を示すが故
の自己補強効果であり、その増強度はポリマー分子の配
向程度によって支配されている。即ち液晶ポリマーの溶
融成形体の機械的物性は、成形の方法および/または成
形体の形状によってしばしば異なる。また同じ理由によ
り液晶ポリマーの成形体は、機械的物性に関して顕著な
異方性を示す。加えて液晶ポリマーはその分子構造が線
状であるため、通常極めて小さな線膨張係数(熱膨張
率)を有する。しかも成形体においては流動に平行な方
向に対しては、更に小さい値を示すことも認められてい
る。本発明のふっ素系樹脂成形体は、このような特性を
有する液晶ポリマーとふっ素系樹脂とを含有するため、
ふっ素系樹脂のみからなる成形体に比べて線膨張係数が
低減され、しかも、この成形体は機械的物性と成形加工
性にも優れる。
本発明のふっ素系樹脂成形体を構成するふっ素系樹脂
(a)と液晶ポリマー(b)の重量割合は60:40〜97:3
であり、好ましくは70:30〜95:5である。液晶ポリマー
が3重量%を下回ると線膨張係数の低減効果が期待でき
ない。また、40重量%近くになるとその効果がほぼ一定
値に収束し、40重量%を越えると、液晶ポリマーのフィ
ブリルが微細化し難く、成形体の物理的な緻密さが得ら
れなくなるからである。
又、本発明においては、ポリアリレート、ポリエチレ
ンテレフタレート及びポリカーボネートよりなる群から
選ばれた一種以上のポリマー(c)を含有する。ポリマ
ー(c)はふっ素系樹脂と液晶ポリマーの相溶性を向上
させる。ふっ素系樹脂と液晶ポリマーはその界面におけ
る親和性が小さいが上記ポリマーを添加すると相溶性が
向上し、成形体が緻密になり表面の平滑性や機械的物性
が向上する。
上記ポリアリレートとはビスフェノールAとテレフタ
ル酸もしくはイソフタル酸の共重合体である。ポリアリ
レートは通常の溶融成形が可能なものであればよいが、
その分子量は1000〜40,000程度であることが好ましい。
上記ポリエチレンテレフタレートとは下式で示される
線状ポリエステルであって、分子量が1000〜40,000のも
のが好ましい。
又、上記ポリカーボネートとは主鎖にカーボネート結
を有する高分子化合物であり、次式で示される高分子化
合物が好適に使用され、特にビスフェノールAとホスゲ
ンの反応から得られるものが好ましい。又、分子量は20
00〜40,000のものが好ましい。
(式中、R1はフェニレン基、ハロゲンもしくはアルキル
置換フェニレン基又はナフチレン基を示し、R2は水素も
しくは炭素数10以下のアルキル基を示す。) 上記ポリマー(c)の割合はふっ素系樹脂(a)と液
晶ポリマー(b)の合計量100重量部に対し、1〜20重
量部であり、好ましくは2〜10重量部である。
ポリマーの添加量が少なくなるとふっ素系樹脂と液晶
ポリマーの相溶性を向上させる効果がなくなり、20重量
部を越えると、ふっ素系樹脂が有する優れた耐薬品性、
耐候性等の特性が損なわれる。
又、本発明においては若干の物性改良、および成形性
の安定化を目的とし、ガラス繊維、無機充填剤、改質
剤、滑剤、熱安定剤、可塑剤等が添加されてもよい。
本発明のふっ素系樹脂成形体は、一般的に溶融成形に
よって製造される。このような製造方法としては、ふっ
素系樹脂、液晶ポリマー、およびポリマーのポリマーブ
レンドの溶融物を成形する任意の成形方法が挙げられ
る。例えば、ふっ素系樹脂、液晶ポリマー、及びポリマ
ーを溶融、混練し、引き続いて押し出し成形、ブロー成
形、射出成形、カレンダー成形等によって成形される。
このような成形時に於て液晶ポリマーは、溶融状態で
伸張流動や剪断流動を受けることにより容易にフィブリ
ル形態を形成し、しかも実質的にその長軸が互いに平行
に配列することがしばしば認められる。かかるフィブリ
ルの配向程度は線膨張係数を低減させるのに効果的であ
る。従って、液晶ポリマーのフィブリル化を促進させ、
フィブリルの配向度を高める手段を用いることが有用で
ある。例えば押し出し成形では、成形機にスタティクミ
ルを直列に配置させると効果的である。これは押し出し
機中で充分に分散したブレンド体がスタティクミル内を
通過する際に液晶状態にある液晶ポリマーに対して効率
的に伸張流動や剪断流動を付加させる為である。同じ理
由で押し出し機のヘッド部分に比較的小径の通路を有す
るブレーカーを設けること、目開き径約1mm以下のメッ
シュを設けることが有用である。これは溶融樹脂の流路
に絞り込まれた通路を設け、流体が該通路を通過する時
に圧力勾配を発生させ、特に流線方向に速度分布を与え
ることで伸張力を高める手法である。更には成形物が冷
却固化する迄に1軸もしくは2軸方向に延伸させること
は、液晶ポリマーのフィブリル化が著しくなるため、極
めて有効な手段である。また射出成形においては、一般
的な方法でも液晶ポリマーのフィブリル化はある程度期
待できるが、さらに向上を期待する場合は、金型内での
樹脂のせん断速度を大きくすること(例えば射出速度を
上げること、ノズルやスプールをコニカル形状にするこ
と、金型の長さ/厚み比(L/T)を大きくすること)等
が有効である。
このようにして得られる成形体においては、ふっ素系
樹脂中に液晶ポリマーの長繊維(フィブリル)が均一に
分散しているために、ふっ素系樹脂のみからなる成形体
と比較して小さい線膨張係数を示す。しかも、成形体は
改善された機械的物性を有する。なぜなら液晶ポリマー
はフィブリル形態を取るときに、そのポリマーの分子が
最も高い配向状態にあるため、より大きい弾性率とより
小さい(時には負の値をも示す)線膨張係数を併せ持
ち、液晶ポリマーを含有する成形体の線膨張係数を低減
するのに特に効果的と考えられるからである。本発明の
ふっ素樹脂系成形体は、上記のような方法により液晶ポ
リマーがフィブリル化されてなり、そのフィブリル形態
は、直径が100μm以下、平均長さ/直径比(L/D)が10
以上に限定される。平均長さ/直径比(L/D)がが大き
いほど効果的で、さらに好ましくは、100以上である。
このような形状を有する液晶ポリマーのフィブリルが分
散されていることにより、ふっ素系樹脂成形体の線膨張
係数が、ふっ素系樹脂のみからなる成形体に比べて充分
に低い値を示す。また、フィブリルが成形体中において
実質的に一軸配向していれば、該方向の線膨張係数は選
択的に低減され好ましい。
本発明のふっ素系樹脂成形体は、シート状、棒状、フ
イルム状、パイプ状、繊維状、塊状など所望の形状に成
形される。本発明の成形体は、各種の強酸や溶剤下で使
用されるパイプ、チューブ、フイルム、ライニング材、
バルブシート、フイルター等のプラント部材、機械部
品、電子部品等として幅広い用途に応用される。
(実施例) 次に本発明の実施例を説明する。
実施例1、比較例1、2 第2表に示した所定量のポリクロロ三ふっ化エチレン
(ダイキン社製:ダイフロンCTFE、表中PCTFE)、全芳
香族ポリエステル液晶ポリマー(ポリプラスチックス社
製:VECTRAA 950、表中LCP)、及びポリカーボネート
(帝人化成社製:パンライトL−1225、表中PC)を充分
に乾燥した後、二軸混練押し出し機に供給し、樹脂温度
330℃にて3成分の溶融混練を充分に行った後約3mm径の
ストランド状成形物として押し出し、それをペレタイザ
ーを用いて長さ約4mmに切断してペレットを得た。得ら
れたペレットを25mm単軸押し出し機に供給しシート状成
形体に成形した。ここで、押し出し機シリンダー内にお
ける樹脂温度は330℃、スクリュー回転数は40rpmであっ
た。又、押し出し機の成形ダイの開口寸法は厚み3mm、
幅50mm、設定温度は290℃であった。押し出し機の、押
し出す方向の延長線上に、成形体を冷却する水槽、およ
び成形体を引き取るロール引き取り機をそれぞれ設置
し、引き取り機の引き取り速度を変えて成形体を延伸し
た。
尚、延伸比は次式で計算した。
得られたシート状成形体をジメチルアセトアミドで溶
解し、残ったフィブリルの偏光顕微鏡写真(100倍)か
ら液晶ポリマーのフィブリルの平均長さ(L)を測定
し、成形体の断面の電子顕微鏡写真(1000倍)からフィ
ブリルの直径(D)を測定し、L/Dを求めた。
得られたシート状成形体の押出し方向の引張試験(AS
TM D 638に準拠)を行うと共に、同方向の線膨張係
数(ASTM D 696に準拠)を測定した。得られた結果
を第2表に示した。
実施例2、比較例3、4 第3表に示した所定量のエチレン−四ふっ化エチレン
共重合体(ダイキン社製、ネオフロンETFE、表中ETF
E)、全芳香族ポリエステル液晶ポリマー(ポリプラス
チック社製:VECTRA A950、表中LCP)及びポリカーボネ
ート(帝人化成社製:バンライトL−1225、表中PC)を
充分に乾燥した後、二軸混練押し出し機を用い、樹脂温
度310℃にて3成分の溶融混練を充分に行って約3mm径の
ストランド状成形物として押し出し、それをペレタイザ
ーを用いて長さ約4mmに切断してペレットを得た。得ら
れたペレットを使用し、押し出し機シリンダー内におけ
る樹脂温度を330℃にし、成形ダイの設定温度を300℃に
した以外は実施例1で行ったと同様にしてシート状成形
体を得、物性を測定し、結果を第3表に示した。
実施例3、比較例5、6 第4表に示した所定量の四ふっ化エチレン−六ふっ化
プロピレン共重合体(ダイキン社製、ネオフロンFEP、
表中FEP)、全芳香族ポリエステル液晶ポリマー(ポリ
プラスチックス社製、VECTRA A950、表中LCP)及びポ
リカーボネート(帝人化成社製:パンライトL−1225、
表中PC)を充分に乾燥した後、二軸混練押し出し機を用
い、樹脂温度350℃にて3成分の溶融混練を充分に行っ
て約3mm径のストランド状成形物として押し出し、それ
をペレタイザーを用いて長さ約4mmに切断してペレット
を得た。得られたペレットを使用し、押し出し機シリン
ダー内の樹脂温度を340℃にし、成形ダイの設定温度を3
20℃にした以外は、実施例1で行ったと同様にしてシー
ト状成形体を得、物性を測定し、結果を第4表に示し
た。
実施例4、比較例7、8 第5表に示した所定量のパーフルオロアルコキシふっ
素樹脂(ダイキン社製、ネオフロンPFA、表中PFA)、全
芳香族ポリエステル液晶ポリマー(ポリプラスチックス
社製、VECTRA A950、表中LCP)及びポリカーボネート
(帝人化成社製、パンライトL−1225、表中PC)を用
い、実施例3で行ったと同様にしてペレットを得た。得
られたペレットを使用し、押し出し機シリンダー内の樹
脂温度を350℃にし、成形ダイの設定温度を333℃にした
以外は実施例1で行ったと同様にしてシート状成形体を
得、物性を測定し、結果を第5表に示した。
(発明の効果) 本発明のふっ素系樹脂成形体の構成は上述の通りであ
り、ふっ素系樹脂が持つ優れた耐候性、耐薬品性、耐摩
耗性、耐汚染性などの特性を損なうこと無く、線膨張係
数が大幅に低減され、表面性がすぐれ且つ優れた機械的
物性および成形加工性を有している。
従って本発明の成形体は各種の強酸や溶剤下で使用さ
れるパイプ、チューブ、フイルム、ライニング材、バル
ブシート、フイルターなどのプラント部材、機械部品、
電子部品等の幅広い用途に応用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 27/12 C08L 67/02 C08L 29/10 C08L 69/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリクロロ三ふっ化エチレン、エチ
    レン−四ふっ化エチレン共重合体、四ふっ化エチレン−
    六ふっ化プロピレン共重合体及びパーフルオロアルコキ
    シふっ素樹脂よりなる群から選ばれたふっ素系樹脂と、 (b)異方性溶融形態を示す重合体と、 (c)ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート及
    びポリカーボネートよりなる群より選ばれた一種以上の
    ポリマー よりなり、ふっ素系樹脂(a)と重合体(b)の重量比
    が60:40〜97:3であり、ふっ素系樹脂(a)と重合体
    (b)の合計量100重量部に対し、ポリマー(c)の含
    有量が1〜20重量部であるふっ素系樹脂成形体であっ
    て、 重合体(b)が、直径が100μm以下、平均長さ/直径
    比(L/D)が10以上であるフィブリル形態を有すること
    を特徴とするふっ素系樹脂成形体。
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