JP2816778B2 - キナゾリノン誘導体の製造方法 - Google Patents
キナゾリノン誘導体の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キナゾリノン誘導体の
製造方法に関する。さらに詳しくは、中枢神経系に作用
しマイナートランキライザーや筋弛緩剤として使用され
るアフロクアロン〔6−アミノ−2−フルオロメチル−
3−(2−メチルフェニル)−4(3H)−キナゾリノ
ン〕の合成中間体として有用なキナゾリノン誘導体の製
造方法に関する。
製造方法に関する。さらに詳しくは、中枢神経系に作用
しマイナートランキライザーや筋弛緩剤として使用され
るアフロクアロン〔6−アミノ−2−フルオロメチル−
3−(2−メチルフェニル)−4(3H)−キナゾリノ
ン〕の合成中間体として有用なキナゾリノン誘導体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来、本
発明におけるキナゾリノン誘導体は、第1工程として塩
化チオニルの存在下に5−ニトロアンスラニル酸とo−
トルイジンとを反応させてN−(2−アミノ−5−ニト
ロベンゾイル)−2−メチルアニリンとし(特公昭55
−11662号公報)、次いで閉環反応に付すことによ
って合成されることが知られている(特公昭52−15
599号公報)。しかしながら、かかる反応経路では閉
環反応にさらに2工程を要するため計3工程が必要とな
り、反応操作が複雑である。また、収率の面からみて、
第1工程での収率は79.5%、第2工程の収率は9
3.7%、第3工程の収率は98.7%であり、総じて
出発原料に対する収率は73.5%となり、経済的とは
いえず、工業的に有利な方法ではない。
発明におけるキナゾリノン誘導体は、第1工程として塩
化チオニルの存在下に5−ニトロアンスラニル酸とo−
トルイジンとを反応させてN−(2−アミノ−5−ニト
ロベンゾイル)−2−メチルアニリンとし(特公昭55
−11662号公報)、次いで閉環反応に付すことによ
って合成されることが知られている(特公昭52−15
599号公報)。しかしながら、かかる反応経路では閉
環反応にさらに2工程を要するため計3工程が必要とな
り、反応操作が複雑である。また、収率の面からみて、
第1工程での収率は79.5%、第2工程の収率は9
3.7%、第3工程の収率は98.7%であり、総じて
出発原料に対する収率は73.5%となり、経済的とは
いえず、工業的に有利な方法ではない。
【0003】また別法として2−ハロメチル−(o−ト
リル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾリノンを原料
とし、例えば2位のクロロメチルからフルオロメチルへ
ハロゲン置換する反応が特公昭55−16508号公報
およびJ. Med. Chem. 22, No.1, 95-99, 1979 に開示さ
れているが、置換基の変換のみであっても収率が68%
と好ましいものではない。
リル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾリノンを原料
とし、例えば2位のクロロメチルからフルオロメチルへ
ハロゲン置換する反応が特公昭55−16508号公報
およびJ. Med. Chem. 22, No.1, 95-99, 1979 に開示さ
れているが、置換基の変換のみであっても収率が68%
と好ましいものではない。
【0004】また、2−フルオロアセタミド−5−ニト
ロ安息香酸を用いて閉環反応させ、アフロクアロン誘導
体を合成した例として、2−フルオロアセタミド−5−
ニトロ安息香酸と2−アミノ−ベンジルアルコールとを
1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの存在下にジシクロ
ヘキシルカルボジイミドによって閉環することにより、
3位がo−ヒドロキシメチルフェニルで置換した化合物
を得る方法が Chem. Pharm. Bull. 31(4), 1158-1165(1
983)に開示されているが、該化合物は粗生成物としてわ
ずか25.2%の収率であると報告されている。
ロ安息香酸を用いて閉環反応させ、アフロクアロン誘導
体を合成した例として、2−フルオロアセタミド−5−
ニトロ安息香酸と2−アミノ−ベンジルアルコールとを
1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの存在下にジシクロ
ヘキシルカルボジイミドによって閉環することにより、
3位がo−ヒドロキシメチルフェニルで置換した化合物
を得る方法が Chem. Pharm. Bull. 31(4), 1158-1165(1
983)に開示されているが、該化合物は粗生成物としてわ
ずか25.2%の収率であると報告されている。
【0005】従って、本発明の目的は、2−フルオロア
セタミド−5−ニトロ安息香酸を合成し、さらに2−フ
ルオロメチル−3−(2−メチルフェニル)−6−ニト
ロ−4(3H)−キナゾリノンを簡易にかつ高収率に得
ることができる、工業的に有利なキナゾリノン誘導体の
製造方法を提供することにある。
セタミド−5−ニトロ安息香酸を合成し、さらに2−フ
ルオロメチル−3−(2−メチルフェニル)−6−ニト
ロ−4(3H)−キナゾリノンを簡易にかつ高収率に得
ることができる、工業的に有利なキナゾリノン誘導体の
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明の要旨は、 (1)5−ニトロアンスラニル酸をアセトニトリル、酢
酸エチル、テトラヒドロフラン、n−ヘキサンおよびn
−ヘプタンから選ばれた非プロトン系の有機溶媒に懸濁
した後、該5−ニトロアンスラニル酸をモノフルオロ酢
酸クロライドと反応させることを特徴とする2−フルオ
ロアセタミド−5−ニトロ安息香酸の製造方法、並びに (2)前記(1)の工程(第1工程)と、該第1工程に
より得られた2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息
香酸とo−トルイジンを反応させる工程(第2工程)を
有することを特徴とする2−フルオロメチル−3−(2
−メチルフェニル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾ
リノンの製造方法に関する。
解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明の要旨は、 (1)5−ニトロアンスラニル酸をアセトニトリル、酢
酸エチル、テトラヒドロフラン、n−ヘキサンおよびn
−ヘプタンから選ばれた非プロトン系の有機溶媒に懸濁
した後、該5−ニトロアンスラニル酸をモノフルオロ酢
酸クロライドと反応させることを特徴とする2−フルオ
ロアセタミド−5−ニトロ安息香酸の製造方法、並びに (2)前記(1)の工程(第1工程)と、該第1工程に
より得られた2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息
香酸とo−トルイジンを反応させる工程(第2工程)を
有することを特徴とする2−フルオロメチル−3−(2
−メチルフェニル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾ
リノンの製造方法に関する。
【0007】本明細書において、5−ニトロアンスラニ
ル酸を出発原料として2−フルオロアセタミド−5−ニ
トロ安息香酸を得る工程を第1工程とし、得られた2−
フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸から本発明に
おける目的化合物である2−フルオロメチル−3−(2
−メチルフェニル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾ
リノンを得る工程を第2工程と呼ぶ。
ル酸を出発原料として2−フルオロアセタミド−5−ニ
トロ安息香酸を得る工程を第1工程とし、得られた2−
フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸から本発明に
おける目的化合物である2−フルオロメチル−3−(2
−メチルフェニル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾ
リノンを得る工程を第2工程と呼ぶ。
【0008】
【化1】
【0009】第1工程での反応は、有機溶媒に懸濁した
5−ニトロアンスラニル酸をモノフルオロ酢酸クロライ
ドと反応させて2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安
息香酸を得ることからなる。ここで用いられる有機溶媒
としては、アセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロ
フラン、n−ヘキサンおよびn−ヘプタンから選ばれた
非プロトン系の有機溶媒、あるいはそれらの混合溶媒が
挙げられる。
5−ニトロアンスラニル酸をモノフルオロ酢酸クロライ
ドと反応させて2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安
息香酸を得ることからなる。ここで用いられる有機溶媒
としては、アセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロ
フラン、n−ヘキサンおよびn−ヘプタンから選ばれた
非プロトン系の有機溶媒、あるいはそれらの混合溶媒が
挙げられる。
【0010】モノフルオロ酢酸クロライドの使用量は、
5−ニトロアンスラニル酸に対して通常1〜2倍モル程
度が好ましく、これよりも少なければ収率は低下し、ま
た多くてもそれに見合った収率の上昇はなく、モノフル
オロ酢酸クロライドが無駄になるので経済的でない。
5−ニトロアンスラニル酸に対して通常1〜2倍モル程
度が好ましく、これよりも少なければ収率は低下し、ま
た多くてもそれに見合った収率の上昇はなく、モノフル
オロ酢酸クロライドが無駄になるので経済的でない。
【0011】この第1工程は通常20〜70℃の温度で
1〜10時間、好ましくは40〜45℃の温度で1〜3
時間反応させることによって終了する。得られる2−フ
ルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸は理論値に近い
収率で得ることができるので、次の第2工程にそのまま
使用してもよいが、多少の副生成物の存在を懸念するな
らば、公知の手段、例えばろ過、再結晶等の手段を適宜
使用することによって単離することができる。
1〜10時間、好ましくは40〜45℃の温度で1〜3
時間反応させることによって終了する。得られる2−フ
ルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸は理論値に近い
収率で得ることができるので、次の第2工程にそのまま
使用してもよいが、多少の副生成物の存在を懸念するな
らば、公知の手段、例えばろ過、再結晶等の手段を適宜
使用することによって単離することができる。
【0012】次に、第2工程はアミド結合形成と閉環を
同時に行う工程であり、2−フルオロアセタミド−5−
ニトロ安息香酸は酸ハロゲン化して用いられる。酸ハロ
ゲン化の試薬としては例えば三塩化リン、オキシ塩化リ
ン、五塩化リン、塩化スルフリル、塩化チオニル等のク
ロル化・脱水剤が挙げられる。これらの中でも三塩化リ
ンの使用が特に好ましい。これらの使用量は2−フルオ
ロアセタミド−5−ニトロ安息香酸に対して通常3〜8
倍モル程度使用され、好ましくは5〜7倍モルである。
三塩化リンの使用量を3倍モルよりも少なくすると反応
時間がかかり、また8倍モルよりも多くすると反応は速
くなるが、後処理や経済性を考慮すれば望ましくない。
同時に行う工程であり、2−フルオロアセタミド−5−
ニトロ安息香酸は酸ハロゲン化して用いられる。酸ハロ
ゲン化の試薬としては例えば三塩化リン、オキシ塩化リ
ン、五塩化リン、塩化スルフリル、塩化チオニル等のク
ロル化・脱水剤が挙げられる。これらの中でも三塩化リ
ンの使用が特に好ましい。これらの使用量は2−フルオ
ロアセタミド−5−ニトロ安息香酸に対して通常3〜8
倍モル程度使用され、好ましくは5〜7倍モルである。
三塩化リンの使用量を3倍モルよりも少なくすると反応
時間がかかり、また8倍モルよりも多くすると反応は速
くなるが、後処理や経済性を考慮すれば望ましくない。
【0013】o−トルイジンは原料であると同時に脱塩
酸剤でもある。従ってo−トルイジンの他に脱塩酸剤、
例えばトリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ムのような有機塩基、無機塩基を使用してもよい。o−
トルイジンの使用量は、2−フルオロアセタミド−5−
ニトロ安息香酸に対して通常1〜5倍モル、好ましくは
2倍モル程度が用いられるが、前記のような他の脱塩酸
剤を併用する場合にはo−トルイジンを1倍モル程度用
いてもよい。
酸剤でもある。従ってo−トルイジンの他に脱塩酸剤、
例えばトリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ムのような有機塩基、無機塩基を使用してもよい。o−
トルイジンの使用量は、2−フルオロアセタミド−5−
ニトロ安息香酸に対して通常1〜5倍モル、好ましくは
2倍モル程度が用いられるが、前記のような他の脱塩酸
剤を併用する場合にはo−トルイジンを1倍モル程度用
いてもよい。
【0014】第2工程で用いられる溶媒は、非プロトン
性低極性溶媒、例えば塩化メチレン、ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素等の反応に関与しない溶媒ならばいずれでもよ
い。この工程は通常室温〜150℃の温度で2〜20時
間、好ましくは30〜50℃の温度で7〜12時間反応
させることによって終了する。このようにして得られる
本発明における目的化合物である2−フルオロメチル−
3−(2−メチルフェニル)−6−ニトロ−4(3H)
−キナゾリノンは、公知の手段、例えばろ過、抽出、再
結晶等の手段を適宜使用することによって容易に取得す
ることができる。
性低極性溶媒、例えば塩化メチレン、ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素等の反応に関与しない溶媒ならばいずれでもよ
い。この工程は通常室温〜150℃の温度で2〜20時
間、好ましくは30〜50℃の温度で7〜12時間反応
させることによって終了する。このようにして得られる
本発明における目的化合物である2−フルオロメチル−
3−(2−メチルフェニル)−6−ニトロ−4(3H)
−キナゾリノンは、公知の手段、例えばろ過、抽出、再
結晶等の手段を適宜使用することによって容易に取得す
ることができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。 実施例1 2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸の合成:
5−ニトロアンスラニル酸20.0g(0.11モル)
をアセトニトリル280mlに懸濁し、40〜45℃で
モノフルオロ酢酸クロライド10.8g(0.11モ
ル)を滴下し、約3〜5時間反応させた。反応後、溶媒
を留去し、水300mlを流入し、結晶を晶出させる。
結晶を濾過し、水でよく洗浄することによって、白色な
いし淡黄色結晶の2−フルオロアセタミド−5−ニトロ
安息香酸25.9gを得た(収率97.5%)。
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。 実施例1 2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸の合成:
5−ニトロアンスラニル酸20.0g(0.11モル)
をアセトニトリル280mlに懸濁し、40〜45℃で
モノフルオロ酢酸クロライド10.8g(0.11モ
ル)を滴下し、約3〜5時間反応させた。反応後、溶媒
を留去し、水300mlを流入し、結晶を晶出させる。
結晶を濾過し、水でよく洗浄することによって、白色な
いし淡黄色結晶の2−フルオロアセタミド−5−ニトロ
安息香酸25.9gを得た(収率97.5%)。
【0016】実施例2 2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸の合成:
5−ニトロアンスラニル酸20.0g(0.11モル)
を酢酸エチル280mlに懸濁し、40〜45℃でモノ
フルオロ酢酸クロライド10.8g(0.11モル)を
滴下し、約5時間反応させた。反応後、溶媒を留去し、
水300mlを流入し、結晶を晶出させる。結晶を濾過
し、水でよく洗浄することによって、白色ないし淡黄色
結晶の2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸2
6.5gを得た(収率99.8%)。
5−ニトロアンスラニル酸20.0g(0.11モル)
を酢酸エチル280mlに懸濁し、40〜45℃でモノ
フルオロ酢酸クロライド10.8g(0.11モル)を
滴下し、約5時間反応させた。反応後、溶媒を留去し、
水300mlを流入し、結晶を晶出させる。結晶を濾過
し、水でよく洗浄することによって、白色ないし淡黄色
結晶の2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸2
6.5gを得た(収率99.8%)。
【0017】実施例3 2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸の合成: 5−ニトロアンスラニル酸80g(0.44モル)をテ
トラヒドロフラン600mlに40〜50℃で懸濁し、
40〜45℃でモノフルオロ酢酸クロライド44.5g
(0.46モル)を滴下し約2時間反応させた。反応
後、溶媒を留去し水800mlを流入し結晶を析出させ
た。結晶を濾過し水で洗浄することによって淡黄色結晶
の2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸10
4.4gを得た(収率98.1%)。
トラヒドロフラン600mlに40〜50℃で懸濁し、
40〜45℃でモノフルオロ酢酸クロライド44.5g
(0.46モル)を滴下し約2時間反応させた。反応
後、溶媒を留去し水800mlを流入し結晶を析出させ
た。結晶を濾過し水で洗浄することによって淡黄色結晶
の2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸10
4.4gを得た(収率98.1%)。
【0018】実施例4 2−フルオロメチル−3−(2−メチルフェニル)−6
−ニトロ−4(3H)−キナゾリンの合成:実施例1に
より得られた2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息
香酸10.0g(0.04モル)を塩化メチレン157
mlに加え、40〜43℃でさらに三塩化リン35.7
g(0.26モル)を滴下した。次にo−トルイジン
8.9g(0.08モル)を滴下し、40〜43℃で9
時間反応させた。反応終了後、氷水200g中に流入
し、三塩化リンを分解し、塩化メチレン層を分取した。
塩化メチレン層を10%過酸化水素水175mlで2回
洗浄した後、水200mlで再び洗浄し、過酸化水素を
取り除いた。次に塩化メチレン層を濃縮後、メタノール
50mlに加熱溶解し、冷却して晶析した結晶をろ取
し、白色結晶の2−フルオロメチル−3−(2−メチル
フェニル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾリノン1
2.1gを得た(収率93.8%)。
−ニトロ−4(3H)−キナゾリンの合成:実施例1に
より得られた2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息
香酸10.0g(0.04モル)を塩化メチレン157
mlに加え、40〜43℃でさらに三塩化リン35.7
g(0.26モル)を滴下した。次にo−トルイジン
8.9g(0.08モル)を滴下し、40〜43℃で9
時間反応させた。反応終了後、氷水200g中に流入
し、三塩化リンを分解し、塩化メチレン層を分取した。
塩化メチレン層を10%過酸化水素水175mlで2回
洗浄した後、水200mlで再び洗浄し、過酸化水素を
取り除いた。次に塩化メチレン層を濃縮後、メタノール
50mlに加熱溶解し、冷却して晶析した結晶をろ取
し、白色結晶の2−フルオロメチル−3−(2−メチル
フェニル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾリノン1
2.1gを得た(収率93.8%)。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法では5−ニトロアンスラニ
ル酸を出発原料として2−フルオロアセタミド−5−ニ
トロ安息香酸を経て、2工程で目的化合物のキナゾリノ
ン誘導体を得ることができ、従来の方法に比して簡易か
つ高収率であり、工業的に有利な方法である。
ル酸を出発原料として2−フルオロアセタミド−5−ニ
トロ安息香酸を経て、2工程で目的化合物のキナゾリノ
ン誘導体を得ることができ、従来の方法に比して簡易か
つ高収率であり、工業的に有利な方法である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 239/91 C07D 239/91
Claims (3)
- 【請求項1】 5−ニトロアンスラニル酸をアセトニト
リル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、n−ヘキサン
およびn−ヘプタンから選ばれた非プロトン系の有機溶
媒に懸濁した後、該5−ニトロアンスラニル酸をモノフ
ルオロ酢酸クロライドと反応させることを特徴とする2
−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸の製造方
法。 - 【請求項2】 5−ニトロアンスラニル酸をアセトニト
リル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、n−ヘキサン
およびn−ヘプタンから選ばれた非プロトン系の有機溶
媒に懸濁した後、該5−ニトロアンスラニル酸をモノフ
ルオロ酢酸クロライドと反応させて2−フルオロアセタ
ミド−5−ニトロ安息香酸を得る工程(第1工程)と、
得られた2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安息香酸
とo−トルイジンを反応させる工程(第2工程)を有す
ることを特徴とする2−フルオロメチル−3−(2−メ
チルフェニル)−6−ニトロ−4(3H)−キナゾリノ
ンの製造方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の第2工程において、三塩
化リンを用いて2−フルオロアセタミド−5−ニトロ安
息香酸をクロル化することを特徴とする請求項2記載の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28365191A JP2816778B2 (ja) | 1991-10-02 | 1991-10-02 | キナゾリノン誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28365191A JP2816778B2 (ja) | 1991-10-02 | 1991-10-02 | キナゾリノン誘導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597788A JPH0597788A (ja) | 1993-04-20 |
JP2816778B2 true JP2816778B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=17668286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28365191A Expired - Lifetime JP2816778B2 (ja) | 1991-10-02 | 1991-10-02 | キナゾリノン誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2816778B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005028420A1 (de) * | 2003-09-11 | 2005-03-31 | Solvay Fluor Gmbh | Herstellung von n-acylverbindungen |
-
1991
- 1991-10-02 JP JP28365191A patent/JP2816778B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0597788A (ja) | 1993-04-20 |
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