JP2816607B2 - ハロゲン化銀写真感光材料およびその現像処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料およびその現像処理方法

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JP2816607B2 JP3106424A JP10642491A JP2816607B2 JP 2816607 B2 JP2816607 B2 JP 2816607B2 JP 3106424 A JP3106424 A JP 3106424A JP 10642491 A JP10642491 A JP 10642491A JP 2816607 B2 JP2816607 B2 JP 2816607B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、更に詳しくは、高照度短時間露光において、
高感度かつ高コントラストを有しまた経時安定性にすぐ
れかつ迅速処理適性にすぐれたハロゲン化銀写真感光材
料およびその画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年印刷製版分野ではスキャナー方式が広
く用いられている。スキャナー方式による画像形成方法
を実用した記録装置は種々のものがあり、これらのスキ
ャナー方式記録装置の記録用光源には、グローランプ、
キセノンランプ、タングステンランプ、LED、あるい
はHe−Heレーザー、アルゴンレーザー、半導体レー
ザーなどがある。これらのスキャナーに使用される感光
材料には種々の特性が要求されるが、特に10-3〜10
-7秒という短時間露光で露光されるためこのような条件
下でも、高感度かつ高コントラストであることが必須条
件となる。特にファクシミリ分野においては、速報性重
視のために、迅速現像処理適性に優れていることが重要
であり、また将来においてはスキャニングの高速化およ
び高画質のために線数増加や、光ビームのしぼりこみが
望まれており、高感度かつ高コントラストを有する感光
材料の開発が強く望まれていた。迅速現像処理とはフィ
ルムの先端を自動現像機に挿入してから、現像槽、渡り
部分、定着槽、渡り部分、水洗槽、乾燥部分を通過して
フィルムの先端が乾燥部から出て来る時間が20〜60
秒である処理を言う。これらの処理を短縮するために自
動現像機の搬送速度を速くすると、(1) コントラストの
低下、(2) 定着不良、(3) 水洗不良、(4) 乾燥不良等の
問題を生じる。一般的に、上記(1) 、(2) の解決のため
にはハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率を高くすることが
有利であるが、感度が低いという欠点を有する。また
(2) 、(3) 、(4) の解決のためにはハロゲン化銀感光材
料中の塗布銀量、ゼラチン量を減らすことが有効である
が、黒化濃度の低下、粒状性の劣化をおぎなうためにハ
ロゲン化銀乳剤中の粒子サイズを小さくする必要があ
り、この点からも塩化銀含有量の多いハロゲン化銀粒子
乳剤を含有しさらに高感度を有する感光材料の開発が望
まれていた。本発明者は、これらの目的のために、ハロ
ゲン化銀粒子にイリジウム化合物と鉄、レニウム、ルテ
ニウム、オスミウム化合物を併用すると高感度かつ迅速
処理適性にもすぐれることを発明したが、この方法はコ
ントラストの低下をひきおこし、かつ保存中にさらにコ
ントラストが低下するという欠点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
第1に高照度露光時に高感度かつ高コントラストを有す
る白黒感光材料を提供することにあり、第2に経時安定
性に優れた白黒感光材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上にハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤層を少
なくとも1層有する白黒用ハロゲン化銀写真感光材料に
おいて、該ハロゲン化銀粒子は銀1モルに対して10
−8〜10−6モルのイリジウム化合物および銀1モル
に対して10−6〜10−3モルの鉄、レニウム、ルテ
ニウム、オスミウム化合物の少なくとも1種を含有する
塩化銀が30モル%以上であるハロゲン化銀であり、更
に下記一般式(I)または(II)で表される化合物を
含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料と
この感光材料を全処理時間が20秒〜60秒である自動
現像機で処理する現像処理方法により達成された。
【0005】
【化2】
【0006】一般式(I)および(II)は従来より写真
感光材料の添加剤として知られ、特公昭61−2354
1号、同63−60370号では定着液のガス及び定着
液の混入した現像液によるカブリ防止効果が、また特開
昭63−75737号では経時によるカブリ防止効果
が、また特開平1−319030号では迅速処理時のカ
ブリ防止効果が開示されているが、コントラスト低下防
止効果については全く知られておらず、本発明のごと
く、鉄、レニウム、ルテニウム、オスミウム等の金属ド
ープによって生じるコントラスト低下防止、および経時
によるコントラスト低下防止として一般式(I)または
(II)の化合物が効果を有することは全く予期しないこ
とであった。
【0007】以下に本発明の具体的構成について詳細に
説明する。本発明に係わるハロゲン化銀写真乳剤は、ハ
ロゲン化銀として、塩化銀、塩臭化銀もしくは塩沃臭化
銀を含有する。この時塩化銀は30モル%以上、より好
ましくは60モル%含有する。また沃化銀含有率は5モ
ル%以下、さらに好ましくは2モル%以下が良い。ハロ
ゲン化銀粒子の形状は、立方体、十四面体、八面体、不
定型、板状いずれでも良いが立方体もしくは板状が好ま
しい。ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.01μm〜1
μmが好ましいが、より好ましくは0.4μm以下であ
り、{(粒径の標準変差)/(平均粒径)}×100で
表わされ変動係数が15%以下、より好ましくは10%
以下の粒子分布の狭いものが好ましい。ハロゲン化銀粒
子は内部と表層が均一な相から成っていても、異なる相
からなっていてもよい。本発明に用いられる写真乳剤
は、P. Glafkides著 Chimie et Physique Photo-graphi
que ( Paul Montel 社刊、1967年)、G. F. Duffin
著 PhotographicEmulsion Chemistry ( The Focal Pre
ss刊、1966年)、V. L. Zelikman etal著 Making
and Coating Photographic Emulsion ( The Focal Pr
ess刊、1964年)などに記載された方法を用いて調
製することができる。即ち、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等のいずれでもよく、又可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形成としては、片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。粒子
を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる
逆混合法)を用いることもできる。
【0008】同時混合法の一つの形式としてハロゲン化
銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、即
ち、いわゆるコントロールド、ダブルジェット法を用い
ることもできる。この方法によると、結晶形が規則的で
粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。
また、粒子サイズを均一にするためには、英国特許1,
535,016号、特公昭48−36890、同52−
16364号に記載されているように、硝酸銀やハロゲ
ン化アルカリの添加速度を粒子成長速度に応じて変化さ
せる方法や、英国特許4,242,445号、特開昭5
5−158124号に記載されているように水溶液の濃
度を変化させる方法を用いて、臨界飽和度を越えない範
囲において早く成長させることが好ましい。本発明のハ
ロゲン化銀乳剤の粒子形成は、四置換チオ尿素、有機チ
オエーテル化合物の如きハロゲン化銀溶剤の存在下で行
うことが好ましい。
【0009】本発明に用いられるイリジウム化合物とし
て、水溶性イリジウム化合物を用いることができる。例
えば、ハロゲン化イリジウム(III)化合物、ハロゲン化
イリジウム(IV)化合物、またイリジウム錯塩で配位子
としてハロゲン、アミン類、オキザラト等を持つもの、
例えばヘキサクロロイリジウム(III)あるいは(IV)錯
塩、ヘキサアンミンイリジウム(III) あるいは(IV)錯
塩、トリオキザラトイリジウム(III) あるいは(IV)錯塩
などが挙げられる。本発明においては、これらの化合物
の中からIII 価のものとIV価のものを任意に組合せて用
いることができる。これらのイリジウム化合物は水ある
いは適当な溶媒に溶解して用いられるが、イリジウム化
合物の溶液を安定化させるために一般によく行われる方
法、即ちハロゲン化水素水溶液(例えば塩酸、臭酸、フ
ッ酸等)、あるいはハロゲン化アルカリ(例えばKCl、
NaCl、KBr、NaBr等)を添加する方法を用いる
ことができる。水溶性イリジウムを用いる代わりに、ハ
ロゲン化銀粒子調製時にあらかじめイリジウムをドープ
してある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させるこ
とも可能である。本発明に係わるイリジウム化合物の全
添加量は、最終的に形成されるハロゲン化銀1モル当た
り1×10-8〜1×10-6モルが適当であり、好ましく
は5×10-8〜5×10-7モルである。10-8モル以下
では高照度露光適性がなく、10-6モル以上では減感が
著しい。これらの化合物の添加は、ハロゲン化銀乳剤の
製造時及び、乳剤を塗布する前の各段階において適宜行
なうことができるが、特に、粒子形成時に添加し、ハロ
ゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましい。具体的
化合物としては、塩化第1イリジウム(III) 、臭化第1
イリジウム(III) 、塩化第2イリジウム(IV)、ヘキサク
ロロイリジウム(III) 酸ナトリウム、ヘキサクロロイリ
ジウム(III) 塩、ヘキサアミンイリジウム(IV)塩、トリ
オキザラトイリジウム(III)塩、トリオキザラトイリジ
ウム(IV)塩、などのハロゲンアミン類、オキザラト錯塩
類が好ましい。
【0010】本発明に用いられる鉄化合物は2価または
3価の鉄イオン含有化合物で、好ましくは本発明で用い
られる濃度範囲で水溶性をもつ鉄塩や鉄錯塩である。具
体的化合物を以下に示す。 硝酸第一鉄アンモニウム 塩基性酢酸第二鉄 アルブミン酸第二鉄 酢酸第二鉄アンモニウム 臭化第二鉄 塩化第二鉄 クロル酸第二鉄 クエン酸第二鉄 フッ化第二鉄 ぎ酸第二鉄 グリセロ・リン酸第二鉄 水酸化第二鉄 酸性リン酸第二鉄 硝酸第二鉄 リン酸第二鉄 ピロリン酸第二鉄 ピロリン酸第二鉄ナトリウム チオシアン化第二鉄 硫酸第二鉄 硫酸第二鉄アンモニウム ヒ酸第一鉄 臭化第一鉄 炭酸第一鉄 塩化第一鉄 クエン酸第一鉄 フッ化第一鉄 ぎ酸第一鉄 グルコン酸第一鉄 水酸化第一鉄 よう化第一鉄 乳酸第一鉄 しゅう酸第一鉄 リン酸第一鉄 こはく酸第一鉄 硫酸第一鉄 チオシアン酸第一鉄 硝酸第一鉄 硫酸第二鉄グアニジン クエン酸第二鉄アンモニウム ヘキサンシアノ鉄(II)酸カリウム ベンタシアノアンミン第一鉄カリウム エチレンジニトリロ四酢酸第二鉄ナトリウム ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム 塩化トリス(ジピリジル)第二鉄 ベンタシアノニトロシル第二鉄カリウム 塩化ヘキサレア第二鉄 特にヘキサシアノ鉄(II)酸塩、ヘキサシアノ鉄(III)
酸塩、チオシアン酸第一鉄塩やチオシアン酸第二鉄塩が
顕著な効果を表す。
【0011】本発明に用いられる、レニウム、ルテニウ
ム、オスミウム化合物はヨーロッパ公開特許(EP)0
336689A号、同0336427A1号、同033
6425A1号、同0336426A1号に記載された
六座配位錯体が好ましく、特にシアニド配位子を少なく
とも4個以上含むものが好ましい。好ましい態様におい
てはこれらの化合物は次のような式によって表わすこと
ができる。 〔M(CN)6 −yLy〕n ここに、Mはレニウム、ルテニウム、オスミウムであ
り、Lは架橋配位子であり、yは整数0、1又は2であ
り、そしてnは−2、−3又は−4である。
【0012】具体例として以下のものを挙げることがで
きる。 〔Re(CN)5 -4 〔Ru(CN)5 -4 〔Os(CN)5 -4 〔ReF(CN)5 -4 〔RuF(CN)5 -4 〔OsF(CN)5 -4 〔ReCl(CN)5 -4 〔RuCl(CN)5 -4 〔OsCl(CN)5 -4 〔ReBr(CN)5 -4 〔RuBr(CN)5 -4 〔OsBr(CN)5 -4 〔ReI(CN)5 -4 〔RuI(CN)5 -4 〔OsI(CN)5 -4 〔ReF2 (CN)4 -4 〔RuF2 (CN)5 -4 〔OsF2 (CN)5 -4 〔ReCl2 (CN)4 -4 〔RuCl2 (CN)4 -4 〔OsCl2 (CN)4 -4 〔RuBr2 (CN)4 -4 〔OsBr2 (CN)4 -4 〔ReBr2 (CN)4 -4 〔RuI2 (CN)4 -4 〔OsI2 (CN)4 -4 〔Ru(CN)5 (OCN)〕-4 〔Os(CN)5 (OCN)〕-4 〔Ru(CN)5 (SCN)〕-4 〔Os(CN)5 (SCN)〕-4 〔Ru(CN)5 (N3 )〕-4 〔Os(CN)5 (N3 )〕-4 〔Ru(CN)5 (H2 O)〕-3 〔Os(CN)5 (H2 O)〕-3
【0013】上記の鉄、レニウム、レテニウム、オスミ
ウム化合物は、ハロゲン化銀粒子形成中に添加すること
が好ましい。添加位置としては、粒子中に均一に分布さ
せても、また粒子形成の初期、中期、後期に局在させて
も良いが、粒子形成の後期、すなわち最終粒子径の50
%、より好ましくは80%が形成された後に添加するこ
とが好ましい。添加量は銀1モルに対し10-3モル以下
であるが、好ましくは10 -6 〜10-4モルである。1
-3モル以上ではカブリ上昇し好ましくない。本発明に
おいては第VIII族に含まれる他の金属、すなわちコバル
ト、ニッケル、ロジウム、パラジウム、白金などを併用
しても良い。特に塩化ロジウム、ヘキサクロロロジウム
(III)酸アンモニウムのごときロジウム塩との併用は硬
調な乳剤が得られ有利である。
【0014】本発明に用いられる化学増感の方法として
は、硫黄増感法、セレン増感法、貴金属増感法などの知
られている方法を用いることができ、単独または組み合
せて用いられるが特に金−イオウ増感、金−セレン増感
の組み合わせが好ましい。貴金属増感法のうち金増感法
はその代表的なもので金化合物、主として金錯塩を用い
る。金以外の貴金属、たとえば白金、パラジウム、イリ
ジウム等の錯塩を含有しても差し支えない。硫黄増感剤
としては、ゼラチン中に含まれる硫黄化合物のほか、種
々の硫黄化合物、たとえばチオ硫酸塩、チオ尿素類、チ
アゾール類、ローダニン類等を用いることができる。還
元増感剤としては第一すず塩、アミン類、ホルムアミジ
ンスルフィン酸、シラン化合物などを用いることができ
る。セレン増感剤としては活性および不活性セレン化合
物を用いることができる。化学増感剤の添加量は、ハロ
ゲン化銀粒子のサイズ、形状や化学増感時の雰囲気によ
って最適な量を設定することができる。化学増感は化学
増感剤を添加した時が開始時になり任意の方法で終了さ
せることこができる。たとえば温度を下げる方法、pA
gを上げる方法、pHを下げる方法、安定剤を添加する
方法などがある。本発明におけるpH5.5以下の条件
は全化学増感時間の少なくとも1/5以上好ましくは1
/2以上が満たされていることが望ましく、特に前半部
分がこの条件を満たしていることが好ましい。pHの調
節としては硫酸、リン酸、酢酸や水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウムなどの一般的な酸や塩基が用いられる。化
学増感を行なう時期は粒子形成後から塗布までの間のい
つでもよいが、脱塩後行なうのが好ましい。化学増感は
通常50℃〜75℃で10分〜100分行なわれる。
【0015】次に一般式(I)および(II)で表わされる
化合物について詳明する。式中R1 ,R2 およびR3
4 は同じでも異なってもよく、各々ヒドロキシ基、ヒ
ドロキシルアミノ基、アミノ基、アルキルアミノ基(好
ましくは炭素数1〜5のアルキル基のモノ又はジ置換ア
ミノ基)、アラルキルアミノ基(好ましくは炭素数7〜
11のもの)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6
〜10のアリール基が置換したアミノ基)、アルコキシ
基(好ましくは炭素数1〜5のもの)、フェノキシ基、
アルキル基(好ましくは炭素数1〜5のもの)、アリー
ル基(好ましくは炭素数6〜10のもの)、アルキルチ
オ基(好ましくは炭素数1〜5のもの)又はフェニルチ
オ基を表わす。上記の各基におけるアルキル部分はヒド
ロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4、特
に1〜2のもの)、アミノ基、アルキルアミノ基(好ま
しくは炭素数1〜4、特に1〜2のアルキル基のモノ又
はジ置換アミノ基)などの置換基を有していてもよい。
また上記R1 〜R4 が表わす各基においてアリール又は
フェニル部分はヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基(好ましくは炭素数1〜4、特に1〜2のアルキル
基のモノ又はジ置換アミノ基)、アルキル基(好ましく
は炭素数1〜4、特に1〜2のもの)、アルコキシ基
(好ましくは炭素数1〜4、特に1〜2のもの)、など
の置換基を有していてもよい。一般式(I)(およびI
I)で表わされる化合物の中でもR1 ,R2 および
3 ,R4 のいずれか一方がヒドロキシルアミノ基を表
わし、他方がアルキルアミノ基を表わすもの及びR1
2 およびR3 ,R4 がともにアルコキシ基又はアルキ
ルアミノ基を表わすものが特に好ましい。以下に本発明
において好ましく使用される一般式(I)又は(II) の
化合物を例示する。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤は、増感
色素によって比較的長波長の青色光、緑色光、赤色光ま
たは赤外光に分光増感されてもよい。増感色素として、
シアニン色素,メロシアニン色素、コンプレックスシア
ニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、ホロホー
ラーシアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、
オキソノール色素、ヘミオキソノール色素等を用いるこ
とができる。本発明に使用される有用な増感色素は例え
ば RESEARCH DISCLOSURE Item 17643 IV −A項
(1978年12月 p.23)、同 Item1831X
項(1979年8月 p.437)に記載もしくは引用
された文献に記載されている。特に各種スキャナー光源
の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に
選択することができる。 例えば A)アルゴンレーザー光源に対しては、特開昭60−1
62247号、特開平2−48653号、米国特許2,
161,331号、西独特許936,071号記載のシ
ンプルメロシアニン類、B)ヘリウム−ネオンレーザー
光源に対しては、特開昭50−62425号、同54−
18726号、同59−102229号に示された三核
シアン色素類、C)LED光源に対しては特公昭48−
42172号、同51−9609号、同55−3981
8号、特開昭62−284343号に記載されたチアカ
ルボシアニン類、D)半導体レーザー光源に対しては特
開昭59−191032号、特開昭60−80841号
に記載されたトリカオルボシアニン類、特開昭59−1
92242号に記載された4−キノリン核を含有するジ
カルボシアニン類などが有利に選択される。以下にそれ
らの増感色素の代表的化合物を示す。
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】
【化15】
【0030】
【化16】
【0031】
【化17】
【0032】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色
素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素ある
いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増
感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色
素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色増感を示す物
質はリサーチ・ディスクロージャー( Research Disclo
sure)176巻17643(1978年12月発行)第
23頁IVのJ項に記載されている。
【0033】本発明の感光材料には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止しあるい
は写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有
させることができる。すなわちアゾール類たとえばベン
ゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾール類、クロロベン
ズイミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メル
カプトチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、
メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール類、
ベンゾチアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、な
ど;メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン
類;たとえばオキサゾリンチオンのようなチオケト化合
物;アザインデン類、たとえばトリアザインデン類、テ
トラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,
3,3a,7)テトラザインデン類)、ペンタアザイン
デン類など;ベンゼンチオスルフォン酸、ベンゼンスル
フイン酸、ベンゼンスルフォン酸アミド等のようなカブ
リ防止剤または安定剤として知られた多くの化合物を加
えることができる。特にポリヒドロキシベンゼン化合物
は、感度を損うことなく耐圧力性を向上させる点で好ま
しい。
【0034】本発明を用いて作られた感光材料には、親
水性コロイド層にフィルター染料として、あるいはイラ
ジエーション防止その他種々の目的で水溶性染料を含有
していてもよい。このような染料には、オキソノール染
料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロシアニ
ン染料、シアニン染料及びアゾ染料が包含される。なか
でもオキソノール染料;ヘミオキソノール染料及びメロ
シアニン染料が有用である。本発明の写真感光材料の写
真乳剤層には感度上昇、コントラスト上昇、または現像
促進の目的で、たとえばポリアルキレンオキシドまたは
そのエーテル、エステル、アミンなどの誘導体、チオエ
ーテル化合物、チオモルフォリン類、四級アンモニウム
塩化合物、ウレタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール
誘導体、3−ピラゾリドン類アミノフェノール類等の現
像主薬を含んでも良い。なかでも3−ピラゾリドン類
(1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4
−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンな
ど)が好ましく、通常5g/m2以下で用いられ、0.0
1〜0.2g/m2がより好ましい。
【0035】本発明の写真乳剤及び非感光性の親水性コ
ロイドには無機または有機の硬膜剤を含有してよい。例
えば活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル
−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホ
ニル)メチルエーテル、N,N−メチレンビス−〔β−
(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕など)、活性
ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−
s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル
酸など)、N−カルバモイルピリジニウム塩類((1−
モルホリ)カルボニル−3−ピリジニオ)メタンスルホ
ナートなど)、ハロアミジニウム塩類(1−(1−クロ
ロ−1−ピリジノメチレン)ピロリジニウム、2−ナフ
タレンスルホナートなど)を単独または組合せて用いる
ことができる。なかでも、特開昭53−41220、同
53−57257、同59−162546、同60−8
0846に記載の活性ビニル化合物および米国特許3,
325,287号に記載の活性ハロゲン化物が好まし
い。本発明を用いて作られる感光材料の写真乳剤層また
は他の親水性コロイド層には塗布助剤、帯電防止剤、ス
ベリ性改良、乳化分散、接着防止及び写真性改良(例え
ば、現像促進、硬調化、増感)等種々の目的で、種々の
界面活性剤を含んでもよい。例えばサポニン(ステロイ
ド系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えばポリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロピ
レングリコール縮合物、ポリエチレングリコールアルキ
ルエーテル類又はポリエチレングリコールアルキルアリ
ールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、
ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリア
ルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類、シリ
コーンのポリエチレンオキサイド付加物類)、グリシド
ール誘導体(例えばアルケニルコハク酸ポリグリセリ
ド、アルキルフェノールポリグリセリド)、多価アルコ
ールの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル類など
の非イオン性界面活性剤、;アルキルカルボン酸塩、ア
ルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸
エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−
N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、
スルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル
類などのような、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、
硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むア
ニオン界面活性剤;アミノ酸類、アミノアルキルスルホ
ン酸類、アミノアルキル硫酸又はリン酸エステル類、ア
ルキルベタイン類、アミンオキシド類などの両性界面活
性剤;アルキルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4
級アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムな
どの複素環第4級アンモニウム塩類、及び脂肪族又は複
素環を含むホスホニウム又はスルホニウム塩類などのカ
チオン界面活性剤を用いることができる。
【0036】また、帯電防止のためには特開昭60−8
0849号などに記載された含フッ素系界面活性剤を用
いることが好ましい。本発明の写真感光材料には写真乳
剤層その他の親水性コロイド層に接着防止の目的でシリ
カ、酸化マグネシウム、ポリメチルメタクリレート等の
マット剤を含むことができる。本発明で用いられる感光
材料には寸度安定性の目的で水不溶または難溶性合成ポ
リマーの分散物を含むことができる。たとえばアルキル
(メタ)アクリレート、アルコキシアクリル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、などの
単独もしくは組合わせ、またはこれらとアクリル酸、メ
タアクリル酸、などの組合せを単量体成分とするポリマ
ーを用いることができる。
【0037】写真乳剤の縮合剤または保護コロイドとし
ては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の
親水性コロイドも用いることができる。たとえばゼラチ
ン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロー
ス硫酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン
酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体、ポリビニルアル
コール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−
N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、
ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き
多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。ゼ
ラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチ
ンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、ゼラチン酵素
分解物も用いることができる。本発明で用いられるハロ
ゲン化銀乳剤層には、アルキルアクリレートの如きポリ
マーラテックスを含有せしめることができる。本発明の
感光材料の支持体としてはセルローストリアセテート、
セルロースジアセテート、ニトロセルロース、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレート紙、バライタ塗覆
紙、ポリオレフィン被覆紙などを用いることができる。
【0038】本発明に使用する現像液に用いる現像主薬
には特別な制限はないが、良好な網点品質を得やすい点
で、ジヒドロキシベンゼン類を含むことが好ましく、じ
ヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリド
ン類の組合せまたはジヒドロキシベンゼン類とp−アミ
ノフェノール類の組合せを用いる場合もある。本発明に
用いるジヒドロキシベンゼン現像主薬としてはハイドロ
キノン、クロロハイドロキノン、ブロムハイドロキノ
ン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジクロ
ロハイドロキノン、2,3−ジブロムハイドロキノン、
2,5−ジメチルハイドロキノンなどがあるが特にハイ
ドロキノンが好ましい。本発明に用いる1−フェニル−
3−ピラゾリドン又はその誘導体の現像主薬としては1
−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4
−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メ
チル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−
フェニル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリ
ドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン、
1−p−アミノフェニル−4,4−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−p−トリル−4,4−ジメチル−3−ピ
ラゾリドン、1−p−トリル−4−メチル−4−ヒドロ
キシメチル−3−ピラゾリドンなどがある。本発明に用
いるp−アミノフェノール系現像主薬としてはN−メチ
ル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N
−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール、
N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン、2−メチル
−p−アミノフェニル、p−ベンジルアミノフェノール
等があるが、なかでもN−メチル−p−アミノフェノー
ルが好ましい。
【0039】現像主薬は通常0.05モル/リットル〜
0.8モル/リットルの量で用いられるのが好ましい。
またジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン類又はp・アミノ・フェノール類との組合せを
用いる場合には前者を0.05モル/リットル−0.5
モル/リットル、後者を0.06モル/リットル以下の
量で用いるのが好ましい。本発明に用いる亜硫酸塩の保
恒剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫
酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、メタ重亜硫酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸
ナトリウムなどがある。亜硫酸塩は0.3モル/リット
ル以上、特に0.4モル/リットル以上が好ましい。ま
た上限は2.5モル/リットルまで、特に、1.2まで
とするのが好ましい。
【0040】pHの設定のために用いるアルカリ剤には
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリ
ウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムの如きpH調
節剤や緩衝剤を含む。上記成分以外に用いられる添加剤
としてはホウ酸、ホウ砂などの化合物、臭化ナトリウ
ム、臭化カリウム、沃化カリウムの如き現像抑制剤:エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ジメチルホルムアミド、メチルセロソル
ブ、ヘキシレングリコール、エタノール、メタノールの
如き有機溶剤:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ
ール、2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホ
ン酸ナトリウム塩等のメルカプト系化合物、5−ニトロ
インダゾール等のインダゾール系化合物、5−メチルベ
ンツトリアゾール等のベンツトリアゾール系化合物など
のカブリ防止剤を含んでもよく、更に必要に応じて色調
剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬膜剤、などを
含んでもよい。特に特開昭56−106244号に記載
のアミノ化合物、特公昭48−35493号に記載のイ
ミダゾール化合物が現像促進あるいは感度上昇という点
で好ましい。本発明に用いられる現像液には、銀汚れ防
止剤として特開昭56−24347号に記載の化合物、
現像ムラ防止剤として(特開昭62−212,651
号)に記載の化合物、溶解助剤として特開昭61−26
7759号に記載の化合物を用いることができる。
【0041】定着液は定着剤の他に必要に応じて硬膜剤
(例えば水溶性アルミニウム化合物)、酢酸及び二塩基
酸(例えば酒石酸、クエン酸又はこれらの塩)を含む水
溶液であり、好ましくは、pH3.8以上、より好まし
くは4.0〜5.5を有する。定着剤としてはチオ硫酸
ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムなどであり、定着速
度の点からチオ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着
剤の使用量は適宜変えることができ、一般には約0.1
〜約5モル/リットルである。定着液中で主として硬膜
剤として使用する水溶性アルミニウム塩は一般に酸性硬
膜定着液の硬膜剤として知られている化合物であり、例
えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばん
などがある。前述の二塩基酸として、酒石酸あるいはそ
の誘導体、クエン酸あるいはその誘導体が単独で、ある
いは二種以上を併用することができる。これらの化合物
は定着液1リットルにつき、0.005モル以上含むも
のが有効で、特に0.01モル/リットル〜0.03モ
ル/リットルが特に有効である。具体的には、酒石酸、
酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナ
トリウム、酒石酸アンモニウム、酒石酸アンモニウムカ
リウム、などがある。本発明において有効なクエン酸あ
るいはその誘導体の例としてクエン酸、クエン酸ナトリ
ウム、クエン酸カリウム、などがある。
【0042】定着液にはさらに所望により保恒剤(例え
ば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢
酸、硼酸)、pH調整剤(例えば、アンモニア、硫
酸)、画像保存良化剤(例えば沃化カリ)、キレート剤
を含むことができる。ここでpH緩衝剤は、現像液のp
Hが高いので10〜40g/リットル、より好ましくは
18〜25g/リットル程度用いる。定着液にはさらに
所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、
pH緩衝剤(例えば、酢酸、硼酸)、pH調整剤(例え
ば、アンモニア、硫酸)、画像保存良化剤(例えば沃化
カリ)、キレート剤を含むことができる。ここでpH緩
衝剤は、現像液のpHが高いので10〜40g/リット
ル、より好ましくは18〜25g/リットル程度用い
る。
【0043】本発明の感光材料は全処理時間が20秒〜
60秒である自動現像機による迅速現像処理にすぐれた
性能を示す。本発明の迅速現像処理において、現像、定
着の温度および時間は約25℃〜50℃で各々25秒以
下であるが、好ましくは30℃〜40℃で6秒〜15秒
である。本発明においては感光材料は現像、定着された
後水洗または安定化処理に施される。ここで、水洗工程
は、2〜3段の向流水洗方式を用いることによって節水
処理することができる。また少量の水洗水で水洗すると
きにはスクイズローラー洗浄槽を設けることが好まし
い。更に、水洗浴または安定浴からオーバーフロー液の
一部または全部は特開昭60−235133号に記載さ
れているように定着液に利用することもできる。こうす
ることによって廃液量も減少しより好ましい。また、水
洗水には、カビ防止剤(例えば堀口著「防菌防ばいの化
学」、特開昭62−115154号公報に記載の化合
物)、水洗促進剤(亜硫酸塩など)、キレート剤などを
含有していてもよい。上記の方法による水洗または安定
浴の温度及び時間は0℃〜50℃で5秒〜30秒である
が、15℃〜40℃で5秒〜20秒が好ましい。本発明
では現像、定着、水洗された感光材料はスクイズローラ
ーを経て乾燥される。乾燥は40℃〜80℃で5秒〜3
0秒で行われる。本発明における全処理時間とは自動現
像機の挿入口にフィルムの先端を挿入してから、現像
槽、渡り部分、定着槽、渡り部分、水洗槽、渡り部分、
乾燥部分を通過して、フィルムの先端が乾燥出口からで
てくるまでの全時間である。
【0044】
【実施例】
実施例1 38℃、pH4.5に保たれた表−1の1液に2液と3
液を攪拌しながら、同時に24分間にわたって加え、
0.18μmの粒子を形成した。続いて表−1の4液、
5液を8分間にわたって加え、ヨウ化カリウム0.15
gを加えて粒子形成を終了した。その後常法に従ってフ
ロキュレーション法によって水洗し、ゼラチン30gを
加えた。pHを5.2pAgを7.5に調整し、チオ硫
酸ナトリウム8mgと塩化金酸12mgを加え、65℃で最
高感度になるように化学増感した。さらに安定剤として
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラアザインデン50mg、防腐剤としてフェノキシエタノ
ールを100ppmになるように添加し、最終的に塩化
銀を80モル%含む平均粒子形0.20μmのヨウ塩臭
化銀立方体粒子乳剤Aを得た。(変動係数9%)3液と
5液の塩化ナトリウムと臭化カリウムをそれぞれ20.
2gと35.1gにした以外は乳剤Aと全く同様にして
最終的に塩化銀を50モル%含む平均粒子径0.19μ
mのヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤Bを得た。3液と5液
の塩化ナトリウムと臭化カリウムをそれぞれ9.9gと
56gにした以外は乳剤Aと全く同様にして最終的に塩
化銀を20モル%含む平均粒子径0.18μmのヨウ塩
臭化銀立方体粒子乳剤を得た。(比較乳剤C)
【0045】
【表1】
【0046】塗布試料の作成 上記乳剤に分光増感色素としてC−1およびC−4をそ
れぞれ100mg/モルAg加えた。さらにカブリ防止剤
としてハイドロキノン、1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾールをAg1モルあたりそれぞれ2.5g、5
0mg、(粒径10mμのコロイダルシリカを0.4g/
m2、)可塑剤としてポリエチルアクリレートラテックス
をゼラチンバインダー比25%、硬膜剤として2−ビス
(ビニルスルホニルアセトアミド)エタンを加えて、ポ
リエステル支持体上にAg3.0g/m2、ゼラチン1.
0g/m2になるように塗布した。この上に表−2の保護
層下層および保護層上層を同時塗布した。このとき、一
般式(I)および(II)の化合物を表3のごとく添加し
た。
【0047】
【表2】
【0048】なお、本実施例で使用したベースはアンチ
ハレーションバック層を有する。およびバック保護層を
有する。 (写真性能の評価)得られた試料を、670nmにピー
クをもつ干渉フイルターと連続ウエッジを介し、発光時
間10-6 secのキセノンフラッシュ光で露光し、富士写
真フイルム(株)製自動現像機FG−710NHを用い
て下記に示した温度及び時間でセンシトメトリーを行っ
た。但し、現像液及び定着液はそれぞれ富士写真フイル
ム(株)製LD835とLF308を用いた。 濃度3.0を与える露光量の逆数を感度とし、相対
感度で第1表に示した。また、特性曲線で濃度0.1と
3.0の点を結ぶ直線の傾きを階調とした。
【0049】(保存性の評価)得られた試料を乳剤面と
バック面が接するように重ね、50℃で5日間放置し
(強制保存)、室温で放置したもの(Fr)と合せて写
真性の評価をした。その結果を表−3に合わせ示す。表
3より明らかなように、本発明の態様であるサンプルN
o. 5,6,8〜13は高感かつ硬調な写真性を示し、
かつ保存中にも安定であることが理解される。
【0050】
【表3】
【0051】実施例2 乳剤Aにおいて5液のK4 Fe(CN)6 の代わりに表
−4に示す化合物を用いた場合の結果を合わせて示す。
【0052】
【表4】
【0053】実施例3 本発明の迅速処理適性の向上を以下に示す。FG−71
0NHのライン速度を落とし、現像から乾燥までの時間
を各々1.7倍にし合計73.8秒にして実施例−1の
試料を(Frの写真性)評価した。実施例−1の結果と
の差を表−5に示す。本発明は感度差及び階調差とも少
ないことが判る。
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】AgCl30モル%以上のハロゲン化銀に
10-6モル%以下のイリジウム化合物と10-3モル%以
下の鉄、レニウム、ルテニウム又はオスミウム化合物を
含有するハロゲン化銀乳剤に本発明の一般式(I)又は
(II)で表わされる化合物を含有せしめることにより、高
照度露光時に高感度、高コントラストである感材を提供
することができた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にハロゲン化銀粒子を含有する
    感光性乳剤層を少なくとも1層有する白黒用ハロゲン化
    銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀粒子は銀1モ
    ルに対して10−8〜10−6モルのイリジウム化合物
    および銀1モルに対して10−6〜10−3モルの鉄、
    レニウム、ルテニウム、オスミウム化合物の少なくとも
    1種を含有する塩化銀が30モル%以上であるハロゲン
    化銀であり、更に下記一般式(I)または(II)で表
    される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。 【化1】 式中、R〜Rは同じでも異なってもよく、各々ヒド
    ロキシル基、ヒドロキシアミノ基、アミノ基、アリール
    アミノ基、アラルキルアミノ基、アルコキシ基、フェノ
    キシ基、アルキル基、アリール基、アルキルチオ基、フ
    ェニルチオ基またはヒドラジノ基を表す。
  2. 【請求項2】 全処理時間が20秒〜60秒である自動
    現像機で処理することを特徴とする請求項1記載の感光
    材料の現像処理方法。
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