JPH117099A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH117099A
JPH117099A JP9172887A JP17288797A JPH117099A JP H117099 A JPH117099 A JP H117099A JP 9172887 A JP9172887 A JP 9172887A JP 17288797 A JP17288797 A JP 17288797A JP H117099 A JPH117099 A JP H117099A
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JP
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silver halide
emulsion
compound
layer
group
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JP9172887A
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Inventor
Yoshihiro Takeyama
佳裕 武山
Hideyo Tsuchida
秀世 土田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程での金属混入によるスポット状汚染
を防止したハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【解決手段】 ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に
600nm以上に極大分光感度をもつ増感色素を含有さ
せ、かつこの乳剤層および/または隣接層に下記一般式
(I)で表される化合物を含有させる。 【化26】 [式中、XはC数1〜6の2価の有機残基、Rはカルボ
キシル基もしくはその塩、アルコキシカルボニル基また
はカルバモイル基を示し、mは2、3、nは0、1であ
る。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は赤色〜赤外域に分光
増感されたハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
り、詳しくは感光材料の製造工程で混入する金属による
汚染を防止したレーザースキャナー用ハロゲン化銀感光
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光材料の製造、加工、保存、処理等の
工程において、感光材料に悪影響を及ぼす金属の混入に
よる汚染を避けるため、多大の努力が支払われて来てい
るのは当業者にとってはよく知られている。しかしなが
ら、多くの努力にも関わらず、これらの金属は微細粒子
となって大気中より、或いは懸濁液、または溶液となっ
て感光材料と接触し、処理の結果、画像として好ましく
ないスポットを与える。医療用感光材料の分野では、こ
のようなスポットは診断上大きな問題となってしまう。
これら感光材料に悪影響を及ぼす金属または金属化合物
は、特に鉄、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、亜
鉛等であるが、これらに限定されるものではなく、更
に、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムのよう
なアルカリ土類金属も含まれる。
【0003】非常に微細になった金属、例えば鉄は、容
易にFe(II)、Fe(III)に酸化され、ハロゲン化銀と
接触して減感させたり、あるいはFeのFe(II)への酸化
や、Fe(II)からFe(III)への酸化は電子の放出を伴
い、これによってハロゲン化銀を増感させ、処理後の銀
画像にスポット状の汚染を生じる。
【0004】レーザースキャナー用ハロゲン化銀感光材
料は、その使用目的のため、赤色〜赤外域に分光吸収を
持つ増感色素を含有することが必要である。しかしなが
ら一般的に長波長域に感光性を有する分光増感色素は、
それ自体が不安定であり、ハロゲン化銀への吸着能も不
十分であるため、混入金属粉の影響を受けやすい。よっ
てレーザースキャナー用ハロゲン化銀感光材料は、他の
用途のハロゲン化銀感光材料と比べ、スポット状汚染が
発生しやすい体質となっている。
【0005】さまざまな工程での金属の混入のうち、特
に処理液中への金属の混入への対策としては、従来より
数多くの提案がなされている。例えば、特公昭43−1
0243号、同58−27487号、特開昭49−12
0628号、同56−5537号、特公平3−7089
号、特開平3−41441号、同5−204084号、
米国特許第2239284号、同3382071号、同
3488707号、同3778268号、英国特許第9
48443号、同952162号、同1221138
号、同1283497号、同1322812号、同13
50302号、同1350303号、同1413492
号等にキレート剤などが記載されている。しかしながら
これらの方法は、製造工程での金属の混入に対しては、
有効でないか、もしくは効果が小さい。つまり製造工程
での金属混入への対策としては、これまで満足できる方
法はなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、製造工程での金属混入によるスポット状汚染を防止
した、特にレーザースキャナー用のハロゲン化銀写真感
光材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の手
段によって達成された。 (1)透明支持体の少なくとも一方の側に、少なくとも
1層のハロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有
するハロゲン化銀写真感光材料において、前記ハロゲン
化銀乳剤層の少なくとも1層が600nm以上に極大分
光感度をもつ増感色素を含有し、かつ前記ハロゲン化銀
乳剤層および/またはその隣接層に下記一般式(I)で
表される化合物を少なくとも一種含有することを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料。
【0008】
【化2】
【0009】[一般式(I)中、Xは炭素数1〜6の2
価の有機残基を示し、Rはカルボキシル基もしくはその
塩、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を示
し、mは2または3、nは0または1を示す。] (2)ハロゲン化銀乳剤層および/またはその隣接層
に、ポリアクリル酸化合物を含有する上記(1)に記載
のハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、600nm以上、
好ましくは600〜850nmに分光増感されたハロゲン
化銀乳剤を含有するものであるが、一般式(I)で表さ
れる化合物を、前記ハロゲン化銀乳剤を含むハロゲン化
銀乳剤層、あるいはその隣接層、あるいはこれら両層に
含有させている。このため、製造工程等において混入す
る金属による分光増感色素への悪影響を防止することが
でき、増減感等によるスポット状汚染の発生を防止する
ことができる。このような効果は、他の金属キレート剤
を用いては得られない。
【0011】本発明に用いられる一般式(I)で表され
る化合物を詳しく説明する。
【0012】一般式(I)におけるXは、炭素数1〜6
の2価の有機残基を示し、好ましくはアルキレン基等で
あり、置換基を有していてもよいが、無置換であること
が好ましい。Xの好ましい例としては、例えばメチレ
ン、エチレン、プロピレン、ブチレン、へキシレン等を
挙げることができる。
【0013】Rはカルボキシル基またはその塩、アルコ
キシカルボニル基、カルバモイル基を示す。
【0014】Rのカルボキシル基の塩の好ましい例とし
ては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム
等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、バリウム
等)、アンモニウム塩(アンモニウム、メチルアンモニ
ウム、エチルアンモニウム、エタノールアンモニウム
等)等を挙げることができる。
【0015】Rのアルコキシカルボニル基の好ましい例
としては、炭素数1〜12のアルコキシカルボニル基が
挙げられる。アルコキシカルボニル基はフェニル基で置
換されていてもよい。
【0016】Rのカルバモイル基の好ましい例として
は、無置換カルバモイル基、または炭素数1〜12のア
ルキル基もしくは炭素数6〜12のアリール基(例え
ば、フェニル基)で置換されたカルバモイル基を挙げる
ことができる。
【0017】なお、前記一般式(I)において、mは2
または3であり、mが2の場合はジチオラン環となり、
mが3の場合はジチアン環である。またnは0または1
である。
【0018】本発明において用いられる化合物は、ジチ
オラン環またはジチアン環を有することによって化学構
造上特徴づけられる。そしてこの構造上の特徴に基づい
て、混入金属のハロゲン化銀に対する汚染防止作用を有
するものである。従って、本発明に使用される化合物
は、ジチオラン環またはジチアン環を有する化合物であ
れば、前記一般式(I)で示される化合物にのみ限られ
るものではない。
【0019】前記一般式(I)で示される化合物は公知
の方法に従って合成することができる。例えば、ジャー
ナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ
ー、76巻、1828〜1832頁(1954年)に記
載された方法によればよい。
【0020】一般式(I)で示される化合物の代表例と
して次のものが有用であるが、本発明ではこれらの化合
物に限定されるものではない。
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】これら化合物の添加量はハロゲン化銀1モ
ル当たり10-4g 〜10g 、好ましい量はハロゲン化銀
1モル当たり5×10-3g 〜5g である。これらの化合
物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0026】これら化合物は乳剤層に添加することがで
きるが、このような場合溶液としてハロゲン化銀乳剤に
加えるのが有利である。適当な溶媒としては、水のほか
低級アルコール類やケトン類のような写真乳剤に悪影響
を及ぼさない有機溶媒を用いることができる。また添加
時期は乳剤粒子形成工程、後熟工程、塗布前の溶解工程
または送波工程のいずれでもよいし、また、同様に乳剤
層に隣接する層に添加してもよい。
【0027】本発明で使用される増感色素を詳しく説明
する。
【0028】本発明に使用する増感色素としては、60
0nmより長波長域(好ましくは、600〜850nm)に
分光感度極大(λmax)を有する増感色素であればいか
なる増感色素でも使用可能であり、下記一般式(II−
a)〜(II−c)で表される化合物が挙げられるが、下
記一般式(II−a)、(II−b)で表される化合物が好
ましく用いられる。
【0029】
【化7】
【0030】一般式(II−a)について説明すると、Y
1およびY2は、各々ベンゾチアゾール環、ベンゾセレナ
ゾール環、ナフトチアゾール環、ナフトセレナゾール環
またはキノリン環を形成するのに必要な非金属原子群を
表し、これらの複素巻は低級アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシ基、アリール基、アルコキシカルボニル
基、ハロゲン原子で置換されていてもよい。R4、R
5は、それぞれ低級アルキル基、スルホ基を有するアル
キル基またはカルボキシル基を有するアルキル基を表
す。R6は、メチル基、エチル基、プロピル基を表す。
1は、アニオンを表す。n1、n2は、0または1を
表す。m1は、1または0を表し、分子内塩の時はm1
=0を表す。
【0031】
【化8】
【0032】一般式(II−b)、(II−c)について説
明すると、Y11、Y12、Y21およびY22は各々5員また
は6員の含窒素複素環を完成するのに必要な非金属原子
群を表し、例えばベンゾチアゾール環、ナフトチアゾー
ル環、ベンゾセレナゾール環、ナフトセレナゾール環、
ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環、キノリ
ン環、3,3−ジアルキルインドレニン環、ベンツイミ
ダゾール環、ピリジン環等を挙げることができる。
【0033】これらの複素環は、低級アルキル基、アル
コキシ基、ヒドロキシル基、アリール基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0034】R11、R12、R21およびR22は、それぞれ
低級アルキル基を有するアルキル基を表す。
【0035】R13、R14、R15、R23、R24、R25およ
びR26は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、
アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、−N(W1
(W2)を表す。ここでW1とW2は各々置換もしくは無
置換のアルキル基(アルキル部分の炭素原子数1〜1
8、好ましくは1〜4)、アリール基を表し、W1とW2
とは互いに連結して5員または6員の含窒素複素環を形
成することもできる。
【0036】また、R13とR15およびR23とR25は互い
に連結して5員環または6員環を形成することができ
る。X11およびX21はアニオンを表す。n11、n1
2、n21およびn22は0または1を表す。m11お
よびm21は1または0を表し、0の時は分子内塩を表
す。
【0037】次に、本発明に用いられる増感色素の具体
例を示すが、本発明はこれらの色素に限定されるもので
はない。
【0038】
【化9】
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】本発明に用いられる増感色素は、好ましく
はハロゲン化銀1モル当たり1mg〜2g 、さらに好まし
くは5mg〜1g の範囲でハロゲン化銀写真乳剤中に含有
される。
【0044】本発明に用いる増感色素は、直接乳剤中へ
分散することができる。また、これらはまず適当な溶
媒、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、メチ
ルセロソルブ、アセトン、水、ピリジンあるいはこれら
の混合溶媒などの中に溶解され、溶液の形で乳剤へ添加
することもできる。
【0045】本発明に好ましく用いられる前述の600
nm以上の増感色素は単独で用いた場合分光増感の効率が
充分とはいえず、添加量を増加させると固有減感が大き
くなる傾向がある。この対策として、強色増感剤を併用
することは公知であり、例えば特公昭60−45414
号、同46−10473号、特開昭59−192242
号等に記載されている。
【0046】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色
素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素ある
いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増
感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色素
はリサーチ・ディスクロージャ(Research Disclosure)1
76巻17643(1978年12月発行)第23頁IVのJ項、あるい
は特公昭49−25500号、同43−4933号、特
開昭59−19032号、同59−192242号等に
記載されている。本発明の600nm以上の増感色素の含
有量はハロゲン化銀乳剤の粒子径、ハロゲン組成、化学
増感の方法と程度、この化合物を含有させる層とハロゲ
ン化銀乳剤の関係、カブリ防止化合物の種類などに応じ
て最適の量を選択することが望ましく、その選択のため
の試験の方法は当業者のよく知るところである。通常は
好ましくはハロゲン化銀1モル当たり10-7モル〜1×
10-2モル、特に10-6モル〜5×10-3モルの範囲で
用いられる。
【0047】本発明において、強色増感剤として特開平
3−15049号22頁〜25頁、特開昭62−123
454号15頁〜20頁の化合物を用いることができ
る。これらの増感色素や強色増感剤は、乳剤製造工程、
塗布液調製工程のいずれに添加してもよい。
【0048】なお、本発明で用いる増感色素は、米国特
許第2503776号、英国特許第742112号、仏
国特許第2065662号等の各明細書、特公昭40−
2346号を参照して容易に合成することができる。
【0049】本発明では、ハロゲン化銀乳剤層またはそ
の隣接層、あるいはこれら両層、好ましくはいずれか一
方の層にポリアクリル酸化合物を添加することが好まし
く、これにより、スポット汚染防止効果を高めることが
できる。
【0050】以下にポリアクリル酸化合物について詳し
く説明する。
【0051】本発明に用いられるポリアクリル酸化合物
としては、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アク
リル酸金属塩(金属塩としてはNa、K等のアルカリ金
属塩)が挙げられる。またこれらの化合物は、他のモノ
マーとの共重合体であっても良い。分子量は特に規定し
ないが、50,000〜150,000のものが好まし
い。
【0052】以下にポリアクリル酸化合物の代表例を挙
げるが、本発明ではこれらの化合物に限定されるもので
はない。
【0053】
【化14】
【0054】ポリアクリル酸化合物の添加量は、感材1
m2当たりの量で示して、5mg/m2ないし100mg/m2、好
ましくは10mg/m2ないし80mg/m2である。これらの化
合物は1種のみを用いても2種以上併用してもよい。
【0055】本発明に用いられるハロゲン化銀の平均粒
子サイズは微粒子(例えば0.7μ以下)の方が好まし
く、特に0.6μm 以下が好ましい。この平均粒子サイ
ズの下限に特に制限はないが、通常0.1μm 程度であ
る。
【0056】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の形
状は、立方体、八面体、十四面体、板状体、球状体のい
ずれでもよく、これらの各種形状の混合したものであっ
てもよいが、立方体、14面体、平板状粒子が好まし
い。
【0057】本発明に用いられる写真乳剤は、P.Glafki
des 著 Chimie et Physique Photographique(Paul Mont
el社刊、1967年)、G. F. Duffin著 Photographic
Emulsion Chemistry(The Focal Press刊、1966
年)、V. L. Zelikman et al著 Making and Coating Ph
otographic Emulsion(The Focal Press 刊、1964
年)などに記載された方法を用いて調製することができ
る。
【0058】即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等の
いずれでもよく、又可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反
応させる形成としては、片側混合法、同時混合法、それ
らの組合せなどのいずれを用いてもよい。
【0059】粒子を銀イオン過剰の下において形成させ
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同
時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される
液相中のpAgを一定に保つ方法、即ち、いわゆるコン
トロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
【0060】この方法によると、結晶形が規則的で粒子
サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。
【0061】また、粒子サイズを均一にするためには、
英国特許第1,535,016号、特公昭48−368
90号、同52−16364号に記載されているよう
に、硝酸銀やハロゲン化アルカリの添加速度を粒子成長
速度に応じて変化させる方法や、英国特許第4,24
2,445号、特開昭55−158124号に記載され
ているように水溶液の濃度を変化させる方法を用いて、
臨界飽和度を超えない範囲において早く成長させること
が好ましい。
【0062】ハロゲン化銀粒子は、内部と表層とが異な
るハロゲン組成を有する、いわゆるコア/シェル型構造
を有しても良い。
【0063】本発明には水溶性イリジウム化合物を用い
ることができる。例えば、ハロゲン化イリジウム(III)
化合物、またハロゲン化イリジウム(IV)化合物、また
イリジウム錯塩で配位子としてハロゲン、アミン類、オ
キザラト等を持つもの、例えばヘキサクロロイリジウム
(III) あるいは(IV)錯塩、ヘキサアンミンイリジウム
(III) あるいは(IV)錯塩、トリオキザラトイリジウム
(III) あるいは(IV)錯塩などが挙げられる。本発明に
おいては、これらの化合物の中からIII 価のものとIV価
のものを任意に組合せて用いることができる。これらの
イリジウム化合物は水あるいは適当な溶媒に溶解して用
いられるが、イリジウム化合物の溶液を安定化させるた
めに一般によく行われる方法、即ちハロゲン化水素水溶
液(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲン
化アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaB
r等)を添加する方法を用いることができる。水溶性イ
リジウムを用いる代わりに、ハロゲン化銀粒子調製時に
あらかじめイリジウムをドープしてある別のハロゲン化
銀粒子を添加して溶解させることも可能である。
【0064】本発明に係わるイリジウム化合物の全添加
量は、最終的に形成されるハロゲン化銀1モル当たり1
-8モル以上であり、好ましくは1×10-8〜1×10
-5モル、最も好ましくは5×10-8〜5×10-6モルで
ある。
【0065】これらの化合物の添加は、ハロゲン化銀乳
剤の製造時、および乳剤を塗布する前の各段階において
適宜行うことができるが、特に、粒子形成時に添加し、
ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましい。ま
たイリジウム化合物以外のVIII属原子を含む化合物とイ
リジウム化合物を併用しても良い。
【0066】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は高感度、
低カブリを達成するために金化合物で化学増感(以下金
増感)する。金増感は通常、金増感剤を添加して、高
温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間撹拌するこ
とにより行われる。
【0067】上記の金増感の金増感剤としては金の酸化
数が+1価でも+3価でもよく、金増感剤として通常用
いられる金化合物を用いることができる。代表的な例と
しては塩化金酸塩、カリウムクロロオーレート、オーリ
ックトリクロライド、カリウムオーリックチオシアネー
ト、カリウムヨードオーレート、テトラシアノオーリッ
クアシド、アンモニウムオーロチオシアネート、ピリジ
ルトリクロロゴールドなどが挙げられる。
【0068】金増感剤の添加量は種々の条件により異な
るが、目安としてはハロゲン化銀1モル当り1×10-7
モル以上5×10-4モル以下が好ましい。
【0069】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、化学増
感においてイオウ増感を併用することによりさらに高感
度、低カブリを達成することができる。
【0070】イオウ増感は、通常、イオウ増感剤を添加
して、高温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間撹
拌することにより行われる。
【0071】上記のイオウ増感には硫黄増感剤として公
知のものを用いることができる。例えばチオ硫酸塩、チ
オ尿素類、アリルイソチアシアネート、シスチン、p−
トルエンチオスルホン酸塩、ローダニンなどが挙げられ
る。その他米国特許第1,574,944号、同第2,
410,689号、同第2,278,947号、同第
2,728,668号、同第3,501,313号、同
第3,656,955号各明細書、ドイツ特許第1,4
22,869号、特公昭56−24937号、特開昭5
5−45016号公報等に記載されている硫黄増感剤も
用いることができる。硫黄増感剤の添加量は、乳剤の感
度を効果的に増大させるのに十分な量でよい。この量
は、pH、温度、ハロゲン化銀粒子の大きさなどの種々
の条件の下で相当の範囲にわたって変化するが、ハロゲ
ン化銀1モル当たり1×10-7モル以上5×10-4モル
以下が好ましい。
【0072】化学熟成に際して、イオウ増感剤および金
増感剤等の添加の時期および順位については等に制限を
設ける必要はなく、例えば化学熟成の初期(好ましく
は)または化学熟成進行中に上記化合物を同時に、ある
いは添加時点を異にして添加することもできる。また添
加に際しては、上記の化合物を水または水と混合し得る
有機溶剤、例えばメタノール、エタノール、アセトン等
の単液あるいは混合液に溶解させて添加させればよい。
【0073】チオ硫酸塩による硫黄増感やセレン化合
物、および金増感の併用は本発明の効果を有効に発揮し
うる。
【0074】本発明の感光材料には、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止しあるい
は写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有
させることができる。即ちアゾール類、例えばベンゾチ
アゾリウム塩、ニトロインダゾール類、クロロベンズイ
ミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプ
トチアゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メル
カプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベン
ゾチアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、など;
メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;例
えばオキサゾリンチオンのようなチオケト化合物;アザ
インデン類、例えばトリアザインデン類、テトラアザイ
ンデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,
7)テトラザインデン類)、ペンタアザインデン類な
ど;ベンゼンチオスルフォン酸、ベンゼンスルフィン
酸、ベンゼンスルフォン酸アミド等のようなカブリ防止
剤または安定剤として知られた多くの化合物を加えるこ
とができる。
【0075】本発明を用いて作られた感光材料には、親
水性コロイド層にフィルター染料として、あるいはイラ
ジェーション防止その他種々の目的で水溶性染料を含有
させている。このような染料には、オキソノール染料、
ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロシアニン染
料、シアニン染料およびアゾ染料が包含される。なかで
もオキソノール染料;ヘミオキソノール染料、シアニン
染料およびメロシアニン染料が有用である。
【0076】本発明の写真乳剤および非感光性の親水性
コロイドには無機または有機の硬膜剤を含有させてよ
い。例えば活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリ
ロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニル
スルホニル)メチルエーテル、N,N−メチレンビス−
〔β−(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕な
ど)、活性ハロゲン化物(2,4−ジクロル−6−ヒド
ロキシ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ム
コクロル酸など)、N−カルバモイルピリジニウム塩類
(1−モルホリ)カルボニル−3−ピリジニオ)メタン
スルホナートなど)、ハロアミジニウム塩類(1−(1
−クロロ−1−ピリジノメチレン)ピロリジニウム、2
−ナフタレンスルホナートなど)を単独または組み合わ
せて用いることができる。なかでも、特開昭53−41
220号、同53−57257号、同59−16254
6号、同60−80846号に記載の活性ビニル化合物
および米国特許3,325,287号に記載の活性ハロ
ゲン化物が好ましい。
【0077】本発明を用いて作られる感光材料の写真乳
剤層または他の親水性コロイド層には塗布助剤、帯電防
止、スベリ性改良、乳化分散、接着防止および写真特性
改良(例えば、現像促進、硬調化、増感)等種々の目的
で、種々の界面活性剤を含んでもよい。
【0078】例えばサポニン(ステロイド系)、アルキ
レンオキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコー
ル縮合物、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類
またはポリエチレングリコールアルキルアリールエーテ
ル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレ
ングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレング
リコールアルキルアミンまたはアミド類、シリコーンの
ポリエチレンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導
体(例えばアルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキ
ルフェノールポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪
酸エステル類、糖のアルキルエステル類などの非イオン
性界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、アルキルスルフ
ォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキル
ナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸エステル類、
アルキルリン酸エステル類、N−アシル−N−アルキル
タウリン類、スルホコハク酸エステル類、スルホアルキ
ルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポ
リオキシエチレンアルキルリン酸エステル類などのよう
な、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル
基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活
性剤;アミノ酸塩、アミノアルキルスルホン酸類、アミ
ノアルキル硫酸またはリン酸エステル類、アルキルベタ
イン類、アミンオキシド類などの両性界面活性剤;アル
キルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニ
ウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素環
第4級アンモニウム塩類、および脂肪族もしくは複素環
を含むホスホニウムまたはスルホニウム塩類などのカチ
オン界面活性剤を用いることができる。
【0079】また、帯電防止のためには特開昭60−8
0849号などに記載された含フッ素系界面活性剤を用
いることが好ましい。
【0080】本発明の写真感光材料には写真乳剤層その
他の親水性コロイド層に接着防止の目的でシリカ、酸化
マグネシウム、ポリメチルメタクリレート等のマット剤
を含むことができる。
【0081】本発明で用いられる感光材料には寸度安定
性の目的で水不溶または難溶性合成ポリマーの分散物を
含むことができる。例えばアルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、などの単独もしくは組合わ
せ、またはこれらとアクリル酸、メタアクリル酸、など
の組合せを単量体成分とするポリマーを用いることがで
きる。
【0082】写真乳剤の縮合剤または保護コロイドとし
ては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の
親水性コロイドも用いることができる。例えばゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、
アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫
酸エステル類等のようなセルロース誘導体、アルギン酸
ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N
−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体のような
多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0083】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解
物、ゼラチン酵素分解物も用いることができる。
【0084】本発明で用いられるハロゲン化銀乳剤層に
は、アルキルアクリレートのようなポリマーのラテック
スを含有させることができる。
【0085】本発明の感光材料の支持体としてはセルロ
ーストリアセテート、セルロースジアセテート、ニトロ
セルロース、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレー
トなどを用いることができる。
【0086】次に、本発明の写真感光材料の処理に用い
られる処理液について説明する。
【0087】本発明に使用する現像液に用いる現像主薬
は、高感度が得られる点で、ジヒドロキシベンゼン類や
3−ピラゾリドン類を含むことが好ましく、特にハイド
ロキノン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェ
ニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾ
リドンが好ましい。またアスコルビン酸類も好ましい。
これらの併用もさらに好ましい。
【0088】現像液中の現像主薬濃度は、現像液1リッ
トル当たり0.1〜1モル程度であることが好ましい。
【0089】本発明に用いる亜硫酸塩の保恒剤としては
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、
亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫
酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム、ア
スコルビン酸などがある。亜硫酸塩は0.25モル/リ
ットル以上、特に0.4モル/リットル以上が好まし
い。また上限は2.5モル/リットルまで、特に、1.
2モル/リットルまでとするのが好ましい。
【0090】pHの設定のために用いるアルカリ剤には
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウムのようなpH調節剤や緩衝剤を含む。
【0091】上記成分以外に用いられる添加剤としては
ホウ酸、ホウ砂などの化合物、臭化ナトリウム、臭化カ
リウム、沃化カリウムのような現像抑制剤:エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブ、ヘキ
シレングリコール、エタノール、メタノールのような有
機溶剤:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、
2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナ
トリウム塩等のメルカプト系化合物、5−ニトロインダ
ゾール等のインダゾール系化合物、5−メチルベンツト
リアゾール等のベンツトリアゾール系化合物などのカブ
リ防止剤または黒ポツ(black pepper)防止剤:を含んで
もよく、更に必要に応じて色調剤、界面活性剤、消泡
剤、硬水軟化剤、硬膜剤、特開昭56−106244
号、特開昭61−267,759号および特願平1−2
9418号記載のアミノ化合物などを含んでもよい。
【0092】本発明に用いられる現像液には、銀汚れ防
止剤として特開昭56−24347号、特願平3−19
1288号、特願平3−233718号に記載の化合
物、現像ムラ防止剤として特開昭62−212,651
号に記載の化合物、溶解助剤として特開昭61−26
7,759号に記載の化合物を用いることができる。
【0093】本発明に用いられる現像液には、緩衝剤と
して特願昭61−28708号に記載のホウ酸、特開昭
60−93433号に記載の糖類(例えばサッカロー
ス)、オキシム類(例えば、アセトオキシム)、フェノ
ール類(例えば、5−スルホサリチル酸)などが用いら
れる。
【0094】本発明の感材の処理はポリアルキレンオキ
サイド存在下に行うことができるが、現像液中にポリア
ルキレンオキサイドを含有させるためには平均分子量1
000〜6000のポリエチレングリコールを0.1〜
10g/リットルの範囲で使用することが好ましい。
【0095】定着液は定着剤の他に硬膜剤としての水溶
性アルミニウム化合物を含んでも良い。更に必要に応じ
て酢酸および二塩基酸(例えば酒石酸、クエン酸または
これらの塩)を含む酸性の水溶液で、好ましくは、pH
3.8以上、より好ましくは4.0〜6.5を有する。
【0096】定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸アンモニウムなどであり、定着速度の点からチオ硫
酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の使用量は適宜
変えることができ、一般には約0.1〜約5モル/リッ
トルである。
【0097】定着液中で主として硬膜剤として作用する
水溶性アルミニウム塩は一般に酸性硬膜定着液の硬膜剤
として知られている化合物であり、例えば塩化アルミニ
ウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんなどがある。
【0098】前述の二塩基酸として、酒石酸あるいはそ
の誘導体、クエン酸あるいはその誘導体が単独で、ある
いは二種以上を併用することができる。これらの化合物
は定着液1リットルにつき0.005モル以上含むもの
が有効で、特に0.01モル/リットル〜0.03モル
/リットルが特に有効である。
【0099】具体的には、酒石酸、酒石酸カリウム、酒
石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、酒石酸ア
ンモニウム、酒石酸アンモニウムカリウム、などがあ
る。
【0100】本発明において有効なクエン酸あるいはそ
の誘導体の例としてクエン酸、クエン酸ナトリウム、ク
エン酸カリウム、などがある。
【0101】定着液にはさらに所望により保恒剤(例え
ば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢
酸、硼酸)、pH調整剤(例えば、アンモニア、硫
酸)、画像保存良化剤(例えば沃化カリ)、キレート剤
を含むことができる。ここでpH緩衝剤は、現像液のp
Hが高いので10〜40g/リットル、より好ましくは
18〜25g/リットル程度用いる。
【0102】また、水洗水には、カビ防止剤(例えば堀
口著「防菌防ばいの化学」、特開昭62−115154
号に記載の化合物)、水洗促進剤(亜硫酸塩など)、キ
レート剤などを含有していてもよい。
【0103】上記の処理液を用いた方法によれば、現
像、定着された写真感光材料は水洗および乾燥される。
水洗は定着によって溶解した銀塩をほぼ完全に除くため
に行われ、約20℃〜約50℃で10秒〜3分が好まし
い。乾燥は約40℃〜約100℃で行われ、乾燥時間は
周囲の状態によって適宜変えられるが、通常は約5秒〜
3分30秒でよい。
【0104】なお、現像液は18〜50℃で5秒〜3分
行うことが好ましく、定着は18〜50℃で5秒〜3分
行うことが好ましい。
【0105】本発明の感材の処理に用いられるローラー
搬送型の自動現像機については米国特許第302577
9号明細書、同第3545971号明細書などに記載さ
れており、本明細書においては単にローラー搬送型プロ
セッサーとして言及する。ローラー搬送型プロセッサー
は現像、定着、水洗および乾燥の四工程からなってお
り、本発明においても、他の工程(例えば、停止工程)
を除外しないが、この四工程を踏襲するのが最も好まし
い。
【0106】現像液の補充量は感材1m2当たり50〜8
00mlであることが好ましく、定着液の補充量は感材1
m2当たり50〜800mlであることが好ましい。
【0107】水洗水の補充量は、1200ml/m2以下
(0を含む)であってもよい。
【0108】水洗水(または安定化液)の補充量が0の
場合とは、いわゆる溜水水洗方式による水洗法を意味す
る。補充量を少なくする方法として、古くより多段向流
方式(例えば2段、3段など)が知られている。
【0109】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1 1−1.乳剤の調製 1)沃臭化銀乳剤(O)の調製 H2O 1リットルにゼラチン39gを溶解し、65℃
に加温された容器にチオ硫酸ナトリウム6.4mg、酢酸
1.3g、水酸化アンモニウム1.4g、硝酸銀15m
g、臭化カリウム61mg、および下記化合物A
【0110】
【化15】
【0111】を3.8g入れた後、硝酸銀190g、硝
酸アンモニウム0.77gを含む水溶液560mlと、
イリジウムと完成ハロゲン化銀モル比が2.3×10-7
となるようヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウ
ム、さらに臭化カリウム130gを含む水溶液470m
lとをダブルジェット法により添加した。その後沃化カ
リウム0.11gを添加し、平均サイズ0.51μmの
立方体単分散沃臭化銀粒子を調製した。この乳剤に下記
化合物B
【0112】
【化16】
【0113】を添加し、脱塩処理後、ゼラチン48g、
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム0.45g、フェノ
キシエタノール2.8gを加えpH6.2に合わせてチ
オ硫酸ナトリウム1.4mgと塩化金酸3.9mgを加え
て、62℃で化学増感を施した後、4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン0.
38gを加え、急冷固化した。
【0114】2)沃臭化銀乳剤(P)の調製 H2O 1リットルにゼラチン38gを溶解し、55℃
に加温された容器にチオ硫酸ナトリウム6.4mg、酢酸
1.3g、水酸化アンモニウム0.80g、硝酸銀6.
1mg、臭化カリウム61mg、および上記化合物Aを3.
8g 入れた後、硝酸銀190g 、硝酸アンモニウム0.
77g を含む水溶液590mlと、イリジウムと完成ハ
ロゲン化銀モル比が9.0×10-7となるようヘキサク
ロロイリジウム(III)酸カリウム、さらに、臭化カリ
ウム130g を含む水溶液450mlとをダブルジェッ
ト法により添加した。その後沃化カリウム0.14g を
添加し、平均サイズ0.36μmの立方体単分散沃臭化
銀粒子を調製した。この乳剤に下記化合物C
【0115】
【化17】
【0116】を添加し脱塩処理後、ゼラチン48g 、核
酸塩基混合物0.14g 、臭化カリウム0.16g、フ
ェノキシエタノール2.2g を加えpH6.0に合わせ
てチオ硫酸ナトリウム4.1mgと塩化金酸7.4mgを加
えて、60℃で化学増感を施した後、4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン
0.37g を加え、急冷固化した。
【0117】1−2.乳剤塗布液の調製 乳剤O、Pをハロゲン化銀モル比1/2.1で混合し、
乳剤中のハロゲン化銀1モル当たり下記添加剤を加えて
塗布液i)とした。
【0118】 イ)分光増感色素 II−18 3.6×10-5モル ロ)強色増感剤 化合物D(下記) 1.5×10-4モル ハ)金属汚染防止剤 I−5 6.1×10-4モル ニ)3−アリル−2,6−ジメチルベンゾチアゾリウム臭化物 5.7×10-4モル ホ)化合物E(下記) 2.5×10-4モル へ)ポリアクリルアミド(分子量4万〜5万) 9.3g ト)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 0.85g チ)ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)のラテックス 26g リ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 1.8g ヌ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.59g
【0119】
【化18】
【0120】乳剤塗布液i)でI−5を添加しなかった
ものを乳剤塗布液ii)とした。乳剤塗布液i)でI−5
を下記の金属キレート剤Fに変更したものを乳剤塗布液
iii)とした。
【0121】
【化19】
【0122】1−3.乳剤表面保護層塗布液の調製 容器を65℃に加温し、下記に示す処方で添加剤を加え
て乳剤表面保護層塗布液(a)とした。
【0123】 (乳剤表面保護層塗布液処方) イ)ゼラチン 100g ロ)ポリアクリルアミド(分子量4万〜5万) 12g ハ)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 0.15g ニ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 1.4g ホ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.46g へ)ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ2.8μm)2.6g ト)ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ0.7μm)3.0g チ)t-オクチルフェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム1.5g リ)C16H33O-(CH2CH2O)10-H 3.3g ヌ)ポリアクリル酸ナトリウム III−2(分子量約10万) 3.7g ル)C8F17SO3K 84mg ヲ)C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)SO3Na 84mg ワ)NaOH(1N) 3ml カ)メタノール 78ml ヨ)化合物G(下記) 52mg
【0124】
【化20】
【0125】乳剤表面保護層塗布液(a)でIII−2を
添加しなかったものを乳剤表面保護層塗布液(b)とし
た。
【0126】1−4.バック層塗布液の調製 容器を65℃に加温し、下記に示す処方で添加剤を加え
てバック層塗布液とした。
【0127】 (バック層塗布液処方) イ)ゼラチン 100g ロ)アンチハレーション染料 化合物H(下記) 2.3g ハ)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 1.7g ニ)ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)のラテックス 3.3g ホ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 2.5g へ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.84g ト)化合物G(上記) 45mg チ)染料 化合物I(下記) 0.28g リ)染料 化合物J(下記) 84mg ヌ)リン酸 0.40g
【0128】
【化21】
【0129】1−5.バック表面保護層塗布液の調製 容器を65℃に加温し、下記に示す処方で添加剤を加え
てバック表面保護層塗布液とした。
【0130】 (バック表面保護層塗布液処方) イ)ゼラチン 100g ロ)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 0.3g ハ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 1.3g ニ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.43g ホ)ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ5.8μm) 3.3g ヘ)t-オクチルフェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム1.4g ト)C16H33O-(CH2CH2O)10-H 2.9g チ)ポリアクリル酸ナトリウム III−2(分子量約10万) 1.3g リ)C8F17SO3K 0.22g ヌ)NaOH(1N) 7ml ル)C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)SO3Na 36mg ヲ)メタノール 110ml ワ)化合物G(上記) 45mg
【0131】1−6.写真材料の作成 前述のバック層塗布液をバック層の表面保護層とともに
ポリエチレンテレフタレートの支持体の一方の側に、バ
ックのゼラチン塗布量2.4g/m2、バック保護層のゼラ
チン塗布量1.4g/m2、ゼラチン総塗布量が3.8g/m2
となるよう塗布した。これに続いて支持体の反対側に前
述の乳剤塗布液と表面保護層塗布液とを乳剤の銀量が
2.8g/m2、表面保護層のゼラチン塗布量が1.2g/m2
になるように塗布した。
【0132】表1に示すような乳剤塗布液、表面保護層
塗布液の組合せで写真材料の塗布試料No.101〜10
4を作成した。
【0133】なお、増感色素II−18のλmaxは約79
0nmであった。
【0134】1−7.金属粉混入による影響評価実験方
法 上記塗布試料の作成において、塗布前に、ポリエチレン
テレフタレートの支持体の乳剤塗布面に、あらかじめ鉄
粉または酸化鉄粉を付着させておき、上記と同様の方法
で評価用の塗布試料を作成した。これらの試料も用いた
塗布液に応じ、上記と同様に、試料No.101〜104
とした。
【0135】1−8.試料の評価 評価用の塗布試料を塗布後、16時間40℃に保った
後、D=1.0になるように、露光、処理を行った。処
理後、金属付着部分の増感、減感の度合いを目視により
評価した。試料の露光は富士写真フイルム(株)社製の
レーザーイメージャーFL−IM2636の半導体レー
ザー780nm波長でのスキャニング露光とした。処理
は露光に引き続きFL−IM2636の処理部で行っ
た。この時現像液、定着液は、それぞれ富士写真フイル
ム(株)社製のRD−10、RF−10を用いた。処理
時間はトータルで67秒とした。
【0136】スポット状汚染の有無の評価の基準は以下
のようにした。
【0137】 ◎ 増減感全くなし ○ 金属核からの増減感広がり0.5mm以下 △ 金属核からの増減感広がり1mm以下 × 金属核からの増減感広がり1mm以上 評価結果は表1に示した。
【0138】
【表1】
【0139】総合判定 上記表1の結果から本発明は塗布中の金属粉混入による
スポットに対して有効であることは明らかである。
【0140】実施例2 2−1.乳剤塗布液の調製 実施例1の乳剤O、Pをハロゲン化銀モル比1/2.1
で混合し、乳剤中のハロゲン化銀1モル当たり下記添加
剤を加えて塗布液iv)とした。
【0141】 イ)分光増感色素 II−2 1.2×10-4モル ロ)分光増感色素 II−6 2.1×10-4モル ハ)金属汚染防止剤 I−5 4.5×10-4モル ニ)1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 1.6×10-4モル ホ)染料 化合物K(下記) 0.66g へ)ポリアクリルアミド(分子量4万〜5万) 9.3g ト)ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)のラテックス 26g チ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 0.54g リ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.18g
【0142】
【化22】
【0143】乳剤塗布液iv)でI−5を添加しなかった
ものを乳剤塗布液v)とした。乳剤塗布液iv)でI−5
を金属キレート剤Fに変更したものを乳剤塗布液vi)と
した。
【0144】2−2.バック層塗布液の調製 容器を65℃に加温し、下記に示す処方で添加剤を加え
てバック層塗布液とした。
【0145】 (バック層塗布液処方) イ)ゼラチン 100g ロ)アンチハレーション染料 化合物L(下記) 1.0g ハ)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 1.7g ニ)ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)のラテックス 3.3g ホ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 2.5g へ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.84g ト)化合物F(実施例1と同じ) 46mg チ)染料 化合物H(実施例1と同じ) 0.28g リ)染料 化合物I(実施例1と同じ) 84mg ヌ)リン酸 0.40g
【0146】
【化23】
【0147】2−3.写真材料の作成 前述のバック層塗布液を実施例1のバック表面保護層と
ともにポリエチレンテレフタレートの支持体の一方の側
に、バックのゼラチン塗布量2.4g/m2、バック保護層
のゼラチン塗布量1.4g/m2、ゼラチン総塗布量が3.
8g/m2となるよう塗布した。これに続いて支持体の反対
側に前述の乳剤塗布液と実施例1の乳剤表面保護層塗布
液とを乳剤の銀量が2.8g/m2、表面保護層のゼラチン
塗布量が1.2g/m2になるように塗布した。
【0148】表2に示すような乳剤塗布液、表面保護層
塗布液の組合せで写真材料の塗布し量No.201〜20
4を作成した。
【0149】なお、増感色素II−2、II−6を混合した
状態でのλmaxは約680nmであった。
【0150】2−4.金属混入による影響評価方法 実施例1と同様に行い、評価用の塗布試料を上記の写真
材料の構成に応じ、試料No.201〜204とした。
【0151】2−5.試料の評価 実施例1と同様に行った。ただし、試料の露光はキャノ
ン(株)社製のレーザーイメージャーLM−1AのHe
−Neレーザー633nm波長でのスキャニング露光と
した。処理は富士写真フイルム(株)社製の自動現像機
FPM4000の90秒処理で行った。この時現像液、
定着液は、それぞれ富士写真フイルム(株)社製のRD
−3、Fを用いた。
【0152】評価結果を表2に示す。
【0153】
【表2】
【0154】表2より、本発明は塗布中の金属粉混入に
よるスポットに対して有効であることがわかる。
【0155】実施例3 3−1.乳剤の調製 1)沃臭化銀乳剤(Q)の調製 H2O 1リットルにゼラチン39gを溶解し、65℃に
加温された容器にチオ硫酸ナトリウム6.4mg、酢酸
1.3g、水酸化アンモニウム1.8g、硝酸銀15mg、
臭化カリウム61mg、および化合物A(実施例1と同
じ)を3.8g入れた後、硝酸銀190g、硝酸アンモニ
ウム0.77gを含む水溶液560mlと、イリジウム
と完成ハロゲン化銀モル比が2.3×10-7となるよう
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム、さらに臭
化カリウム130gを含む水溶液470mlとをダブル
ジェット法により添加した。その後沃化カリウム0.1
1gを添加し平均サイズ0.77μmの立方体単分散沃
臭化銀粒子を調製した。この乳剤に化合物B(実施例1
と同じ)を添加し、脱塩処理後、ゼラチン68g、ポリ
スチレンスルホン酸ナトリウム0.45g、フェノキシ
エタノール2.8gを加えpH6.2に合わせてチオ硫
酸ナトリウム1.1mgと塩化金酸3.1mgを加えて、6
2℃で化学増感を施した後、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラアザインデン0.37g
を加え、急冷固化した。
【0156】2)沃臭化銀乳剤(R)の調製 H2O 1リットルにゼラチン38gを溶解し、55℃に
加温された容器にチオ硫酸ナトリウム6.4mg、酢酸
1.3g、水酸化アンモニウム0.80g、硝酸銀6.1
mg、臭化カリウム61mg、および化合物Aを3.8g入
れた後、硝酸銀190g、硝酸アンモニウム0.76gを
含む水溶液590mlと、イリジウムと完成ハロゲン化
銀モル比が3.2×10-7となるようヘキサクロロイリ
ジウム(III)酸カリウム、さらに臭化カリウム130g
を含む水溶液450mlとをダブルジェット法により添加
した。その後、沃化カリウム0.22gを添加し、平均
サイズ0.36μmの立方体単分散沃臭化銀粒子を調製
した。この乳剤に化合物C(実施例1と同じ)を添加
し、脱塩処理後、ゼラチン75g、臭化カリウム0.1
6g、フェノキシエタノール2.8gを加えpH6.03
に合わせてチオ硫酸ナトリウム7.0mgと塩化金酸9.
6mgを加えて、65℃で化学増感を施した後、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザイ
ンデン0.37gを加え、急冷固化した。
【0157】3−2.乳剤塗布液の調製 乳剤Q、Rをハロゲン化銀モル比1/1で混合し、乳剤
中のハロゲン化銀1モル当たり下記添加剤を加えて塗布
液vii)とした。
【0158】 イ)分光増感色素 II−2 1.1×10-4モル ロ)分光増感色素 II−6 2.0×10-4モル ハ)金属汚染防止剤 I−5 5.5×10-4モル ニ)1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 2.2×10-4モル ホ)染料 化合物K 0.72g へ)ポリアクリルアミド(分子量4万〜5万) 11g ト)ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)のラテックス 29g チ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 1.5g リ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.50g
【0159】乳剤塗布液vii)でI−5を添加しなかっ
たものを乳剤塗布液viii)とした。乳剤塗布液vii)で
I−5を金属キレート剤Fに変更したものを乳剤塗布液
viii)とした。
【0160】3−3.乳剤表面保護層塗布液の調製 容器を65℃に加温し、下記に示す処方で添加剤を加え
て乳剤表面保護層塗布液(c)とした。
【0161】 (乳剤表面保護層塗布液処方) イ)ゼラチン 100g ロ)ポリアクリルアミド(分子量4万〜5万) 11g ハ)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 0.30g ニ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 1.4g ホ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.46g ヘ)ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ2.8μm) 2.8g ト)t-オクチルフェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム 1.6g チ)C16H33O-(CH2CH2O)10-H 3.8g リ)ポリアクリル酸ナトリウム III−2(分子量約10万) 3.4g ヌ)C8F17SO3K 100mg ル)C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)SO3Na 89mg ヲ)NaOH(1N) 3ml ワ)メタノール 71ml カ)化合物G(実施例1と同じ) 58mg ヨ)コロイダルシリカ 18g
【0162】乳剤表面保護層塗布液(c)でIII−2を
添加しなかったものを乳剤表面保護層塗布液(d)とし
た。
【0163】3−4.バック層塗布液の調製 容器を65℃に加温し、下記に示す処方で添加剤を加え
てバック層塗布液とした。
【0164】 (バック層塗布液処方) イ)ゼラチン 100g ロ)アンチハレーション染料 化合物L(実施例2と同じ) 2.2g ハ)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 1.4g ニ)ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)のラテックス 2.6g ホ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 2.3g へ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.76g ト)化合物F(実施例1と同じ) 61mg チ)染料 化合物I(実施例1と同じ) 0.14g リ)染料 化合物J(実施例1と同じ) 41mg ヌ)リン酸 8.1g ル)メタノール 59ml ヲ)化合物M(下記) 0.65g
【0165】
【化24】
【0166】3−5.バック表面保護層塗布液の調製 容器を65℃に加温し、下記に示す処方で添加剤を加え
てバック表面保護層塗布液とした。
【0167】 (バック表面保護層塗布液処方) イ)ゼラチン 100g ロ)ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 0.30g ハ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 1.4g ニ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.48g ホ)ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ4.7μm) 3.3g ヘ)t−オクチルフェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム1.4g ヘ)C16H33O-(CH2CH2O)10-H 2.8g ト)ポリアクリル酸ナトリウム III−2(分子量約10万) 1.3g チ)C8F17SO3K 69mg リ)NaOH(1N) 6ml ヌ)C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)SO3Na 55mg ル)メタノール 100mg ヲ)化合物G(実施例1と同じ) 45mg ワ)化合物N(下記) 69mg
【0168】
【化25】
【0169】3−6.写真材料の作成 前述のバック層塗布液をバック層の表面保護層とともに
ポリエチレンテレフタレートの支持体の一方の側に、バ
ックのゼラチン塗布量3.0g/m2、バック保護層のゼ
ラチン塗布量1.5g/m2、ゼラチン総塗布量が4.5g
/m2となるよう塗布した。これに続いて支持体の反対側
に前述の乳剤塗布液と表面保護層塗布液とを乳剤の銀量
が2.9g/m2、表面保護層のゼラチン塗布量が1.2g
/m2になるように塗布した。
【0170】表3に示すような乳剤塗布液、表面保護層
塗布液の組合せで写真材料の塗布試料No.301〜30
4を作成した。
【0171】実施例1と同様に行い、評価用の塗布試料
を上記の写真材料の構成に応じ、試料No.301〜30
4とした。
【0172】3−8.試料の評価 実施例2と同様に行った。
【0173】評価結果を表3に示す。
【0174】
【表3】
【0175】表3より、本発明は塗布中の金属粉混入に
よるスポットに対して有効であることがわかる。
【0176】
【発明の効果】本発明によれば、製造工程での金属混入
によるスポット汚染を防止することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【化6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】これら化合物は乳剤層に添加することがで
きるが、このような場合溶液としてハロゲン化銀乳剤に
加えるのが有利である。適当な溶媒としては、水のほか
低級アルコール類やケトン類のような写真乳剤に悪影響
を及ぼさない有機溶媒を用いることができる。また添加
時期は乳剤粒子形成工程、後熟工程、塗布前の溶解工程
または送液工程のいずれでもよいし、また、同様に乳剤
層に隣接する層に添加してもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】一般式(II−a)について説明すると、
およびYは、各々ベンゾチアゾール環、ベンゾセ
レナゾール環、ナフトチアゾール環、ナフトセレナゾー
ル環またはキノリン環を形成するのに必要な非金属原子
群を表し、これらの複素環は低級アルキル基、アルコキ
シ基、ヒドロキシ基、アリール基、アルコキシカルボニ
ル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい。R、R
は、それぞれ低級アルキル基、スルホ基を有するアル
キル基またはカルボキシル基を有するアルキル基を表
す。Rは、メチル基、エチル基、プロピル基を表す。
は、アニオンを表す。n1、n2は、0または1を
表す。m1は、1または0を表し、分子内塩の時はm1
=0を表す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0158
【補正方法】変更
【補正内容】
【0158】 イ)分光増感色素 II−2 1.1×10−4モル ロ)分光増感色素 II−6 2.0×10−4モル ハ)金属汚染防止剤 I−5 5.5×10−4モル ニ)1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 2.2×10−4モル ホ)染料 化合物K 0.72g ヘ)ポリアクリルアミド(分子量4万〜5万) 11g ト)ポリ(エチルアクリレート/メタクリル酸)のラテックス 29g チ)1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 1.5g リ)1,3−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)プロパン 0.50g ヌ)トリメチロールプロパン 1.8g

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体の少なくとも一方の側に、少
    なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイ
    ド層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、 前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が600nm
    以上に極大分光感度をもつ増感色素を含有し、かつ前記
    ハロゲン化銀乳剤層および/またはその隣接層に下記一
    般式(I)で表される化合物を少なくとも一種含有する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 [一般式(I)中、Xは炭素数1〜6の2価の有機残基
    を示し、Rはカルボキシル基もしくはその塩、アルコキ
    シカルボニル基またはカルバモイル基を示し、mは2ま
    たは3、nは0または1を示す。]
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀乳剤層および/またはその
    隣接層に、ポリアクリル酸化合物を含有する請求項1に
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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