JP2816043B2 - 4−(メトキシメトキシ)スチレン - Google Patents

4−(メトキシメトキシ)スチレン

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JP2816043B2
JP2816043B2 JP4038671A JP3867192A JP2816043B2 JP 2816043 B2 JP2816043 B2 JP 2816043B2 JP 4038671 A JP4038671 A JP 4038671A JP 3867192 A JP3867192 A JP 3867192A JP 2816043 B2 JP2816043 B2 JP 2816043B2
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styrene
methoxymethoxy
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昭 山本
健一 伊藤
俊信 石原
剛 金生
修 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な4─(メトキシ
メトキシ)スチレンに関し、特にLSI用のレジスト材
料等として好適に用いられる狭分散性ポリヒドロキシス
チレン誘導体の製造に適した4─(メトキシメトキシ)
スチレンに関する。
【0002】
【従来技術】従来から、高解像度のリソグラフィー用と
して、或いはLSI用として使用するレジスト材料用ベ
ースポリマーとして機能性高分子が多用されており、特
に近年のLSIにおける高密度化の進展に伴い、レジス
ト材料について益々高解像度及び高現像性が要求される
ようになっている。係る要求に答えるために、従来、ノ
ボラック樹脂が使用されているが、最近においては、こ
れに代わるものとして化学増幅タイプのレジスト材料が
種々検討されている。
【0003】上記化学増幅タイプのレジスト材料におい
ては、特に作業性の観点から酸によって容易に脱離する
官能基を有すると共にその官能基の脱離前後で溶解性の
異なるものが賞用されている。係るレジスト材料として
は、耐プラズマ性に優れているポリスチレン誘導体が特
に好適なものとして知られている。
【0004】これらのポリマーをレジスト用ベースポリ
マーとして使用する場合には、その分子量や分子量分布
がレジストの現像特性及び解像度に大きな影響を与え
る。しかしながら、これらのポリマーは通常のラジカル
重合法や縮重合法により得られる多分散ポリマーであっ
て、はじめから分子量や分子量分布を制御するというこ
とが配慮されていないので、レジストの解像度及び現像
性を高めるために、分別という手法を用いて分子量の制
御を行っている。
【0005】しかしながら、分別という手法は操作が複
雑であるのみならず時間がかかるという欠点がある上、
厳しくなる要求性能に対して十分に追随することが困難
であるので、問題解決の本質的手段にはなり得ない。そ
こで、近年製造当初から狭分散性を有するポリヒドロキ
シスチレン(誘導体)が注目されている(特開昭59−
199705号及び高分子学会予稿集、31巻、114
9頁)。
【0006】また、狭分散性ポリヒドロキシスチレン
(誘導体)の製造用原料として、4−ヒドロキシスチレ
ンが知られているが、それを用いて狭分散性ポリヒドロ
キシスチレン(誘導体)を製造する場合には、4−ヒド
ロキシスチレン中の水酸基をtert−ブチルジメチル
シリル基やtert−ブチル基で保護し、リビングアニ
オン重合させた後、これらの保護基を除去しなければな
らない。しかしながら、上記保護基を有する化合物は高
価であるばかりでなく、沸点が高いので生成物を蒸留精
製する際にロスが多く、ポリヒドロキシスチレン(誘導
体)の製造コストを上昇させるという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は
上記の欠点を解決すべく鋭意研究した結果、狭分散性ポ
リヒドロキシスチレン誘導体の製造に有用な新規な物質
として、4─(メトキシメトキシ)スチレンを見出し本
発明に到達した。従って、本発明の目的は、新規な4─
(メトキシメトキシ)スチレンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
下記化2で表される4─(メトキシメトキシ)スチレン
によって達成された。
【化2】
【0009】本発明の4─(メトキシメトキシ)スチレ
ンは4─ハロフェノールの水酸基をナトリムメチラート
等でナトリウム塩とした後クロロメチルメチルエーテル
と反応させ、得られる4─(メトキシメトキシ)ハロベ
ンゼンをテトラヒドロフラン溶媒中でマグネシウムと反
応させてグリニャール試薬とし、次いで該グリニャール
試薬をハロゲン化ビニルとカップリング反応させること
によって得ることができる。
【0010】上記の反応機構は下記化3によって表され
る。
【化3】 尚、得られる物質の分子構造は1 H−NMRスペクトル
や赤外線吸収スペクトル等によって容易に確認すること
ができる。
【0011】本発明の4─(メトキシメトキシ)スチレ
ンを単独で、又は必要に応じて他のモノマーと共にアニ
オンリビング重合させた後メトキシメチル基を脱離させ
ることにより、超LSI製造用のレジスト材料や高解像
度のリソグラフィー用の材料又は分離膜用の材料として
広範囲に有用性を有する、フェノール残基を有する狭分
散性ポリヒドロキシスチレン(誘導体)を得ることがで
きる。
【0012】尚、狭分散性とは、分子量分布が狭分散
(Mw /Mn =1.03〜1.50)であることを意味
する。但し、Mw は高分子の重量平均分子量であり、M
n は数平均分子量である。ここで重量平均分子量は光散
乱法により、又、数平均分子量は膜浸透圧計を用いて測
定することができる。
【0013】上記分子量分布の評価はゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)によって行うことが
できる。更に、本発明の4─(メトキシメトキシ)スチ
レンはスチレンと同様の重合性を有するので、例えば、
ブタジエンやα−メチルスチレン等の重合性モノマーと
共重合させることにより、機能性高分子として有用な、
内部にポリエーテル基を有する種々の高分子を得ること
ができる。
【0014】
【発明の効果】本発明の4─(メトキシメトキシ)スチ
レンは、そのままで通常のスチレンと同様に反応させる
ことができるので、スチレンのハードセグメント部分と
エーテル基のソフトセグメント部分を有する機能性高分
子合成原料として、或いは狭分散性のポリヒドロキシス
チレン(誘導体)の原料として特に好適である。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0016】実施例1.還流器付きの2リットルのフラ
スコに、4ークロロフェノール1.5モル(193g)
及びトルエン1リットルを仕込み、攪拌しながら、ナト
リウムメトキシド1.73モル(93.2g)を700
mlのトルエンに添加・攪拌して得られた縣濁液を滴下
し、生成するメタノールを留去しながら2時間加熱還流
して反応液を得た。得られた溶液を氷水で冷却した後、
クロロメチルメチルエーテル1.5モル(121g)を
10℃以下の条件で滴下し、2時間攪拌した後、更に室
温条件で10時間攪拌して反応混合物を得た。
【0017】得られた反応混合物を水酸化ナトリウム1
0重量%水溶液中に投入し、分離したトルエン相を分取
し、順次水及び飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムを用いて水分を除去し、減圧下で濃縮した。該
濃縮物を更に減圧下で蒸留し、液状の物質195g(収
率75.3%)を得た。得られた物質の沸点は120〜
125℃/18トルであり、又赤外線吸収スペクトル及
びGC−MSの分析結果は下記表1の通りであった。こ
れらの結果から、得られた物質が4─(メトキシメトキ
シ)クロロベンゼンであることが確認された。
【0018】
【表1】
【0019】得られた4─(メトキシメトキシ)クロロ
ベンゼン1.00モル(173g)を、テトラヒドロフ
ラン溶媒中でマグネシウム1グラム原子(24.3g)
と反応させて、グリニャール試薬を調製した。得られた
グリニャール試薬を、氷冷した臭化ビニル1.2モル
(128g)及び〔1,3─ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)プロパン〕ニッケル(II) クロリド(Ni(Ph2
PCH2 CH2 CH2 PPh2 )Cl2 :但し、Phは
フェニル基である)1.0gをテトラヒドロフラン50
0mlに混合した液中に、2時間掛けて滴下した。
【0020】得られた反応液を、氷冷下で2時間、更に
室温条件下で3時間攪拌しながら反応させ後、該反応液
を飽和塩化アンモニウム水溶液中に投入し、次いでエー
テルを加えて生成物を抽出した。抽出したエーテル相を
分取し、順次水及び飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムを用いて該エーテル中の水分を除去し、減
圧下で濃縮した。濃縮物を更に減圧蒸留して、沸点93
〜94℃/4トルの物質128gを収率78.0%で得
た。
【0021】得られた物質の赤外線吸収スペクトル、G
C−MS、1 H−NMR及び13C−NMRの分析結果は
表2に示した通りである。これらの結果より、本物質が
4─(メトキシメトキシ)スチレンであることが確認さ
れた。
【0022】
【表2】
【0023】参考例1.1リットルのフラスコに溶媒と
してテトラヒドロフラン700ml、及び重合開始剤と
してn─ブチルリチウム2×10-3モルを仕込み、実施
例1で得られた4─(メトキシメトキシ)スチレン30
gを添加し、重合反応を行わせて反応生成物約29.5
gを得た。得られた生成物29.5gを3リットルのア
セトンに溶解させ、60℃の条件で攪拌しながら塩酸1
7重量%の水溶液70mlを1時間かけて滴下した後、
更に6時間攪拌し、メトキシメチル基の脱離反応を行わ
せた。得られた反応液のアセトンを留去し、残渣を洗浄
・乾燥して約20gの4─ヒドロキシスチレンポリマー
を得た。
【0024】得られた4─ヒドロキシスチレンポリマー
の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を
膜浸透圧計及び光散乱法によって測定したところ、Mn
は1.3×104 g/モル、Mwは1.495×104
g/モル、分散度(Mw/Mn)は1.15であり、該
ポリマーが極めて狭分散なものであることが確認され
た。また、GPC溶出曲線からも非常に分子量分布の狭
い、単分散のポリマーであることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 俊信 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地 の1 信越化学工業株式会社 合成技術 研究所内 (72)発明者 金生 剛 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地 の1 信越化学工業株式会社 合成技術 研究所内 (72)発明者 渡辺 修 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1 号 信越化学工業株式会社 コーポレー トリサーチセンター内 (56)参考文献 特開 平5−249682(JP,A) 米国特許4713458(US,A) 米国特許4695647(US,A) Tetrahedron,Vol. 34,No.23 (1978) P.3451− P.3457 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 43/215 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記化1式で表される4−(メトキシメト
    キシ)スチレン 【化1】
JP4038671A 1992-01-28 1992-01-28 4−(メトキシメトキシ)スチレン Expired - Lifetime JP2816043B2 (ja)

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