JP2815410B2 - 原着高弾性不織布 - Google Patents
原着高弾性不織布Info
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- JP2815410B2 JP2815410B2 JP20134089A JP20134089A JP2815410B2 JP 2815410 B2 JP2815410 B2 JP 2815410B2 JP 20134089 A JP20134089 A JP 20134089A JP 20134089 A JP20134089 A JP 20134089A JP 2815410 B2 JP2815410 B2 JP 2815410B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、着色された高度の弾性回復性能を有する不
織布に関する。さらに詳しくは、原着複合繊維からな
り、ソフトな風合と高度な弾性回復性能を合わせ持つ原
着高弾性不織布に関する。
織布に関する。さらに詳しくは、原着複合繊維からな
り、ソフトな風合と高度な弾性回復性能を合わせ持つ原
着高弾性不織布に関する。
(従来技術) 従来より、高度の弾性回復性能を有する不織布を製造
することは、種々提案されている。例えば、特公昭64−
11742号公報,特開昭62−177269号公報,特開昭62−218
55号公報等には、金属塩スルホネート基を有する成分を
共重合したポリエステルと、ポリエチレンテレフタレー
ト又はポリブチレンテレフタレートとが偏心的に複合さ
れた潜在捲縮性複合繊維から高弾性不織布を得ることが
開示されている。
することは、種々提案されている。例えば、特公昭64−
11742号公報,特開昭62−177269号公報,特開昭62−218
55号公報等には、金属塩スルホネート基を有する成分を
共重合したポリエステルと、ポリエチレンテレフタレー
ト又はポリブチレンテレフタレートとが偏心的に複合さ
れた潜在捲縮性複合繊維から高弾性不織布を得ることが
開示されている。
また、不織布等の繊維加工製品にした際高弾性回復性
能を発現し得る潜在捲縮性繊維(原綿)に関しても多数
提案されており、例えば、特公昭64−6285号公報,特開
昭64−61511号公報,特開昭62−78214号公報,特開昭61
−70012号公報,特開昭61−63717号,特開昭58−46120
号公報等に開示されている。
能を発現し得る潜在捲縮性繊維(原綿)に関しても多数
提案されており、例えば、特公昭64−6285号公報,特開
昭64−61511号公報,特開昭62−78214号公報,特開昭61
−70012号公報,特開昭61−63717号,特開昭58−46120
号公報等に開示されている。
しかしながら、これら従来の原綿から着色された不織
布を製造する場合、原綿から不織布に成形する工程中も
しくは不織布に形成した後のいずれかの段階で染色処理
する必要がある。この染色処理は通常高温湿熱下で行な
う必要が有り、潜在捲縮能を顕在化するための熱条件よ
りも厳しい条件が採用される。その為、不織布の品質
が、染色の前後でまったく変わってしまうという問題点
がある。すならち、適正な熱処理により潜在捲縮性能を
顕在化して、ソフトでかつ柔軟性に富む弾性回復性の良
好な不織布を得たとしても、染色するためにはより厳し
い熱処理が加えられるため、更に捲縮が発現し、また繊
維の機械的特性も損われて、風合いが硬化したり、弾性
回復性能の劣った不織布しか得られないという問題があ
る。また、不織布を染色する際には均一染色するために
例えば液流を激しく循環させる必要があり、それ故に毛
抜け,不織布の切断等が発生しやすいといった問題もあ
り、染色加工すること自体、工業的には多大の困難を伴
うとともにコストも高いものである。一方、原綿を染色
加工した後に不織布となす場合には、染色加工時に潜在
捲縮性が顕在化して極めて細かい捲縮を有する短繊維と
なってしまう。それ故に、梳綿機によるウェブ化が極め
て困難となり、また得られるウェブを不織布となした後
熱処理を施しても、捲縮発現能はすでに消失しているた
め高弾性を有する不織布は得られないという問題があ
る。
布を製造する場合、原綿から不織布に成形する工程中も
しくは不織布に形成した後のいずれかの段階で染色処理
する必要がある。この染色処理は通常高温湿熱下で行な
う必要が有り、潜在捲縮能を顕在化するための熱条件よ
りも厳しい条件が採用される。その為、不織布の品質
が、染色の前後でまったく変わってしまうという問題点
がある。すならち、適正な熱処理により潜在捲縮性能を
顕在化して、ソフトでかつ柔軟性に富む弾性回復性の良
好な不織布を得たとしても、染色するためにはより厳し
い熱処理が加えられるため、更に捲縮が発現し、また繊
維の機械的特性も損われて、風合いが硬化したり、弾性
回復性能の劣った不織布しか得られないという問題があ
る。また、不織布を染色する際には均一染色するために
例えば液流を激しく循環させる必要があり、それ故に毛
抜け,不織布の切断等が発生しやすいといった問題もあ
り、染色加工すること自体、工業的には多大の困難を伴
うとともにコストも高いものである。一方、原綿を染色
加工した後に不織布となす場合には、染色加工時に潜在
捲縮性が顕在化して極めて細かい捲縮を有する短繊維と
なってしまう。それ故に、梳綿機によるウェブ化が極め
て困難となり、また得られるウェブを不織布となした後
熱処理を施しても、捲縮発現能はすでに消失しているた
め高弾性を有する不織布は得られないという問題があ
る。
(発明の目的) 本発明は、このように染色加工に伴なって不織布の物
性が低下するといった問題点に鑑みなされたもので、そ
の目的は、ソフトで柔軟性に富み、高度な弾性回復性能
を有し、かつ不織布の物性を任意にコントロールでき
る、着色された不織布を提供することにある。
性が低下するといった問題点に鑑みなされたもので、そ
の目的は、ソフトで柔軟性に富み、高度な弾性回復性能
を有し、かつ不織布の物性を任意にコントロールでき
る、着色された不織布を提供することにある。
(発明の構成) 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した
結果、前述の欠点の解消された新規な着色された高弾性
不織布を開発するに至った。
結果、前述の欠点の解消された新規な着色された高弾性
不織布を開発するに至った。
すなわち本発明は、繊度が1〜10デニール,立体捲縮
数が30ケ/25mm以上の偏芯型又は貼合せ型複合繊維から
なる高弾性不織布であって、外複合繊維を構成するポリ
マー成分の少なくとも一つが原料着色され、且つ該高弾
性不織布の弾性回復率が87%以上であることを特徴とす
る原着高弾性不織布である。
数が30ケ/25mm以上の偏芯型又は貼合せ型複合繊維から
なる高弾性不織布であって、外複合繊維を構成するポリ
マー成分の少なくとも一つが原料着色され、且つ該高弾
性不織布の弾性回復率が87%以上であることを特徴とす
る原着高弾性不織布である。
本発明において使用される複合繊維を構成するポリマ
ーとしては、溶融紡糸可能であって、偏心型もしくは貼
合せ型複合繊維となした場合熱収縮挙動が異なって熱処
理時に捲縮を発現する組み合せであるならばいかなるも
のであっても良く、ポリエステル,ポリアミド,ポリオ
レフィン,ポリウレタン,あるいはこれらの共重合体い
ずれを組み合わせたものであって良い。特に、ポリエス
テル/ポリエステルを組み合わせた複合繊維の場合、通
常染色条件が厳しく本発明の効果が大きいので望まし
い。なかでも、金属スルホネート基を1〜6モル%共重
合したエチレンテレフタレート系ポリエステル(A)
と、金属スルホネート基を実質的に有しないエチレンテ
レフタレート系ポリエステル(B)もしくはブチレンテ
レフタレート系ポリエステル(C)とを組み合わせた複
合繊維は、不織布となした後熱処理を施して高捲縮を発
現させ高弾性回復性能を付与する際に、ポリエステル
(A)の高収縮性を利用できること、および、得られる
不織布がソフトな風合を有し柔軟性に優れかつ熱安定性
にも優れていることから特に好ましい組み合わせであ
る。
ーとしては、溶融紡糸可能であって、偏心型もしくは貼
合せ型複合繊維となした場合熱収縮挙動が異なって熱処
理時に捲縮を発現する組み合せであるならばいかなるも
のであっても良く、ポリエステル,ポリアミド,ポリオ
レフィン,ポリウレタン,あるいはこれらの共重合体い
ずれを組み合わせたものであって良い。特に、ポリエス
テル/ポリエステルを組み合わせた複合繊維の場合、通
常染色条件が厳しく本発明の効果が大きいので望まし
い。なかでも、金属スルホネート基を1〜6モル%共重
合したエチレンテレフタレート系ポリエステル(A)
と、金属スルホネート基を実質的に有しないエチレンテ
レフタレート系ポリエステル(B)もしくはブチレンテ
レフタレート系ポリエステル(C)とを組み合わせた複
合繊維は、不織布となした後熱処理を施して高捲縮を発
現させ高弾性回復性能を付与する際に、ポリエステル
(A)の高収縮性を利用できること、および、得られる
不織布がソフトな風合を有し柔軟性に優れかつ熱安定性
にも優れていることから特に好ましい組み合わせであ
る。
以下、ポリエステル(A)/ポリエステル(B)もし
くは(C)の組み合わせを例としてさらに詳述する。
くは(C)の組み合わせを例としてさらに詳述する。
かかる共重合ポリエステル(A)は、ポリエチレンテ
レフタレートを製造する際に、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸,5−カリウムスルホイソフタル酸,5−リチウ
ムスルホイソフタル酸,4−ナトリウムスルホイスフタル
酸,4−ナトリウムスルホ2,6−ナフタレンジカルボン酸
またはこれらのエステル形成性誘導体などの金属塩スル
ホネート基を有するエステル形成性化合物を1〜6モル
%添加し、共重合させることにより得られる。また、必
要に応じてさらに他の成分を少量共重合してもよい。好
適に用いられる共重合成分は、例えば、アジピン酸,セ
バシン酸,イソフタル酸等の二塩基酸成分、オキシ安息
香酸等のオキシ酸類、ジエチレングリコール,プロピレ
ングリコール,ポリエチレングリコール,ペンタエリス
トール類のグリコール類などをあげることができる。
レフタレートを製造する際に、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸,5−カリウムスルホイソフタル酸,5−リチウ
ムスルホイソフタル酸,4−ナトリウムスルホイスフタル
酸,4−ナトリウムスルホ2,6−ナフタレンジカルボン酸
またはこれらのエステル形成性誘導体などの金属塩スル
ホネート基を有するエステル形成性化合物を1〜6モル
%添加し、共重合させることにより得られる。また、必
要に応じてさらに他の成分を少量共重合してもよい。好
適に用いられる共重合成分は、例えば、アジピン酸,セ
バシン酸,イソフタル酸等の二塩基酸成分、オキシ安息
香酸等のオキシ酸類、ジエチレングリコール,プロピレ
ングリコール,ポリエチレングリコール,ペンタエリス
トール類のグリコール類などをあげることができる。
共重合ポリエステル(A)と複合される成分として
は、前述の如くエチレンテレフタレート系ポリエステル
(B)もしくはブチレンテレフタレート系ポリエステル
(C)が好ましいが、中でもポリエチレンテレフタレー
トが特に好ましい。
は、前述の如くエチレンテレフタレート系ポリエステル
(B)もしくはブチレンテレフタレート系ポリエステル
(C)が好ましいが、中でもポリエチレンテレフタレー
トが特に好ましい。
本発明を実施するポリエステルの合成に当っては、当
業界周知の触媒,着色防止剤,エーテル結合副生防止
剤,艷消剤,光沢改良剤,帯電防止剤,抗酸化剤などを
適宜使用することができる。
業界周知の触媒,着色防止剤,エーテル結合副生防止
剤,艷消剤,光沢改良剤,帯電防止剤,抗酸化剤などを
適宜使用することができる。
本発明においては、複合繊維を構成するポリマー成分
の少なくとも一成分が原料着色されていることが肝要で
ある。原料着色する方法は任意で、例えばポリエステル
製造の任意の段階で顔料もしくは染料を添加して得られ
る原着ポリエステルを用いれば良い。
の少なくとも一成分が原料着色されていることが肝要で
ある。原料着色する方法は任意で、例えばポリエステル
製造の任意の段階で顔料もしくは染料を添加して得られ
る原着ポリエステルを用いれば良い。
ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである場
合は、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エス
テル化せしめるか、またはネレフタル酸ジメチルエステ
ルとエチレングリコールとをエステル交換せしめるかし
てビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート、または
その低重合体を製造する第1段反応とこの反応生成物を
重合せしめる第2段の反応とからポリエチレンテレフタ
レートを合成する際、その合成中または合成終了後ペレ
ット化するまでの任意の段階で添加し、混和することに
よって原着ポリエステルを製造することができる。
合は、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エス
テル化せしめるか、またはネレフタル酸ジメチルエステ
ルとエチレングリコールとをエステル交換せしめるかし
てビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート、または
その低重合体を製造する第1段反応とこの反応生成物を
重合せしめる第2段の反応とからポリエチレンテレフタ
レートを合成する際、その合成中または合成終了後ペレ
ット化するまでの任意の段階で添加し、混和することに
よって原着ポリエステルを製造することができる。
また、ポリエステルを一度ペレット化した後、下記す
る染料もしくは顔料を添加し、エクストルーダやドウミ
キサーなどの混練機により混和して再ペレット化するこ
とによっても得られる。
る染料もしくは顔料を添加し、エクストルーダやドウミ
キサーなどの混練機により混和して再ペレット化するこ
とによっても得られる。
本発明において使用される顔料、もしくは染料として
は従来公知のカーボンブラック,酸化チタン,硫化カド
ミウム,酸化鉄,酸化クロムなどの無機顔料、アゾ系,
フタロシアニン系,キナクリドン系,ジオキサン系,ア
ンスラキノン系,ペリレン・ペリノン系などの有機洗顔
料であり、その他ポリエステルの着色に使用しうる耐
熱,耐光性の良好な公知の色素、あるいはそれらの混合
物はいずれも使用しうる。
は従来公知のカーボンブラック,酸化チタン,硫化カド
ミウム,酸化鉄,酸化クロムなどの無機顔料、アゾ系,
フタロシアニン系,キナクリドン系,ジオキサン系,ア
ンスラキノン系,ペリレン・ペリノン系などの有機洗顔
料であり、その他ポリエステルの着色に使用しうる耐
熱,耐光性の良好な公知の色素、あるいはそれらの混合
物はいずれも使用しうる。
上記した顔料および染料の分散性,耐熱性,耐光性な
どを改善するため、必要に応じて分散剤,界面活性剤,
紫外線吸収剤,酸化防止剤などの添加剤を適当量変える
ことができる。
どを改善するため、必要に応じて分散剤,界面活性剤,
紫外線吸収剤,酸化防止剤などの添加剤を適当量変える
ことができる。
また、上記した顔料もしくは染料がポリエステルに含
有する比率は通常0.01〜50重量%であり、用いられる顔
料もしくは染料の種類によって適宜調節し、たとえばカ
ーボンブラックの場合は0.05〜15重量%、無機顔料の場
合0.01〜50重量%、有機染顔料の場合0.01〜20重量%と
するのが好ましい。
有する比率は通常0.01〜50重量%であり、用いられる顔
料もしくは染料の種類によって適宜調節し、たとえばカ
ーボンブラックの場合は0.05〜15重量%、無機顔料の場
合0.01〜50重量%、有機染顔料の場合0.01〜20重量%と
するのが好ましい。
原着ポリエステルは紡糸する前に乾燥して、そのまま
供給してもよいし、未着色のポリエステルで希釈して使
用する、いわゆるマスターペレットとして使用してもよ
い。
供給してもよいし、未着色のポリエステルで希釈して使
用する、いわゆるマスターペレットとして使用してもよ
い。
マスタープレットとして使用する場合は、1種または
2種以上の原着プレットと未着色のペレットをペレット
同士で適当な混合装置、たとえばV型ブレンダーやダブ
ルコーン型ブレンダーで混合してもよいし、また1種ま
たは2種以上の原着ペレットおよび未着色のペレットを
各々別々に溶融した後、エクストルーダなどの駆動部を
有する混練装置および/またはスタテイクミキサーなど
駆動部を有さない静的混練素子により混和してもよい。
2種以上の原着プレットと未着色のペレットをペレット
同士で適当な混合装置、たとえばV型ブレンダーやダブ
ルコーン型ブレンダーで混合してもよいし、また1種ま
たは2種以上の原着ペレットおよび未着色のペレットを
各々別々に溶融した後、エクストルーダなどの駆動部を
有する混練装置および/またはスタテイクミキサーなど
駆動部を有さない静的混練素子により混和してもよい。
複合繊維の一成分のみ原料着色する際には、溶融粘度
のより低い成分に添加するのが好ましい。その理由は、
顔料もしくは染料を配合すると一般にポリマーの溶融粘
度が上昇するため、低粘度ポリマーに配合すると溶融粘
度差が低減してベンディング等の紡糸トラブル発生が減
少する効果をも有するからである。しかも、このように
して得られる複合繊維の捲縮発現能は、原料着色しない
場合と比較して遜色ないものでもある。
のより低い成分に添加するのが好ましい。その理由は、
顔料もしくは染料を配合すると一般にポリマーの溶融粘
度が上昇するため、低粘度ポリマーに配合すると溶融粘
度差が低減してベンディング等の紡糸トラブル発生が減
少する効果をも有するからである。しかも、このように
して得られる複合繊維の捲縮発現能は、原料着色しない
場合と比較して遜色ないものでもある。
なお、淡色の着色で十分な場合には、複合繊維の一方
のポリマー成分のみを原料着色することにより、十分な
色相を有する不織布を得ることが可能である。
のポリマー成分のみを原料着色することにより、十分な
色相を有する不織布を得ることが可能である。
本発明においては、以上に述べたポリマー成分から複
合繊維を製造することが重要であり、かくすることによ
り潜在捲縮能を有する複合繊維が得られるのである。か
かる複合繊維の製糸方法は従来公知の紡糸方法及び延伸
方法を用いればよく、繊維断面の形状も円形断面に限ら
ず、六角断面その他の異型断面,中空断面等任意であ
る。また、潜在捲縮能を熱処理によって顕在化させる前
の複合繊維は、8〜18個/25mmの機械捲縮が付与されて
いることが、品質斑等のない良好な不織布を得るために
望ましい。
合繊維を製造することが重要であり、かくすることによ
り潜在捲縮能を有する複合繊維が得られるのである。か
かる複合繊維の製糸方法は従来公知の紡糸方法及び延伸
方法を用いればよく、繊維断面の形状も円形断面に限ら
ず、六角断面その他の異型断面,中空断面等任意であ
る。また、潜在捲縮能を熱処理によって顕在化させる前
の複合繊維は、8〜18個/25mmの機械捲縮が付与されて
いることが、品質斑等のない良好な不織布を得るために
望ましい。
また、本発明においては優れた弾性回復性能を有する
不織布を得るために、熱処理によって潜在捲縮能を顕在
化した際の不織布を構成する複合繊維の立体捲縮数を30
個/25mm以上、好ましくは40個/25mm以上とする必要があ
る。30個/25mm未満の場合には十分な弾性回復性能を有
する伸縮性不織布が得難くなるため好ましくない。かか
る潜在捲縮能を付与するためには、前述の共重合ポリエ
ステル(A)/ポリエステル(B)もしくはポリエステ
ル(C)の複合紡糸を行なう際に、その複合比A/BorCを
70/30〜30/70好ましくは60/40〜40/60の範囲内にすると
ともに、両成分間の融点差を20〜40℃の範囲内にするの
が望ましい。これらの範囲外になると、捲縮が発現し難
くなって、望ましい特性を有する不織布が得難くなる傾
向がある。
不織布を得るために、熱処理によって潜在捲縮能を顕在
化した際の不織布を構成する複合繊維の立体捲縮数を30
個/25mm以上、好ましくは40個/25mm以上とする必要があ
る。30個/25mm未満の場合には十分な弾性回復性能を有
する伸縮性不織布が得難くなるため好ましくない。かか
る潜在捲縮能を付与するためには、前述の共重合ポリエ
ステル(A)/ポリエステル(B)もしくはポリエステ
ル(C)の複合紡糸を行なう際に、その複合比A/BorCを
70/30〜30/70好ましくは60/40〜40/60の範囲内にすると
ともに、両成分間の融点差を20〜40℃の範囲内にするの
が望ましい。これらの範囲外になると、捲縮が発現し難
くなって、望ましい特性を有する不織布が得難くなる傾
向がある。
また、複合短繊維の平均繊度は1.0デニール以上10.0
デニール以下、好ましくは1.5デニール以上6デニール
以下とする必要がある。10.0デニールを越えた場合は得
られる不織布の風合にがさつきが大きくなる。一方1.0
デニール未満の場合にはウェッブにする場合のカードの
通過性が悪く、ウェッブのネップムラが大きくなり、ま
た不織布にしたときの伸縮特性が悪化する。
デニール以下、好ましくは1.5デニール以上6デニール
以下とする必要がある。10.0デニールを越えた場合は得
られる不織布の風合にがさつきが大きくなる。一方1.0
デニール未満の場合にはウェッブにする場合のカードの
通過性が悪く、ウェッブのネップムラが大きくなり、ま
た不織布にしたときの伸縮特性が悪化する。
この様にして得られた原綿を常法にてカードあるいは
ランドウエバーにかけウェッブを形成する。ついでウェ
ッブにニードリングを施して不織布となす。ニードリン
グはニードルルームにて処理すればよく、挿入深度,打
込密度などは任意に選択することが出来る。
ランドウエバーにかけウェッブを形成する。ついでウェ
ッブにニードリングを施して不織布となす。ニードリン
グはニードルルームにて処理すればよく、挿入深度,打
込密度などは任意に選択することが出来る。
この際、不織布の弾性回復性能を向上させるために、
繊維間の交絡点を融着固定することがより好ましい。通
常は、不織布に対して30重量%以下の熱接着繊維が用い
られるが、この使用量が30重量%を越えると繊維間の結
合点が多くなりすぎ、伸びが不足して一定に伸ばされた
とき繊維の変形破断を生じるため、弾性回復性能が逆に
低下する傾向があり好ましくない。
繊維間の交絡点を融着固定することがより好ましい。通
常は、不織布に対して30重量%以下の熱接着繊維が用い
られるが、この使用量が30重量%を越えると繊維間の結
合点が多くなりすぎ、伸びが不足して一定に伸ばされた
とき繊維の変形破断を生じるため、弾性回復性能が逆に
低下する傾向があり好ましくない。
好適に用いられる熱接着性繊維の接着成分の融点は、
前記複合繊維を構成する重合体の最低融点より40〜90
℃、好ましくは50〜80℃低いことが望ましい。この融点
が低すぎると、不織布融着熱処理を行う際の熱接着性成
分の溶融粘度の低下が著しく、不織布の中での熱接着性
成分の溶融物が流化して不織布面の均一性を損う。
前記複合繊維を構成する重合体の最低融点より40〜90
℃、好ましくは50〜80℃低いことが望ましい。この融点
が低すぎると、不織布融着熱処理を行う際の熱接着性成
分の溶融粘度の低下が著しく、不織布の中での熱接着性
成分の溶融物が流化して不織布面の均一性を損う。
かかる熱接着性繊維は、接着性成分単独のポリマーか
らなく繊維であっても、他の繊維形成性成分との複合繊
維であっても良い。複合の形態は芯鞘型,貼合せ型いず
れであっても良いが、特に貼合せ型のものは熱処理時に
捲縮が発現し得るようにすることも可能でより好ましい
態様である。なお、接着成分種類は特に限定する必要が
なく、接着する繊維を構成するポリマー種及び得られる
不織布に要求される特性に適合するよう適宜選択すれば
よく、ポリオレフィン系,ポリエステル系,ポリアミド
系重合体が好ましく用いられる。
らなく繊維であっても、他の繊維形成性成分との複合繊
維であっても良い。複合の形態は芯鞘型,貼合せ型いず
れであっても良いが、特に貼合せ型のものは熱処理時に
捲縮が発現し得るようにすることも可能でより好ましい
態様である。なお、接着成分種類は特に限定する必要が
なく、接着する繊維を構成するポリマー種及び得られる
不織布に要求される特性に適合するよう適宜選択すれば
よく、ポリオレフィン系,ポリエステル系,ポリアミド
系重合体が好ましく用いられる。
(発明の効果) 本発明の不織布は、原料着色した複合繊維により構成
されているため、従来の染色加工品では到底得ることの
できなかった特性をあわせて有している。すなわち、着
色していながら、優れた伸縮性(弾性回復性)風合がソ
フトで優れた柔軟性を呈するといった特性を有する。し
たがって、従来ほとんど無着色のものしか使用されてい
なかった衣料芯地,スポーツ衣料,ナプキン・オムツ・
包帯等の衛生用品の表面剤・被覆材,寝具,家庭用品,
フィルター,ワイパー,包装材料等の用途分野に展開が
可能であり、その意義は極めて大である。
されているため、従来の染色加工品では到底得ることの
できなかった特性をあわせて有している。すなわち、着
色していながら、優れた伸縮性(弾性回復性)風合がソ
フトで優れた柔軟性を呈するといった特性を有する。し
たがって、従来ほとんど無着色のものしか使用されてい
なかった衣料芯地,スポーツ衣料,ナプキン・オムツ・
包帯等の衛生用品の表面剤・被覆材,寝具,家庭用品,
フィルター,ワイパー,包装材料等の用途分野に展開が
可能であり、その意義は極めて大である。
(実施例) 以下実施例によって本発明を詳しく説明する。
なお実施例における特性値等の測定法は次の通りであ
る。
る。
(1) 固有粘度 フェノールと四塩化エタン1:1混合溶媒中20℃で測
定。
定。
(2) 捲縮数 JIS L−1015−7−12−1の方法により測定。
(3) 繊度 JIS L−1015−7−5−1Aの方法により測定。
(4) 熱収縮率 JIS L−1015−7−15の方法によりデニール当り300mg
の荷重で測定。
の荷重で測定。
(5) 不織布特性 不織布の破断伸度は定速伸長型引張試験機により試料
巾25mm,試験長100mm,引張速度100mm/minで測定した。伸
長弾性回復率は、定速伸長型引張試験機により、試料巾
50mm,試料長200mm,引張速度20mm/min,伸長率20%で測定
した。
巾25mm,試験長100mm,引張速度100mm/minで測定した。伸
長弾性回復率は、定速伸長型引張試験機により、試料巾
50mm,試料長200mm,引張速度20mm/min,伸長率20%で測定
した。
初荷重を加え長さLmmを測定し、伸長率20%で1分間
放置し、次に除重し、3分間放置した後再び初荷重をか
け、長さL1mmを測定し、下式により算出する。
放置し、次に除重し、3分間放置した後再び初荷重をか
け、長さL1mmを測定し、下式により算出する。
伸長弾性回復率(%)= [1−(L1−L)/L]×
100 実施例1 ポリエステル(A)として5ナトリウムスルホイソフ
タル酸(SIPと略称する)成分を2.5モル%共重合した
[η]=0.48のポリエチレンテレフタレート系共重合ポ
リエステルを、ポリエステル(B)として、[η]=0.
30のポリエチレンテフタレートに平均の一次粒子径が43
mμのカーボンブラック20重量%含有するマスターペレ
ットを紡糸直前で、[η]=0.30のポリエチレンテフタ
レートペレットに12.5重量%の割合で混合したものを用
い、ポリエステル(A)と(B)と複合比が50対50(重
量比)の貼り合わせ型複合繊維を、孔数300孔の通常用
いられる複合紡糸口金を用いて吐出量320g/min、280℃
で紡糸し、引取速度1150m/minで引取り、未延伸糸を得
た。このとき、紡糸断糸はなく工程調子は極めて良好で
あった。得られた未延伸糸をトウデニールが40万デニー
ルになるように集め、延伸倍率2.8倍、延伸温度80℃で
延伸し、次いで押込捲縮機に供給し、捲縮を付与した
後、51mmにカットして、捲縮数13ケ/25mm、捲縮率18
%、170℃の熱収縮率15%の短繊維を得た。
100 実施例1 ポリエステル(A)として5ナトリウムスルホイソフ
タル酸(SIPと略称する)成分を2.5モル%共重合した
[η]=0.48のポリエチレンテレフタレート系共重合ポ
リエステルを、ポリエステル(B)として、[η]=0.
30のポリエチレンテフタレートに平均の一次粒子径が43
mμのカーボンブラック20重量%含有するマスターペレ
ットを紡糸直前で、[η]=0.30のポリエチレンテフタ
レートペレットに12.5重量%の割合で混合したものを用
い、ポリエステル(A)と(B)と複合比が50対50(重
量比)の貼り合わせ型複合繊維を、孔数300孔の通常用
いられる複合紡糸口金を用いて吐出量320g/min、280℃
で紡糸し、引取速度1150m/minで引取り、未延伸糸を得
た。このとき、紡糸断糸はなく工程調子は極めて良好で
あった。得られた未延伸糸をトウデニールが40万デニー
ルになるように集め、延伸倍率2.8倍、延伸温度80℃で
延伸し、次いで押込捲縮機に供給し、捲縮を付与した
後、51mmにカットして、捲縮数13ケ/25mm、捲縮率18
%、170℃の熱収縮率15%の短繊維を得た。
この繊維をカードにかけてウェブを作成した。このウ
ェブを繊維間交絡点向上の為、ニードリングした後、乾
熱120℃で3分間自由熱処理して目付約70g/m2の不織布
を得た。
ェブを繊維間交絡点向上の為、ニードリングした後、乾
熱120℃で3分間自由熱処理して目付約70g/m2の不織布
を得た。
得られた不織布の破断伸度195%、弾性回復率は94
%、嵩性は15cm3/g、風合はソフトで良好であった。こ
の不織布を構成する短繊維の繊度は3デニールで立体捲
縮数は平均55ケ/25mmであった。
%、嵩性は15cm3/g、風合はソフトで良好であった。こ
の不織布を構成する短繊維の繊度は3デニールで立体捲
縮数は平均55ケ/25mmであった。
比較例1 実施例1においてポリエステル(B)として、カーボ
ンブラック入りマスターペレットを混合せず、[η]=
0.30のポリエチレンテレフタレートのみを用いて、実施
例1と同様にして、原着でない複合繊維を得た。この複
合繊維を紡糸する際に、ポリエステル(B)の中にカー
ボンブラックが入っていない為紡糸断糸が多く発生し、
紡糸調子はあまり良くなかった。
ンブラック入りマスターペレットを混合せず、[η]=
0.30のポリエチレンテレフタレートのみを用いて、実施
例1と同様にして、原着でない複合繊維を得た。この複
合繊維を紡糸する際に、ポリエステル(B)の中にカー
ボンブラックが入っていない為紡糸断糸が多く発生し、
紡糸調子はあまり良くなかった。
実施例1と同様にして得た不織布の破断伸度,弾性回
復率,嵩性,風合は実施例1とほぼ同一であった。
復率,嵩性,風合は実施例1とほぼ同一であった。
比較例2 比較例1で得られた短繊維を不織布化する前の原綿の
段階で三菱化成製Diahix Black HG−FS;12%owf,明成化
学製Disper VG;0.5g/,酢酸;0.2g/を浴比1:20で用
い、温度135℃,時間60分間で処理して、黒色染料によ
り高圧染色加工し、次いでハイドロサルファイト;2g/
,カセイソーダ;2g/で温度80℃,時間15分で還元洗
浄したところ、繊維に平均85ケ/25mmの立体捲縮が発現
し、捲縮が多すぎる為、カードが通過性が極めて悪く、
不織布化は困難であった。
段階で三菱化成製Diahix Black HG−FS;12%owf,明成化
学製Disper VG;0.5g/,酢酸;0.2g/を浴比1:20で用
い、温度135℃,時間60分間で処理して、黒色染料によ
り高圧染色加工し、次いでハイドロサルファイト;2g/
,カセイソーダ;2g/で温度80℃,時間15分で還元洗
浄したところ、繊維に平均85ケ/25mmの立体捲縮が発現
し、捲縮が多すぎる為、カードが通過性が極めて悪く、
不織布化は困難であった。
比較例3 比較例1で得られた不織布を黒色染料により、130℃
で高圧染色加工したところ染浴中に脱落繊維が多く発生
し、また、部分的に不織布切れを生じ、破断伸度75%,
弾性回復率42%,嵩性10cm3/gで、弾性を重視する用途
においては実用性のない不織布となってしまった。この
熱硬化不織布を構成する短繊維の立体捲縮数は平均81ケ
/25mmであった。
で高圧染色加工したところ染浴中に脱落繊維が多く発生
し、また、部分的に不織布切れを生じ、破断伸度75%,
弾性回復率42%,嵩性10cm3/gで、弾性を重視する用途
においては実用性のない不織布となってしまった。この
熱硬化不織布を構成する短繊維の立体捲縮数は平均81ケ
/25mmであった。
実施例2 ポリエステル(A)として、SIP成分を5モル%共重
合した[η]=0.40のポリエチレンテレフタレート系共
重合ポリエステルを、ポリエステル(C)として[η]
=0.75のポリブチレンテレフタレートにスレン系レッド
顔料を10重量%含有するマスターペレットを紡糸直前
で、[η]0.75のポイブチレンテレフタレートペレット
に5重量%の割合で混合したものを用い、ポリエステル
(A)と(C)との複合比が50対50(重量比)の貼り合
わせ複合繊維を、実施例1と同様にして作成した。この
とき紡糸断糸はなく工程調子は極めて良好であった。得
られた繊維は捲縮数14ケ/25mm,捲縮率20%,温度170℃
における熱収縮率13%であった。
合した[η]=0.40のポリエチレンテレフタレート系共
重合ポリエステルを、ポリエステル(C)として[η]
=0.75のポリブチレンテレフタレートにスレン系レッド
顔料を10重量%含有するマスターペレットを紡糸直前
で、[η]0.75のポイブチレンテレフタレートペレット
に5重量%の割合で混合したものを用い、ポリエステル
(A)と(C)との複合比が50対50(重量比)の貼り合
わせ複合繊維を、実施例1と同様にして作成した。この
とき紡糸断糸はなく工程調子は極めて良好であった。得
られた繊維は捲縮数14ケ/25mm,捲縮率20%,温度170℃
における熱収縮率13%であった。
この短繊維を実施例1と同様にして、不織布にした。
得られた不織布の破断伸度は230%,弾性回復率は99
%,嵩性は12cm3/g,風合は極めてソフトで良好であっ
た。
得られた不織布の破断伸度は230%,弾性回復率は99
%,嵩性は12cm3/g,風合は極めてソフトで良好であっ
た。
この不織布を構成する短繊維の繊度は2デニールで立
体捲縮数は60ケ/25mmであった。
体捲縮数は60ケ/25mmであった。
比較例4 実施例2においてポリエステル(C)として、スレン
系レッド顔料を含有するマスターペレットを混合せず、
[η]=0.75のポリブチレンテレフタレートのみを用い
て、実施例1と同様にして、原着でない複合繊維を得
た。
系レッド顔料を含有するマスターペレットを混合せず、
[η]=0.75のポリブチレンテレフタレートのみを用い
て、実施例1と同様にして、原着でない複合繊維を得
た。
この複合繊維を紡糸する際に、ポリエステル(C)の
中に顔料が入っていない為、紡糸断糸が多く発生し、紡
糸調子は良くなかった。
中に顔料が入っていない為、紡糸断糸が多く発生し、紡
糸調子は良くなかった。
実施例1と同様にして得た不織布の破断伸度,弾性回
復率,嵩性,風合は実施例2とほぼ同一であった。
復率,嵩性,風合は実施例2とほぼ同一であった。
比較例5 比較例4で得られた短繊維を不織布化する前の段階で
比較例2と同様にして高圧染色加工したところ、繊維に
平均135ケ/25mmの立体捲縮が発現し、捲縮が多すぎる
為、カード通過性が極めて悪く、不織布化は困難であっ
た。
比較例2と同様にして高圧染色加工したところ、繊維に
平均135ケ/25mmの立体捲縮が発現し、捲縮が多すぎる
為、カード通過性が極めて悪く、不織布化は困難であっ
た。
比較例6 比較例4で得られた不織布を比較例3と同様にして高
圧染色加工したところ、染浴中に脱落繊維が多く発生
し、また、不織布が部分的に切れを生じると同時に熱硬
化し、破断伸度94%,弾性回復率47%,嵩性8cm3/gで、
弾性を重視する用途においては実用性のない不織布とな
ってしまった。
圧染色加工したところ、染浴中に脱落繊維が多く発生
し、また、不織布が部分的に切れを生じると同時に熱硬
化し、破断伸度94%,弾性回復率47%,嵩性8cm3/gで、
弾性を重視する用途においては実用性のない不織布とな
ってしまった。
熱硬化した不織布を構成する短繊維の立体捲縮数は平
均130ケ/25mmであった。
均130ケ/25mmであった。
実施例3 実施例1において、短繊維を製造する際の引取り速度
を400m/minに変更して、不織布を構成する短繊維の繊度
を8デニールにする以外、実施例1と同様にして、不織
布を得た。この短繊維の立体捲縮数は平均78ケ/25mmで
あった。
を400m/minに変更して、不織布を構成する短繊維の繊度
を8デニールにする以外、実施例1と同様にして、不織
布を得た。この短繊維の立体捲縮数は平均78ケ/25mmで
あった。
得られた不織布の破断伸度は210%,弾性回復率は96
%,嵩性は20cm3/g,風合はややソフトであり、品質的に
は良好なものが得られた。
%,嵩性は20cm3/g,風合はややソフトであり、品質的に
は良好なものが得られた。
この短繊維を製造する際の紡糸調子は問題なく、良好
であった。
であった。
比較例7 実施例3において、ポリエステル(B)として、カー
ボンブラック入りマスターチップを混合せずに、実施例
3と同様にして、原着でない複合繊維を得た。この繊維
を紡糸する際に、紡糸断糸が多く発生し、紡糸調子がよ
くなかった。しかし、実施例3と同様にして得られた不
織布の破断伸度,弾性回復率,嵩性,風合は実施例3と
ほぼ同一であった。
ボンブラック入りマスターチップを混合せずに、実施例
3と同様にして、原着でない複合繊維を得た。この繊維
を紡糸する際に、紡糸断糸が多く発生し、紡糸調子がよ
くなかった。しかし、実施例3と同様にして得られた不
織布の破断伸度,弾性回復率,嵩性,風合は実施例3と
ほぼ同一であった。
実施例4〜5,比較例8 実施例1において、短繊維を製造する際の延伸倍率を
変更して、立体捲縮性能を変更した。
変更して、立体捲縮性能を変更した。
その結果をまとめて、第1表に示す。
立体捲縮数が40ケ/25mm以上の実施例4の不織布特性
は良好であった。
は良好であった。
立体捲縮数が30ケ/25mm以上40ケ/25mm未満の実施例5
の不織布特性はほぼ良好であったが、風合がややフカツ
キ傾向であった。
の不織布特性はほぼ良好であったが、風合がややフカツ
キ傾向であった。
立体捲縮数が30ケ/25mm未満の比較例8の不織布特性
は不良であった。
は不良であった。
実施例6 実施例2で得た短繊維に融点が110℃のジメチルテレ
フタレート60モル%,ジメチルイソフタレート40モル
%,ヘキサンジオール100モル%からなる共重合ポリエ
ステルとポリエチレンテレフタレートとが複合比50:50
の割合で貼り合わせ型に接合してなる原着でない熱接着
性繊維(繊度3デニール,捲縮数13ケ/25mm,繊維長25m
m)を10%混合して、実施例1と同様にして、不織布を
作成した。
フタレート60モル%,ジメチルイソフタレート40モル
%,ヘキサンジオール100モル%からなる共重合ポリエ
ステルとポリエチレンテレフタレートとが複合比50:50
の割合で貼り合わせ型に接合してなる原着でない熱接着
性繊維(繊度3デニール,捲縮数13ケ/25mm,繊維長25m
m)を10%混合して、実施例1と同様にして、不織布を
作成した。
得られた不織布の破断伸度は270%,弾性回復率は100
%,嵩正は18cm3/g,風合はソフトであり、品質的には良
好なものが得られた。特に弾性回復率は良好であった。
この短繊維を製造する際の紡糸調子は問題なく、良好で
あった。
%,嵩正は18cm3/g,風合はソフトであり、品質的には良
好なものが得られた。特に弾性回復率は良好であった。
この短繊維を製造する際の紡糸調子は問題なく、良好で
あった。
比較例9 実施例6において、主体繊維として、比較例4で得ら
れた複合繊維を用いた以外、実施例6と同様にして、不
織布を作成し、この不織布を比較例3と同様にして、高
圧染色加工した。
れた複合繊維を用いた以外、実施例6と同様にして、不
織布を作成し、この不織布を比較例3と同様にして、高
圧染色加工した。
その結果、染浴中の脱落繊維は比較的少なかったが、
不織布が熱硬化し、得られた不織布の破断伸度55%,弾
性回復率35%,嵩性7cm3/g,風合は極めて硬く、ストレ
ッチ性を重視する用途においては実用性のない不織布と
なってしまった。
不織布が熱硬化し、得られた不織布の破断伸度55%,弾
性回復率35%,嵩性7cm3/g,風合は極めて硬く、ストレ
ッチ性を重視する用途においては実用性のない不織布と
なってしまった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−268860(JP,A) 特開 昭63−264977(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D04H 1/00 - 18/00
Claims (1)
- 【請求項1】繊度が1〜10デニール、立体捲縮数が30ケ
/25mm以上の偏芯型又は貼合せ型複合繊維からなる高弾
性不織布であって、外複合繊維を構成するポリマー成分
の少なくとも一つが原料着色され、且つ該高弾性不織布
の弾性回復率が87%以上であることを特徴とする原着高
弾性不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20134089A JP2815410B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 原着高弾性不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20134089A JP2815410B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 原着高弾性不織布 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0369646A JPH0369646A (ja) | 1991-03-26 |
JP2815410B2 true JP2815410B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=16439404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20134089A Expired - Fee Related JP2815410B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 原着高弾性不織布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2815410B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013216999A (ja) * | 2012-04-11 | 2013-10-24 | Nippon Ester Co Ltd | 潜在捲縮性を有する原着複合繊維 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002201529A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-19 | Nippon Ester Co Ltd | 潜在捲縮能を有する原着複合繊維及びこれよりなる不織布 |
-
1989
- 1989-08-04 JP JP20134089A patent/JP2815410B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013216999A (ja) * | 2012-04-11 | 2013-10-24 | Nippon Ester Co Ltd | 潜在捲縮性を有する原着複合繊維 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0369646A (ja) | 1991-03-26 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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