JP2814035B2 - 半導体単結晶の直径制御方法およびその装置 - Google Patents

半導体単結晶の直径制御方法およびその装置

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JP2814035B2
JP2814035B2 JP15140492A JP15140492A JP2814035B2 JP 2814035 B2 JP2814035 B2 JP 2814035B2 JP 15140492 A JP15140492 A JP 15140492A JP 15140492 A JP15140492 A JP 15140492A JP 2814035 B2 JP2814035 B2 JP 2814035B2
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吉信 平石
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コマツ電子金属株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン等の半導体単
結晶の成長時における外形寸法を制御する方法および装
置に係り、特にチョクラルスキー法によって製造する単
結晶の直径を光学的に計測して直径を制御する半導体単
結晶の直径制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体単結晶の大規模な工業生産におい
ては、単結晶を成長させつつ引き上げる、いわゆるチョ
クラルスキー法が広く行われている。そして、チョクラ
ルスキー法により結晶を成長させる場合、単結晶と融液
との界面にブライトリングと呼ばれる周囲より高輝度の
部分が出現し、従来はこのブライトリングの大きさを次
のように計測し、成長する単結晶の直径を制御してい
る。
【0003】すなわち、従来は、図6(A)に示したよ
うに、まず成長している単結晶10の周囲に現れるブラ
イトリング12をテレビカメラによって撮像し、撮像し
たブライトリング12をモニタテレビ14の画面に映し
出す。そして、モニタ画面上の予め定めた特定の走査線
をサンプリングライン16として選択し、この走査線
(サンプリングライン)16の部分において得られた図
6(B)のようなビデオ信号を、適当な閾値によって図
6(C)のように2値化する。次に、図6(D)のよう
に、2値化した信号からサンプリングライン16と交わ
るブライトリング12の円弧の幅に相当する信号を作
り、この幅を図6(E)のようにクロックパルスによっ
て計測して単結晶10の直径に比例した測定値を得る。
その後、この測定値をD/A変換したり、ディジタル値
のままPID演算し、単結晶10の引き上げ速度やヒー
タ温度などのパラメータを制御して単結晶10の直径を
制御していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
サンプリングライン16を特定の走査線に固定してブラ
イトリング12の円弧幅を計測する方法は、主に次のよ
うな3つの欠点を有している。
【0005】(1)単結晶10がテレビカメラの前後方
向に揺れると、単結晶10の揺れに伴ってブライトリン
グ12のモニタ画面上の位置が変動し、図7(A)に示
したようにサンプリングライン16に対するブライトリ
ング12の位置が変わり、図7(B)、(C)のように
直径を制御するためのパルス幅が変化し、あたかも単結
晶10の直径が変化したような計測情報が制御装置に入
力する。この結果、制御装置は、単結晶の引き上げ速度
や融液の温度を変化させることになり、単結晶10の直
径が変動したり、品質を低下させる原因となる。このこ
とは、特にワイヤーロープ等を用いて単結晶10を引き
上げる装置で発生しやすい。
【0006】(2)融液の液面高さが変化すると、例え
ば図8(A)のように融液の液面18の高さが実線の位
置から一点鎖線の位置に低下すると、テレビカメラ20
は固定してあるため、撮像したブライトリング12上の
サンプリングライン16の位置がdだけ変化したと同じ
効果を生じ、図8(B)に示したようにブライトリング
12の計測位置がずれ、制御装置は単結晶10の直径が
変化したように作動する。このため、単結晶10の直径
の制御精度が悪化し、場合によっては単結晶10がテー
パ状となって歩留りが著しく悪くなる。
【0007】(3)通常、液面18の高さは、石英るつ
ぼの形状のばらつき、黒鉛るつぼの使用に伴う肉減、変
形等のため、引き上げバッチごとに変化し、テレビカメ
ラ20によって撮像したブライトリング12の円弧幅の
計測値を実際の結晶直径に変換する定数が引き上げバッ
チごとに異なる。この液面高さのばらつきは、石英るつ
ぼが大型化するのに伴って大きくなっており、近年の大
型の装置では10〜20mmに達している。このため、
従来は、図9(A)のようにオペレータが望遠鏡22に
より成長中の単結晶10を観察し、図9(B)のように
望遠鏡22の照準24を単結晶10のエッジに合わせ、
両側のエッジを観察したときの望遠鏡22の移動量をス
ケール26によって読み取って実際の単結晶10の直径
を求め、この直読した直径が設定直径になったときのテ
レビカメラ20によるブライトリング円弧幅の測定値を
制御基準値としている。ところが、オペレータによる望
遠鏡22を用いた再現性の高い直径の測定は、熟練を要
し、個人差も大きく、また自動化が困難であって、制御
基準値を定めるのに時間がかかる。
【0008】ところで、上記の問題点は、図10(A)
のようにサンプリングライン(走査線)16をこのサン
プリングラインに平行した結晶中心線28に近づけるこ
とにより、理論的には軽減することができる。すなわ
ち、単結晶10が揺れたり、融液の液面が変化して、ブ
ライトリング12とサンプリングライン16との相対位
置がdだけ変化したとすると、図10(B)の実線に示
したように、サンプリングライン16がブライトリング
12の中心から比較的遠い位置にある場合には、ブライ
トリング12の計測幅が片側でb1 だけ変化し、サンプ
リングライン16の設定位置が結晶中心線28に比較的
近い場合には、ブライトリング12の計測幅がb2 だけ
変化し、サンプリングライン16が中心線28に近い方
がブライトリングの円弧幅の変化の割合が遙かに小さ
い。
【0009】しかし、実際の結晶成長においては、単結
晶10の直径は絶えず変動する。そして、テレビカメラ
20は、ブライトリング12を斜め上方から撮像するよ
うになっており、図10(C)のように単結晶10の直
径が急に小さくなった場合、テレビカメラ20によって
撮像したブライトリング12の結晶中心線28に近い上
端部が単結晶10の影に隠れることがある。このため、
サンプリングライン16を中心線28の近くに設定する
と、サンプリングライン上でのブライトリング12の円
弧幅を測定できない場合を生じ、円弧幅の計測が不安定
となり、直径制御に大きな影響を与える。
【0010】このように、ブライトリング12の円弧幅
の測定値の精度向上と、測定の安定性の向上とは相反し
ている。そして、一般的には、直径の制御を安定して行
えるように測定の安定性を重視し、サンプリングライン
16を結晶中心線28から離した位置に設定し、ある程
度ブライトリングの円弧幅の測定精度を犠牲にしてい
る。
【0011】そこで、これらの問題点を解決する試みが
なされており、例えば特開昭62−241890号公報
には、サンプリングラインをテレビ表示面上に表示した
ブライトリングに対して画面の上から下に周期的に移動
させ、ブライトリングの円弧がサンプリングラインと交
わる2点間の距離が最大となる長さを求め、これを単結
晶の直径として直径制御に供する方法が開示してある。
【0012】この方法は、サンプリングラインの移動周
期を単結晶10の揺れの周期より充分小さくすることに
より、揺れによる測定値の変動をほとんど無視すること
ができる。すなわち、単結晶の直径は、サンプリングラ
インがサンプリングラインと平行した単結晶の中心軸上
にあるときに計測される値であるため、単結晶が揺れて
も直径を求めるときのサンプリングラインと単結晶との
位置関係が変化しないことによる。
【0013】しかし、特開昭62−241890号公報
に記載の方法は、前記したように単結晶10の直径が急
に小さくなった場合、図10(D)に破線をもって示し
たように、ブライトリング12のサンプリングライン1
6に平行した中心線28に近い部分が単結晶10の下部
に隠れ、撮像したブライトリング12の円弧最大幅が単
結晶10の直径と異なったところとなってしまう。この
ため、直径の測定値が実際以上に小さな値となり、また
過渡的に不安定な出力を発生し、直径の制御を不安定に
することが多い。また、特開昭62−241890号公
報に記載の具体的な制御は、コンピュータによる画像処
理技術を応用したもので、制御に必要な処理速度を得る
ためには、非常に高価で大型のシステムを必要とし、実
用的でない。
【0014】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、引き上げ中の単結晶の揺れや液
面の変動の影響を小さし、直径の制御精度を向上できる
半導体単結晶の直径制御方法を提供するとともに、その
方法を実施するための半導体単結晶の直径制御装置を提
供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る半導体単結晶の直径制御方法の第1
は、融液から引き上げつつある単結晶と前記融液との境
界部に生ずるブライトリングの所定位置における円弧幅
を計測して前記単結晶の直径を制御する半導体単結晶の
直径制御方法において、前記ブライトリングの端部か
ら、予め定めた距離を隔てた位置における割線と交わる
位置の前記ブライトリングの円弧幅を計測し、この計測
値を予め定めた基準値と一致させることを特徴としてい
る。
【0016】また、本発明に係る制御方法の第2は、融
液から引き上げつつある単結晶と前記融液との境界部に
生ずるブライトリングの端部から、予め定めた距離を隔
てた位置における割線と前記ブライトリングとによって
形成される弓形形状の面積を計測し、この計測値を基準
値に一致させることを特徴としている。
【0017】そして、上記の第1の制御方法を実施する
ための半導体単結晶の直径制御装置は、融液から引き上
げつつある単結晶と前記融液との境界部に生ずるブライ
トリングを撮像する撮像部を備え、撮像したブライトリ
ングの所定位置における円弧幅を計測して前記単結晶の
直径を制御する半導体単結晶の直径制御装置において、
前記撮像部が撮像した前記ブライトリングの予め定めた
端部を検出するリング検出部と、このリング検出部が検
出した前記端部から、予め定めた距離を隔てた位置を通
り、前記ブライトリングを横切る割線を求める計測位置
検出部と、この計測位置検出部が求めた前記割線と交わ
った位置における前記ブライトリングの円弧幅を計測す
るリング幅計測部とを有する構成となっている。
【0018】リング幅計測部は、割線に平行した複数の
直線と交わった位置におけるブライトリングの各円弧幅
を計測し、その平均値を演算するようにしてもよい。
【0019】第2の制御方法を実施する半導体単結晶の
直径制御装置は、第1の方法を実施するための前記リン
グ幅計測部に代えて、前記計測位置検出部が求めた前記
割線と前記ブライトリングとが形成する弓形形状の面積
を求める面積計測部を設けた構成となっている。
【0020】いずれの装置においても、撮像部としてテ
レビカメラを使用でき、割線は走査線であってよい。そ
して、計測位置検出部は走査線を計数して予め定めた距
離を計測するようにすることができる。また、撮像部
は、テレビカメラを上下逆に設置したり、プリズムなど
の光学系によってテレビカメラに上下逆の像が入力する
ようにする等して、上下逆の映像を出力させるように
し、検出するブライトリングの端部を撮像したブライト
リングの上端とすることが望ましい。
【0021】
【作用】上記の如く構成した本発明の直径制御方法の第
1は、従来の方法が撮像したブライトリングの円弧幅を
検出するためのサンプリングラインを固定または周期的
に移動させていたのに対し、単結晶との位置関係が一定
であるブライトリングの割線上のブライトリングの円弧
幅を測定し、これを制御対象となる単結晶の直径に比例
した値として基準値と比較する。単結晶と一定の位置関
係にあるサンプリングラインとなる割線は、図11
(A)に示したように、撮像したブライトリング12の
一端cまたは他端e1 、e2 から予め定めた距離hまた
は距離iだけ隔てた位置にあるものである。
【0022】ただし、基準となる他端e1 、e2 は、単
結晶の直径の変化や単結晶の変形、揺れなどにより、単
結晶との相対位置(前記した結晶中心軸との相対位置)
が変化して不安定であるため、距離iを一定に保ったと
してもサンプリングライン16である割線の単結晶に対
する相対位置が不安定となり、安定したブライトリング
12の円弧幅の計測を困難にする。これに対して端c
は、ブライトリング12を正面から見る位置にあるた
め、単結晶に対する相対位置が安定しており、距離hだ
け隔たった割線(サンプリングライン16)の単結晶に
対する位置が安定し、サンプリングライン16とブライ
トリング12とが交わる円弧幅である点a、b間の距離
0 の計測を安定して行うことができ、単結晶の直径に
比例したブライトリング12の円弧幅の測定精度の向上
が図れ、直径制御の精度を高めることができる。
【0023】具体的には、従来のブライトリング12の
円弧幅を検出する場合と同様に、適当な輝度レベルの閾
値を定めておき、撮像した各画面を走査して図11
(A)のブライトリング12の端cを通る走査線を求
め、この走査線を距離hを測定するための起点とする。
そして、端cから走査線の数を計数して距離hを計測
し、この位置における走査線をサンプリングライン16
となるブライトリング12の割線とする。次に、この割
線(サンプリングライン16)と交わるブライトリング
12の円弧幅s0 を計測し、単結晶の直径に比例した円
弧幅s0 を基準値に保つようにする。これにより、種々
の原因で画面上のブライトリング12が上下に変動した
としても、単結晶に対してほぼ同じ位置のブライトリン
グの円弧幅s0 を測定することが可能となり、直径制御
の精度を向上できる。
【0024】なお、テレビカメラを上下逆に配置する等
により、撮像したブライトリング12が図11(B)の
ように上下逆になるようにするとよい。このように、上
下逆の映像を得ると、走査線を計数して距離hを求める
際に、水平同期パルスを逐次的にカウントし、このカウ
ント値を設定値と比較することにより、所定位置の走査
線を容易に求めることができ、極めて簡単な電子回路に
よって距離hの計測ができる。また、図11(B)のよ
うに、ブライトリング12の端cから距離hにある走査
線(サンプリングライン16)を起点にして、予め設定
した複数本(例えば50本)の走査線と交わるブライト
リング12の円弧幅を計測し、その平均値を求めれば、
ブライトリング12の円弧幅s0 のさらに安定した測定
が可能となり、単結晶直径の制御精度をより向上でき
る。
【0025】本発明の第2の制御方法においては、図1
1(C)に示したように、ブライトリング12の一端c
から距離hの位置の割線(走査線)と、ブライトリング
12とによって囲まれた弓形形状の面積S0 を計測し、
基準値に一致させる。この面積S0 は、単結晶の直径の
変動幅が小さい範囲では直径に比例すると考えられるの
で、面積S0 を計測することにより単結晶直径を制御す
ることができる。この方法は、単結晶の成長の際に、一
般的に見られる晶癖線や単結晶の真円からの歪み等によ
る計測値にあたえる影響を小さくすることができる。そ
して、面積S0の測定は、端cとサンプリングライン1
6との間にある走査線のブライトリング12と交わる長
さを積算することにより、容易に求めることができる。
【0026】
【実施例】本発明に係る半導体単結晶の直径制御方法お
よび直径制御装置の好ましい実施例を、添付図面に従っ
て詳説する。なお、前記従来技術において説明した部分
に対応する部分ついては、同一の符号を付し、その説明
を省略する。
【0027】図2は、本発明の半導体単結晶の直径制御
装置の実施例の説明図である。図2において、ステンレ
ス鋼製の真空容器30の中央部には、黒鉛製のペデスタ
ル32によって支持した黒鉛るつぼ34が配置してあ
る。また、黒鉛るつぼ34は、内部に石英ガラスるつぼ
36が設けてあって、この石英ガラスるつぼ36の中
に、単結晶10の原料となるSi等の半導体多結晶を融
解した融液38が入っている。
【0028】石英ガラスるつぼ36の上方には、ステン
レス鋼製のシャフト40が配置してある。シャフト40
は、下端に種結晶42を保持するチャック44が装着し
てあり、上端が引上装置46に接続してあって、引上装
置46によって矢印48の如く回転させられるととも
に、単結晶10の成長に合わせて矢印50のように引き
上げられる。そして、黒鉛るつぼ34を支持しているペ
デスタル32は、矢印52のように回転してるつぼ3
4、36をシャフト40の回転方向と反対方向に回転さ
せ、融液38に攪拌効果を与えるとともに、融液38の
液面の低下に合わせて矢印54のようにるつぼ上昇さ
せ、融液38の液面をテレビカメラ20に対して一定位
置に保持するようにしている。
【0029】黒鉛るつぼ34の周囲には、黒鉛製のヒー
タ56が設けてあり、石英ガラスるつぼ36中の多結晶
を融解し、融液38を所定温度に保持するようにしてあ
る。また、ヒータ56の周囲には、黒鉛製の断熱材58
が配設してあり、真空容器30をヒータ56の熱から保
護するとともに、融液38の温度変動を小さくするよう
にしてある。
【0030】一方、真空容器30の肩部には、のぞき窓
60が形成してある。そして、のぞき窓60と対向した
位置には、テレビカメラ20が固定してあり、単結晶1
0と融液38との境界部に生ずるブライトリング12を
撮像できるようにしてある。このテレビカメラ20は、
実施例の場合、電荷結合デバイス(CCD)を水平方向
に510素子、垂直方向に492素子配置した、いわゆ
るCCDカメラによって構成してあり、焦点距離が55
mmのレンズが装着してあって、各CCDの出力信号が
カメラコントローラ60に入力するようになっている。
なお、テレビカメラ20はCCDカメラに限定されない
のは勿論であり、またできるだけ単結晶10の軸線との
角度が小さくなるように配置することが望ましく、20
度程度以下にするとよい。
【0031】カメラコントローラ60は、テレビカメラ
20からの信号をビデオ信号に変換し、モニタテレビ1
4と詳細を後述する直径測定回路62とに出力する。な
お、テレビカメラ20は上下が逆に配置してあり、モニ
タテレビ14に映し出された映像の上下が逆となるよう
になっている。すなわち、モニタテレビ14に映し出さ
れた円弧状のブライトリング12は、弦側を下にして単
結晶10の上方に映し出される。これは後述するブライ
トリング12の円弧幅の計測を容易にするためであっ
て、上下逆の映像がモニタをする上で不便な場合には、
モニタテレビ14を上下逆に設置すればよく、本質的な
欠点ではない。
【0032】カメラコントローラ60からビデオ信号を
受ける直径測定回路62の出力側には、直径制御装置6
4が接続してある。直径制御装置64は、直径測定回路
62の出力信号に基づいて、ヒータ56の出力を制御す
る温度制御器66と引上装置46の駆動を制御する引上
装置制御器68とに制御信号を出力する。
【0033】直径測定回路62は、図1に示したブライ
トリング12の円弧幅を計測する第1実施例のブライト
リング測定部70を有している。このブライトリング測
定部70は、ブライトリング12の端部を検出するリン
グ検出部80と、前記したブライトリング12の端cか
ら予め定めた距離hを求める計測位置検出部90と、円
弧状に撮像されたブライトリング12の円弧幅を求める
リング幅計測部110とから構成してある。
【0034】リング検出部80は、カメラコントローラ
60からのビデオ信号(VIDEO)が入力するバッフ
ァ回路82、バッファ回路82の出力側に接続してあ
り、ビデオ信号を2値化するための閾値を設定するスラ
イスレベル設定器84、このスライスレベル設定器84
とバッファ回路82との出力信号が入力し、スライスレ
ベル設定器84に設定した閾値を超えたビデオ信号が入
力したときにパルスを出力するコンパレータ86とから
なっている。
【0035】また、計測位置検出部90は、カメラコン
トローラ60から垂直同期信号V.Dが入力するインバ
ータ92、水平同期信号H.Dが入力するインバータ9
4、インバータ92の出力がリセット端子に入力し、リ
ング検出部80のコンパレータ86の出力信号がセット
端子に入力するフリップフロップ96、このフリップフ
ロップ96とインバータ94との出力信号が入力するN
AND回路98を有している。さらに、計測位置検出部
90には、走査線を計数するための走査線カウンタ10
0、ディジタルスイッチ102に設定した前記した距離
hに相当する走査線数Bと走査線カウンタ100の計数
値Aとを比較するディジタルコンパレータ104、この
ディジタルコンパレータ104の出力信号が入力するフ
リップフロップ106が設けてある。そして、走査線カ
ウンタ100には、インバータ92が出力した垂直同期
信号V.Dがリセット信号として入力するようになって
いる。
【0036】リング幅計測部110には、リング検出部
80のコンパレータ86が出力した信号に基づいて所定
の矩形波を生成する波形変換器112と、図示しないク
ロック回路が出力するクロック信号(CLOCK)が入
力するインバータ114と、このインバータ114と波
形変換器112との出力信号が入力するNAND回路1
16、およびこのNAND回路116と計測位置検出部
90のフリップフロップ106の出力信号とが入力する
NAND回路118が設けてある。また、リング幅計測
部110には、NAND回路118が出力したパルスを
計数する幅計測用カウンタ120、このカウンタ120
のリセット端子に接続した遅延回路122、幅計測用カ
ウンタ120の計数値を一時的に保持するラッチ回路1
24、ラッチ回路124が出力したディジタル値をアナ
ログ値に変換するD/A変換器126、D/A変換器1
26の出力側に接続したフィルタ128が設けてある。
そして、幅計測用カウンタ120は、遅延回路122を
介して入力する垂直同期信号V.Dによってリセットさ
れ、またラッチ回路124は垂直同期信号V.Dの入力
により、幅計測用カウンタ120が出力した計数値をラ
ッチする。
【0037】上記の如く構成した実施例の作用は、次の
とおりである。テレビカメラ20は前記したように上下
が逆に固定してあり、真空容器30内の単結晶10と融
液38との境界部を撮像し、画像信号をカメラコントロ
ーラ60に送出する。カメラコントローラ60は、テレ
ビカメラ20が出力した信号をビデオ信号に変換し、モ
ニタテレビ14と直径測定回路62とに出力する。そし
て、モニタテレビ14には、図に示したように上下が逆
になった画像が映し出される。
【0038】一方、直径測定回路62は、ブライトリン
グ測定部70にカメラコントローラ60の出力信号が入
力してくる。すなわち、ブライトリング測定部70のリ
ング検出部80に設けたバッファ回路82には、カメラ
コントローラ60の出力したビデオ信号が入力してく
る。そして、バッファ回路82は、カメラコントローラ
60からのビデオ信号をスライスレベル設定器84とコ
ンパレータ86とに入力する。
【0039】スライスレベル設定器84には、ビデオ信
号を2値化してブライトリング12を検出するための閾
値、例えばビデオ信号の平均値と最大値との間の任意の
値を設定できるようになっており、その閾値をコンパレ
ータ86に出力する。また、コンパレータ86は、バッ
ファ回路82からのビデオ信号とスライスレベル設定器
84が出力した閾値とを比較し、ビデオ信号が閾値を超
えると、ブライトリング12の検出信号として“H”を
リング幅計測部110の波形変換器112と計測位置検
出部90のフリップフロップ96とに送出する。すなわ
ち、コンパレータ86は、順次入力してくる走査線の1
つが図11(B)に示したブライトリング12の一端c
を通り、その走査線部分のビデオ信号に閾値を超えた部
分が存在すると、ブライトリング12を検出したことを
示すパルスを出力する。さらに、コンパレータ86は、
順次入力する走査線がブライトリング12と交差する
と、その走査線部分のビデオ信号のうち、閾値を超えて
いる部分に相当した幅のパルス信号を出力する。
【0040】計測位置検出部90のフリップフロップ9
6は、インバータ92から入力してくる垂直同期信号
V.Dによってリセットされるようになっており、リン
グ検出部80のコンパレータ86が出力したブライトリ
ング12の一端cを検出した信号によりセットされ、垂
直同期信号V.Dが入力するまで図示したような連続し
た“H”をNAND回路98に出力する。このNAND
回路98には、さらにインバータ94を介して水平同期
信号H.Dが入力してくる。このため、NAND回路9
8は、インバータ92が反転して“H”にした水平同期
信号H.Dが入力する毎に“L”を走査線カウンタ10
0に出力する。
【0041】走査線カウンタ100は、NAND回路9
8から入力してくる“L”、すなわち水平同期信号H.
Dに基づいて走査線の数Aを計数し、計数値Aをディジ
タルコンパレータ104に送る。ディジタルコンパレー
タ104には、走査線カウンタ100の出力信号ととも
に、ディジタルスイッチ102の出力信号が入力するよ
うになっている。このディジタルスイッチ102には、
図11(B)に示した距離hに等しい走査線の数Bが設
定してある。
【0042】ディジタルコンパレータ104は、走査線
カウンタ100の計数値Aがディジタルスイッチ102
に設定した数Bに等しくなると、フリップフロップ10
6にセット信号を出力してフリップフロップ106に
“H”を出力させ、走査線カウンタ100の計数値Aが
ディジタルスイッチ102の設定値Bを超えると、フリ
ップフロップ106にリセット信号を出力してフリップ
フロップ106に“L”を出力させる。すなわち、フリ
ップフロップ106は、走査線カウンタ100が距離h
に等しい数の走査線を計数してA=Bになるとリング幅
計測部110のNAND回路118に出力する信号が
“H”となり、走査線カウンタ100が次の走査線を計
数してA>Bになると出力信号が“L”となり、図11
(B)のサンプリングライン16に等しい走査線のとき
だけ“H”を出力する。そして、走査線カウンタ100
は、リセット端子にインバータ92が出力する垂直同期
信号V.Dが入力するようになっており、1/2フレー
ム(1/2画面)毎にリセットされる。
【0043】一方、リング幅計測部110の波形変換器
112は、1本の走査線部がブライトリング12と2ヵ
所において交わり、コンパレータ86が2つのパルス
(“H”)を出力すると、1つ目のパルスの立ち上がり
において“H”となり、2つ目のパルスの立ち下がりに
おいて“L”となる。すなわち、波形変換器112は、
図11(B)に示した任意の走査線と交わるブライトリ
ング12の円弧幅の長さに対応した幅のパルスをNAN
D回路116に出力する。なお、波形変換器112は、
走査線がブライトリング12と1ヵ所でしか交わらず、
コンパレータ86が1つのパルスしか出力しないときに
は、水平同期信号H.Dなどによりリセットされるよう
になっている。
【0044】NAND回路116には、波形変換器11
2の出力とともに、インバータ114を介してクロック
信号を入力する。従って、NAND回路98は、波形変
換器112の出力が“H”であって、インバータ114
の出力信号が“H”のときに“L”をNAND回路11
8に出力し、インバータ114の出力信号が“L”のと
きに“H”をNAND回路118に出力する。このた
め、NAND回路118は、ブライトリング12の一端
cから距離hだけ隔てた走査線(サンプリングライン1
6)について、この走査線のブライトリング12の円弧
幅の両端と交わる長さに対応した数の“L”信号を幅計
測用カウンタ120に出力する。
【0045】すなわち、NAND回路118は、走査線
カウンタ100がサンプリングライン16となる走査線
を計数したときにだけフリップフロップ106から
“H”を受け、フリップフロップ106が“H”を出力
している間にNAND回路116が“H”を出力する
と、NAND回路116から“H”が入力してくる毎
に、幅計測用カウンタ120に“L”を出力し、サンプ
リングライン16のブライトリング12の円弧幅の両端
間の長さs0 に対応した数の“L”を幅計測用カウンタ
120に送る。
【0046】幅計測用カウンタ120は、NAND回路
118が出力した“L”の数を計数し、単結晶10の直
径に比例するブライトリング12の円弧幅s0 に対応し
た計数値をラッチ回路124に送出する。そして、ラッ
チ回路124は、垂直同期信号V.Dが入力すると、幅
計測用カウンタ120の出力した計数値をラッチし、幅
計測用カウンタ120が計数値を出力するまで保持す
る。このラッチ回路124が保持しているブライトリン
グ12の円弧幅に対応した計数値は、D/A変換器12
6によってアナログ値に変換され、フィルタ128を介
して直径制御装置64に出力される。なお、幅計測用カ
ウンタ120は、遅延回路122を介して所定時間遅れ
て入力してきた垂直同期信号V.Dによってリセットさ
れる。幅計測用カウンタ120に入力する垂直同期信号
V.Dの遅延時間は、ラッチ回路124による計数値の
ラッチ動作時間を考慮して定められる。
【0047】直径制御装置64は、直径測定回路62の
リング幅計測部110が出力したアナログ値を予め定め
た基準値と比較して両者の偏差を求め、この偏差に基づ
いて所定の制御規則に従いって測定した円弧幅s0 が基
準値となるような融液38の補正温度を求めて温度制御
器66に出力するとともに、引上装置46の結晶引上速
度を算出して引上装置制御器68に送出する。そして、
温度制御器66は、直径制御装置64が出力した制御信
号に基づいてヒータ56の温度を制御し、融液38の温
度を補正する。また、引上装置制御器68は、直径制御
装置64の指示に従って引上装置46の結晶引上速度を
制御する。
【0048】図3は、上記の測定方法によるブライトリ
ング12の円弧幅s0 と直径との関係を、ブライトリン
グ12を真円と見なして計算により確認した結果を示し
たものである。テレビカメラ20は、一般にブライトリ
ング12の斜め上方に設置してあるため、撮像したブラ
イトリング12は真円とならず、上下にやや潰れた楕円
に見えるはずである。しかし、ブライトリング12の端
cからの距離hをブライトリング12の半径の1/2以
上に設定すると、撮像したブライトリング12は実用
上、真円と考えてよい。
【0049】計算例では、h=45mmとh=60mm
との2通りについて求めてある。いずれの場合も単結晶
10の直径の制御範囲では、測定値と実直径との非直線
性は1%以下であった。そして、図1に示したブライト
リング測定部70の出力信号を従来の単結晶直径制御装
置に入力し、直径6インチの単結晶10の引き上げを行
った。その結果、直径測定器の感度を従来の方法の場合
と同一になるように出力電圧を調整して行ったにもかか
わらず、単結晶10の揺れや変形による影響を小さくで
きるため、直径制御を安定に行うことができ、特に引き
上げ速度の変動を従来の方法の70%以下にすることが
できた。また、直径精度は、従来のようにオペレータに
よる望遠鏡を用いたキャリブレーションを行わなかった
場合であっても、設定直径の±1%以下であった。従っ
て、ブライトリング12を真円としても、実用上の問題
をほとんど生じない。
【0050】このように、実施例においては、ブライト
リング12の一端cから距離hにある走査線(割線)を
サンプリングライン16とし、このサンプリングライン
16上のブライトリング12の円弧幅s0 を求め、この
0 に基づいて単結晶10の直径を制御するようにして
いるため、測定の安定性が確保できるばかりでなく、単
結晶10に対するサンプリングライン16の相対位置が
安定し、円弧幅s0 の計測精度が高まり、単結晶直径の
制御精度を向上することができる。
【0051】すなわち、実施例においては、ブライトリ
ング12の円弧幅を安定して検出することができるとこ
ろから、単結晶10の直径制御が安定して行え、引き上
げ速度の変動が小さくなって単結晶10の品質が安定す
る。また、実施例は、ブライトリング12の円弧幅の測
定精度が向上するため、間接的に単結晶10の直径測定
精度が向上し、直径指定径からはずれることに起因する
不良が減少し、製造コストを低減することができる。
【0052】さらに、実施例は、従来のようにバッチ毎
にオペレータによる望遠鏡を用いた直径測定のキャリブ
レーションを行う必要がなく、キャリブレーション作業
を省略できてオペレータの負担を軽減することができ
る。しかも、テレビカメラ20は上下逆の画像信号を出
力するため、水平同期信号H.Dを逐次計数して距離h
を求めることができ、ブライトリング測定部70の回路
構成を極めて簡素にするとができる。
【0053】なお、前記実施例においては、距離hを計
測するために走査線の数を計数し、円弧幅s0 を求める
ためにパルス数を計数した場合について説明したが、こ
れらは画素数を計数して求めてもよい。また、前記実施
例においては、ラッチ回路124が出力したディジタル
値をアナログ値に変換する場合について説明したが、デ
ィジタル値のまま直径制御装置64に入力してもよい。
さらに、前記実施例においては、テレビカメラ20を上
下逆に設置して上下逆の映像を得るようにした場合を説
明したが、プリズムや鏡等の光学系により上下逆の像が
テレビカメラ20に入るようにしてもよい。
【0054】そして、前記実施例においては、サンプリ
ングライン16上のブライトリング12の円弧幅を計測
した場合について説明したが、ブライトリング測定部7
0のカウンタを追加して、図11(B)に示したように
複数の走査線によって切断されたブライトリング12の
円弧幅を測定し、その平均値を求めるようにしてもよ
い。このように平均値を求めると、より安定したブライ
トリング12の円弧幅の測定が可能となり、単結晶10
の直径をより高精度に制御することができる。
【0055】図4は、第2実施例に係るブライトリング
測定部の回路図である。本実施例のブライトリング測定
部130は、図1に示した第1実施例のブライトリング
測定部70に代えて直径測定回路62に設けられるもの
で、ブライトリング12とサンプリングライン16とに
よって形成した弓形形状の面積を求めるようになってい
る。また、第2実施例ののブライトリング測定部130
は、第1実施例のブライトリング測定部70とほとんど
同じであり、ブライトリング測定部130の測定範囲検
出部132がブライトリング測定部70の計測位置検出
部90とわずかに異なり、第2実施例のリング検出部8
0と面積測定部134とは、第1実施例のリング検出部
80とリング幅計測部110と同じに構成してある。そ
して、第2実施例の測定範囲検出部132と第1実施例
の計測位置検出部90とでは、フリップフロップ106
の入力信号が相違するだけである。ただし、リング幅計
測部110の幅計測用カウンタ120に相当する面積測
定部134のカウンタ136は、面積測定用として使用
される。
【0056】この第2実施例のブライトリング測定部1
30においては、測定範囲検出部132のフリップフロ
ップ106のセット端子にリング検出部80のコンパレ
ータ86からの出力信号が入力するようになっており、
ディジタルコンパレータ104の出力信号は、フリップ
フロップ106のリセット端子にのみ入力するようにな
っている。
【0057】このように構成した第2実施例において
は、リング検出部80のコンパレータ86の出力パルス
がフリップフロップ96、106に入力し、これらのフ
リップフロップ96、106の出力信号が“H”とな
る。そして、走査線カウンタ100は、前記実施例と同
様に、ブライトリング12の端cを通る走査線以降の走
査線の数を水平同期信号H.Dに基づいて計数し、計数
値Aをディジタルコンパレータ104に送る。ディジタ
ルコンパレータ104は、走査線カウンタ100の計数
値Aをディジタルスイッチ102の設定値Bと比較し、
A=Bのときにフリップフロップ106のリセット端子
にリセット信号を入力する。
【0058】このため、フリップフロップ106は、ブ
ライトリング12の一端cが検出されてから、距離hだ
け離れた走査線(サンプリングライン16)が検出され
るまでの間、NAND回路118に“H”を出力し、サ
ンプリングライン16が検出されると“L”を出力す
る。従って、NAND回路118は、フリップフロップ
118が“H”を出力してから“L”出力するまでの、
NAND回路116の出力パルスに同期して、各走査線
のブライトリング12の円弧幅に相当する長さsに対応
したパルスを面積測定用カウンタ136に入力する。面
積測定用カウンタ136は、NAND回路118が出力
したパルスを計数してブライトリング12が形成する弓
形形状の面積に対応したパルス数を求め、ラッチ回路1
24に出力する。以下、第1実施例と同様にしてラッチ
回路124の出力信号が直径制御装置64に入力され、
単結晶10の直径制御に供される。
【0059】図5は、第2実施例の面積を測定する方法
の弓形形状面積と直径との関係を、ブライトリング12
を真円として計算により確認した結果を示したものであ
る。この場合も、h=45mmとh=60mmとの2通
りについて計算してあり、前記第1実施例の場合と同様
の結果が得られる。そして、第2実施例によって単結晶
10の引き上げを行ったところ、単結晶10が変形して
真円からずれた場合であっても引き上げ速度の変動が小
さく、従来方法に比較して引き上げ速度の変動を50%
程度にすることができた。また、直径精度は、第1実施
例と同程度であって、ブライトリング12を真円として
も問題をほとんど生じない。
【0060】第2実施例のように、ブライトリング12
が形成する弓形形状の面積を計測して単結晶直径を制御
すると、単結晶10の変形に対しても安定して弓形形状
面積の測定を行うことができ、単結晶10の直径制御を
安定して行え、また第1実施例と同様の効果を得ること
ができる。
【0061】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、撮像したブライトリングの一端から予め定めた距離
を隔てた位置のブライトリングの円弧幅を計測すること
により、単結晶の直径制御精度を向上することができ
る。
【0062】また、ブライトリングによって形成された
弓形形状の面積を求めて単結晶の直径を制御すると、単
結晶が変形した場合にも安定した直径に比例する値を得
ることができ、精度の高い直径制御を行うことができ
る。
【0063】そして、ブライトリングを上下逆に撮像す
ると、走査線によってサンプリングラインを求めたり、
ブライトリングが形成する弓形形状の面積を求める場合
に、走査線を逐次的に計数して計測することが可能とな
り、これらの測定回路を極めて簡単に構成することがで
き、装置のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るブライトリングの円
弧幅を計測するブライトリング測定部の回路図である。
【図2】本発明の実施例に係る半導体単結晶の直径制御
装置の説明図である。
【図3】第1実施例による測定の性能を確認する計算結
果を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るブライトリングの弓
形形状面積を求めるブライトリング測定部の回路図であ
る。
【図5】第2実施例による測定の性能を確認する計算結
果を示す図である。
【図6】従来の単結晶の直径制御方法におけるブライト
リングの円弧幅の計測方法の説明図である。
【図7】従来の直径制御方法における単結晶の揺れの影
響の説明図である。
【図8】従来の直径制御方法における融液の液面の変動
による影響の説明図である。
【図9】従来の直径制御方法におけるキャリブレーショ
ンの説明図である。
【図10】従来の直径制御方法における制御精度を改善
する方法とその欠点の説明図である。
【図11】本発明における直径制御方法の原理説明図で
ある。
【符号の説明】
70、130 ブライトリング測定部 80 リング検出部 90 計測位置検出部 96、106 フリップフロップ 100 走査線カウンタ 104 ディジタルコンパレータ 110 リング幅計測部 112 波形変換器 120 幅計測用カウンタ 132 測定範囲検出部 134 面積測定部 136 面積測定用カウンタ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融液から引き上げつつある単結晶と前記
    融液との境界部に生ずるブライトリングの所定位置にお
    ける円弧幅を計測して前記単結晶の直径を制御する半導
    体単結晶の直径制御方法において、前記ブライトリング
    の端部から、予め定めた距離を隔てた位置における割線
    と交わる位置の前記ブライトリングの円弧幅を計測し、
    この計測値を予め定めた基準値と一致させることを特徴
    とする半導体単結晶の直径制御方法。
  2. 【請求項2】 融液から引き上げつつある単結晶と前記
    融液との境界部に生ずるブライトリングの端部から、予
    め定めた距離を隔てた位置における割線と前記ブライト
    リングとによって形成される弓形形状の面積を計測し、
    この計測値を基準値に一致させることを特徴とする半導
    体単結晶の直径制御方法。
  3. 【請求項3】 融液から引き上げつつある単結晶と前記
    融液との境界部に生ずるブライトリングを撮像する撮像
    部を備え、撮像したブライトリングの所定位置における
    円弧幅を計測して前記単結晶の直径を制御する半導体単
    結晶の直径制御装置において、前記撮像部が撮像した前
    記ブライトリングの予め定めた端部を検出するリング検
    出部と、このリング検出部が検出した前記端部から、予
    め定めた距離を隔てた位置を通り、前記ブライトリング
    を横切る割線を求める計測位置検出部と、この計測位置
    検出部が求めた前記割線と交わった位置における前記ブ
    ライトリングの円弧幅を計測するリング幅計測部とを有
    することを特徴とする半導体単結晶の直径制御装置。
  4. 【請求項4】 前記リング幅計測部は、前記割線に平行
    した複数の直線と交わる位置の前記ブライトリングの円
    弧幅を計測し、その平均値を演算することを特徴とする
    請求項3に記載の半導体単結晶の直径制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の半導体単結晶の直径制
    御装置において、前記リング幅計測部に代えて、前記計
    測位置検出部が求めた前記割線と前記ブライトリングと
    が形成する弓形形状の面積を求める面積計測部を設けた
    ことを特徴とする半導体単結晶の直径制御装置。
  6. 【請求項6】 前記撮像部はテレビカメラであり、前記
    割線は走査線であって、前記計測位置検出部は走査線を
    計数して前記予め定めた距離を計測することを特徴とす
    る請求項3ないし5のいずれか1に記載の半導体単結晶
    の直径制御装置。
  7. 【請求項7】 前記撮像部は上下逆の映像信号を出力
    し、前記ブライトリングの端部は、撮像されたブライト
    リングの上端であることを特徴とする請求項3ないし6
    のいずれか1に記載の半導体単結晶の直径制御装置。
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