JP2813948B2 - 磁粉液用粉末状分散剤 - Google Patents

磁粉液用粉末状分散剤

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JP2813948B2 JP5290115A JP29011593A JP2813948B2 JP 2813948 B2 JP2813948 B2 JP 2813948B2 JP 5290115 A JP5290115 A JP 5290115A JP 29011593 A JP29011593 A JP 29011593A JP 2813948 B2 JP2813948 B2 JP 2813948B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式磁粉探傷試験方法
に用いられる磁粉液用粉末状分散剤に関するものであ
る。本発明に係る磁粉液用粉末状分散剤は、例えば、鉄
鋼業界において実施されている湿式磁粉探傷試験方法に
用いられる。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、鉄鋼業界においては角ビレ
ットや丸ビレット等の鋼材を被検査物として、また自動
車業界においてはナックルアームやシャフト等の鋼製部
品を被検査物として、その表面欠陥部探傷に「湿式磁粉
探傷試験方法」が汎用されている。湿式磁粉探傷試験方
法は、通常、水1l 当り非蛍光磁粉又は蛍光磁粉0.2
〜15gを分散させた磁粉液を被検査物表面に接触させ
ることによって実施されているが、当該磁粉液の調製に
当っては、界面活性剤が配合された「磁粉液用分散剤」
が必ず使用されている。
【0003】なお、JIS G 0565−1992
(鉄鋼材料の磁粉探傷試験方法及び磁粉模様の分類)に
は「…湿式法には、…水などを分散媒とし、必要に応じ
適当な…界面活性剤を入れた検査液を用いる。…」と規
定されているが、水に非蛍光磁粉又は蛍光磁粉を分散さ
せて磁粉液を調製するに当って、上記の通り、界面活性
剤が配合された磁粉液用分散剤の使用が必須であること
は、当業者の技術常識である。
【0004】現在、市販されている磁粉液用分散剤の基
本的処方は、水にHLB8〜14のノニオン系界面活性
剤約2〜30重量%を溶解又は分散させたものであり、
これに必要に応じて、市販のシリコン消泡剤(例えば、
シリコン消泡剤KM−71,同KM−75:いずれも商
品名・信越化学株式会社 製)や市販の防錆剤(例え
ば、亜硝酸ソーダ,トリエタノールアミン等)が適量配
合(なお、消泡剤や防錆剤が配合された処方では、その
配合量に見合う量の水が減量される)されている。
【0005】また、磁粉液用分散剤の改良処方も種々提
案されており、特公平2−59426号公報には、水,
ノニオン系界面活性剤,シリコン消泡剤,防錆剤及びジ
メチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体
からなるものが、特公平2−594267号公報には、
水,ノニオン系界面活性剤,シリコン消泡剤及びセッケ
ンからなるものが、特公平4−26057号公報には、
水,ノニオン系界面活性剤,シリコン消泡剤,セッケン
及びアルコールからなるものが、それぞれ開示されてい
る。
【0006】上記の市販磁粉液用分散剤や上掲各公報に
示されている各磁粉液用分散剤は、例えば、水1l 当り
蛍光磁粉0.2〜2gを分散させた磁粉液を調製する場
合、通常、水1l 当りの磁粉液用分散剤濃度が1〜3%
となるように添加して使用されている。これは、水1l
当り0.2〜2gの蛍光磁粉を充分に分散させ、且つ、
当該磁粉液を被検査物表面に接触させたとき該表面を均
一に濡すためには、少なくとも、磁粉液用分散剤1%/
水1l 以上の濃度が必要であり、磁粉液用分散剤3%/
水1l 以上の濃度としても、分散並びに濡れ効果の顕著
な向上が認められないからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の磁粉液
用分散剤には、次の通りの問題点がある。即ち、前記の
通り、磁粉液用分散剤は、水にHLB8〜14のノニオ
ン系界面活性剤2〜30重量%を溶解又は分散させたも
のであり、通常、18l 缶(石油缶)に充填(風袋込み
重量:約20kg)した形態で取引されているが、保管や
輸送に当って、その嵩と重量がネックとなっている(因
みに、鉄鋼工場や自動車工場への納品は一回当り50〜
60缶単位で行われている)。
【0008】もっとも、湿式磁粉探傷試験方法の実施現
場において、磁粉液用分散剤を調製すれば、上記問題点
は解決するが、実施現場における磁粉液用分散剤の調製
は、次の理由によって行われていない。何故なら、界面
活性剤には、ノニオン系,アニオン系,カチオン系及び
両性系と各種のものが存在するが、アニオン系界面活性
剤は水溶液においてイオンに解離してアルカリ性を呈
し、また、金属イオンと反応し易く、反応すると水不溶
性となるため、磁粉液用分散剤として用いるには適切で
なく、カチオン系界面活性剤も水溶液においてイオンに
解離して殆んどの場合、酸性を呈するため、磁粉液用分
散剤として用いるには適切でなく、磁粉液用分散剤には
ノニオン系界面活性剤が用いられている。事実、米国軍
隊規格MIL−STD−1949A(4,9,4項)に
は、磁粉液用分散剤にはノニオン系界面活性剤を用いる
こととされている。HLB16又は18のノニオン系界
面活性剤には粉末やフレーク状のものがあるが、非蛍光
磁粉や蛍光磁粉を分散・湿潤させることができず、HL
B8〜14のノニオン系界面活性剤であれば分散・湿潤
させることができるので、磁粉液用分散剤には、専らH
LB8〜14のノニオン系界面活性剤が用いられてい
る。
【0009】そして、磁粉液用分散剤に実用されている
HLB8〜14のノニオン系界面活性剤は、液状であっ
て、水に溶解又は分散させることが非常に厄介なもので
ある。詳言すれば、HLB8〜14のノニオン系界面活
性剤(液状物)の一定量を一定量の水に溶解又は分散さ
せて希釈しようとするとき、当該活性剤の一定量(例え
ば2g)に一定量(例えば98cc)の水を一時に注入し
た場合には、いくら攪拌してもゲル状となり、いつまで
も粘度が下らず、一方、当該活性剤の一定量(例えば2
g)に一定量(例えば98cc)の水を少量(例えば10
cc)ずつ攪拌しながら添加して行った場合には、初めは
粘度が上昇して乳白色分散液状又はゼリー状となるが、
ある時点を通過すると粘度が下って半透明分散液又は透
明溶液となる。なお、当該活性剤のHLBの数字が低い
と乳白色分散液状になり、HLBの数字が高いとゼリー
状になる。従って、湿式磁粉探傷試験方法の実施現場に
おいて、水にHLB8〜14のノニオン系界面活性剤を
溶解又は分散させて磁粉液用分散剤を調製することは殆
んど不可能であり、磁粉液用分散剤のメーカー側におい
てあらかじめ透明溶液又は半透明分散液を調製し、前記
の通り、18l 缶に充填して納品しているのが現状であ
る。
【0010】本発明は、従来の磁粉液用分散剤がもつ前
記問題点を解決することを技術的課題とするものであ
る。本発明者は、数多くの実験・試作を重ねた結果、磁
粉液用分散剤の粉末化に成功し、上記技術的課題を達成
したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
通りの本発明によって達成できる。即ち、本発明は、水
に溶解する粒子からなる粉体80〜99.5重量%とH
LB8〜14のノニオン系界面活性剤0.5〜20重量
%とからなる湿式磁粉探傷試験方法に用いられる磁粉液
用粉末状分散剤、水に溶解する粒子からなる粉体70〜
99.4重量%とHLB8〜14のノニオン系界面活性
剤0.5〜20重量%とシリコン消泡剤0.1〜10重
量%とからなる湿式磁粉探傷試験方法に用いられる磁粉
液用粉末状分散剤及び水に溶解する粒子からなる粉体6
5〜99.3重量%とHLB8〜14のノニオン系界面
活性剤0.5〜20重量%とシリコン消泡剤0.1〜1
0重量%と防錆剤0.1〜5重量%とからなる湿式磁粉
探傷試験方法に用いられる磁粉液用粉末状分散剤であ
る。
【0012】本発明の構成をより詳しく説明すれば、次
の通りである。先ず、本発明における水に溶解する粒子
からなる粉体は、既知の有機物粒子粉末並びに無機物粒
子粉末であって、その粒子表面にHLB8〜14のノニ
オン系界面活性剤を吸収又は吸着でき、且つ、本発明に
係る粉末状分散剤の他の成分(界面活性剤等)と非蛍光
磁粉や蛍光磁粉に悪影響を与えないものであればよく、
このような粒子粉体としては、次の各粉体が挙げられ
る。
【0013】有機物粒子粉体:メチルセルロース,カル
ボキシメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロー
ス,ヒドロキシプロピルセルロース,エチレンジアミン
テトラ酢酸,安息香酸ソーダ,グルコン酸ソーダ,グル
コース等。
【0014】無機物粒子粉体:亜硝酸ソーダ,ケイ酸ソ
ーダ,重炭酸ソーダ,ヘキサメタリン酸ソーダ,酸性ピ
ロリン酸ソーダ,酸性メタリン酸ソーダ,トリポリリン
酸ソーダ,リン酸ソーダ,ピロリン酸ソーダ,モリブデ
ン酸ソーダ等。
【0015】上記の各粒子粉体は、単独(一種)であっ
ても、混合(二種以上)であってもよいが、いずれの場
合にも、取扱い面から、5メッシュのフルイを通過する
ものを選ぶことが好ましい。
【0016】次に、本発明に用いるHLB8〜14のノ
ニオン系界面活性剤は、従来の磁粉液用分散剤に用いら
れている市販の非イオン系界面活性剤であり、具体的に
は、ニューコール864(商品名・日本乳化剤株式会社
製),アデカトールSO−120(商品名・旭電化工
業株式会社 製),サンモールN−60S(商品名・日
華化学株式会社 製),ノニポール60(商品名・三洋
化成株式会社 製)等が挙げられる。
【0017】本発明において、水に溶解する粒子からな
る粉体とHLB8〜14のノニオン系界面活性剤との配
合割合は重要であり、両者のみで処方を組む場合には、
前者が80重量%を越えるものとする必要があり、80
重量%未満の場合には、粉体としての流動性が失われて
しまう。後者は20重量%未満まで配合でき、0.5重
量%未満では磁粉液用分散剤として役に立たない。通常
は7〜10重量%配合すれば充分である。
【0018】また、本発明に用いるシリコン消泡剤は、
従来の磁粉液用分散剤に用いられている市販のシリコン
消泡剤であり、具体的には、前出シリコン消泡剤KM−
71,同KM−75等が挙げられる。
【0019】本発明において、シリコン消泡剤を配合し
た処方を組む場合には、水に溶解する粒子からなる粉体
を70重量%を越えるものとする必要があり、70重量
%未満の場合には、粉体としての流動性が失われてしま
う。シリコン消泡剤は0.1〜10重量%の範囲で配合
でき、0.1重量%未満では消泡効果が得られ難く、通
常は4〜8重量%配合すれば充分であり、10重量%を
越えて配合する必要はない。
【0020】また、本発明に用いる防錆剤も、従来の磁
粉液用分散剤に用いられている市販の防錆剤であり、具
体的には、前出亜硝酸ソーダ,トリエタノールアミンや
防錆剤ハイドリン(商品名・パーカー興産株式会社
製)等が挙げられる。
【0021】本発明において、防錆剤を配合した処方を
組む場合には、水に溶解する粒子からなる粉体を65重
量%を越えるものとする必要があり、65重量%未満の
場合には、粉体としての流動性が失われてしまう。防錆
剤は0.1〜5重量%の範囲で配合でき、0.1重量%
未満では防錆効果が得られ難く、通常は4〜5重量%配
合すれば充分であり、5重量%を越えて配合する必要は
ない。
【0022】なお、水に溶解する粒子からなる粉体とし
て、安息香酸ソーダ,グルコン酸ソーダ,亜硝酸ソー
ダ,ヘキサメタリン酸ソーダ等の防錆作用を有している
ものを選定した場合には、当該粉体は防錆剤としての役
目も果すことになる。
【0023】本発明に係る粉末状分散剤の調製は容易で
あり、所定量秤取した各配合成分を容器(例えばステン
レス製タンク)に投入し、周知の攪拌器(例えば電動ミ
キサー)を用いて、充分に混合・攪拌すれば目的物を得
ることができる。また、選定した界面活性剤,消泡剤,
防錆剤の性状によっては、これらをあらかじめ有機溶媒
(例えばアセトン)に溶解させて置き、当該溶解液と水
に溶解する粒子からなる粉体とを、充分に混合・攪拌し
て、有機溶媒を蒸発させることによって目的物を得るこ
ともできる。いずれの場合にも、前記の各配合割合によ
れば粉体としての流動性を保持した取扱いの容易な目的
物が得られる。
【0024】本発明に係る粉末状分散剤の使用法は、従
来の磁粉液用分散剤と変るところはなく、所要量を水に
添加すればよい。詳言すれば、例えば、水1l 当り蛍光
磁粉0.2〜2gを分散させた磁粉液を調製する場合に
は、通常、水1l 当りの有効成分(水に溶ける粒子から
なる粉体以外の成分:界面活性剤等)濃度が1〜3%と
なる量を添加し、混合・攪拌すれば、粉体は速やかに溶
解してしまい、従来の磁粉液用分散剤を用いる場合と変
らない磁粉液が調製できる。
【0025】
【作用】前記の通りの構成を採る本発明の作用を説明す
れば、次の通りである。本発明に係る粉末状分散剤は、
従来の磁粉液用分散剤が「水」を有効成分(界面活性剤
等)の媒体としているのに対して、水に溶解する粒子か
らなる「粉体」を有効成分(界面活性剤等)の媒体とし
ており、当該各粒子の表面に前記各配合割合にて配合さ
れる有効成分(界面活性剤等)が吸収又は吸着されてい
る。
【0026】従って、本発明に係る粉末状分散剤の体積
(嵩)及び重量は、従来の磁粉液用分散剤のそれらに比
較して非常に小さく軽いものとなるのである。具体的に
数値を示して説明すれば次の通りである。100l の磁
粉液を調製するに当って、従来の磁粉液用分散剤(例え
ば、スーパーマグナ磁粉分散剤BC−700:比重1.
04:商品名・マークテック株式会社 製)を用いる場
合には、通常、2l (体積2000cm3 :重量2080
g)の添加が必要であるが、後出実施例2に示す通り、
本発明に係る粉末状分散剤を用いる場合には、200g
(例えば、後出実施例2の粉末状分散剤の見掛け比重は
1.057であるから、当該粉末状分散剤200gの体
積は約189.2cm3 である)の添加でよい。
【0027】また、本発明に係る粉末状分散剤を水に添
加すると、HLB8〜14のノニオン系界面活性剤は水
に溶解する粒子の一ケ、一ケに吸収又は吸着されている
から各粒子が水に溶解してしまう迄の間は各粒子毎に分
離された状態にあり、且つ、大量の水にごく少量が添加
されるから、微視的に見れば前記の乳白色分散液状化現
象又はゼリー状化現象が生じていても、これらの現象を
瞬間的に経由するので、系全体の粘度が上昇することは
なく、従来の磁粉液用分散剤を用いる場合と変らない磁
粉液が得られるのである。なお、配合された水に溶解す
る粒子は、水に溶解してしまうので探傷結果等に悪影響
を及ぼすことはない。
【0028】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明
を具体的に説明する。
【0029】実施例1 市販のヘキサメタリン酸ソーダ粉体91gとノニポール
60(商品名・三洋化成株式会社 製・HLB10.
9)9gを溶解させたアセトン80gとを混合し、攪拌
によってアセトンを揮散させて磁粉液用粉末状分散剤約
100g(見掛け比重0.710)を得た。ここに得た
磁粉液用粉末状分散剤10gを水5lに加え、攪拌した
後、スーパーマグナ蛍光磁粉LY−1500(商品名・
マークテック株式会社 製)1.5gを加え、攪拌して
磁粉液を調製した。比較のため、常法に従って、スーパ
ーマグナ磁粉分散剤BC−300(商品名・マークテッ
ク株式会社 製)0.11、上記と同じ蛍光磁粉1.5
g及び水5lを用い磁粉液を調製した。両磁粉液中の磁
粉の分散状態は同等であった。なお、48時間放置後の
再分散性も同等であった。次に、上記両磁粉液を用いて
次の通りの湿式磁粉探傷試験方法を実施した。被検査物
として前出JIS規格のA型標準試験片(円形・Al−
15/100)を貼り付けた鋼製角形ビレットを用い、
これを常法に従って軸通電法によって磁化し、当該試験
片に磁粉液を散布した後、暗所において紫外線灯を照射
して目視で観察する。その結果、両磁粉液は同等の明瞭
な欠陥指示模様が観察できることを確認した。
【0030】実施例2 市販の亜硝酸ソーダ粉体87g、ニューコール864
(商品名・日本乳化剤株式会社 製・HLB13.8)
8g及びシリコン消泡剤KM−75(商品名・信越化学
株式会社 製)5gを混合・攪拌して磁粉液用粉末状分
散剤約100g(見掛け比重1.057)を得た。ここ
に得た磁粉液用粉末状分散剤200gを水100l に加
え、攪拌した後、スーパーマグナ蛍光磁粉LY−470
0(商品名・マークテック株式会社 製)20gを加
え、攪拌して磁粉液を調製した。比較のため、常法に従
って、スーパーマグナ磁粉分散剤BC−700(商品名
・マークテック株式会社 製)2l 、上記と同じ蛍光磁
粉20g及び水100lを用い磁粉液を調製した。両磁
粉液中の磁粉の分散状態は同等であった。次に、上記両
磁粉液を用いて実施例1と同様にして湿式磁粉探傷試験
方法を実施した結果、両者は同等の明瞭な欠陥指示模様
が観察できることを確認した。また、両磁粉液を用い
て、JIS−G−3141(SPCC−B)に従って防
錆試験を行った結果、両者は同等の防錆効果を有してい
ることを確認した。また、両磁粉液を48時間ポンプ循
環させた結果、両者は同等の消泡効果の持続性、再分散
性を具備していることを確認した。
【0031】実施例3 市販のグルコン酸ソーダ粉体86gとサンモールN−6
0S(商品名・日華化学株式会社 製・HLB10.
9)7g並びにシリコン消泡剤KM−71(商品名・信
越化学株式会社 製)7gを分散させたアセトン50g
とを混合し、攪拌によってアセトンを揮散させて磁粉液
用粉末状分散剤約100g(見掛け比重0.902)を
得た。ここに得た磁粉液用粉末状分散剤2gを水1l に
加え、攪拌した後、スーパーマグナ蛍光磁粉LY−24
00(商品名・マークテック株式会社 製)0.2gを
加え、攪拌して磁粉液を調製した。比較のため、常法に
従って、スーパーマグナ磁粉分散剤BC−300(実施
例1と同じ)0.02l 、上記と同じ蛍光磁粉0.2g
及び水1l を用い磁粉液を調製した。両磁粉液中の磁粉
の分散状態は同等であった。なお、48時間放置後の再
分散性も同等であった。次に、上記両磁粉液を用いて、
次の通りの湿式磁粉探傷試験方法を実施した。鋼製自動
車部品を被検査物として、常法に従い、残留法によって
磁気の残留している試験品を磁粉液に浸漬して引き上げ
た後、暗所において紫外線灯を照射して目視で観察す
る。その結果、両磁粉液は同等の明瞭な欠陥指示模様が
観察できることを確認した。
【0032】実施例4 市販のトリポリリン酸ソーダ粉体80gとニューコール
864(実施例2と同じ)12g並びにシリコン消泡剤
KM−75(実施例2と同じ)3gを分散させたアセト
ン80gとを混合し、攪拌によってアセトンを揮散させ
た後、更に市販の亜硝酸ソーダ粉体5gを加え、混合・
攪拌して磁粉液用粉末状分散剤約100g(見掛け比重
0.842)を得た。ここに得た磁粉液用粉末状分散剤
20gを水10l に加え、攪拌した後、スーパーマグナ
蛍光磁粉LY−4700(商品名・マークテック株式会
社 製)5gを加え、攪拌して磁粉液を調製した。比較
のため、常法に従って、スーパーマグナ磁粉分散剤BC
−700(実施例2と同じ)0.2l 、上記と同じ蛍光
磁粉5g及び水10l を用い磁粉液を調製した。両磁粉
液中の磁粉の分散状態は同等であった。次に、上記両磁
粉液を用いて、鋼製角型ビレット自体を被検査物とした
外は実施例1と同様にして、湿式磁粉探傷試験方法を実
施した結果、両者は同等の明瞭な欠陥指示模様が観察で
きることを確認した。また、両磁粉液を用いて、実施例
2と同様にして防錆試験を行った結果、両者は同等の防
錆効果を有していることを確認した。また、両磁粉液を
48時間ポンプ循環させた結果、両者は同等の消泡効果
の持続性、再分散性を具備していることを確認した。
【0033】実施例5 市販の安息香酸ソーダ粉体90g及びアデカトールSO
−120(商品名・旭電化工業株式会社 製・HLB1
2.0)10gを混合・攪拌して磁粉液用粉末状分散剤
約100g(見掛け比重0.512)を得た。ここに得
た磁粉液用粉末状分散剤2gを水1l に加え攪拌した
後、スーパーマグナLY−2400(実施例3と同じ)
0.2gを加え、攪拌して磁粉液を得た。比較のため、
常法に従って、スーパーマグナ磁粉分散剤BC−300
(実施例1と同じ)0.02l 、上記と同じ蛍光磁粉
0.2g及び水1l を用い磁粉液を調製した。両磁粉液
中の磁粉の分散状態は同等であった。次に、上記両磁粉
液を用いて、実施例3と同様にして湿式磁粉探傷試験方
法を実施した結果、両者は同等の明瞭な欠陥指示模様が
観察できることを確認した。また、両磁粉液の48時間
放置後の再分散性は同等であることを確認した。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、従来の磁粉液用分散剤
(液状物)の体積、重量と比較して体積において約1/
10〜1/14、重量において約1/10〜1/12に
低減されており、且つ、従来の磁粉液用分散剤と同様の
性能を保持している磁粉液用粉末状分散剤が提供でき
る。
【0035】本発明に係る粉末状分散剤は、製造が非常
に容易であると共に、包装、保管及び輸送の各面で大巾
なコストダウンがはかれる。また、本発明に係る粉末状
分散剤は、その使用時(磁粉液調製時)の取扱いが容易
であり、所要量を水中に投入して攪拌すれば、従来の磁
粉液用分散剤を用いる場合と変らない磁粉液が調製でき
る。従って、本発明の産業利用性は非常に大きいといえ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 文屋 忠征 神奈川県横須賀市舟倉町641 マークテ ック株式会社久里浜工場内 (56)参考文献 特開 昭51−73961(JP,A) 特開 昭51−7984(JP,A) 特公 昭53−41994(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/72 - 27/90

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に溶解する粒子からなる粉体80〜9
    9.5重量%とHLB8〜14のノニオン系界面活性剤
    0.5〜20重量%とからなる湿式磁粉探傷試験方法に
    用いられる磁粉液用粉末状分散剤。
  2. 【請求項2】 水に溶解する粒子からなる粉体70〜9
    9.4重量%とHLB8〜14のノニオン系界面活性剤
    0.5〜20重量%とシリコン消泡剤0.1〜10重量
    %とからなる湿式磁粉探傷試験方法に用いられる磁粉液
    用粉末状分散剤。
  3. 【請求項3】 水に溶解する粒子からなる粉体65〜9
    9.3重量%とHLB8〜14のノニオン系界面活性剤
    0.5〜20重量%とシリコン消泡剤0.1〜10重量
    %と防錆剤0.1〜5重量%とからなる湿式磁粉探傷試
    験方法に用いられる磁粉液用粉末状分散剤。
  4. 【請求項4】 水に溶解する粒子からなる粉体が5メッ
    シュのフルイを通過する粉体である請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の湿式磁粉探傷試験方法に用いられる磁粉
    液用粉末状分散剤。
  5. 【請求項5】 水に溶解する粒子からなる粉体が、メチ
    ルセルロース,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキ
    シエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,
    エチレンジアミンテトラ酢酸,安息香酸ソーダ,グルコ
    ン酸ソーダ,グルコース,亜硝酸ソーダ,ケイ酸ソー
    ダ,重炭酸ソーダ,ヘキサメタリン酸ソーダ,酸性ピロ
    リン酸ソーダ,酸性メタリン酸ソーダ,トリポリリン酸
    ソーダ,リン酸ソーダ,ピロリン酸ソーダ及びモリブデ
    ン酸ソーダの一種又は二種以上である請求項1乃至3の
    いずれかに記載の湿式磁粉探傷試験方法に用いられる磁
    粉液用粉末状分散剤。
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