JP3585622B2 - 長期保存安定性を有する農薬水性懸濁組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、殺ダニ活性を有する2−(アセチルオキシ)−3−ドデシル−1,4−ナフタレンジオン(以下、本化合物という)の実用的な製剤化技術に関するものである。即ち、本発明は、長期に渡って結晶成長、凝集、沈降分離、ケーキング、ゲル化等を生じない、保存安定性の良好な、本化合物を含有する農薬水性懸濁組成物を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
本化合物は、既に、特開昭52−48648号公報に記載された公知の化合物であり、蔬菜、果樹、花卉、園芸、茶等に発生する各種ハダニ類に対して高い防除活性を有し、また既存のいくつかの殺ダニ剤に対して抵抗性をもつに至った上記ハダニ類にも有効な殺ダニ活性を示すことが知られている。本化合物の合成法は、特公昭58−26722号、特公昭1−216952号、特公平1−287058号の各公報、並びに米国特許 4,980,489号明細書等に記載されている。
本化合物の実用的な製剤の開発に当っては、今までに粉剤、水和剤、乳剤等が試作され、圃場等でその殺ダニ効果が検討されてきたが、十分な効果が認められなかったり、また、急速な効力低下をきたし、残効性が乏しかったりして、実用的に有用な製剤の開発が困難となっていた。この解決法として特開平1−233201号公報には、本化合物を水中に微細粒子として懸濁させた組成物の有用性が記載されている。
農薬活性成分の水性懸濁組成物(農薬水性懸濁組成物)は、一般にフロアブル(FL)若しくはサスペンションコンセントレート(SC)等と呼称されており、水に難溶性若くは不溶性の固体農薬を数ミクロン以下の微粒子として界面活性剤、増粘剤、凍結防止剤、防腐剤等及び水から成る剤型中に懸濁安定化したものであり、他剤型の欠点である溶剤臭、引火性、粉立ち、固結等がなく、薬効にすぐれるとともに薬害や製剤毒性の少ない等の利点を有するために近年多用されつつある。
【0003】
本化合物が、上記水性懸濁組成物としてのみ有用な実用的効果を発揮する理由は必ずしも明らかではないが、本化合物がハダニ類の虫体に直接的に付着して殺ダニ効果を示す接触型作用剤であることと、光、特に紫外線により分解され難いため、効力低下が緩やかであることによるものと考えられる。一般に農薬の水性懸濁組成物は保存中に加水分解等化学的変化が生じ易く、また微粒子の粒子成長、凝集、沈降、ケーキング、ゲル等が発生し易いため、これを防止し、安定化する製剤上の技術が種々開発されてきた。この技術は、一般に数100ppm 以下の水溶解度を有し、加水分解等の化学的変化の少ない、高融点をもつ固体農薬活性成分が選択されるとともに、分散の懸濁安定化作用の強い界面活性剤、チキソトロピックな特性の強い有機及び無機増粘剤、結晶成長防止剤、分解防止剤、その他添加剤が配合されて、好ましくは3年以上に渡って化学的にも物理的にも安定な製剤として調製される必要がある。しかしながら、上述のような水性懸濁組成物として調製された農薬にも、その活性成分の融点が約80℃以下、特に60℃以下の場合には、40〜50℃の高温に保存すると、粒子成長、沈降、分離、ケーキング、ゲル等の発生が著しく、製剤技術上の重大な問題点となっていた。
【0004】
これら低融点を有する農薬の製剤上の問題点の解決法としては、高粘性の親油性溶剤、HLBの小さいノニオン界面活性剤、多価脂肪酸エステル、ラノリン、非晶質樹脂等に加温して溶かし込み、エマルションとして製剤化する方法(特公昭60−58881号、特公昭63−62482号、特開平2−188502号、特開平3−251501〜251503号、特公平6−35361号、特公平6−88883号、特開平7−165515号公報等)や、特殊な粘土鉱物や無機微粉体を配合する方法(特開昭55−79303号、特開昭56−86101号、特公昭62−51241号、特開昭63−267701号、特開平1−25863号、特開平1−175902号、特開平1−268604号、特開平1−283201号、特開平3−163003号、特開平4−9307号、特開平4−327502号等公報)が知られている。
ところで、本化合物は工業的に生産される品位では有効成分を96〜98%含有しており、融点56〜58℃、水溶解度10ppb 以下、log Pow 6.2以上、密度1.154g /mlの物理化学的特性を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本化合物の水性懸濁組成物の調製において、既存の上述した技術の選択された界面活性剤−増粘剤の組み合せを採用することによって、40〜50℃に静置保存する場合の長期安定性を付与することは必ずしも困難なことではないが、これに強弱の振動が加わると、懸濁粒子は短時間の内に衝突、凝集、合一を繰り返して粒子成長が生じ、沈降分離、ケーキング、ゲル化等が生ずる傾向が著しいことが分かった。
本化合物の水性懸濁組成物のこの種の不安定化は、実用的に重大なトラブルの原因となる。即ち、本化合物の供試製剤が水性懸濁組成物として調製され、40℃での静置保存安定性試験を経て使用者に渡る流通過程や使用場面、特に夏期における移動、輸送、貯蔵等及び圃場での使用の際の移動、積み下し、ハンドリングや散布液調整作業時等には強弱の振動や衝撃が加わり、急速に不安定化することである。
本発明者らは、このような流通過程での不安定化によるトラブルの多発に直面し、供試水性懸濁組成物サンプルの品質検査以降の流通経路を克明に追究した結果、加温と振動による不安定化現象を見出した。
【0006】
この不安定化の基本的要因は、本化合物の懸濁粒子が、40〜50℃の保存温度で融解状態に近くなり、振動によって相互に衝突する毎に容易に凝集・合一が進行するためと考えられる。本化合物の水性懸濁組成物を長期に40〜50℃に静置保存することは勿論のこと、強い振動・振盪を加味した保存試験条件で安定化することは既存の技術では不可能であり、適切な安定性試験方法の開発及び適当な安定化成分、その配合比率の選択、湿式粉砕方法等の採用を組み合せることが必要である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、2−(アセチルオキシ)−3−ドデシル−1,4−ナフタレンジオン(本化合物)を農薬活性成分とし、これにマグネシウムを酸化マグネシウム換算で5重量%以上含有するスメクタイト系鉱物、多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤及び増粘剤を配合したことを特徴とする農薬水性懸濁組成物に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明で使用される本化合物は、予め各種粉砕工程で、通常、3〜30μm 、好ましくは、5〜20μm の平均粒径を有する微粒子粉末として使用される。また、本化合物は、農薬水性懸濁組成物の重量に基づいて、一般に1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%の量で使用される。
本発明で使用されるスメクタイト系鉱物は、マグネシウムを酸化マグネシウム換算で5重量%以上、好ましくは、10〜30重量%の量で含有する。
スメクタイト系鉱物としては、マグネシウムを酸化マグネシウム換算で5重量%以上含有するものであれば、特にその由来は問わない。即ち、スメクタイト系鉱物としては、天然のものでも、合成のものでもよい。スメクタイト系鉱物は、一般に、粘土を構成する代表的な鉱物の一群であり、三層構造をとるフィロケイ酸塩鉱物に属する。
本発明で使用されるスメクタイト系鉱物の代表的な組成は、酸化物換算で、SiO2 60〜70%、MgO5〜15%、Al2O3 10〜20%の他若干のCaO、Na2 O等を含有する。このようなスメクタイト系鉱物の外観は一般に白〜淡褐色、柔らかなフレーク状であるが、水中では速やかに可逆的に膨潤して水和する。水中の分散状態は、薄片の側面がアニオンに、端面がカチオンにイオン化しており、一つの側面と端面とがイオン結合をし、ほぼ格子上に薄片が配列した所謂“カードの家(House of Cards)”の構造を形成したコロイド状態を示すとともに、増粘・分散安定化作用を発揮すると考えられる。本発明で使用されるスメクタイト系鉱物は、例えば、泡石(サポナイト)から各種精製工程を経て製造され、具体的例としては、例えば、バンダービルト社のビーガム(Veegum) R、HV、K、F、WG、T、HS、PRO、D及びバンゲル(Vangel) B等である。その代表的な組成は、酸化物換算で、SiO2 60〜65%、MgO5〜15%、Al2O3 10〜15%の他若干のCaO、Na2 O等を含有する。また、その他のスメクタイト系鉱物としては、サポナイト(泡石)を材料とした合成スメクタイト系鉱物(代表的な組成:SiO2 50〜60%、MgO20〜35%、Al2O3 5〜10%、若干のFe2O3 、CaO、Na2Oを含有)、例えば、クニミネ工業(株)製スメクトンSA等も使用することができる。
【0009】
スメクタイト系鉱物は、経済性及び保存安定性の観点から、農薬水性懸濁組成物の重量に基づいて、通常、0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の量で使用される。
本発明で使用される多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤としては、好ましくは、ベンゼン環や、ナフタレン環等の芳香環の親油性部分に約3〜7ケの芳香環を有し、これに通常、5〜50モル、好ましくは10〜30モルのエチレンオキサイド(EO)が付加したポリオキシエチレン(POE)鎖(この鎖中に、部分的にプロピレンオキサイド(PPO)がランダムに、又はブロック状に付加していてもよい。)を含み、末端がサルフェート、スルホネート、又はフォスフェートの塩となっているものが挙げられる。
親油性部分としては、例えば、フェニル基や、フェニルフェニル基等が挙げられる。このフェニル基やフェニルフェニル基には、3〜7個のスチリル基や、ベンジル基を有するものが挙げられる。
また、上記サルフェート、スルホネート、又はフォスフェートの塩としては、例えば、一般的に水溶性のNa、K、NH4 及びモノ乃至トリエタノールアミンが挙げられる。
【0010】
多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤の具体例としては、例えば、POEジ又はトリスチリルフェニル又はフェニルフェニルエーテルサルフェート、スルホネート又はフォスフェートの塩や、POEジ又はトリベンジルフェニル又はフェニルフェニルエーテルサルフェート、スルホネート又はフォスフェートの上記塩が挙げられる。
多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤は、経済性及び保存安定性の観点から、農薬水性懸濁組成物の重量に基づいて、通常、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは1〜6重量%の量で使用される。
なお、本発明の農薬水性懸濁組成物には、上記多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤とともに、他の一般的なノニオン界面活性剤及び/又はアニオン界面活性剤を併用することができる。このような他のノニオン界面活性剤としては、例えば、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸又は樹脂酸エステル、POEひまし油、POEモノ又はジアルキルエーテル、POEスチレン化又はベンジル化フェニル又はフェニルフェニルエーテル、POEソルビタンアルキレート、ソルビタン又は蔗糖アルキレート、POEジアルキルジフェニルエーテル、POEアルキルフェニルエーテルホルマリン縮合物、POEスチレン化又はベンジル化フェニルエーテルホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール、ポリジメチルシロキサン系界面活性剤等が、また、アニオン界面活性剤としては、例えばアルキルサルフェート又はスルホネート、α−オレフィンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジアルキルスルホサクシネート、リグニンスルホネート、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホネート、アルキルナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、フェノールスルホネートホルマリン縮合物、アルキルコハク酸ハーフエステルスルホネート、POEアルキルエーテルサルフェート又はスルホネート又はフォスフェート、POEアルキルフェニルエーテルサルフェート又はスルホネート又はフォスフェート、POEポリオキシプロピレンブロックポリマーサルフェート又はフォスフェート、ジアルキルジフェニルエーテルスルホネート等のNa、K、NH4 、モノ〜トリエタノールアミン塩等を挙げることができる。
【0011】
本発明で使用される増粘剤としては、チキソトロピックな粘性特性を有するグアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びそのイソプロピルアルコール誘導体、ウエランガム、ラムザンガム等植物もしくは微生物により産生されるヘテロポリサッカライド、アラビアガム、トラガカントガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン等の天然増粘剤、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、PVA、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタクリレート、メチル又はエチルセルロース、カルボキシメチル又はエチルセルロース、ヒドロキシメチル又はエチルセルロースや、澱粉誘導体等の合成又は半合成増粘剤を単独若くは混合物として使用することができる。
増粘剤は、経済性及び保存安定性の観点から、農薬水性懸濁組成物の重量に基づいて、通常、0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の量で使用される。
本発明の農薬水性懸濁組成物には、必要に応じて、適宜、消泡剤や、凍結防止剤、防腐剤、結晶成長防止剤、分解防止剤、pH調整剤、着色剤等、従来より、農薬水性懸濁組成物に使用されるものであれば、特に限定されることなく使用することができる。
【0012】
消泡剤としては、例えば、シリコーンオイルや、シリコーンエマルション、脂肪酸、シリカ、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。消泡剤は、農薬水性懸濁組成物の重量に基づいて、通常、0.05〜2重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の量で使用される。
凍結防止剤としては、例えば、低級アルコール(例えば、メタノールやエタノール等)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、無機塩類等が挙げられる。凍結防止剤は、農薬水性懸濁組成物の重量に基づいて、通常、1〜10重量%、好ましくは3〜8重量%の量で使用される。
防腐剤としては、例えば、ソルビン酸、デヒドロ酢酸、パラベン類、チアベンダゾール、BIT、チアゾロン、バイオサイド800A、プロキセルGXL、同CRL、同TM、バイオタック、バイオエース、バイオホープ等を挙げることができる。防腐剤は、農薬水性懸濁組成物の重量に基づいて、通常、0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の量で使用される。
本発明の農薬水性懸濁組成物は、好ましくは、本化合物を含有するプレミックスAと、増粘剤を含有するプレミックスBとを予め調製しておき、これを混合することによって調製される。
【0013】
プレミックスAは、本化合物、スメクタイト系鉱物、多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤、消泡剤及び水からなる混合液であって、通常、ビーズミルと称される湿式粉砕機、例えば、サンドグラインダー、ビスコミル(アイメックス)、マイティーミル・スーパーミル(井上製作所)、アトライター(三井三池製作所)、ダイノミル(W.A.バッコーフェン社)、パールミル(アシザワ鉄工)、ドライスベルケビーズミル(日本アイリッヒ)等で粉砕する。この粉砕は、粉砕ベッセル容量の70〜98%のビーズ(0.5〜1mmの硬質ガラス、アルミナ、ステンレススチール、ジルコン、ジルコニア等)を充填し、回転数500〜5000rpm で、10℃以下の冷却水を通じつつ、0.5〜2.0ミクロンの平均粒径となるよう行うのが通常である。このプレミックスA中では、本化合物は、例えば、平均粒径0.5〜2.0μm となっている。
プレミックスBは、例えば、一般的な組成として、増粘剤1〜10%、凍結防止剤20〜50%、防腐剤1〜5%及びその他添加剤と水より成り、予め十分に分散・溶解させておくことが好ましい。
プレミックスAとプレミックスBとの比率は、適宜選択され、一般的には50〜90対50〜10で使用される。これらプレミックス中には、必要に応じて、その他の添加物(結晶成長防止剤、分解防止剤、pH調整剤、着色剤・他)を適宜混合してもよい。
【0014】
このようにして得られた農薬水性懸濁組成物は、通常0.5〜2μm の平均粒径を有する本化合物5〜50重量%を含有し、粘度100〜2000cST 好ましくは200〜800cST 、pH5〜8を有し、通常の−5〜40℃での長期静置保存安定性試験において、また40〜50℃の加温振動試験において、粒子成長、沈降分離、ケーキング、ゲル化等を生ずることなく、安定に保持することができる。なお、本発明の農薬水性懸濁組成物の製造は、上記の手順に必ずしも限定されるものではなく、本化合物の供給状態や、農薬水性懸濁組成物中の含有率、湿式粉砕・混合装置、界面活性剤や増粘剤等の種類とその含有率等により適宜、変更することが可能であり、その範囲は、当業者には自明である。
本発明の農薬水性懸濁組成物の安定化の機構については必ずしも明らかではないが、次のように推定される。即ち、本化合物粒子には水中での湿式粉砕の過程で水和・膨潤したスメクタイト系鉱物薄片が、その側面で吸着されて“カードの家”により取り囲み、これに多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤の多芳香環部分が吸着して本化合物粒子を防護する。次いで、この界面活性剤の水和したPOE鎖部分とイオン化したアニオン部分が水中に広がり、本化合物粒子の衝突、凝集、合一を阻害するとともに、溶解した増粘剤、特にヘテロポリサッカライドと相溶して絡まり、そのチキソトロピックな特性と相まって、本化合物の粒子が更に強く安定化されるものと考えられる。従って、このような安定化作用を増強するコロイド特性を有する無機添加物や粘土鉱物、例えば、合成シリカ、天然及び合成ゼオライト、天然及び有機ベントナイト、水酸化アルミニウムゲル、モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、ノントロナイト、酸性白土等を適宜併用して好ましい効果を得る場合もある。
【0015】
他方、マグネシウムアルミニウムシリケート−界面活性剤−高分子系増粘剤の複合混合系を農薬の水性懸濁組成物の安定化に利用する知見は既に以前 R. T.バンダービルト社技術データシート(1977年、1979年、1982年他)に開示され、また近年には、特開平1−283201号、特開平4−327502号公報等にも応用されているが、これらの技術は、通常の高い融点を有する農薬の水性懸濁組成物の静置保存安定化に関するものであり、本化合物の如き保存温度に近い融点を有する農薬に関する、高温保存及び振動・振盪条件における安定化に関する知見は全く開示されていない。
本発明の農薬水性懸濁組成物は、長期に渡って−5〜40℃の静置保存において十分に実用的に安定であるばかりでなく、40〜50℃の振動・振盪にも耐えることのできる。従って、本発明の農薬水性懸濁組成物は、実用的な保存、貯蔵、移動、輸送において、沈降分離や、粒子成長、ケーキング、ゲル化等の問題を生じない。
本発明の農薬水性懸濁組成物は、一般の農薬水性懸濁組成物と全く同様に、水に希釈されると容易に分散し、簡単な攪拌により均一な散布液を調整することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明について、実施例によって更に詳細に説明する。
実施例1
本化合物(平均粒径11μm )120g、ポリオキシエチレン(25モル)ジベンジルフェニルフェニルエーテルフォスフェートトリエタノールアミン塩40g、ビーガムT25g、シリコーンエマルション2g及び水668gを混合した後、ダイノミル(KDL型、1mm硬質ガラスビーズ、充填75%)に入れ、ディスク回転数3200rpm 、フィード300ml/分で6℃の冷却水を通じつつ、1時間粉砕を行い、プレミックスA−1を調製した。このプレミックスA−1に、キサンタンガム水溶液(ケルザン(三晶(株))2.5%、プロピレングリコール40%、プロキセルGXL、1.0%、及び水残分)からなるプレミックスB−1、150gを滴下しつつ、低速で混合して、本化合物11%を含有する農薬水性懸濁組成物970gを得た。
実施例2
本化合物(平均粒径11μm )25g、ポリオキシエチレン(20モル)トリスチリルフェニルエーテルサルフェートNH4 塩7g、ビーガムR、3g、シリコーンエマルション1g及び水144gを予め分散、混合させた後、サンドグラインダー(アイメックス(株)6TSP −1/6 G型)の粉砕ベッセルに入れ、1mm硬質ガラスビーズ(充填率、80%)とともに5℃の冷却水を通じつつ、2000rpm で1時間粉砕して、プレミックスA−2を調製した。このプレミックスA−2に、ウエランガム水溶液(KIA96、三晶(株))1.5%、グリセリン45%、エチルパラベン2%及び水残部)からなるプレミックスB−2、20gを滴下して混合し、本化合物11%を含有する農薬水性懸濁組成物182gを得た。
実施例3
本化合物(平均粒径11μm )180g、ポリオキシエチレン(32モル)トリベンジルフェニルエーテルスルホネートNa塩40g、バンゲルB、15g、シリコーンエマルション5g及び水660gを予め分散・混合した後、ダイノミルを用いて実施例1と同様に粉砕を行い、プレミックスA−3を調製した。このプレミックスA−3に、ラムザンガム水溶液(KIA 112(三晶(株))2.5%、エチレングリコール50%、バイオタック4%及び水残部)からなるプレミックスB−3、200gを加えて、混合し、本化合物15%を含有する農薬水性懸濁組成物1060gを得た。
実施例4
本化合物(平均粒径11μm )36g、ポリオキシエチレン(14モル)トリスチリルフェニルエーテルサルフェートジエタノールアミン塩8g、ビーガムPRO、5g、シリコーンエマルション1g及び水132gを予め均一に混合した後、サンドグラインダーを用いて実施例2と同様に粉砕を行い、プレミックスA−4を調製した。このプレミックスA−4に、プレミックスB−1、20gを混合して、本化合物16%を含有する農薬水性懸濁組成物185gを得た。
実施例5
本化合物(平均粒径11μm )240g、ポリオキシエチレン(25モル)トリスチリルフェニルエーテルフォスフェートNH4 塩40g、シリコーンエマルション3g、スメクトンSA、15g及び水道水602gを予めよく混合した後、ダイノミルを用いて実施例1と同様に粉砕を行い、プレミックスA−5を調製した。このプレミックスA−5に、プレミックスB−3、100gを加えて、混合し、本化合物22%を含有する農薬水性懸濁組成物970gを得た。
実施例6
本化合物(平均粒径11μm )48g、ポリオキシエチレン(18モル)ジスチリルフェニルフェニルエーテルサルフェートK塩10g、ビーガムHS、5gシリコーンエマルション1g及び水116gを予めよく混合した後、サンドグラインダーを用いて実施例2と同様に粉砕を行い、プレミックスA−6を調製した。このプレミックスA−6に、プレミックスB−2、25gを加えて、混合し、本化合物21%を含有する農薬水性懸濁組成物190gを得た。
実施例7
本化合物(平均粒径11μm )390g、ポリオキシエチレン(30モル)トリベンジルフェニルエーテルスルホネートNa塩60g、ビーガムHV、50g、シリコーンエマルション1g及び水404gを予めよく混合した後、ダイノミルを用いて実施例1と同様に粉砕して、プレミックスA−6を調製した。このプレミックスA−6に、プレミックスB−1、150gを混合して、本化合物35%を含有する農薬水性懸濁組成物990gを得た。
実施例8
本化合物(平均粒径11μm )86g、ポリオキシエチレン(20モル)トリベンジルフェニルフェニルエーテルサルフェートNa塩9g、ビーガムR、12g、シリコーンエマルジョン1g及び水92gを予めよく混合した後、サンドグラインダーを用いて実施例2と同様に粉砕して、プレミックスA−7を調製した。このプレミックスA−7に、プレミックスB−3、22gを混合して本化合物40%を含有する農薬水性懸濁組成物177gを得た。
比較例1
ポリオキシエチレン(25モル)ジベンジルフェニルフェニルエーテルフォスフェートトリエタノールアミン塩40gを、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物Na塩20gとポリオキシエチレン(20モル)ノニルフェニルエーテル20gに置き換えたことを除いては、実施例1と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例2
ビーガムRを、ベントナイト(ベントンEW、NLインダストリー社)(組成:SiO2、65〜80%、Al2O3 、12〜16%、Fe2O3 、1〜4%、Na2O、2〜4%、 CaO、1〜4%、及び MgO、1〜3%)に置き換えたことを除いて、実施例2と同様にして農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例3
キサンタンガムをPVA(分子量100万、鹸化度90%)に置き換えたことを除いて、実施例3と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例4
ポリオキシエチレン(25モル)トリスチリルフェニルエーテルフォスフェートNH4 塩40gを、ジオクチルスルホサクシネートNa塩20gとポリオキシエチレン(25モル)トリスチリルフェニルエーテル20gに置き換えた以外は、実施例5と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例5
ポリオキシエチレン(25モル)トリスチリルフェニルエーテルフォスフェートNH4 塩40gを、ポリオキシエチレン(15モル)20gとリグニンスルホネートNa塩20gに置き換えた以外は、実施例5と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例6
スメクトンSA、15gを、クニゲルVA(クニミネ工業)(組成:SiO2、55%、Al2O3 、22%、Fe2O3 、2%、 MgO、3%及びNa2O、3%)10gとアエロジル200(日本アエロジル工業)(Al2O3 99%以上)5gに置き換えた以外は、実施例5と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例7
ポリオキシエチレン(30モル)トリベンジルフェニルエーテルスルホネートNa塩60gを、イソプロピルナフタレンスルホネートホルマリン縮合物Na塩40gとポリオキシエチレン(12モル)ノニルフェニルエーテル20gに置き換えた以外は、実施例7と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例8
ビーガムHVを、アルミニウムオキサイドC(デグサ社)に置き換えた以外は、実施例7と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
比較例9
ビーガムHV50gを、天然ゼオライト(クリノブチロライト)(日本活性白土(株))(組成:SiO2、69%、Al2O3 、11%、Na2O、3%、 CaO、1%、Fe2O3 、1%、 MgO、0%)30gとクニピアF(ナトリウムモンモリロナイト)(クニミネ工業(株))(組成:SiO2、58%、Al2O3 、22%、Na2O、3 %、 Fe2O3、2%、 MgO、3%)20gに置き換え、更にポリオキシエチレン(30モル)トリベンジルフェニルエーテルスルホネートNa塩60gを、リグニンスルホネートNa塩40gとポリオキシエチレン(15モル)ドデシルエーテル20gとに置き換えたことを除いて、実施例7と同様にして、農薬水性懸濁組成物を調製した。
保存安定性試験法及び特性測定法
(静置試験法)
実施例及び比較例で得られた農薬水性懸濁組成物の100mlを、共栓付きシリンダー(100ml)に入れ、40℃の恒温器内に3ヶ月間保存した。目視により上澄層(ml)を観察した後、直径1.2cmの断面を有するガラス棒(25cm)を上方より静かに挿入して、ケーキング(ml)の有無を観察した。その後、全体を振盪して静置し、粘度及び平均粒径を測定した。
(加温振動試験法)
実施例及び比較例で得られた農薬水性懸濁組成物の100mlを、200ml共栓付き三角フラスコに入れ、50℃に保持した往復振盪式恒温水槽中の振盪台に固定した後、振巾4cm、160回/分、2時間の振盪を与えた。目視により外観の変化を観察し、また、粘度と平均粒径を測定した。
(物性測定法)
平均粒径は島津レーザー粒度分布測定装置SALD−2001型により、また粒度はBM型粘度計(ローターNo.2、回転数30rpm 、20℃)により測定した。
保存安定性試験結果
上記の測定結果を以下の表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】
本発明の農薬水性懸濁組成物は、40℃での長期静置保存において、沈降分離、粒子成長、ケーキング、ゲル化等をほとんど生じず、また、50℃での加温振盪によっても、ゲル化、粒子成長を生ずることなく、安定に長期間保持することができる。従って、本発明の農薬水性懸濁組成物は、融点の低い本化合物を実用的に問題の生じない水性懸濁組成物として生産でき、かつ、実用的な使用に要求される基本的な諸条件に適合させることができる。
Claims (3)
- 2−(アセチルオキシ)−3−ドデシル−1,4−ナフタレンジオンを農薬活性成分とし、これにマグネシウムを酸化マグネシウム換算で5重量%以上含有するスメクタイト系鉱物、多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤及び増粘剤としてのヘテロポリサッカライドを配合したことを特徴とする農薬水性懸濁組成物。
- 前記スメクタイト系鉱物が、サポナイトより得られるスメクタイト系鉱物である請求項1記載の農薬水性懸濁組成物。
- 多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンスチリル化又はベンジル化フェニルエーテルもしくはフェニルフェニルエーテルのサルフェート、スルホネート又はフォスフェート塩である請求項1記載の農薬水性懸濁組成物。
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