JP7164305B2 - 湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車メーカーの製造ラインにおけるシャフトなどの鋼製部品や鉄鋼材メーカーの製造ラインにおけるビレットなどの鋼材の表面欠陥部探傷に汎用されている湿式磁粉探傷試験の実施に当って使用されている検査液の調製に当って用いる湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液に関する。
周知のとおり、前記湿式磁粉探傷試験は、JIS‐Z‐2320に規格化されており、当該試験は、磁化されている検査物(例えば、前記シャフトなどの鋼製部品や前記ビレットなどの鋼材)に市販の湿式磁粉探傷試験用磁粉(四三酸化鉄粒子や純鉄粒子などの導磁性粒子粉末の粒子表面が酢酸セルローズ系合成樹脂やビニルブチラール系合成樹脂などの合成樹脂バインダーとルモゲンイエロー50790:商品名・BASF社製やフエスタA:商品名・Swada社製などの蛍光顔料とによって被覆されているメジアン径3~70μmで真比重2~5g/cmの粉末;以下「磁粉」という)を水に分散させて調製した検査液を接触させ、当該検査物の表面欠陥部(検査物の表面乃至表面近傍に存在する微細なワレやピンホール)に当該検査液に分散している当該磁粉を集合せしめて磁粉模様を形成させ、当該磁粉模様によって表面欠陥部を探傷するもの(以下、この試験を「湿式磁粉探傷試験」という)であり、当該検査液の調製に当たっては、前出JIS規格に『…水を分散媒とする場合には,検出媒体の中には界面活性剤及び防せい(錆)剤も含むものとする。…』とされているとおり、界面活性剤が使用されている。
そして、自動車メーカーの製造ラインや鉄鋼材メーカーの製造ラインにおける湿式磁粉探傷試験の実施に当たって使用されている検査液は、通常、界面活性剤が300~1000ppm含まれている水1L当たり磁粉0.5~2gを分散させたものであり、当該検査液の調製は自動車メーカーや鉄鋼材メーカーの工場内において行われている。
自動車メーカーや鉄鋼材メーカーの工場内では、市販の湿式磁粉探傷試験用磁粉分散剤(水にHLB9~16のノニオン系界面活性剤を2~10重量%溶解、乳化又は分散させてなる液体。なお、必要に応じて防錆剤が添加されている)を用い、その所定量と所定量の磁粉とをよく練合させてペースト状物とした後、当該ペースト状物を撹拌下において所定量の水に投入するという手法によって前記検査液を調製していた。
本出願人は、自動車メーカーや鉄鋼材メーカーにおいては各製造ラインのスピードアップに懸命の努力がなされており、各工程について「秒」単位でのスピードアップがはかられ、湿式磁粉探傷試験工程についても可及的に時間と手間が掛からない検査液の調製手法が求められている状況に鑑み、磁粉20~50重量%、HLB値10~12のアルキルエーテル型非イオン界面活性剤8~20重量%、エタノール、メタノール、プロピルアルコールから選ばれるアルコール2~15重量%及び残部水からなる湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液(以下、「第1濃厚磁粉分散液」という)を開発・提供した。第1濃厚磁粉分散液を用いれば、湿式磁粉探傷試験工程において、計量カップ又はメスシリンダーを用いてその所定量を秤取し、撹拌下にて所定量の水(界面活性剤を含まない)に投入して希釈するだけで検査液が調製できるので、前記市販の湿式磁粉探傷試験用磁粉分散剤の所定量と所定量の磁粉とをよく練合させてペースト状物にし該ペースト状物を撹拌下において所定量の水に投入して検査液を調製している手法と比較し、格段にスピードアップがはかれる(後出特許文献1参照)。
しかし、第1濃厚磁粉分散液は、夏期における高温(約30~38℃)環境下での保存や容器の開閉などにより、処方中のアルコール成分が徐々に揮散して所要濃度以下になると急激に安定性が損なわれ、容器底部に磁粉が沈降・沈殿してしまうという問題があり、また、前記HLB値10~12のアルキルエーテル型非イオン界面活性剤として用いているポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルが、環境ホルモン問題に鑑み、近年規定されたPRTR法の対象物質であるという問題もあった。
本発明者らは、前記諸問題が解決できる湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液として、次のとおりの濃厚磁粉分散液を開発している。
すなわち、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテルから選ばれるHLB値10~12のポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤5~20重量%と多環フェニルポリエトキシスルホサクシネート、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、アルキルアリルスルホン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム及びラウリルエーテルリン酸から選ばれる陰イオン活性剤0.5~5重量%を分散剤として磁粉10~20重量%を水55~84.5重量%に分散させてなり、当該分散液を液温40℃で90日静置しても当該磁粉が沈降・沈殿せずに分散している湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液(以下、「第2濃厚磁粉分散液」という)である。
第2濃厚磁粉分散液は、処方中にアルコール、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを含まないので、第1濃厚磁粉分散液が有している前記問題点を解決でき、勿論、第1濃厚磁粉分散液と同じく湿式磁粉探傷試験工程における検査液調製のスピードアップもはかれるものである(後出特許文献2参照)。
特許第3057315号公報 特許第5224168号公報
第2濃厚磁粉分散液は、液温40℃で90日静置しても液中の磁粉が沈降・沈殿せずに分散しているという長所が評価され、発売以来現在に至るまで自動車メーカーや鉄鋼材メーカーなどのユーザー各位に受入れられている。
そこで、本発明者らは、第2濃厚磁粉分散液のさらなる改良を目指して処方や物性について種々検討を重ねる内に、処方中の陰イオン活性剤に起因する問題が内在していることを知った。
すなわち、第2濃厚磁粉分散液の配合成分の一つである陰イオン活性剤として用いている多環フェニルポリエトキシスルホサクシネート、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、アルキルアリルスルホン酸ナトリウムはいずれもその構造中に硫黄(S)を有しており、ラウリルエーテルリン酸はその構造中に燐(P)を有しており、たとえ配合量がごく僅かではあっても偏析して被検査物(鋼製部品や鋼材)に付着すれば靱性や溶接性に悪影響を及ぼす可能性は否定できないのである。
そこで、本発明者らは、処方中に陰イオン活性剤を含まないで第2濃厚磁粉分散液と同じく湿式磁粉探傷試験工程における検査液調製のスピードアップがはかれ、かつ、同等の分散性を具備している湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液を提供することを技術的課題とし、試行錯誤的な数多くの試作・実験を重ねた結果、HLB値10~12で平均分子量750~950のポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤5~15重量%を分散剤として湿式磁粉探傷試験用磁粉10~20重量%を水に分散させる場合には、陰イオン活性剤を用いることなく第2濃厚磁粉分散液と同等の分散性が得られるという刮目すべき知見を得て本発明を完成した。
前記技術的課題は次のとおりの本発明によって解決できる。
本発明は、表面が合成樹脂バインダーと蛍光顔料によって被覆されている導磁性粒子10重量%~20重量%と分散剤5重量%~15重量%と水を含有し、陰イオン活性剤を含有しない湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液であって、前記分散剤が下記A又はBである湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液である(請求項1)。
A:HLB値10~12で平均分子量737~950のポリオキシアルキレンポリスチリ
ルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤
B:HLB値9~13の範囲から選ばれるHLB値で、平均分子量が750~950の範
囲から選ばれる平均分子量である複数のポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤を混合してHLB値10~12で平均分子量750~950になるように調整されたポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤
また、本発明は、ポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリスチリルフェニルエーテルのいずれか又は混合物である請求項1記載の湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液である(請求項2)。
本発明に係る湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液(以下「本発明品」ともいう)は、その処方中に陰イオン活性剤を含まないので、多環フェニルポリエトキシスルホサクシネート、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、アルキルアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルエーテルリン酸を陰イオン活性剤として用いる場合に危惧される硫黄(S)や燐(P)による被検査物への悪影響がない。
しかも、後出実施例並びに比較例に示すように処方中に陰イオン活性剤を含まないことに起因し、比較的少量の消泡剤によって泡立ちが抑制できる。
また、本発明品を用いれば、第1濃厚磁粉分散液及び第2濃厚磁粉分散液を用いて検査液を調製する場合と同様に湿式磁粉探傷試験工程における検査液調製のスピードアップがはかれる。
また、本発明品は、第2濃厚磁粉分散液と同じく液温40℃で90日静置しても液中に分散している磁粉が沈降・沈殿しないで分散しているので、高温環境下での保存や容器の開閉による磁粉の沈降・沈殿が生じない。
さらに、本発明品は、第2濃厚磁粉分散液と同じくPRTR法の対象物質を含んでいないので、人体・環境に優しいものである。
先ず、本発明におけるポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤として使用するポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリスチリルフェニルエーテルをそれぞれ単体で用いる場合には、HLB値10~12で平均分子量750~950のものが好適であり、HLB値が10未満の場合や12を超える場合には十分な分散効果が得られず、分散液中の磁粉が経時的に沈降・沈殿してしまう。また、平均分子量が750未満では磁粉を液中に保持できる粘性が得られず、950を超えると粘度が高くなりすぎて検査液調製時の秤取作業に手間どることになる。
本発明においてはポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリスチリルフェニルエーテルを混合して用いることもでき、この場合には、HLB値9~13の範囲から選ばれるHLB値であって平均分子量が750~950の範囲から選ばれる複数のものを混合してHLB値10~12で平均分子量750~950に調整して用いる。
次に、本発明において用いる導磁性粒子粉末(四三酸化鉄粒子粉末や純鉄粒子粉末など)の粒子表面が合成樹脂(酢酸セルローズ系合成樹脂やビニルブチラール系合成樹脂)バインダーと蛍光顔料(ルモゲンイエロー50790:商品名・BASF社製やフエスタA:商品名・Swada社製)とによって被覆されている磁粉は、メジアン径3~70μmで真比重2~5g/cmのものが好適であり、市販品を用いればよく、例えば、湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-10:商品名・マークテック株式会社製、同スーパーマグナLY-20:商品名・マークテック株式会社製及び同スーパーマグナLY-20P:商品名・マークテック株式会社製が挙げられる。
そして、本発明における分散剤と磁粉との配合割合は重要であり、分散剤が5重量%未満の場合には十分な分散力が得られないので分散液中の磁粉が沈降・沈殿してしまい、15重量%を超えると粘度が高くなりすぎて検査液調製時の秤取作業に手間どることになる。
また、磁粉の配合割合が増えるに従って分散液中に分散している磁粉の分散安定性が低下し、約25重量%を超えると磁粉が経時的に沈降・沈殿してしまう。
磁粉の配合成分を減らせば、当然、分散安定性は向上するが、反面、検査液の調製時に多量の磁粉分散液が必要となるので秤取作業に手間どることになる。
秤取作業、濃厚磁粉分散液の容器寸法、保管スペース、運送費用などの観点からして、磁粉は10~20重量%の範囲内で配合するのが好ましい。
本発明品は、基本的には所定量の分散剤と所定量の磁粉と残部の水からなるが、市販の消泡剤(例えば、消泡剤KS-537、同KS-538、消泡剤KM-75:いずれも商品名・信越化学工業株式会社製)を2~8重量%配合することが好ましい。
また、必要に応じて防錆剤(例えば、亜硝酸ナトリウム)を約2重量%配合することもできる。
次に、本発明において用いる水は、通常、水道水である。
本発明品の製造は容易であり、前記の各配合成分をそれぞれ前記の各配合割合の範囲内で残部が水となるように秤取し、ステンレス製タンクに、先ず、分散剤、消泡剤、必要に応じて配合する防錆剤及び水を入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら、磁粉を加え、さらに60分間撹拌すれば、目的とする本発明品が得られる。
なお、前記製造法によって得られる本発明品の粘度は、デジタル回転式粘度計ビスコリード・ワンL(商品名・ファンギラブ社製)を用いて20℃・60rpmの条件で測定した値が後出表2に見られるとおり1200~4800mPa・sの範囲内であり、当該範囲内であれば、製品容器への充填や検査液調製時の秤取作業に手間どることはない。
本発明品を用いる検査液の調製は、きわめて容易であり、湿式磁粉探傷試験の実施現場にて、所要量の水(界面活性剤を含まない)を入れたタンクに、その水面を撹拌しながら、前記手法によって得られる湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散剤の所要量(通常、水1L当たり磁粉0.5~2gとなる量)を計量コップなどを用いて秤取して投入すれば、当該濃厚磁粉分散液は瞬時に分散し、磁粉が均一に分散している検査液が調製でき、当該検査液には分散剤として用いた界面活性剤が所要濃度(通常、水1L当たり25~400ppm)で含まれている。
本発明品は、処方中に陰イオン活性剤を含んでいないにもかかわらず、前記のとおり、液温40℃に保って90日間静置しても液中に分散している磁粉が沈降・沈殿しないで安定して分散しているものであるが、本発明者らは、この優れた分散効果は分散剤である前記HLB値10~12で平均分子量750~950のポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤5~15重量%と前記磁粉10~20重量%とを水65~85重量%中に分散させることにより、当該界面活性剤が具備している当該磁粉を凝集させることなく一次粒子のまま分散させる分散力及び水への溶解性によるチキソトロピー性と分子量に起因する増粘特性によって分散している磁粉の沈降を抑制している抑制力が十分に発揮されているためと推定している。
本発明を実施例並びに比較例を挙げてより詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
次に挙げる各実施例並びに各比較例において分散剤として用いたポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルの単体、混合物及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリスチリルフェニルエーテルのHLB値、混合HLB値及び平均分子量を表1に示す。
Figure 0007164305000001
実施例1:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルA150g及び消泡剤KS-537(商品名・信越化学工業株式会社製)50gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-10(商品名・マークテック株式会社製)150gを加え、さらに60分間撹拌して湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
実施例2:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルA50g、消泡剤KM-75(商品名・信越化学工業株式会社製)80g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-20P(商品名・マークテック株式会社製)200gを加え、さらに60分間撹拌して湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
実施例3:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルD150g及び消泡剤KS-537(商品名・信越化学工業株式会社製)50gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-10(商品名・マークテック株式会社製)150gを加え、さらに60分間撹拌して湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
実施例4:ステンレス製タンクに、水道水725g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルF125g及び消泡剤KM-75(商品名・信越化学工業株式会社製)50gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-20(商品名・マークテック株式会社製)100gを加え、さらに60分間撹拌して湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
実施例5:ステンレス製タンクに、水道水700g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルG100g、消泡剤KS-538(商品名・信越化学工業株式会社製)30g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-10(商品名・マークテック株式会社製)150gを加え、さらに60分間撹拌して湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例1:ステンレス製タンクに、水道水680g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルA30g、消泡剤KS-537(商品名・信越化学工業株式会社製)70g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-10(商品名・マークテック株式会社製)200gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例2:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルA200g及び消泡剤KS-537(商品名・信越化学工業株式会社製)50gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-10(商品名・マークテック株式会社製)100gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例3:ステンレス製タンクに、水道水530g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルB150g及び消泡剤KS-537(商品名・信越化学工業株式会社製)100g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-30(商品名・マークテック株式会社製)200gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例4:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルC150g及び消泡剤KS-75(商品名・信越化学工業株式会社製)50gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-20(商品名・マークテック株式会社製)150gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例5:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルE75g、消泡剤KS-537(商品名・信越化学工業株式会社製)55g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-10(商品名・マークテック株式会社製)200gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例6:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルH150g、消泡剤KM-75(商品名・信越化学工業株式会社製)30g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-20P(商品名・マークテック株式会社製)150gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例7:ステンレス製タンクに、水道水650g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルI150g、消泡剤KM-75(商品名・信越化学工業株式会社製)30g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-20P(商品名・マークテック株式会社製)150gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
比較例8:ステンレス製タンクに、水道水600g、表1に示すポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルA100g、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム(有効成分75%・日本乳化剤株式会社製)30g、消泡剤KM-75(商品名・信越化学工業株式会社製)50g及び防錆剤(亜硝酸ナトリウム)20gを入れ、室温(約25℃)にて、プロペラ式電動ミキサーを用いて15分間撹拌した後、撹拌を続けながら湿式磁粉探傷試験用磁粉スーパーマグナLY-20P(商品名・マークテック株式会社製)200gを加え、さらに60分間撹拌して比較用濃厚磁粉分散液1000gを得た。
前記各実施例において得た各本発明品並びに前記各比較例において得た各比較品を次の各基準にて評価した結果を表2(実施例)と表3(比較例)に示す。
分散安定性評価:実施例1~5において得た各本発明品並びに比較例1~8において得た各比較品を、それぞれ各透明ガラス製ビーカーに200g宛入れ、各ビーカーの口を小穴を開けたアルミホイルによって蓋をした状態にて、恒温槽内においてビーカー内の液温を40℃に保って90時間静置した後の分散液の状態を目視にて観察し、上澄み及び沈殿が無い状態を「○」、体積10%以下の上澄みが発生しているが沈殿が無い状態を「△」、沈殿している状態を「×」と評価した。
さらに、冷蔵庫内においてビーカー内の液温を5℃に保った以外は、前記40℃の場合と同一条件にて90時間静置した後の分散液の状態を目視にて観察し、前記と同じ「○」、「△」及び「×」の基準にて評価した。
粘度評価:実施例1~5において得た各本発明品並びに比較例1~8において得た各比較品の各粘度をデジタル回転式粘度計(前出)を用いて20℃・60rpmの条件で測定すると共に該各本発明品並びに各比較品について製品容器への充填作業や秤取作業の容易性・難易性を評価し、各作業が容易に行えた粘度(mPa・s)値のものを「○」、高粘度のために各作業が非常に手間どった粘度(mPa・s)値のものを「×」と評価した。
泡立ち評価:実施例1~5において得た各本発明品並びに比較例1~8において得た各比較品のそれぞれ1Lをサンプルとし、JIS‐Z‐2320‐2に規定されている『短期試験』・『装置』を用い、各サンプル毎に当該装置に入れ、3000rpm・1時間撹拌して泡の発生状況を目視にて観察し、撹拌停止後30秒以内に泡が消失したものを「○」、撹拌停止後30秒経過しても泡が消えなかったものを「×」と評価した。
湿式磁粉探傷試験評価:実施例1~5において得た各本発明品並びに比較例1~8において得た各比較品を用い、それぞれ磁粉濃度1g/Lとなるようにメスシリンダーを用いて秤取し、秤取したそれぞれ毎に所定量の水道水を入れたタンクに撹拌下において投入して各検査液(甲)を調製した。
また、前記分散安定性評価において液温40℃に保って90日間静置して評価した実施例1~5において得た各本発明品並びに比較例1~8において得た各比較品を用い、前記と同様にして、各検査液(乙)を調製した。
そして、前記各検査液(甲)及び前記各検査液(乙)のそれぞれ毎に、JIS‐Z‐2320‐2に規定されている『対比試験片タイプ1』を浸潰して引き上げ、暗室において紫外線灯(ブラックライト)を照射して当該試験片表面に形成されている欠陥指示模様を目視にて観察し、当該各検査液(甲)による欠陥指示模様と当該各検査液(乙)による欠陥指示模様とに変化が認められない検査液の調製に用いたものを「○」、変化が認められる検査液の調製に用いたものを「×」と評価した。
Figure 0007164305000002
Figure 0007164305000003
本発明によれば、前記「発明の効果」の項に記載のとおりの諸効果、特に、本発明に係る湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液はその処方中に陰イオン活性剤を含まないので、硫黄(S)や燐(P)による被検査物への悪影響を危惧することなく湿式磁粉探傷試験が実施できるという効果が得られる。
したがって、本発明の産業上の利用可能性は非常に大きいと言える。

Claims (2)

  1. 表面が合成樹脂バインダーと蛍光顔料によって被覆されている導磁性粒子10重量%~20重量%と分散剤5重量%~15重量%と水を含有し、陰イオン活性剤を含有しない湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液であって、前記分散剤が下記A又はBである湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液。
    A:HLB値10~12で平均分子量737~950のポリオキシアルキレンポリスチリ
    ルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤
    B:HLB値9~13の範囲から選ばれるHLB値で、平均分子量が750~950の範
    囲から選ばれる平均分子量である複数のポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤を混合してHLB値10~12で平均分子量750~950になるように調整されたポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤
  2. ポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル型非イオン系界面活性剤が、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリスチリルフェニルエーテルのいずれか又は混合物である請求項1記載の湿式磁粉探傷試験用濃厚磁粉分散液。
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