JP2813916B2 - 液圧制御弁 - Google Patents

液圧制御弁

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JP2813916B2
JP2813916B2 JP14072790A JP14072790A JP2813916B2 JP 2813916 B2 JP2813916 B2 JP 2813916B2 JP 14072790 A JP14072790 A JP 14072790A JP 14072790 A JP14072790 A JP 14072790A JP 2813916 B2 JP2813916 B2 JP 2813916B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、液圧作動機器に接続される出力ポート、液
圧供給源に通じる入力ポート、ならびにリザーバに通じ
る解放ポートを有するハウジングと、入力ポートおよび
解放ポート間を連通する後方側の位置ならびに入力ポー
トおよび出力ポート間を連通する前方側の位置間での軸
方向移動を可能にしてハウジングに摺動自在に嵌合され
るスプールと、前記出力ポートに接続されながら前記ス
プールを後方側に付勢する液圧力を発揮すべくハウジン
グ内に形成される反力室と、前記スプールを前方側に付
勢する液圧力を発揮すべくハウジング内に形成される入
力圧作用室とを備える液圧制御弁に関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる液圧制御弁は、たとえば特開昭62−1163
46号公報等により公知である。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところで、上記従来のものの液圧制御弁では、反力室
には出力ポートが連通されており、入力圧作用室に液圧
を作用させてスプールを前進作動せしめると、液圧供給
源が出力ポートに連通し、その液圧供給源からの液圧が
反力室に作用し、その反力室の液圧でスプールを後方側
に付勢するようにされている。そのため、反力室が出力
ポートに連通したときには入力圧作用室を収縮させる方
向にスプールが作動し、入力圧作用室に液圧を作用せし
めるための操作部材に反力が作用することになり、操作
部材の操作がぎくしゃくしたものとなる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
円滑な操作性が得られるようにした液圧制御弁を提供す
ることを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するための本発明液圧制御弁は、反力
室の所定の圧力変化を吸収する圧力吸収手段を備える。
(2) 作用 上記構成によれば、反力室の所定の圧力変化を圧力吸
収手段が吸収することにより、過剰な反力の発生が回避
される。
(3) 実施例 以下、図面により本発明をフロントエンジン・フロン
トドライブ車両の制動液圧制御装置に適用したときの実
施例について説明する。
先ず本発明の第1実施例に示す第1図において、車両
の左前輪および右前輪には液圧作動機器としての左前輪
用ブレーキ装置BFLおよび右前輪用ブレーキ装置FRがそ
れぞれ装着され、左後輪および右後輪には液圧作動機器
としての左後輪用ブレーキ装置BRLおよび右後輪用ブレ
ーキ装置BRRがそれぞれ装着される。一方、ブレーキペ
ダル1には、該ブレーキペダル1の踏込み量に応じた液
圧を出力する液圧発生手段3が連結され、液圧発生手段
3から出力される液圧に応じて液圧供給源2の出力液圧
が液圧制御弁4により制御される。而して通常制動時に
は液圧制御弁4の出力液圧に対応した液圧が左前輪用ブ
レーキ装置BFLおよび右後輪用ブレーキ装置BRRに均等に
与えられるとともに右前輪用ブレーキ装置BFRおよび左
後輪用ブレーキ装置BRLに均等に与えられ、アンチロッ
ク制御時やトラクション制御時には各ブレーキ装置BFL,
BRR;BFR,BRLを個別に制御することが可能となる。さら
に液圧供給源2の出力液圧異常低下すなわち液圧制御弁
4の出力液圧異常低下時には、ブレーキペダル1の踏込
み操作量に応じた液圧が液圧発生手段3から各ブレーキ
装置BFL,BRR;BFR,BRLに与えられる。
液圧供給源2は、リザーバRから作動油を汲上げる液
圧ポンプ5と、その液圧ポンプ5に接続されるアキュム
レータ6と、液圧ポンプ5の作動を制御するための圧力
スイッチ7とを備える。
液圧発生手段3は、所謂タンデム型マスタシリンダで
あり、両端閉塞の円筒状に形成されるシリンダ体8を備
える。このシリンダ体8に設けられたシリンダ孔9に
は、第1作動ピストン10と、第1作動ピストン10の前方
に間隔をあけて配置される第2作動ピストン11とが摺動
可能に嵌合され、第1作動ピストン10および第2作動ピ
ストン11間には第1液圧室12が形成され、シリンダ孔9
の前端壁および第2作動ピストン11間には第2液圧室13
が形成される。また第1液圧室12には第1作動ピストン
10を後方側に付勢するばね力を発揮する第1戻しばね14
が収納され、第2液圧室13には第2作動ピストン11を後
方側に付勢する第2戻しばね15が収納される。
第1作動ピストン10には、シリンダ孔9の後端壁を油
密にかつ移動自在に貫通して外方に突出するピストンロ
ッド10aが一体に設けられており、ブレーキペダル1に
連結された押圧ロッド16の前端が該ピストンロッド10a
の後端に当接される。したがってブレーキペダル1の制
動操作に応じて第1作動ピストン10はシリンダ孔9内を
前進することになり、第1作動ピストン10の前進作動に
応じた第1液圧室12の液圧発生により第2作動ピストン
11が前進作動し、それに応じて第2液圧室13に液圧が発
生することになる。
またシリンダ体8には第1液圧室12に通じる第1出力
ポート17と、第2液圧室13に通じる第2出力ポート18と
が穿設されるとともに、第1および第2作動ピストン1
0,11が後退限に戻ったときのみ各液圧室12,13をリザー
バRに連通させる連通ポート19,20が穿設される。
液圧制御弁4は、ハウジング21と、該ハウジング21に
摺動可能に嵌合されるスプール22および押圧ピストン23
と、圧力吸収手段24とを備える。
ハウジング21は、基本的には両端が閉塞された円筒状
に形成されるものであり、このハウジング21には、その
前端(第1図の左端)側から順に、前端を閉塞した第1
シリンダ孔25と、第1シリンダ孔25よりも大径にして第
1シリンダ孔25の後端に同軸に連なるとともに後端が閉
塞された第2シリンダ孔26とが穿設される。而して第1
および第2シリンダ孔25,26間には段部27が設けられ
る。しかもハウジング21には、前記第1シリンダ孔25の
内面にその前端側から後端側に向けて相互間に間隔をあ
けながら順に開口する入力ポート28、出力ポート29およ
び解放ポート30が穿設され、入力ポート28は液圧供給源
2に連通され、解放ポート30はリザーバRに連通され
る。
スプール22は第1シリンダ孔25に摺動可能に嵌合され
る。しかもスプール22の外面には前記出力ポート29に常
時連通する環状溝31が設けられており、該環状溝31の軸
方向長さは、スプール22が第1図で示すように後方位置
にあるときに出力ポート29および解放ポート30間を連通
し、スプール22が前方位置にあるときには出力ポート29
および入力ポート28間を連通すべく設定される。
前記スプール22の前端部と第1シリンダ孔225の前端
壁との間には反力室32が画成されており、この反力室32
内にはスプール22を後方側に付勢する戻しばね33が収納
される。
押圧ピストン23は第2シリンダ孔26に摺動可能に嵌合
される。また第2シリンダ孔26には、押圧ピストン23と
の間に第1入力圧作用室34を画成するとともに第2シリ
ンダ孔26の後端壁との間に第2入力圧作用室35を画成す
るピストン36が摺動可能に嵌合される。しかも第1入力
圧作用室34は、中間部にアキュムレータ37が接続されて
いる油路38を介して液圧発生手段3の第1出力ポート17
に接続され、第2入力圧作用室35は油路39を介して液圧
発生手段3の第2出力ポート18に接続される。
圧力吸収手段24は、押圧ピストン23と、スプール22の
後端への当接を可能にして押圧ピストン23に相対摺動可
能に嵌合されるダンパピストン40と、該ダンパピストン
40および押圧ピストン23間に縮設されるダンパばね41と
を備える。
押圧ピストン23には、スプール22側に開口した有底の
摺動穴42が穿設されるとともに、該摺動穴42の開口端か
ら半径方向内方に張出した規制鍔43が一体に設けられて
おり、スプール22の後端部には規制鍔43を貫通して摺動
穴42内に突入可能な小径の当接突部22aが同軸にかつ一
体に突設される。またダンパピストン40は有底円筒状に
形成されており、その閉塞端を前記当接突部42aに当接
させるようにし摺動穴42に摺動可能に嵌合される。而し
てダンパピストン40は、摺動穴42の閉塞端に当接する位
置と規制鍔43に当接する位置との間で押圧ピストン23に
対して相対摺動可能であり、ダンパばね41のセット荷重
は戻しばね33のセット荷重よりも大きく設定される。ま
たダンパピストン40の閉塞端には、該ダンパピストン40
および押圧ピストン23間での液圧の加・減圧を回避する
ための連通孔44が穿設されており、該連通孔44は、スプ
ール22および押圧ピストン23間の室を介して解放ポート
30に連通される。
出力ポート29および反力室32間は、出力ポート29の液
圧が反力室32の液圧よりも所定値以上大きくなるのに応
じて開弁して出力ポート29から反力室32への作動油の流
通のみを許容する第1差圧弁45を介して接続される。こ
の第1差圧弁45には、反応室32から出力ポート29側に向
けての流通のみを許容する第1一方向弁46が並列に接続
されており、第1一方向弁46の開弁差圧は極めて小さく
設定される。
この液圧制御弁4では、戻しばね33による後方側に向
けてのばね力と、反力室32の液圧による後方側に向けて
の液圧力とがスプール22に作用する。一方、第1および
第2入力圧作用室34,35により押圧ピストン23に作用す
る前方側に向けての液圧力が圧力吸収手段24を介してス
プール22に作用し、前記後方側に向けての力と前方側に
向けての液圧力とのバランスによりスプール22が軸方向
に移動するものである。
而して前方側に向けての液圧力が後方側に向けての力
を上回り、スプール22が前方側に移動したときには出力
ポート29および入力ポート28間が連通され、後方側に向
けての力が前方側に向けての液圧力を上回り、スプール
22が後方側に移動している状態では出力ポート29および
解放ポート30間が連通される。
液圧制御弁4の出力ポート29および液圧供給源2と、
油路48との間には、消磁状態で出力ポート29を油路48に
連通させる位置と、励磁状態で液圧供給源2を油路48に
連通させる位置とを切換可能なトラクション制御用電磁
切換弁49が介設される。
各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRは、シリンダ体51と
該シリンダ体51内に摺動可能に嵌合される制動ピストン
52とをそれぞれ備え、シリンダ体51および制動ピストン
52間に画成された制動液圧室53に作用する液圧に応じた
制動ピストン52の移動により制動力を発揮するものであ
る。
上記各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRには一方向液圧
伝達手段55BFL,55FR,55RL,55RRがそれぞれ接続される。
これらの一方向液圧伝達手段55FL,55FR,55RL,55RRは、
基本的に同一の構成を有するものであるので、代表して
一方向液圧伝達手段55FLの構成について次に述べる。
一方向液圧伝達手段55FLは、入力液圧室56および出力
液圧室57に両端を臨ませながらフリーピストン58がシリ
ンダ体59に摺動可能に嵌合され、フリーピストン58を入
力液圧室56側に付勢するばね60が出力液圧室57に収納配
置されて成る。
このような一方向液圧伝達手段55BFLの構成によれ
ば、入力液圧室56に作用する液圧に応じた液圧を出力液
圧室57から出力することが可能であるとともに出力液圧
室57の液圧が入力液圧室56側に流れることはなく、出力
液圧室57がブレーキ装置BFLの制動液圧室53に連通され
る。
而して各一方向液圧伝達手段55FL,55FR,55RL,55
RRは、液圧供給源2の出力液圧が正常であるときには液
圧制御弁4からの液圧を各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,B
RRに伝達するとともに、液圧供給源2の液圧が異常に低
下したときに各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRから液圧
供給源2側に作動油が逆流するのを阻止し得る機能を有
するものである。
駆動輪である左右前輪に装着されている左右前輪用ブ
レーキ装置BFL,BFRに対応する一方向液圧伝達手段55FL,
55FRの入力液圧室56には、流入弁62FL,62FRおよび流出
弁63FL,63FRが並列してそれぞれ接続され、両後輪用ブ
レーキ装置BRL,BRRに対応する一方向液圧伝達手段55RL,
55RRの入力液圧室56には、流入弁62Rおよび流出弁63R
並列にそれぞれ接続される。
流入弁62FL,62FR,62Rは励磁時に閉弁する常開型電磁
弁であり、また流出弁63FL,63FR,63Rは励磁時に開弁す
る常閉型電磁弁である。而して流出弁63FL,63FR,63R
一方向液圧伝達手段55FL,55FR,55RL,55RRの入力液圧室5
6およびリザーバR間にそれぞれ介設される。また流入
弁62FL,62FRは一方向液圧伝達手段55FL,55FRの入力液圧
室56および油路64間にそれぞれ介設され、流入弁62R
一方向液圧伝達手段55RL,55RRの入力液圧室56および油
路65間に介設される。
前記油路64は、第2差圧弁66と、第2差圧弁66と並列
な第2一方向弁67とから成る並列回路を介して油路48に
接続される。而して第2差圧弁66は、油路48の液圧が油
路64の液圧よりも所定値以上大きくなるのに応じて開弁
して油路48から油路64への作動油の流通のみを許容する
ものであり、また第2一方向弁67は油路64から油路48に
向けての作動油の流通のみを許容するものであってその
開弁差圧は極めて小さく設定される。さらに前記油路65
は、液圧制御弁4の反力室32に接続されるとともに、第
1差圧弁45および第1一方向弁46から成る並列回路を介
して液圧制御弁4の出力ポート29に接続される。
各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRのうち、一方の組の
左右輪用ブレーキ装置すなわち左前輪用ブレーキ装置B
FLおよび右後輪用ブレーキ装置BRRは第1分離弁681を介
して接続され、他方の組の左右輪用ブレーキ装置すなわ
ち右前輪用ブレーキ装置BFRおよび左後輪用ブレーキ装
置BRL間は第2分離弁682を介して接続される。これらの
分離弁681,682は、基本的に同一の構成を有するもので
あるので、代表して第1分離弁681の構成について次に
述べる。
第1分離弁681は、両端が閉塞された円筒状の分離弁
本体69と、一方向液圧伝達手段55RRの出力液圧室57に連
通しながら分離弁本体69の一端壁に穿設される弁孔70
と、その弁孔70を閉塞可能な弁体部71aを一端に有する
とともに分離弁本体69の他端壁との間に画成したパイロ
ット室72に他端を臨ませながら分離弁本体69に摺動可能
に嵌合される分離用ピストン71と、該分離用ピストン71
をパイロット室72側に付勢すべく分離弁本体69および分
離用ピストン71間に介設されるばね73とを備える。
分離弁本体69の一端壁および分離用ピストン71間には
弁孔70に連通可能な弁室74が画成され、該弁室74にばね
73が収納される。また分離弁本体69には弁室74に連通す
るとともに一方向液圧伝達手段55FLの出力液圧室57に連
通する入口ポート75が穿設される。
かかる第1分離弁681によれば、パイロット室72の液
圧が一定値よりも低いときには弁体部71aが弁孔70を開
放する位置まで分離用ピストン71がパイロット室72側に
移動して開弁し、一方向液圧伝達手段55FL,55RRの出力
液圧室57間すなわち左前輪用ブレーキ装置BFLおよび右
後輪用ブレーキ装置BRRの制動液圧室53間が連通する。
またパイロット室72の液圧が前記一定値以上となると分
離用ピストン71が弁体部71aで弁孔70を閉塞するように
移動して第1分離弁681が閉弁し、一方向液圧伝達手段5
5BFL,55RRの出力液圧室57間すなわち左前輪用ブレーキ
装置BFLおよび右後輪用ブレーキ装置BRRの制動液圧室53
間が遮断する。
各分離弁681,682のパイロット室72は油路76に共通に
連通する。而して該油路76は常閉型電磁弁77を介して油
路48に接続され、該常閉型電磁弁77には、油路76から油
路48側への流通のみを許容する第3一方向弁78が並列に
接続される。したがって常閉型電磁弁77が閉じている状
態では両分離弁681,682は開弁状態にあり、左前輪用ブ
レーキ装置BFLおよび右後輪用ブレーキ装置BRR間、なら
びに右前輪用ブレーキ装置BFRおよび左後輪用ブレーキ
装置BRL間がそれぞれ相互に連通した状態にあり、また
油路48に所定値以上の液圧が作用している状態で常閉型
電磁弁77を励磁して開弁すると、両分離弁681,682がそ
れぞれ閉弁して左前輪用ブレーキ装置BFLおよび右後輪
用ブレーキ装置BRR間、ならびに右前輪用ブレーキ装置B
FRおよび左後輪用ブレーキ装置BRL間がそれぞれ相互に
遮断した状態となる。
液圧制御弁4において液圧発生手段3の第1出力ポー
ト17に連なる第1入力圧作用室34は、液圧規制手段801
および開閉弁811を介して左前輪用ブレーキ装置BFLに接
続され、液圧制御弁4において液圧発生手段3の第2出
力ポート18に連なる第2入力圧作用室35は、液圧規制手
段802および開閉弁812を介して右前輪用ブレーキ装置B
FRに接続される。
両開閉弁811,812は基本的に同一の構成を有するもの
であり、開閉弁811の構成についてのみ以下に説明す
る。
開閉弁811は、両端が閉塞された円筒状の開閉弁本体8
2と、一方向液圧伝達手段55FLの出力液圧室57に連通し
ながら開閉弁本体82の一端壁に穿設される弁孔83と、そ
の弁孔83を閉塞可能な弁体部84aを一端に有するととも
に開閉弁本体82の他端壁との間に画成したパイロット室
85に他端を臨ませながら開閉弁本体82に摺動可能に嵌合
される開閉用ピストン84と、該開閉用ピストン84をパイ
ロット室85側に付勢すべく開閉弁本体82および開閉用ピ
ストン84間に介設されるばね86とを備える。
開閉弁本体82の一端壁および開閉用ピストン84間には
弁孔83に連通可能な弁室87が画成され、該弁室87にばね
86が収納される。また開閉弁本体82には弁室87に連通す
るとともに液圧規制手段811に接続される入口ポート88
が穿設される。
かかる開閉弁811によれば、パイロット室85の液圧が
一定値よりも低いときには弁体部84aが弁孔83を開放す
る位置まで開閉用ピストン84がパイロット室85側に移動
して開弁しており、パイロット室85の液圧が前記一定値
以上となると開閉用ピストン84が弁体部84aで弁孔83を
閉塞するように移動して閉弁する。
またパイロット室85は油路48に連通する。したがって
油路48すなわちパイロット室85の液圧が高い状態では開
閉弁811は閉弁して液圧規制手段801および左前輪用ブレ
ーキ装置BFL間が遮断され、油路48の液圧が低くなると
開閉弁811が開弁して液圧規制手段801および左前輪用ブ
レーキ装置BFL間が連通される。
また開閉弁812は、油路48の液圧が高い状態で閉弁
し、それにより液圧規制手段802および右前輪用ブレー
キ装置BFR間が遮断され、前記油路48の液圧が低くなる
と開閉弁812が開弁して液圧規制手段802および右前輪用
ブレーキ装置BFR間が連通される。
また液圧規制手段801,802は基本的に同一の構成を有
するものであり、一方の液圧規制手段801の構成につい
てのみ説明し、他方の液圧規制手段802の構成について
の説明を省略する。
液圧規制手段801は、液圧発生手段3における第1出
力ポート17の出力液圧すなわち第1入力圧作用室34の液
圧が設定圧P1を超えるのに応じて第1入力圧作用室34か
ら開閉弁811側への作動油の流通のみを許容する第4一
方向弁90と、開閉弁811側から第1入力圧作用室34側へ
の作動油の流通のみを許容しながら第4一方向弁90に並
列に接続される第5一方向弁91とから成る。
第4一方向弁90の設定圧P1は、液圧制御弁4における
出力ポート29の出力液圧で開閉弁811を閉弁し得るまで
液圧制御弁4が作動するに必要な第1入力圧作用室34の
液圧以上の値に設定される。また第5一方向弁91は、制
動操作終了に伴い液圧発生手段3の第1および第2作動
ピストン10,11が後退限位置まで戻り、第1液圧室12が
連通ポート19を介してリザーバRに連通した状態で左前
輪用ブレーキ装置BFLおよび右後輪用ブレーキ装置BRR
おける制動液圧室53の液圧をリザーバRに逃がす働きを
するものであり、設定印圧P2で開弁するように設定され
る。而して設定圧P2は、該設定圧P2に対応する液圧が制
動液圧室53に作用していてもブレーキ装置BFL,BFRで引
きずりが生じない程度に設定されている。
また両液圧規制手段801,802と、開閉弁811,812との間
は、第6一方向弁921,922を介してリザーバRに接続さ
れる。而してこれらの第6一方向弁921,922は、制動操
作終了に伴い液圧発生手段3の両作動ピストン10,11が
後退限位置まで戻り、第1および第2液圧室12,13が連
通ポート19,20を介してリザーバRに連通した状態で、
各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRにおける制動液圧室53
が温度変化等により呼吸することを可能とすべく、リザ
ーバRから各制動液圧室53への作動油の流通のみを許容
するものであり、これらの第6一方向弁921,922で設定
される設定圧P3は、各制動液圧室53が負圧状態になるこ
とを回避し得る程度に設定される。
次にこの第1実施例の作用について説明する。先ず液
圧供給源2が正常に作動している状態での通常の制動操
作時を想定すると、流入弁62FL,62FR,62Rおよび流出弁6
3FL,63FR,63Rは消磁状態(第1図示の状態)にあり、ま
たトラクション制御用電磁切換弁49および常閉型電磁弁
77も消磁状態(第1図示の状態)にある。したがって液
圧制御弁4の出力ポート29は、油路48、第2差圧弁66、
油路64および流入弁62FL,62FRを介して一方向液圧伝達
手段55FL,55FRの入力液圧室56に連通した状態にあると
ともに、第1差圧弁45、油路65および流入弁62Rを介し
て一方向液圧伝達手段55RL,55RRの入力液圧室56に連通
した状態にある。また両分離弁681,682は開弁してお
り、左前輪用ブレーキ装置BFLおよび右後輪用ブレーキ
装置BRRの制動液圧室53は相互に連通状態にあり、右前
輪用ブレーキ装置BFRおよび左後輪用ブレーキ装置BRL
制動液圧室53は相互に連通状態にある。
かかる状態でブレーキペダル1を踏込むと、液圧発生
手段3の第1および第2作動ピストン10,11が前進作動
し、第1液圧室12で発生した液圧がアキュムレータ37に
蓄圧されるとともに液圧制御弁4の第1入力圧作用室34
に作用し、第2液圧室13で発生した液圧が液圧制御弁4
の第2入力作用室35に作用する。それにより液圧制御弁
4では押圧ピストン23が前進してスプール22が前進駆動
され、解放ポート30と出力ポート29との連通状態が解除
されるとともに出力ポート29が入力ポート28に連通し、
出力ポート29から液圧が出力されることになる。しかも
出力ポート29の出力液圧が反力室32の液圧よりも所定値
以上大きくなるまでは第1差圧弁45は閉じたままであ
る。
したがって第2図に示すように第1および第2入力圧
作用室34,35の液圧PMが或る値PM1に達して入力ポート28
が出力ポート29に連通した時点で出力ポート29からの出
力液圧PWが急激に増大し、各開閉弁811,812が閉弁作動
するとともに各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRまでの各
部遊隙が比較的高い液圧の供給により除去されるととも
に各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRにおける制動ピスト
ン52の初期作動が円滑となる。
この際、ブレーキペダル1の踏込み操作に応じて液圧
発生手段3における第1および第2液圧室12,13で発生
した液圧は、液圧規制手段801,802における第4一方向
弁90の働きにより、開閉弁811,812が閉弁するまで各ブ
レーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに作用することはない。
上記出力ポート29からの出力液圧PWと反力室32の液圧
PCの差圧ΔPが或る値に達すると第1差圧弁45が開弁
し、出力ポート29の液圧が反力室32に作用する。このた
めスプール22には、反力室32の増大した液圧が後方側に
向け作用することになり、スプール22が後退して出力ポ
ート29が入力ポート28と遮断される。さらにブレーキペ
ダル1を踏込み操作することにより第1および第2液圧
室12,13の液圧が増大するのに応じてスプール22は再び
前進し、出力ポート29が入力ポート28に連通する。この
ようにブレーキペダル1の制動操作に応じてスプール22
は出力ポート29を入力ポート28に連通する前方位置と、
出力ポート29を解放ポート30に連通する後方側の位置と
の間で往復移動し、それにより液圧供給源2の液圧がブ
レーキペダル1の制動操作量に応じて制御されて出力ポ
ート29から出力されることになる。
しかも上述のように制動初期に出力ポート29からの出
力液圧PWを急激に増大させることにより反力室32の液圧
が急激に発生すると、圧力吸収手段24を設けていないと
きには、第3図の鎖線で示すように押圧ピストン23すな
わちブレーキペダル1に急激な反力が作用するのに対
し、圧力吸収手段24のダンパピストン40がダンパばね41
を収縮させながら規制鍔43から離反する方向に移動する
ことにより、第3図の実線で示すように押圧ピストン23
にかかる反力すなわちブレーキペダル1にかかる反力を
低減することができ、円滑なペダルフィーリングを得る
ことができる。
上述の第1差圧弁45の開弁時には第2差圧弁66も開弁
するものであり、開閉弁811,812の閉弁後、第1および
第2差圧弁45,66が開弁するのに応じて、出力ポート29
からの液圧は油路48、第2差圧弁66、油路64および流入
弁62FL,62FRを介して一方向液圧伝達手段55FL,55FRの入
力液圧室56に作用し、それにより左右前輪用ブレーキ装
置BFL,BFRで制動圧を得ることができ、また出力ポート2
9からの液圧は第1差圧弁45、油路65および流入弁62R
介して一方向液圧伝達手段55RL,55RRの入力液圧室56に
作用し、それにより左右後輪用ブレーキ装置BRL,BRR
制動圧を得ることができる。しかも両分離弁681,682
開弁しているので、左前輪用ブレーキ装置BFLおよび右
後輪用ブレーキ装置BRRの制動圧は均等であり、また右
前輪用ブレーキ装置BFRおよび左後輪用ブレーキ装置BRL
の制動圧は均等である。したがって左右の制動力にアン
バランスが生じることを回避することができる。
また各分離弁681,682は、一方向液圧伝達手段55BFL,5
5RRの出力液圧室57間、ならびに一方向液圧伝達手段55
FR,55RLの出力液圧室57間にそれぞれ介設されているの
で、左前輪用ブレーキ装置BFLおよび右後輪用ブレーキ
装置BRRの一方が故障して制動圧が低下したときには、
左前輪用ブレーキ装置BFLおよび右前輪用ブレーキ装置B
RRの制動圧を均等に低下させるが、右前輪用ブレーキ装
置BFRおよび左前輪用ブレーキ装置BRLに対応する一方向
液圧伝達手段55FR,55RLの入力液圧室56に液圧制御弁4
からの液圧が作用していることにより、右前輪用ブレー
キ装置BFRおよび左後輪用ブレーキ装置BRLの制動圧が低
下することを回避することができる。
このようにして制動操作量に応じて液圧供給源2から
の液圧を制御して各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに与
えることができるが、一方向液圧伝達手段55FL,55FR,55
RL,55RRではフリーピストン58により、各ブレーキ装置B
FL,BFR,BRL,BRRと、入力液圧室56から液圧供給源2まで
の液圧回路とが隔絶されるので、液圧供給源2で作動油
に混入する可能性のあるガスが各ブレーキ装置BFL,BFR,
BRL,BRRに悪影響を及ぼすことはない。
さらに液圧発生手段3の第1液圧室12からの液圧をア
キュムレータ37で蓄圧することにより、ブレーキペダル
1のペダルストロークを確保することができ、それによ
り液圧制御弁4においてペダルストロークを確保するた
めの構成が不要となり、液圧制御弁4を小型化すること
が可能である。しかも急激な反力が作用したときにアキ
ュムレータ37によるダンパ作用によりブレーキペダル1
に急激な反力が直接作用することを回避することができ
る。
かかる制動時に、ブレーキペダル1による踏力が過大
となり、車輪がロックしそうになったときには、常閉型
電磁弁77を励磁して開弁し、両分離弁681682を閉弁する
ことにより、左前輪用ブレーキ装置BFLおよび右後輪用
ブレーキ装置BRR間を隔絶するとともに右前輪用ブレー
キ装置BFRおよび左後輪用ブレーキ装置BRL間を隔絶す
る。それとともに、ロックしそうになっている車輪に対
応する流入弁62FL,62FR,62Rを励磁して閉弁する。すな
わち左前輪がロックしそうになっているときには流入弁
62FLを閉弁して一方向液圧伝達手段55FLおよび油路64間
を遮断し、右前輪がロックしそうになっているときには
流入弁62FRを閉弁して一方向液圧伝達手段55FRおよび油
路64間を遮断し、両後輪がロックしそうになっていると
きには流入弁62Rを閉弁して一方向液圧伝達手段55RL,55
RRおよび油路65間を遮断する。これにより車輪がロック
状態になることを回避すべく制動力の増大が抑えられ
る。これでも車輪がロック状態に入りそうであるときに
は、対応する流出弁63FL,63FR,63Rを励磁して一方向液
圧伝達手段55FL,55FR,55RL,55RRの入力液圧室56をリザ
ーバRに連通し、制動圧を低下させることにより車輪の
ロック傾向を解消することができる。すなわち分離弁68
1,682を閉弁し、流入弁62FL,62FR,62Rおよび流出弁6
3FL,63FR,63Rを個別に制御することにより、左前輪用ブ
レーキ装置BFLおよび右前輪用ブレーキ装置BFRの制動圧
を独立して制御可能であるとともに、それらの前輪用ブ
レーキ装置BFL,BFRとは独立して左右後輪用ブレーキ装
置BRL,BRRの制動圧を制御することができる。
上記制動時に液圧ポンプ5等の故障により液圧供給源
2から高液圧が得られなくなった場合を想定する。この
場合、液圧制御弁4の出力ポート29からの液圧低下に応
じて開閉弁811,812が開弁する。したがって液圧発生手
段3の第1および第2液圧室12,13で生じていた制動液
圧が、各ブレーキ装置BFL〜BRRにそれぞれ直接作用する
ことになり、左右で均等な制動力を確保することができ
る。この際、一方向液圧伝達手段55FL〜55RRが各ブレー
キ装置BFL〜BRRおよび液圧制御弁4間に介設されている
ので、各ブレーキ装置BFL〜BRRの制動圧が液圧制御弁4
側に逃げることはない。
制動操作終了後の非制動時には、油路48の液圧低下に
より開閉弁811,812が開弁して各一方向液圧伝達手段55B
FL〜55RRの出力液圧室57に第6一方向弁921,922を介し
てリザーバRからの作動油の供給が可能となる。また流
入弁62FL,62FR、第2一方向弁67、トラクション制御用
電磁切換弁49および液圧制御弁4を介して一方向液圧伝
達手段55FL,55FRにおける入力液圧室56をリザーバRに
連通させることができるとともに、流入弁62R、第1一
方向弁46および液圧制御弁4を介して一方向液圧伝達手
段55RL,55RRの入力液圧室56をリザーバRに連通させる
ことができる。したがって、各一方向液圧伝達手段55FL
〜55RRにおけるフリーピストン58が、出力液圧室57に負
圧を生じさせることなく入力液圧室56側に速やかに移動
し、そのためにリザーバを特別に設けることが不要とな
る。しかも第1一方向弁46は、液圧制御弁4における反
力室32の液圧をリザーバRに逃がす働きもする。さらに
制動操作終了後の非制動時にそれまで開弁状態にあった
常閉型電磁弁77を消磁して閉じると、各分離弁681,682
のパイロット室72の液圧は、第3一方向弁78および液圧
制御弁4を介してリザーバR側に逃がされる。
ところで、非制動時に各一方向液圧伝達手段55FL〜55
RRにおいて温度上昇により入力液圧室56の液圧が上昇す
ることも考えられその場合、液圧を逃がすことができな
いと制動圧がかかることになる。しかるに、第1および
第2一方向弁46,67の設定開弁圧は小さく設定されてい
るので、入力液圧室56の液圧増大に応じて開弁し、液圧
増大分の作動油を逃がすことができる。
さらにエンジンの駆動力が過大となり、駆動輪すなわ
ち左右前輪が過剰スリップを生じそうになると、トラク
ション制御用電磁切換弁49が励磁される。これにより液
圧供給源2からの高液圧が一方向液圧伝達手段5FL,5FR
の入力液圧室56に作用し、駆動輪である左右前輪のブレ
ーキ装置BFL,BFRで制動力が発生し、過剰スリップの発
生が回避される。この後は、前述のアンチロック制御時
と同様に、流入弁62BFL,62FRおよび流出弁63FL,63FR
励磁および消磁制御により、制動力を制御可能である。
このような車両用制動液圧制御装置において、左前輪
用ブレーキ装置BFLおよび右後輪用ブレーキ装置BRR間、
ならびに右前輪用ブレーキ装置BFRおよび左後輪用ブレ
ーキ装置BRLは、分離弁681,682を介して接続されてお
り、各分離弁681,682の開閉を制御することにより、左
前輪用ブレーキ装置BFLおよび右後輪用ブレーキ装置BRR
間、ならびに右前輪用ブレーキ装置BFRおよび左後輪用
ブレーキ装置BRL間の連通、遮断を切換可能である。し
たがって左右の制動力を均等に作用させる状態と左右の
制動力を個別に制御する状態とを容易に切換えることが
でき、アンチロック制御やトランクション制御に対応す
ることができる。
上記第1実施例では、左前輪用ブレーキ装置BFLおよ
び右後輪用ブレーキ装置BRR間に第1分離弁681を、また
右前輪用ブレーキ装置BFRおよび左後輪用ブレーキ装置B
RL間に第2分離弁682を介設したが、左前輪用ブレーキ
装置BFLおよび右前輪用ブレーキ装置BFR間に第1分離弁
681を、また左後輪用ブレーキ装置BRLおよび右後輪用ブ
レーキ装置BRR間に第2分離弁682を介設してもよい。
また左右前輪用ブレーキ装置BBFL,BFRから液圧制御弁
4までの液圧系と、左右後輪用ブレーキ装置BRL,BRR
ら液圧制御弁4までの液圧系とを異ならせてもよく、全
ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRから液圧制御弁4までの
液圧系を共通にしてもよい。
第4図は本発明の第2実施例を示すものであり、上記
第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
液圧制御弁4′は、ハウジング101と、ハウジング101
に摺動可能に嵌合されるスプール102および押圧ピスト
ン103と、圧力供給手段104とを備える。
ハウジング101は、基本的には両端が閉塞された円筒
状に形成されるものであり、このハウジング101には、
その前端(第4図の左端)側から順に、前端を閉塞した
第1孔107、第1孔107よりも小径にして第1孔107の後
端に同軸に連なる第2孔108、ならびに第2孔108よりも
大径にして第2孔108の後端に同軸に連なるとともに後
端が閉塞された第3孔109が穿設される。而して第1孔1
07および第2孔108間には段部110が設けられ、第2孔10
8および第3孔109間には段部111が設けられ、第2孔108
の第3孔109寄りにおける内面に環状凹部112が設けられ
る。しかもハウジング101には、前記環状凹部112に開口
するとともにリザーバRに通じる解放ポート113が穿設
される。また第2孔108の中間部内面に開口する入力ポ
ート114がハウジング101に穿設され、入力ポート114お
よび前記解放ポート113間で第2孔108の内面に開口する
出力ポート115がハウジング101に穿設される。而して入
力ポート114は液圧供給源2に接続され、出力ポート115
は、第1図と同様の液圧回路を介して液圧作動機器すな
わちブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに接続される。
スプール102は、その外面を第2孔108の内面に直接摺
接させながら第2孔108に摺動可能に嵌合される。しか
もスプール102の外面には前記出力ポート115に常時連通
する環状溝116が設けられており、該環状溝116の軸方向
長さは、スプール102が第4図で示すように後方位置に
あるときに出力ポート115と環状凹部112すなわち解放ポ
ート113とを連通し、スプール102が前方位置にあるとき
には出力ポート115および入力ポート114間を連通すべく
設定される。
前記スプール102の後端部は第2孔108から第3孔109
側に突出されており、スプール102の後端部で半径方向
外方に張り出して設けられる鍔部102aと前記段部111と
の間にはばね117が縮設され、該ばね117のばね力により
スプール102は後方側に向けて付勢されることになる。
押圧ピストン103は、ハウジング101における後端壁と
の間に入力圧作用室118を画成しながら第3孔109に摺動
可能に嵌合され、ばね117により後方側に付勢されてい
るスプール102の後端に該押圧ピストン103の前端が当接
される。而して入力圧作用室118には、ブレーキペダル
1の踏込み操作に応じた液圧を出力する液圧発生手段3
の第1液圧室12が接続される。
圧力吸収手段104は、スプール102の前端との間に反力
室119を画成しながら第2孔108の前端部に摺動可能に嵌
合されるダンパピストン120と、該ダンパピストン120を
後方すなわち反力室119側に向けて付勢すべくハウジン
グ101の前端壁およびダンパピストン120間に縮設される
ダンパばね121とから成り、ダンパピストン120には、段
部110に当接じて後退限を規制すべく半径方向外方に張
出した規制鍔120aが突設される。またハウジング101に
は、ハウジング101の前端壁およびダンパピストン120間
に画成される室をリザーバRに連通させる連通ポート12
2が穿設される。
反力室119およびリザーバR間には、スプール102の前
進移動に応じて閉弁する遮断弁105が介設される。この
遮断弁105は、リザーバRに連通しながら第2孔108に開
口してハウジング101に穿設される弁孔123と、スプール
102前端部とで構成されるものであり、弁孔123の穿設位
置は、スプール102が第4図示のように後方位置にある
ときには開放状態にあり、スプール102が前進したとき
には該スプール102の前端で閉鎖されるように設定され
る。
スプール102には、前記出力ポート115すなわち環状溝
116の液圧が反力室119の液圧よりも所定値以上大きくな
るのに応じて開弁する差圧弁106が配設される。この差
圧弁106は、前記環状溝116に連通してスプール102に穿
設される弁孔124と、反力室119に連通してスプール102
に設けられる弁室125内に前記弁孔124を開閉すべく収納
される球状の弁体126と、弁体126を閉弁方向に付勢べく
弁室125内に収納される弁ばね127とを備える。而して一
端を前記環状溝116に連通された弁孔124は弁室125に開
口されるものであり、弁体126は該弁孔124の弁室126へ
の開口端に着座可能にして弁室125に収納される。
この液圧制御弁4′では、ばね117による後方側に向
けてのばね力と、反力室119の液圧による後方側に向け
ての液圧力とがスプール102に作用する。一方、入力圧
作用室118の液圧により押圧ピストン103には前方側に向
けて液圧力が作用し、前記後方側に向けての力と前方側
に向けての液圧力とのバランスによりスプール102が軸
方向に移動するものである。
而して入力圧作用室118の液圧による前方側に向けて
の液圧力が後方側に向けての力を上回りスプール102が
前方側に移動したときには出力ポート115および入力ポ
ート114間が連通され、後方側に向けての力が入力圧作
用室118の液圧による前方側に向けての液圧力を上回り
スプール102が後方側に移動している状態では出力ポー
ト115および解放ポート113間が連通される。
しかもスプール102がその後退限位置(第4図示の位
置)から入力ポート114を出力ポート115に連通されるま
で移動する移動距離l1と、後退限位置にあるスプール10
2が遮断弁105を遮断させるまで移動する距離l2と、スプ
ール102が後退限位置にある状態でのダンパピストン120
の前端およびハウジング101の前端壁間の距離l3との間
には次の関係が成り立つ。
l3>l1−l2 次にこの第2実施例の作用について説明する。液圧制
御弁4′では、入力圧作用室118への液圧作用に応じて
押圧ピストン103が前進し、その押圧ピストン103に後端
が当接している状態にあるスプール102が前進駆動され
る。それによりスプール102が距離l1だけ前進作動した
時点で解放ポート113と出力ポート115との連通状態が解
除されるとともに出力ポート115が入力ポート114に連通
する。そのとき遮断弁105は既に遮断して反力室119はリ
ザーバRと隔絶されている。これによりスプール102の
前進作動に応じて反力室119の液圧は増大するが、その
液圧増大分の一部はダンパピストン120が前進作動する
ことにより吸収され、出力ポート115の出力液圧が反力
室119の液圧よりも所定置以上高くなるまでは差圧弁105
は閉弁したままである。
したがって第2図に示したように入力圧作用室118の
液圧PMが或る値PM1に達して入力ポート114が出力ポート
115に連通した時点で出力ポート115からの出力液圧PW
急激に増大することになる。
上記出力ポート115からの出力液圧PWと反力室119の液
圧PCとの差圧ΔPが或る値に達すると差圧弁105が開弁
し、出力ポート115の液圧が反力室119に作用する。この
ためスプール102には、反力室119の増大した液圧が後方
側に向けて作用することになり、スプール102が後退し
て出力ポート115が入力ポート114と遮断される。さらに
制動操作量が大となるのに応じてスプール102は再び前
進し、出力ポート115が入力ポート114に連通する。この
ように制動操作量に応じてスプール102は出力ポート115
を入力ポート114に連通する前方位置と、出力ポート115
を解放ポート113に連通する後方側の位置との間で往復
移動し、それにより液圧供給源2の液圧が制動操作量に
応じて制御されて出力ポート115から出力されることに
なる。
しかも上述のように制動初期に出力ポート115からの
出力液圧PWを急激に増大させるときに、反力室119の液
圧が急激に発生しても、圧力吸収手段104のダンパピス
トン120が反力室119の容積を増大させる方向に移動する
ことにより、第3図の破線で示すように、押圧ピストン
103すなわちブレーキペダル1に作用する反力は徐々に
増大することになり、ペダルフィーリングを向上するこ
とができる。
ところで、この第2実施例において第1差圧弁45は、
開閉弁811,812が閉じるまで液圧制御弁4からの液圧を
一方向液圧伝達手段55RL,55RRに作用させるのを回避す
る機能を果たすものである。
この第2実施例の変形例として、液圧制御弁4′にお
けるばね117を省略し、ダンパピストン120の後端から後
方に向けて突設した突起をスプール102の前端に当接さ
せるようにしてもよく、その際、ダンパピストン120の
前端およびハウジング101の一端壁間の距離l3は、スプ
ール102の移動距離よりも大きく設定される。
第5図は本発明の第3実施例を示すものであり、上記
各実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
液圧制御弁4″は、スプール102が入力ポート114およ
び出力ポート115間を連通する前方位置にあるときに反
力室119およびリザーバR間を遮断する遮断弁としての
機能と、出力ポート115の出力液圧が反力室119の液圧よ
りも所定値以上大きくなったときに開弁して出力ポート
115の液圧を反力室119に導く差圧弁としての機能とを有
する制御機構130を備える。
この制御機構130は、出力ポート115に一端を連通させ
てスプール102に穿設される弁孔131と、該弁孔131の反
力室119への開口端を開閉可能にして反力室119に収納さ
れる弁体132と、弁孔131を閉じる方向に弁体132を付勢
すべくダンパピストン120および弁体132間に縮設される
弁ばね133と、弁体132の移動量を規制すべくダンパピス
トン120および弁体132間にわたって設けられる係合部材
134とを備える。而して係合部材134の一端は、規制され
た範囲での軸方向相対移動を可能としてダンパピストン
120の後端に突設された係止部120bに係合され、他端が
弁体132に固定される。
この制御機構130では、スプール102が第5図示のよう
に入力ポート114および解放ポート113間を連通した後方
側の位置にある状態では、係合部材134により移動量を
規制された弁体132が弁孔131を開放する位置にあり、ま
たスプール102が入力ポート114および出力ポート115間
を連通する前方側の位置に前進したときには弁体132が
開弁方向への移動を可能として弁孔131を塞ぐ位置にあ
るように設定されている。したがってスプール102が後
方側の位置にある状態では反力室119が弁孔131および解
放ポート113を介してリザーバRに連通されており、ス
プール102が前方側の位置に前進したときは反力室119が
リザーバRと隔絶されるとともに出力ポート115の出力
液圧が反力室119の液圧よりも所定値以上大きくなるの
に応じた制御機構130の開弁作動により出力ポート115お
よび反力室19間が連通される。
この第3実施例によっても上記各実施例と同様の効果
を奏することができる。
本発明の他の実施例として、ダンパピストン120およ
びハウジング101間の部屋をリザーバRに連通させるの
に代えて大気に開放させるようにしてもよく、また圧力
吸収手段として、反力室119に臨む金属ダイヤフラムが
ゴム等をハウジングに設けるようにしてもよい。
上記各実施例では、本発明を制動液圧制御装置に適用
した場合について説明したが、本発明は、油圧クラッチ
の倍力装置等にも適用可能なものである。
C.発明の効果 以上のように本発明液圧制御弁は、反力室の所定の圧
力変化を吸収する圧力吸収手段を備えるので、反力室の
所定の圧力変化を圧力吸収手段が吸収することにより過
剰な反力の発生が回避され、円滑な操作性を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の全体液圧回路図、第2図
は液圧制御弁の出力液圧特性線図、第3図は液圧制御弁
における押圧ピストンにかかる反力特性線図、第4図お
よび第5図は本発明の第2および第3実施例の全体液圧
回路図である。 2……液圧供給源、3……液圧発生手段、4,4′,4″…
…液圧制御弁、21,101……ハウジング、22,102……スプ
ール、24,104……圧力吸収手段、28,114……入力ポー
ト、29,115……出力ポート、30,113……解放ポート、3
2,119……反力室、34,35,118……入力圧作用室、 BFL,BFR,BRL,BRR……液圧作動機器としてのブレーキ装
フロントページの続き (72)発明者 苗井 正昭 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 鈴木 治朗 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 小島 武志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液圧作動機器(BFL,BFR,BRL,BRR)に接続
    される出力ポート(29,115)、液圧供給源(2)に通じ
    る入力ポート(28,114)、ならびにリザーバ(R)に通
    じる解放ポート(30,113)を有するハウジング(21,10
    1)と、入力ポート(28,114)および解放ポート(30,11
    3)間を連通する後方側の位置ならびに入力ポート(28,
    114)および出力ポート(29,115)間を連通する前方側
    の位置間での軸方向移動を可能にしてハウジング(21,1
    01)に摺動自在に嵌合されるスプール(22,102)と、前
    記出力ポート(29,115)に接続されながら前記スプール
    (22,102)を後方側に付勢する液圧力を発揮すべくハウ
    ジング(21,101)内に形成される反力室(32,119)と、
    前記スプール(22,102)を前方側に付勢する液圧力を発
    揮すべくハウジング(21,101)内に形成される入力圧作
    用室(34,35;118)とを備える液圧制御弁において、前
    記反力室(32,119)の所定の圧力変化を吸収する圧力吸
    収手段(24,104)を備えることを特徴とする液圧制御
    弁。
  2. 【請求項2】前記圧力吸収手段(104)は、一端を反力
    室(119)に臨ませてハウジング(101)に摺動可能に嵌
    合されるダンパピストン(120)と、反力室(119)の容
    積を収縮する側にダンパピストン(120)を付勢すべく
    ハウジング(101)およびダンパピストン(120)間に介
    設されるダンパばね(121)とから構成されることを特
    徴とする請求項第項記載の液圧制御弁。
  3. 【請求項3】前記圧力吸収手段(24)は、一端を入力圧
    作用室(34)に臨ませてハウジング(21)に摺動自在に
    嵌合される押圧ピストン(36)と、該押圧ピストン(3
    6)に制限された範囲での相対摺動可能に嵌合されるダ
    ンパピストン(40)と、ダンパピストン(40)および押
    圧ピストン(34)間に介設されるダンパばね(41)とか
    ら構成されることを特徴とする請求項第項記載の液圧
    制御弁。
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