JP2632210B2 - 制動油圧制御装置 - Google Patents
制動油圧制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、油圧供給源からの油圧をブレーキペダルの
制動操作に応じて制御可能にして油圧供給源およびブレ
ーキ装置間に介設される油圧供給源油圧制御手段と、該
油圧供給源油圧制御手段の出力油圧低下に応じて開弁す
る開閉弁と、ブレーキペダルの制動操作に応じた油圧を
発生可能であるとともに前記開閉弁を介してブレーキ装
置に接続される補助油圧発生手段とを備える制動油圧制
御装置に関する。
制動操作に応じて制御可能にして油圧供給源およびブレ
ーキ装置間に介設される油圧供給源油圧制御手段と、該
油圧供給源油圧制御手段の出力油圧低下に応じて開弁す
る開閉弁と、ブレーキペダルの制動操作に応じた油圧を
発生可能であるとともに前記開閉弁を介してブレーキ装
置に接続される補助油圧発生手段とを備える制動油圧制
御装置に関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる制動油圧制御装置は、たとえば米国特許
公報第3827759号等により公知である。
公報第3827759号等により公知である。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところが、上記従来のものでは、油圧供給源油圧制御
手段がブレーキペダルに機械的に連結されているため
に、ブレーキペダルの踏込ストロークに対して、油圧供
給源油圧制御手段での作動ストロークの設定自由度が比
較的小さくなり、また油圧供給源油圧制御手段の出力油
圧変化によるペダル反力の自由度も比較的小さいものと
なる。しかもブレーキペダルから油圧供給源油圧制御手
段に機械的な駆動力を作用せしめるとともに、その駆動
力を油圧供給源油圧制御手段から補助油圧発生手段に伝
達する構成となっているために、油圧供給源の故障によ
り油圧供給源油圧制御手段からの油圧出力ができなくな
ったときには、油圧供給源油圧制御手段を人力で動かし
てから補助油圧発生手段の発生油圧が開閉弁を介してブ
レーキ装置に作用するので、ブレーキペダルのストロー
クロスがあり、また油圧供給源油圧制御手段でのシール
等による抵抗により油圧供給源油圧制御手段を人力で動
かすのに比較的大きな操作力が必要となる。
手段がブレーキペダルに機械的に連結されているため
に、ブレーキペダルの踏込ストロークに対して、油圧供
給源油圧制御手段での作動ストロークの設定自由度が比
較的小さくなり、また油圧供給源油圧制御手段の出力油
圧変化によるペダル反力の自由度も比較的小さいものと
なる。しかもブレーキペダルから油圧供給源油圧制御手
段に機械的な駆動力を作用せしめるとともに、その駆動
力を油圧供給源油圧制御手段から補助油圧発生手段に伝
達する構成となっているために、油圧供給源の故障によ
り油圧供給源油圧制御手段からの油圧出力ができなくな
ったときには、油圧供給源油圧制御手段を人力で動かし
てから補助油圧発生手段の発生油圧が開閉弁を介してブ
レーキ装置に作用するので、ブレーキペダルのストロー
クロスがあり、また油圧供給源油圧制御手段でのシール
等による抵抗により油圧供給源油圧制御手段を人力で動
かすのに比較的大きな操作力が必要となる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
ブレーキペダルおよび油圧供給源油圧制御手段の相対ス
トロークの設定自由度を比較的大きくし得るようにし、
油圧供給源の故障時には補助油圧発生手段の出力油圧を
直ちにブレーキ装置に作用させ得るようにした制動油圧
制御装置を提供することを目的とする。
ブレーキペダルおよび油圧供給源油圧制御手段の相対ス
トロークの設定自由度を比較的大きくし得るようにし、
油圧供給源の故障時には補助油圧発生手段の出力油圧を
直ちにブレーキ装置に作用させ得るようにした制動油圧
制御装置を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 本発明の第1の特徴によれば、補助油圧発生手段は、
ブレーキペダルの制動操作に応じて前進作動すべく該ブ
レーキペダルに連動、連結される入力ピストンと、該入
力ピストンとの間に制御油圧出力用油圧室を画成すると
ともに全面を補助油圧出力用油圧室に臨ませて入力ピス
トンの前方に配置されるマスタピストンとが第1ハウジ
ングに摺動自在に嵌合されて成り、油圧供給源油圧制御
手段は、出力ポート、油圧供給源に通じる入力ポート、
ならびにリザーバに通じる解放ポートを有する第2ハウ
ジングと、出力ポートと入力ポートおよび解放ポートと
の間の連通、遮断を軸方向移動に応じて切換えるべく第
2ハウジングに摺動自在に嵌合されるスプールと、出力
ポートを入力ポートに連通させる方向に前記スプールを
付勢する油圧力を発揮すべく第2ハウジング内に形成さ
れる入力圧作用室と、出力ポートを解放ポートに連通さ
せる方向に前記スプールを付勢する油圧力を発揮すべく
第2ハウジング内に形成されるとともに出力ポートに通
じる出力圧作用室とを備え、ブレーキ装置に通じるとと
もに前記開閉弁を介して前記補助油圧発生手段の補助油
圧出力用油圧室に接続される出力油圧室を備える一方向
油圧伝達手段が、油圧供給源油圧正常時の前記出力ポー
トから前記出力油圧室への油圧伝達を可能とするととも
に油圧供給源油圧異常低下時には前記出力油圧室から油
圧供給源側への作動油の流通を不能として前記油圧供給
源油圧制御手段の出力ポートおよびブレーキ装置間に設
けられ、前記入力圧作用室は補助油圧発生手段の制御油
圧出力用油圧室に接続される。
ブレーキペダルの制動操作に応じて前進作動すべく該ブ
レーキペダルに連動、連結される入力ピストンと、該入
力ピストンとの間に制御油圧出力用油圧室を画成すると
ともに全面を補助油圧出力用油圧室に臨ませて入力ピス
トンの前方に配置されるマスタピストンとが第1ハウジ
ングに摺動自在に嵌合されて成り、油圧供給源油圧制御
手段は、出力ポート、油圧供給源に通じる入力ポート、
ならびにリザーバに通じる解放ポートを有する第2ハウ
ジングと、出力ポートと入力ポートおよび解放ポートと
の間の連通、遮断を軸方向移動に応じて切換えるべく第
2ハウジングに摺動自在に嵌合されるスプールと、出力
ポートを入力ポートに連通させる方向に前記スプールを
付勢する油圧力を発揮すべく第2ハウジング内に形成さ
れる入力圧作用室と、出力ポートを解放ポートに連通さ
せる方向に前記スプールを付勢する油圧力を発揮すべく
第2ハウジング内に形成されるとともに出力ポートに通
じる出力圧作用室とを備え、ブレーキ装置に通じるとと
もに前記開閉弁を介して前記補助油圧発生手段の補助油
圧出力用油圧室に接続される出力油圧室を備える一方向
油圧伝達手段が、油圧供給源油圧正常時の前記出力ポー
トから前記出力油圧室への油圧伝達を可能とするととも
に油圧供給源油圧異常低下時には前記出力油圧室から油
圧供給源側への作動油の流通を不能として前記油圧供給
源油圧制御手段の出力ポートおよびブレーキ装置間に設
けられ、前記入力圧作用室は補助油圧発生手段の制御油
圧出力用油圧室に接続される。
本発明の第2の特徴によれば、前記入力圧作用室と、
補助油圧発生手段の制御油圧出力用油圧室とを結ぶ油路
には、アキュムレータが介設される。
補助油圧発生手段の制御油圧出力用油圧室とを結ぶ油路
には、アキュムレータが介設される。
さらに本発明の第3の特徴によれば、補助油圧発生手
段の制御油圧出力用油圧室と、アキュムレータとの間に
は比例減圧弁が介設される。
段の制御油圧出力用油圧室と、アキュムレータとの間に
は比例減圧弁が介設される。
(2) 作用 上記第1の特徴によれば、油圧供給源の油圧が正常で
ある通常の制動時には、ブレーキペダルを制動操作する
と、補助油圧発生手段では入力ピストンの前進作動に伴
って制御油圧出力用油圧室から出力される油圧が、油圧
供給源油圧制御手段における入力圧作用室に作用し、そ
れによるスプールの移動に応じて出力ポートからブレー
キ装置に制動圧が作用し、制動力を得ることができる。
この際、補助油圧発生手段では前記入力ピストンの前進
作動に応じたマスタピストンの前進により補助油圧出力
用油圧室でも油圧が発生するが、油圧供給源油圧制御手
段の出力油圧により開閉弁が閉じているので補助油圧出
力用油圧室からの油圧がブレーキ装置に作用することは
ない。また油圧供給源の油圧が異常に低下したときに
は、油圧供給源油圧制御手段の出力油圧が低下して開閉
弁が開弁し、補助油圧発生手段の補助油圧出力用油圧室
からの油圧をブレーキ装置に作用させて制動力を確保す
ることができる。この際、一方向油圧伝達手段の働きに
よってブレーキ装置の制動油圧が油圧供給源油圧制御手
段を経て油圧供給源側に逃げることが回避される。しか
も油圧供給源油圧制御手段を人力で駆動する必要はな
く、補助油圧発生手段をブレーキペダルで駆動するのに
必要な比較的軽い操作力で補助油圧出力用油圧室の出力
油圧を直ちにブレーキ装置に作用させることができる。
また油圧供給源油圧制御手段は、ブレーキペダルの操作
に応じて作動する補助油圧発生手段の制御油圧出力用油
圧室からの油圧を受けて作動するものであり、ブレーキ
ペダルおよび油圧供給源油圧制御手段が油圧を介して連
結されるものであるので、ブレーキペダルのストローク
および油圧供給源油圧制御手段のスプールのストローク
を相互に分離して設定可能であり、それぞれのストロー
クの設定自由度が比較的大きくなり、油圧供給源油圧制
御手段の出力油圧変化に対するペダル反力の設定自由度
も比較的大きくすることができる。
ある通常の制動時には、ブレーキペダルを制動操作する
と、補助油圧発生手段では入力ピストンの前進作動に伴
って制御油圧出力用油圧室から出力される油圧が、油圧
供給源油圧制御手段における入力圧作用室に作用し、そ
れによるスプールの移動に応じて出力ポートからブレー
キ装置に制動圧が作用し、制動力を得ることができる。
この際、補助油圧発生手段では前記入力ピストンの前進
作動に応じたマスタピストンの前進により補助油圧出力
用油圧室でも油圧が発生するが、油圧供給源油圧制御手
段の出力油圧により開閉弁が閉じているので補助油圧出
力用油圧室からの油圧がブレーキ装置に作用することは
ない。また油圧供給源の油圧が異常に低下したときに
は、油圧供給源油圧制御手段の出力油圧が低下して開閉
弁が開弁し、補助油圧発生手段の補助油圧出力用油圧室
からの油圧をブレーキ装置に作用させて制動力を確保す
ることができる。この際、一方向油圧伝達手段の働きに
よってブレーキ装置の制動油圧が油圧供給源油圧制御手
段を経て油圧供給源側に逃げることが回避される。しか
も油圧供給源油圧制御手段を人力で駆動する必要はな
く、補助油圧発生手段をブレーキペダルで駆動するのに
必要な比較的軽い操作力で補助油圧出力用油圧室の出力
油圧を直ちにブレーキ装置に作用させることができる。
また油圧供給源油圧制御手段は、ブレーキペダルの操作
に応じて作動する補助油圧発生手段の制御油圧出力用油
圧室からの油圧を受けて作動するものであり、ブレーキ
ペダルおよび油圧供給源油圧制御手段が油圧を介して連
結されるものであるので、ブレーキペダルのストローク
および油圧供給源油圧制御手段のスプールのストローク
を相互に分離して設定可能であり、それぞれのストロー
クの設定自由度が比較的大きくなり、油圧供給源油圧制
御手段の出力油圧変化に対するペダル反力の設定自由度
も比較的大きくすることができる。
また上記第2の特徴によれば、アキュムレータの蓄圧
作用により補助油圧発生手段でペダルストロークを容易
に発生させることができ、しかも入力ピストンに急激な
反力が作用したときのダンパ作用をアキュムレータが果
たすことができる。
作用により補助油圧発生手段でペダルストロークを容易
に発生させることができ、しかも入力ピストンに急激な
反力が作用したときのダンパ作用をアキュムレータが果
たすことができる。
さらに上記第3の特徴によれば、ブレーキペダル踏力
に対するブレーキ圧の急激な立ち上がりを回避すること
ができ、一方向油圧伝達手段およびブレーキ装置での負
荷軽減を図ることができる。
に対するブレーキ圧の急激な立ち上がりを回避すること
ができ、一方向油圧伝達手段およびブレーキ装置での負
荷軽減を図ることができる。
(3) 実施例 以下、図面により本発明をフロントエンジン・フロン
トドライブ車両の制動油圧制御装置に適用したときの一
実施例について説明する。
トドライブ車両の制動油圧制御装置に適用したときの一
実施例について説明する。
車両の左前輪および右前輪には左前輪用ブレーキ装置
BFLおよび右前輪用ブレーキ装置BFRがそれぞれ装着さ
れ、左後輪および右後輪には左後輪用ブレーキ装置BRL
および右後輪用ブレーキ装置BRRがそれぞれ装着され
る。一方、ブレーキペダル1には、該ブレーキペダル1
の踏込み量に応じた油圧を出力する補助油圧発生手段3
が連結され、通常制動時には、補助油圧発生手段3から
出力される油圧に応じて油圧供給源油圧制御手段4によ
り制御された油圧供給源2からの油圧が一方向油圧伝達
手段5FL,FRを介して各前輪用ブレーキ装置BFL,BFRに与
えられるとともに、油圧供給源油圧制御手段4からの油
圧が一方向油圧伝達手段5Rおよび比例減圧弁6を介して
各後輪用ブレーキ装置BRL,BRRに与えられる。また油圧
供給源2が不調になったときには補助油圧発生手段3で
発生した油圧が各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに与え
られる。さらに各前輪用ブレーキ装置BFL,BFRに個別に
対応して設けられる流入弁7FL,7FRおよび流出弁8FL,8FR
ならびに両後輪用ブレーキ装置BRL,BRRに共通に設けら
れる流入弁7Rおよび流出弁8Rにより各ブレーキ装置BFL,
BFR,BRL,BRRの制動油圧を保持あるいは減圧してアンチ
ロック制御を行なうことができ、トラクション制御用切
換制御弁9により非制動時に各ブレーキ装置BFL,BFR,B
RL,BRRの制動油圧を増大してトラクション制御を行なう
ことができる。
BFLおよび右前輪用ブレーキ装置BFRがそれぞれ装着さ
れ、左後輪および右後輪には左後輪用ブレーキ装置BRL
および右後輪用ブレーキ装置BRRがそれぞれ装着され
る。一方、ブレーキペダル1には、該ブレーキペダル1
の踏込み量に応じた油圧を出力する補助油圧発生手段3
が連結され、通常制動時には、補助油圧発生手段3から
出力される油圧に応じて油圧供給源油圧制御手段4によ
り制御された油圧供給源2からの油圧が一方向油圧伝達
手段5FL,FRを介して各前輪用ブレーキ装置BFL,BFRに与
えられるとともに、油圧供給源油圧制御手段4からの油
圧が一方向油圧伝達手段5Rおよび比例減圧弁6を介して
各後輪用ブレーキ装置BRL,BRRに与えられる。また油圧
供給源2が不調になったときには補助油圧発生手段3で
発生した油圧が各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに与え
られる。さらに各前輪用ブレーキ装置BFL,BFRに個別に
対応して設けられる流入弁7FL,7FRおよび流出弁8FL,8FR
ならびに両後輪用ブレーキ装置BRL,BRRに共通に設けら
れる流入弁7Rおよび流出弁8Rにより各ブレーキ装置BFL,
BFR,BRL,BRRの制動油圧を保持あるいは減圧してアンチ
ロック制御を行なうことができ、トラクション制御用切
換制御弁9により非制動時に各ブレーキ装置BFL,BFR,B
RL,BRRの制動油圧を増大してトラクション制御を行なう
ことができる。
油圧供給源2は、リザーバRから作動油を汲上げる油
圧ポンプ11と、その油圧ポンプ11に接続されるアキュム
レータ12と、油圧ポンプ11の作動を制御するための圧力
スイッチ13とを備える。
圧ポンプ11と、その油圧ポンプ11に接続されるアキュム
レータ12と、油圧ポンプ11の作動を制御するための圧力
スイッチ13とを備える。
補助油圧発生手段3は、両端閉塞の円筒状に形成され
る第1ハウジング14を備える。この第1ハウジング14に
設けられた第1シリンダ孔15には、入力ピストン17と、
該入力ピストン17の前方に間隔をあけて配置される第1
マスタピストン18と、さらに第1マスタピストン18の前
方に間隔をあけて配置される第2マスタピストン19とが
摺動可能に嵌合され、入力ピストン17および第1マスタ
ピストン18間には制御油圧出力用油圧室としての第1油
圧室16が形成され、第1マスタピストン18の前方すなわ
ち第1マスタピストン18および第2マスタピストン19間
に第1の補助油圧出力用油圧室としての第2油圧室20が
形成され、シリンダ孔15の前端壁および第2マスタピス
トン19間には第2の補助油圧出力用油圧室としての第3
油圧室21が形成される。
る第1ハウジング14を備える。この第1ハウジング14に
設けられた第1シリンダ孔15には、入力ピストン17と、
該入力ピストン17の前方に間隔をあけて配置される第1
マスタピストン18と、さらに第1マスタピストン18の前
方に間隔をあけて配置される第2マスタピストン19とが
摺動可能に嵌合され、入力ピストン17および第1マスタ
ピストン18間には制御油圧出力用油圧室としての第1油
圧室16が形成され、第1マスタピストン18の前方すなわ
ち第1マスタピストン18および第2マスタピストン19間
に第1の補助油圧出力用油圧室としての第2油圧室20が
形成され、シリンダ孔15の前端壁および第2マスタピス
トン19間には第2の補助油圧出力用油圧室としての第3
油圧室21が形成される。
入力ピストン17には、シリンダ孔15の後端壁を油密に
かつ移動自在に貫通して外方に突出するピストンロッド
17aが一体に設けられており、ブレーキペダル1に連結
された押圧ロッド22の前端が該ピストンロッド17aの後
端に当接される。したがってブレーキペダル1の制動操
作に応じて入力ピストン17は第1シリンダ孔15内を前進
することになる。
かつ移動自在に貫通して外方に突出するピストンロッド
17aが一体に設けられており、ブレーキペダル1に連結
された押圧ロッド22の前端が該ピストンロッド17aの後
端に当接される。したがってブレーキペダル1の制動操
作に応じて入力ピストン17は第1シリンダ孔15内を前進
することになる。
第1シリンダ孔15の内面には、第1マスタピストン18
の後端に当接して第1マスタピストン18の後退限を規制
するストッパ23が半径方向内方に張出して突設されてお
り、このストッパ23と入力ピストン17との間に入力ピス
トン17を後方側に付勢する第1戻しばね24が縮設され
る。また第1マスタピストン18および第2マスタピスト
ン19を相互に離反する方向に付勢する第2戻しばね25が
第2油圧室20内に収納され、第2マスタピストン19を後
方側に付勢する第3戻しばね26が第1シリンダ孔15の前
端壁および第2マスタピストン19間に縮設される。これ
により入力ピストン17の前進作動に応じた第1油圧室16
の油圧発生により、第1および第2マスタピストン18,1
9が前進作動する。ただし第2および第3戻しばね25,26
のセット荷重は、第1油圧室16の油圧に応じた油圧供給
源油圧制御手段4からの油圧により後述の開閉弁67FL,6
7FR,67Rが閉弁した後に、第1および第2マスタピスト
ン18,19が前進作動する程度に設定される。
の後端に当接して第1マスタピストン18の後退限を規制
するストッパ23が半径方向内方に張出して突設されてお
り、このストッパ23と入力ピストン17との間に入力ピス
トン17を後方側に付勢する第1戻しばね24が縮設され
る。また第1マスタピストン18および第2マスタピスト
ン19を相互に離反する方向に付勢する第2戻しばね25が
第2油圧室20内に収納され、第2マスタピストン19を後
方側に付勢する第3戻しばね26が第1シリンダ孔15の前
端壁および第2マスタピストン19間に縮設される。これ
により入力ピストン17の前進作動に応じた第1油圧室16
の油圧発生により、第1および第2マスタピストン18,1
9が前進作動する。ただし第2および第3戻しばね25,26
のセット荷重は、第1油圧室16の油圧に応じた油圧供給
源油圧制御手段4からの油圧により後述の開閉弁67FL,6
7FR,67Rが閉弁した後に、第1および第2マスタピスト
ン18,19が前進作動する程度に設定される。
また第1ハウジング14には第1油圧室16に通じる第1
出力ポート27と、第2油圧室20に通じる第2出力ポート
28と、第3油圧室21に通じる第3出力ポート29とが穿設
されるとともに、入力ピストン17、ならびに第1および
第2マスタピストン18,19が後退限に戻ったときのみ各
油圧室16,20,21をリザーバRに連通させる連通ポート3
0,31,32が穿設される。
出力ポート27と、第2油圧室20に通じる第2出力ポート
28と、第3油圧室21に通じる第3出力ポート29とが穿設
されるとともに、入力ピストン17、ならびに第1および
第2マスタピストン18,19が後退限に戻ったときのみ各
油圧室16,20,21をリザーバRに連通させる連通ポート3
0,31,32が穿設される。
油圧供給源油圧制御手段4は、前記第1ハウジング14
とは別体であって両端閉塞の第2シリンダ孔34を有する
第2ハウジング35と、第2シリンダ孔34の一端壁との間
に入力圧作用室36を画成して第2シリンダ孔34に摺動可
能に嵌合される第1反力ピストン37と、第1反力ピスト
ン37の前方で第2シリンダ孔34に摺動可能に嵌合される
スプール38と、第2シリンダ孔34内に摺動自在に嵌合さ
れながらスプール38および第1反力ピストン37間に配置
される第2反力ピストン39とを備える。
とは別体であって両端閉塞の第2シリンダ孔34を有する
第2ハウジング35と、第2シリンダ孔34の一端壁との間
に入力圧作用室36を画成して第2シリンダ孔34に摺動可
能に嵌合される第1反力ピストン37と、第1反力ピスト
ン37の前方で第2シリンダ孔34に摺動可能に嵌合される
スプール38と、第2シリンダ孔34内に摺動自在に嵌合さ
れながらスプール38および第1反力ピストン37間に配置
される第2反力ピストン39とを備える。
第2シリンダ孔34の内面には、第2反力ピストン39の
後退限を規制するストッパ40が半径方向内方に張出して
設けられており、このストッパ40および第1反力ピスト
ン37間にはばね41が介設され、該ばね41のばね力により
第1反力ピストン37は入力圧作用室36の容積を収縮する
方向に付勢される。また第2反力ピストン39には、スト
ッパ40を貫通して第1反力ピストン37の前端に当接する
ロッド39aが同軸にかつ一体に設けられる。一方、スプ
ール38の前端および第2シリンダ孔34の前端壁間には出
力室42が画成され、該出力室42にはスプール38を後方側
に付勢するばね43が収納される。これによりスプール38
および第2反力ピストン39および第1反力ピストン37は
実質的に一体化される。
後退限を規制するストッパ40が半径方向内方に張出して
設けられており、このストッパ40および第1反力ピスト
ン37間にはばね41が介設され、該ばね41のばね力により
第1反力ピストン37は入力圧作用室36の容積を収縮する
方向に付勢される。また第2反力ピストン39には、スト
ッパ40を貫通して第1反力ピストン37の前端に当接する
ロッド39aが同軸にかつ一体に設けられる。一方、スプ
ール38の前端および第2シリンダ孔34の前端壁間には出
力室42が画成され、該出力室42にはスプール38を後方側
に付勢するばね43が収納される。これによりスプール38
および第2反力ピストン39および第1反力ピストン37は
実質的に一体化される。
また第2シリンダ孔34の内面、スプール38および第2
反力ピストン39により、第2反力ピストン39の前面が臨
む環状の出力圧作用室44が画成される。しかもスプール
38には出力室42に通じる連通路45が軸方向全長にわたっ
て穿設され、第2反力ピストン39には該連通路45を出力
室作用室44に連通させる連通孔46が穿設される。而して
出力室42に通じる出力圧作用室43の油圧により第2反力
ピストン39に作用する後方側に向けての油圧力と、入力
圧作用室36の油圧により第1反力ピストン37に作用する
前方側に向けての油圧力とのバランスによりスプール38
が軸方向に移動するものであり、第1反力ピストン37の
入力圧作用室36に臨む受圧面積は第2反力ピストン39の
出力圧作用室44に臨む受圧面積よりも大きく設定され
る。したがって入力圧作用室36に導入される油圧を比較
的低くしてもスプール38を軸方向に駆動することが可能
となる。
反力ピストン39により、第2反力ピストン39の前面が臨
む環状の出力圧作用室44が画成される。しかもスプール
38には出力室42に通じる連通路45が軸方向全長にわたっ
て穿設され、第2反力ピストン39には該連通路45を出力
室作用室44に連通させる連通孔46が穿設される。而して
出力室42に通じる出力圧作用室43の油圧により第2反力
ピストン39に作用する後方側に向けての油圧力と、入力
圧作用室36の油圧により第1反力ピストン37に作用する
前方側に向けての油圧力とのバランスによりスプール38
が軸方向に移動するものであり、第1反力ピストン37の
入力圧作用室36に臨む受圧面積は第2反力ピストン39の
出力圧作用室44に臨む受圧面積よりも大きく設定され
る。したがって入力圧作用室36に導入される油圧を比較
的低くしてもスプール38を軸方向に駆動することが可能
となる。
第2ハウジング35には、出力室42に常時連通する出力
ポート47と、リザーバRに通じる解放ポート48と、油圧
供給源2に通じる入力ポート49とが、相互間に間隔をあ
けて前方側から順に穿設される。
ポート47と、リザーバRに通じる解放ポート48と、油圧
供給源2に通じる入力ポート49とが、相互間に間隔をあ
けて前方側から順に穿設される。
一方、スプール38には、入力ポート49および連通路45
間を連通可能な第1弁孔51と、解放ポート48および連通
路45間を連通可能な第2弁孔52とが設けられ、両弁孔5
1,52の配置は、出力圧作用室44の油圧による後方側に向
けての油圧力が入力圧作用室36の油圧による前方側に向
けての油圧力を上回りスプール38が後方側に移動してい
る状態では第2弁孔52が解放ポート48および連通路45間
を連通する状態にあるのに対し、入力圧作用室36の油圧
による前方側に向けての油圧力が出力圧作用室44の油圧
による後方側に向けての油圧力を上回りスプール38が前
方側に移動したときには第1弁孔51が入力ポート49およ
び連通路45間を連通する状態になるように設定される。
間を連通可能な第1弁孔51と、解放ポート48および連通
路45間を連通可能な第2弁孔52とが設けられ、両弁孔5
1,52の配置は、出力圧作用室44の油圧による後方側に向
けての油圧力が入力圧作用室36の油圧による前方側に向
けての油圧力を上回りスプール38が後方側に移動してい
る状態では第2弁孔52が解放ポート48および連通路45間
を連通する状態にあるのに対し、入力圧作用室36の油圧
による前方側に向けての油圧力が出力圧作用室44の油圧
による後方側に向けての油圧力を上回りスプール38が前
方側に移動したときには第1弁孔51が入力ポート49およ
び連通路45間を連通する状態になるように設定される。
ところで、油圧供給源油圧制御手段4の入力圧作用室
36に通じる油路53は比例減圧弁54を介して補助油圧発生
手段3の第1出力ポート27に接続される。比例減圧弁54
は、第1出力ポート27からの油圧を比例的に減圧して入
力圧作用室36に作用せしめるものであり、従来周知の構
造を有するものである。しかも比例減圧弁54および入力
圧作用室36間で油路53にはアキュムレータ55が接続され
る。したがってブレーキペダル1の踏込み操作に応じた
入力ピストン17の前進作動により第1油圧室16で発生し
た油圧は比例減圧弁54で減圧された後、アキュムレータ
55に蓄圧されるとともに入力圧作用室36に作用すること
になる。
36に通じる油路53は比例減圧弁54を介して補助油圧発生
手段3の第1出力ポート27に接続される。比例減圧弁54
は、第1出力ポート27からの油圧を比例的に減圧して入
力圧作用室36に作用せしめるものであり、従来周知の構
造を有するものである。しかも比例減圧弁54および入力
圧作用室36間で油路53にはアキュムレータ55が接続され
る。したがってブレーキペダル1の踏込み操作に応じた
入力ピストン17の前進作動により第1油圧室16で発生し
た油圧は比例減圧弁54で減圧された後、アキュムレータ
55に蓄圧されるとともに入力圧作用室36に作用すること
になる。
また油圧供給源油圧制御手段4における第2ハウジン
グ35の入力圧作用室36に臨む部分には、入力圧作用室36
内に混入した空気を抜くための解放弁56が配設される。
グ35の入力圧作用室36に臨む部分には、入力圧作用室36
内に混入した空気を抜くための解放弁56が配設される。
一方向油圧伝達手段5FL,5FR,5Rは、油圧供給源2から
油圧供給源油圧制御手段4を経てブレーキ装置BFL,BFR,
BRL,BRRに至る油圧経路の途中に設けられるものであ
り、一方向油圧伝達手段5FL,5FRは油圧供給源油圧制御
手段4の出力ポート47に接続されるトラクション制御用
切換制御弁9とブレーキ装置BFL,BFRとの間に、また一
方向油圧伝達手段5Rは前記出力ポート47とブレーキ装置
BRL,BRRに接続される比例減圧弁6との間に介設され
る。これらの一方向油圧伝達手段5FL,5FR,5Rは、油圧供
給源2からの油圧が正常であるときには油圧供給源油圧
制御手段4からの油圧を各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,B
RRに伝達するが、油圧供給源2の油圧が異常に低下した
ときには各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRから油圧供給
源2側に作動油が逆流するのを阻止し得る機能を有する
ものであり、基本的に同一の構成を有するものであるの
で、代表して一方向油圧伝達手段5FLの構成について次
に述べる。
油圧供給源油圧制御手段4を経てブレーキ装置BFL,BFR,
BRL,BRRに至る油圧経路の途中に設けられるものであ
り、一方向油圧伝達手段5FL,5FRは油圧供給源油圧制御
手段4の出力ポート47に接続されるトラクション制御用
切換制御弁9とブレーキ装置BFL,BFRとの間に、また一
方向油圧伝達手段5Rは前記出力ポート47とブレーキ装置
BRL,BRRに接続される比例減圧弁6との間に介設され
る。これらの一方向油圧伝達手段5FL,5FR,5Rは、油圧供
給源2からの油圧が正常であるときには油圧供給源油圧
制御手段4からの油圧を各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,B
RRに伝達するが、油圧供給源2の油圧が異常に低下した
ときには各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRから油圧供給
源2側に作動油が逆流するのを阻止し得る機能を有する
ものであり、基本的に同一の構成を有するものであるの
で、代表して一方向油圧伝達手段5FLの構成について次
に述べる。
一方向油圧伝達手段5FLは、入力油圧室58および出力
油圧室59に両端を臨ませながらフリーピストン60がシリ
ンダ体61に摺動可能に嵌合され、フリーピストン60を入
力油圧室58側に付勢するばね62が出力油圧室59に収納配
置されて成る。
油圧室59に両端を臨ませながらフリーピストン60がシリ
ンダ体61に摺動可能に嵌合され、フリーピストン60を入
力油圧室58側に付勢するばね62が出力油圧室59に収納配
置されて成る。
このような一方向油圧伝達手段5FLの構成によれば、
入力油圧室58に作用する油圧に応じた油圧を出力油圧室
59から出力することが可能であるとともに出力油圧室59
の油圧が入力油圧室58側に流れることはなく、出力油圧
室59はブレーキ装置BFLに接続される。
入力油圧室58に作用する油圧に応じた油圧を出力油圧室
59から出力することが可能であるとともに出力油圧室59
の油圧が入力油圧室58側に流れることはなく、出力油圧
室59はブレーキ装置BFLに接続される。
すなわちブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRは、シリンダ
体63と該シリンダ体63内に摺動可能に嵌合される制動ピ
ストン64とをそれぞれ備え、シリンダ体63および制動ピ
ストン64間に画成された制動油圧室65に作用する油圧に
応じた制動ピストン64の移動により制動力を発揮するも
のであり、前記出力油圧室59は制動油圧室65に連通され
る。
体63と該シリンダ体63内に摺動可能に嵌合される制動ピ
ストン64とをそれぞれ備え、シリンダ体63および制動ピ
ストン64間に画成された制動油圧室65に作用する油圧に
応じた制動ピストン64の移動により制動力を発揮するも
のであり、前記出力油圧室59は制動油圧室65に連通され
る。
前輪用ブレーキ装置BFL,BFRに対応する一方向油圧伝
達手段5FL,5FRの入力油圧室58には、流入弁7FL,7FRおよ
び流出弁8FL,8FRが並列してそれぞれ接続され、後輪用
ブレーキ装置BRL,BRRに対応する一方向油圧伝達手段5R
の入力油圧室58には流入弁7Rおよび流出弁8Rが並列に接
続される。
達手段5FL,5FRの入力油圧室58には、流入弁7FL,7FRおよ
び流出弁8FL,8FRが並列してそれぞれ接続され、後輪用
ブレーキ装置BRL,BRRに対応する一方向油圧伝達手段5R
の入力油圧室58には流入弁7Rおよび流出弁8Rが並列に接
続される。
流入弁7FL,7FR,7Rは励磁時に遮断する電磁弁であり、
また流出弁8FL,8FR,8Rは励磁時に連通する電磁弁であ
る。而して流出弁8FL,8FR,8Rは一方向油圧伝達手段5FL,
5FR,5Rの入力油圧室58およびリザーバR間にそれぞれ介
設される。また流入弁7FL,7FRは一方向油圧伝達手段
5FL,5FRの入力油圧室58および油路71間に介設され、流
入弁7Rは一方向油圧伝達手段5Rの入力油圧室58および油
圧供給源油圧制御手段4の出力ポート47間に介設され
る。比例減圧弁6は、従来周知の構造を有するものであ
り、一方向油圧伝達手段5Rの出力油圧室59から出力され
る油圧を比例的に減圧してブレーキ装置BRL,BRRの制動
油圧室65に作用せしめる働きをする。
また流出弁8FL,8FR,8Rは励磁時に連通する電磁弁であ
る。而して流出弁8FL,8FR,8Rは一方向油圧伝達手段5FL,
5FR,5Rの入力油圧室58およびリザーバR間にそれぞれ介
設される。また流入弁7FL,7FRは一方向油圧伝達手段
5FL,5FRの入力油圧室58および油路71間に介設され、流
入弁7Rは一方向油圧伝達手段5Rの入力油圧室58および油
圧供給源油圧制御手段4の出力ポート47間に介設され
る。比例減圧弁6は、従来周知の構造を有するものであ
り、一方向油圧伝達手段5Rの出力油圧室59から出力され
る油圧を比例的に減圧してブレーキ装置BRL,BRRの制動
油圧室65に作用せしめる働きをする。
トラクション制御用切換制御弁9は、油圧供給源油圧
制御手段4の出力ポート47および油圧供給源2と、前記
油路66との間に介設される電磁切換弁であり、消磁状態
で油路66を出力ポート47に連通させる態様と、励磁状態
で油路66を油圧供給源2に連通させる態様とを択一的に
切換可能である。
制御手段4の出力ポート47および油圧供給源2と、前記
油路66との間に介設される電磁切換弁であり、消磁状態
で油路66を出力ポート47に連通させる態様と、励磁状態
で油路66を油圧供給源2に連通させる態様とを択一的に
切換可能である。
補助油圧発生手段3の第2出力ポート28は、開閉弁67
Rを介して比例減圧弁6および一方向油圧伝達手段5R間
に接続され、補助油圧発生手段3の第3出力ポート29は
開閉弁67FLを介して左前輪用ブレーキ装置BFLおよび一
方向油圧伝達手段5FL間に接続されるとともに、開閉弁6
7FRを介して右後輪用ブレーキ装置BFRおよび一方向油圧
伝達手段5FR間に接続される。各開閉弁67FL,67FR,67Rは
同一の構成を有するものであり、開閉弁67FLの構成につ
いてのみ以下に説明する。
Rを介して比例減圧弁6および一方向油圧伝達手段5R間
に接続され、補助油圧発生手段3の第3出力ポート29は
開閉弁67FLを介して左前輪用ブレーキ装置BFLおよび一
方向油圧伝達手段5FL間に接続されるとともに、開閉弁6
7FRを介して右後輪用ブレーキ装置BFRおよび一方向油圧
伝達手段5FR間に接続される。各開閉弁67FL,67FR,67Rは
同一の構成を有するものであり、開閉弁67FLの構成につ
いてのみ以下に説明する。
開閉弁67FLは、両端が閉塞された円筒状の開閉弁本体
68と、一方向油圧伝達手段5FLの出力油圧室59に連通し
ながら開閉弁本体68の一端壁に穿設される弁孔69と、そ
の弁孔69を同時に閉塞可能な弁体70を一端に有するとと
もに他端をパイロット室71に臨ませながら開閉弁本体68
に摺動可能に嵌合される開閉用ピストン72と、該開閉用
ピストン72をパイロット室71側に付勢すべく開閉弁本体
68および開閉用ピストン72間に介設されるばね73とを備
える。
68と、一方向油圧伝達手段5FLの出力油圧室59に連通し
ながら開閉弁本体68の一端壁に穿設される弁孔69と、そ
の弁孔69を同時に閉塞可能な弁体70を一端に有するとと
もに他端をパイロット室71に臨ませながら開閉弁本体68
に摺動可能に嵌合される開閉用ピストン72と、該開閉用
ピストン72をパイロット室71側に付勢すべく開閉弁本体
68および開閉用ピストン72間に介設されるばね73とを備
える。
開閉弁本体68の一端壁および開閉用ピストン72間には
両弁孔69に連通可能な弁室74が画成され、該弁室74にば
ね73が収納される。また開閉弁本体68には弁室74に連通
するとともに第3出力ポート29に連通する入口ポート75
が穿設される。
両弁孔69に連通可能な弁室74が画成され、該弁室74にば
ね73が収納される。また開閉弁本体68には弁室74に連通
するとともに第3出力ポート29に連通する入口ポート75
が穿設される。
かかる開閉弁67FLによれば、パイロット室71の油圧が
一定値よりも低いときには弁体70が弁孔69を開放する位
置まで開閉用ピストン72がパイロット室71側に移動して
開弁しており、パイロット室71の油圧が前記一定値以上
となると、開閉用ピストン72が弁体70が弁孔69を閉塞す
るように移動して閉弁する。
一定値よりも低いときには弁体70が弁孔69を開放する位
置まで開閉用ピストン72がパイロット室71側に移動して
開弁しており、パイロット室71の油圧が前記一定値以上
となると、開閉用ピストン72が弁体70が弁孔69を閉塞す
るように移動して閉弁する。
またパイロット室71は油路66に連通する。したがって
油路66すなわちパイロット室71の油圧が高い状態では開
閉弁67FLは閉弁して第3出力ポート29およびブレーキ装
置BFL間が遮断され、油路66の油圧が低くなると開閉弁6
7FLが開弁して第3出力ポート29およびブレーキ装置BFL
間が連通される。
油路66すなわちパイロット室71の油圧が高い状態では開
閉弁67FLは閉弁して第3出力ポート29およびブレーキ装
置BFL間が遮断され、油路66の油圧が低くなると開閉弁6
7FLが開弁して第3出力ポート29およびブレーキ装置BFL
間が連通される。
また開閉弁67Rは、油圧供給源油圧制御手段4におけ
る出力ポート47の油圧が高い状態で閉弁し、それにより
補助油圧発生手段4の第2出力ポート28およびブレーキ
装置BRL,BRR間が遮断され、前記出力ポート47の油圧が
低くなると開閉弁67Rが開弁して第2出力ポート28およ
びブレーキ装置BRL,BRR間が連通される。
る出力ポート47の油圧が高い状態で閉弁し、それにより
補助油圧発生手段4の第2出力ポート28およびブレーキ
装置BRL,BRR間が遮断され、前記出力ポート47の油圧が
低くなると開閉弁67Rが開弁して第2出力ポート28およ
びブレーキ装置BRL,BRR間が連通される。
次にこの実施例の作用について説明する。先ず油圧供
給源2が正常に作動している状態での通常の制動操作時
を想定すると、流入弁7FL,7FR,7Rおよび流出弁8FL,8FR,
8Rは消磁状態(図示の状態)にあり、またトラクション
制御用切換制御弁9も消磁状態(図示の状態)にある。
したがって油圧供給源油圧制御手段4の出力ポート47は
油路66に連通し、該油路66は、流入弁7FL,7FRを介して
一方向油圧伝達手段5FL,5FRの入力油圧室58に連通した
状態にあるとともに流入弁7Rを介して一方向油圧伝達手
段5Rの入力油圧室58に連通した状態にある。
給源2が正常に作動している状態での通常の制動操作時
を想定すると、流入弁7FL,7FR,7Rおよび流出弁8FL,8FR,
8Rは消磁状態(図示の状態)にあり、またトラクション
制御用切換制御弁9も消磁状態(図示の状態)にある。
したがって油圧供給源油圧制御手段4の出力ポート47は
油路66に連通し、該油路66は、流入弁7FL,7FRを介して
一方向油圧伝達手段5FL,5FRの入力油圧室58に連通した
状態にあるとともに流入弁7Rを介して一方向油圧伝達手
段5Rの入力油圧室58に連通した状態にある。
かかる状態でブレーキペダル1を踏込むと、補助油圧
発生手段3の入力ピストン17が前進作動し、第1油圧室
16で発生した油圧が比例減圧弁54で減圧されてアキュム
レータ55に蓄圧されるとともに、油圧供給源油圧制御手
段4の入力圧作用室36に作用する。それにより油圧供給
源油圧制御手段4では、第1および第2反力ピストン3
7,39を介してスプール38が前進駆動され、出力室42が油
圧供給源2に連通するので、出力ポート47の出力油圧が
高くなり、それに応じて各開閉弁67FL,67FR,67Rが閉弁
作動することになる。
発生手段3の入力ピストン17が前進作動し、第1油圧室
16で発生した油圧が比例減圧弁54で減圧されてアキュム
レータ55に蓄圧されるとともに、油圧供給源油圧制御手
段4の入力圧作用室36に作用する。それにより油圧供給
源油圧制御手段4では、第1および第2反力ピストン3
7,39を介してスプール38が前進駆動され、出力室42が油
圧供給源2に連通するので、出力ポート47の出力油圧が
高くなり、それに応じて各開閉弁67FL,67FR,67Rが閉弁
作動することになる。
次いで、出力室42に通じる出力圧作用室44の油圧も上
昇し、第2反力ピストン39が後方側に駆動されるのに応
じてスプール38も後退して出力室42が入力ポート49と遮
断される。さらにブレーキペダル1を踏込み操作するこ
とにより第1油圧室16の油圧が増大するのに応じてスプ
ール38は再び前進し、出力室42が油圧供給源2に連通す
る。このようにブレーキペダル1の制御操作に応じてス
プール38は油圧供給源2を出力室42に連通する前進位置
と、出力室42をリザーバRに連通する後退位置との間で
往復移動し、それにより油圧供給源2の油圧がブレーキ
ペダル1の制動操作量に応じて制御されて出力ポート47
から出力されることになる。
昇し、第2反力ピストン39が後方側に駆動されるのに応
じてスプール38も後退して出力室42が入力ポート49と遮
断される。さらにブレーキペダル1を踏込み操作するこ
とにより第1油圧室16の油圧が増大するのに応じてスプ
ール38は再び前進し、出力室42が油圧供給源2に連通す
る。このようにブレーキペダル1の制御操作に応じてス
プール38は油圧供給源2を出力室42に連通する前進位置
と、出力室42をリザーバRに連通する後退位置との間で
往復移動し、それにより油圧供給源2の油圧がブレーキ
ペダル1の制動操作量に応じて制御されて出力ポート47
から出力されることになる。
この際、ブレーキペダル1の踏込み操作に応じて補助
油圧発生手段3における第1油圧室16の油圧による第1
マスタピストン18の前進方向油圧力が第2および第3戻
しばね25,26のセット荷重を超えると、第2および第3
油圧室20,21の油圧が容積収縮により増大するが、開閉
弁67FL,67FR,67Rが閉弁しているので、両油圧室20,21の
油圧が各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに作用すること
はない。
油圧発生手段3における第1油圧室16の油圧による第1
マスタピストン18の前進方向油圧力が第2および第3戻
しばね25,26のセット荷重を超えると、第2および第3
油圧室20,21の油圧が容積収縮により増大するが、開閉
弁67FL,67FR,67Rが閉弁しているので、両油圧室20,21の
油圧が各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに作用すること
はない。
ブレーキペダル1の踏込み操作量に応じて油圧供給源
油圧制御手段4で制御された油圧は出力ポート47から油
路66および流入弁7FL,7FRを介して一方向油圧伝達手段5
FL,5FRの入力油圧室58に作用し、それによりブレーキ装
置BFL,BFRで制動圧を得ることができ、また出力ポート4
7から流入弁7Rを介して一方向油圧伝達手段5Rの入力油
圧室58に作用し、該一方向油圧伝達手段5Rの出力油圧室
59から出力される油圧が比例減圧弁6で減圧されて後輪
用ブレーキ装置BRL,BRRに与えられる。
油圧制御手段4で制御された油圧は出力ポート47から油
路66および流入弁7FL,7FRを介して一方向油圧伝達手段5
FL,5FRの入力油圧室58に作用し、それによりブレーキ装
置BFL,BFRで制動圧を得ることができ、また出力ポート4
7から流入弁7Rを介して一方向油圧伝達手段5Rの入力油
圧室58に作用し、該一方向油圧伝達手段5Rの出力油圧室
59から出力される油圧が比例減圧弁6で減圧されて後輪
用ブレーキ装置BRL,BRRに与えられる。
このようにして制動操作量に応じて油圧供給源2から
の油圧を制御して各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに与
えることができるが、一方向油圧伝達手段5FL,5FR,5Rで
はフリーピストン60により、各ブレーキ装置BFL,BFR,B
RL,BRRと、入力油圧室58から油圧供給源2までの油圧回
路とが隔絶されるので、油圧供給源2で作動油に混入す
る可能性のあるガスが各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRR
に悪影響を及ぼすことはない。
の油圧を制御して各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRRに与
えることができるが、一方向油圧伝達手段5FL,5FR,5Rで
はフリーピストン60により、各ブレーキ装置BFL,BFR,B
RL,BRRと、入力油圧室58から油圧供給源2までの油圧回
路とが隔絶されるので、油圧供給源2で作動油に混入す
る可能性のあるガスが各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRR
に悪影響を及ぼすことはない。
この制動時に、左右後輪の制動力は左右前輪よりも低
いことが必要であり、比例減圧弁6により油圧供給源油
圧制御手段4からの油圧が減圧されることにより左右後
輪の制動力は左右前輪よりも一定の比率で低くなる。
いことが必要であり、比例減圧弁6により油圧供給源油
圧制御手段4からの油圧が減圧されることにより左右後
輪の制動力は左右前輪よりも一定の比率で低くなる。
また第1油圧室16の油圧が比例減圧弁54を介して入力
圧作用室36に作用するので、ブレーキペダル1の踏込み
量に対する油圧供給源油圧制御手段4における出力ポー
ト47からの出力油圧の急激な立ち上がりを回避すること
ができ、それにより一方向油圧伝達手段5FL,5FR,5R等の
負荷軽減に寄与することができる。
圧作用室36に作用するので、ブレーキペダル1の踏込み
量に対する油圧供給源油圧制御手段4における出力ポー
ト47からの出力油圧の急激な立ち上がりを回避すること
ができ、それにより一方向油圧伝達手段5FL,5FR,5R等の
負荷軽減に寄与することができる。
さらに第1油圧室16からの油圧をアキュムレータ55で
蓄圧することにより、ブレーキペダル1のペダルストロ
ークを確保することができ、それにより油圧供給源油圧
制御手段4においてペダルストロークを確保するための
構成が不要となり、油圧供給源油圧制御手段4を小型化
することが可能である。しかも急激な反力が作用したと
きにアキュムレータ55によるダンパ作用によりブレーキ
ペダル1に急激な反力が直接作用することを回避するこ
とができる。
蓄圧することにより、ブレーキペダル1のペダルストロ
ークを確保することができ、それにより油圧供給源油圧
制御手段4においてペダルストロークを確保するための
構成が不要となり、油圧供給源油圧制御手段4を小型化
することが可能である。しかも急激な反力が作用したと
きにアキュムレータ55によるダンパ作用によりブレーキ
ペダル1に急激な反力が直接作用することを回避するこ
とができる。
かかる制動時に、ブレーキペダル1による踏力が過大
となり、車輪がロックしそうになったときには、ロック
しそうになっている車輪に対応する流入弁7FL,7FR,7Rを
励磁して、油路66および一方向油圧伝達手段5FL,5
FR間、ならびに出力ポート47および一方向油圧伝達手段
5R間を遮断する。これにより車輪がロックう状態になる
ことを回避すべく制動力の増大が抑えられる。これでも
車輪がロック状態に入りそうであるときには、対応する
流出弁8FL,8FR,8Rを励磁して一方向油圧伝達手段5FL〜5
Rの入力油圧室58をリザーバRに連通し、制動圧を低下
させることにより車輪のロック傾向を解消することがで
きる。
となり、車輪がロックしそうになったときには、ロック
しそうになっている車輪に対応する流入弁7FL,7FR,7Rを
励磁して、油路66および一方向油圧伝達手段5FL,5
FR間、ならびに出力ポート47および一方向油圧伝達手段
5R間を遮断する。これにより車輪がロックう状態になる
ことを回避すべく制動力の増大が抑えられる。これでも
車輪がロック状態に入りそうであるときには、対応する
流出弁8FL,8FR,8Rを励磁して一方向油圧伝達手段5FL〜5
Rの入力油圧室58をリザーバRに連通し、制動圧を低下
させることにより車輪のロック傾向を解消することがで
きる。
上記制動時に油圧ポンプ11等の故障により油圧供給源
2から高油圧が得られなくなった場合を想定する。この
場合、油圧供給源油圧制御手段4の出力ポート47からの
油圧低下に応じて開閉弁67FL,67FR,67Rが開弁する。し
たがって補助油圧発生手段3の第2および第3油圧室2
0,21で生じていた制動油圧が、各ブレーキ装置BFL〜BRR
にそれぞれ直接作用することになり、制動力を確保する
ことができる。この際、油圧供給源油圧制御手段4を人
力で駆動する必要はなく、補助油圧発生手段3をブレー
キペダル1で駆動するのに必要な比較的軽い操作力で補
助油圧出力用油圧室である第2および第3油圧室20,21
の出力油圧を直ちに各ブレーキ装置BFL〜BRRに作用させ
ることができる。また一方向油圧伝達手段5FL〜5Rが各
ブレーキ装置BFL〜BRRおよび油圧供給源油圧制御手段4
間に介設されており、開閉弁67FL,67FR,67Rが一方向油
圧伝達手段5FL〜5Rの出力油圧室59に接続されるもので
あるので、各ブレーキ装置BFL〜BRRの制動圧が油圧供給
源油圧制御手段4側に逃げることはない。
2から高油圧が得られなくなった場合を想定する。この
場合、油圧供給源油圧制御手段4の出力ポート47からの
油圧低下に応じて開閉弁67FL,67FR,67Rが開弁する。し
たがって補助油圧発生手段3の第2および第3油圧室2
0,21で生じていた制動油圧が、各ブレーキ装置BFL〜BRR
にそれぞれ直接作用することになり、制動力を確保する
ことができる。この際、油圧供給源油圧制御手段4を人
力で駆動する必要はなく、補助油圧発生手段3をブレー
キペダル1で駆動するのに必要な比較的軽い操作力で補
助油圧出力用油圧室である第2および第3油圧室20,21
の出力油圧を直ちに各ブレーキ装置BFL〜BRRに作用させ
ることができる。また一方向油圧伝達手段5FL〜5Rが各
ブレーキ装置BFL〜BRRおよび油圧供給源油圧制御手段4
間に介設されており、開閉弁67FL,67FR,67Rが一方向油
圧伝達手段5FL〜5Rの出力油圧室59に接続されるもので
あるので、各ブレーキ装置BFL〜BRRの制動圧が油圧供給
源油圧制御手段4側に逃げることはない。
制動操作終了後の非制動時には、油路66の油圧低下に
より開閉弁67FL,67FR,67Rが開弁し、各一方向油圧伝達
手段5FL〜5Rにおける出力油圧室59を補助油圧発生手段
3を介してリザーバRに連通させることができる。それ
により、一方向油圧伝達手段5FL〜5Rにおけるフリーピ
ストン60の入力油圧室58側への移動に応じて出力油圧室
59に負圧が発生することが回避され、またそのためにリ
ザーバを特別に設けることが不要となる。
より開閉弁67FL,67FR,67Rが開弁し、各一方向油圧伝達
手段5FL〜5Rにおける出力油圧室59を補助油圧発生手段
3を介してリザーバRに連通させることができる。それ
により、一方向油圧伝達手段5FL〜5Rにおけるフリーピ
ストン60の入力油圧室58側への移動に応じて出力油圧室
59に負圧が発生することが回避され、またそのためにリ
ザーバを特別に設けることが不要となる。
さらに非制動時に、エンジンの駆動力が過大となり、
駆動輪が過剰スリップを生じそうになると、トラクショ
ン制御用切換制御弁9が励磁される。これにより油圧供
給源2からの高油圧が一方向油圧伝達手段5FL,5FRの入
力油圧室58に作用し、駆動輪である左右前輪のブレーキ
装置BFL,BFRで制動力が発生し、過剰スリップの発生が
回避される。この後は、前述のアンチロック制御時と同
様に、流入弁7FL,7FRおよび流出弁8FL,8FRの励磁および
消磁制御により、制動力を制御可能である。
駆動輪が過剰スリップを生じそうになると、トラクショ
ン制御用切換制御弁9が励磁される。これにより油圧供
給源2からの高油圧が一方向油圧伝達手段5FL,5FRの入
力油圧室58に作用し、駆動輪である左右前輪のブレーキ
装置BFL,BFRで制動力が発生し、過剰スリップの発生が
回避される。この後は、前述のアンチロック制御時と同
様に、流入弁7FL,7FRおよび流出弁8FL,8FRの励磁および
消磁制御により、制動力を制御可能である。
このような車両用制動油圧制御装置において、油圧供
給源油圧制御手段4の入力圧作用室36には、補助油圧発
生手段3の第1油圧室16すなわち制御油圧出力用油圧室
が接続されており、油圧供給源油圧制御手段4は、ブレ
ーキペダル1の操作に応じて作動する補助油圧発生手段
3の第1油圧室16からの油圧を受けて作動するものであ
り、ブレーキペダル1および油圧供給源油圧制御手段4
が油圧を介して連結されることになる。したがって、ブ
レーキペダル1のストロークと、油圧供給源油圧制御手
段4におけるスプール38のストロークとを相互に独立し
て設定することが可能であり、それぞれのストロークの
設定自由度を比較的大きくすることができる。また油圧
供給源油圧制御手段4の出力ポート47から出力される油
圧の変化に対するペダル反力の設定自由度も比較的大き
くすることができる。
給源油圧制御手段4の入力圧作用室36には、補助油圧発
生手段3の第1油圧室16すなわち制御油圧出力用油圧室
が接続されており、油圧供給源油圧制御手段4は、ブレ
ーキペダル1の操作に応じて作動する補助油圧発生手段
3の第1油圧室16からの油圧を受けて作動するものであ
り、ブレーキペダル1および油圧供給源油圧制御手段4
が油圧を介して連結されることになる。したがって、ブ
レーキペダル1のストロークと、油圧供給源油圧制御手
段4におけるスプール38のストロークとを相互に独立し
て設定することが可能であり、それぞれのストロークの
設定自由度を比較的大きくすることができる。また油圧
供給源油圧制御手段4の出力ポート47から出力される油
圧の変化に対するペダル反力の設定自由度も比較的大き
くすることができる。
さらに以上の実施例では、シリンダ体61内にフリーピ
ストン60を摺動自在に嵌合して成る一方向油圧伝達手段
5FL,5FR,5Rを油圧供給源油圧制御手段4および各ブレー
キ装置BFL,BFR,BRL,BRR間に介設したが、本発明の他の
実施例として、油圧供給源2側からの作動油の流通のみ
を許容する逆止弁を一方向油圧伝達手段として油圧供給
源油圧制御手段4および各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,B
RR間、あるいは油圧供給源2および油圧供給源油圧制御
手段4間に介設してもよく、また油圧供給源2の出力油
圧あるいは油圧供給源油圧制御手段4の出力油圧の低下
により閉弁する開閉弁を一方向油圧伝達手段として油圧
供給源油圧制御手段3および各ブレーキ装置BFL,BFR,B
RL,BRR間にそれぞれ介設してもよく、さらに油圧供給源
油圧制御手段4の出力油圧が高いときに油圧供給源油圧
制御手段3および各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRR間を
接続する状態と、油圧供給源油圧制御手段4の出力油圧
が低いときに油圧供給源油圧制御手段4および各ブレー
キ装置BFL,BFR,BRL,BRR間を遮断する状態とを切換可能
に構成された切換弁を、開閉弁および一方向油圧伝達手
段の機能を兼ねるものとして用いることも可能である。
ストン60を摺動自在に嵌合して成る一方向油圧伝達手段
5FL,5FR,5Rを油圧供給源油圧制御手段4および各ブレー
キ装置BFL,BFR,BRL,BRR間に介設したが、本発明の他の
実施例として、油圧供給源2側からの作動油の流通のみ
を許容する逆止弁を一方向油圧伝達手段として油圧供給
源油圧制御手段4および各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,B
RR間、あるいは油圧供給源2および油圧供給源油圧制御
手段4間に介設してもよく、また油圧供給源2の出力油
圧あるいは油圧供給源油圧制御手段4の出力油圧の低下
により閉弁する開閉弁を一方向油圧伝達手段として油圧
供給源油圧制御手段3および各ブレーキ装置BFL,BFR,B
RL,BRR間にそれぞれ介設してもよく、さらに油圧供給源
油圧制御手段4の出力油圧が高いときに油圧供給源油圧
制御手段3および各ブレーキ装置BFL,BFR,BRL,BRR間を
接続する状態と、油圧供給源油圧制御手段4の出力油圧
が低いときに油圧供給源油圧制御手段4および各ブレー
キ装置BFL,BFR,BRL,BRR間を遮断する状態とを切換可能
に構成された切換弁を、開閉弁および一方向油圧伝達手
段の機能を兼ねるものとして用いることも可能である。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、油圧供給
源の油圧が正常である通常の制動時には、ブレーキペダ
ルの制動操作に伴って油圧供給源油圧制御手段の出力ポ
ートからブレーキ装置に制動圧を作用せしめて制動力を
得ることができ、この際、油圧供給源油圧制御手段の出
力油圧により開閉弁が閉じることにより補助油圧出力用
油圧室の出力油圧がブレーキ装置に作用することがな
く、制動操作量に応じて滑らかに変化する制動圧を油圧
供給源油圧制御手段からブレーキ装置に作用せしめるこ
とができる。また油圧供給源の油圧が異常に低下したと
きには、油圧供給源油圧制御手段の出力油圧低下に応じ
て開閉弁が開弁し、補助油圧発生手段の補助油圧出力用
油圧室からの油圧をブレーキ装置に作用させて制動力を
確保することができる。この際、一方向油圧伝達手段に
よりブレーキ装置の油圧が油圧供給源油圧制御手段側に
逃げることを阻止することができ、また油圧供給源油圧
制御手段を人力で駆動する必要はなく、補助油圧発生手
段をブレーキペダルで駆動するだけの比較的軽い操作力
で補助油圧出力用油圧室の出力油圧を直ちにブレーキ装
置に作用させることができる。しかも油圧供給源油圧制
御手段は、ブレーキペダルに連結された補助油圧発生手
段の制御油圧出力用油圧室からの油圧を受けて作用する
ものであり、ブレーキペダルおよび油圧供給源油圧制御
手段が油圧を介して連結されるので、ブレーキペダルの
ストロークおよび油圧供給源油圧制御手段のスプールの
ストロークを相互に分離して設定可能であり、それぞれ
のストロークの設定自由度を比較的大きくすることがで
き、油圧供給源油圧制御手段の出力油圧変化に対するペ
ダル反力の設定自由度も比較的大きくすることができ
る。
源の油圧が正常である通常の制動時には、ブレーキペダ
ルの制動操作に伴って油圧供給源油圧制御手段の出力ポ
ートからブレーキ装置に制動圧を作用せしめて制動力を
得ることができ、この際、油圧供給源油圧制御手段の出
力油圧により開閉弁が閉じることにより補助油圧出力用
油圧室の出力油圧がブレーキ装置に作用することがな
く、制動操作量に応じて滑らかに変化する制動圧を油圧
供給源油圧制御手段からブレーキ装置に作用せしめるこ
とができる。また油圧供給源の油圧が異常に低下したと
きには、油圧供給源油圧制御手段の出力油圧低下に応じ
て開閉弁が開弁し、補助油圧発生手段の補助油圧出力用
油圧室からの油圧をブレーキ装置に作用させて制動力を
確保することができる。この際、一方向油圧伝達手段に
よりブレーキ装置の油圧が油圧供給源油圧制御手段側に
逃げることを阻止することができ、また油圧供給源油圧
制御手段を人力で駆動する必要はなく、補助油圧発生手
段をブレーキペダルで駆動するだけの比較的軽い操作力
で補助油圧出力用油圧室の出力油圧を直ちにブレーキ装
置に作用させることができる。しかも油圧供給源油圧制
御手段は、ブレーキペダルに連結された補助油圧発生手
段の制御油圧出力用油圧室からの油圧を受けて作用する
ものであり、ブレーキペダルおよび油圧供給源油圧制御
手段が油圧を介して連結されるので、ブレーキペダルの
ストロークおよび油圧供給源油圧制御手段のスプールの
ストロークを相互に分離して設定可能であり、それぞれ
のストロークの設定自由度を比較的大きくすることがで
き、油圧供給源油圧制御手段の出力油圧変化に対するペ
ダル反力の設定自由度も比較的大きくすることができ
る。
また本発明の第2の特徴によれば、アキュムレータに
より補助油圧発生手段でのペダルストロークを容易に発
生させることができるとともに急激な反力が作用したと
きのダンパ作用をアキュムレータに果たせることができ
る。
より補助油圧発生手段でのペダルストロークを容易に発
生させることができるとともに急激な反力が作用したと
きのダンパ作用をアキュムレータに果たせることができ
る。
さらに本発明の第3の特徴によれば、ブレーキペダル
踏力に対するブレーキ圧の急激な立ち上がりを回避し
て、ブレーキ装置等の負荷軽減に寄与することができ
る。
踏力に対するブレーキ圧の急激な立ち上がりを回避し
て、ブレーキ装置等の負荷軽減に寄与することができ
る。
図面は本発明の一実施例を示す油圧回路図である。 1……ブレーキペダル、2……油圧供給源、3……補助
油圧発生手段、4……油圧供給源油圧制御手段、5FL,5
FR,5R……一方向油圧伝達手段、14……第1ハウジン
グ、16,20,21……油圧室、17……入力ピストン、18,19
……マスタピストン、35……第2ハウジング、36……入
力圧作用室、38……スプール、44……出力圧作用室、47
……出力ポート、48……解放ポート、49……入力ポー
ト、54……比例減圧弁、55……アキュムレータ、59……
出力油圧室、67FL,67FR,67R……開閉弁、 BFL,BFR,BRL,BRR……ブレーキ装置、R……リザーバ
油圧発生手段、4……油圧供給源油圧制御手段、5FL,5
FR,5R……一方向油圧伝達手段、14……第1ハウジン
グ、16,20,21……油圧室、17……入力ピストン、18,19
……マスタピストン、35……第2ハウジング、36……入
力圧作用室、38……スプール、44……出力圧作用室、47
……出力ポート、48……解放ポート、49……入力ポー
ト、54……比例減圧弁、55……アキュムレータ、59……
出力油圧室、67FL,67FR,67R……開閉弁、 BFL,BFR,BRL,BRR……ブレーキ装置、R……リザーバ
フロントページの続き (72)発明者 田島 和利 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−84254(JP,A) 特開 昭61−102360(JP,A) 特公 昭61−53265(JP,B2) 特公 昭58−57333(JP,B2) 米国特許3827759(US,A)
Claims (3)
- 【請求項1】油圧供給源からの油圧をブレーキペダルの
制動操作に応じて制御可能にして油圧供給源およびブレ
ーキ装置間に介設される油圧供給源油圧制御手段と、該
油圧供給源油圧制御手段の出力油圧低下に応じて開弁す
る開閉弁と、ブレーキペダルの制動操作に応じた油圧を
発生可能であるとともに前記開閉弁を介してブレーキ装
置に接続される補助油圧発生手段とを備える制動油圧制
御装置において、補助油圧発生手段は、ブレーキペダル
の制動操作に応じて前進作動すべく該ブレーキペダルに
連動、連結される入力ピストンと、該入力ピストンとの
間に制御油圧出力用油圧室を画成するとともに前面を補
助油圧出力用油圧室に臨ませて入力ピストンの前方に配
置されるマスタピストンとが第1ハウジングに摺動自在
に嵌合されて成り、油圧供給源油圧制御手段は、出力ポ
ート、油圧供給源に通じる入力ポート、ならびにリザー
バに通じる解放ポートを有する第2ハウジングと、出力
ポートと入力ポートおよび解放ポートとの間の連通、遮
断を軸方向移動に応じて切換えるべく第2ハウジングに
摺動自在に嵌合されるスプールと、出力ポートを入力ポ
ートに連通させる方向に前記スプールを付勢する油圧力
を発揮すべく第2ハウジング内に形成される入力圧作用
室と、出力ポートを解放ポートに連通させる方向に前記
スプールを付勢する油圧力を発揮すべく第2ハウジング
内に形成されるとともに出力ポートに通じる出力圧作用
室とを備え、ブレーキ装置に通じるとともに前記開閉弁
を介して前記補助油圧発生手段の補助油圧出力用油圧室
に接続される出力油圧室を備える一方向油圧伝達手段
が、油圧供給源油圧正常時の前記出力ポートから前記出
力油圧室への油圧伝達を可能とするとともに油圧供給源
油圧異常低下時には前記出力油圧室から油圧供給源側へ
の作動油の流通を不能として前記油圧供給源油圧制御手
段の出力ポートおよびブレーキ装置間に設けられ、前記
入力圧作用室は補助油圧発生手段の制御油圧出力用油圧
室に接続されることを特徴とする制動油圧制御装置。 - 【請求項2】前記入力圧作用室と、補助油圧発生手段の
制御油圧出力用油圧室とを結ぶ油路には、アキュムレー
タが介設されることを特徴とする第(1)項記載の制動
油圧制御装置。 - 【請求項3】補助油圧発生手段の制御油圧出力用油圧室
と、アキュムレータとの間には比例減圧弁が介設される
ことを特徴とする第(2)項記載の制動油圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9846589A JP2632210B2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | 制動油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9846589A JP2632210B2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | 制動油圧制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02279449A JPH02279449A (ja) | 1990-11-15 |
JP2632210B2 true JP2632210B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=14220429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9846589A Expired - Lifetime JP2632210B2 (ja) | 1989-04-18 | 1989-04-18 | 制動油圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2632210B2 (ja) |
-
1989
- 1989-04-18 JP JP9846589A patent/JP2632210B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02279449A (ja) | 1990-11-15 |
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