JP2812860B2 - 眼内レンズ - Google Patents

眼内レンズ

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JP2812860B2
JP2812860B2 JP5216159A JP21615993A JP2812860B2 JP 2812860 B2 JP2812860 B2 JP 2812860B2 JP 5216159 A JP5216159 A JP 5216159A JP 21615993 A JP21615993 A JP 21615993A JP 2812860 B2 JP2812860 B2 JP 2812860B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、白内障等の手術にお
いて水晶体を摘出した後に視力を矯正する目的で水晶体
嚢内に移植して用いられる眼内レンズに関する。特に、
本発明は、レンズ本体と支持部とが同一材料で一体に成
形された、いわゆるシングルピース型の眼内レンズに関
する。
【0002】
【従来の技術】白内障等の手術において水晶体を摘出し
た後に、視力を矯正させるために、眼内レンズが用いら
れる。この眼内レンズは、白内障等に罹った眼球を切開
して水晶体の内容物を摘出除去した後に、水晶体嚢内に
挿入して移植することによって視力を矯正させる目的で
用いられるものである。この眼内レンズは、水晶体の代
わりに光を網膜へ結像させる光学部としての役割を果た
すレンズ本体と、このレンズ本体を水晶体嚢内に支持す
るための支持部とを有している。眼内レンズは、支持部
を水晶体を摘出した後の水晶体嚢の内壁に当接させるこ
とによって、適切な位置に支持される。このようにし
て、レンズ本体の光軸が眼球の光軸に一致するように位
置決めされて、眼内レンズが水晶体嚢内に移植される。
【0003】かかる眼内レンズは、スリーピース型とシ
ングルピース型とに大別される。スリーピース型眼内レ
ンズは、レンズ本体と支持部とが別々に作製されて、後
から一体に固定されたものである。具体例としては、ポ
リメタクリル酸メチル等のメタクリル樹脂で成形された
レンズ本体に小孔を設けて、この小孔にポリフッ化ビニ
リデン製の支持部の一端を挿入して、小孔周辺のメタク
リル樹脂を溶融・固化させて固定したもの等がある。こ
れに対して、シングルピース型眼内レンズは、レンズ本
体と支持部が同一材料で一体に成形されたものである。
このシングルピース型眼内レンズは、上記のスリーピー
ス型に比較して、製造工程が単純であって量産化・自動
化がし易く、また各支持部同士の対称性および平衡安定
性に優れるという長所を有する。
【0004】しかしながら、シングルピース型の場合に
は、レンズの材料として何を使用するかによって、支持
部の材料も一義的に決まってしまう。一般に、レンズ材
料としては、強度,光学的特性,生体適合性に優れ、生
体内劣化が小さい等の点で、ポリメタクリル酸メチル等
のメタクリル樹脂が多く用いられる。しかし、これらの
メタクリル樹脂は硬質プラスックであり、柔軟性に欠
け、変形しにくい。上述の如く、眼内レンズの水晶体嚢
内への挿入は支持部を撓めて行われ、支持部の弾性復元
力によって、眼内レンズが水晶体嚢内の所定の位置に所
定の向きで保持される。従って、変形性に乏しいメタク
リル樹脂からなる支持部の場合、水晶体嚢内への挿入操
作が行いにくく、極端な場合には支持部が折れてしまう
恐れすらあった。特に、レンズ本体に近い支持部の根元
近傍において折損の恐れが大きい。
【0005】そこで、かかる問題点に鑑みて、メタクリ
ル樹脂等の柔軟性に乏しい硬質プラスック材料からな
る支持部の変形を容易にして折れにくいものとするた
め、種々の工夫がされた眼内レンズが開発されている。
このような眼内レンズとしては、例えば、特開平4−3
09347号公報に記載された眼内レンズの発明等があ
る。この公報に記載された技術について、図5を参照し
つつ説明する。図5は、従来技術における眼内レンズの
構造を示す平面図である。図5に示されるように、この
眼内レンズ102は、レンズ本体104から対照的に延
びる一対の支持部110Aおよび110Bを有してい
る。レンズ本体104および支持部110A,110B
は、ポリメタクリル酸メチルからなり、一体に成形され
ている。これらの支持部110A,110Bは、レンズ
本体104との接続部106A,106Bと先端部12
0A,120Bとの間の部分が、支持部の全長の80%
以上の範囲において細くなっており、ほぼ一定の幅を有
している。また、この範囲における厚みに対する幅の比
率が0.5〜1.0の範囲内とされている。かかる構造
によって、支持部110A,110Bは外力に対する柔
軟性を有するものとなり、水晶体嚢内への挿入操作に際
して容易に変形するため、支持部の折損等がないシング
ルピース型の眼内レンズとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
眼内レンズ102においては、支持部110A,110
Bの幅が、全長の80%以上の範囲において細くなって
おり、外力が加わるとこの範囲全体が撓むため、支持部
が変形し過ぎることになる。このため、水晶体嚢内への
挿入の際に支持部が撓み過ぎ、レンズ本体の位置および
方向が安定せず、挿入操作が困難であるという問題点が
あった。そこで、本発明では、水晶体嚢内への挿入に際
して支持部の折損の恐れが少なく、しかもレンズ本体の
位置および方向を安定させることができ、水晶体嚢内へ
の挿入が容易なシングルピース型の眼内レンズを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、上記課題を解決するために、光学部と、該光学部か
ら一体に延びる支持部とを有する眼内レンズであって、
前記支持部は前記光学部に繋がる根元部とこれに続く第
1部位、第2部位、第3部位および先端部を有し、前記
第1部位は前記根元部との境界から前記第2部位との境
界まで前記支持部において最も細くかつほぼ一定の幅を
有しており、前記第2部位の幅は前記第1部位との境界
から前記第3部位との境界に向かって漸進的に拡がり、
前記第3部位は前記第2部位との境界から前記先端部と
の境界まで前記第2部位の最大幅にほぼ等しい一定の幅
を有しており、前記第1部位と前記第2部位の合計の長
さが前記支持部の全長の50%未満であることを特徴と
する眼内レンズを創出した。
【0008】
【作用】さて、本発明の眼内レンズにおける支持部は、
光学部と根元部において繋がり、この根元部に続く第1
部位において最も細くなり、続く第2部位においては次
第に太くなり、さらに続く第3部位においては一定の幅
で先端部まで延びる構造を有している。そして、第1部
位と第2部位との合計の長さが支持部の全長の50%未
満となっている。かかる構造を有する本発明の眼内レン
ズは、移植において水晶体嚢内に挿入される際には、光
学部が把持されて、一方の支持部と光学部が挿入され
る。次いで、残りの支持部が把持され、嚢内に挿入され
る。このとき、最も折損等の恐れのある第1部位および
第2部位が充分な変形性を有するため、支持部の折損の
恐れが極めて少なくなる。また、支持部の全長の50%
未満の長さを有する第1部位および第2部位が主として
変形し、他の部分の変形は少なくなるため、支持部全体
として撓み過ぎることがなく、水晶体嚢内において充分
な形状保持性を有する。従って、挿入に際して、水晶体
嚢内で光学部の位置決めおよび方向決めを確実に行うこ
とができ、挿入操作が容易になる。このようにして、水
晶体嚢内への挿入に際して支持部の折損の恐れが少な
く、かつ、レンズ本体の位置および方向を安定させるこ
とができ、水晶体嚢内への挿入が容易なシングルピース
型の眼内レンズとなる。
【0009】
【実施例】
実施例1 次に、本発明を具現化した実施例1について、図1,図
2,図4および表1を参照して説明する。図1は、本発
明に係る眼内レンズの実施例1の全体構造を示す平面図
および側面図である。また、図2は、眼内レンズの実施
例1の各部の寸法を示す平面図である。図1に示される
ように、本実施例の眼内レンズ2は、レンズ本体4の対
向する位置から一対の婉曲した支持部10A,10Bが
延びた構造を有している。レンズ本体4および支持部1
0A,10Bの材質は、いずれもポリメタクリル酸メチ
ルである。図1(B)に示されるように、支持部10
A,10Bはレンズの中心面に対して10度の角度で設
けられている。また、レンズ本体4の直径Dは、後述す
るように6.3mmである。
【0010】レンズ本体4には、一対のポジショニング
ホール6Aおよび6Bが穿設されている。これらのポジ
ショニングホール6A,6Bは、眼内レンズ2を水晶体
嚢内に挿入した後にレンズ本体4の位置および向きを調
整するために、尖った治具の先端を引っ掛けるための孔
である。本実施例の眼内レンズ2においては、レンズ本
体4の周縁の対称の位置に二個のポジショニングホール
が設けられているが、一個,三個あるいは四個設けられ
る場合もあり、またポジショニングホールがないものも
ある。なお、かかる眼内レンズ2は、ポリメタクリル酸
メチルのブロックからNC(数値制御)旋盤等を用いた
削り出しまたはモールディング等によって製造される
が、これらの製造手順は公知の技術であるので、詳しい
説明は省略する。
【0011】各支持部10A,10Bは、それぞれ根元
部12,第1部位14,第2部位16,第3部位18,
および先端部20からなっている。根元部12は、レン
ズ本体4と支持部10A,10Bとが繋がる部位であ
り、レンズ本体4の周縁部から急激に幅が狭まる部分で
ある。第1部位14は、根元部12の終端の幅と等しい
ほぼ一定の幅を有している。この第1部位14は、支持
部10A,10Bにおいて最も幅が狭くなっている部位
である。第2部位16は、第1部位14の終端の幅と等
しい幅から始まって、レンズ本体4から離れるに従って
次第に幅が広がる構造を有している。さらに、第3部位
18は、第2部位16の終端の幅と等しい一様の幅を有
している。そして、第3部位18は、先端部20までは
一様の幅で延びているが、先端部20において幅が大き
くなり、膨らんだ形状となっている。このようにして、
各支持部10A,10Bは、根元部12から先端部20
まで滑らかに連続した形状を有している。
【0012】ここで、根元部12の長さaは0.2〜
0.8mmの範囲内であることが好ましい。また、第1
部位14の長さbは、0.01〜2.0mmの範囲内で
あることが好ましい。そして、第1部位14と第2部位
16を合わせた長さ(b+c)は、支持部10Aの全長
(a+b+c+d)の50%未満になるように作られて
いる。また、第1部位14の幅は、0.06〜0.14
mmの範囲内であることが好ましい。さらに、第2部位
16の幅は0.06〜0.24mmの範囲内であること
が好ましく、第3部位18の幅は0.14〜0.24m
mの範囲内であることが好ましい。
【0013】次に、本実施例の眼内レンズ2の各部の具
体的な寸法について、図2を参照して説明する。本実施
例の眼内レンズ2は、レンズ本体4が直径6.3mmの
円形であり、無負荷の状態における支持部10A,10
Bの最も離れた部位間の距離(すなわち図2の二点鎖線
で示した円の直径)は12.5mmである。眼内レンズ
2の支持部10の各部は、図2に示されるような寸法を
有している。すなわち、第1部位14の幅はほぼ一定で
0.12mmであり、第2部位16の幅は0.12mm
から0.16mmまで拡がっている。また、第3部位1
8の幅はほぼ一定で、0.16mmである。そして、第
1部位14と第2部位16を合わせた長さは、約2mm
であり、支持部の全長の約25%となっている。また、
第1部位14,第2部位16,第3部位18の厚さはい
ずれも0.16mmであり、一様な厚みを有している。
これらの寸法を、まとめて表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】さて、かかる構造を有する眼内レンズ2の
特性について、図4および表1を参照しつつ説明する。
眼内レンズ2の支持部10A,10Bの基本的特性とし
て、支持部の一点に外力を加えたときの破断時までの引
張り距離および支持部10A,10Bを挟んで一定長さ
に圧縮したときの荷重を調べた。ここで、支持部の変形
距離を調べるための引張り試験装置について、図4を参
照して説明する。図4は、眼内レンズ2の支持部10
A,10Bの引張り試験のための試験装置を示す正面図
である。図4に示されるように、この引張り試験装置3
0は、上部がY字型の装置本体40と、装置本体40の
上方に設けられ、供試体に引張り力を付与するための引
張り試験機32を中心として構成されている。前記装置
本体40の内側には、一対の保持円板48A,48Bを
備えている。これらの保持円板48A,48Bには雌ね
じが設けられており、この雌ねじにおいて、装置本体4
0の内側に設けられた一対の雄ねじ部46A,46Bに
螺合されている。
【0016】この装置本体40への供試体の取付けは、
次の様にして行われる。まず、供試体となる眼内レンズ
2のレンズ本体4が、レンズ固定治具50に接着剤によ
って貼り付けられる。次に、このレンズ固定治具50
が、貼り付けられた眼内レンズ2が図4の向きとなるよ
うに、前記一対の保持円板48A,48Bの間に置かれ
る。そして、保持円板48A,48Bを互いに逆方向に
ねじ回すことによって、レンズ固定治具50が保持円板
48A,48B間に挟持される。次に、このように固定
された眼内レンズ2の一方の支持部10Aに対して、引
張りロッド34が取り付けられる。図4に示されるよう
に、引張りロッド34の先端には支持部取付け用の隙間
36が設けられており、この取付け用隙間36に支持部
10Aを貫通させて圧着によって固定される。このよう
にして支持部10Aに取り付けられた引張りロッド34
の上端が、引張り試験機32の下端の図示しないチャッ
ク機構に固定される。
【0017】さらに、本実施例では、現実の使用状態に
近い条件とするために、眼球内に満たされている房水に
近い組成の液体(BSS)中で試験を行う。すなわち、
装置本体40の両面に耐水性の透明テープ42(図4で
は手前側のみ図示)を張りつけて、装置本体40の内側
が房水に近い組成の液体(BSS)で満たされる。さ
て、このように眼内レンズ供試体をセットした後に、引
張り試験が実施される。引張りロッド34を50mm/
minの速度で連続的に動かして、支持部10Aが折損
したときの引張り距離が測定される。このようにして、
20本の支持部について破断するまでの引張り距離(以
下、「破断距離」という。)を測定したところ、その平
均値は6.8mmであり、好ましい折れにくさを有する
ものであった。また、別に、5本の支持部について2m
m圧縮時における荷重を測定したところ、その平均値は
370mgfであり、好ましい値であった。
【0018】これに対して、比較例1として、支持部の
幅が全長に渡って0.16mmである以外は実施例1と
同様の構造を有する眼内レンズを作成して、同様の方法
で破断距離および2mm圧縮時の荷重を測定した。その
結果、表1に示されるように、破断距離は、5.8mm
と短く、可撓性に劣ることが分かった。また、2mm圧
縮時の荷重は720mgfであり、やや固いものであっ
た。また、比較例2として、支持部の幅が全長に渡って
0.10mmであり、支持部の厚さが0.14mmであ
る以外は実施例1と同様の構造を有する眼内レンズを作
成して、同様に特性を測定した。その結果、表1に示さ
れるように、破断距離は8.6mmと長く折れにくさに
は優れているが、2mm圧縮時の荷重が160mgfで
柔らか過ぎることが分かった。このため、豚眼を用いて
水晶体嚢内への挿入試験を行ったところ、支持部が柔ら
か過ぎて光学部の位置・方向が安定せず、挿入操作が行
いにくいものであった。このように、実施例1の眼内レ
ンズ2によれば好ましい支持部の特性が得られるのに対
して、支持部の各部位の幅を一定にした比較例の場合に
は、いずれも好ましくない結果が得られることが分かっ
た。
【0019】実施例2 次に、本発明を具現化した実施例2について、主として
図3および表1を参照して説明する。本実施例の眼内レ
ンズも、レンズ本体および支持部がポリメタクリル酸メ
チルで製造されており、図1に示される実施例1の眼内
レンズ2と同様な全体構造を有している。次に、本実施
例の眼内レンズ52の各部の具体的な寸法について、図
3を参照して説明する。本実施例の眼内レンズ52は、
図3に示されるように、レンズ本体54の直径Dが5.
5mmであり、またポジショニングホールが設けられて
いない点において実施例1と相違している。無負荷の状
態における支持部60A,60Bの最も離れた部位間の
距離は12.5mmで実施例1と同一である。眼内レン
ズ52の支持部60の各部は、図3に示されるような寸
法を有している。すなわち、第1部位64の幅はほぼ一
定で0.12mmであり、第2部位66の幅は0.12
mmから0.16mmまで拡がっている。また、第3部
位68の幅はほぼ一定で、0.16mmである。そし
て、第1部位64と第2部位66を合わせた長さは、約
2mmであり、支持部の全長の約25%である。また、
第1部位64,第2部位66,第3部位68の厚さはい
ずれも0.16mmであり、一様な厚みを有している。
これらの寸法を、まとめて表1に示す。
【0020】かかる構造を有する眼内レンズ52につい
て、実施例1と同様の方法に従って、20本の支持部に
ついての破断距離と、5本の支持部について2mm圧縮
時の荷重を測定した。その結果、表1に示されるよう
に、破断距離の20本の平均値は6.7mmであり、好
ましい折れにくさを有するものであった。また、2mm
圧縮時における荷重の5本の平均値は440mgfであ
り、好ましい値であった。
【0021】これに対して、比較例3として、支持部の
幅が全長に渡って0.16mmである以外は実施例2の
眼内レンズ52と同様の構造を有する眼内レンズを作成
して、同様に特性を測定した。その結果、表1に示され
るように、破断距離は、5.1mmと短く、好ましくな
い折れにくさであることが分かった。また、2mm圧縮
時の荷重は960mgfであり、やや固いものであっ
た。このように、実施例2の眼内レンズ52によれば好
ましい支持部の特性が得られるのに対して、支持部の各
部位の幅を一定にした比較例の場合には、好ましくない
結果が得られることが分かった。
【0022】上記の各実施例においては、一対の支持部
を有する眼内レンズの場合について説明したが、本発明
は、支持部の数によって限定されるものではない。ま
た、眼内レンズの材料についても、ポリメタクリル酸メ
チル以外の硬質材料であっても構わない。眼内レンズの
支持部以外の部分の構造,形状,大きさ,数,配置等に
ついても、上記の各実施例に限定されるものではない。
【0023】
【発明の効果】本発明においては、支持部がその全長の
50%未満の長さで光学部との根元部から一旦細くなっ
た後に次第に太くなり、その後は一定の幅で先端部まで
延びる構造を有する眼内レンズを創出したために、水晶
体嚢内への挿入に際して支持部が折損しにくくなり、し
かもレンズ本体の位置および方向を安定させることがで
き、水晶体嚢内への挿入が容易となる。これによって、
水晶体嚢内への移植手術において破損の恐れがなく、し
かもスムースな挿入が可能な実用的な眼内レンズとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る眼内レンズの実施例1および実施
例2の全体構造を示す平面図および側面図である。
【図2】眼内レンズの実施例1の各部の構造を示す平面
図である。
【図3】眼内レンズの実施例2の各部の構造を示す平面
図である。
【図4】眼内レンズの実施例1および実施例2における
支持部の引張り試験のための試験装置を示す正面図であ
る。
【図5】従来の眼内レンズの全体構成を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
2 眼内レンズ 4 光学部 10A,10B 支持部 12 根元部 14 第1部位 16 第2部位 18 第3部位 20 先端部
フロントページの続き (72)発明者 阪西 弘太郎 愛知県名古屋市西区則武新町二丁目22番 14号 株式会社メニコン 流通センター ビル内 (72)発明者 真野 千鶴子 愛知県名古屋市西区則武新町二丁目22番 14号 株式会社メニコン 流通センター ビル内 (72)発明者 山田 義治 愛知県名古屋市西区則武新町二丁目22番 14号 株式会社メニコン 流通センター ビル内 (56)参考文献 特開 平4−309347(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61F 2/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学部と、該光学部から一体に延びる支持
    部とを有する眼内レンズであって、 前記支持部は前記光学部に繋がる根元部とこれに続く第
    1部位、第2部位、第3部位および先端部を有し、 前記第1部位は前記根元部との境界から前記第2部位と
    の境界まで前記支持部において最も細くかつほぼ一定の
    幅を有しており、 前記第2部位の幅は前記第1部位との境界から前記第3
    部位との境界に向かって漸進的に拡がり、 前記第3部位は前記第2部位との境界から前記先端部と
    の境界まで前記第2部位の最大幅にほぼ等しい一定の幅
    を有しており、 前記第1部位と前記第2部位の合計の長さが前記支持部
    の全長の50%未満であることを特徴とする眼内レン
    ズ。
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