JP5522625B2 - 眼内レンズ - Google Patents

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本発明は、被検者眼の眼内に設置する眼内レンズに関する。
従来、白内障の手術方法の一つとして水晶体を摘出した後、水晶体の代わりとして屈折力を持った光学部と、光学部を眼内で支える一端が開放されたループ状の支持部を持つ眼内レンズを挿入する手法が一般的に用いられている。このような眼内レンズは、患者眼に設けられる切開創から眼内に挿入されるため、患者眼の切開創をできるだけ小さくするように、折り曲げ可能な柔軟性と、もとの状態に復元可能な弾性とを備える素材にて、光学部と支持部とが一体的に形成されたワンピース型の眼内レンズが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、このような眼内レンズの挿入では、インジェクターと呼ばれる眼内レンズ挿入器具を用いて眼内レンズを折り曲げた(折り畳んだ)状態で眼内に挿入させる技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。折り曲げられた状態で眼内に挿入された眼内レンズは、眼内で開くことでもとの形状に復元し、水晶体が除去された水晶体嚢等に設置される。
特表2005−507286号公報 特開2006−333924号公報
ところで、前述したようなワンピース型の眼内レンズは、インジェクターによる折り曲げ作業によって支持部を折り曲げた状態で光学部上に位置させながら光学部とともに一体的に折り畳まれることが多い。そして、インジェクターから送出された眼内レンズは水晶体が取り除かれた嚢内で広げられ、支持部によって眼内で好適に配置される。このように支持部を光学部上に位置させながら折り畳むことにより、折り畳み時に生じやすい支持部のねじれが抑制され、眼内において好適に解放動作が行われる。しかしながら、眼内レンズの折り畳みの際に光学部と支持部とを一体的に折り畳むことは、折り畳んだ際の押出方向での眼内レンズの断面積が大きくなり、眼内レンズが送出されにくくなる要因となる、またこのような問題はインジェクター側の送出路の径を大きくすることで解消することができるが、インジェクターの先端部外径が大きくなるため、被検者眼の切開創を大きくしなければならない、という新たな問題が生じてしまう。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、支持部を光学部とともに一体的に折り畳むことによる押出方向での眼内レンズの断面積の増加を抑制することができ、インジェクターからの送出、嚢内への配置を好適に行うことができる眼内レンズを提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 光学部と、該光学部に一体的に形成され前記光学部を眼内で支持するための一対の支持部とを備える折り曲げ可能な眼内レンズにおいて、前記支持部は、前記光学部に連結される前記支持部の基端に形成され前記支持部全体を撓ませるための基点となる第1括れ部と,前記支持部の先端から所定の長さだけ撓ませるための基点とするために前記第1括れ部と前記支持部の先端との間に形成される第2括れ部と,を有し、前記第2括れ部が形成された位置における前記支持部の幅は前記第1括れ部が形成された位置における前記支持部の幅よりも狭くなるように,又は、前記第2括れ部の位置での前記支持部の断面積は前記第1括れ部の位置での前記支持部の断面積に比べて小さくなるように形成され、前記第1括れ部から前記第2括れ部に向かう支持部の幅に対して前記第2括れ部から前記先端に向かう支持部の幅が狭くなっている、ことを特徴とする。
(2) 押出棒を用いてインジェクター内で折り畳まれる眼内レンズであって,光学部と、該光学部に一体的に形成され前記光学部を眼内で支持するための一対の支持部とを備える折り曲げ可能な眼内レンズにおいて、前記支持部は、前記光学部に連結される前記支持部の基端に形成され前記支持部全体を撓ませるための基点となる第1括れ部と,前記支持部の先端から所定の長さだけ撓ませるための基点とするために前記第1括れ部と前記支持部の先端との間に形成される第2括れ部と,
を有し、前記第2括れ部が形成された位置における前記支持部の幅は前記第1括れ部が形成された位置における前記支持部の幅よりも狭くなるように,又は、前記第2括れ部の位置での前記支持部の断面積は前記第1括れ部の位置での前記支持部の断面積に比べて小さくなるように形成され、前記押出棒が前記支持部に接触する部分における支持部の幅が,前記第1括れ部から前記第2括れ部に向かう支持部の幅に対して狭くなっている、ことを特徴とする。
本発明によれば、支持部を光学部とともに一体的に折り畳むことによる押出方向での眼内レンズの断面積の増加を抑制することができ、インジェクターからの送出、嚢内への配置を好適に行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態である眼内レンズ100の構成を説明する図である。図1(a)は正面図、図1(b)は側面図である。眼内レンズ100は所定の屈折力を有する光学部110と、光学部110を眼内で支持するための一対の支持部120からなる。支持部120は、一端が自由端のループ形状とされる。
本実施形態の光学部110及び支持部120は、HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)等の単体、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの複合材料等、折り曲げ可能であると共に、嚢内で眼内レンズ100が固定されるために必要となる反発力を有する軟性眼内レンズ用の材料から形成されている。眼内レンズ100は、前述した眼内レンズ材料を使用し、光学部110と支持部120を切削加工、モールディング加工等で一体的に形成する1ピース型の眼内レンズとされる。
光学部110は円盤状の部材であり、所定の曲率を持つ凸面で形成された前面111と、所定の曲率を持つ凸面で外周部(周縁部)にエッジ部115が形成された後面112とを備える。エッジ部115は、少なくとも光学部110周縁の後方側に形成され、眼内レンズ100が患者眼の嚢内に設置された際に、後嚢に接触するか又は食い込む程度の形状(角度)を有する。エッジ部115が後嚢に密着することにより、後発白内障を抑制する。具体的には、嚢に接触したエッジ部115が、光学部110の周辺から遊走してくる細胞を後面112側に入り込むことを抑制し、後面112後方の後嚢に細胞由来の白濁が起こりにくいようにしている。
嚢内で光学部110を支えるための支持部120は、一端が自由端とされ、他端(基端)が光学部110に繋げられている。また、支持部120は、光学部110の中心(光軸L)を介して向き合うように置かれ、所定の長さだけ放射状に延びるように形成されている。また、支持部120は所定角度だけ光軸L回りに折り曲げられた状態で先端に向けて内側に湾曲しながら延びている。これにより、後述する眼内レンズの射出時において、嚢内で眼内レンズ100が開くときに、支持部120が回転しにくくなる。
支持部120の長さは、支持部120の根元Rでの幅waの中間点w1と光学部110の中心(光軸L)とを結ぶ線分と、支持部120の先端Pと光学部110の中心とを結ぶ線分とのなす角θが50°以上90°以下となるように形成される。角θが50°未満であると、水晶体嚢と支持部120との接触が十分ではなく眼内レンズを安定して支持させることが難しい。また、角θが90°を超えると、支持部120が長くなりすぎてしまい、後述する眼内レンズ挿入器具の使用において支持部120が絡みやすくなる。
また、支持部120の内側(眼内レンズ100を眼内に配置したときに嚢に接触しない側)において、先端Pと根元Rとの間には括れ部125が、光学部110との接続位置である根元R付近には括れ部126が形成されている。2箇所の括れ部125、126は前後の支持部120の幅よりも細くなるように内側(内周)が括れることにより形成されている。なお、本実施形態では括れ部125は、前後の支持部120の幅よりも狭くなるように内側が括れている形状としているが、これに限るものではない。支持部120の先端付近に所定の応力が加わった際に、支持部120の途中を基点として折り曲げられる(撓む)ような作用を得ることのできる形状であればよい。例えば、図6に示すように、先端から基端へ向かう支持部120の幅が、途中で狭くなることなく同程度の幅で所定の長さだけ維持され、そこから幅が急激に広がるように変化するように形成された内周形状部分であってもよい。このような内周形状部分も本実施形態でいう括れ部に含まれる。
なお、支持部120において、括れ部125の位置の幅は括れ部126の位置の幅よりも狭く(細く)なるように形成される。又は、支持部120を括れ部125、126のそれぞれの位置で切断して見たときに、括れ部125の位置での断面積は、括れ部126の位置での断面積に比べて小さくなるように形成される。
ここで、括れ部125から先端Pまでを支持部120の先端部121a、括れ部125から括れ部126までを支持部120の後端部121bとすると、括れ部125の幅は先端部121aの幅wbよりも若干狭く、括れ部126の幅は後端部121bの幅wcより若干狭くなっている。なお、先端部121aの幅wbは好ましくは0.1mm〜0.6mm、より好ましくは0.2mm〜0.5mmである。また後端部121bの幅wcは幅wbよりも広くされており、好ましくは0.6mm〜1.5mm、より好ましくは0.7mm〜1.1mmである。また、先端部121a及び後端部121bの厚さ(光学部の光軸方向における支持部厚さ)は、同程度であってもよいが、後端部121bの厚さに対して先端部121aの厚さを若干薄くすることもできる。先端部121aの厚さは好ましくは0.2mm〜0.5mm、より好ましくは0.3mm〜0.4mmである。また、後端部121bの厚さは、0.3mm〜0.6mm、好ましくは0.4mm〜0.5mmである。
このような構成のため、支持部120先端に所定の応力が加えられると、括れ部125を基点として支持部120の先端部121a、が曲げられ、支持部120の先端部121aから後端部121b付近まで一様に所定の応力が加えられると、括れ部126を基点として支持部120全体が折り曲げられる(撓る)こととなる。
眼内レンズ100の最外径(最大全長)は、嚢内に眼内レンズ100を設置した際に支持部120の外側から内側に向かって好適な応力がかかる程度の大きさとされ、好ましくは9mm以上15mm以下である。また、光学部110の直径は、瞳孔の大きさに基づいて設定され、好ましくは4mm以上8mm以下とされる。前述した支持部120の長さを規定する角θの条件と合わせて、これらの条件を満足するように支持部120の形状が設定される。なお、患者眼の嚢の径を予め所定値(例えば直径10mm)に設定したとすると、眼内レンズ100の最外径は所定値より十分長い径(例えば11mm〜15mm程度)とされる。このとき、支持部120は、支持部の先端から括れ部125と括れ部126の間までの外周が光学部110の中心から所定値にて定めた円周(設定した嚢の径)よりも外側に位置するように設計される。なお、括れ部125と括れ部126との間に形成される支持部120の外周全てが設定した嚢の径よりも外側に位置する必要はなく、括れ部125と括れ部126との間に形成される支持部120の外周部分のうち先端側からみて半分程度が設定した嚢の径よりも外側に位置する設計であってもよい。
次に、眼内レンズ100を患者眼に挿入するための眼内レンズ挿入器具1(インジェクター)について説明する。図2は本実施の形態で使用する眼内レンズ挿入器具1の外観を示した概略外観図である。図2(a)は眼内レンズ挿入器具1を上方から、図2(b)は側方から見た状態を示している。
眼内レンズ挿入器具1は、眼球に挿入する側から順に、眼球に形成される切開創に挿入する挿入部を備え、眼内レンズ100(図1参照)を設置するための載置部が設けられたレンズ保持部10(以下、カートリッジという)と、先端にカートリッジ10を装着する筒部20と、カートリッジ10及び筒部20の内部を挿通し、筒部20に装着されたカートリッジ10先端から眼内レンズ100を外部に押し出すための押出機構部30、とからなる。
図3はカートリッジ10の構成図である。図3(a)は斜視図、図3(b)はカートリッジ10を上方から見た状態である。カートリッジ10は先端に向かうにしたがって、その径が徐々に小さく(細く)なるテーパ形状を有する挿入部11と、眼内レンズ100を設置する載置部12とが一体的に形成されている。なお、カートリッジ10は、その全体が合成樹脂にて形成されており、一度の使用で廃棄する使い捨てタイプとなっている。
挿入部11は中空の筒形状となっており、折り畳まれた眼内レンズ100がこの中空部分を通して外部に送り出されるようになっている。また、載置部12は、2つの半割部材12a,12bから形成されており、図3(a)に示すように半割部材12a及び12bの下縁同士がヒンジ部13によって連結され、開閉可能となっている。14a及び14bは半割部材12a,12bに各々設けられた載置台であり、眼内レンズ100を載せる載置面の形状(壁面形状)は、眼内レンズ100を折り曲げる方向に沿った曲面を有している。また、挿入部11の載置部12側には、眼内レンズ100の支持部120の一方を当接させるための押え部19が設けられている。
半割部材12a及び12bを閉じ合わせると、載置台の壁面形状(載置面形状)が変形し、挿入部11の基端側開口形状(半円形状)と略一致するようになっている。また、半割部材12a,12bが閉じ合ったときの載置部12の外形は、筒部20の内壁形状と略一致するようになっている。半割部材12aの側面には、使用者がカートリッジ10を持つ際に把持する平板状の把持部16が設けられている。15a及び15bは半割部材12a,12bの各々に設けられたカバーであり、半割部材12aと半割部材12bとが閉じ合ったときに、載置台14a及び載置台14bの上方を覆うように形成されている。
このような構成を備えるカートリッジ10は、載置部12が開いた状態(2つの半割部材が離れている状態)のときに、眼内レンズ100を載置台14a及び載置台14b上にセットし、その後、カートリッジ10を筒部20に装着することによって、判割部材12aと半割部材12bとが閉じ合い、眼内レンズ100を折り畳むことができる。使用する眼内レンズは前述したように、既存する折り曲げ可能な眼内レンズを用いることができる。
図4は筒部20の外観構成を示した斜視図である。筒部20の先端には、カートリッジ10を着脱するための装着部21が設けられている。装着部21は筒部20の先端を略半割した形状であり、その先端には凸部22が、基端には凹部23が筒部20の中心を挿通する押出棒31に対して左右対称に各々形成されている。また、凸部22は筒部20の中心軸よりも若干上方に位置しており、左右に設けられた凸部22間の距離は、筒部20の内径よりも若干狭く(短く)なっている。このような凸部22の形状は、カートリッジ10を装着部21に装着する際に開かれている半割部材12a,12bを閉じ合わせる方向に規制し、その幅を制限するガイドの役目を果たすとともに、装着されたカートリッジ10を係止し、容易に筒部20から外れないようにするスナップイン構造を有している。なお、装着部21の左右の縁部もまた凸部22と同様に半割部材を閉じ合わせる方向に規制するガイドの役目を果たしている。
以上のような構成を備える眼内レンズ挿入器具において、その動作について説明する。使用者(術者)は、図3に示したカートリッジ10の挿入部11、載置台14a及び14bにヒアルロン酸等の粘弾性物質を十分に充填させる。粘弾性物質により、眼内レンズ100が眼内レンズ挿入器具1の内部から嚢内へとスムーズに移動されるようになる。
次に、使用者は眼内レンズ100を載置台14a,14b上に載せる。この時、図3(b)に示すように、眼内レンズ100の前側の支持部120が挿入部11側となるように配置する。把持部16を一方の手で掴んでカートリッジ10を持ち、装着部21に設けられた凹部23にカートリッジ10の把持部16(基端側)を嵌合させつつ、載置部12(半割部材12a,12b)の底面を凸部22(または装着部21の左右の縁部)に押し付けるようにする。載置部12の底面(下部)を凸部22(または装着部21の左右の縁部)に押し付けることにより、凸部22が半割部材12aと半割部材12bとを閉じ合わせるようにガイドすることとなる。さらに載置部12を装着部21内に押し込んでいくと、カートリッジ10は半割部材12aと半割部材12bとが閉じ合った状態で装着部21に装着されることとなる。
このように半割部材12aと半割部材12bとが閉じ合った状態では、載置台14aと載置台14bとの幅(間隔)が狭くなっているため、載置台の壁面にて眼内レンズ100を左右方向から押されることとなる。その結果、眼内レンズ100に応力が掛けられた状態となり、眼内レンズ100は載置台14a,14bの壁面(載置面)に沿って若干折り曲げられることとなる。
装着部21にカートリッジ10を装着後、眼内レンズ挿入器具1を操作して眼内レンズ100の挿入動作を行う。押出機構30の押出棒31を筒部20の内部で先端に向かって移動させる。この時、押出棒31により後側の支持部120の先端付近を押していくことにより、後側の支持部120が括れ部125を基点として折り曲げられる。
ところで、光学部110が載置台14a,14bの壁面(載置面)に沿って若干折り曲げられることにより、支持部120も載置台14a,14bの壁面に沿って湾曲する場合がある。この状態で、後側の支持部120を押出棒31で押していくと、先端部121aの一部が押出棒31と光学部110のエッジ部115との間に挟まれた状態となる(図5(a)参照)。一方、支持部120が壁面に沿わない場合は、押出棒31が光学部110のエッジ部115に当接されるときに、押出棒31から支持部120が外れることで、先端部121aの一部が光学部110上に載せられる。
これにより眼内レンズ100全体が前方の挿入部11に押されていく。この時、粘弾性物質によって、眼内レンズ100の押出し方向(前後方向)に圧力が加えられることにより、前側の支持部120は括れ部125を基点として折り曲げられ、次第に先端部121aが光学部110の周縁部分に載せられるようになる。
図5(a)に支持部120の先端Pが光学部110上に載せられた状態を示す。また、図5(b)に光軸Lを通り、眼内レンズ100を押出方向に対して垂直な断面Bで見たときの断面図を示す。眼内レンズ100を押出方向に対して垂直な断面で見ると、光学部110の光軸Lの位置(中央位置)での断面積S1が最大値となる。そのため、この光軸L1付近に支持部120が載せられると、支持部120の厚さの分だけ眼内レンズ100の押出時の断面積の最大値が増加するので、眼内レンズ100が射出されにくくなる。
そこで、本実施形態では、支持部120の途中に括れ部125を設けることにより、押し出し工程中において、前側の支持部120の先端から所定の長さだけ形成される先端部121aが始めに曲げられる(撓む)ことで、支持部120の先端Pが光学部110の中心付近にまで折り曲げられないようにする。また、後側の支持部120も括れ部125によって先端部121a側が始めに折り曲げられるので、支持部120が光学部110上に載せらたとしても、先端部121aの一部のみが光学部110の周縁に載せられるに止まり、先端Pが光学部110の中心まで位置することが避けられる。
これにより、光学部110上に支持部120が載せられた状態で一体的に折り畳まれても、眼内レンズ100の射出時の断面積の最大値が増加されにくくなる。つまり、括れ部125は先端部121aが最大で曲げられたときに、支持部120の先端Pが光学部110の中心付近を避けた位置に配置されるように作用することとなる。
眼内レンズ100が挿入部11に入れられ、さらに挿入部11の内部の壁面に沿って折り曲げられていく(丸め込まれていく)。そして、挿入部11の先端から小さく折り曲げられた眼内レンズ100が眼内に押出される。このとき、光学部110に支持部120の一部が載せられているが、眼内レンズ100の断面積の最大値の増加量は制限されているので、眼内レンズ100を処方する被検者眼の切開創を大きくしなくて済む。
なお、先端部121aが最も曲げられた状態で、さらに眼内レンズ100に前後方向の力が加えられると、括れ部126に力が加わり撓むことで、支持部120の全体が折り曲げられ始める。しかし、前後方向に加わる圧力の大部分は、既に括れ部125に加えられているので、括れ部126を介して支持部120全体が曲げられる量は少なくて済む。
眼内レンズ100が挿入部先端から出始めると、光学部110及び支持部120が徐々に開放されていく。眼内レンズ100が嚢内で開放状態になると、支持部120の外側(外周)が嚢内に略一致されると共に、括れ部126により発生する反発力により支持部120を介して眼内レンズ100が保持される。また、支持部110は十分な長さを有しているので、周囲から加えられる同心円状の圧縮に対して嚢内に沿うように自然と撓って接触されるので、光学部110の中心位置がずれにくくなり、眼内レンズ100全体が好適に保持される。
なお、括れ部126の位置での支持部120の延びの程度は、対向する根元Rの先端同士が成す長さが患者眼の嚢の直径以下となるように定められる。
以上のように、支持部120に括れ部125を設けることにより、良好な嚢内固定を実現するために必要となる長さで支持部120を形成しても、眼内レンズ100の射出時の最大の断面積が増加されにくくなる。これにより、支持部120により眼内レンズの嚢内固定を好適に出来ると共に、被検者眼に形成する切開創を小さくできる。
また、上記の例では2箇所の括れ部125、126が形成された場合を説明したが、支持部120に形成される括れ部は3箇所以上であっても良い。例えば、先端部121aの途中に3箇所目の括れ部127が形成されているとする。眼内レンズ100を嚢内に入れると同心円状の力が加えられるが、このとき、括れ部125、127が同心円状の力に対して撓み反発力を発生させることによって、より支持部110が嚢内で好適に接触されるようになる。
眼内レンズの構成を説明する図である。 眼内レンズ挿入器具の外観を示した概略説明図である。 カートリッジの構成図である。 筒部の外観構成を示した斜視図である。 眼内レンズの挿入時に支持部先端が光学部上に載せられた状態を示す。 眼内レンズの構成の変容例を説明する図である。
110 光学部
120 支持部
121a 先端部
121b 後端部
125、126 括れ部

Claims (3)

  1. 光学部と、該光学部に一体的に形成され前記光学部を眼内で支持するための一対の支持部とを備える折り曲げ可能な眼内レンズにおいて、
    前記支持部は、
    前記光学部に連結される前記支持部の基端に形成され前記支持部全体を撓ませるための基点となる第1括れ部と,
    前記支持部の先端から所定の長さだけ撓ませるための基点とするために前記第1括れ部と前記支持部の先端との間に形成される第2括れ部と,
    を有し、
    前記第2括れ部が形成された位置における前記支持部の幅は前記第1括れ部が形成された位置における前記支持部の幅よりも狭くなるように,又は、前記第2括れ部の位置での前記支持部の断面積は前記第1括れ部の位置での前記支持部の断面積に比べて小さくなるように形成され、
    前記第1括れ部から前記第2括れ部に向かう支持部の幅に対して前記第2括れ部から前記先端に向かう支持部の幅が狭くなっている、
    ことを特徴とする眼内レンズ。
  2. 請求項1の眼内レンズにおいて、前記第2括れ部は,前記支持部の先端から前記第2括れ部に至る先端部が前記眼内レンズの押出方向と平行となるまで折り曲げられたときに、前記支持部の先端が前記光学部の中心部に届かない長さとされるように,前記支持部上に形成されることを特徴とする眼内レンズ。
  3. 押出棒を用いてインジェクター内で折り畳まれる眼内レンズであって,光学部と、該光学部に一体的に形成され前記光学部を眼内で支持するための一対の支持部とを備える折り曲げ可能な眼内レンズにおいて、
    前記支持部は、
    前記光学部に連結される前記支持部の基端に形成され前記支持部全体を撓ませるための基点となる第1括れ部と,
    前記支持部の先端から所定の長さだけ撓ませるための基点とするために前記第1括れ部と前記支持部の先端との間に形成される第2括れ部と,
    を有し、
    前記第2括れ部が形成された位置における前記支持部の幅は前記第1括れ部が形成された位置における前記支持部の幅よりも狭くなるように,又は、前記第2括れ部の位置での前記支持部の断面積は前記第1括れ部の位置での前記支持部の断面積に比べて小さくなるように形成され、
    前記押出棒が前記支持部に接触する部分における支持部の幅が,前記第1括れ部から前記第2括れ部に向かう支持部の幅に対して狭くなっている、
    ことを特徴とする眼内レンズ。
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