JP2810737B2 - カチオン化合物及びそれを用いる基材の染色法 - Google Patents

カチオン化合物及びそれを用いる基材の染色法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカチオン化合物及びそれを用いる基材の染色
法に関するものである。
(従来の技術) 繊維材料、皮革、紙、パルプ等の基材の染色および捺
染には数多くの染料が使用されているが染色特性(染着
速度、染着率等)において満足できるものは少ない。と
くに紙およびパイプなどの鮮明な黄色染色物を得るにあ
たって従来の染料は染着速度および染着率が小さいため
染色効率上問題があり、加えて染色物の水堅牢度におい
ても満足するべき結果を与えない。
(発明が解決しようとする問題点) 染色時間の短縮および環境保全の点から染着速度及び
染着率が高く、染色廃水が無色に近いような染料で、か
つ染色物の水堅牢度の良好な染料の開発が望まれてい
る。
(問題点を解決する為の手段) 基材例えば繊維材料、皮革、パルプおよび紙の染色お
よび捺染等を実施するに当り、染色速度が高く、高い染
着率を示し優れた水堅牢度をもつ鮮明な黄色系染料を見
い出すべく鋭意研究した結果、本発明に至ったものであ
る。
即ち、本発明は、式(1) 〔式中R1は水素、C1〜4のアルキル基を、R2は水素、
1〜4のアルキル、C1〜4のアルコキシ基を表し、
又A はアニオンを表す〕で表されるカチオン化合物及
びそれを用いる基材の染色法を提供するものである。
本発明の式(1)で表されるカチオン化合物は例えば
以下のようにして製造できる。
(2)式で表わされるジアミノ化合物をテトラゾ化し、 〔式(3)においてR1、R2及びA は前記と同じ意味を
表す。〕 (3)式で表わされるピリドン化合物とカップリング
することによって得られる。
このテトラゾ化及びカップリング反応は、例えば、水
溶性有機溶剤を含んでいてもよい水溶媒中約−5〜30℃
の温度で好ましくは0〜10℃で酸性物質、例えばギ酸、
酢酸、乳酸のような有機酸または塩酸、硫酸、りん酸の
ような無機酸の共存下で(2)式の9,9−ビス(4−ア
ニリノ)フルオレンをテトラゾ化し、一般式(3)で表
わされるピリドン誘導体とカップリングし、反応終了後
適当な濃度にするため水又は水溶性有機溶媒で稀釈し式
(1)のカチオン化合物の濃厚溶液を得る。この時必要
によっては溶液の安定化をはかるため可溶化剤(たとえ
ば尿素類等)を添加してもよい。
反応に使用される水溶性有機溶剤の例としては、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、ジオキサン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソル
ブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチレングリ
コール、モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチル
エーテル、ブチルポリグリコール、フェニルグリコー
ル、ブチロラクトン等を挙げることができる。
反応終了後この新規、カチオン化合物は場合によって
は反応媒質から分離され乾燥される。最終生成物におけ
るアニオンA はピリドン化合物中に前もって配合させ
ているものによって導入される。あるいは、特定のアニ
オンA を有する化合物を得たい場合には、このアニオ
ンを通常の方法、例えばイオン交換又は適当な塩との、
必要ならば数段で、例えば水酸化物もしくは重炭酸塩を
用いての、反応、によって所望のアニオンと交換しても
よい。
なお式(1)のA で表わされるアニオンの具体例と
してはハロゲンイオン、硫酸イオン、メチル硫酸イオ
ン、過塩素酸イオン、アミノスルホン酸イオン、炭酸水
素イオン、炭酸イオン、りん酸イオン、りんモリブデン
酸イオン、りんタングステン酸イオン、りんタングステ
ンモリブデン酸イオン、ナフタリンスルホン酸イオン、
ベンゼンスルホン酸イオン、4−クロルベンゼンスルホ
ン酸イオン、マレイン酸イオン、しゅう酸イオン、ぎ酸
イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、乳酸イオ
ン、こはく酸イオン、クロル酢酸イオン、酒石酸イオ
ン、メタンスルホン酸イオン、安息香酸イオン、テトラ
フルオロ硼酸イオン、または塩素−亜鉛錯イオンのよう
な錯アニオンがあげられる。好ましいアニオンA はぎ
酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、塩化イオン、硫酸
イオンおよびりん酸イオンである。
次に本発明の式(1)のカチオン化合物による基材の
染色法について述べる。この新規カチオン化合物は繊維
材料、皮革、パルプおよび紙の染色に用いる染料とし
て、またそれら基材の捺染に用いるカラーインキの調製
のための色素材料として使用でき、更にガラスあるいは
透明な合成樹脂フィルム上に設けられたゼラチン、カゼ
イン等の天然蛋白質あるいは含窒素光硬化性樹脂の薄膜
を着色するためにも用いることができそれらはカラーフ
ィルターとして有用である。ゼラチン、カゼイン等の天
然蛋白質あるいは含窒素光硬化性樹脂からなる薄膜は常
法により例えばぎ酸、酢酸、塩酸等で酸性に調整された
水性浴から30〜100℃の温度で着色(染色)される。
繊維材料としてはカチオン染料で染色できる材料、例
えばアクリルニトリルのホモ重合体および混合重合体、
酸改質されたポリエステルおよびポリアミドなどの天然
含窒素繊維、セルローズを含む材料例えば木綿、再生セ
ルローズ繊維、ポリビニルアルコール繊維、さらにはガ
ラス繊維等があげられる。
本発明の新規カチオン化合物による、これら繊維材料
の染色は常法により好ましくは中性乃至酸性水媒質中か
らの常圧又は加圧による吸収染法あるいは水性インキに
よるスプレー塗工、パデイングおよびプリントなどの連
続染色によって実施される。この場合の繊維材料の形態
は単繊維およびその膠着物、糸、布、編物および完成製
品でありうる。
これら染色物および捺染物はすぐれた染色堅牢性を有
し、とくにきわめて高い先着率とすぐれた水堅牢度を示
す。
さらに本新規カチオン化合物の好ましい用途は各種の
パルプおよび紙、とくに漂白または未漂白でサイジング
されていないまたはサイジングされた紙類の染色であ
る。この新規カチオン化合物はサイジング処理を施して
いないパルプおよび紙(ナプキン、テーブルクロス、衛
生紙など)に対しても非常に大きい染着速度ならびに非
常に高い染着率を示す。この高い染着はその染色廃水を
無色に近いものとし、廃水規制および環境保全上からも
きわめて大きな利点といえる。
染色はpH値4〜8、殊に5〜7、染色温度10〜50℃、
好ましくは15〜30℃で行われる。
そして得られた染色物は高いカラーバリューの鮮明な
黄色系を呈し、すぐれた染色堅牢性を示す。とくに耐水
堅牢度については、たとえば染色された紙と湿潤した白
紙を常温下で加圧接触させても染色紙から白紙に転染
(にじみ出し)はほとんどみられず、ミョーバン、アル
カリ、酸、アルコールに対してもすぐれた堅牢性を示す
ことから、ナプキン、テーブルクロスおよび衛生紙など
色のにじみ出しのとくに心配される紙の用途分野にきわ
めて好適である。本新規カチオン化合物による染料は紙
に対しきわめて高い親和性を有しかつ染着速度も大きい
ことから、紙の連続染色およびジェットプリンター用イ
ンキにも適用でき、なおかつさらに皮革の染色(スプレ
ー、ハケ塗り、浸漬など)にも使用できる。
(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施
例中で部は重量部、%は重量%である。
実施例1 9,9−ビス(4−アニリノ)フルオレン69部を氷酢酸3
00部に溶解し、水1000部と35%塩酸125部の混合液に室
温で撹拌しながら加え懸濁させた。懸濁液を0℃に冷却
し亜硫酸ナトリウム30部を水200部に溶解し0〜5℃で
1時間で滴下した。3時間撹拌後、尿素を加えて過剰の
亜硝酸を分解した。
N−(6−ヒドロキシ−4−メチル−2−オキソ−ピ
リド−3−イル)ピリジニウムクロリド102部を水800部
に溶解し0〜5℃で前記テトラゾ化液に加え酢酸ナトリ
ウムでpHを4.2にして20時間撹拌した。沈殿した染料を
濾別し乾燥した。次式 で表わされる染料200部を得た。この染料は439nm(50%
アセトン水)のλmaxを有していた。
実施例2 実施例1のN−(6−ヒドロキシ−4−メチル−2−
オキソ−ピリド−3−イル)ピリジニウムクロリドの代
わりにN−(6−ヒドロキシ−4−メチル−2−オキソ
−ピリド−3−イル)−3−メチルピリジニウムクロリ
ド112部を用いて同様に操作した。次式 で表わされる染料190部を得た。この染料は440nm(50%
アセトン水)のλmaxを有していた。
実施例3 実施例1で得た式(4)のジスアゾ化合物の乾燥品20
部、乳酸40部、チオジエチレングリコール28部、水40部
を混合し加熱して溶解し濃厚溶液128部を得た。
実施例4 50部の化学漂白亜硫酸セルロース(針葉樹材からのも
の)および50部の化学漂白亜硫酸セルロース(広葉樹材
からのもの)を叩解機中5000部の水中で粉砕した。実施
例1の染料0.5部を50%酢酸水溶液1.0部および熱湯80部
で溶解してパルプに注入した。10分間混合後、このパル
プより紙を製造した。このようにして得た紙は黄色に染
色されすぐれた耐水堅牢度を示した。また廃水はほとん
ど無色であった。
実施例5 実施例3の染料濃厚溶液3.5部を水60部で溶解して実
施例4と同様にパルプに注入し紙を製造した。
このようにして得た紙は黄色に染色され、すぐれた耐
水堅牢度を示した。また廃水はほとんど無色であった。
実施例6 水5000部、45%酢酸6部、酢酸ナトリウム1部を加
え、これに実施例1の染料0.5部を50%酢酸水溶液1.0部
および熱湯80部で溶解して染浴を調製した。
この染浴にアクリル繊維の糸100部を入れ45分間に100
℃に加熱し1時間染色した。
アクリル繊維の糸は黄色に染色され、この染色物の耐
候光堅ろう度は7級であり非常に優れていた。
実施例7 水5000部、45%酢酸6部、酢酸ナトリウム1部、無水
硫酸ナトリウム30部を加え、これに実施例2の染料0.5
部を50%酢酸水溶液1.0部および熱湯60部で溶解して加
え染浴を調製した。これにカチオン染料可染型ポリエス
テル繊維の布100部を入れ高温高圧染色機を用いて1時
間で120℃に加熱し90分染色した。
カチオン染料可染型ポリエステル繊維の布は黄色に染
色された。
実施例8〜10 実施例1に準じて式(1)のカチオン化合物を次表に
式(2)で表されるジアミノ化合物、式(3)で表され
るピリドン化合物を用いて製造した。又表にはえられた
カチオン化合物で紙を染色した時の色相及び得られたカ
チオン化合物のλmax(50%アセトン水溶液中での値)
を示した。
発明の効果 本発明によって得られたカチオン化合物は、基材に対
する染着速度および染着率がきわめて高く、かつえられ
た染色又は着色基材の水堅牢度が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 44/08 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) (式中R1は水素、C1〜4のアルキル基を、R2は水素、
    1〜4のアルキル、C1〜4のアルコキシ基を表し、
    又A はアニオンを示す。)で表されるカチオン化合
    物。
  2. 【請求項2】式(1) (式中R1は水素、C1〜4のアルキル基を、R2は水素、
    1〜4のアルキル、C1〜4のアルコキシ基を表し、
    又A はアニオンを示す。)で表されるカチオン化合物
    を用いることを特徴とする繊維材料、紙及びパルプの染
    色法。
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