JP2808031B2 - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ガス炊飯器又は電器炊飯器等の炊飯器に
関する。
〔従来の技術〕
従来のこの種の炊飯器は、炊飯釜の加熱源としてガス
バーナや電気ヒータ等を用い、このガスバーナや電気ヒ
ータ等の加熱源で釜底を加熱する構造となっており、ま
た、炊飯完了時の加熱源停止機構としては、釜底に予め
設定された温度で溶融する可融合金等を封入しカップリ
ングと噛合う凹嵌部を有する感熱部を備え、この感熱部
と加熱源停止機構とをカップリング、スピンドル等の連
動機構を介して連設し、炊飯時における炊飯釜のセッ
ト、炊飯完了後の炊飯釜の取外し等のように炊飯釜を脱
着することによる感熱部とカップリングの嵌着、離脱及
びスピンドルの上下移動又は炊飯完了時に感熱部の可融
合金等が溶融することによるスピンドルの回転方向への
拘束解除等の複雑な動作をする構造となっている(たと
えば、実公昭57-11149号公報、実公昭58-54564号公報参
照)。
したがって、上記従来の炊飯器は、炊飯完了(御飯の
炊き上り)を検知して加熱源を停止させるための感熱部
(検知器)を炊飯釜の釜底に設ける必要があるため、炊
飯釜の釜底構造が複雑となるばかりでなく、感熱部と加
熱源停止機構とを連動するカップリングその他の複雑な
連動機構も必要であるから、構成部品の増加等と相まっ
て構造は複雑化しコスト的に著しく高価となるという問
題点があった。
また、炊飯器は、ガスバーナや電気ヒータ等の加熱源
で炊飯釜の釜底を加熱するものであるから、従来の炊飯
器では、炊飯にあたり釜内温度は下から上へ順次昇温さ
れ、上下における均一な加熱が行われないため、御飯の
炊け具合にむらが生ずるという問題点があり、炊飯完了
後の保温にあっては、保温バーナ、保温ヒータ等の特別
の保温装置を設けているので、構成部品の増加と相まっ
て構造は複雑化しコスト的にも高くなるという問題点が
あった。
そこで、上記問題点を解決するために、内釜と外釜間
に形成された密閉間隙に作動液を封入してヒートパイプ
機能をもたせた二重構造の炊飯釜とすることにより、炊
飯釜全体をむらなく加熱して効果的な炊飯が行いうると
ともに、特別の保温装置を設けることなく効果的な保温
もできるようにした炊飯器は提案されすでに知られてい
る(たとえば、特公昭52-23303号公報、特公平5-28126
号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の炊飯器は、ヒートパイプ機
能により効果的な炊飯と保温はできるものの、炊飯完了
を検知して加熱源を停止させる感熱部と、この感熱部と
加熱源停止機構とを連動させる連動機構は必要機能部と
してそのまま残されているので、上記問題点のすべては
解決されていない。
この発明の炊飯器は、上記ヒートパイプ機能をもった
炊飯釜において、感熱部、連動機構等の構成部品を不要
として構造の簡略化を図り、併せて、炊飯完了時の加熱
源停止が正確に行われて誤動作もない安価で信頼性の高
い炊飯器の提供を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明の炊飯器は、 内釜と外釜間に形成された密閉間隙に作動液を冷時減
圧状態に封入してヒートパイプ機能をもたせて二重構造
の炊飯釜を備えた炊飯器において、 上記炊飯釜の外釜の底面部に、冷態時は大気圧の力で
上方へ湾曲変形し、炊飯が完了する熱態時には密閉間隙
内の温度上昇による内圧の力で下方へ湾曲変形する釜底
を設け、 炊飯完了時に上記釜底の下方への湾曲変形動作で加熱
源停止機構を作動する構成とし たことを特徴とする。
〔作用〕
上記構成を有するこの発明の炊飯器は、外釜の釜底が
冷態時は上方へ大気圧の力で湾曲変形して膨出してお
り、炊飯が完了する熱態時には作動液の奪熱がなくなる
ことによる温度上昇で密閉間隙の内圧が上昇するため、
釜底は内圧の力で押されて下方へ湾曲変形して膨出す
る。したがって、炊飯が完了すると、外釜の釜底が下方
へ湾曲変形して膨出し、釜底の変形ストロークで加熱源
停止機構を作動して、たとえば、ガスの供給を停止しガ
スバーナを消火する等して加熱源を停止する。暫時経過
後、炊飯釜の温度が降下すると、密閉間隙の内圧も降下
するため、外釜の釜底は上方へ大気圧の力で湾曲変形し
元位置に戻り、次の炊飯に備える。この結果、炊飯完了
を検知して加熱源を停止させる感熱部と、この感熱部と
加熱源停止機構とを連動するカップリングその他の連動
機構は不要となるため、構造は簡略化されコストダウン
が図りうる。また、炊飯完了時の加熱源停止が釜底の湾
曲変形で正確に行われるため、加熱源の停止が早すぎた
り遅すぎたりする誤動作はなくなる。
なお、炊飯にあたり、炊飯釜の底面がガスバーナ等の
加熱源で加熱されると、減圧状態にある密閉間隙内に封
入された作動液も加熱されるため、作動液は蒸発して密
閉間隙内を上方へ昇り気化潜熱で釜内の上方部にまで熱
を伝達して釜内の上方部を下方部と同等に加熱し、奪熱
された蒸気は凝縮し液体となって内釜外面をつたって流
下し、再び蒸発するという加熱操作をくり返すから、ヒ
ートパイプの均温作用により釜内の上下の温度差はなく
なり御飯の炊け具合を良好とする。また、炊飯釜は真空
状態の密閉間隙を有する二重構造となっているため炊飯
完了後加熱源が停止されても魔法瓶と同一構造により釜
内の御飯を効果的に保温する。
〔実施例〕
以下この発明の炊飯器の実施例について図面を参照し
て説明する。
図示した実施例は、ガス炊飯器にこの発明を適用した
もので、図中、Aは炊飯釜で、内釜1と外釜2からな
り、内釜1と外釜2間の周面から底面にかけて密閉間隙
3を形成して一体結合された二重構造となっている。こ
の炊飯釜Aは器体B上に載置された外胴Cに対し脱着が
自由に行いうるようになっている。4は上記炊飯釜Aの
密閉間隙3内に封入した作動液で、たとえば、水、エチ
レングリコール等を冷時真空状態に封入している。この
作動液4としては、常圧の沸点が100℃〜150℃程度の液
体を用いるのが好ましい。
5は外釜2の釜底で、冷態時はその復元力により上方
へ湾曲変形しており、炊飯が完了する熱態時には密閉間
隙3の作動液4の温度上昇による内圧の力で押されて下
方へその復元力に抗して湾曲変形する構成となってい
る。そして、炊飯が完了して炊飯釜Aの温度が一定温度
以下にまで降下して密閉間隙3の内圧が低下し負圧にな
ると下方へ湾曲変形している釜底5は大気圧の力(その
復元力)で上方へ湾曲変形して元位置に戻るようになっ
ている。実施例では耐熱金属板等で外釜2の底面部に、
冷態時は大気圧の力で上方へ湾曲変形し、炊飯が完了す
る熱態時には密閉間隙3内の温度上昇による内圧の力で
下方へ湾曲変形する釜底5を一体形成している。しか
し、釜底5を別体構造としてもよい。また、釜底5の湾
曲変形部としては、第1図に例示したように釜底5の全
体が湾曲変形するようにするほか、第2図に例示したよ
うに釜底5の中心部だけが湾曲変形するようにしてもよ
い。
6は釜底5と加熱源停止機構Eとを連動するスピンド
ルで、上記釜底5の上下への変形ストロークと共動する
ように設けられている。すなわち、このスピンドル6は
バネ7で上方に付勢され、その上端が常時釜底5に接し
て釜底5と共動するようになっている。8は上記炊飯釜
Aを加熱するガスバーナで、炊飯釜Aの下部の器体B内
に設置されている。9は操作レバーで、挺子状に枢支さ
れ、図示しないがこの操作レバー9と連動してガスバー
ナ8へのガス通路に備えられたガス弁が開閉されるよう
になっており、炊飯完了時釜底5の下方への湾曲変形に
よるスピンドル6の降下で操作レバー9が図示時計方向
に回動されると、ガス弁を閉じてガスバーナ8へのガス
の供給を断ち、炊飯時に操作レバー9を図示反時計方向
に回動操作すると、ガス弁は開いてガスバーナ8にガス
を供給して点火し炊飯状態にセットできるようになって
いる。なお、上記炊飯操作時においては、スピンドル6
は炊飯釜Aの温度低下による釜底5の上方への湾曲変形
と連動して上昇退避しているため障害にならない。Dは
内蓋16と外蓋11からなる炊飯蓋である。なお、内釜1と
外釜2間に形成される密閉間隙3の内周壁に反射率の高
いメッキ等を施すと、輻射損失が防止できるから、保温
効果が倍増する。
上記構成において、炊飯にあたり、所定の水洗いされ
た米aと水bとを入れた炊飯釜Aを外胴Cに載せると、
炊飯釜Aの外釜2の上方へ湾曲変形している釜底5の下
面中央部にスピンドル6の上端が当接される。その後、
炊飯蓋Dを被せて操作レバー9を図示反時計方向へ回動
操作すると、ガス弁を開いてガスバーナ8にガスを供給
して点火し炊飯が開始される。
炊飯中、炊飯釜Aの底面、すなわち、外釜2の釜底5
がガスバーナ8で加熱されると、減圧状態にある密閉間
隙3内に封入されている作動液4も加熱されるために作
動液4は蒸発し密閉間隙3内を上方へ昇り気化潜熱で釜
内の上方部にまで熱を伝達して釜内の上方部を下方部と
同等に加熱する。上記加熱動作により奪熱される蒸気は
凝縮し液体となって内釜1の外面をつたって流下し、下
部に還流すると再び加熱されて蒸発する、という加熱操
作を炊飯中くり返すので、ヒートパイプの均温作用によ
り釜内の上下の温度差はなくなり釜内の各部を均等温度
で加熱するから、御飯の炊け具合は良好となってむらの
ない御飯が炊き上げられる。
また、外釜2の釜底5は冷態時に上方へ大気圧の力
(その復元力)で湾曲変形して膨出しているが(第1図
及び第2図の実線の状態参照)、炊飯中に密閉間隙3内
は熱を奪われながら温度上昇し、炊飯が完了する熱態時
に至ると、作動液4の釜内への奪熱がなくなるために密
閉間隙3内はさらに温度上昇し、密閉間隙3内の圧力が
上昇するから釜底5は内圧の力で下方へその復元力に抗
して押され下方へ湾曲変形して膨出する(第1図及び第
2図の鎖線の状態参照)。したがって、炊飯が完了する
と、外釜2の釜底5が下方へ湾曲変形して膨出するの
で、釜底5の中心部に当接されているスピンドル6は釜
底5の変形ストロークだけバネ7に抗して押し下げられ
スピンドル6で操作レバー9を図示時計方向に回動して
ガス弁を閉じガスバーナ8へのガスの供給を停止してガ
スバーナ8を消火する。
炊飯完了後、炊飯釜Aの温度が低下して密閉間隙3内
の圧力が低下し内圧による押圧力が解かれると外釜2の
釜底5は大気圧の力により上方へ自動的に湾曲変形して
元位置に復帰し次の炊飯に備える。このとき、スピンド
ル6はバネ7の力で釜底5とともにその変形ストローク
だけ上昇し、次の炊飯時における操作レバー9の操作に
障害とならない上限位置に上昇退避する。
さらに、炊飯完了後、ガスバーナ8が消火して炊飯釜
Aの加熱が停止されても、炊飯釜Aは真空状態の密閉間
隙3を有する二重の密閉構造となっているため、魔法瓶
の原理で釜内の御飯が効果的に保温される。
〔発明の効果〕
以上説明したこの発明の炊飯器によれば、ヒートパイ
プ機能をもった炊飯釜において、密閉間隙内の内圧で外
釜の釜底自体を上下に湾曲変形させ、炊飯完了時に釜底
の下方への湾曲変形動作で加熱源停止機構を作動する構
成としたから、従来の炊飯器のように炊飯完了を検知し
て加熱源を停止させる感熱部と、この感熱部と加熱源停
止機構とを連動するカップリングその他の連動機構は不
要となるため、構成部品の減少と相まって構造が著しく
簡略化できる。
また、炊飯完了時の加熱源停止が釜底の湾曲変形によ
る一定の変形ストロークで正確に行われるため、加熱源
の停止が早すぎたり遅すぎたりする誤動作はなく、常に
むらのない所望のおいしい御飯が炊き上げうる。
したがって、従来の炊飯器に比べ安価で信頼性のある
炊飯器が提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の炊飯器の一実施例を示した断面図、
第2図は異なる実施例の要部だけの断面図である。 1……内釜、2……外釜、3……密閉間隙、A……炊飯
釜、4……作動液、5……釜底、6……スピンドル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47J 27/00 - 27/64 F24C 3/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内釜と外釜間に形成された密閉間隙に作動
    液を冷時減圧状態に封入してヒートパイプ機能をもたせ
    た二重構造の炊飯釜を備えた炊飯器において、 上記炊飯釜の外釜の底面部に、冷態時は大気圧の力で上
    方へ湾曲変形し、炊飯が完了する熱態時には密閉間隙内
    の温度上昇による内圧の力で下方へ湾曲変形する釜底を
    設け、 炊飯完了時に上記釜底の下方への湾曲変形動作で加熱源
    停止機構を作動する構成とし たことを特徴とする炊飯器。
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