JP2806158B2 - マルチビームアンテナ - Google Patents
マルチビームアンテナInfo
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- JP2806158B2 JP2806158B2 JP19080492A JP19080492A JP2806158B2 JP 2806158 B2 JP2806158 B2 JP 2806158B2 JP 19080492 A JP19080492 A JP 19080492A JP 19080492 A JP19080492 A JP 19080492A JP 2806158 B2 JP2806158 B2 JP 2806158B2
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- Japan
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- adjusting mechanism
- parallelogram
- adjustment mechanism
- plane
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば静止軌道上に
ある複数の人工衛星からの電波を同時に受信するために
用いるマルチビームアンテナの方向調整機構に関するも
のである。
ある複数の人工衛星からの電波を同時に受信するために
用いるマルチビームアンテナの方向調整機構に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】図４は従来のマルチビームアンテナを示
す図であり、図において１ａ，１ｂは一次放射器として
用いるホーン、２は反射鏡、３ａ，３ｂは反射鏡２から
ホーン１を支持するホーン支持部材、４ａ、４ｂは反射
鏡２を経由してホーン１ａ、１ｂに入射するビームの方
向でビーム間隔が所定の角度となるように構成されてい
る。５は鉛直に設置された鋼管柱、６は鋼管柱５のまわ
りに回転する方位角調整機構、７は方位角調整機構６の
回転軸すなわち鋼管柱５と直交する軸のまわりに回転す
る仰角調整機構、８は仰角調整機構７の回転軸と直交す
る軸のまわりに回転する回転方向調整機構である。９は
反射鏡２の背面に取り付けた角度スペーサで、回転方向
調整機構８の回転軸の方向とビーム方向４ａが平行とな
るような傾き角度で反射鏡２と回転方向調整機構を結合
し、ホーン１、反射鏡２が一体としてビーム軸４ａのま
わりに回転できるようになっている。
す図であり、図において１ａ，１ｂは一次放射器として
用いるホーン、２は反射鏡、３ａ，３ｂは反射鏡２から
ホーン１を支持するホーン支持部材、４ａ、４ｂは反射
鏡２を経由してホーン１ａ、１ｂに入射するビームの方
向でビーム間隔が所定の角度となるように構成されてい
る。５は鉛直に設置された鋼管柱、６は鋼管柱５のまわ
りに回転する方位角調整機構、７は方位角調整機構６の
回転軸すなわち鋼管柱５と直交する軸のまわりに回転す
る仰角調整機構、８は仰角調整機構７の回転軸と直交す
る軸のまわりに回転する回転方向調整機構である。９は
反射鏡２の背面に取り付けた角度スペーサで、回転方向
調整機構８の回転軸の方向とビーム方向４ａが平行とな
るような傾き角度で反射鏡２と回転方向調整機構を結合
し、ホーン１、反射鏡２が一体としてビーム軸４ａのま
わりに回転できるようになっている。
【０００３】次にマルチビームアンテナで静止軌道上の
人工衛星（静止衛星）からの電波を受信する場合の手順
について説明する。ビーム方向４ａに対応する静止衛星
の静止経度と、受信点の経度と緯度で仰角調整機構７の
角度は一義的に定まるので、まず仰角調整機構７の角度
を設定する。次いで方位角を鋼管柱５のまわりに回転さ
せるとビーム方向４ａに対応した静止衛星が捕捉でき
る。この状態ではビーム方向４ｂに対応した静止衛星は
捕捉されていないが、回転方向調整機構８の回転軸のま
わりに回転すると、回転方向調整機構８の回転軸の方向
はビーム方向４ａと一致しているから、ビーム方向４ａ
にずれを生じることなく、ビーム方向４ｂの方向が変化
する。ビーム方向４ａと４ｂは所定の角度に設定されて
いるから、回転方向調整機構８の回転によりビーム方向
４ｂに対応した静止衛星が捕捉できる。
人工衛星（静止衛星）からの電波を受信する場合の手順
について説明する。ビーム方向４ａに対応する静止衛星
の静止経度と、受信点の経度と緯度で仰角調整機構７の
角度は一義的に定まるので、まず仰角調整機構７の角度
を設定する。次いで方位角を鋼管柱５のまわりに回転さ
せるとビーム方向４ａに対応した静止衛星が捕捉でき
る。この状態ではビーム方向４ｂに対応した静止衛星は
捕捉されていないが、回転方向調整機構８の回転軸のま
わりに回転すると、回転方向調整機構８の回転軸の方向
はビーム方向４ａと一致しているから、ビーム方向４ａ
にずれを生じることなく、ビーム方向４ｂの方向が変化
する。ビーム方向４ａと４ｂは所定の角度に設定されて
いるから、回転方向調整機構８の回転によりビーム方向
４ｂに対応した静止衛星が捕捉できる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来のマルチビームア
ンテナは上記のように構成されているので、静止軌道上
で静止位置の異なる通信衛星と放送衛星からの電波を簡
便な調整手順で捕捉することができる利点をもつが、台
風など強風に対する強度、剛性、および調整時の安全な
ど２〜３の考慮すべき点がある。
ンテナは上記のように構成されているので、静止軌道上
で静止位置の異なる通信衛星と放送衛星からの電波を簡
便な調整手順で捕捉することができる利点をもつが、台
風など強風に対する強度、剛性、および調整時の安全な
ど２〜３の考慮すべき点がある。
【０００５】反射鏡２はライズの低い偏平シェルである
ので、強風により反射鏡２に作用する力Ｆの方向は図中
に示すとおり反射鏡２の面に概ね垂直である。力Ｆは最
終的に鋼管柱５で支えられるが、鋼管柱５に至る間、回
転方向調整機構８、仰角調整機構７、方位角調整機構６
のいずれの機構に対してもその対称面から離れたところ
に力Ｆが作用し、特に鋼管柱５のまわりに回転させるね
じれモーメントが生じるので、これら調整機構はねじれ
モーメントに対する強度、剛性を十分確保する必要があ
る。板金加工を主体とした簡便な機構では、板として面
内には十分大きな強度と剛性をもつにもかかわらず、ね
じれモーメントは面外の曲げを伴うので板厚の増加で対
処することになり、重量、価格の増加を招く。
ので、強風により反射鏡２に作用する力Ｆの方向は図中
に示すとおり反射鏡２の面に概ね垂直である。力Ｆは最
終的に鋼管柱５で支えられるが、鋼管柱５に至る間、回
転方向調整機構８、仰角調整機構７、方位角調整機構６
のいずれの機構に対してもその対称面から離れたところ
に力Ｆが作用し、特に鋼管柱５のまわりに回転させるね
じれモーメントが生じるので、これら調整機構はねじれ
モーメントに対する強度、剛性を十分確保する必要があ
る。板金加工を主体とした簡便な機構では、板として面
内には十分大きな強度と剛性をもつにもかかわらず、ね
じれモーメントは面外の曲げを伴うので板厚の増加で対
処することになり、重量、価格の増加を招く。
【０００６】また反射鏡２など調整により可動する部分
の重心は、反射鏡２より前方にあって概ね図中Ｇで示す
位置にある。回転方向調整機構８、仰角調整機構７のい
ずれの機構も、重心Ｇは回転軸から大きく離れているの
で転倒モーメントが発生する。調整の際にはこの転倒モ
ーメントに対抗して調整力を作用させないと転倒モーメ
ントによって反射鏡２が傾いてしまい、調整に支障をき
たすだけでなく場合によっては危険でさえある。このた
めバランスウェイトを設ける、転倒モーメントに対向す
る押しねじを設ける等の手段を用いるが構造が複雑にな
り、ボルトと長穴で構成した板金加工などによる簡略で
安価な機構の実現が困難である。
の重心は、反射鏡２より前方にあって概ね図中Ｇで示す
位置にある。回転方向調整機構８、仰角調整機構７のい
ずれの機構も、重心Ｇは回転軸から大きく離れているの
で転倒モーメントが発生する。調整の際にはこの転倒モ
ーメントに対抗して調整力を作用させないと転倒モーメ
ントによって反射鏡２が傾いてしまい、調整に支障をき
たすだけでなく場合によっては危険でさえある。このた
めバランスウェイトを設ける、転倒モーメントに対向す
る押しねじを設ける等の手段を用いるが構造が複雑にな
り、ボルトと長穴で構成した板金加工などによる簡略で
安価な機構の実現が困難である。
【０００７】さらに、強風によるねじれモーメントと、
重心のずれによる転倒モーメントを共に最小とすること
は、従来の構成では図４の配置からわかるように困難で
ある。
重心のずれによる転倒モーメントを共に最小とすること
は、従来の構成では図４の配置からわかるように困難で
ある。
【０００８】この発明上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、簡便な方向調整の手順を損なうこ
となく、高い強度、剛性を有し、かつ調整時にも形態安
定なマルチビームアンテナを得ることを目的としてい
る。
めになされたもので、簡便な方向調整の手順を損なうこ
となく、高い強度、剛性を有し、かつ調整時にも形態安
定なマルチビームアンテナを得ることを目的としてい
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】この発明におけるマルチ
ビームアンテナは、複数のビーム方向のうちのいずれか
１つのビーム方向を回転軸とし反射鏡とホーンを一体の
まま揺動回転する回転方向調整機構を反射鏡とホーンを
結ぶ支持部材に取り付け、反射鏡の法線と略直交する方
向を回転軸とする仰角調整機構と、方位角調整機構を備
え、回転方向調整機構と仰角調整機構の回転軸を各々の
調整機構で可動する部分の重心を通る鉛直線上または鉛
直線の近傍に配置するものである。
ビームアンテナは、複数のビーム方向のうちのいずれか
１つのビーム方向を回転軸とし反射鏡とホーンを一体の
まま揺動回転する回転方向調整機構を反射鏡とホーンを
結ぶ支持部材に取り付け、反射鏡の法線と略直交する方
向を回転軸とする仰角調整機構と、方位角調整機構を備
え、回転方向調整機構と仰角調整機構の回転軸を各々の
調整機構で可動する部分の重心を通る鉛直線上または鉛
直線の近傍に配置するものである。
【００１０】また、平行四辺形の対向する１組の辺を通
り平行四辺形の面に直角な面を回転方向調整機構の摺動
面とし、平行四辺形の対向するもう１組の辺を通り平行
四辺形の面に直角な面を仰角調整機構の摺動面としたも
のである。
り平行四辺形の面に直角な面を回転方向調整機構の摺動
面とし、平行四辺形の対向するもう１組の辺を通り平行
四辺形の面に直角な面を仰角調整機構の摺動面としたも
のである。
【００１１】さらに、平行四辺形の鈍角側の角を結ぶ対
角線を稜として鋭角側の角を上記平行四辺形の面外にお
いて屋根形の形状としたものである。
角線を稜として鋭角側の角を上記平行四辺形の面外にお
いて屋根形の形状としたものである。
【００１２】
【作用】上記のように構成されたマルチビームアンテナ
においては、反射鏡に作用する風圧力が鋼管柱のまわり
にねじれモーメントをつくらず、各方向調整機構の対称
面に風圧力を作用させることができる。また各調整機構
で可動する部分の重心と調整機構の回転軸との不一致で
生じる転倒モーメントが少ない。
においては、反射鏡に作用する風圧力が鋼管柱のまわり
にねじれモーメントをつくらず、各方向調整機構の対称
面に風圧力を作用させることができる。また各調整機構
で可動する部分の重心と調整機構の回転軸との不一致で
生じる転倒モーメントが少ない。
【００１３】
【実施例】実施例１．図１はこの発明の一実施例を示す
図であり、図２は調整機構の詳細を示す図である。図に
おいて、ホーン１ａと１ｂ、反射鏡２からホーン１を支
持するホーン支持部材３ａと３ｂ、ビーム方向４ａと４
ｂ、鉛直に設置された鋼管柱５は上記従来装置と同じも
のである。１０は反射鏡２とホーン支持部材を結合する
支持部材、１１ａと１１ｂはボルト１２を締めることに
より鋼管柱５を挟んで固着する方位角調整機構、１３は
方位角調整機構１１ａの側面に２つずつ設けた４つのめ
ねじであり、１４は上側にあるめねじ１３ａの中心線で
あって仰角調整の回転軸である。１５は反射鏡２の面に
略垂直な反射鏡の法線、１６はビーム方向４ａと反射鏡
の法線１５がつくる平面に平行な面上にある平行四辺形
の部材で、辺１７ａと１７ｂはビーム方向４ａに垂直で
あり、辺１８ａと１８ｂは反射鏡の法線１５と平行であ
る。１９は平行四辺形１６を上面形状とし４辺を稜とし
て下方に折り曲げた壁２０と２１を有する仰角調整機構
で、壁２０ａと２０ｂは辺１８を通り平行四辺形１６の
面に垂直な面であって、方位角調整機構１１ａのめねじ
１３に対応する長穴２３を設け、ボルト２４で方位角調
整機構１１ａに固定する。壁２１ａと２１ｂは辺１７を
通り平行四辺形１６の面に垂直な面で、めねじ２５が各
々２つ設けられている。２６は辺１７の鈍角側にあるめ
ねじ２５ａの中心線であって回転方向調整の回転軸であ
り、この回転軸２６は壁２１に垂直、すなわちビーム方
向４ａに平行である。壁２０と壁２１はそれぞれ仰角調
整と回転方向調整の摺動面となっている。２７ａと２７
ｂは支持部材１０に取り付けた回転方向調整機構で、仰
角調整機構１９の壁２１のめねじ２５に対応する穴２８
と長穴２９を設け、ボルト３０で仰角調整機構１９に固
定する。そして回転方向調整機構２７、仰角調整機構１
９で方向調整する際可動する部分の重心、すなわちホー
ン１、反射鏡２、ホーン支持部材３、支持部材１０の重
心Ｇの鉛直下方に回転軸１４と回転軸２６があるように
回転方向調整機構２７、仰角調整機構１９は配置されて
いる。
図であり、図２は調整機構の詳細を示す図である。図に
おいて、ホーン１ａと１ｂ、反射鏡２からホーン１を支
持するホーン支持部材３ａと３ｂ、ビーム方向４ａと４
ｂ、鉛直に設置された鋼管柱５は上記従来装置と同じも
のである。１０は反射鏡２とホーン支持部材を結合する
支持部材、１１ａと１１ｂはボルト１２を締めることに
より鋼管柱５を挟んで固着する方位角調整機構、１３は
方位角調整機構１１ａの側面に２つずつ設けた４つのめ
ねじであり、１４は上側にあるめねじ１３ａの中心線で
あって仰角調整の回転軸である。１５は反射鏡２の面に
略垂直な反射鏡の法線、１６はビーム方向４ａと反射鏡
の法線１５がつくる平面に平行な面上にある平行四辺形
の部材で、辺１７ａと１７ｂはビーム方向４ａに垂直で
あり、辺１８ａと１８ｂは反射鏡の法線１５と平行であ
る。１９は平行四辺形１６を上面形状とし４辺を稜とし
て下方に折り曲げた壁２０と２１を有する仰角調整機構
で、壁２０ａと２０ｂは辺１８を通り平行四辺形１６の
面に垂直な面であって、方位角調整機構１１ａのめねじ
１３に対応する長穴２３を設け、ボルト２４で方位角調
整機構１１ａに固定する。壁２１ａと２１ｂは辺１７を
通り平行四辺形１６の面に垂直な面で、めねじ２５が各
々２つ設けられている。２６は辺１７の鈍角側にあるめ
ねじ２５ａの中心線であって回転方向調整の回転軸であ
り、この回転軸２６は壁２１に垂直、すなわちビーム方
向４ａに平行である。壁２０と壁２１はそれぞれ仰角調
整と回転方向調整の摺動面となっている。２７ａと２７
ｂは支持部材１０に取り付けた回転方向調整機構で、仰
角調整機構１９の壁２１のめねじ２５に対応する穴２８
と長穴２９を設け、ボルト３０で仰角調整機構１９に固
定する。そして回転方向調整機構２７、仰角調整機構１
９で方向調整する際可動する部分の重心、すなわちホー
ン１、反射鏡２、ホーン支持部材３、支持部材１０の重
心Ｇの鉛直下方に回転軸１４と回転軸２６があるように
回転方向調整機構２７、仰角調整機構１９は配置されて
いる。
【００１４】上記のように構成されたマルチビームアン
テナにおいて、静止衛星からの電波を受信する場合、ビ
ーム方向４ａが静止衛星に指向した時の仰角調整機構１
９と方位角調整機構１１の角度は、ビーム方向４ａと仰
角調整機構１９および方位角調整機構１１の幾何学的関
係から求めることができるので、まずボルト２４をゆる
め穴２２のまわりに回転させて仰角調整機構１９の角度
を設定する。次いで方位角調整機構のボルト１２をゆる
め鋼管柱５のまわりに回転させるとビーム方向４ａに対
応した静止衛星が捕捉できる。この状態ではビーム方向
４ｂに対応した静止衛星は捕捉されていないが、回転方
向調整機構２７のボルト３０をゆるめ穴２８のまわりに
揺動回転すると、回転方向調整機構２７の回転軸すなわ
ち回転軸２６の方向はビーム方向４ａと一致しているか
ら、ビーム方向４ａにずれを生じることなく、ビーム方
向４ｂの方向が変化する。ビーム方向４ａと４ｂは所定
の角度に設定されているから、回転方向調整機構２７の
回転によりビーム方向４ｂに対応した静止衛星が捕捉で
きる。つまりこの発明のマルチビームアンテナは初期の
仰角設定角度が従来装置と異なるのみで、従来装置同様
簡便な調整手順により静止位置の異なる通信衛星と放送
衛星からの電波を捕捉することができる。
テナにおいて、静止衛星からの電波を受信する場合、ビ
ーム方向４ａが静止衛星に指向した時の仰角調整機構１
９と方位角調整機構１１の角度は、ビーム方向４ａと仰
角調整機構１９および方位角調整機構１１の幾何学的関
係から求めることができるので、まずボルト２４をゆる
め穴２２のまわりに回転させて仰角調整機構１９の角度
を設定する。次いで方位角調整機構のボルト１２をゆる
め鋼管柱５のまわりに回転させるとビーム方向４ａに対
応した静止衛星が捕捉できる。この状態ではビーム方向
４ｂに対応した静止衛星は捕捉されていないが、回転方
向調整機構２７のボルト３０をゆるめ穴２８のまわりに
揺動回転すると、回転方向調整機構２７の回転軸すなわ
ち回転軸２６の方向はビーム方向４ａと一致しているか
ら、ビーム方向４ａにずれを生じることなく、ビーム方
向４ｂの方向が変化する。ビーム方向４ａと４ｂは所定
の角度に設定されているから、回転方向調整機構２７の
回転によりビーム方向４ｂに対応した静止衛星が捕捉で
きる。つまりこの発明のマルチビームアンテナは初期の
仰角設定角度が従来装置と異なるのみで、従来装置同様
簡便な調整手順により静止位置の異なる通信衛星と放送
衛星からの電波を捕捉することができる。
【００１５】一方強風により反射鏡２に作用する力Ｆの
方向も、従来装置同様反射鏡の法線１５の方向が主であ
る。力Ｆが鋼管柱５に伝達される間、回転方向調整機構
２７、仰角調整機構１９、方位角調整機構１１のいずれ
の機構に対してもその対称面に力Ｆが作用し、特に鋼管
柱５のまわりに回転させるねじれモーメントはほとんど
発生しない。このため仰角調整機構２７や方位角調整機
構１１は板の面内剛性を十分発揮できるので、板金加工
を主体とした安価かつ軽量な機構とすることができる。
方向も、従来装置同様反射鏡の法線１５の方向が主であ
る。力Ｆが鋼管柱５に伝達される間、回転方向調整機構
２７、仰角調整機構１９、方位角調整機構１１のいずれ
の機構に対してもその対称面に力Ｆが作用し、特に鋼管
柱５のまわりに回転させるねじれモーメントはほとんど
発生しない。このため仰角調整機構２７や方位角調整機
構１１は板の面内剛性を十分発揮できるので、板金加工
を主体とした安価かつ軽量な機構とすることができる。
【００１６】また回転方向調整機構２７、仰角調整機構
１９の回転軸２６と回転軸１４は可動する部分の重心Ｇ
の鉛直線の近傍に位置しているので、アンバランスによ
るモーメントが少なく、方向調整の際にボルトをゆるめ
ても反射鏡２が傾いてしまったりすることがなく、場合
によっては反射鏡２が手で動く程度に軽くボルトを締め
ることで事足りる。
１９の回転軸２６と回転軸１４は可動する部分の重心Ｇ
の鉛直線の近傍に位置しているので、アンバランスによ
るモーメントが少なく、方向調整の際にボルトをゆるめ
ても反射鏡２が傾いてしまったりすることがなく、場合
によっては反射鏡２が手で動く程度に軽くボルトを締め
ることで事足りる。
【００１７】実施例２．上記実施例１では回転方向調整
機構の回転軸の方向をビーム方向４ａと一致させたが、
本実施例では回転軸の方向をビーム方向４ａと略一致す
るものとする。この場合上記実施例１と同一手順で方向
調整を進め、回転方向調整機構の回りに回転すると、ビ
ーム方向４ａにずれを生じるが、ビーム方向４ｂの方向
の変化と比べればはるかに小さい。例えばビーム間隔が
５８°で、回転軸の方向とビーム方向４ａが３°異なる
場合、回転軸の回りに５°回転させた際にビーム方向４
ｂは４．２４°変化するのに対し、ビーム方向４ａは
０．２６°ずれるにすぎない。従って仰角調整、方位角
調整、回転方向調整の順で微調整を数回行えば、２つの
ビームを最良点に設定することができる。
機構の回転軸の方向をビーム方向４ａと一致させたが、
本実施例では回転軸の方向をビーム方向４ａと略一致す
るものとする。この場合上記実施例１と同一手順で方向
調整を進め、回転方向調整機構の回りに回転すると、ビ
ーム方向４ａにずれを生じるが、ビーム方向４ｂの方向
の変化と比べればはるかに小さい。例えばビーム間隔が
５８°で、回転軸の方向とビーム方向４ａが３°異なる
場合、回転軸の回りに５°回転させた際にビーム方向４
ｂは４．２４°変化するのに対し、ビーム方向４ａは
０．２６°ずれるにすぎない。従って仰角調整、方位角
調整、回転方向調整の順で微調整を数回行えば、２つの
ビームを最良点に設定することができる。
【００１８】実施例３．また上記実施例１では回転方向
調整機構と対になる仰角調整機構の上面形状を平行四辺
形としたが、本実施例では図３に示すとおり、平行四辺
形の鈍角側の角を結ぶ線を稜として鋭角側の角平行四辺
形の面外に下げ、上面形状を屋根形にしたものである。
この場合回転方向の揺動による支持部材との干渉を低減
できるので、回転方向調整機構の高さを低くしより高い
強度と剛性を実現することができる。
調整機構と対になる仰角調整機構の上面形状を平行四辺
形としたが、本実施例では図３に示すとおり、平行四辺
形の鈍角側の角を結ぶ線を稜として鋭角側の角平行四辺
形の面外に下げ、上面形状を屋根形にしたものである。
この場合回転方向の揺動による支持部材との干渉を低減
できるので、回転方向調整機構の高さを低くしより高い
強度と剛性を実現することができる。
【００１９】ところで上記説明では、２つのビームを持
ったマルチビームアンテナとして説明したが、３つある
いはそれ以上のビームを有するマルチビームアンテナに
も適用できることはいうまでもない。また一次放射器系
としてホーンを用いた単一反射鏡アンテナとして説明し
たが、ホーンと副反射鏡を用いた複反射鏡アンテナにも
適用できることはいうまでもない。
ったマルチビームアンテナとして説明したが、３つある
いはそれ以上のビームを有するマルチビームアンテナに
も適用できることはいうまでもない。また一次放射器系
としてホーンを用いた単一反射鏡アンテナとして説明し
たが、ホーンと副反射鏡を用いた複反射鏡アンテナにも
適用できることはいうまでもない。
【００２０】
【発明の効果】この発明は以上説明したとおり、ビーム
方向と所定の関係をなす回転方向調整機構と、反射鏡と
所定の関係をなす仰角調整機構を、可動する部分の重心
をとおる鉛直線の近傍に配置することにより、方向調整
の手順が簡便で、高い強度、剛性を有し、かつ調整時に
も形態安定なマルチビームアンテナが実現できる効果が
ある。
方向と所定の関係をなす回転方向調整機構と、反射鏡と
所定の関係をなす仰角調整機構を、可動する部分の重心
をとおる鉛直線の近傍に配置することにより、方向調整
の手順が簡便で、高い強度、剛性を有し、かつ調整時に
も形態安定なマルチビームアンテナが実現できる効果が
ある。
【図１】この発明の実施例１を示す図である。
【図２】この発明の実施例１を示す調整機構の斜視図で
ある。
ある。
【図３】この発明の実施例３を示す調整機構の斜視図で
ある。
ある。
【図４】従来のマルチビームアンテナを示す図である。
１ ホーン ２ 反射鏡 ３ ホーン支持部材 ４ ビーム方向 ５ 鋼管柱 ６ 方位角調整機構 ７ 仰角調整機構 ８ 回転方向調整機構 ９ 角度スペーサ １０ 支持部材 １１ 方位角調整機構 １２ ボルト １３ めねじ １４ 回転軸 １５ 反射鏡の法線 １６ 平行四辺形 １７ 辺 １８ 辺 １９ 仰角調整機構 ２０ 壁 ２１ 壁 ２２ 穴 ２３ 長穴 ２４ ボルト ２５ 穴 ２６ 回転軸 ２７ 回転方向調整機構 ２８ 穴 ２９ 長穴 ３０ ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片木 孝至 鎌倉市大船五丁目１番１号 三菱電機株 式会社 電子システム研究所内 (56)参考文献 特開 平４−207206（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−315825（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−270404（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−5911（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H01Q 19/17 H01Q 3/08 H01Q 25/00
Claims (3)
- 【請求項１】 反射鏡と複数の一次放射器系とで複数の
ビームを形成し、複数のビーム方向のうちのいずれか１
つのビーム方向と平行または略平行な方向を回転軸とし
て反射鏡と一次放射器系を一体のまま揺動回転する回転
方向調整機構と、仰角調整機構と、方位角調整機構を備
えたマルチビームアンテナにおいて、上記回転方向調整
機構を上記反射鏡と一次放射器系を結ぶ支持部材に取り
付け、仰角調整機構の回転軸を反射鏡の法線と略直交す
る方向に配し、上記回転方向調整機構と上記仰角調整機
構の回転軸を各々の調整機構で可動する部分の重心を通
る鉛直線上または鉛直線の近傍に配置したことを特徴と
するマルチビームアンテナ。 - 【請求項２】 平行四辺形の対向する１組の辺を通り平
行四辺形の面に直角な面を上記回転方向調整機構の摺動
面とし、平行四辺形の対向するもう１組の辺を通り平行
四辺形の面に直角な面を上記仰角調整機構の摺動面とし
たことを特徴とする請求項第１項記載のマルチビームア
ンテナ。 - 【請求項３】 上記平行四辺形の鈍角側の角を結ぶ対角
線を稜とし、鋭角側の角を上記平行四辺形の面外に配置
して屋根形の形状としたことを特徴とする請求項第２項
記載のマルチビームアンテナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19080492A JP2806158B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | マルチビームアンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19080492A JP2806158B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | マルチビームアンテナ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0637539A JPH0637539A (ja) | 1994-02-10 |
| JP2806158B2 true JP2806158B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=16264026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19080492A Expired - Fee Related JP2806158B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | マルチビームアンテナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2806158B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109043785A (zh) * | 2018-08-04 | 2018-12-21 | 安徽冠宜箱包有限公司 | 一种箱包拉杆 |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP19080492A patent/JP2806158B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109043785A (zh) * | 2018-08-04 | 2018-12-21 | 安徽冠宜箱包有限公司 | 一种箱包拉杆 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0637539A (ja) | 1994-02-10 |
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