JP2804757B2 - 映像信号記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、主として、次世代のTVシステムとして開
発され実用化されつあるハイビジヨンTVシステムのよう
に、約20MHZといつた広帯域の映像信号を記録する場合
の手段として採用される多チャンネル多セグメント記録
方式の磁気記録技術に適用される映像信号記録再生装置
に関するものである。 ［従来の技術］ 上記した多チャンネル多セグメント記録方式とは、多
チヤンネル化により１チヤンネルあたりの信号帯域幅を
小さくし、また多セグメント化により回転ヘツドと磁気
テープとの相対速度を大きくして記録波長を長くするこ
とにより、広帯域信号の記録再生を今までの磁気記録技
術のままでおこなうものである。 第７図（ａ）〜（ｄ）は２チヤンネル３セグメント記
録方式の概念を示すもので、同図（ａ）は回転ヘツドの
配置を示し、（22）は回転ドラム、（2a），（2b）はチ
ヤンネルＡ（以下、CH.Aと称す）の信号を記録再生する
回転ヘツド、（3a），（3b）はチヤンネルＢ（以下、C
H.Bと称す）の信号を記録再生する回転ヘツドで、回転
ヘツド（2a）と（3a）、（2b）と（3b）とは隣接して配
置され、記録時は第７図（ｄ）で示すように、両チヤン
ネルを同時に記録する。（１）は磁気テープで、記録
時、再生時に上記回転ドラム（22）に180゜強巻きつけ
られる。また、上記回転ドラム（22）は１フイールド期
間に第７図（ａ）の矢印（ａ）方向に1.5回転するので
あり、これによつて、１フイールドの映像信号がCH.A、
CH.Bともに３セグメントに分割されて記録されることに
なる。 また、１チヤンネルのコンポジツト信号とする入力映
像信号を第７図（ｃ）で示したように、１水平走査期間
（以下、1Hと称す）を単位としてフイールドメモリを用
いて各チヤンネルの各セグメントに上から順番に振分け
る。したがつて、一枚の絵は第７図（ｂ）にみられるよ
うに、計６枚の絵に振分けられることになり、それぞれ
が磁気テープ（１）上に一本のトラツクに記録されるこ
とになる。 ここで、第７図（ｄ）のトラツク上に記したA1,A2,…
はそれぞれCH.Aの第１セグメント、CH.Aの第２セグメン
ト……の映像情報を示す。 なお、上記のようなテープフオーマツトで記録されて
いる多チヤンネル多セグメント記録方式を採用するVTR
の高速再生は比較的簡単に実現できる。これは、トラツ
クの下の方が画面上の上側へ、真ん中が画面上の真ん中
へ、また上の方は画面上の下側に対応しているため、画
像の動きが不自然となる変速再生においては、第７図
（ｂ）に示したような６枚の絵を重ね合わせる順番をす
こし変えても視覚上問題にならない。すなわち、フイー
ルドメモリにとり込む場合、再生出力をそれぞれの正確
なアドレス、例えばA1のトラツクを再生した場合、A1の
トラツクの入るべきアドレスへ入力しなくても、例えば
A3のトラツクを再生して得られる映像情報をその画面上
の位置に対応するトラツクA1の情報が入るべきアドレス
へ入力しても、視覚上あまり問題とならない。 つまり、このような記録フオーマツトをもつ多チヤン
ネル多セグメント記録方式を採用するVTRの変速再生に
おいては、トラツク１本分の映像情報が、ある期間を周
期として完全に再生されれば少しの不自然さがあつて
も、ノイズのない良好な変速再生を実現できる。 第８図は２チヤンネル３セグメント記録方式を採用し
た従来の映像信号記録再生装置のブロツク構成図であ
り、同図において、（１）は記録済の磁気テープ、（2
a），（2b）、（3a），（3b）はCH.A、CH.Bそれぞれの
回転ヘッド、（4a），（4b）はヘツドアンプ、（5a），
（5b）はビデオ信号処理回路で、FM復調をおこなつてビ
デオ信号を得るとともに同期信号の検出、A/D変換等を
おこなう。（６）はフイールドメモリ、（9a），（9b）
は上記ビデオ信号処理回路（5a），（5b）より出力され
る同期信号により書き込み制御をおこない、かつ上記同
期信号とは非同期で読み出し制御をおこなうメモリ制御
回路である。 （10）はコントロールヘツド、（11）はCPモータ、
（12）はCPモータ（11）を駆動するモータドライバ、
（13）は走行制御回路で、モータドライバ（12）を制御
する、（30a），（30b）はCH.A、CH.Bでそれぞれ再生さ
れたものを記憶するメモリで、これら２つのメモリ（30
a），（30b）により上記フイールドメモリ（６）が構成
されている。（20）はセレクタである。 つぎに、上記構成の動作について説明する。 ｎ倍速（ｎ＝）±2,±3,…：±は走行方向を示す。＋
は通常再生と同じ方向であり、−は逆の方向を示す。）
の変速再生をおこなう場合で、ｎ＝４とすると、記録ト
ラツクとヘツド走査軌跡の関係は第９図（ａ）のように
なる。CH.A、CH.Bそれぞれの回転ヘツドが異なるアジマ
ス角を有している場合、アジマス効果により各ヘツドに
て再生される信号はトラツクに斜線を入れた部分の信号
である。したがつて、出力される再生エンベロープは第
９図（ｂ）に示すとおりで、同図中の斜線を入れた部分
において再生出力は全く得られない。ここで、既述した
ように、トラツクの下側は画面上の上側、真ん中は画面
上の真ん中、上側は画面上の下側に対応する映像信号が
記録されているテープフオーマツトであるため、第９
（ｂ）の斜線を入れた部分はフイールドメモリ内の映像
情報が書きかえられず、画面（ｙ）上、第９図（ｃ）に
みられるような固定ノイズ帯（ｘ）が発生してしまう。 このような固定ノイズ帯（ｘ）が発生すると、視覚的
に良好な画面を得ることができないという問題点が発生
する。 ［発明が解決しようとする問題点］ 従来の映像信号記録再生装置は、以上のように構成さ
れているので、フイールドメモリを用いるにもかかわら
ず多チヤンネル多セグメント記録方式を採用するVTRの
場合、変速再生の際、映像信号に欠落が生じてしまい、
視覚的に良好な映像を得ることができないという問題が
あつた。 この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、フイールドメモリを用いてS/Nの低下や固
定ノイズ帯のない良好な変速再生を実現することができ
る映像信号記録再生装置を提供することを目的とする。 ［問題点を解決するための手段］ この発明にかかる映像信号記録再生装置は、少なくと
も１フィールドの映像信号を、磁気テープ上の複数本の
トラックに記録するＬチャンネル記録方式（Ｌ＞１の整
数）を採用し、上記映像信号の画面上のほぼ同一位置の
データが磁気テープ上の上記トラックの下端よりほぼ同
一の高さに配置されるように記録映像信号を振り分けア
ジマス記録を行う映像信号記録再生装置において、高速
再生時に、上記記録済みの磁気テープより回転ヘッドを
介して再生された再生信号より同期信号を検出する同期
信号検出手段と、少なくとも１フィールドの映像データ
を記憶することができるメモリと、上記同期信号検出手
段で検出された上記同期信号に同期して上記再生信号を
上記メモリへ書き込み、上記メモリからの読み出しは、
上記検出された同期信号とは非同期で読み出すように上
記メモリを制御するメモリ制御手段と、高速再生時の磁
気テープの走行速度を、記録時のＮ＋1/L倍（Ｎは０、
および−１を除く整数）に制御する磁気テープ走行制御
手段とを具備するようにしたものである。 また、この発明にかかる映像信号記録再生装置は、少
なくとも１フィールドの映像信号を、磁気テープ上の複
数本のトラックに記録する１チャンネル多セグメント記
録方式を採用し、記録時に上記映像信号における画面上
のほぼ同一位置のデータが磁気テープ上の上記トラック
の下端よりほぼ同一の高さに配置されるように記録映像
信号を振り分けアジマス記録を行う映像信号記録再生装
置において、高速再生時に、上記記録済みの磁気テープ
より回転ヘッドを介して再生された再生信号より同期信
号を検出する同期信号検出手段と、少なくとも１フィー
ルドの映像データを記憶することができるメモリと、上
記同期信号検出手段で検出された上記同期信号に同期し
て上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メモリか
らの読み出しは、上記検出された同期信号とは非同期で
読み出すように上記メモリを制御するメモリ制御手段
と、高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時のＮ
＋1/2倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御する
磁気テープ走行制御手段とを具備するようにしたもので
ある。 また、この発明にかかる映像信号記録再生装置は、少
なくとも１フィールドの映像信号を、磁気テープ上の複
数本のトラックに記録するＬチャンネル記録方式（Ｌ＞
１の整数）を採用し、記録時に上記映像信号における画
面上のほぼ同一位置（高さ）のデータが磁気テープ上の
上記トラックの下端よりほぼ同一位置に配置されるよう
に記録映像信号を振り分け、各チャンネルが同一のアジ
マス角を有する回転ヘッドを用いて上記磁気テープ上に
上記記録映像信号を記録する映像信号記録再生装置にお
いて、高速再生時に、上記記録済みの磁気テープより上
記回転ヘッドを介して再生された再生信号より同期信号
を検出する同期信号検出手段と、少なくとも１フィール
ドの映像データを記憶することができるメモリと、上記
同期信号検出手段で検出された上記同期信号に同期して
上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メモリから
の読み出しは、上記検出された同期信号とは非同期で読
み出すように上記メモリを制御するメモリ制御手段と、
高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時のＮ＋1/
2L倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御する磁気
テープ走行制御手段とを具備するようにしたものであ
る。 ［作用］ この発明によれば、高速再生時の磁気テープの走行速
度を、Ｌチャンネル記録方式の場合には、記録時のＮ＋
1/L倍に制御することにより、隣接した１走査期間内の
出力エンベロープが互いに補間する位置に生じさせ、こ
の出力エンベロープを用いて１トラック分の映像情報を
構成することで、S/Nの低下や固定ノイズ帯が発生しな
い良好な変速再生画面が生成される。 また、この発明によれば、高速再生時の磁気テープの
走行速度を、Ｌチャンネル記録方式で各チャンネルが同
一のアジマス角を有する回転ヘッドを用いて記録する場
合には、記録時のＮ＋1/2L倍に制御することにより、隣
接した１走査期間内の出力エンベロープが互いに補間す
る位置に生じさせ、この出力エンベロープを用いて１ト
ラック分の映像情報を構成することで、S/Nの低下や固
定ノイズ帯が発生しない良好な変速再生画面が生成され
る。 また、この発明によれば、高速再生時の磁気テープの
走行速度を、１チャンネル多セグメント記録方式の場合
には、Ｎ＋1/2倍に制御することにより、隣接した１走
査期間内の出力エンベロープが互いに補間する位置に生
じさせることができ、この出力エンベロープを用いて１
トラック分の映像情報を構成することで、S/Nの低下や
固定ノイズ帯が発生しない良好な変速再生画面が得られ
る。 ［発明の実施例］ 以下、この発明の一実施例を図面にもとづいて説明す
る。 第１図はこの発明の一実施例による映像信号記録再生
装置のブロック構成図であり、同図において、（7a），
（7b）は再生FM信号のエンベロープをとり出すエンベロ
ープ検波回路、（8a），（8b）は上記エンベロープ検波
回路（7a），（7b）の出力を所定のレベルと比較するコ
ンパレータであり、その他の構成は第８図で示す従来例
と同一であるため、同一の符号を付してそれらの説明を
省略する。 つぎに、上記構成の動作について説明する。なお、こ
こでは一例として、テープ走行速度を記録時の３＋1/2
倍、２チャンネル３セグメント記録方式を採用した場合
で、回転ヘツド（2a），（2b）（3a），（3b）は異なる
アジマスを有している。 記録トラツクとヘツド走査軌跡の関係は第２図（ａ）
のようになる。CH.A、CH.Bヘツドが異なるアジマスを有
しているので、アジマス効果により出力されるエンベロ
ープは第２図（ｂ）のようになる。この場合、隣接した
１走査期間内の出力エンベロープが互いに補間する位置
にたつている。ここで、コンパレータ（8a），（8b）の
出力レベルおよびガードバンド幅を適当に調節すること
により、第２図（ｃ）にみられるような出力エンベロー
プが得られる。この２走査期間内の出力エンベロープを
用いて１トラツク分の映像情報を構成すると第２図
（ｄ）に示すように、欠落部のない良好な出力が得られ
る。 フイールドメモリ（６）からの読み出しは書き込みと
非同期でおこなわれる。第２図（ｄ）に示したように、
フイールドメモリ（６）内に記憶されている再生映像信
号の出力レベルは比較的大きく、読み出される映像信号
のS/Nは画面が見苦しくなるほど劣化しない。また、フ
イールドメモリ（６）内のデータが２フイールド期間で
すべて書きかえられるので固定ノイズ帯のない良好な高
速再生を実現できる。 第３図はこの発明の他の実施例による映像信号記録再
生装置のブロツク構成図であり、同図において、構成要
素はすべて第１図と同一であるので、同一符号を付し
て、それらの説明を省略する。ただし、ヘツド（2a），
（2b）、（3a），（3b）は同一アジマスを有する。 つぎに、この第３図で示す実施例の動作について説明
する。なお、ここでは一例として、テープ走行速度を記
録時の３＋1/4倍、２チヤンネル３セグメント記録方式
を採用したものとする。 上記の実施例の場合と同様に、記録トラツクとヘツド
走査軌跡の関係は第４図（ａ）のようになる。CH.A、C
H.Bヘツドが同一アジマスを有するため、アジマス効果
があらわれず、よこぎつたすべてのトラツクの映像信号
を再生することができる。したがつて、CH.aの再生出力
に注目すると、第４図（ｂ）に示したような再生出力エ
ンベロープが得られる。その反面、同図の斜線部にみら
れるように、ヘツド（2a），（2b）で記録されたものと
ヘツド（3a），（3b）で記録されたものを同時に読みと
つてしまう区間がある。この部分においては、映像信号
の重なり合いによつて良好な再生映像出力が得られな
い。 以上のことを考慮して、ガードバンドの幅およびコン
パレータ（8a），（8b）の出力を適当に調節する。 ここで、２走査期間のCH.Aの出力に注目してみると、
上記実施例の場合と同様に、隣接した１走査期間内の出
力エンベロープが互いに補間する位置にたつている。こ
の２走査期間の出力エンベロープを用いて１トラツク分
の映像情報を構成すると第４図（ｃ）に示すように、欠
落部のない良好な出力が得られる。 フイールドメモリ（６）からの読み出しは書き込みと
非同期でおこなわれる。第４図（ｃ）に示したように、
フイールドメモリ（６）内に記憶されている再生映像信
号の出力レベルは比較的大きく、読み出される映像信号
のS/Nは画面が見苦しくなるほど劣化しない。また、フ
イールドメモリ（６）内のデータが２フイールド期間で
すべて書きかえられるので固定ノイズ帯のない良好な高
速再生が実現できる。 なお、片方のチヤンネルのみを使用する場合、フイー
ルドメモリの内容は４フイールド期間を周期として書き
かえられることになる。 つぎに、第２の発明の実施例で、１チヤンネル多セグ
メント記録方式を採用した映像信号記録再生装置につい
て説明する。その構成は第１図で示すブロツク構成図と
同一であるため省略する。また、２つのヘツドは異なる
アジマスを有する。 この第２の発明の実施例の動作について説明する。な
お、ここでは一例として、テープ走行速度を記録時の４
倍とする。 上記各実施例の場合と同様に、記録トラツクとヘツド
走査軌跡の関係は第５図（ａ）のようになる。（第５図
中のトラツクに記したR,Lはそれぞれアジマスの異なる
ヘツドにより記録されたものである）。CH.A、CH.Bヘツ
ドが異なるアジマスを有するので、アジマス効果により
再生されるのはトラツクに斜線を入れた部分である。上
記実施例と同様、２走査期間の出力エンベロープは第５
図（ｂ）のようになる。この場合も、互いに隣接する出
力エンベロープが互いに補間する位置にたつている。こ
こで、コンパレータ（8a），（8b）の出力レベルおよび
ガードバンドを適当に調節して、１トラツク分の映像情
報を構成することにより第５図（ｃ）に示すように、欠
落部のない良好な出力が得られる。 なお、ガードバンドの幅が大きくなつてくると補間し
たにもかかわらず、つぎ目部分の出力が非常に小さいた
めS/Nが非常に悪くなつてくる。 第２の発明の他の実施例では、１チヤンネル多セグメ
ント記録方式を採用し、２つのヘツドが異なるアジマス
を有し、ガードバンドが比較的大きい場合とする。 この実施例の動作について説明する。なお、ここでは
一例として、テープ走行速度を記録時の４＋1/2倍とす
る。 上記第２の発明の実施例の場合と同様に、記録トラツ
クとヘツド走査軌跡の関係は第６図（ａ）のようにな
る。CH.A、CH.Bヘツドが異なるアジマスを有しているの
で、アジマス効果により斜線を入れた部分が再生され
る。４走査期間の出力エンベロープは第６図（ｂ）のよ
うになる。この場合も４走査期間の出力エンベロープが
互いに補間する位置にたつている。ここで、コンパレー
タ（8a），（8b）の出力を適当に調節して、１トラツク
分の映像情報を構成すると、第６図（ｃ）に示すよう
に，欠落部のない、出力レベルの比較的大きい良好な出
力が得られる。 フイールドメモリからの読み出しは書き込みと非同期
でおこなわれる。第５図（ｃ）および第６図（ｃ）に示
したように、ガードバンドが比較的小さい範囲におい
て、テープ走行速度を記録時の４倍に設定することによ
りフイールドメモリ内に記憶されている映像信号の出力
レベルは比較的大きく、読み出される映像信号のS/Nは
画面が見苦しくなるほど劣化しない。 また、ガードバンドが比較的大きくなつた場合、テー
プ走行速度を記録時の４＋1/2倍に設定することによ
り、フイードメモリ内に記憶されている再生映像信号の
出力レベルは比較的大きく、読み出される映像信号のS/
Nは画面が見苦しくなるほど劣化しない。 また、フイールドメモリ内のデータは、４倍速の場
合、２フイールド期間、４＋1/2倍速の場合、４フイー
ルド期間を周期としてすべて書きかえられるので、固定
ノイズ帯のない良好な高速再生が実現できる。 なお、上記の実施例では２チヤンネル３セグメント記
録方式を採用した場合の一例として各チヤンネルの回転
ヘツドが異なるアジマスを有する場合の３＋1/2倍速に
ついて示したが、多チヤンネル多セグメント記録方式を
採用（以後、チヤンネル数をＬとする）し、また各チヤ
ンネルごとに異なつたアジマスヘツドを有する場合も、
チヤンネル数をＬとしたとき、テープ走行速度と記録時
のＮ＋1/L倍（N:0,±1,±2,±3,±4,…）に設定するこ
とにより同様の効果を奏する。 また、他の実施例では、２チヤンネル３セグメント記
録方式を採用した場合の一例として各チヤンネルが同一
アジマスを有する場合の３＋1/4倍速について示した
が、多チヤンネル多セグメント記録方式、多チヤンネル
１セグメント記録方式、１チヤンネル多セグメント記録
方式を採用し、また各チヤンネルが同一アジマスヘツド
を有する場合も、チヤンネル数をＬとしたとき、テープ
走行速度を記録時のテープ走行速度のＮ＋1/2L倍（N:0,
±1,±2,±3,±4,…）に設定することにより同様の効果
を奏する。 なお、他の実施例では、１チヤンネル多セグメント記
録方式を採用し、２つのヘツドが異なるアジマスを有す
る場合の４倍速および４＋1/2倍速について示したが、
テープ走行速度を記録時の Ｍ倍（Ｍは偶数）：ガードバンドが比較的狭い場合、 Ｎ＋1/2倍（N:0,±1,±2,…）：ガードバンドが比較的
大きい場合 に設定することにより、同様の効果を奏する。 さらに、証明は省略するが、多チヤンネル多セグメン
ト記録方式を採用する映像信号記録再生装置の変速再生
は、一般に記録時のテープ走行の N:整数 M:2,3,4,… m:1,2,3,4,… Ｍ＞ｍ M,mは互いに素 倍にテープ走行速度を決定すれば実現できる。 ただし、各チヤンネルが同一アジマスを有する場合は
Ｍを決定の際、Ｍがチヤンネル数Ｌより小さい場合はチ
ヤンネル数Ｌと互いに素になるように決定する。 ［発明の効果］ 以上のように、この発明にかかる映像信号記録再生装
置によれば、少なくとも１フィールドの映像信号を、磁
気テープ上の複数本のトラックに記録するＬチャンネル
記録方式（Ｌ＞１の整数）を採用し、上記映像信号の画
面上のほぼ同一位置のデータが磁気テープ上の上記トラ
ックの下端よりほぼ同一の高さに配置されるように記録
映像信号を振り分けアジマス記録を行う映像信号記録再
生装置において、高速再生時に、上記記録済みの磁気テ
ープより回転ヘッドを介して再生された再生信号より同
期信号を検出する同期信号検出手段と、少なくとも１フ
ィールドの映像データを記憶することができるメモリ
と、上記同期信号検出手段で検出された上記同期信号に
同期して上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メ
モリからの読み出しは、上記検出された同期信号とは非
同期で読み出すように上記メモリを制御するメモリ制御
手段と、高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時
のＮ＋1/L倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御
する磁気テープ走行制御手段とを具備するようにしたの
で、隣接した１走査期間内の出力エンベロープが互いに
補間する位置に生じるようになり、この出力エンベロー
プを用いて１トラック分の映像情報を構成することで、
S/Nの極端な低下や固定ノイズ帯のない良好な変速再生
を行うことができるという効果がある。 また、この発明にかかる映像信号記録再生装置によれ
ば、少なくとも１フィールドの映像信号を、磁気テープ
上の複数本のトラックに記録する１チャンネル多セグメ
ント記録方式を採用し、記録時に上記映像信号における
画面上のほぼ同一位置のデータが磁気テープ上の上記ト
ラックの下端よりほぼ同一の高さに配置されるように記
録映像信号を振り分けアジマス記録を行う映像信号記録
再生装置において、高速再生時に、上記記録済みの磁気
テープより回転ヘッドを介して再生された再生信号より
同期信号を検出する同期信号検出手段と、少なくとも１
フィールドの映像データを記憶することができるメモリ
と、上記同期信号検出手段で検出された上記同期信号に
同期して上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メ
モリからの読み出しは、上記検出された同期信号とは非
同期で読み出すように上記メモリを制御するメモリ制御
手段と、高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時
のＮ＋1/2倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御
する磁気テープ走行制御手段とを具備するようにしたの
で、隣接した１走査期間内の出力エンベロープが互いに
補間する位置に生じるようになり、この出力エンベロー
プを用いて１トラック分の映像情報を構成することで、
S/Nの極端な低下や固定ノイズ帯のない良好な変速再生
を行うことができる効果がある。 また、この発明にかかる映像信号記録再生装置よれ
ば、少なくとも１フィールドの映像信号を、磁気テープ
上の複数本のトラックに記録するＬチャンネル記録方式
（Ｌ＞１の整数）を採用し、記録時に上記映像信号にお
ける画面上のほぼ同一位置（高さ）のデータが磁気テー
プ上の上記トラックの下端よりほぼ同一位置に配置され
るように記録映像信号を振り分け、各チャンネルが同一
のアジマス角を有する回転ヘッドを用いて上記磁気テー
プ上に上記記録映像信号を記録する映像信号記録再生装
置において、高速再生時に、上記記録済みの磁気テープ
より上記回転ヘッドを介して再生された再生信号より同
期信号を検出する同期信号検出手段と、少なくとも１フ
ィールドの映像データを記憶することができるメモリ
と、上記同期信号検出手段で検出された上記同期信号に
同期して上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メ
モリからの読み出しは、上記検出された同期信号とは非
同期で読み出すように上記メモリを制御するメモリ制御
手段と、高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時
のＮ＋1/2L倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御
する磁気テープ走行制御手段とを具備するようにしたの
で、隣接した１走査期間内の出力エンベロープが互いに
補間する位置に生じるようになり、この出力エンベロー
プを用いて１トラック分の映像情報を構成することで、
S/Nの極端な低下や固定ノイズ帯のない良好な変速再生
を行うことがでいるという効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの発明の一実施例による映像信号記録再生装
置のブロツク構成図、第２図（ａ）〜（ｄ）は動作説明
図、第３図はこの発明の他の実施例による映像信号記録
再生装置のブロツク構成図、第４図（ａ）〜（ｃ）は第
３図の動作説明図、第５図（ａ）〜（ｃ）は第２の発明
の実施例による動作説明図、第６図（ａ）〜（ｃ）は第
２の発明の他の実施例による動作説明図、第７図（ａ）
〜（ｄ）は２チヤンネル３セグメント記録方式の概念
図、第８図は従来の多チヤンネル多セグメント記録方式
を採用した映像信号記録再生装置のブロツク構成図、第
９図（ａ）〜（ｃ）は２チヤンネル３セグメント記録方
式を用いた場合の動作説明図である。 （１）……磁気テープ、（2a），（2b）……回転ヘツド
（CH.A）、（3a），（3b）……回転ヘツド（CH.B）、
（5a），（5b）……ビデオ信号処理回路、（６）……フ
イールドメモリ、（7a），（7b）……エンベロープ検波
回路、（8a），（8b）……コンパレータ、（9a），（9
b）……メモリコントロール、（13）……走行制御回
路。 なお、図中の同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．少なくとも１フィールドの映像信号を、磁気テープ
   上の複数本のトラックに記録するＬチャンネル記録方式
   （Ｌ＞１の整数）を採用し、上記映像信号の画面上のほ
   ぼ同一位置のデータが磁気テープ上の上記トラックの下
   端よりほぼ同一の高さに配置されるように記録映像信号
   を振り分けアジマス記録を行う映像信号記録再生装置に
   おいて、 高速再生時に、上記記録済みの磁気テープより回転ヘッ
   ドを介して再生された再生信号より同期信号を検出する
   同期信号検出手段と、 少なくとも１フィールドの映像データを記憶することが
   できるメモリと、 上記同期信号検出手段で検出された上記同期信号に同期
   して上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メモリ
   からの読み出しは、上記検出された同期信号とは非同期
   で読み出すように上記メモリを制御するメモリ制御手段
   と、 高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時のＮ＋1/
   L倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御する磁気
   テープ走行制御手段とを具備したことを特徴とする映像
   信号記録再生装置。 ２．少なくとも１フィールドの映像信号を、磁気テープ
   上の複数本のトラックに記録する１チャンネル多セグメ
   ント記録方式を採用し、記録時に上記映像信号における
   画面上のほぼ同一位置のデータが磁気テープ上の上記ト
   ラックの下端よりほぼ同一の高さに配置されるように記
   録映像信号を振り分けアジマス記録を行う映像信号記録
   再生装置において、 高速再生時に、上記記録済みの磁気テープより回転ヘッ
   ドを介して再生された再生信号より同期信号を検出する
   同期信号検出手段と、 少なくとも１フィールドの映像データを記憶することが
   できるメモリと、 上記同期信号検出手段で検出された上記同期信号に同期
   して上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メモリ
   からの読み出しは、上記検出された同期信号とは非同期
   で読み出すように上記メモリを制御するメモリ制御手段
   と、 高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時のＮ＋1/
   2倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御する磁気
   テープ走行制御手段とを具備したことを特徴とする映像
   信号記録再生装置。 ３．少なくとも１フィールドの映像信号を、磁気テープ
   上の複数本のトラックに記録するＬチャンネル記録方式
   （Ｌ＞１の整数）を採用し、記録時に上記映像信号にお
   ける画面上のほぼ同一位置（高さ）のデータが磁気テー
   プ上の上記トラックの下端よりほぼ同一位置に配置され
   るように記録映像信号を振り分け、各チャンネルが同一
   のアジマス角を有する回転ヘッドを用いて上記磁気テー
   プ上に上記記録映像信号を記録する映像信号記録再生装
   置において、 高速再生時に、上記記録済みの磁気テープより上記回転
   ヘッドを介して再生された再生信号より同期信号を検出
   する同期信号検出手段と、 少なくとも１フィールドの映像データを記憶することが
   できるメモリと、 上記同期信号検出手段で検出された上記同期信号に同期
   して上記再生信号を上記メモリへ書き込み、上記メモリ
   からの読み出しは、上記検出された同期信号とは非同期
   で読み出すように上記メモリを制御するメモリ制御手段
   と、 高速再生時の磁気テープの走行速度を、記録時のＮ＋1/
   2L倍（Ｎは０、および−１を除く整数）に制御する磁気
   テープ走行制御手段とを具備したことを特徴とする映像
   信号記録再生装置。