JP2804577B2 - 非水電解液電池 - Google Patents
非水電解液電池Info
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- JP2804577B2 JP2804577B2 JP2014202A JP1420290A JP2804577B2 JP 2804577 B2 JP2804577 B2 JP 2804577B2 JP 2014202 A JP2014202 A JP 2014202A JP 1420290 A JP1420290 A JP 1420290A JP 2804577 B2 JP2804577 B2 JP 2804577B2
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- battery
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を負
極に用いた非水電解液電池に関する。
極に用いた非水電解液電池に関する。
(ロ) 従来の技術 アルミニウムからなる負極を用いた非水電解液電池
は、高エネルギー密度、低自己放電率及び低コストであ
るという利点を有すると考えられる。
は、高エネルギー密度、低自己放電率及び低コストであ
るという利点を有すると考えられる。
そして、これは、アルミニウムの体積当りの理論エネ
ルギー密度が804lAh/であり、リチウムの4倍に相当
する。また、単位エネルギー当りのコストが0.67円/Ah
であり、リチウムの1/8に相当することに基づく。
ルギー密度が804lAh/であり、リチウムの4倍に相当
する。また、単位エネルギー当りのコストが0.67円/Ah
であり、リチウムの1/8に相当することに基づく。
そしてたとえば、正極活物質としてMnO2、V2O5、Cr
O2、Ag2CrO4等を用いた電池を考えると、作動電圧が約
1.3V程度となり、既存のアルカリ乾電池、水銀電池、銀
電池と互換使用しうると、理論上、推察される。
O2、Ag2CrO4等を用いた電池を考えると、作動電圧が約
1.3V程度となり、既存のアルカリ乾電池、水銀電池、銀
電池と互換使用しうると、理論上、推察される。
しかし、この種のアルミニウムを負極とする非水電解
液電池は、アルミニウム表面に不働態皮膜が存在するた
め、負極の電気化学的反応性が低く、負極の利用率が小
さいという問題がある。
液電池は、アルミニウム表面に不働態皮膜が存在するた
め、負極の電気化学的反応性が低く、負極の利用率が小
さいという問題がある。
例えば、MnO2を正極活物質とした正極と、アルミニウ
ムからなる負極を用い、電池を構成した場合、10KΩの
負荷で約1.3Vの作動電圧を示し、負極の利用率は約50%
となる。
ムからなる負極を用い、電池を構成した場合、10KΩの
負荷で約1.3Vの作動電圧を示し、負極の利用率は約50%
となる。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであって、
アルミニウムを用いた負極の利用率を改善し、放電特性
に優れた非水電解液電池を提供しようとするものであ
る。
アルミニウムを用いた負極の利用率を改善し、放電特性
に優れた非水電解液電池を提供しようとするものであ
る。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金から
なる負極と、正極と、溶媒及びアルミニウム塩からなる
非水電解液とを備えた非水電解液電池であって、前記非
水電解液が、Cu、Fe、Hg、Niからなる群より選択された
少なくとも1種の金属のイオンを含有することを特徴と
する。
なる負極と、正極と、溶媒及びアルミニウム塩からなる
非水電解液とを備えた非水電解液電池であって、前記非
水電解液が、Cu、Fe、Hg、Niからなる群より選択された
少なくとも1種の金属のイオンを含有することを特徴と
する。
そして、この非水電解液電池の正極としては、二酸化
マンガンが好適である。
マンガンが好適である。
(ホ) 作用 非水電解液が、アルミニウムよりイオン化傾向の小さ
い金属のイオンを含有すると、電池の負極において、前
記金属よりもアルミニウムの方がイオン化傾向が大きく
イオン化し易いので、アルミニウムの溶解が生ずる。こ
の時に負極表面の不働態皮膜が除去される。その結果負
極の電気化学的反応性が向上し、電池の作動電圧が高く
なると共に、負極の利用率が増大する。このようにし
て、この種非水電解液電池の放電特性を向上させること
ができる。
い金属のイオンを含有すると、電池の負極において、前
記金属よりもアルミニウムの方がイオン化傾向が大きく
イオン化し易いので、アルミニウムの溶解が生ずる。こ
の時に負極表面の不働態皮膜が除去される。その結果負
極の電気化学的反応性が向上し、電池の作動電圧が高く
なると共に、負極の利用率が増大する。このようにし
て、この種非水電解液電池の放電特性を向上させること
ができる。
ここで、前記アルミニウムよりイオン化傾向の小さい
金属としては、具体的には、Cu、Fe、Hg、Niからなる群
より選択された少なくとも1種を用いることが、作動電
圧を顕著に向上させるという観点から、必要である。
金属としては、具体的には、Cu、Fe、Hg、Niからなる群
より選択された少なくとも1種を用いることが、作動電
圧を顕著に向上させるという観点から、必要である。
(ヘ) 実 施 例 ◎ 第1実験例 (実施例1) 電解二酸化マンガン90重量%に、導電剤としての黒鉛
5重量%、結着剤としてのフッ素樹脂粉末を5重量%加
えて混合した後、この混合物を加圧成型して、径15.0m
m、厚み1.5mmの成型体を得た。この成型体を250〜350℃
の温度で熱処理して正極とする。
5重量%、結着剤としてのフッ素樹脂粉末を5重量%加
えて混合した後、この混合物を加圧成型して、径15.0m
m、厚み1.5mmの成型体を得た。この成型体を250〜350℃
の温度で熱処理して正極とする。
一方、負極は、厚みが約0.2mmのAl板を径12.0mmに打
ち抜いたものである。
ち抜いたものである。
そして非水電解液は、プロピレンカーボネートにアル
ミニウム塩としての塩化アルミニウム(AlCl3)を1mol/
溶解させ、さらに塩化銅(CuCl2)を0.1mol/溶解さ
せたものを用いた。
ミニウム塩としての塩化アルミニウム(AlCl3)を1mol/
溶解させ、さらに塩化銅(CuCl2)を0.1mol/溶解さ
せたものを用いた。
またセパレータはポリプロピレン不織布を用いて直径
20.0mm、厚み2.5mmの電池を作製し、本発明電池Aとし
た。
20.0mm、厚み2.5mmの電池を作製し、本発明電池Aとし
た。
(比較例) 前記実施例において、CuCl2を電解液に添加しないこ
と以外は同様にして、比較電池Bを作製した。
と以外は同様にして、比較電池Bを作製した。
これらの電池A、Bを用い、電池の放電特性を比較し
た。この時の放電条件は、温度25℃において負荷10KΩ
で放電するというものである。
た。この時の放電条件は、温度25℃において負荷10KΩ
で放電するというものである。
この結果を、第1図に示す。これより本発明電池は、
比較電池Bに比べ、負極の利用率が増大し、放電作動電
圧が高く、電池の放電容量も大きくなることが理解され
る。
比較電池Bに比べ、負極の利用率が増大し、放電作動電
圧が高く、電池の放電容量も大きくなることが理解され
る。
◎ 第2実験例 ここでは、前記実施例1において非水電解液中に添
加、含有せる金属のイオンの種類を変化させ、電池の作
動電圧(V)、放電容量(mAh)、負極の利用率(%)
を調べた。この時の放電条件は、前記第1実験例と同様
に設定した。
加、含有せる金属のイオンの種類を変化させ、電池の作
動電圧(V)、放電容量(mAh)、負極の利用率(%)
を調べた。この時の放電条件は、前記第1実験例と同様
に設定した。
この結果を、第1表に示す。尚、この第1表には、ア
ルミニウムよりもイオン化傾向は小さいが、本発明には
適さないものを、参考例として記載しておく。
ルミニウムよりもイオン化傾向は小さいが、本発明には
適さないものを、参考例として記載しておく。
この第1表の結果より、アルミニウムよりもイオン化
傾向が小さいものの中でも、Cu、Fe、Hg、Niから選択さ
れた金属のイオンを含有する本発明電池は、参考例、比
較電池に比べて、放電時の作動電圧が高いことが理解さ
れる。更に、本発明電池の中には、高作動電圧に加え
て、放電容量が優れたもの(Cu、Hg、Niのイオンを含
有)も観察され、その秀逸性が理解できる。
傾向が小さいものの中でも、Cu、Fe、Hg、Niから選択さ
れた金属のイオンを含有する本発明電池は、参考例、比
較電池に比べて、放電時の作動電圧が高いことが理解さ
れる。更に、本発明電池の中には、高作動電圧に加え
て、放電容量が優れたもの(Cu、Hg、Niのイオンを含
有)も観察され、その秀逸性が理解できる。
◎ 第3実験例 次に、前記実施例1において非水電解液へのCuCl2の
添加量、即ちアルミニウムよりイオン化傾向の小さい金
属のイオンの非水電解液中における含有量を変化させ、
電池を作製し、電池の放電特性を比較した。この時の放
電条件は、前記第1実験例と同様に設定した。
添加量、即ちアルミニウムよりイオン化傾向の小さい金
属のイオンの非水電解液中における含有量を変化させ、
電池を作製し、電池の放電特性を比較した。この時の放
電条件は、前記第1実験例と同様に設定した。
この結果を、第2図に示す。
これにより、非水電解液へのCuCl2の添加量、即ち非
水電解液中でのCuイオンの含有量としては0.05〜0.4mol
/の範囲が好ましいことが理解される。CuCl2の添加量
が0.4mol/を越えると、負極におけるアルミニウムの
溶解量が大きくなるので、電池の放電容量の低下を招来
すると推定される。
水電解液中でのCuイオンの含有量としては0.05〜0.4mol
/の範囲が好ましいことが理解される。CuCl2の添加量
が0.4mol/を越えると、負極におけるアルミニウムの
溶解量が大きくなるので、電池の放電容量の低下を招来
すると推定される。
このような添加量、即ち含有量と電池の放電容量との
関係は、他の金属のイオンの場合も同様に観察された。
関係は、他の金属のイオンの場合も同様に観察された。
(ト) 発明の効果 以上上述した如く本発明では、非水電解液がアルミニ
ウムよりイオン化傾向が小さく、且つCu、Fe、Hg、Niか
ら選択された金属のイオンを含有しているので、この種
電池の作動電圧の向上が計れ且つ負極の利用率の増大が
期待できるので、優れた放電特性を有する非水電解液電
池を提供でき、その工業的価値は極めて大きい。
ウムよりイオン化傾向が小さく、且つCu、Fe、Hg、Niか
ら選択された金属のイオンを含有しているので、この種
電池の作動電圧の向上が計れ且つ負極の利用率の増大が
期待できるので、優れた放電特性を有する非水電解液電
池を提供でき、その工業的価値は極めて大きい。
第1図は電池の放電特性図、第2図はCuCl2の添加量と
電池の放電容量との関係を示す図である。 A……本発明電池、B……比較電池。
電池の放電容量との関係を示す図である。 A……本発明電池、B……比較電池。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 6/16 H01M 4/06 H01M 10/40
Claims (2)
- 【請求項1】アルミニウムまたはアルミニウム合金から
なる負極と、正極と、溶媒及びアルミニウム塩からなる
非水電解液とを備えた非水電解液電池において、 前記非水電解液が、Cu、Fe、Hg、Niからなる群より選択
された少なくとも1種の金属のイオンを含有することを
特徴とする非水電解液電池。 - 【請求項2】前記正極が二酸化マンガンであることを特
徴とする請求項記載の非水電解液電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014202A JP2804577B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | 非水電解液電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014202A JP2804577B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | 非水電解液電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03219562A JPH03219562A (ja) | 1991-09-26 |
JP2804577B2 true JP2804577B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=11854527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014202A Expired - Fee Related JP2804577B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | 非水電解液電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2804577B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56103873A (en) * | 1980-01-24 | 1981-08-19 | Nobuyuki Koura | A /fes2 secondary battery having an organic electrolyte |
-
1990
- 1990-01-23 JP JP2014202A patent/JP2804577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03219562A (ja) | 1991-09-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |