JP2804275B2 - 壁補修の注入工法 - Google Patents
壁補修の注入工法Info
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Description
壁、特に外壁の浮きやひび割れを補修する注入工法に関
し、特に作業性が良く、柔軟性ある充填層ができる壁補
修の注入工法に関する。
ひび割れ補修方法として種々の工法があるが、補修個所
をVカットしたのち、伸びが10%以下の柔軟性に乏しい
室温硬化二液型エポキシ樹脂系接着剤、例えばエポキシ
−ポリアミド、エポキシ−ポリサルファイド系などを用
いたり、一液型シーリング剤、例えばプライマー併用の
変性シリコーン系やプライマー併用のポリウレタン系シ
ーリング材などを用いて補修している。
エポキシ樹脂系接着剤では柔軟性に乏しいため、補修し
た近くより再度クラックが再発生することがあった。ま
た、主剤と硬化剤よりなる二液型であるため使用時に主
剤、硬化剤の計量、混合するなど施工作業性に難点があ
った。
マーをあらかじめ塗布しておく作業が繁雑となる。
物を使う必要があった。
き、補修後の充填層が柔軟性が高くシーリング材として
の効果のある外壁補修の注入工法を提供することを目的
としている。
傷部を補修するに際し、補修材注入用カートリッジを用
いて、室温硬化後の伸びが20〜300%の一液型エポキシ
樹脂組成物を前記損傷部にVカットなしで注入すること
を特徴とする壁補修の注入工法が提供される。
し、かつノズル孔に連通する小孔を穿設したゴム製アタ
ッチメントを有するのが好ましい。
0であるのが好ましい。
るのが好ましい。
50〜20000ポイズであるのが好ましい。
(a)〜(e)成分を含むものであるのが好ましい。
ルキル基またはフェニル基、Xは炭素数2〜6のアルキ
レン基または炭素数6〜12の非隣位アリーレン基を示
す)、 (c)変性シリコーン樹脂 (d)変性シリコーン樹脂用触媒 (e)シラン化合物 前記変性シリコーン樹脂が、 一般式2 (式中、RIは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、RIIは
炭素数1〜6の1価の炭化水素基、nは0〜2の整数で
ある)で示される加水分解性ケイ素官能基を末端に有す
るポリエーテル重合体であるのが良い。
量部に対して10〜500重量部含まれているのが良い。
ン、エポキシアルキルアルコキシシラン、メルカプトア
ルキルアルコキシシランまたはこれらの共重合体であっ
て、分子量が2000以下のアルコキシシラン誘導体である
のが好ましい。
量部に対して0.1〜50重量部含まれるのが好ましい。
の伸びが20〜300%あるものであればいかなるものでも
よい。
やすい。伸びが300%超であると耐アルカリ性が著しく
低下する。
ものはカートリッジによる注入がやり易く好ましい。
から垂れやすい。粘度が20000ポイズ超であると、クラ
ック中に注入することが困難である。
含む組成物を代表的に挙げることができる。
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD等と
エピクロールヒドリンを反応させて得られるビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等や、これらを水
添化したエポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ウレタン給合を有す
るウレタン変性エポキシ樹脂、メタキシレンジアミンや
ヒダントインなどをエポキシ化した含窒素エポキシ樹
脂、ポリブタジエンあるいは、NBRを含有するゴム変性
エポキシ樹脂等があげられるが、これらに限定されるも
のではない。
ルキル基またはフェニル基、Xは炭素数2〜6のアルキ
レン基または炭素数6〜12の非隣位アリーレン基を示
す)をいう。
分により第一級アミンになるので、エポキシ樹脂の硬化
剤として機能する。このことは、成分(a)〜(e)を
含む一液型エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性を高めると
ともに、使用時の硬化性を良好なものとする。
(イソペンチリデンイミン)、1,2−ヘキシレンビス
(イソペンチリデンイミン)、1,2−プロピレンビス
(イソペンチリデンイミン)、p,p′−ビフェニレンビ
ス(イソペンチリデンイミン)、1,2−エチレンビス
(イソプロピリデンイミン)、1,3−プロピレンビス
(イソプロピリデンイミン)、p−フェニレンビス(イ
ソペンチリデンイミン)等が例示される。
蔵安定性の必要性の程度にもよるが、一般には、エポキ
シ樹脂100重量部に対して1〜60重量部、好ましくは10
〜30重量部とする。1重量部未満では硬化速度が遅くな
るので好ましくなく、一方、60重量部を超えると貯蔵時
にエポキシ樹脂が硬化しやすくなり、貯蔵安定性が低下
するので好ましくない。
炭素数1〜6の1価の炭化水素基、nは0〜2(RI oは
水素)の整数である)で示される加水分解性ケイ素官能
基を末端に有するポリエーテル重合体をいう。
ルエーテル)等が例示され、市販のものが使用できる。
これらのポリエーテル重合体は一種類のみを使用しても
よいし、二種類以上を混合して使用してもよい。このよ
うな変性シリコーン樹脂を使用することは可撓性付与の
ため重要である。
脂組成物の使用時には、変性シリコーン樹脂用触媒の存
在で、空気中の水分により硬化する。
量部に対して10〜500重量部、好ましくは50〜200重量部
とする。
なく、一方、10重量部未満だと硬化したエポキシ樹脂の
可撓性が悪くなるので好ましくない。
変性シリコーン樹脂を硬化させる触媒であって、より具
体的にはジブチル錫オキサイド等のスズ化合物、オクチ
ル酸鉛等の如きカルボン酸の金属塩、シブチルアミン−
2−エチルヘキソエートの如きアミン塩等が使用され
る。
ン樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部とする。
コキシシラン、エポキシアルキルアルコキシシラン、メ
ルカプトアルキルアルコキシシランまたはこれらの共重
合体であるアルコキシシラン誘導体をいう。より具体的
には、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロ
ピルトリメトキシシランとビニルトリメトキシシランと
の反応生成物、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランとポリサルファイドポリマーとの反応生成物等が
例示され、市販のものが使用できる。
が好ましい。分子量が2000を超えると接着性が悪くなる
ので好ましくない。
樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜
10重量部とする。
くなく、一方、50重量部を超えると使用する際に、周囲
の水分がシラン化合物と反応してしまうので変性シリコ
ーン樹脂が硬化しにくくなるとともに、ケチミンが第一
級アミンとなってエポキシ樹脂の硬化剤として機能する
ことを妨げる。これにより一液型エポキシ樹脂組成物の
硬化性が悪くなるので好ましくない。
キシ樹脂、成分(b)ケチミン、成分(c)変性シリコ
ーン樹脂、成分(d)変性シリコーン樹脂用触媒、成分
(e)シラン化合物の他に脱水剤が添加されることが好
ましい。
ミンあるいは変性シリコーン樹脂やシラン化合物が水と
反応してエポキシ樹脂あるいはシリコーン樹脂が硬化す
ることを抑制し、一液型エポキシ樹脂組成物の保存性を
良くするために使用される。
酸エチル等がエポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜10重
量部使用される。
ボン等の顔料、炭酸カルシウム等の充填剤、その他、紫
外線吸収剤、可塑剤等の添加剤を含有することができ
る。
脂、成分(b)ケチミン、成分(c)変性シリコーン樹
脂、成分(d)変性シリコーン樹脂用触媒、成分(e)
シラン化合物および脱水剤等添加剤を常法により混合し
て製造され、密封容器に保存される。
なしで、本発明方法の壁補修個所をVカットすることな
く注入される充填層に好適に用いられる。
端に補修材注入用のノズル部を有し、他端にガン装着部
などの圧入部を有するものであればよいが、前記ノズル
部にゴム製アタッチメントを有するものが好ましい。
ように先端に凹部1を有するカートリッジ2のノズル部
3に一端を嵌着し、かつノズル孔4に連通する小孔5を
穿設したものである。
のもの、好ましくは30〜70のものを用いるのがよい。硬
度が30未満であると、軟らかい為作業性が悪く、硬度が
90を超えるとクラック面に対する密着が悪い為垂れる。
材質としては、シリコーンゴム、イソプレンゴムなどが
好ましいが、これに限るものではない。
一液型エポキシ樹脂組成物を容易に注入することができ
る。また、前記ゴム製アタッチメントを有するカートリ
ッジを用いれば、その先端を補修個所へ圧着しながら簡
単に補修できる。
本発明はこれに限定されるものではない。
(住友化学工業製、商品名ELA128)、変性シリコーン樹
脂としてポリ(メチルジメトキシシリルエチルエーテル
(鐘淵化学工業製、商品名MSP20A)、炭酸カルシウム
を、高粘度用混合撹拌機を使用して常温で減圧(20Torr
以下)撹拌し、脱水剤としてビニルトリメトキシシラン
(日本ユニカー製、商品名A171)およびシラン化合物と
してアミノプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー
製、商品名A1100)を添加、減圧撹拌し、またケチミン
(油化シェルエポキシ製、商品名H−3)、および変性
シリコーン樹脂用触媒としてジブチル錫オキサイドのフ
タル酸ジオクチル溶液(三共有機合成製、商品名No91
8)を同様に添加、減圧撹拌して一液型エポキシ樹脂組
成物を製造した。
を放置し、その組成物の表面が硬化する時間で示した。
して50℃で5日放置したのち、評価した。
7日放置して硬化させた硬化物に対してショアD硬度を
測定した。
し、室温硬化後の伸びをJIS 3号ダンベル(厚み2mm、
20℃、60%湿度で14日硬化)にて引張速度200mm/minで
測定した。
ンクリートクラック個所に第1図に示すシリコーンゴム
製アタッチメント(直径16mm、長さ15mm、小孔の径2m
m、硬度(JISA)60のもの)を有する注入用カートリッ
ジを用い、プライマーを用いずにVカットを入れること
なく直接注入したところいずれも好結果が得られた。
ため、以下の試験を行い結果を第1表に示した。
ポキシ樹脂組成物を用いてそれぞれコンクリート(200m
m×200mm×50mm)に厚み1mmで塗布し、その上に20分以
内に花崗岩(50mm×50mm×25mm)、タイル(50mm×50mm
×25mm)およびモルタル(50mm×50mm×25mm)を張りつ
け、20℃、60%湿度で14日硬化したのち、建研式引張試
験機にて接着性を調べた。その結果を第1表に示す。
を作製し、同様の試験を行い結果を第1表に示した。
は特に硬度が高くなって、可撓性に劣るものとなること
がわかる。
樹脂が含まれない場合(比較例2)には、接着性が十分
でないことがわかる。
ミンの配合量により所望のものとすることができるこ
と、およびケチミン以外のエポキシ樹脂硬化剤を使用し
た場合では貯蔵安定性が十分でないことがわかる。
以下の効果がある。
クリート構造物のクラックなどを補修しているため、柔
軟性のある充填層ができ補修後クラックの再発生を防止
できる。
の効果がある。
化剤の計量、混合及び可使時間内での作業などの煩雑性
が解消できる。
プで、かつVカットなしで作業でき、作業効率が良い。
ッチメントの一例を示す断面図である。 符号の説明 1……凹部、2……カートリッジ、 3……ノズル部、4……ノズル孔、 5……小孔、6……ゴム製アタッチメント
Claims (10)
- 【請求項1】壁の損傷部を補修するに際し、補修材注入
用カートリッジを用いて、室温硬化後の伸びが20〜300
%の一液型エポキシ樹脂組成物を前記損傷部にVカット
なしで注入することを特徴とする壁補修の注入工法。 - 【請求項2】前記カートリッジが、その先端ノズル部に
一端を嵌着し、かつノズル孔に連通する小孔を穿設した
ゴム製アタッチメントを有する請求項1に記載の壁補修
の注入工法。 - 【請求項3】前記ゴム製アタッチメントのゴムのJIS硬
度が、30〜90である請求項2に記載の壁補修の注入工
法。 - 【請求項4】前記ゴム製アタッチメントが、シリコーン
ゴム製である請求項2または3に記載の壁補修の注入工
法。 - 【請求項5】前記一液型エポキシ樹脂組成物が、20℃に
おける粘度50〜20000ポイズである請求項1ないし4の
いずれかに記載の壁補修の注入工法。 - 【請求項6】前記一液型エポキシ樹脂組成物が、下記の
(a)〜(e)成分を含むものである請求項1ないし5
のいずれかに記載の壁補修の注入工法。 (a)エポキシ樹脂 (b)式1で示されるケチミン (式中、R1、R2、R3およびR4は水素、炭素数1〜6のア
ルキル基またはフェニル基、Xは炭素数2〜6のアルキ
レン基または炭素数6〜12の非隣位アリーレン基を示
す)、 (c)変性シリコーン樹脂 (d)変性シリコーン樹脂用触媒 (e)シラン化合物 - 【請求項7】前記変性シリコーン樹脂が、 一般式2 (式中、RIは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、RIIは
炭素数1〜6の1価の炭化水素基、nは0〜2の整数で
ある) で示される加水分解性ケイ素官能基を末端に有するポリ
エーテル重合体である請求項6に記載の壁補修の注入工
法。 - 【請求項8】前記変性シリコーン樹脂が、前記エポキシ
樹脂100重量部に対して10〜500重量部含まれている請求
項6または7に記載の壁補修の注入工法。 - 【請求項9】前記シラン化合物が、アミノアルキルアル
コキシシラン、エポキシアルキルアルコキシシラン、メ
ルカプトアルキルアルコキシシランまたはこれらの共重
合体であって、分子量が2000以下のアルコキシシラン誘
導体である請求項6項ないし8のいずれかに記載の壁補
修の注入工法。 - 【請求項10】前記シラン化合物が、前記エポキシ樹脂
100重量部に対して0.1〜50重量部含まれる請求項6ない
し9のいずれかに記載の壁補修の注入工法。
Priority Applications (1)
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JP63315373A JP2804275B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 壁補修の注入工法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63315373A JP2804275B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 壁補修の注入工法 |
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JPH02161073A JPH02161073A (ja) | 1990-06-20 |
JP2804275B2 true JP2804275B2 (ja) | 1998-09-24 |
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ID=18064627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63315373A Expired - Lifetime JP2804275B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 壁補修の注入工法 |
Country Status (1)
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JPS6023561A (ja) * | 1983-07-15 | 1985-02-06 | 真砂産業株式会社 | コンクリ−トひび割れ部などの補修用接着剤の注入方法並びに注入用ジヨイント体 |
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-
1988
- 1988-12-14 JP JP63315373A patent/JP2804275B2/ja not_active Expired - Lifetime
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