JP2802657B2 - ホットメルト組成物 - Google Patents

ホットメルト組成物

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JP2802657B2 JP1297761A JP29776189A JP2802657B2 JP 2802657 B2 JP2802657 B2 JP 2802657B2 JP 1297761 A JP1297761 A JP 1297761A JP 29776189 A JP29776189 A JP 29776189A JP 2802657 B2 JP2802657 B2 JP 2802657B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、反応性ホットメルト組成物に係る。
反応性ホットメルト組成物は当分野で公知の生成物で
あり、主として自動車工業、製本業、織物工業、木材工
業及びセルラー製造で使用される。
反応性ホットメルトの公知の1つは、鎖末端に遊離の
NCO基を有するプレポリマーを基材とするものであり、
ジイソシアネートをヒドロキシ末端を有するポリエステ
ル、特に脂肪族ポリアジペートジオールと反応させるこ
とによって調製される。この公知の方法に関しては、H.
F.Huber及びH.Muller「アドヘッシブ・エージ(Adhesiv
e Age)」11月号、1987、p19を参照する。当分野では、
たとえばヨーロッパ特許出願公開第96,249号及び第202,
491号に開示された如く、各種の特性を有するヒドロキ
シ末端ポリエステルの混合物を使用し、これにより、ホ
ットメルトの特定の性質(たとえば基板に対する接着性
及び硬化時間)をコントロールできることも公知であ
る。ポリエステルの使用における主な欠点は、加水分解
に対して不安定であり、その結果、架橋したホットメル
トが中位又は長期間のうちに機械的に弱くなり、接着力
を失うことである。
本発明の目的は、良好な一般的特性を有しかつ劣化に
対する高度の抵抗性を有する新規なポリカーボネート系
ホットメルト組成物を提供することにより、当分野にお
ける従来技術の欠点を解消することにある。
かかる目的は、本発明に従い、環境湿度又は熱の作用
によって架橋可能であって、高度の劣化抵抗性を有する
架橋生成物を形成するホットメルト組成物において、
(A)脂肪族又は芳香族ジイソシアネートと、(B)下
記ジオール1)−3): 1)有機カーボネートと1以上の脂肪族ジオール HO−(CH2)x−OH (式中、xは8以上の整数である)との間のエステル交
換反応によって調製される数平均分子量(Mn)1,000な
いし10,000、ガラス転移温度(Tg)−50℃より小、結晶
化のΔH80J/g以上を有する結晶性ポリカーボネートジオ
ール、 2)それぞれ、有機カーボネートと1以上の脂肪族ジオ
ール HO−(CH2)y−OH (式中、yは8より小の整数である)との間のエステル
交換反応、又は有機カーボネート、1以上の脂肪族ジオ
ール OH−(CH2)y−OH (式中、yは前記と同意義である)、及びラクトン又は
脂肪族ポリエステルジオールオリゴマーの間のエステル
交換反応によって調製される数平均分子量(Mn)1,500
ないし6,000及びガラス転移温度(Tg)−35℃ないし−6
0℃を有する弾性ポリカーボネートジオール又は弾性ポ
リカーボネートコポリエステルジオール、及び 3)それぞれ、有機カーボネートと脂環式ジオール又は
脂環式及び脂肪族ジオール混合物との間のエステル交換
反応、又は有機カーボネート、脂環式ジオール又は脂環
式及び脂肪族ジオール混合物、及び芳香族ポリエステル
ジオールオリゴマーの間の反応によって調製される数平
均分子量(Mn)600ないし6,000及びガラス転移温度(T
g)−10ないし50℃を有するガラス質ポリカーボネート
ジオール又はガラス質ポリカーボネートコポリエステル
ジオール、 の混合物との反応生成物を含有し、前記ジオール1)、
2)及び3)の合計100重量部当たり、前記ジオール
1)が30ないし70重量部の量で存在し、前記ジオール
2)が少なくとも20重量部の量で存在し、前記ジオール
3)が0ないし50重量部の量で存在し、成分(A)のNC
O基/成分(B)のOH基の比の値が1以上であることを
特徴とするホットメルト組成物によって達成される。好
ましくは、ジオール混合物(B)は、ジオール1)、
2)及び3)の合計100重量部当たり、ジオール1)30
ないし50重量部、ジオール2)30ないし70重量部及びジ
オール3)0ないし40重量部を含有し、前記成分(A)
のNCO基/成分(B)のOH基の比の値は1.5ないし2.2で
ある。
本発明の目的に関して使用される脂肪族及び芳香族ジ
イソシアネート(A)は、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フ
ェニレンジイソシアネート及びトリレンジイソシアネー
トの中から選ばれる。純粋なジイソシアネート又はポリ
イソシアネートフラクションを含有する工業用ジイソシ
アネートを使用できる。
結晶性ポリカーボネートジオールB1)は、融点:通常
50−70℃、高結晶化度、融解のΔH:通常80−115J/g及び
ヒドロキシ官能化度:理論値の95%以上を有する固状生
成物である。数平均分子量(Mn)は好ましくは2,000な
いし4,000である。この結晶性ポリカーボネートジオー
ルは、有機カーボネート及び脂肪族ジオール HO−(CH2)x−OH (式中、xは8以上の整数である)から調製される。有
機カーボネートは、ジアルキルカーボネート、ジアルキ
レンカーボネート、シクロアルキレンカーボネート又は
ジアリールカーボネートである。好ましくはジアリルカ
ーボネートが使用される。一方、脂肪族ジオールは、好
ましくは1,10−デカンジオール及び1,12−ドデカンジオ
ールの中から選ばれる。エステル交換反応は、通常、ジ
オール/有機カーボネート比の値1.03ないし1.3、温度
約80ないし約200℃、反応時間約4ないし約10時間で行
なわれ、副生物として生成されるアルコール、グリコー
ル及びフェノールを除去する。かかる除去を容易なもの
とするため、少なくとも反応の終末段階において減圧下
(たとえば50−200トル)で操作することが有効であ
る。有機カーボネートがジアルキルカーボネート又はジ
アルキレンカーボネートである場合、好ましくはアルカ
リタイプのエステル交換反応触媒(たとえばナトリウム
メチラートの如きアルカリ金属アルコラート)を使用す
る必要がある。
弾性ポリカーボネートジオール又は弾性ポリカーボネ
ートエステルジオールB2)は、外界温度において液状で
あるか、又は低融点の固状であり(融点約50℃以下)、
理論値の95%以上のヒドロキシ官能化度を有する。数平
均分子量(Mn)は好ましくは2,000ないし4,000であり、
ガラス転移温度(Tg)は好ましくは−50ないし−60℃で
ある。弾性ポリカーボネートジオールは、有機カーボネ
ート(好ましくはジアリルカーボネート)及び脂肪族ジ
オール OH−(CH2)y−OH (式中、yは8より小の整数である)を原料とし、上述
のエステル交換反応条件下で操作することによって調製
される。脂肪族ジオールは、好ましくは1,5−ペンタン
ジオール又は1,6−ヘキサンジオール又はこれらの混合
物である。
一方、弾性ポリカーボネートコポリエステルジオール
B2)は、有機カーボネート、脂肪族ジオール HO−(CH2)y−OH (式中、yは前記と同意義である)(好ましくは1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール又はこれら
の混合物)、及びラクトン(好ましくはカプロラクト
ン)を原料とし、上述のエステル交換反応条件下で調製
される。この場合、ジオール及びカプロラクトンの合計
の15ないし30%(w/w)の量でカプロラクトンを使用す
ることが好適である。このような弾性ポリカーボネート
コポリエステルジオールは、有機カーボネート、ジオー
ル HO−(CH2)y−OH (式中、yは前記と同意義である)(好ましくは1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール又はこれら
の混合物)、及び脂肪族ポリエステルジオールオリゴマ
ーを原料とし、上述のエステル交換反応条件下で操作す
ることによっても調製される。特に、該オリゴマーは、
脂肪族ジカルボン酸(通常、コハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸及びドデカノン酸の中から選ばれる)、脂肪族
ジオール HO−(CH2)y−OH (式中、yは前記と同意義である)(好ましくは1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール又はこれら
の混合物)、及びネオペンチルグリコールを、モル比4/
1ないし1/1、温度100ないし250℃において、反応副生物
として発生する水を連続除去しながら縮合させることに
よって調製される。かかる反応は、数平均分子量(Mn)
約350ないし約750を有するオリゴマーが得られるまで続
けられる。
ガラス質ポリカーボネートジオール又はガラス質ポリ
カーボネートコポリエステルジオールB3)は、通常、数
平均分子量(Mn)好ましくは700ないし3,000を有する固
状生成物である。ガラス質ポリカーボネートジオール
は、有機カーボネート及び好ましくはシクロヘキサンジ
メタノール及びトリシクロヘキサンジメタノールから選
ばれる脂環式ジオールを原料とし、上述のエステル交換
反応条件下で調製される。脂環式及び脂肪族ジオールの
混合物も使用できる。
一方、ガラス質ポリカーボネートコポリエステルジオ
ールB3)は、有機カーボネート、脂環式ジオール(好ま
しくはシクロヘキサンジメタノール又はトリシクロデカ
ンジメタノール)又は脂環式及び脂肪族ジオールの混合
物、芳香族ポリエステルジオールオリゴマーを原料と
し、上述のエステル交換反応条件下で調製される。この
場合、芳香族ポリエステルジオールオリゴマーは、芳香
族酸(たとえばフタル酸、イソフタル酸又はテレフタル
酸)及び脂環式ジオール(好ましくはシクロヘキサンジ
メタノール又はトリシクロデカンジメタノール)を、モ
ル比2/1ないし4/3、上述の反応条件下において、数平均
分子量(Mn)約500ないし約1,000を有するオリゴマーが
得られるまで縮合させることによって調製される。
本発明による反応性ホットメルト組成物は、ジイソシ
アネート(A)とジオール混合物(B)とを上述のモル
比で反応させることによって製造される。この反応は、
反応混合物の粘度を低減させるために少量の希釈剤を添
加し、温度110℃以下、好ましくは60−100℃、反応時間
一般に0.5ないし6時間で操作することによってバルク
方式で行われる。少量の有機金属スズ、鉛、水銀又はチ
タン化合物触媒を存在させることができる。使用する場
合、触媒の量は成分(B)に対して0.2重量%より小、
一般に0.05ないし0.1重量%である。しかしながら、好
適な具体例では、触媒の不存在下で反応を行っている。
上述の条件下では、本発明による反応性ホットメルト
組成物は、粘度約10ないし約50Pa.s(105℃で測定)及
びガラス転移温度(Tg)約−60ないし約50℃を有する低
融点固体(融点約30ないし約70℃)として得られる。こ
れらの組成物は、良好なレオロジー特性を有し、少なく
とも6ケ月間外界温度で保存され、環境湿度又は熱の作
用によって架橋して、良好な一般的特性、特に劣化(中
でも、加水分解による劣化)に対する抵抗性(ポリエス
テルを基材とする従来のホットメルトのものよりもかな
り良好である)を有する架橋生成物を生ずる。
本発明による反応性ホットメルト組成物は、架橋触媒
(たとえば第3級アミン及び有機金属スズ化合物)、接
着促進剤(たとえば官能化トリアルコキシシラン)、無
機充填剤(たとえば炭素、炭酸カルシウム及びタル
ク)、酸化防止剤及び安定剤(たとえば立体障害アミ
ン、立体障害フェノール、ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル及びヒドロキシベンゾフェノン)、難燃剤及び樹脂系
濃化剤(たとえばブタジエン−アクリロニトリル樹脂)
を含有することも可能である。
下記の実施例によって本発明をさらに詳述する。
実施例1−4 ジアリルカーボネートと1,10−デカンジオールとの間
のエステル交換反応を1,10−デカンジオール/ジアリル
カーボネートのモル比の値1.1及び1.09、上述の条件下
において行い、それぞれ結晶性ポリカーボネートジオー
ルを調製した(実施例1及び実施例2)。同様に、1,12
−ドデカンジオールを1,12−ドデカンジオール/ジアリ
ルカーボネートのモル比の値1.11及び1.05で使用して、
それぞれ実施例3及び実施例4の結晶性ポリカーボネー
トジオールを調製した。
これら結晶性ポリカーボネートジオールの特性を第1
表に示す。これらの生成物中に存在するアリル形の不飽
和結合は、いずれの場合にも0.015meq/gである。
実施例5−8 1,6−ヘキサンジオールとジアリルカーボネートとを
モル比の値1.075においてエステル交換させることによ
って弾性ポリカーボネートジオールを調製した(実施例
5)。この生成物は、不飽和含量0.01meq/gより小及び
ヒドロキシ官能化度:理論値の99%以上を有する。同様
にして、1,6−ヘキサンジオール及び1,5−ペンタンジオ
ールの混合物(モル比60/40)から、ジオール/ジアリ
ルカーボネートのモル比の値1.08で操作して、他の弾性
ポリカーボネートジオールを調製した(実施例6)。得
られた生成物は不飽和含量0.01meq/gより小を有する。
さらに、1,6−ヘキサンジオール、カプロラクトン及び
ジアリルカーボネートのエステル交換反応(1,6−ヘキ
サンジオール/カプロラクトンのモル比67/33、1,6−ヘ
キサンジオール/ジアリルカーボネートのモル比の値1.
077)によって弾性ポリカーボネートコポリエステルジ
オールを調製した(実施例7)。最後に、ジアリルカー
ボネート(1.91モル)、1,6−ヘキサンジオール(1.5モ
ル)及びポリエステルジオールオリゴマー(0.6モル)
を使用し、エステル交換反応によって弾性ポリカーボネ
ートコポリエステルジオールを調製した(実施例8)。
ここで使用したポリエステルジオールオリゴマーは、上
述のネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール
及びセバシン酸の間(モル比1:1:1)における縮合生成
物であり、数平均分子量(Mn)435及び酸価1mg KOH/gよ
り小を有する。これらポリカーボネートコポリエステル
ジオールはいずれも、不飽和含量0.01meq/gより小を有
する。弾性ポリカーボネートジオール及び弾性ポリカー
ボネートコポリエステルジオールの特性を第2表に示
す。
実施例9−11 シクロヘキサンジメタノール(異性体混合物)及びジ
アリルカーボネートの間(モル比の値1.25)のエステル
交換反応によって(ガラス質ポリカーボネートジオール
を調製した(実施例9)。この生成物は不飽和含量0.01
meq/gより小を有する。同様にして、シクロヘキサンジ
メタノール(異性体混合物)、1,6−ヘキサンジオール
及びオリゴポリエステルジオール(モル比55:35:10)と
ジアリルカーボネートとから(ジオール/ジアリルカー
ボネートのモル比の値1.123)、ガラス質ポリカーボネ
ートコポリエステルジオールを調製した(実施例10)。
このオリゴポリエステルジオールは、テレフタル酸(0.
63モル)とジメタノールトリシクロデカン(2.2モル)
とを縮合させることによって得られたものであり、OH価
146.9mg KOH/g、ガラス転移温度(Tg)33.1℃、酸価2mg
KOH/g及び数平均分子量(Mn)762を有する。最後に、
シクロヘキサンジメタノール(異性体混合物)及び前述
のオリゴポリエステルジオール(モル比89:11)とジア
リルカーボネートとから(ジオール/ジアリルカーボネ
ートの比の値1.13)、ガラス質ポリカーボネートコポリ
エステルジオールを調製した(実施例11)。実施例10及
び11のポリカーボネートコポリエステルジオールは不飽
和含量0.01meq/gより小を有する。これら化合物の特性
を、実施例9のポリカーボネートジオールのものと共に
第3表に示す。
実施例12−24 ポリカーボネート100部をキシレン20ml及びジブチル
スズラウレート200ppmと共に、ブレード形撹拌機を具備
するフラスコに導入した。ポリカーボネートを溶融させ
(約65℃)、撹拌しながら、乾燥窒素雰囲気下で溶融状
態のジイソシアネートを一度に添加した。反応の初期の
間に12−18℃の温度上昇を生じた。その後、反応塊状物
の温度を30分間で95℃に上昇させ、60分間この値に維持
し、ついで2トルにおいて30分間でキシレンを除去し
た。最後に、反応塊状物を−100℃に冷却し、乾燥ボッ
クス内においてフラスコを破壊し、反応生成物を不活性
雰囲気下で容器に移した。
各実施例における詳細は次のとおりである。
実施例12(比較例)では、実施例4の結晶性ポリカー
ボネートジオール100重量部をジフェニルメタンジイソ
シアネートとNCO/OH比の値2.2で反応させた。
実施例13(比較例)では、実施例4の結晶性ポリカー
ボネートジオール100重量部をジフェニルメタンジイソ
シアネートとNCO/OH比の値1.5で反応させた。
実施例14(比較例)では、実施例5の弾性ポリカーボ
ネートジオール100重量部をジフェニルメタンジイソシ
アネートとNCO/OH比の値2.2で反応させた。
実施例15では、実施例2の結晶性ポリカーボネートジ
オール50重量部及び実施例8の弾性ポリカーボネートコ
ポリエステルジオール50重量部をジフェニルメタンジイ
ソシアネートNCO/OH比の値2.2で反応させた。
実施例16では、実施例2の結晶性ポリカーボネートジ
オール30重量部及び実施例8の弾性ポリカーボネートコ
ポリエステルジオール70重量部をジフェニルメタンジイ
ソシアネートNCO/OH比の値2.2で反応させた。
実施例17では、実施例4の結晶性ポリカーボネートジ
オール50重量部及び実施例8の弾性ポリカーボネートコ
ポリエステルジオール50重量部をジフェニルメタンジイ
ソシアネートNCO/OH比の値2.2で反応させた。
実施例18では、実施例1の結晶性ポリカーボネートジ
オール50重量部及び実施例6の弾性ポリカーボネートジ
オール50重量部をジフェニルメタンジイソシアネートと
NCO/OH比の値2.2で反応させた。
実施例19では、実施例2の結晶性ポリカーボネートジ
オール30重量部、実施例8の弾性ポリカーボネートコポ
リエステルジオール50重量部及び実施例11のガラス質ポ
リカーボネートコポリエステルジオール20重量部をジフ
ェニルメタンジイソシアネートとNCO/OH比の値2.2で反
応させた。
実施例20では、実施例3の結晶性ポリカーボネートジ
オール50重量部、実施例8の弾性ポリカーボネートコポ
リエステルジオール30重量部及び実施例11のガラス質ポ
リカーボネートコポリエステルジオール20重量部をジフ
ェニルメタンジイソシアネートとNCO/OH比の値2.2で反
応させた。
実施例21では、実施例2の結晶性ポリカーボネートジ
オール30重量部、実施例7の弾性ポリカーボネートコポ
リエステルジオール50重量部及び実施例9のガラス質ポ
リカーボネートジオール20重量部をジフェニルメタンジ
イソシアネートとNCO/OH比の値2.2で反応させた。
実施例22では、実施例2の結晶性ポリカーボネートジ
オール30重量部、実施例5の弾性ポリカーボネートジオ
ール50重量部及び実施例10のガラス質ポリカーボネート
コポリエステルジオール20重量部をイソホロンジイソシ
アネートとNCO/OH比の値1.85で反応させた。
実施例23(比較例)では、ポリエステルヘキサンジオ
ールポリアジペート(数平均分子量:3,600、OH価:31)5
0重量部及び市販のポリエステル脂肪族グリコールイソ
フタレート(数平均分子量:3,600、OH価:31、Tg:−30
℃)をジフェニルメタンジイソシアネートとNCO/OH比の
値2.2で反応させた。
実施例24(比較例)では、ポリエステルヘキサンジオ
ールポリアジペート(数平均分子量:3,600、OH価:31)5
0重量部及び市販のポリエステル脂肪族グリコールイソ
フタレート(数平均分子量:5,600、OH価:20、Tg:−50
℃)をジフェニルメタンジイソシアネートとNCO/OH比の
値2.2で反応させた。
得られた反応生成物の粘度、融点、融解のΔH及びTg
値を第4表に示す。
実施例12−24の反応生成物の特性を測定するため、こ
れら生成物のサンプル10−15gをテフロンプレート間で
厚さ0.5mmに圧縮し、得られたシート(5×10mm)を外
界湿度(22℃、相対湿度50%)下で架橋させ、架橋完了
後、機械テストに供した。第5表に結果を示す。なお
「オープン・タイム(open time)」は、サンプルが加
工可能である時間を意味する。
加水分解に対する安定性のテストでは、サンプルを脱
塩水に50℃で30日間浸漬した。減圧乾燥し、外界条件下
に戻した後、サンプルを機械テストに供した。結果を第
6表に示す。なお、実施例14、23及び24のサンプルにつ
いては、水中に50℃で15日間のみ浸漬した。
上述のデータから、本発明に従って得られたサンプル
が従来のポリエステルのものに匹敵する良好な機械特性
を有すると共に、これらポリエステルよりもかなり高い
加水分解抵抗性を有するものであることが理解される。
実施例25 実施例4の結晶性ポリカーボネートジオール50重量
部、実施例8の弾性ポリカーボネートコポリエステルジ
オール35重量部及びブタジエン−アクリロニトリル樹脂
(市販の樹脂系濃化剤;アクリロニトリル20%モル%、
OH価28)15重量部を、ジフェニルメタンジイソシアネー
トとNCO/OH比の値2.2で反応させた。得られた生成物
は、粘度:90Pa.s(105℃)、融点:61.8℃、融解のΔH:3
8.8J/g、Tg:−38.5℃の各特性を有する。この生成物
は、オープン・タイム:15秒、引張強さ:260Kg/cm2、伸
び率:780%、降伏強さ:70Kg/cm2の各特性を有する架橋
シートに成形される。水中、50℃、30日間での劣化後で
は、引張強さ:250Kg/cm2、伸び率:550%、降伏強さ:98K
g/cm2の各特性が観察された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セルジョ・ジョルダーノ イタリー国ペスキエラ・ボロメオ市 ビ ア・ベネート 13/エ (72)発明者 エンリーコ・ポッジ イタリー国ミラノ市ビア・ジ・パスタ 39 (72)発明者 パトリージア・ブラジオーリ イタリー国ビアッソーノ市ビア・ピエモ ンテ 30 (56)参考文献 特開 平2−107687(JP,A) 特開 平2−16180(JP,A) 特開 昭60−184515(JP,A) 特開 昭63−215714(JP,A) 特開 昭62−267383(JP,A) 特開 昭60−233121(JP,A) 特公 昭39−8699(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 175/00 - 175/16 C08G 18/00 - 18/87 C08L 75/00 - 75/16

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環境湿度又は熱の作用によって架橋可能で
    あって、高度の劣化抵抗性を有する架橋生成物を形成す
    るホットメルト組成物において、(A)脂肪族又は芳香
    族ジイソシアネートと、(B)下記ジオール1)−
    3): 1)有機カーボネートと1以上の脂肪族ジオール HO−(CH2)x−OH (式中、xは8以上の整数である)との間のエステル交
    換反応によって調製される数平均分子量(Mn)1,000な
    いし10,000、ガラス転移温度(Tg)−50℃より小、結晶
    化のΔH80J/g以上を有する結晶性ポリカーボネートジオ
    ール、 2)それぞれ、有機カーボネートと1以上の脂肪族ジオ
    ール HO−(CH2)y−OH (式中、yは8より小の整数である)との間のエステル
    交換反応、又は有機カーボネート、1以上の脂肪族ジオ
    ール OH−(CH2)y−OH (式中、yは前記と同意義である)、及びラクトン又は
    脂肪族ポリエステルジオールオリゴマーの間のエステル
    交換反応によって調製される数平均分子量(Mn)1,500
    ないし6,000及びガラス転移温度(Tg)−35℃ないし−6
    0℃を有する弾性ポリカーボネートジオール又は弾性ポ
    リカーボネートコポリエステルジオール、及び 3)それぞれ、有機カーボネートと脂環式ジオール又は
    脂環式及び脂肪族ジオール混合物との間のエステル交換
    反応、又は有機カーボネート、脂環式ジオール又は脂環
    式及び脂肪族ジオール混合物、及び芳香族ポリエステル
    ジオールオリゴマーの間の反応によって調製される数平
    均分子量(Mn)600ないし6,000及びガラス転移温度(T
    g)−10ないし50℃を有するガラス質ポリカーボネート
    ジオール又はガラス質ポリカーボネートコポリエステル
    ジオール、 の混合物との反応生成物を含有し、前記ジオール1)、
    2)及び3)の合計100重量部当たり、前記ジオール
    1)が30ないし70重量部の量で存在し、前記ジオール
    2)が少なくとも20重量部の量で存在し、前記ジオール
    3)が0ないし50重量部の量で存在し、成分(A)のNC
    O基/成分(B)のOH基の比の値が1以上であることを
    特徴とする、ホットメルト組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のものにおいて、前記ジオー
    ル混合物(B)が、ジオール1)、2)及び3)の合計
    100重量部当たり、ジオール1)30ないし50重量部、ジ
    オール2)30ないし70重量部及びジオール3)0ないし
    40重量部を含有し、前記成分(A)のNCO基/成分
    (B)のOH基の比の値が1.5ないし2.2である、ホットメ
    ルト組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載のものにおいて、前記成分
    (A)が、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化
    ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソ
    シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラ
    メチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソ
    シアネート及びトリレンジイソシアネートの中から選ば
    れるものである、ホットメルト組成物。
  4. 【請求項4】請求項1記載のものにおいて、前記結晶性
    ポリカーボネートジオールB1)が、数平均分子量(Mn)
    2,000ないし4,000及び結晶化のΔH80ないし115J/gを有
    するものである、ホットメルト組成物。
  5. 【請求項5】請求項1又は4記載のものにおいて、前記
    結晶性ポリカーボネートジオールB1)が、ジアリルカー
    ボネート及び1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジ
    オール又はこれらの混合物の間のエステル交換反応によ
    って調製されるものである、ホットメルト組成物。
  6. 【請求項6】請求項1記載のものにおいて、前記弾性ポ
    リカーボネートジオール又は弾性ポリカーボネートコポ
    リエステルジオールB2)が、数平均分子量(Mn)2,000
    ないし4,000及びガラス転移温度−50ないし−60℃を有
    するものである、ホットメルト組成物。
  7. 【請求項7】請求項1又は6記載のものにおいて、前記
    弾性ポリカーボネートジオールが、ジアリルカーボネー
    ト及び1,5−ペンタンジオール又は1,6−ヘキサンジオー
    ル又はこれらの混合物の間のエステル交換反応によって
    調製されるものである、ホットメルト組成物。
  8. 【請求項8】請求項1又は6記載のものにおいて、前記
    弾性ポリカーボネートコポリエステルジオールB2)が、
    ジアリルカーボネート、カプロラクトン及び1,5−ペン
    タンジオール又は1,6−ヘキサンジオール又はこれらの
    混合物の間のエステル交換反応によって調製されるもの
    である、ホットメルト組成物。
  9. 【請求項9】請求項1又は6記載のものにおいて、前記
    弾性ポリカーボネートコポリエステルジオールB2)が、
    ジアリルカーボネート;1,5−ペンタンジオール又は1,6
    −ヘキサンジオール又はこれらの混合物;及びコハク
    酸、アジピン酸、セバシン酸及びドデカノン酸の中から
    選ばれる脂肪族ジカルボン酸及び1,5−ペンタンジオー
    ル又は1,6−ヘキサンジオール又はこれらの混合物を縮
    合させることにより調製された数平均分子量(Mn)350
    ないし750の脂肪族ポリエステルジオールオリゴマーの
    間のエステル交換反応によって調製されるものである、
    ホットメルト組成物。
  10. 【請求項10】請求項1記載のものにおいて、前記ガラ
    ス質ポリカーボネートジオール又はガラス質ポリカーボ
    ネートコポリエステルジオールB3)が、数平均分子量
    (Mn)700ないし3,000を有するものである、ホットメル
    ト組成物。
  11. 【請求項11】請求項1又は10記載のものにおいて、前
    記ガラス質ポリカーボネートジオールB3)が、ジアリル
    カーボネート及びシクロヘキサンジメタノール又はトリ
    シクロヘキサンジメタノール、及び可能であれば脂肪族
    ジオールの間のエステル交換反応によって調製されるも
    のである、ホットメルト組成物。
  12. 【請求項12】請求項1又は10記載のものにおいて、前
    記ガラス質ポリカーボネートコポリエステルジオールB
    3)が、ジアリルカーボネート;シクロヘキサンジメタ
    ノール又はトリシクロヘキサンジメタノール;及び可能
    であれば脂肪族ジオール、及びフタル酸、イソフタル酸
    又はテレフタル酸をシクロヘキサンジメタノール又はト
    リシクロヘキサンジメタノールと縮合させることによっ
    て調製された数平均分子量(Mn)500ないし1,000の芳香
    族ポリエステルジオールオリゴマーの間のエステル交換
    反応によって調製されるものである、ホットメルト組成
    物。
  13. 【請求項13】請求項1記載のものにおいて、前記成分
    (A)と(B)との間の反応を、触媒の不存在下又は有
    機金属スズ、鉛、水銀及びチタン化合物の中から選ばれ
    る触媒の存在下、温度60ないし100℃、反応時間0.5ない
    し6時間においてバルク方式で行うことによって得られ
    たものである、ホットメルト組成物。
  14. 【請求項14】請求項1記載のものにおいて、架橋触
    媒、接着促進剤、無機充填剤、酸化防止剤、安定剤、難
    燃剤及び樹脂系濃化剤の1以上をさらに含有する、ホッ
    トメルト組成物。
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