JP2801392B2 - 即時溶融性チーズ加工品及びその製造法 - Google Patents
即時溶融性チーズ加工品及びその製造法Info
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Description
トースター、若しくは電子レンジ等の加熱によって、特
に50℃以上の加熱によって容易に、かつ適度に溶融し、
しかも溶融したときによく糸をひき(曳糸性と記載する
こともある)、室温に冷却した後も固化し難い即時溶融
性チーズ加工品及びその製造法に関する。
て、そのまま食べる以外に、他の食品の調理加工を行う
場合、例えばピザパイ、ハンバーガー等の製造にもしば
しば利用される。このような食品の調理加工に用いるチ
ーズには、加熱によって容易、かつ適度に溶融(軟化し
てペースト状になるが、流れ出さない状態、以下同じ)
し、糸をひき、かつ食品が冷めて室温になっても固化し
難い等の特性が要求される。更に、主として製造上の見
地からシュレッド適性(粘らずに製品を切断できる性
質、以下同じ。シュレッド性と記載することもある)を
備えていなければならない。
ラチーズ単独、又は加熱時にすぐ溶融する性質を付与し
たプロセスチーズが使用されており、そのような製品を
製造する技術も知られている。従来、知られている技術
を例示すれば次のとおりである。
製造法)には、ナチュラルチーズに乳化剤を1〜4%添
加して加熱乳化せしめる方法、又はプロセスチーズにカ
ルシウム塩をカルシウムとして0.1%〜1.0%(重量、以
下特に断りのない限り同じ)添加して加熱乳化せしめる
方法が開示されている。
製造方法)には、ナチュラルチーズにクエン酸ナトリウ
ム1〜4%と乳酸カルシウムをカルシウムとして0.1〜
1.0%添加し、加熱乳化せしめる方法が開示されてい
る。
スチーズの製造法)には、常法により調製したカードを
−15℃乃至10℃の低温下に保持してその熟成を抑制した
ものに溶融塩を添加し、この混合物を加熱溶融し、次い
で冷却固化する方法が開示されている。
法)には、原料チーズに安定剤(ガム類)を添加し、溶
融塩を添加することなく、これを加熱殺菌し、次いで低
速度で撹拌して乳化する方法が開示されている。
ズを実際に使用した場合、粉っぽさ又はざらつきがあ
り、組織がぼそぼそして、加熱時にオイルオフ(油分の
分離)が認められること(上記公報)、組織は良い
が加熱したときにモザレラチーズよりも溶けかたが遅
く、かつ糸曳性が良くない(上記公報)こと等、ピ
ザパイ、ハンバーガー等に使用するためには不十分であ
った。
ュラルチーズ及びチーズ製品の特性に鑑み、加熱によっ
てモザレラチーズよりも早く、容易に、かつ適度に溶
け、しかも溶けたときによく糸をひき、室温に冷却した
後もあまり固くならず、シュレッド適性を有する即時溶
融性チーズ加工品及びその製造法について鋭意研究を重
ねた結果、原料に特定のチーズを用い、特定の性質の油
脂の特定量と溶融塩の特定量を添加して、水の存在下で
加熱乳化することにより、即時溶融性チーズ加工品とし
て優れた特性を有するチーズ加工品が得られることを見
出し、本発明を完成した。
を含有することを特徴とする即時溶融性チーズ加工品、 a) 最終製品に対して少なくとも70%の量のモザレラ
チーズ、ステッペンチーズ、熟成期間が3か月未満のゴ
ーダチーズ及びこれらの2種以上の混合物からなる群よ
り選択されたチーズ b) 最終製品に対して1.5%以上の量であって、かつ
最終製品の油脂含量が33%を超えない量の、次のb−
1)の特性を有する乳脂以外の油脂、次のb−2)の特
性を有する乳脂、及びこれらの混合物からなる群より選
択された油脂 b−1) 融点が32℃〜42℃であって、20℃における固
体脂指数が50以上の乳脂以外の油脂 b−2) 融点が38℃〜44℃であって、20℃における固
体脂指数が30以上の乳脂 c) 上記チーズの少なくとも0.1%の量の溶融塩、及
び少なくとも次のa)、b)及びc)の成分からなる混
合物を水の存在下で75℃〜90℃に加熱撹拌して乳化し、
冷却することを特徴とする即時溶融性チーズ加工品の製
造法である。
チーズ、ステッペンチーズ、熟成期間が3か月未満のゴ
ーダチーズ、及びこれらの2種以上の混合物からなる群
より選択されたチーズ b) 最終製品に対して1.5%以上の量であって、かつ
最終製品の油脂含量が33%を超えない量の、次のb−
1)の特性を有する乳脂以外の油脂、次のb−2)の特
性を有する乳脂、及びこれらの混合物からなる群より選
択された油脂 b−1) 融点が32℃〜42℃であって、20℃における固
体脂指数が50以上の乳脂以外の油脂 b−2) 融点が38℃〜44℃であって、20℃における固
体脂指数が30以上の乳脂 c) 上記チーズの少なくとも0.1%の量の溶融塩 尚、本発明によって得られる即時溶融性チーズ加工品
は、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(昭和
26年12月27日厚生省令第52号)及び「ナチュラルチー
ズ、プロセスチーズ及びチーズフードの表示に関する公
正競争規約」(昭和46年4月9日公正取引委員会告示第
27号)によれば、プロセスチーズ、チーズフード又は乳
を主原料とする製品に分類される。
要すればこれに乳化剤を添加して約65〜80℃に加温し、
次いで細断した原料チーズを加え、水の存在下で約50〜
60℃に加熱しながら撹拌する。ここでチーズは糸をひく
状態になる。次にこの油脂とチーズの混合物に溶融塩の
特定量を添加し、ひきつづき水の存在下で約75〜90℃に
1〜2分間加熱する。のち混合物を約75℃程度に冷却
し、充填包装する。
ばこれに乳化剤を添加して約65〜80℃に加温し、次いで
細断した原料チーズと溶融塩の特定量を添加し、水の存
在下に約75〜90℃に1〜2分間加熱する。のち混合物を
約75℃程度に冷却し、充填包装する。
常、4℃で1晩)、のちシュレッダーでシュレッドし、
最終製品とする。
適量の水を加えて加熱するか、又は生水蒸気を直接吹き
込むか、いずれかの方法により行われ、その両者を併用
することもできる。加える水〔添加する水、及び(又
は)生水蒸気の凝縮による水〕の量は、原料チーズの種
類、水分含量及び使用量並びに油脂の添加量によって変
化させ得るが、最終製品に対して約27%の割合以下であ
り、最終製品中の水分含量は37%〜60%である。油脂の
添加量を多くするときは水を少なくし、油脂の添加量が
少ないときは水を多くする。加熱の温度は、いずれの実
施態様の場合も75℃以上90℃以下の範囲である。
ズ、ステッペンチーズ、熟成期間が3か月未満のゴーダ
チーズ及びこれらの2種以上の任意の割合の混合物から
なる群より選択されたチーズであり、これら以外のチー
ズでは本発明が目的とする特性を付与することが困難で
ある。又これらのチーズの量は、最終製品に対して少な
くとも70%であり、約80%のときに最も良好な特性の製
品を得ることができる。チーズの量が最終製品に対して
70%未満の場合は糸ひきが弱く、かつチーズ風味が少な
くなってチーズらしさが失われるため、本発明が目的と
する特性の製品を得ることができない。
指数が50以上の乳脂以外の油脂、 融点が38℃〜44℃であり、かつ20℃における固体脂
指数が30以上の乳脂(融点により分画した乳脂)、及び これらの任意の割合の混合物 からなる群より選択される油脂である。乳脂以外の油脂
は、具体的には上記の特性を有するヤシ系硬化油、非ヤ
シ系(なたね、パーム、コーン等及びこれらの混合)硬
化油である。
であって、かつ最終製品の油脂含量が33%を超えない範
囲である。油脂の添加量がこれより少ない場合は加熱時
にモザレラチーズよりも早く溶けるという特性が失わ
れ、逆に多い場合は曳糸性が失われ、いずれも望ましく
ない。
製品の色が白くなり、光沢が良くなる等の効果を期待で
きる。乳化剤にはヨウ素価の低い脂肪酸モノグリセリ
ド、脂肪酸ポリグリセリド等が使用可能であり、その添
加量は添加した油脂の2%以下の割合である。
ム及び(又は)リン酸ナトリウム(オルソリン酸ナトリ
ウム、又は縮合リン酸塩)を主成分とする通常プロセス
チーズに使用する溶融塩が使用できる。溶融塩の添加量
は原料チーズの0.1〜0.9%の割合であり、これより少な
い時はシュレッド適性が不良となり、逆に多いときは即
時溶融性及び曳糸性が失われる(試験例4参照)。
ィータイプのプロセスチーズとなり、モザレラチーズよ
りも即時溶融性の点で劣るものが得られる(因みに通常
のプロセスチーズ製造のときに使用される溶融塩の添加
量は原料チーズに対して1.0〜2.0%又はそれ以上であ
る)。一方油脂を添加し、溶融塩を添加しないときはオ
イルオフし易く、かつシュレッド適性不良の結果となっ
て、望ましい特性を有する製品が得られない。
した。
は、実施例1と同一の方法で試料を調製し、得られた試
料を縦30mm、横15mm、厚さ2mm又は縦50mm、横50mm、厚
さ2mmに細断して評価用試料とした。
の電熱式加熱板上に置き、溶融開始までの所要時間、加
熱開始2分後における横の長さ(15mmが何mmとなった
か、即ち溶けたときのひろがり)を測定した。又併せて
オイルオフの有無を目視により確認した。曳糸性は10cm
×10cmの大きさのアルミニウム製のパンに予め5cm角で
縦横に切れ目を入れ、縦50mm、横50mm、厚さ2mmに細断
した試料を上記のパンの中央に乗せ、雰囲気100〜110℃
のオーブントースター(650W)に3分間入れ(チーズ温
度76〜80℃)、取り出した後直ちにパンを手で縦方向及
び横方向にひきはなし、試料が切れる直前までの距離を
測定し、長い方の距離を曳糸性の数値とした。
成期間が3か月未満のゴーダチーズを原料に用いたと
き、溶ける迄の時間が早い、溶けた時のひろがりが大き
い、オイルオフが無い、曳糸性が良い等、すぐれた特性
の即時溶融性チーズ加工品を与えること、その他のチー
ズでは上記の特性において劣り、原料として適当でない
ことが確認された。
用い、硬化油脂(エコナLS:融点35℃、20℃における固
体脂指数54、花王社製)を表2に示した量添加した以外
は、実施例1と同一の方法で試料を調製し、得られた試
料を縦30mm、横15mm、厚さ2mm又は縦50mm、横50mm、厚
さ2mmに細断して評価用試料とした。
と同様にして評価した。チーズ感はよく訓練された専門
パネル10名に評価用試料を試食させ、「チーズ感良好」
及び「チーズ感が弱い」の2段階で評価をつけさせ、7
名以上がチーズ感良好と評価した試料をチーズ感「良
好」とし、又7名以上がチーズ感が弱いと評価した試料
をチーズ感が「弱い」とした。
する量)が70%以上のとき製品はチーズ感、即時溶融性
及び曳糸性が優れており(試料番号07、08、09、10、1
1、13、14、16、及び17)、これに対してチーズの量が7
0%未満であるとチーズ感及び曳糸性の点で劣る(試料
番号01、02、03、及び04)ことが確認された。
ついて検討した。
用いたこと、及び油脂含量が21.9%、13.5%、又は8.0
%のモザレラチーズを用いたこと以外は、実施例1と同
一の方法で試料を調製し、得られた試料を縦30mm、横15
mm、厚さ2mm、又は縦50mm、横50mm、厚さ2mmに細断して
評価用試料とした。
ネルに咀嚼させたときの食間批評をもって評価とし、シ
ュレッド性についてはチーズシュレッダーを使用したと
きの作業性によって評価とした。
りであった。
号の表示は表1と同じ。
る △:各評価項目が対照モザレラチーズとほぼ同じであ
る ×:評価項目の1以上が対照モザレラチーズよりも劣
っている 9:試料番号47は対照としてモザレラチーズそのものを試
験した結果。
42℃で20℃における固体脂指数が50以上の乳脂以外の油
脂、又は融点38℃〜44℃で20℃における固体脂指数が30
以上の乳脂(融点による分画品)を、最終製品に対して
1.5%以上であって、かつ最終製品の油脂含量が33%を
超えない範囲の量で使用した試料(表3:試料番号24〜2
8、30〜35、及び41〜45、表4:試料番号51〜56、表5:試
料番号61〜66)にあっては、溶けるまでの時間、溶けた
時の広がり、オイルオフの有無、曳糸性、口当り、及び
シュレッド性の全ての試験項目において良好であること
が判明した。又、融点30℃以下で20℃における固体脂指
数が45以下の乳脂以外の油脂(表3:試料番号21〜23)、
又は融点32℃以下で20℃における固体脂指数が24以下の
乳脂(表3:試料番号37〜40)を使用した場合は、その量
が最終製品に対して、1.5%以上であって、かつ最終製
品の油脂含量が33%を超えない範囲であってもシュレッ
ド性が劣ること、更に油脂が融点32℃〜42℃で20℃にお
ける固体脂指数が50以上の乳脂以外の油脂、又は融点38
℃〜44℃で20℃における固体脂指数が30以上の乳脂であ
ってもその量が最終製品に対して1.5%未満の場合(表
3:試料番号29)には溶ける迄の時間が原料モザレラチー
ズよりやや長くなること、最終製品の油脂含量が33%を
超える場合(表3:試料番号36及び46、表4:試料番号57、
表5:試料番号67及び68)にはオイルオフ又は曳糸性の点
で劣ることが確認された。又油脂添加量を多くすると製
品チーズ加工品が加熱されたときの溶ける迄の時間が短
くなることも判明した(表3:試料番号31〜35、表4:試料
番号51〜56、表5:試料番号61〜66)。
て、同一の方法で試験を行い、ほぼ同様の結果が得られ
た。
て検討した。
は、実施例1と同一の方法で試料を調製し、得られた試
料を縦30mm、横15mm、厚さ2mm、又は縦50mm、横50mm、
厚さ2mmに細断して評価用試料とした。
量が、原料チーズに対して0.1%〜0.9%の試料(試料番
号:73〜81及び88〜93)では、全ての試験項目において
良好な結果を示し、特に0.3%〜0.9%の割合で添加した
試料(試料番号:75〜81及び88〜93)において、より望
ましい結果が得られた。一方添加量が0.1%未満の試料
(試料番号:71及び72)はシュレッド性が劣り、0.9%を
超える試料(試料番号:82〜87)は曳糸性がなくなるこ
とが判明した。
ーズ(チーズ加工品)及びいわゆる糸ひき性のあるチー
ズとして市販されているチーズ(チーズ加工品)と、本
発明によって得られるチーズ加工品について、即時溶融
性、曳糸性、シュレッド適性の比較を行った。
られたチーズ加工品 試料No.102:本発明の実施例2と同一の方法によって得
られたチーズ加工品 試料No.103:特公昭60−20970号公報記載の実施例1と同
一の方法によって得られた試料 試料No.104:特公昭60−30495号公報記載の実施例1と同
一の方法によって得られた試料 試料No.105:特公平1−30460号公報記載の実施例1と同
一の方法によって得られた試料 試料No.106:特公平1−31862号公報記載の実施例1と同
一の方法によって得られた試料 試料No.107:メルティタイプのプロセスチーズ市販品A 試料No.108:メルティタイプのプロセスチーズ市販品B 試料No.109:とろけるタイプのスライスチーズ市販品C 各試料を、縦30mm、横15mm、厚さ2mm、又は縦50mm、
横50mm、厚さ2mmに細断して評価用試料とした。
の方法により評価した。
られる試料(試料番号103〜106)、及び市販品(試料番
号107〜109)と比較して、本発明のチーズ加工品(試料
番号101及び102)は加熱によって早く、容易に、かつ適
度に溶け、しかも溶けたときによく糸をひき、冷後もあ
まり固くならず、シュレッド適性においても優れた特性
を有していることが確認された。
は以下の実施例に限定されるものではない。
含量21.9%、デンマーク産)4000gを溶融釜(10kg容乳
化釜、日本酪農機械社製)に入れ、回転数60r.p.m.で5
分間前練処理を行った。これとは別に、硬化油脂(エコ
ナLS:融点35℃、20℃における固体脂指数54、花王社
製)400gに、脂肪酸モノグリセリド(サンソフトNo.803
0、太陽化学社製)8gを添加し、70℃に加熱し、乳化剤
を完全に上記硬化油脂に溶解した混合物を調製した。こ
の混合物を上記溶解釜に入れ、水180gを添加し、回転数
60r.p.m.で撹拌しながら60℃に加熱し、溶融塩(JOHA P
Z7、ヘキストジャパン社製)15gを添加して混合し、直
接蒸気を吹き込みながら80℃に加熱し、回転数110r.p.
m.で1分間保持した。のち回転数60r.p.m.で数秒間真空
処理し、75℃でビニール袋に詰め、更に段ボール箱に詰
め、5℃の冷蔵庫内に1晩冷蔵してブロック状のチーズ
加工品を得た。このブロック状のチーズ加工品をシュレ
ッダー(ESA型フードスライサー、エムラ販売社製)を
用いてシュレッドし、ガスバリア性のある袋に1kgずつ
充填し、真空包装機(TM−5型、古川製作所製)を用い
て真空包装し、即時溶融性チーズ加工品5袋を得た。
であり、前記試験例と同一の方法により試験した結果、
加熱によって早く、容易にかつ適度に溶け、しかも溶け
たときによく糸をひき、冷後もあまり固くならず、シュ
レッド適性においても優れた特性を有していた。
脂含量23.3%、ドイツ産)4000gを溶融釜(10kg容乳化
釜、日本酪農機械社製)に入れ、回転数60r.p.m.で5分
間前練処理を行った。これとは別に、硬化油脂(イソカ
カオC、花王社製、融点32℃、20℃における固体脂指数
50)500gに、脂肪酸ポリグリセリド(PS−310、阪本薬
品社製)4gを添加し、75℃に加熱し、乳化剤を完全に硬
化油脂に溶解した混合物を調製した。この混合物を溶解
釜に入れ、水60gと溶融塩(JOHA S9、ヘキストジャパン
社製)25gを添加して混合し、回転数60r.p.m.で撹拌し
ながら蒸気を吹き込み75℃に加熱し、回転数100r.p.m.
で2分間保持し、のち回転数60r.p.m.で数秒間真空処理
し、75℃でビニール袋に詰め、更に段ボール箱に詰め、
5℃に冷蔵庫に移し、1晩冷蔵してブロック状のチーズ
加工品を得た。このブロック状のチーズ加工品をシュレ
ッダー(ESA型フードスライサー、エムラ販売社製)を
用いてシュレッドし、ガスバリア性のある袋に1kgずつ
充填し、真空包装機(TM−5型、古川製作所製)を用い
て真空包装し、即時溶融性チーズ加工品5袋を得た。
であり、前記試験例と同一の方法により試験した結果、
加熱によって早く、容易にかつ適度に溶け、しかも溶け
たときによく糸をひき、冷後もあまり固くならず、シュ
レッド適性においても優れた特性を有していた。
(油脂含量13.5%、デンマーク産)6000g及び熟成期間
2か月のゴーダチーズ(油脂含量28.0%、森永乳業社
製)2000gを溶融釜(25kg容乳化釜、ステファンUNIVERS
AL UMK/SK型、中村産業社製)に投入し、回転数750r.p.
m.で2分間前練りを行った。次に予め硬化油脂(エコナ
LS、花王社製、融点42℃、20℃における固体脂指数64)
800gを50℃に加熱した溶解釜に入れた。次いで水360gと
溶融塩(クエン酸ナトリウム、三栄化学社製)70gを添
加混合し、回転数750r.p.m.で撹拌しながら、間接及び
蒸気吹き込み直接加熱により90℃迄加熱し、回転数1500
r.p.m.で1分間保持した。回転数750r.p.m.で数秒間真
空処理し、75℃でビニール袋に詰め、更に段ボール箱に
詰め、5℃の冷蔵庫に移し、1晩冷蔵してブロック状の
チーズ加工品を得た。このブロック状のチーズ加工品を
シュレッダー(ESA型フードスライサー、エムラ販売社
製)を用いてシュレッドし、ガスバリア性のある袋に1k
gずつ充填し、真空包装機(TM−5型、古川製作所製)
を用いて真空包装し、即時溶融性チーズ加工品10袋を得
た。
であり、前記試験例と同一の方法により試験した結果、
加熱によって早く、容易にかつ適度に溶け、しかも溶け
たときによく糸をひき、冷後もあまり固くならず、シュ
レッド適性においても優れた特性を有していた。
量21.9%、デンマーク産)3500gを使用したほかは、実
施例1と同一の方法により即時溶融性チーズ加工品5袋
を得た。
であり、前記試験例と同一の方法により試験した結果、
実施例1によって得られた製品よりもチーズ感の点で僅
かに劣るが、加熱によって早く、容易にかつ適度に溶
け、しかも溶けたときによく糸をひき、冷後もあまり固
くならず、シュレッド適性においても優れた特性を有し
ていた。
る。
かつ適度に溶け、しかも溶けたときによく糸をひき、冷
後もあまり固くならない特性を有する即時溶融性チーズ
加工品が得られる。
得られる。
に、チーズの組織が滑らかで、粉っぽさ、ざらつきのな
い製品が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも次のa)、b)及びc)の成分
を含有することを特徴とする即時溶融性チーズ加工品 a) 最終製品に対して少なくとも70%(重量)の量の
モザレラチーズ、ステッペンチーズ、熟成期間が3か月
未満のゴーダチーズ及びこれらの2種以上の混合物から
なる群より選択されたチーズ b) 最終製品に対して1.5%(重量)以上の量であっ
て、かつ最終製品の油脂含量が33%(重量)を超えない
量の、次のb−1)の特性を有する乳脂以外の油脂、次
のb−2)の特性を有する乳脂、及びこれらの混合物か
らなる群より選択された油脂 b−1) 融点が32℃〜42℃であって、20℃における固
体脂指数が50以上の乳脂以外の油脂 b−2) 融点が38℃〜44℃であって、20℃における固
体脂指数が30以上の乳脂 c) 上記チーズの少なくとも0.1%(重量)の量の溶
融塩。 - 【請求項2】少なくとも次のa)、b)及びc)の成分
を水の存在下で75℃〜90℃に加熱撹拌して乳化し、冷却
することを特徴とする即時溶融性チーズ加工品の製造法 a) 最終製品に対して少なくとも70%(重量)の量の
モザレラチーズ、ステッペンチーズ、熟成期間が3か月
未満のゴーダチーズ及びこれらの2種以上の混合物から
なる群より選択されたチーズ b) 最終製品に対して1.5%(重量)以上の量であっ
て、かつ最終製品の油脂含量が33%(重量)を超えない
量の、次のb−1)の特性を有する乳脂以外の油脂、次
のb−2)の特性を有する乳脂、及びこれらの混合物か
らなる群より選択された油脂 b−1) 融点が32℃〜42℃であって、20℃における固
体脂指数が50以上の乳脂以外の油脂 b−2) 融点が38℃〜44℃であって、20℃における固
体脂指数が30以上の乳脂 c) 上記チーズの少なくとも0.1%(重量)の量の溶
融塩。
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JP33067690A JP2801392B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 即時溶融性チーズ加工品及びその製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH04200348A JPH04200348A (ja) | 1992-07-21 |
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