JP2801302B2 - 自発的浸透による金属マトリックス複合体の形成方法 - Google Patents
自発的浸透による金属マトリックス複合体の形成方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属マトリックス複合体を形成する新規な
方法に関する。詳細には、前記方法の少なくともある時
点で、浸透増進剤及び/又は浸透増進剤前駆体及び/又
は浸透雰囲気が充填材又はプレフォームと連通すること
により、圧力又は真空を印加しなくても、充填材又はプ
レフォームに溶融マトリックス金属が自発的に浸透す
る。
方法に関する。詳細には、前記方法の少なくともある時
点で、浸透増進剤及び/又は浸透増進剤前駆体及び/又
は浸透雰囲気が充填材又はプレフォームと連通すること
により、圧力又は真空を印加しなくても、充填材又はプ
レフォームに溶融マトリックス金属が自発的に浸透す
る。
金属マトリックスと粒状セラミック、ウイスカー、繊
維等の補強又は強化相からなる複合体製品は、強化相が
有する剛性及び耐摩耗性の一部と金属マトリックスが有
する延性及び靭性を併せ持つので、種々の用途に使用さ
れる大きな見込みがある。一般的に、金属マトリックス
複合体では、単一材料のマトリックス金属が持つ強度、
剛性、耐接触摩耗性、熱膨張係数(C.T.E.)、密度、熱
伝導性及び高温強度等の性質は向上するが、特定の性質
が向上する程度は、特定の成分、容積分率又は重量分率
及び複合体を形成する際の処理方法によって大きく異な
る。ある場合には、複合体が、マトリックス金属自体よ
りも重量が軽いこともある。例えば、粒状、ペレット状
又はウイスカー状の炭化珪素等のセラミックスで強化し
たアルミニウムマトリックス複合体は、比剛性(例え
ば、弾性率/密度)、耐摩耗性、熱伝導性、熱膨張係数
(C.T.E.)及び高温強度及び/又は比強度(例えば、強
度/密度)がアルミニウムよりも優れているので有用で
ある。
維等の補強又は強化相からなる複合体製品は、強化相が
有する剛性及び耐摩耗性の一部と金属マトリックスが有
する延性及び靭性を併せ持つので、種々の用途に使用さ
れる大きな見込みがある。一般的に、金属マトリックス
複合体では、単一材料のマトリックス金属が持つ強度、
剛性、耐接触摩耗性、熱膨張係数(C.T.E.)、密度、熱
伝導性及び高温強度等の性質は向上するが、特定の性質
が向上する程度は、特定の成分、容積分率又は重量分率
及び複合体を形成する際の処理方法によって大きく異な
る。ある場合には、複合体が、マトリックス金属自体よ
りも重量が軽いこともある。例えば、粒状、ペレット状
又はウイスカー状の炭化珪素等のセラミックスで強化し
たアルミニウムマトリックス複合体は、比剛性(例え
ば、弾性率/密度)、耐摩耗性、熱伝導性、熱膨張係数
(C.T.E.)及び高温強度及び/又は比強度(例えば、強
度/密度)がアルミニウムよりも優れているので有用で
ある。
アルミニウムマトリックス複合体の製造に関しては、
種々の金属プロセスが報告されており、例えば、粉末冶
金法並びに圧力鋳造、真空鋳造、撹拌及び湿潤剤を使用
する液体金属浸透法に基づいた方法が挙げられる。粉末
冶金法の場合、粉末状の金属と粉末、ウイスカー、チョ
ップトファイバー等の形態の強化剤とを混合し、その
後、常温成形し焼結するか、又はホットプレスする。こ
の方法により製造された炭化珪素強化アルミニウムマト
リックス複合体における最大セラミック体積分率は、ウ
イスカーの場合は約25体積%であり、粒状の場合は約40
体積%であると報告されている。
種々の金属プロセスが報告されており、例えば、粉末冶
金法並びに圧力鋳造、真空鋳造、撹拌及び湿潤剤を使用
する液体金属浸透法に基づいた方法が挙げられる。粉末
冶金法の場合、粉末状の金属と粉末、ウイスカー、チョ
ップトファイバー等の形態の強化剤とを混合し、その
後、常温成形し焼結するか、又はホットプレスする。こ
の方法により製造された炭化珪素強化アルミニウムマト
リックス複合体における最大セラミック体積分率は、ウ
イスカーの場合は約25体積%であり、粒状の場合は約40
体積%であると報告されている。
従来のプロセスを利用した粉末冶金法による金属マト
リックス複合体の製造には、得られる製品の特性に関し
てある種の制限がある。即ち、複合体におけるセラミッ
ク相の体積分率は、一般的に、粒状の場合には、約40%
に制限される。又、圧縮操作の場合には、得られる実際
の大きさが制限される。更に、後で加工(例えば、成形
又は機械加工)をせず又複雑なプレスに頼らずに得られ
る製品は、比較的簡単な形状のものしかない。又、焼結
中に不均一な収縮を生じるほか、圧縮粉の凝離及び結晶
粒成長のためにミクロ構造が不均一となる。
リックス複合体の製造には、得られる製品の特性に関し
てある種の制限がある。即ち、複合体におけるセラミッ
ク相の体積分率は、一般的に、粒状の場合には、約40%
に制限される。又、圧縮操作の場合には、得られる実際
の大きさが制限される。更に、後で加工(例えば、成形
又は機械加工)をせず又複雑なプレスに頼らずに得られ
る製品は、比較的簡単な形状のものしかない。又、焼結
中に不均一な収縮を生じるほか、圧縮粉の凝離及び結晶
粒成長のためにミクロ構造が不均一となる。
1976年7月20日に許可された、ジェイ・シー・キャネ
ル(J.C.Cannell)等による米国特許第3,970,136号に
は、所定の繊維整列パターンを有する繊維強化材、例え
ば、炭化珪素又はアルミナウイスカーを含有せしめた金
属マトリックス複合体を形成する方法が記載されてい
る。この複合体は、共面繊維の平行マット又はフェルト
を金型に入れてマットの少なくとも一部分の間に溶融マ
トリックス金属、例えば、アルミニウムの溜を配置し、
圧力をかけて溶融金属をマットに浸透させ配列している
繊維を包囲させる。又、溶融金属を、マットの積層体上
に注ぎながら、加圧してマット間に流すことができる。
これに関して、強化繊維を複合体に最大約50体積%充填
されたことが報告されている。
ル(J.C.Cannell)等による米国特許第3,970,136号に
は、所定の繊維整列パターンを有する繊維強化材、例え
ば、炭化珪素又はアルミナウイスカーを含有せしめた金
属マトリックス複合体を形成する方法が記載されてい
る。この複合体は、共面繊維の平行マット又はフェルト
を金型に入れてマットの少なくとも一部分の間に溶融マ
トリックス金属、例えば、アルミニウムの溜を配置し、
圧力をかけて溶融金属をマットに浸透させ配列している
繊維を包囲させる。又、溶融金属を、マットの積層体上
に注ぎながら、加圧してマット間に流すことができる。
これに関して、強化繊維を複合体に最大約50体積%充填
されたことが報告されている。
繊維マットの積層体を通して溶融マトリックス金属を
押し入れるのは外力に依存しているので、上記した浸透
法は、圧力誘発流動プロセス特有の変動、即ち、マトリ
ックスの生成や、多孔率等が不均一となる可能性があ
る。たとえ、溶融金属を繊維アレイ内の複数の部位に導
入しても、性質は不均一になる可能性がある。その結
果、複雑なマット/溜配置及び流路を設けて、繊維マッ
トの積層体に十分且つ均一に浸透できるようにする必要
がある。又、上記した圧力浸透法では、体積の大きなマ
ットに強化材を浸透させることが元来困難であるので、
マトリックス体積に対する強化材の割合が比較的低いも
のしか得られない。更に、加圧下で溶融金属を含有させ
るために型が必要であり、費用がかさむ。最後に、整列
させた粒子又は繊維への浸透に限定されている上記の方
法は、ランダムに配列した粒子、ウイスカー又は繊維の
形態の物質で強化したアルミニウム金属マトリックス複
合体の生成には用いられない。
押し入れるのは外力に依存しているので、上記した浸透
法は、圧力誘発流動プロセス特有の変動、即ち、マトリ
ックスの生成や、多孔率等が不均一となる可能性があ
る。たとえ、溶融金属を繊維アレイ内の複数の部位に導
入しても、性質は不均一になる可能性がある。その結
果、複雑なマット/溜配置及び流路を設けて、繊維マッ
トの積層体に十分且つ均一に浸透できるようにする必要
がある。又、上記した圧力浸透法では、体積の大きなマ
ットに強化材を浸透させることが元来困難であるので、
マトリックス体積に対する強化材の割合が比較的低いも
のしか得られない。更に、加圧下で溶融金属を含有させ
るために型が必要であり、費用がかさむ。最後に、整列
させた粒子又は繊維への浸透に限定されている上記の方
法は、ランダムに配列した粒子、ウイスカー又は繊維の
形態の物質で強化したアルミニウム金属マトリックス複
合体の生成には用いられない。
アルミニウムマトリックス・アルミナ充填複合体の製
造では、アルミニウムは容易にはアルミナを湿潤せず、
凝集した製品を形成するのが困難となる。この問題に対
しては種々の解決法が提案された。このような手法の一
つとして、アルミナを金属(例えば、ニッケル又はタン
グステン)で被覆後、アルミニウムとともにホットプレ
スする。別の手法では、アルミニウムをリチウムと合金
し、アルミナをシリカで被覆してもよい。しかしなが
ら、これらの複合体は、性質にバラツキがみられたり、
被膜が充填材を劣化させる場合があるか、又はマトリッ
クスがリチウムを含有しマトリックスの性質に影響を及
ぼすことがある。
造では、アルミニウムは容易にはアルミナを湿潤せず、
凝集した製品を形成するのが困難となる。この問題に対
しては種々の解決法が提案された。このような手法の一
つとして、アルミナを金属(例えば、ニッケル又はタン
グステン)で被覆後、アルミニウムとともにホットプレ
スする。別の手法では、アルミニウムをリチウムと合金
し、アルミナをシリカで被覆してもよい。しかしなが
ら、これらの複合体は、性質にバラツキがみられたり、
被膜が充填材を劣化させる場合があるか、又はマトリッ
クスがリチウムを含有しマトリックスの性質に影響を及
ぼすことがある。
アール・ダブリュ・グリムシャー(R.W.Grimshaw)等
による米国特許第4,232,091号では、アルミニウムマト
リックス・アルミナ複合体の製造で遭遇する当該技術に
おける困難はある程度克服される。この特許では、75〜
375kg/cm2の圧力をかけて、溶融アルミニウム(又は溶
融アルミニウム合金)を、700〜1050℃に予備加熱した
アルミナの繊維又はウイスカーマットに押し入れること
が記載されている。この際、得られた一体鋳物における
金属に対するアルミナの最大体積比は、0.25/1であっ
た。この方法でも、浸透を行うのは外力に依存するの
で、キャネル(Cannel)等と同様な欠陥がある。
による米国特許第4,232,091号では、アルミニウムマト
リックス・アルミナ複合体の製造で遭遇する当該技術に
おける困難はある程度克服される。この特許では、75〜
375kg/cm2の圧力をかけて、溶融アルミニウム(又は溶
融アルミニウム合金)を、700〜1050℃に予備加熱した
アルミナの繊維又はウイスカーマットに押し入れること
が記載されている。この際、得られた一体鋳物における
金属に対するアルミナの最大体積比は、0.25/1であっ
た。この方法でも、浸透を行うのは外力に依存するの
で、キャネル(Cannel)等と同様な欠陥がある。
ヨーロッパ特許出願公開公報第115,742号では、予備
成形したアルミナのボイドを溶融アルミニウで充填する
ことにより、電解槽部材として特に有効であるアルミニ
ウム・アルミナ複合体を作製することが記載されてい
る。この出願では、アルミニウムによるアルミナの非湿
潤性が強調されており、プレフォーム全体にわたってア
ルミナを湿潤するための種々の手法が用いられている。
例えば、アルミナを、チタン、ジルコニウム、ハフニウ
ム若しくはニオブの二硼化物からなる湿潤剤又は金属、
即ち、リチウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、
クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム若しく
はハフニウムで被覆する。この際、アルゴン等の不活性
雰囲気を用いて湿潤を容易にする。又、この出願も、圧
力をかけて、溶融アルミニウムを未被覆マトリックスに
浸透させることを記載されている。この態様では、孔を
排気後、不活性雰囲気(例えば、アルゴン)中で溶融ア
ルミニウムに圧力を加えることにより達成される。又、
溶融アルミニウムを浸透させてボイドを充填する前に、
プレフォームにアルミニウムを気相蒸着により浸透させ
て表面を湿潤することもできる。プレフォームの孔にア
ルミニウムを確実に保持するためには、真空中又はアル
ゴン中で、熱処理(例えば、1400〜1800℃)することが
必要である。このようにしないと、圧力浸透物質をガス
に暴露したり又は浸透圧を取り除くと、物体からのアル
ミニウムの損失が生じる。
成形したアルミナのボイドを溶融アルミニウで充填する
ことにより、電解槽部材として特に有効であるアルミニ
ウム・アルミナ複合体を作製することが記載されてい
る。この出願では、アルミニウムによるアルミナの非湿
潤性が強調されており、プレフォーム全体にわたってア
ルミナを湿潤するための種々の手法が用いられている。
例えば、アルミナを、チタン、ジルコニウム、ハフニウ
ム若しくはニオブの二硼化物からなる湿潤剤又は金属、
即ち、リチウム、マグネシウム、カルシウム、チタン、
クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム若しく
はハフニウムで被覆する。この際、アルゴン等の不活性
雰囲気を用いて湿潤を容易にする。又、この出願も、圧
力をかけて、溶融アルミニウムを未被覆マトリックスに
浸透させることを記載されている。この態様では、孔を
排気後、不活性雰囲気(例えば、アルゴン)中で溶融ア
ルミニウムに圧力を加えることにより達成される。又、
溶融アルミニウムを浸透させてボイドを充填する前に、
プレフォームにアルミニウムを気相蒸着により浸透させ
て表面を湿潤することもできる。プレフォームの孔にア
ルミニウムを確実に保持するためには、真空中又はアル
ゴン中で、熱処理(例えば、1400〜1800℃)することが
必要である。このようにしないと、圧力浸透物質をガス
に暴露したり又は浸透圧を取り除くと、物体からのアル
ミニウムの損失が生じる。
湿潤剤を用いて電解槽のアルミナ成分に溶融金属を浸
透させることは、ヨーロッパ特許出願公開第94353号に
も記載されている。即ち、この公開公報には、セルライ
ナー又は支持体として陰極電流供給手段を有するセルを
用いて、電解採取によりアルミニウムを製造することが
記載されている。この支持体を溶融氷晶石から保護する
ために、湿潤剤と溶解抑制剤との混合物の薄い被膜を、
セルの始動前又は電解法で製造した溶融アルミニウムに
浸漬中に、アルミナ支持体に塗布する。湿潤剤として
は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、珪素、マグネ
シウム、バナジウム、クロム、ニオブ又はカルシウムが
が開示されており、チタンが好ましい湿潤剤として記載
されている。又、硼素、炭素及び窒素の化合物が、溶融
アルミニウムの湿潤剤への溶解度を抑制するのに有効で
あると記載されている。しかしながら、この刊行物は、
金属マトリックス複合体の製造を示唆していないばかり
か、このような複合体を、例えば、窒素雰囲気中で形成
することも示唆していない。
透させることは、ヨーロッパ特許出願公開第94353号に
も記載されている。即ち、この公開公報には、セルライ
ナー又は支持体として陰極電流供給手段を有するセルを
用いて、電解採取によりアルミニウムを製造することが
記載されている。この支持体を溶融氷晶石から保護する
ために、湿潤剤と溶解抑制剤との混合物の薄い被膜を、
セルの始動前又は電解法で製造した溶融アルミニウムに
浸漬中に、アルミナ支持体に塗布する。湿潤剤として
は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、珪素、マグネ
シウム、バナジウム、クロム、ニオブ又はカルシウムが
が開示されており、チタンが好ましい湿潤剤として記載
されている。又、硼素、炭素及び窒素の化合物が、溶融
アルミニウムの湿潤剤への溶解度を抑制するのに有効で
あると記載されている。しかしながら、この刊行物は、
金属マトリックス複合体の製造を示唆していないばかり
か、このような複合体を、例えば、窒素雰囲気中で形成
することも示唆していない。
圧力の付加及び湿潤剤の塗布の他に、真空にすること
により多孔性セラミック成形体への溶融アルミニウムの
浸透が促進されることも開示されている。例えば、1973
年2月27日に許可されたアール・エル・ランディングハ
ム(R.L.Landingham)による米国特許第3,718,441号に
は、セラミック成形体(例えば、炭化硼素、アルミナ及
びベリリア)に、10-6トール未満の真空下で、溶融アル
ミニウム、ベリリウム、マグネシウム、チタン、バナジ
ウム、ニッケル又はクロムを浸透することが報告されて
いる。10-2〜10-6トールの真空では、溶融金属によるセ
ラミックの湿潤が不良で、金属がセラミックのボイド空
間に自由に流れ込まなかった。しかしながら、真空を10
-6トール未満まで減少させると、湿潤が向上したと記載
されている。
により多孔性セラミック成形体への溶融アルミニウムの
浸透が促進されることも開示されている。例えば、1973
年2月27日に許可されたアール・エル・ランディングハ
ム(R.L.Landingham)による米国特許第3,718,441号に
は、セラミック成形体(例えば、炭化硼素、アルミナ及
びベリリア)に、10-6トール未満の真空下で、溶融アル
ミニウム、ベリリウム、マグネシウム、チタン、バナジ
ウム、ニッケル又はクロムを浸透することが報告されて
いる。10-2〜10-6トールの真空では、溶融金属によるセ
ラミックの湿潤が不良で、金属がセラミックのボイド空
間に自由に流れ込まなかった。しかしながら、真空を10
-6トール未満まで減少させると、湿潤が向上したと記載
されている。
1975年2月4日に許可されたジー・イー・ガザ(G.E.
Gazza)等による米国特許第3,864,154号にも、真空を用
いて浸透を行う旨の記載がある。又、この特許には、Al
B12粉末の常温圧縮成形体を常温圧縮アルミニウム粉末
のベッド上に添加することが記載されている。その後、
更に、アルミニウムをAlB12粉末成形体の上部に配置す
る。アルミニウム粉末の層間に「挟んだ」AlB12成形体
を装填したルツボを真空炉に入れる。この炉を、約10-5
トールまで排気してガス抜きをする。続いて、温度を11
00℃に上昇し、3時間維持する。これらの条件で、溶融
アルミニウムを多孔性AlB12成形体に浸透させる。
Gazza)等による米国特許第3,864,154号にも、真空を用
いて浸透を行う旨の記載がある。又、この特許には、Al
B12粉末の常温圧縮成形体を常温圧縮アルミニウム粉末
のベッド上に添加することが記載されている。その後、
更に、アルミニウムをAlB12粉末成形体の上部に配置す
る。アルミニウム粉末の層間に「挟んだ」AlB12成形体
を装填したルツボを真空炉に入れる。この炉を、約10-5
トールまで排気してガス抜きをする。続いて、温度を11
00℃に上昇し、3時間維持する。これらの条件で、溶融
アルミニウムを多孔性AlB12成形体に浸透させる。
1968年1月23日に許可されたジョン・エヌ・レッディ
ング(John N.Reding)等による米国特許第3,364,976号
には、物体に自己発生真空を作り出して、溶融金属の物
体への浸透を促進することが開示されている。即ち、物
体、例えば、黒鉛金型、鋼金型又は多孔性耐火材を、溶
融金属に完全に浸すことが開示されている。金型の場
合、金属と反応性のあるガスで満たした金型キャビティ
が、外部に位置する溶融金属と、金型内の少なくとも一
つのオリフィスを介して連通している。金型を溶融液に
浸漬すると、キャビティ内のガスと溶融金属との間の反
応で自己発生真空が生じるとともにキャビティが金属で
満たされていく。この際の真空は、金属が酸化物固体状
態になる結果生じる。従って、レッディング等には、キ
ャビティ内のガスと溶融金属との間の反応を引き起こす
ことが必須であることが開示されている。しかしなが
ら、金型を用いるには本来制限があり、真空を生じさせ
るために金型を使用することは望ましくない。即ち、ま
ず、金型を機械加工して特定の形状にし;その後、仕上
げ機械加工して、金型上に許容できる鋳造表面を形成
し;使用前に組立;使用後に分解して注型品を取り出
し;その後、最も一般的には、金型表面を最仕上げして
金型を再生するか、又はもはや使用できない状態の場合
には金型を捨ててしまう必要がある。金型を複雑な形状
に機械加工するのは、非常にコストがかかるとともに時
間がかかる場合がある。更に、複雑な形状をした金型か
ら成形品を取り出すのも困難のことがある(即ち、複雑
な形状を有する注型品は、金型から取り外すとき壊れる
ことがある)。更に、多孔性耐火材の場合、金型を使用
せずに、直接溶融金属に浸漬できることも述べられてい
るが、容器金型を使用せずに弱く結着されるか又は分離
した多孔性材料に浸透させる手段がないので、耐火材は
一体品でなければならない(即ち、粒状物質は、溶融金
属に入れたきに、一般的に解離するかは浮かんで離れて
しまう)。更に、粒状物質又は弱く成形したプレフォー
ムに浸透させようとする場合、浸透金属が粒子又はプレ
フォームの少なくとも一部分と置換してしまって不均一
なミクロ構造を生じることのないように注意しなければ
ならない。
ング(John N.Reding)等による米国特許第3,364,976号
には、物体に自己発生真空を作り出して、溶融金属の物
体への浸透を促進することが開示されている。即ち、物
体、例えば、黒鉛金型、鋼金型又は多孔性耐火材を、溶
融金属に完全に浸すことが開示されている。金型の場
合、金属と反応性のあるガスで満たした金型キャビティ
が、外部に位置する溶融金属と、金型内の少なくとも一
つのオリフィスを介して連通している。金型を溶融液に
浸漬すると、キャビティ内のガスと溶融金属との間の反
応で自己発生真空が生じるとともにキャビティが金属で
満たされていく。この際の真空は、金属が酸化物固体状
態になる結果生じる。従って、レッディング等には、キ
ャビティ内のガスと溶融金属との間の反応を引き起こす
ことが必須であることが開示されている。しかしなが
ら、金型を用いるには本来制限があり、真空を生じさせ
るために金型を使用することは望ましくない。即ち、ま
ず、金型を機械加工して特定の形状にし;その後、仕上
げ機械加工して、金型上に許容できる鋳造表面を形成
し;使用前に組立;使用後に分解して注型品を取り出
し;その後、最も一般的には、金型表面を最仕上げして
金型を再生するか、又はもはや使用できない状態の場合
には金型を捨ててしまう必要がある。金型を複雑な形状
に機械加工するのは、非常にコストがかかるとともに時
間がかかる場合がある。更に、複雑な形状をした金型か
ら成形品を取り出すのも困難のことがある(即ち、複雑
な形状を有する注型品は、金型から取り外すとき壊れる
ことがある)。更に、多孔性耐火材の場合、金型を使用
せずに、直接溶融金属に浸漬できることも述べられてい
るが、容器金型を使用せずに弱く結着されるか又は分離
した多孔性材料に浸透させる手段がないので、耐火材は
一体品でなければならない(即ち、粒状物質は、溶融金
属に入れたきに、一般的に解離するかは浮かんで離れて
しまう)。更に、粒状物質又は弱く成形したプレフォー
ムに浸透させようとする場合、浸透金属が粒子又はプレ
フォームの少なくとも一部分と置換してしまって不均一
なミクロ構造を生じることのないように注意しなければ
ならない。
従って、圧力を加えたり真空にしたり(外部から印加
するか、内部で生じさせるかとは無関係に)する必要の
ないか、又は湿潤材を損傷しないで、セラミック材料等
の別の材料を埋め込んだ金属マトリックスを生成する、
賦形金属マトリックス複合体を製造するための簡単で信
頼性のある方法が長年求められていた。更に、金属マト
リックス複合体を製造するのに要する最終的な機械加工
操作を最少限にすることも長年求められていた。本発明
は、処理の少なくともある時点で浸透増進剤前駆体及び
/又は浸透増進剤が存在する限り、標準大気圧下の浸透
雰囲気(例えば、窒素)の存在下において、プレフォー
ムに成形できる材料(例えば、セラミック材料)に溶融
マトリックス金属(例えば、アルミニウム)を、浸透さ
せるための自然浸透機構を提供することによりこれらの
必要性を満たすものである。
するか、内部で生じさせるかとは無関係に)する必要の
ないか、又は湿潤材を損傷しないで、セラミック材料等
の別の材料を埋め込んだ金属マトリックスを生成する、
賦形金属マトリックス複合体を製造するための簡単で信
頼性のある方法が長年求められていた。更に、金属マト
リックス複合体を製造するのに要する最終的な機械加工
操作を最少限にすることも長年求められていた。本発明
は、処理の少なくともある時点で浸透増進剤前駆体及び
/又は浸透増進剤が存在する限り、標準大気圧下の浸透
雰囲気(例えば、窒素)の存在下において、プレフォー
ムに成形できる材料(例えば、セラミック材料)に溶融
マトリックス金属(例えば、アルミニウム)を、浸透さ
せるための自然浸透機構を提供することによりこれらの
必要性を満たすものである。
本発明の主題は、他のいくつかの本出願人による米国
特許出願及び日本出願に関連している。具体的には、こ
れらの他の特許出願(以下、しばしば、「同一出願人に
よる金属マトリックス特許出願」と称する)には、金属
マトリックス複合材料を製造する新規な方法が記載され
ている。
特許出願及び日本出願に関連している。具体的には、こ
れらの他の特許出願(以下、しばしば、「同一出願人に
よる金属マトリックス特許出願」と称する)には、金属
マトリックス複合材料を製造する新規な方法が記載され
ている。
金属マトリックス複合材料を製造する新規な方法は、
「メタル マトリックス コンポジッツ(Metal Matrix
Composites)」と題する1987年5月13日出願の本出願
人による米国特許出願第049,171号(1989年5月9日発
行の米国特許第4,828,008号)〔発明者:ホワイト(Whi
te)等〕及び昭和63年5月15日に出願された特願昭63−
118032号に開示されている。ホワイト等の発明の方法に
よれば、金属マトリックス複合体は、充填材の通気性素
材(例えば、セラミック又はセラミック被覆材料)に、
少なくとも約1重量%のマグネシウム、好ましくは少な
くとも約3重量%のマグネシウムを含有する溶融アルミ
ニウムを浸透させることにより製造される。この際、外
部圧力又は真空を印加しなくても、自発的に浸透が起き
る。供給溶融金属と充填材の素材とを、約10〜100体積
%、好ましくは少なくとも約50体積%の窒素を含有する
とともに残り(存在すれば)が非酸化性ガス(例えば、
アルゴン)であるガスの存在下において、少なくとも約
675℃の温度で接触させる。これらの条件下で、溶融ア
ルミニウム合金が標準大気圧下でセラミック素材に浸透
して、アルミニウム(又はアルミニウム合金)マトリッ
クス複合体が形成される。所望量の充填材に溶融アルミ
ニウム合金を浸透させたら、温度を低下させて合金を固
化することにより、強化充填材を埋め込んだ固形金属マ
トリックス構造を形成する。通常及び好ましくは、送り
出される溶融金属の供給量は、実質的に充填材の素材の
境界まで浸透するに十分な量である。ホワイト等により
製造されるアルミニウムマトリックス複合体中の充填材
の量は、非常に高くすることができる。即ち、合金に対
する充填材の体積比が1:1を超えるものを得ることがで
きる。
「メタル マトリックス コンポジッツ(Metal Matrix
Composites)」と題する1987年5月13日出願の本出願
人による米国特許出願第049,171号(1989年5月9日発
行の米国特許第4,828,008号)〔発明者:ホワイト(Whi
te)等〕及び昭和63年5月15日に出願された特願昭63−
118032号に開示されている。ホワイト等の発明の方法に
よれば、金属マトリックス複合体は、充填材の通気性素
材(例えば、セラミック又はセラミック被覆材料)に、
少なくとも約1重量%のマグネシウム、好ましくは少な
くとも約3重量%のマグネシウムを含有する溶融アルミ
ニウムを浸透させることにより製造される。この際、外
部圧力又は真空を印加しなくても、自発的に浸透が起き
る。供給溶融金属と充填材の素材とを、約10〜100体積
%、好ましくは少なくとも約50体積%の窒素を含有する
とともに残り(存在すれば)が非酸化性ガス(例えば、
アルゴン)であるガスの存在下において、少なくとも約
675℃の温度で接触させる。これらの条件下で、溶融ア
ルミニウム合金が標準大気圧下でセラミック素材に浸透
して、アルミニウム(又はアルミニウム合金)マトリッ
クス複合体が形成される。所望量の充填材に溶融アルミ
ニウム合金を浸透させたら、温度を低下させて合金を固
化することにより、強化充填材を埋め込んだ固形金属マ
トリックス構造を形成する。通常及び好ましくは、送り
出される溶融金属の供給量は、実質的に充填材の素材の
境界まで浸透するに十分な量である。ホワイト等により
製造されるアルミニウムマトリックス複合体中の充填材
の量は、非常に高くすることができる。即ち、合金に対
する充填材の体積比が1:1を超えるものを得ることがで
きる。
前記したホワイト等の発明におけるプロセス条件下で
は、アルミニウムマトリックス全体に分散した形態で、
窒化アルミニウムの不連続相を形成することができる。
アルミニウムマトリックスにおける窒化物の量は、温
度、合金組成、ガス組成及び充填材等の因子によって異
なっていてもよい。従って、系におけるこのような因子
の一つ以上を制御することにより、複合体の一定の性質
を所望のものに合わせることができる。しかしながら、
ある最終用途の場合、複合体が窒化アルミニウムをほと
んど含有しないことが望ましい場合がある。
は、アルミニウムマトリックス全体に分散した形態で、
窒化アルミニウムの不連続相を形成することができる。
アルミニウムマトリックスにおける窒化物の量は、温
度、合金組成、ガス組成及び充填材等の因子によって異
なっていてもよい。従って、系におけるこのような因子
の一つ以上を制御することにより、複合体の一定の性質
を所望のものに合わせることができる。しかしながら、
ある最終用途の場合、複合体が窒化アルミニウムをほと
んど含有しないことが望ましい場合がある。
温度が高いほど浸透には有利であるが、このプロセス
により窒化物が生成しやすくなる。ホワイト等の発明で
は、浸透速度と窒化物生成との間のバランスをとること
ができる。
により窒化物が生成しやすくなる。ホワイト等の発明で
は、浸透速度と窒化物生成との間のバランスをとること
ができる。
金属マトリックス複合体生成に使用するのに適当なバ
リヤー手段の例が、「メソッド オブ メーキング メ
タル マトリックス コンポジット ウイズ ザ ユー
ス オブ ア バリヤー(Method of Making Metal Mat
rix Composite with the Use of a Barrier)」と題す
る1988年1月7日出願の本出願人による米国特許出願第
141,642号〔発明者:ミカエル・ケー・アグハジァニア
ン(Michael K.Aghajanian)等〕及び昭和64年1月6日
に出願された特願昭和64−1130号に開示されている。ア
グハジァニアン等の発明の方法によれば、バリヤー手段
〔例えば、粒状二硼化チタン又は商品名がグラフォイル
(商標)であるユニオンカーバイド社製の軟質黒鉛テー
プ製品等の黒鉛材料〕が、充填材とマトリックス合金の
規定された表面境界に配置され、バリヤー手段により形
成される境界まで浸透する。このバリヤー手段は、溶融
合金の浸透を阻止、防止又は終了させるのに用いられ、
得られた金属マトリックス複合体中に網又は網に近い形
状を形成する。従って、形成した金属マトリックス複合
体の外形は、バリヤー手段の内部形状と実質的に一致す
る。
リヤー手段の例が、「メソッド オブ メーキング メ
タル マトリックス コンポジット ウイズ ザ ユー
ス オブ ア バリヤー(Method of Making Metal Mat
rix Composite with the Use of a Barrier)」と題す
る1988年1月7日出願の本出願人による米国特許出願第
141,642号〔発明者:ミカエル・ケー・アグハジァニア
ン(Michael K.Aghajanian)等〕及び昭和64年1月6日
に出願された特願昭和64−1130号に開示されている。ア
グハジァニアン等の発明の方法によれば、バリヤー手段
〔例えば、粒状二硼化チタン又は商品名がグラフォイル
(商標)であるユニオンカーバイド社製の軟質黒鉛テー
プ製品等の黒鉛材料〕が、充填材とマトリックス合金の
規定された表面境界に配置され、バリヤー手段により形
成される境界まで浸透する。このバリヤー手段は、溶融
合金の浸透を阻止、防止又は終了させるのに用いられ、
得られた金属マトリックス複合体中に網又は網に近い形
状を形成する。従って、形成した金属マトリックス複合
体の外形は、バリヤー手段の内部形状と実質的に一致す
る。
米国特許出願第049,171号及び特願昭63−118032号に
記載の方法は、「メタル マトリックス コンボジッツ
アンド テクニクス フォー メーキング ザ セイ
ム(Metal Matrix Composites and Techniques for Mak
ing the Same)」と題する1988年3月15日出願の本出願
人による米国特許出願第168,284号〔発明者:ミカエル
・ケー・アグハジァニアン(Michael K.Aghajanian)及
びマーク・エス・ニューカーク(Mark S.Newkirk)〕及
び平成元年3月15日に出願された特願平1−63411号に
よって改善された。この米国特許出願に開示された方法
によれば、マトリックス金属合金は、第一金属源及び、
例えば、重力流れにより第一溶融金属源と連通するマト
リックス金属合金の溜として存在する。特に、これらの
特許出願に記載されている条件下では、第一溶融マトリ
ックス合金が、標準大気圧下、充填材の素材に浸透し始
め、従って、金属マトリックス複合体の生成が始まる。
第一溶融マトリックス金属合金源は、充填材の素材への
浸透中に消費され、自発浸透の継続とともに、必要に応
じて、好ましくは連続的な手段により、溶融マトリック
ス金属の溜から補充することができる。所望量の通気性
充填材に溶融マトリックス合金が自発浸透したら、温度
を低下させて合金を固化することにより、強化充填材を
埋め込んだ固形金属マトリックスを形成する。金属の溜
を使用することは、この特許出願に記載されている発明
の一実施態様にすぎず、溜の実施態様を、開示されてい
る発明の別の各実施態様と組み合わせる必要はないが、
実施態様の中には、本発明と組み合わせて使用するのが
有益な場合もある。
記載の方法は、「メタル マトリックス コンボジッツ
アンド テクニクス フォー メーキング ザ セイ
ム(Metal Matrix Composites and Techniques for Mak
ing the Same)」と題する1988年3月15日出願の本出願
人による米国特許出願第168,284号〔発明者:ミカエル
・ケー・アグハジァニアン(Michael K.Aghajanian)及
びマーク・エス・ニューカーク(Mark S.Newkirk)〕及
び平成元年3月15日に出願された特願平1−63411号に
よって改善された。この米国特許出願に開示された方法
によれば、マトリックス金属合金は、第一金属源及び、
例えば、重力流れにより第一溶融金属源と連通するマト
リックス金属合金の溜として存在する。特に、これらの
特許出願に記載されている条件下では、第一溶融マトリ
ックス合金が、標準大気圧下、充填材の素材に浸透し始
め、従って、金属マトリックス複合体の生成が始まる。
第一溶融マトリックス金属合金源は、充填材の素材への
浸透中に消費され、自発浸透の継続とともに、必要に応
じて、好ましくは連続的な手段により、溶融マトリック
ス金属の溜から補充することができる。所望量の通気性
充填材に溶融マトリックス合金が自発浸透したら、温度
を低下させて合金を固化することにより、強化充填材を
埋め込んだ固形金属マトリックスを形成する。金属の溜
を使用することは、この特許出願に記載されている発明
の一実施態様にすぎず、溜の実施態様を、開示されてい
る発明の別の各実施態様と組み合わせる必要はないが、
実施態様の中には、本発明と組み合わせて使用するのが
有益な場合もある。
金属の溜は、所定の程度まで充填材の通気性素材に浸
透するに十分な量の金属を提供する量で存在することが
できる。又、任意のバリヤー手段を、充填材の通気性素
材の少なくとも一方の表面に接触させて、表面境界を形
成することができる。
透するに十分な量の金属を提供する量で存在することが
できる。又、任意のバリヤー手段を、充填材の通気性素
材の少なくとも一方の表面に接触させて、表面境界を形
成することができる。
更に、送り出す溶融マトリックス合金の供給量は、少
なくとも、充填材の通気性素材の境界(例えば、バリヤ
ー)まで実質的に自発浸透するに十分な量でなければな
らないが、溜に存在する合金の量は、このような十分な
量を超えてもよく、合金量が完全浸透に十分な量である
ばかりでなく、過剰の溶融金属合金が残存して金属マト
リックス複合体に固定してもよい。従って、過剰の溶融
合金が存在するとき、得られる物体は、金属マトリック
スを浸透させたセラミック物体が溜に残存している過剰
の金属に直接結合している複雑な複合物体(例えば、マ
クロ複合体)である。
なくとも、充填材の通気性素材の境界(例えば、バリヤ
ー)まで実質的に自発浸透するに十分な量でなければな
らないが、溜に存在する合金の量は、このような十分な
量を超えてもよく、合金量が完全浸透に十分な量である
ばかりでなく、過剰の溶融金属合金が残存して金属マト
リックス複合体に固定してもよい。従って、過剰の溶融
合金が存在するとき、得られる物体は、金属マトリック
スを浸透させたセラミック物体が溜に残存している過剰
の金属に直接結合している複雑な複合物体(例えば、マ
クロ複合体)である。
上記した本出願人による金属マトリックスに関する特
許出願には、金属マトリックス複合体の製造方法及び該
方法から製造される新規な金属マトリックス複合体が記
載されている。前記した本出願人による金属マトリック
スに関する特許出願の全ての開示事項は、特に本発明に
利用できる。
許出願には、金属マトリックス複合体の製造方法及び該
方法から製造される新規な金属マトリックス複合体が記
載されている。前記した本出願人による金属マトリック
スに関する特許出願の全ての開示事項は、特に本発明に
利用できる。
本発明による金属マトリックス複合体は、充填材から
なる通気性素材に溶融マトリックス金属を自発浸透させ
ることにより製造される。具体的には、浸透増進剤及び
/又は浸透増進剤前駆体及び/又は浸透雰囲気が、金属
マトリックス複合体製造中の少なくともある時点で、充
填材又はプレフォームと連通状態にある。
なる通気性素材に溶融マトリックス金属を自発浸透させ
ることにより製造される。具体的には、浸透増進剤及び
/又は浸透増進剤前駆体及び/又は浸透雰囲気が、金属
マトリックス複合体製造中の少なくともある時点で、充
填材又はプレフォームと連通状態にある。
第一の好ましい実施態様においては、浸透増進剤前駆
体を、充填材又はプレフォーム及び/又はマトリックス
金属及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つに供給する
ことができる。供給した浸透増進剤前駆体は、その後、
充填材又はプレフォーム及び/又はマトリックス金属及
び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つと反応して、浸透
増進剤を充填材若しくはプレフォームの少なくとも一部
分又は充填材若しくはプレフォーム上に生成する。基本
的には、少なくとも自発浸透中は、浸透増進剤は、充填
材又はプレフォームの少なくとも一部分と接触状態とな
らなければならない。
体を、充填材又はプレフォーム及び/又はマトリックス
金属及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つに供給する
ことができる。供給した浸透増進剤前駆体は、その後、
充填材又はプレフォーム及び/又はマトリックス金属及
び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つと反応して、浸透
増進剤を充填材若しくはプレフォームの少なくとも一部
分又は充填材若しくはプレフォーム上に生成する。基本
的には、少なくとも自発浸透中は、浸透増進剤は、充填
材又はプレフォームの少なくとも一部分と接触状態とな
らなければならない。
本発明の別の好ましい実施態様においては、浸透増進
剤前駆体を供給するのではなく、浸透増進剤を、プレフ
ォーム及び/又はマトリックス金属及び/又は浸透雰囲
気の少なくとも一つに直接供給してもよい。基本的に
は、少なくとも自発浸透中は、浸透増進剤は、充填材又
はプレフォームの少なくとも一部分と接触状態とならな
ければならない。
剤前駆体を供給するのではなく、浸透増進剤を、プレフ
ォーム及び/又はマトリックス金属及び/又は浸透雰囲
気の少なくとも一つに直接供給してもよい。基本的に
は、少なくとも自発浸透中は、浸透増進剤は、充填材又
はプレフォームの少なくとも一部分と接触状態とならな
ければならない。
本出願ではマトリックス金属の種々の例について説明
するが、これらは金属マトリックス複合体の生成中のあ
る時点で、浸透雰囲気の存在下において、浸透増進剤前
駆体と接触させられる。自発浸透を示す特定のマトリッ
クス金属/浸透増進剤前駆体/浸透雰囲気系について種
々のものが参照がされる。しかしながら、本願において
説明するもの以外の多くの他のマトリックス金属/浸透
増進剤前駆体/浸透雰囲気系が、上記で説明した系と同
様に挙動すると考えられる。即ち、自然浸透の挙動が、
アルミニウム/マグネシウム/窒素系;アルミニウム/
ストロンチウム/窒素系;アルミニウム/亜鉛/酸素
系;及びアルミニウム/カルシウム/窒素系において観
察された。従って、本願では、上記で言及した系のみに
ついて説明するが、他のマトリックス金属/浸透増進剤
前駆体/浸透雰囲気系も、同様に挙動することができ
る。
するが、これらは金属マトリックス複合体の生成中のあ
る時点で、浸透雰囲気の存在下において、浸透増進剤前
駆体と接触させられる。自発浸透を示す特定のマトリッ
クス金属/浸透増進剤前駆体/浸透雰囲気系について種
々のものが参照がされる。しかしながら、本願において
説明するもの以外の多くの他のマトリックス金属/浸透
増進剤前駆体/浸透雰囲気系が、上記で説明した系と同
様に挙動すると考えられる。即ち、自然浸透の挙動が、
アルミニウム/マグネシウム/窒素系;アルミニウム/
ストロンチウム/窒素系;アルミニウム/亜鉛/酸素
系;及びアルミニウム/カルシウム/窒素系において観
察された。従って、本願では、上記で言及した系のみに
ついて説明するが、他のマトリックス金属/浸透増進剤
前駆体/浸透雰囲気系も、同様に挙動することができ
る。
充填材の通気性素材又はプレフォームへの自発浸透を
達成するための好ましい実施態様においては、溶融マト
リックス金属を、プレフォーム又は充填材と接触させ
る。プレフォーム又は充填材は、浸透増進剤前駆体を混
合しておいてもよいし、かつ/又はプロセス中のある時
点で、浸透増進剤前駆体に暴露してもよい。更に、好ま
しい実施態様では、溶融金属及び/又はプレフォームも
しくは充填材は、プロセス中の少なくともどこかで浸透
雰囲気と連通する。別の好ましい実施態様では、マトリ
ックス金属及び/又はプレフォームもしくは充填材は、
プロセスの実質的に全ての間中、浸透雰囲気と連通す
る。プレフォーム又は充填材に、溶融マトリックス金属
は自発的に浸透する。自発的浸透及び金属マトリックス
複合体の生成の程度又は速度は、系に供給される浸透増
進剤前駆体の濃度(例えば、溶融マトリックス合金中及
び/又は充填材若しくはプレフォーム及び/又は浸透雰
囲気中の)、充填材のサイズ及び/又は組成、プレフォ
ームにおける粒子のサイズ及び/又は組成、プレフォー
ム若しくは充填材への浸透のための有効多孔率、浸透の
ために与えられる時間、及び/又は浸透が生じる温度を
はじめとする一定の処理条件に応じて異なる。浸透は、
一般的に、実質的に完全にプレフォーム又は充填材を埋
め込むのに十分な程度まで起きる。
達成するための好ましい実施態様においては、溶融マト
リックス金属を、プレフォーム又は充填材と接触させ
る。プレフォーム又は充填材は、浸透増進剤前駆体を混
合しておいてもよいし、かつ/又はプロセス中のある時
点で、浸透増進剤前駆体に暴露してもよい。更に、好ま
しい実施態様では、溶融金属及び/又はプレフォームも
しくは充填材は、プロセス中の少なくともどこかで浸透
雰囲気と連通する。別の好ましい実施態様では、マトリ
ックス金属及び/又はプレフォームもしくは充填材は、
プロセスの実質的に全ての間中、浸透雰囲気と連通す
る。プレフォーム又は充填材に、溶融マトリックス金属
は自発的に浸透する。自発的浸透及び金属マトリックス
複合体の生成の程度又は速度は、系に供給される浸透増
進剤前駆体の濃度(例えば、溶融マトリックス合金中及
び/又は充填材若しくはプレフォーム及び/又は浸透雰
囲気中の)、充填材のサイズ及び/又は組成、プレフォ
ームにおける粒子のサイズ及び/又は組成、プレフォー
ム若しくは充填材への浸透のための有効多孔率、浸透の
ために与えられる時間、及び/又は浸透が生じる温度を
はじめとする一定の処理条件に応じて異なる。浸透は、
一般的に、実質的に完全にプレフォーム又は充填材を埋
め込むのに十分な程度まで起きる。
更に、マトリックス金属の組成及び/又は処理条件を
変更することにより、形成される金属マトリックス複合
体の物理的性質及び機械的性質を、個々の用途及び必要
性に合わせて設計することができる。更に、形成された
金属マトリックス複合体を、後処理工程(例えば、方向
性凝固、熱処理等)に附することにより、機械的及び/
又は物理的性質を、更に個々の用途又は必要性に合わせ
て設計することができる。更に、金属マトリックス複合
体の形成中の処理条件を制御することにより、形成され
る金属マトリックス複合体の窒素含量を、広範囲の工業
的用途に合うように調整できる。更に、充填材、又はプ
レフォームを構成している物質の組成及び/又はサイズ
(例えば、粒径)及び/又は形状を制御することによ
り、形成される金属マトリックス複合体の物理的性質及
び/又は機械的性質を、多数の工業的必要性を満足する
ように制御又は設計できる。例えば、金属マトリックス
複合体の耐摩耗性は、充填材の耐摩耗性がマトリックス
金属よりも高いならば、充填材のサイズを増す(例え
ば、充填材粒子の平均直径を増す)ことにより増加でき
ることが判明した。しかしながら、強度及び/又は靭性
は、充填材のサイズの減少とともに増加する傾向があ
る。更に、金属マトリックス複合体の熱膨張係数は、充
填材の熱膨張係数がマトリックス金属の熱膨張係数より
も低いならば、充填材の配合量の増加とともに減少す
る。更に、形成される金属マトリックス複合物体の機械
的及び/又は物理的性質(即ち、密度、弾性率、比弾性
率、強度、比強度等)は、ゆるい素材又はプレフォーム
への充填材の配合量に応じて調整できる。例えば、密度
がマトリックス金属よりも大きい、サイズ及び/又は形
状の異なる充填材粒子の混合物からなるゆるい素材又は
プレフォームを提供することにより、充填材の充填率が
増加するので、充填材の配合量が高まり、密度が増加し
た金属マトリックス複合物体が得られる。本発明の教示
事項を利用することにより、浸透できる充填材又はプレ
フォームの体積%を、広範囲にわたって変化させること
ができる。浸透できる充填材は体積%の下限(例えば、
約10体積%)は、主に多孔性充填材又はプレフォームを
形成する能力により制限される。一方、浸透できる充填
材又はプレフォームの体積%の上限(例えば、約95体積
%)は、主に、少なくとも相当の連続気孔を有する高密
度充填材又はプレフォームを形成する能力により制限さ
れる。従って、上記の教示事項を単独又は組み合わせて
実行することにより、所望の性質を有するように金属マ
トリックス複合体を設計できる。
変更することにより、形成される金属マトリックス複合
体の物理的性質及び機械的性質を、個々の用途及び必要
性に合わせて設計することができる。更に、形成された
金属マトリックス複合体を、後処理工程(例えば、方向
性凝固、熱処理等)に附することにより、機械的及び/
又は物理的性質を、更に個々の用途又は必要性に合わせ
て設計することができる。更に、金属マトリックス複合
体の形成中の処理条件を制御することにより、形成され
る金属マトリックス複合体の窒素含量を、広範囲の工業
的用途に合うように調整できる。更に、充填材、又はプ
レフォームを構成している物質の組成及び/又はサイズ
(例えば、粒径)及び/又は形状を制御することによ
り、形成される金属マトリックス複合体の物理的性質及
び/又は機械的性質を、多数の工業的必要性を満足する
ように制御又は設計できる。例えば、金属マトリックス
複合体の耐摩耗性は、充填材の耐摩耗性がマトリックス
金属よりも高いならば、充填材のサイズを増す(例え
ば、充填材粒子の平均直径を増す)ことにより増加でき
ることが判明した。しかしながら、強度及び/又は靭性
は、充填材のサイズの減少とともに増加する傾向があ
る。更に、金属マトリックス複合体の熱膨張係数は、充
填材の熱膨張係数がマトリックス金属の熱膨張係数より
も低いならば、充填材の配合量の増加とともに減少す
る。更に、形成される金属マトリックス複合物体の機械
的及び/又は物理的性質(即ち、密度、弾性率、比弾性
率、強度、比強度等)は、ゆるい素材又はプレフォーム
への充填材の配合量に応じて調整できる。例えば、密度
がマトリックス金属よりも大きい、サイズ及び/又は形
状の異なる充填材粒子の混合物からなるゆるい素材又は
プレフォームを提供することにより、充填材の充填率が
増加するので、充填材の配合量が高まり、密度が増加し
た金属マトリックス複合物体が得られる。本発明の教示
事項を利用することにより、浸透できる充填材又はプレ
フォームの体積%を、広範囲にわたって変化させること
ができる。浸透できる充填材は体積%の下限(例えば、
約10体積%)は、主に多孔性充填材又はプレフォームを
形成する能力により制限される。一方、浸透できる充填
材又はプレフォームの体積%の上限(例えば、約95体積
%)は、主に、少なくとも相当の連続気孔を有する高密
度充填材又はプレフォームを形成する能力により制限さ
れる。従って、上記の教示事項を単独又は組み合わせて
実行することにより、所望の性質を有するように金属マ
トリックス複合体を設計できる。
定 義 本明細書で使用する「アルミニウム」とは、実質的に
純粋な金属(例えば、比較的純粋で市販されている未合
金化アルミニウム)又は不純物及び/若しくは鉄、珪
素、銅、マグネシウム、マンガン、クロム、亜鉛等の合
金成分を有する市販の金属等の他のグレードの金属及び
金属合金を意味するとともにそれらを含む。この定義で
用いているアルミニウム合金は、アルミニウムが主成分
である合金又は金属間化合物である。
純粋な金属(例えば、比較的純粋で市販されている未合
金化アルミニウム)又は不純物及び/若しくは鉄、珪
素、銅、マグネシウム、マンガン、クロム、亜鉛等の合
金成分を有する市販の金属等の他のグレードの金属及び
金属合金を意味するとともにそれらを含む。この定義で
用いているアルミニウム合金は、アルミニウムが主成分
である合金又は金属間化合物である。
本明細書で使用する「残部非酸化性ガス」とは、浸透
雰囲気を成す主要ガスの他に存在するガスで、プロセス
条件下でマトリックス金属と実質的に反応しない不活性
ガス又は還元性ガスであることを意味する。使用される
ガス中の不純物として存在してもよい酸化性ガスで、プ
ロセス条件下でかなりの程度までマトリックス金属を酸
化するには不十分でなければならない。
雰囲気を成す主要ガスの他に存在するガスで、プロセス
条件下でマトリックス金属と実質的に反応しない不活性
ガス又は還元性ガスであることを意味する。使用される
ガス中の不純物として存在してもよい酸化性ガスで、プ
ロセス条件下でかなりの程度までマトリックス金属を酸
化するには不十分でなければならない。
本明細書で使用する「バリヤー」又は「バリヤー手
段」とは、充填材の通気性素材(permeable mass)又は
プレフォームの表面境界を超えて溶融マトリックス金属
が移動、動き等をするのを妨げ、妨害、防止又は終了さ
せるいずれかの適当な手段を意味する。この場合、表面
境界は、前記バリヤー手段により形成されている。適当
なバリヤー手段としては、プロセス条件下で、ある程度
の一体性を維持し且つ実質的に揮発しない(即ち、バリ
ヤー材はバリヤーとして機能しないほどには揮発しな
い)材料、化合物、要素、組成物等を挙げることができ
る。
段」とは、充填材の通気性素材(permeable mass)又は
プレフォームの表面境界を超えて溶融マトリックス金属
が移動、動き等をするのを妨げ、妨害、防止又は終了さ
せるいずれかの適当な手段を意味する。この場合、表面
境界は、前記バリヤー手段により形成されている。適当
なバリヤー手段としては、プロセス条件下で、ある程度
の一体性を維持し且つ実質的に揮発しない(即ち、バリ
ヤー材はバリヤーとして機能しないほどには揮発しな
い)材料、化合物、要素、組成物等を挙げることができ
る。
更に、適当な「バリヤー手段」としては、用いられる
プロセス条件下で、移動する溶融マトリックス金属で実
質的に湿潤しない材料が挙げられる。この種のバリヤー
は、溶融マトリックス金属に対しては実質的に何ら親和
性を示さないと思われ、充填材の素材又はプレフォーム
限定された表面境界を超えて溶融マトリックス金属が移
動するのがバリヤー手段によって妨げられる。このバリ
ヤーは、必要とされるかもしれない最終的な機械加工又
は研磨を減らし、得られる金属マトリックス複合体製品
の表面の少なくとも一部分を形成する。このバリヤー
は、ある場合には、通気性若しくは多孔性又は、例え
ば、孔をあけるか若しくはバリヤーに穴をあけることに
より通気性にして、ガスを溶融マトリックス金属に接触
させてもよい。
プロセス条件下で、移動する溶融マトリックス金属で実
質的に湿潤しない材料が挙げられる。この種のバリヤー
は、溶融マトリックス金属に対しては実質的に何ら親和
性を示さないと思われ、充填材の素材又はプレフォーム
限定された表面境界を超えて溶融マトリックス金属が移
動するのがバリヤー手段によって妨げられる。このバリ
ヤーは、必要とされるかもしれない最終的な機械加工又
は研磨を減らし、得られる金属マトリックス複合体製品
の表面の少なくとも一部分を形成する。このバリヤー
は、ある場合には、通気性若しくは多孔性又は、例え
ば、孔をあけるか若しくはバリヤーに穴をあけることに
より通気性にして、ガスを溶融マトリックス金属に接触
させてもよい。
本明細書で使用する「カーカス(carcass)」又は
「マトリックス金属のカーカス」とは、金属マトリック
ス複合体の形成中に消費されなかった残存しているマト
リックス金属の最初の物体を意味し、一般的には、冷却
すると、形成された金属マトリックス複合体と少なくと
も部分的に接触したままの状態を維持する。又、カーカ
スは、第二又は外来金属も含んでいてもよい。
「マトリックス金属のカーカス」とは、金属マトリック
ス複合体の形成中に消費されなかった残存しているマト
リックス金属の最初の物体を意味し、一般的には、冷却
すると、形成された金属マトリックス複合体と少なくと
も部分的に接触したままの状態を維持する。又、カーカ
スは、第二又は外来金属も含んでいてもよい。
本明細書で使用する「充填材」とは、マトリックス金
属と実質的に反応せず及び/又はマトリックス金属への
溶解度が限られている単一成分又は成分の混合物が含ま
れ、単相又は複相であってもよい。充填材は、粉末、フ
レーク、板状、小球体、ウイスカー、バブル等の多種多
用の形態で使用でき、緻密でも多孔でもよい。又、「充
填材」は、繊維、チョップトファイバー、粒体、ウイス
カー、バブル、球体、繊維マット等の形態のアルミナ又
はシリコンカーバイド等のセラミック充填材並びに炭素
が、例えば、溶融アルミニウム母材金属によって侵食さ
れるのを防止するためにアルミナ若しくは炭化珪素で被
覆した炭素繊維等のセラミック被覆充填材でもよい。
又、充填材は金属でもよい。
属と実質的に反応せず及び/又はマトリックス金属への
溶解度が限られている単一成分又は成分の混合物が含ま
れ、単相又は複相であってもよい。充填材は、粉末、フ
レーク、板状、小球体、ウイスカー、バブル等の多種多
用の形態で使用でき、緻密でも多孔でもよい。又、「充
填材」は、繊維、チョップトファイバー、粒体、ウイス
カー、バブル、球体、繊維マット等の形態のアルミナ又
はシリコンカーバイド等のセラミック充填材並びに炭素
が、例えば、溶融アルミニウム母材金属によって侵食さ
れるのを防止するためにアルミナ若しくは炭化珪素で被
覆した炭素繊維等のセラミック被覆充填材でもよい。
又、充填材は金属でもよい。
本明細書で使用される「ホトトッピング(Hot−Toppi
ng)」とは、少なくとも部分的に形成した金属マトリッ
クス複合体の一端〔「トッピング」(topping)端〕に
物質を配置することを意味する。ここで、少なくとも部
分的に形成した金属マトリックス複合体は、マトリック
ス金属及び/若しくは充填材の少なくとも一つ又はトッ
ピング端に供給される別の物質と発熱的に反応する。こ
の発熱反応は、トッピング端にマトリックス金属を溶融
状態で保持するに充分な熱を提供しなければならない。
複合体中のマトリックス金属の残部は、凝固温度まで冷
却する。
ng)」とは、少なくとも部分的に形成した金属マトリッ
クス複合体の一端〔「トッピング」(topping)端〕に
物質を配置することを意味する。ここで、少なくとも部
分的に形成した金属マトリックス複合体は、マトリック
ス金属及び/若しくは充填材の少なくとも一つ又はトッ
ピング端に供給される別の物質と発熱的に反応する。こ
の発熱反応は、トッピング端にマトリックス金属を溶融
状態で保持するに充分な熱を提供しなければならない。
複合体中のマトリックス金属の残部は、凝固温度まで冷
却する。
本明細書で使用される「浸透雰囲気(Infiltrating a
tmosphere)」とは、マトリックス金属及び/又はプレ
フォーム(又は充填材)及び/又は浸透増進剤前駆体及
び/又は浸透増進剤と相互作用し、マトリックス金属の
自発浸透を生じさせ又は促進させる存在雰囲気を意味す
る。
tmosphere)」とは、マトリックス金属及び/又はプレ
フォーム(又は充填材)及び/又は浸透増進剤前駆体及
び/又は浸透増進剤と相互作用し、マトリックス金属の
自発浸透を生じさせ又は促進させる存在雰囲気を意味す
る。
本明細書で使用される「浸透増進剤(Infiltration E
nhancer)」とは、マトリックス金属が充填材若しくは
プレフォームに自発浸透するのを促進又は補助する物質
を意味する。浸透増進剤は、例えば、浸透増進剤前駆体
を浸透雰囲気と反応させて、(1)ガス状物及び/又は
(2)浸透増進剤前駆体と浸透雰囲気との反応生成物及
び/又は(3)振動増進剤前駆体と充填材若しくはプレ
フォームとの反応生成物を生成することにより製造でき
る。更に、浸透増進剤は、プレフォーム及び/又はマト
リックス金属及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つに
直接供給して、浸透増進剤前駆体と別の種との間の反応
で生成させた浸透増進剤と実質的に同様の方法で作用さ
せてもよい。基本的には、少なくとも自発浸透中は、浸
透増進剤は自発浸透を達成するために充填材又はプレフ
ォームの少なくとも一部分に位置していなければならな
い。
nhancer)」とは、マトリックス金属が充填材若しくは
プレフォームに自発浸透するのを促進又は補助する物質
を意味する。浸透増進剤は、例えば、浸透増進剤前駆体
を浸透雰囲気と反応させて、(1)ガス状物及び/又は
(2)浸透増進剤前駆体と浸透雰囲気との反応生成物及
び/又は(3)振動増進剤前駆体と充填材若しくはプレ
フォームとの反応生成物を生成することにより製造でき
る。更に、浸透増進剤は、プレフォーム及び/又はマト
リックス金属及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つに
直接供給して、浸透増進剤前駆体と別の種との間の反応
で生成させた浸透増進剤と実質的に同様の方法で作用さ
せてもよい。基本的には、少なくとも自発浸透中は、浸
透増進剤は自発浸透を達成するために充填材又はプレフ
ォームの少なくとも一部分に位置していなければならな
い。
本明細書において使用される「浸透増進剤前駆体(In
filtration Enhancer Precursor)」とは、マトリック
ス金属、プレフォーム及び/又は浸透雰囲気と組み合わ
せて使用すると、マトリックス金属の充填材又はプレフ
ォームへの自発浸透を誘発又は補助する物質を意味す
る。特別な原理又は説明には限定されないが、浸透増進
剤前駆体が浸透雰囲気及び/又はプレフォーム若しくは
充填材及び/又はマトリックス金属と相互作用できる位
置に、浸透増進剤前駆体が配置若しくは移動できること
が必要である。例えば、あるマトリックス金属/浸透増
進剤前駆体/浸透雰囲気系では、浸透増進剤前駆体が、
マトリックス金属の溶融温度、その近くの温度又は場合
によってはそれよりもいくらか高い温度で揮発すること
が望ましい。このような揮発により、(1)浸透増進剤
前駆体と浸透雰囲気との反応による、マトリックス金属
による充填材又はプレフォームの湿潤を増進するガス状
物の生成;及び/又は(2)浸透増進剤前駆体と浸透雰
囲気との反応による、湿潤を増進する固体状、液状又は
ガス状浸透増進剤の生成;及び/又は(3)充填材又は
プレフォームの少なくとも一部分内において湿潤を増進
する固体状、液状又はガス状浸透増進剤を生成する充填
材又はプレフォーム内の浸透増進剤前駆体の反応が生じ
る。
filtration Enhancer Precursor)」とは、マトリック
ス金属、プレフォーム及び/又は浸透雰囲気と組み合わ
せて使用すると、マトリックス金属の充填材又はプレフ
ォームへの自発浸透を誘発又は補助する物質を意味す
る。特別な原理又は説明には限定されないが、浸透増進
剤前駆体が浸透雰囲気及び/又はプレフォーム若しくは
充填材及び/又はマトリックス金属と相互作用できる位
置に、浸透増進剤前駆体が配置若しくは移動できること
が必要である。例えば、あるマトリックス金属/浸透増
進剤前駆体/浸透雰囲気系では、浸透増進剤前駆体が、
マトリックス金属の溶融温度、その近くの温度又は場合
によってはそれよりもいくらか高い温度で揮発すること
が望ましい。このような揮発により、(1)浸透増進剤
前駆体と浸透雰囲気との反応による、マトリックス金属
による充填材又はプレフォームの湿潤を増進するガス状
物の生成;及び/又は(2)浸透増進剤前駆体と浸透雰
囲気との反応による、湿潤を増進する固体状、液状又は
ガス状浸透増進剤の生成;及び/又は(3)充填材又は
プレフォームの少なくとも一部分内において湿潤を増進
する固体状、液状又はガス状浸透増進剤を生成する充填
材又はプレフォーム内の浸透増進剤前駆体の反応が生じ
る。
本明細書において使用される「マトリックス金属」又
は「マトリックス金属合金」とは、金属マトリックス複
合体の形成に用いられる金属(例えば、浸透前)及び/
又は充填材と混じり合って金属マトリックス複合体を形
成している金属(例えば、浸透後)を意味する。上記金
属をマトリックス金属と称する場合には、マトリックス
金属には、実質的に純粋な金属、不純物及び/若しくは
合金成分を有する市販の金属、金属が主成分である金属
間化合物又は合金も含まれる。
は「マトリックス金属合金」とは、金属マトリックス複
合体の形成に用いられる金属(例えば、浸透前)及び/
又は充填材と混じり合って金属マトリックス複合体を形
成している金属(例えば、浸透後)を意味する。上記金
属をマトリックス金属と称する場合には、マトリックス
金属には、実質的に純粋な金属、不純物及び/若しくは
合金成分を有する市販の金属、金属が主成分である金属
間化合物又は合金も含まれる。
本明細書において使用される「マトリックス金属/浸
透増進剤前駆体/浸透雰囲気系」又は「自発系」とは、
プレフォーム又は充填材への自発浸透を示す物質の組み
合わせを意味する。「/」が、例示するマトリックス金
属、浸透増進剤前駆体及び浸透雰囲気の間に用いられる
ときは、特定の方法でそれらを組み合わせると、プレフ
ォーム若しくは充填材への自発浸透を示す系又は物質の
組み合わせを示すために使用される。
透増進剤前駆体/浸透雰囲気系」又は「自発系」とは、
プレフォーム又は充填材への自発浸透を示す物質の組み
合わせを意味する。「/」が、例示するマトリックス金
属、浸透増進剤前駆体及び浸透雰囲気の間に用いられる
ときは、特定の方法でそれらを組み合わせると、プレフ
ォーム若しくは充填材への自発浸透を示す系又は物質の
組み合わせを示すために使用される。
本明細書において使用される「金属マトリックス複合
体(Metal Matrix Composite)」又は「MMC」は、プレ
フォーム又は充填材を埋め込んだ、二次元若しくは三次
元的に連続する合金又はマトリックス金属からなる材料
を意味する。マトリックス金属に種々の合金元素を含有
せしめて、特に所望の機械的及び物理的性質を有するよ
うにしてもよい。
体(Metal Matrix Composite)」又は「MMC」は、プレ
フォーム又は充填材を埋め込んだ、二次元若しくは三次
元的に連続する合金又はマトリックス金属からなる材料
を意味する。マトリックス金属に種々の合金元素を含有
せしめて、特に所望の機械的及び物理的性質を有するよ
うにしてもよい。
マトリックス金属と「異種」の金属とは、マトリック
ス金属と同じ金属を、主要成分として含有しない金属を
意味する(例えば、マトリックス金属の主要成分がアル
ミニウムの場合には、「異種」の金属は、例えば、ニッ
ケルを主要成分として有することができる。
ス金属と同じ金属を、主要成分として含有しない金属を
意味する(例えば、マトリックス金属の主要成分がアル
ミニウムの場合には、「異種」の金属は、例えば、ニッ
ケルを主要成分として有することができる。
「マトリックス金属の入れるための非反応性容器」と
は、プロセス条件下で、充填材(若しくはプレフォー
ム)及び/又は溶融マトリックス金属を入れるか又は収
容することができ且つ自発浸透機構に対して顕著な悪影
響を及ぼすような方法では、マトリックス及び/又は浸
透雰囲気及び/又は浸透増進剤前駆体及び/又は充填材
若しくはプレフォームとは反応しない容器を意味する。
非反応性容器は、溶融マトリックス金属の自発浸透完了
後に使い捨て及び取り外しのできるものでもよい。
は、プロセス条件下で、充填材(若しくはプレフォー
ム)及び/又は溶融マトリックス金属を入れるか又は収
容することができ且つ自発浸透機構に対して顕著な悪影
響を及ぼすような方法では、マトリックス及び/又は浸
透雰囲気及び/又は浸透増進剤前駆体及び/又は充填材
若しくはプレフォームとは反応しない容器を意味する。
非反応性容器は、溶融マトリックス金属の自発浸透完了
後に使い捨て及び取り外しのできるものでもよい。
本明細書において使用される「プレフォーム(Prefor
m)」又は「通気性プレフォーム(permeable prefor
m)」とは、浸透するマトリックス金属の境界を実質的
に形成する少なくとも一つの表面境界を用いて製造され
る充填材又は充填材の多孔性素材(porous mass)を意
味する。このような素材は、マトリックス金属を浸透さ
せる前に、寸法忠実性を提供するに十分な形状保持性及
び生強度を維持する。又、この素材は、自発浸透でマト
リックス金属を受け入れるに十分な程度に多孔性でなけ
ればならない。プレフォームは、一般的には、充填材
が、均一若しくは不均一の形態で、結着して充填又は配
置されてなり、適当な物質(例えば、セラミック及び/
又は金属の粒子、粉末、繊維、ウイスカー等並びにそれ
らの組み合わせ)からなってよい。プレフォームは、単
独でも集成体で存在してもよい。
m)」又は「通気性プレフォーム(permeable prefor
m)」とは、浸透するマトリックス金属の境界を実質的
に形成する少なくとも一つの表面境界を用いて製造され
る充填材又は充填材の多孔性素材(porous mass)を意
味する。このような素材は、マトリックス金属を浸透さ
せる前に、寸法忠実性を提供するに十分な形状保持性及
び生強度を維持する。又、この素材は、自発浸透でマト
リックス金属を受け入れるに十分な程度に多孔性でなけ
ればならない。プレフォームは、一般的には、充填材
が、均一若しくは不均一の形態で、結着して充填又は配
置されてなり、適当な物質(例えば、セラミック及び/
又は金属の粒子、粉末、繊維、ウイスカー等並びにそれ
らの組み合わせ)からなってよい。プレフォームは、単
独でも集成体で存在してもよい。
本明細書で使用される「溜(reservoir)」とは、金
属が溶融したとき、流れて、充填材若しくはプレフォー
ムと接触しているマトリックス金属の部分、セグメント
若しくは源を補充又は、ある場合には、最初にマトリッ
クス金属を提供しかつ続いて補充するために、充填材又
はプレフォームの素材に対して分離して配置されたマト
リックス金属の別個の物体を意味する。
属が溶融したとき、流れて、充填材若しくはプレフォー
ムと接触しているマトリックス金属の部分、セグメント
若しくは源を補充又は、ある場合には、最初にマトリッ
クス金属を提供しかつ続いて補充するために、充填材又
はプレフォームの素材に対して分離して配置されたマト
リックス金属の別個の物体を意味する。
本明細書で使用される「自発浸透(Spontaneous Infi
ltration)」とは、圧力又は真空を印加(外部から印加
するか若しくは内部で発生させるかとは無関係に)しな
くても、マトリックス金属が充填材又はプレフォームの
通気性素材に浸透することを意味する。
ltration)」とは、圧力又は真空を印加(外部から印加
するか若しくは内部で発生させるかとは無関係に)しな
くても、マトリックス金属が充填材又はプレフォームの
通気性素材に浸透することを意味する。
以下の図は、本発明の理解を深めるために示したもの
であるが、本発明の範囲はこれらによっては限定されな
い。各図において、同様な構成要素は同様な参照番号を
用いてある。
であるが、本発明の範囲はこれらによっては限定されな
い。各図において、同様な構成要素は同様な参照番号を
用いてある。
本発明は、溶融マトリックス金属を充填材又はプレフ
ォームに自発浸透させることによる金属マトリックス複
合体の形成に関する。詳細には、浸透増進剤及び/又は
浸透増進剤前駆体及び/又は浸透雰囲気が、プロセス中
の少なくともある時点で、充填材又はプレフォームと連
通して、溶融マトリックス金属が充填材又はプレフォー
ムに自発的に浸透するとを可能にする。
ォームに自発浸透させることによる金属マトリックス複
合体の形成に関する。詳細には、浸透増進剤及び/又は
浸透増進剤前駆体及び/又は浸透雰囲気が、プロセス中
の少なくともある時点で、充填材又はプレフォームと連
通して、溶融マトリックス金属が充填材又はプレフォー
ムに自発的に浸透するとを可能にする。
自発浸透金属マトリックス複合体を形成するための単
純なレイアップを第1図に示す。即ち、下記で詳細に説
明する適当な物質からなる充填材又はプレフォーム2
を、マトリックス金属及び/又は充填材を収容するため
の非反応性容器4に入れる。マトリックス金属3を、充
填材又はプレフォーム2上に又は隣接して配置する。そ
の後、このレイアップを炉に入れて自発浸透を開始させ
る。
純なレイアップを第1図に示す。即ち、下記で詳細に説
明する適当な物質からなる充填材又はプレフォーム2
を、マトリックス金属及び/又は充填材を収容するため
の非反応性容器4に入れる。マトリックス金属3を、充
填材又はプレフォーム2上に又は隣接して配置する。そ
の後、このレイアップを炉に入れて自発浸透を開始させ
る。
特定の原理又は説明には限定されないが、浸透増進剤
前駆体を、マトリックス金属及び/若しくは充填材若し
くはプレフォーム及び/若しくは浸透雰囲気の少なくと
も一つと組み合わせて利用すると、浸透増進剤前駆体が
反応して浸透増進剤を形成して、溶融マトリックス金属
が充填材若しくはプレフォームに自発浸透するのが誘発
又は促進される。更に、浸透増進剤前駆体が、浸透雰囲
気及び/又はプレフォーム若しくは充填材及び/又は溶
融マトリックス金属の少なくとも一つと相互作用する位
置に配置、位置又は移動できる必要があると思われる。
例えば、あるマトリックス金属/浸透増進剤前駆体/浸
透雰囲気系においては、浸透増進剤前駆体が、マトリッ
クス金属が溶融する温度、その温度付近又は、場合によ
っては、それよりも少し高い温度で揮発することが望ま
しい。このような揮発により、(1)浸透増進剤前駆体
と浸透雰囲気との反応による、マトリックス金属による
充填材又はプレフォームの湿潤を増進するガス状物の生
成;及び/又は(2)浸透増進剤前駆体と浸透雰囲気と
の反応による、湿潤を増進する固体状、液体又はガス状
浸透増進剤の生成;及び/又は(3)充填材又はプレフ
ォームの少なくとも一部分中において湿潤を増進する固
体状、液体状又はガス状浸透増進剤を生成する充填材又
はプレフォーム中の浸透増進剤前駆体の反応が生じる。
前駆体を、マトリックス金属及び/若しくは充填材若し
くはプレフォーム及び/若しくは浸透雰囲気の少なくと
も一つと組み合わせて利用すると、浸透増進剤前駆体が
反応して浸透増進剤を形成して、溶融マトリックス金属
が充填材若しくはプレフォームに自発浸透するのが誘発
又は促進される。更に、浸透増進剤前駆体が、浸透雰囲
気及び/又はプレフォーム若しくは充填材及び/又は溶
融マトリックス金属の少なくとも一つと相互作用する位
置に配置、位置又は移動できる必要があると思われる。
例えば、あるマトリックス金属/浸透増進剤前駆体/浸
透雰囲気系においては、浸透増進剤前駆体が、マトリッ
クス金属が溶融する温度、その温度付近又は、場合によ
っては、それよりも少し高い温度で揮発することが望ま
しい。このような揮発により、(1)浸透増進剤前駆体
と浸透雰囲気との反応による、マトリックス金属による
充填材又はプレフォームの湿潤を増進するガス状物の生
成;及び/又は(2)浸透増進剤前駆体と浸透雰囲気と
の反応による、湿潤を増進する固体状、液体又はガス状
浸透増進剤の生成;及び/又は(3)充填材又はプレフ
ォームの少なくとも一部分中において湿潤を増進する固
体状、液体状又はガス状浸透増進剤を生成する充填材又
はプレフォーム中の浸透増進剤前駆体の反応が生じる。
従って、例えば、浸透増進剤前駆体を、プロセス中の
少なくともある時点で、溶融マトリックス金属に含有さ
せるか、それと組み合わせると、浸透増進剤が溶融金属
マトリックスから揮発し、充填材若しくはプレフォーム
及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つと反応する。こ
のような反応により固形物が生成し、この固形物が浸透
温度で安定の場合には、固形物が充填材若しくはプレフ
ォームの少なくとも一部分上に、例えば、被膜として付
着することができる。更に、このような固体物は、プレ
フォーム若しくは充填材の一部分内に、識別できる固体
として存在することができる。このような固体物が生成
すると、溶融マトリックス金属が反応する傾向を有する
ことができ(例えば、溶融マトリックス金属が、生成し
た固体物を還元することができる)浸透増進剤前駆体は
溶融マトリックス金属と結び付きた状態(溶解又は合金
化する)になる。従って、次に更なる浸透増進剤前駆体
が揮発し、別の種(例えば、充填材若しくはプレフォー
ム及び/又は浸透雰囲気)と反応して、再び同様な固形
物を生成することができる。浸透増進剤前駆体が浸透増
進剤へ転換し、続いて溶融マトリックス金属が振動増進
剤を還元して再び更なる浸透増進剤が生成する等の連続
プロセスが起きて、結局自発浸透による金属マトリック
ス複合体が得られる。
少なくともある時点で、溶融マトリックス金属に含有さ
せるか、それと組み合わせると、浸透増進剤が溶融金属
マトリックスから揮発し、充填材若しくはプレフォーム
及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つと反応する。こ
のような反応により固形物が生成し、この固形物が浸透
温度で安定の場合には、固形物が充填材若しくはプレフ
ォームの少なくとも一部分上に、例えば、被膜として付
着することができる。更に、このような固体物は、プレ
フォーム若しくは充填材の一部分内に、識別できる固体
として存在することができる。このような固体物が生成
すると、溶融マトリックス金属が反応する傾向を有する
ことができ(例えば、溶融マトリックス金属が、生成し
た固体物を還元することができる)浸透増進剤前駆体は
溶融マトリックス金属と結び付きた状態(溶解又は合金
化する)になる。従って、次に更なる浸透増進剤前駆体
が揮発し、別の種(例えば、充填材若しくはプレフォー
ム及び/又は浸透雰囲気)と反応して、再び同様な固形
物を生成することができる。浸透増進剤前駆体が浸透増
進剤へ転換し、続いて溶融マトリックス金属が振動増進
剤を還元して再び更なる浸透増進剤が生成する等の連続
プロセスが起きて、結局自発浸透による金属マトリック
ス複合体が得られる。
充填材又はプレフォームへのマトリックス金属の自発
浸透を行うためには、浸透増進剤が自発系に提供されな
ければならない。浸透増進剤は浸透増進剤前駆体から生
成されることができ、浸透増進剤前駆体は(1)マトリ
ックス金属中に;及び/又は(2)充填材又はプレフォ
ーム中に;及び/又は(3)浸透雰囲気から;及び/又
は(4)外部源から自然系に提供される。更に、浸透増
進剤前駆体を供給するのではなく、浸透増進剤を、充填
材若しくはプレフォーム及び/又はマトリックス金属及
び/又は浸透雰囲気に直接供給できる。基本的には、少
なくとも自発浸透中には、浸透増進剤は、充填材若しく
はプレフォームの少なくとも一部分に位置しなければな
らない。
浸透を行うためには、浸透増進剤が自発系に提供されな
ければならない。浸透増進剤は浸透増進剤前駆体から生
成されることができ、浸透増進剤前駆体は(1)マトリ
ックス金属中に;及び/又は(2)充填材又はプレフォ
ーム中に;及び/又は(3)浸透雰囲気から;及び/又
は(4)外部源から自然系に提供される。更に、浸透増
進剤前駆体を供給するのではなく、浸透増進剤を、充填
材若しくはプレフォーム及び/又はマトリックス金属及
び/又は浸透雰囲気に直接供給できる。基本的には、少
なくとも自発浸透中には、浸透増進剤は、充填材若しく
はプレフォームの少なくとも一部分に位置しなければな
らない。
本発明の好ましい実施態様においては、浸透増進剤が
充填材若しくはプレフォームの少なくとも一部分に形成
することができるように、充填材若しくはプレフォーム
とマトリックス金属との接触前に若しくは実質的に連続
して、浸透増進剤前駆体を、少なくとも部分的に、浸透
雰囲気と反応させることができる(例えば、マグネシウ
ムが浸透増進剤前駆体であり且つ窒素が浸透雰囲気であ
る場合には、浸透増進剤は、プレフォーム若しくは充填
材の一部分に位置させる窒化マグネシウムでよい)。
充填材若しくはプレフォームの少なくとも一部分に形成
することができるように、充填材若しくはプレフォーム
とマトリックス金属との接触前に若しくは実質的に連続
して、浸透増進剤前駆体を、少なくとも部分的に、浸透
雰囲気と反応させることができる(例えば、マグネシウ
ムが浸透増進剤前駆体であり且つ窒素が浸透雰囲気であ
る場合には、浸透増進剤は、プレフォーム若しくは充填
材の一部分に位置させる窒化マグネシウムでよい)。
マトリックス金属/浸透増進剤前駆体/浸透雰囲気系
の一例として、アルミニウム/マグネシウム/窒素系が
挙げられる。具体的には、アルミニウムマトリックス金
属を、プロセス条件下で、アルミニウムを溶解させたと
きにアルミニウムマトリックス金属及び/又は充填材
と、不利益を生じるような反応をしない適当な耐火容器
内に入れることができる。その後、充填材又はプレフォ
ームを、溶融マトリックス金属と接触させ、自発浸透さ
せることができる。
の一例として、アルミニウム/マグネシウム/窒素系が
挙げられる。具体的には、アルミニウムマトリックス金
属を、プロセス条件下で、アルミニウムを溶解させたと
きにアルミニウムマトリックス金属及び/又は充填材
と、不利益を生じるような反応をしない適当な耐火容器
内に入れることができる。その後、充填材又はプレフォ
ームを、溶融マトリックス金属と接触させ、自発浸透さ
せることができる。
更に、浸透増進剤前駆体を供給するのではなく、浸透
増進剤を、プレフォーム若しくは充填材及び/又はマト
リックス金属及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つに
直接供給してもよい。基本的には、少なくとも自発浸透
中には、浸透増進剤は、充填材又はプレフォームの少な
くとも一部分に位置しなければならない。
増進剤を、プレフォーム若しくは充填材及び/又はマト
リックス金属及び/又は浸透雰囲気の少なくとも一つに
直接供給してもよい。基本的には、少なくとも自発浸透
中には、浸透増進剤は、充填材又はプレフォームの少な
くとも一部分に位置しなければならない。
本発明の方法に用いられる条件下では、アルミニウム
/マグネシウム/窒素自発浸透系の場合に、プレフォー
ム又は充填材は、窒素含有ガスが、プロセス中のある時
点で充填材又はプレフォームに浸透若しくは通過し及び
/又は溶融マトリックス金属と接触するのに十分な程度
通気性でなければならない。更に、通気性充填材又はプ
レフォームに溶融マトリックス金属を浸透させて、窒素
透過プレフォームに溶融マトリックス金属を自発浸透さ
せることにより、金属マトリックス複合体を形成し、及
び/又は窒素を浸透増進剤前駆体と反応させて浸透増進
剤を充填材又はプレフォーム中に形成して自発浸透を生
じさせることができる。自発浸透及び金属マトリックス
複合体生成の程度は、アルミニウム合金のマグネシウム
含量、プレフォーム又は充填材のマグネシウム含量、プ
レフォーム又は充填材における窒化マグネシウムの量、
追加合金元素の有無(例えば、珪素、鉄、銅、マグネシ
ウム、クロム、亜鉛等)、プレフォーム又は充填材を成
す充填材の平均サイズ(例えば、粒径)、充填材又はプ
レフォームの表面状態及び種類、浸透雰囲気の窒素濃
度、浸透に与えられる時間並びに浸透が生じる温度を含
む一定のプロセス条件により異なる。例えば、溶融アル
ミニウムマトリックス金属の浸透を自発的に生じさせる
ために、アルミニウムを、合金重量に対して少なくとも
約1重量%、好ましくは少なくとも約3重量%のマグネ
シウム(浸透増進剤前駆体として機能する)と合金化す
ることができる。又、上記で説明した補助合金元素をマ
トリックス金属に含有せしめて、特定の性質を作り出し
てもよい。更に、補助合金元素は、充填材又はプレフォ
ームの自発浸透を生じさせるためのマトリックスアルミ
ニウム金属に必要とされるマグネシウムの最少量に影響
する場合がある。例えば、揮発による自発系からのマグ
ネシウムの損失は、浸透増進剤を形成するのにマグネシ
ウムが全く存在しない程度までは生じてはならない。従
って、十分な濃度の初期合金元素を用いて、自発浸透が
揮発によって悪影響されないようにすることが望まし
い。更に、プレフォーム(又は充填材)とマトリックス
金属の両方又はプレフォーム(又は充填材)だけにマグ
ネシウムが存在すると、自発浸透を達成するのに必要な
マグネシウムの量が減少する場合がある。
/マグネシウム/窒素自発浸透系の場合に、プレフォー
ム又は充填材は、窒素含有ガスが、プロセス中のある時
点で充填材又はプレフォームに浸透若しくは通過し及び
/又は溶融マトリックス金属と接触するのに十分な程度
通気性でなければならない。更に、通気性充填材又はプ
レフォームに溶融マトリックス金属を浸透させて、窒素
透過プレフォームに溶融マトリックス金属を自発浸透さ
せることにより、金属マトリックス複合体を形成し、及
び/又は窒素を浸透増進剤前駆体と反応させて浸透増進
剤を充填材又はプレフォーム中に形成して自発浸透を生
じさせることができる。自発浸透及び金属マトリックス
複合体生成の程度は、アルミニウム合金のマグネシウム
含量、プレフォーム又は充填材のマグネシウム含量、プ
レフォーム又は充填材における窒化マグネシウムの量、
追加合金元素の有無(例えば、珪素、鉄、銅、マグネシ
ウム、クロム、亜鉛等)、プレフォーム又は充填材を成
す充填材の平均サイズ(例えば、粒径)、充填材又はプ
レフォームの表面状態及び種類、浸透雰囲気の窒素濃
度、浸透に与えられる時間並びに浸透が生じる温度を含
む一定のプロセス条件により異なる。例えば、溶融アル
ミニウムマトリックス金属の浸透を自発的に生じさせる
ために、アルミニウムを、合金重量に対して少なくとも
約1重量%、好ましくは少なくとも約3重量%のマグネ
シウム(浸透増進剤前駆体として機能する)と合金化す
ることができる。又、上記で説明した補助合金元素をマ
トリックス金属に含有せしめて、特定の性質を作り出し
てもよい。更に、補助合金元素は、充填材又はプレフォ
ームの自発浸透を生じさせるためのマトリックスアルミ
ニウム金属に必要とされるマグネシウムの最少量に影響
する場合がある。例えば、揮発による自発系からのマグ
ネシウムの損失は、浸透増進剤を形成するのにマグネシ
ウムが全く存在しない程度までは生じてはならない。従
って、十分な濃度の初期合金元素を用いて、自発浸透が
揮発によって悪影響されないようにすることが望まし
い。更に、プレフォーム(又は充填材)とマトリックス
金属の両方又はプレフォーム(又は充填材)だけにマグ
ネシウムが存在すると、自発浸透を達成するのに必要な
マグネシウムの量が減少する場合がある。
窒素雰囲気における窒素体積%も、金属マトリックス
複合体の生成速度に影響を及ぼす。即ち、約10体積%未
満の窒素が雰囲気に存在する場合、自発浸透が非常にゆ
っくり生じるか又はほとんど生じない。即ち、少なくと
も約50体積%の窒素が雰囲気に存在して、それにより、
例えば、浸透速度をはるかに大きくして浸透時間を短く
することが好ましいことが見い出された。浸透雰囲気
(例えば、窒素含有ガス)を充填材若しくはプレフォー
ム及び/又はマトリックス金属に直接供給してもよい
し、又は物質の分解から生成若しくは生じさせてもよ
い。
複合体の生成速度に影響を及ぼす。即ち、約10体積%未
満の窒素が雰囲気に存在する場合、自発浸透が非常にゆ
っくり生じるか又はほとんど生じない。即ち、少なくと
も約50体積%の窒素が雰囲気に存在して、それにより、
例えば、浸透速度をはるかに大きくして浸透時間を短く
することが好ましいことが見い出された。浸透雰囲気
(例えば、窒素含有ガス)を充填材若しくはプレフォー
ム及び/又はマトリックス金属に直接供給してもよい
し、又は物質の分解から生成若しくは生じさせてもよ
い。
溶融マトリックス金属が充填材又はプレフォームに浸
透させるのに必要とする最少マグネシウム含量は、処理
温度、時間、珪素又は亜鉛等の補助合金元素の有無、充
填材の性質、自発系の一種以上の成分中におけるマグネ
シウムの位置、雰囲気の窒素含量及び窒素雰囲気の流速
等の一種又はそれ以上の変数によって異なる。合金及び
/又はプレフォームのマグネシウム含量を増加すれば、
より低温又はより短い加熱時間で完全な浸透を達成する
ことができる。又、一定のマグネシウム含量の場合、亜
鉛等のある種の補助合金元素を添加すると、より低温を
用いることが可能となる。例えば、使用範囲の下端、即
ち、約1〜3重量%でのマトリックス金属のマグネシウ
ム含量を、上記した最低処理温度、高窒素濃度又は一種
以上の補助合金元素の少なくとも一つとの組み合わせで
用いてもよい。プレフォームにマグネシウムを全く添加
しない場合には、多種多様なプロセス条件にわたる一般
的な実用性に基づいて、約3〜5重量%のマグネシウム
を含有する合金が好ましく、より低い温度及びより短い
時間を用いる場合には、少なくとも約5%が好ましい。
又、浸透に必要とする温度条件を和らげるために、アル
ミニウムのマグネシウム含量を約10重量%を超えるもの
としてもよい。補助合金元素と組み合わせて用いるとき
には、マグネシウム含量を減少させてもよいが、これら
の合金元素は補助的機能しか果たさないので、少なくと
も上記で規定した最少量のマグネシウムと一緒に用い
る。例えば、10%珪素だけと合金化した公称純粋アルミ
ニウムは、1000℃では500メッシュの39クリストロン(C
rystolon)〔ノートン社(Norton Co.)製純度99%炭化
珪素〕のベッドに実質的に浸透しなかった。しかしなが
ら、マグネシウムが存在すると、珪素が浸透工程を促進
することが判明した。更に、マグネシウムを専らプレフ
ォーム又は充填材に供給する場合には、その量は異な
る。供給されるマグネシウムの総量の少なくとも一部分
をプレフォーム又は充填材に入れる場合には、自発系に
供給されるマグネシウムの量(重量%)がもっと少なく
ても自発浸透が生じることが分かった。金属マトリック
ス複合体において、望ましくない金属間化合物が生成す
るのを防止するためには、マグネシウムの量は少ない方
が望ましい。炭化珪素プレフォームの場合には、マグネ
シウムを少なくとも約1重量%含有するプレフォーム
を、実質的に純粋な窒素雰囲気の存在下で、アルミニウ
ムマトリックス金属と接触させると、マトリックス金属
がプレフォームに自発的に浸透することが分かった。ア
ルミナプレフォームの場合、許容できる自発浸透を達成
するのに必要なマグネシウムの量は、これよりわずかに
大きい。即ち、アルミナプレフォームを同様なアルミニ
ウムマトリックス金属と接触させると、炭化珪素プレフ
ォームに浸透したアルミニウムとほぼ同じ温度で且つ同
じ窒素雰囲気下で、すぐ上で説明した炭化珪素プレフォ
ームで達成されたのと同様な自発浸透を達成するには、
少なくとも約3重量%のマグネシウムが必要であること
が分かった。
透させるのに必要とする最少マグネシウム含量は、処理
温度、時間、珪素又は亜鉛等の補助合金元素の有無、充
填材の性質、自発系の一種以上の成分中におけるマグネ
シウムの位置、雰囲気の窒素含量及び窒素雰囲気の流速
等の一種又はそれ以上の変数によって異なる。合金及び
/又はプレフォームのマグネシウム含量を増加すれば、
より低温又はより短い加熱時間で完全な浸透を達成する
ことができる。又、一定のマグネシウム含量の場合、亜
鉛等のある種の補助合金元素を添加すると、より低温を
用いることが可能となる。例えば、使用範囲の下端、即
ち、約1〜3重量%でのマトリックス金属のマグネシウ
ム含量を、上記した最低処理温度、高窒素濃度又は一種
以上の補助合金元素の少なくとも一つとの組み合わせで
用いてもよい。プレフォームにマグネシウムを全く添加
しない場合には、多種多様なプロセス条件にわたる一般
的な実用性に基づいて、約3〜5重量%のマグネシウム
を含有する合金が好ましく、より低い温度及びより短い
時間を用いる場合には、少なくとも約5%が好ましい。
又、浸透に必要とする温度条件を和らげるために、アル
ミニウムのマグネシウム含量を約10重量%を超えるもの
としてもよい。補助合金元素と組み合わせて用いるとき
には、マグネシウム含量を減少させてもよいが、これら
の合金元素は補助的機能しか果たさないので、少なくと
も上記で規定した最少量のマグネシウムと一緒に用い
る。例えば、10%珪素だけと合金化した公称純粋アルミ
ニウムは、1000℃では500メッシュの39クリストロン(C
rystolon)〔ノートン社(Norton Co.)製純度99%炭化
珪素〕のベッドに実質的に浸透しなかった。しかしなが
ら、マグネシウムが存在すると、珪素が浸透工程を促進
することが判明した。更に、マグネシウムを専らプレフ
ォーム又は充填材に供給する場合には、その量は異な
る。供給されるマグネシウムの総量の少なくとも一部分
をプレフォーム又は充填材に入れる場合には、自発系に
供給されるマグネシウムの量(重量%)がもっと少なく
ても自発浸透が生じることが分かった。金属マトリック
ス複合体において、望ましくない金属間化合物が生成す
るのを防止するためには、マグネシウムの量は少ない方
が望ましい。炭化珪素プレフォームの場合には、マグネ
シウムを少なくとも約1重量%含有するプレフォーム
を、実質的に純粋な窒素雰囲気の存在下で、アルミニウ
ムマトリックス金属と接触させると、マトリックス金属
がプレフォームに自発的に浸透することが分かった。ア
ルミナプレフォームの場合、許容できる自発浸透を達成
するのに必要なマグネシウムの量は、これよりわずかに
大きい。即ち、アルミナプレフォームを同様なアルミニ
ウムマトリックス金属と接触させると、炭化珪素プレフ
ォームに浸透したアルミニウムとほぼ同じ温度で且つ同
じ窒素雰囲気下で、すぐ上で説明した炭化珪素プレフォ
ームで達成されたのと同様な自発浸透を達成するには、
少なくとも約3重量%のマグネシウムが必要であること
が分かった。
又、充填材又はプレフォームをマトリックス金属に浸
透させる前に、自発系に対して、浸透増進剤前駆体及び
浸透増進剤を、合金の表面及び/又はプレフォーム若し
くは充填材の表面及び/又はプレフォーム若しくは充填
材内部に供給することも可能である(即ち、供給浸透増
進剤又は浸透増進剤前駆体をマトリックス金属と合金化
する必要がなく、むしろ、単に自発系に供給すればよ
い)。例えば、アルミニウム/マグネシウム/窒素系に
おいて、マグネシウムをマトリックス金属の表面に適用
する場合には、その表面は、充填材の通気性素材に近傍
若しくは好ましくは接触している表面であること、又は
充填材の通気性素材がマトリックス金属の表面に最も近
接若しくは好ましくは接触していることが好ましい。
又、このようなマグネシウムは、プレフォーム又は充填
材の少なくとも一部分に混入してもよい。更に、表面へ
の適用、合金化及びプレフォームの少なくとも一部分へ
のマグネシウムの配置のいくつかを組み合わせて使用す
ることができる。浸透増進剤及び/又は浸透増進剤前駆
体の適用の組み合わせにより、プレフォームへのマトリ
ックスアルミニウム金属の浸透を促進するために必要な
マグネシウムの総重量%の減少できるとともに、浸透が
生じる温度を低下させることができる。更に、マグネシ
ウムが存在するために生成する望ましくない金属間化合
物の量も最少に抑えることもできる。
透させる前に、自発系に対して、浸透増進剤前駆体及び
浸透増進剤を、合金の表面及び/又はプレフォーム若し
くは充填材の表面及び/又はプレフォーム若しくは充填
材内部に供給することも可能である(即ち、供給浸透増
進剤又は浸透増進剤前駆体をマトリックス金属と合金化
する必要がなく、むしろ、単に自発系に供給すればよ
い)。例えば、アルミニウム/マグネシウム/窒素系に
おいて、マグネシウムをマトリックス金属の表面に適用
する場合には、その表面は、充填材の通気性素材に近傍
若しくは好ましくは接触している表面であること、又は
充填材の通気性素材がマトリックス金属の表面に最も近
接若しくは好ましくは接触していることが好ましい。
又、このようなマグネシウムは、プレフォーム又は充填
材の少なくとも一部分に混入してもよい。更に、表面へ
の適用、合金化及びプレフォームの少なくとも一部分へ
のマグネシウムの配置のいくつかを組み合わせて使用す
ることができる。浸透増進剤及び/又は浸透増進剤前駆
体の適用の組み合わせにより、プレフォームへのマトリ
ックスアルミニウム金属の浸透を促進するために必要な
マグネシウムの総重量%の減少できるとともに、浸透が
生じる温度を低下させることができる。更に、マグネシ
ウムが存在するために生成する望ましくない金属間化合
物の量も最少に抑えることもできる。
一種以上の補助合金元素の使用及び周囲ガス中の窒素
濃度も、所定温度でのマトリックス金属の窒化の程度に
影響する。例えば、合金に含ませるか又は合金の表面に
置く亜鉛若しくは鉄等の補助合金元素を使用して、浸透
温度を低下し、それにより、窒化物の生成量を減少で
き、かつ、ガス中の窒素濃度を増加すると窒化物の生成
を促進できる。
濃度も、所定温度でのマトリックス金属の窒化の程度に
影響する。例えば、合金に含ませるか又は合金の表面に
置く亜鉛若しくは鉄等の補助合金元素を使用して、浸透
温度を低下し、それにより、窒化物の生成量を減少で
き、かつ、ガス中の窒素濃度を増加すると窒化物の生成
を促進できる。
合金に含まれ及び/又は合金の表面に置かれ及び/又
は充填材若しくはプレフォーム材に結合させたマグネシ
ウムの濃度も、所定温度での浸透の程度に影響する傾向
がある。その結果、マグネシウムがプレフォーム又は充
填材とほとんど直接接触しない場合には、少なくとも約
3重量%のマグネシウムを合金に含ませることが好まし
い。1重量%のように、この量未満の合金含量では、浸
透には、より高温のプロセス温度又は補助合金元素が必
要な場合がある。(1)合金のマグネシウム含量のみ
を、例えば、少なくとも約5重量%に増加する場合;及
び/又は(2)合金成分を充填材若しくはプレフォーム
の通気性素材と混合するとき;及び/又は(3)亜鉛又
は鉄等の別の元素がアルミニウム合金に存在する時は、
本発明の自発浸透法を行うのに必要とする温度はもっと
低くてもよい。温度も、充填材の種類により異なる。一
般的に、アルミニウム/マグネシウム/窒素系におい
て、自発的でかつ進行する浸透は、少なくとも約675
℃、好ましくは少なくとも約750〜800℃のプロセス温度
で生じる。1200℃を超える温度では、一般的に、本方法
には利点がないと思われ、特に有効な温度範囲は、約67
5℃〜約1200℃であることが判明した。しかしながら、
原則として、自発浸透温度は、マトリックス金属の融点
を超え且つマトリックス金属の蒸発温度未満である。更
に、自発浸透温度は、充填材の融点よりも低くなければ
ならない。更に、温度が増加するとともに、マトリック
ス金属と浸透雰囲気との間の反応生成物が生成する傾向
が増加する(例えば、アルミニウムマトリックス金属と
窒素浸透雰囲気の場合、窒化アルミニウムが生成する場
合がある)。このような反応生成物は、金属マトリック
ス複合体の意図する用途により、望ましいこともあれ
ば、望ましくない場合もある。更に、浸透温度を達成す
るために、電気抵抗加熱が一般的に使用される。しかし
ながら、マトリックス金属が溶融状態となり、自発浸透
に悪影響を及ぼさない加熱手段であれば、本発明で使用
することができる。
は充填材若しくはプレフォーム材に結合させたマグネシ
ウムの濃度も、所定温度での浸透の程度に影響する傾向
がある。その結果、マグネシウムがプレフォーム又は充
填材とほとんど直接接触しない場合には、少なくとも約
3重量%のマグネシウムを合金に含ませることが好まし
い。1重量%のように、この量未満の合金含量では、浸
透には、より高温のプロセス温度又は補助合金元素が必
要な場合がある。(1)合金のマグネシウム含量のみ
を、例えば、少なくとも約5重量%に増加する場合;及
び/又は(2)合金成分を充填材若しくはプレフォーム
の通気性素材と混合するとき;及び/又は(3)亜鉛又
は鉄等の別の元素がアルミニウム合金に存在する時は、
本発明の自発浸透法を行うのに必要とする温度はもっと
低くてもよい。温度も、充填材の種類により異なる。一
般的に、アルミニウム/マグネシウム/窒素系におい
て、自発的でかつ進行する浸透は、少なくとも約675
℃、好ましくは少なくとも約750〜800℃のプロセス温度
で生じる。1200℃を超える温度では、一般的に、本方法
には利点がないと思われ、特に有効な温度範囲は、約67
5℃〜約1200℃であることが判明した。しかしながら、
原則として、自発浸透温度は、マトリックス金属の融点
を超え且つマトリックス金属の蒸発温度未満である。更
に、自発浸透温度は、充填材の融点よりも低くなければ
ならない。更に、温度が増加するとともに、マトリック
ス金属と浸透雰囲気との間の反応生成物が生成する傾向
が増加する(例えば、アルミニウムマトリックス金属と
窒素浸透雰囲気の場合、窒化アルミニウムが生成する場
合がある)。このような反応生成物は、金属マトリック
ス複合体の意図する用途により、望ましいこともあれ
ば、望ましくない場合もある。更に、浸透温度を達成す
るために、電気抵抗加熱が一般的に使用される。しかし
ながら、マトリックス金属が溶融状態となり、自発浸透
に悪影響を及ぼさない加熱手段であれば、本発明で使用
することができる。
本発明の方法においては、例えば、通気性充填材又は
プレフォームが、プロセス中の少なくともある時点で窒
素含有ガスの存在下で、溶融アルミニウムと接触状態と
なる。この窒素含有ガスは、ガスの連続流を充填材若し
くはプレフォーム及び/又は溶融アルミニウムマトリッ
クス金属の少なくとも一つと接触する維持することによ
り供給できる。窒素含有ガスの流量は重要ではないけれ
ども、合金マトリックスにおける窒化物の生成により雰
囲気から損失する窒素を補償するに十分であり、且つ溶
融金属を酸化する場合のある空気の進入を防止又は阻止
するに十分な流量であることが好ましい。
プレフォームが、プロセス中の少なくともある時点で窒
素含有ガスの存在下で、溶融アルミニウムと接触状態と
なる。この窒素含有ガスは、ガスの連続流を充填材若し
くはプレフォーム及び/又は溶融アルミニウムマトリッ
クス金属の少なくとも一つと接触する維持することによ
り供給できる。窒素含有ガスの流量は重要ではないけれ
ども、合金マトリックスにおける窒化物の生成により雰
囲気から損失する窒素を補償するに十分であり、且つ溶
融金属を酸化する場合のある空気の進入を防止又は阻止
するに十分な流量であることが好ましい。
金属マトリックス複合体を形成する方法は、多種多様
の充填材に適用でき、どの充填材を選択するかは、マト
リックス合金、プロセス条件、溶融マトリックス合金と
充填材との反応性及び最終複合体製品に求められる性質
等の因子により異なる、例えば、アルミニウムがマトリ
ックス金属の場合、適当な充填材としては、(a)酸化
物、例えば、アルミナ、マグネシウム、ジルコニア;
(b)炭化物、例えば、炭化珪素;(c)硼化物、例え
ば、アルミニウムドデカボライド、二硼化チタン;
(d)窒化物、例えば、窒化アルミニウム;及び(e)
これらの混合物が挙げられる。充填材が溶融アルミニウ
ムマトリックス金属と反応する傾向がある場合には、浸
透時間及び温度を最少限度とするか、又は充填剤に非反
応性被覆を設けることにより適応できる。充填材は、カ
ーボン又は他の非セラミック材料等の基材を包含し、こ
の基材は侵食又は分解から保護のためにセラミック被膜
を有している。適当なセラミック被膜としては、酸化
物、炭化物、硼化物及び窒化物が挙げられる。本発明の
方法に用いるのに好ましいセラミックとしては、粒子
状、板状、ウイスカー状及び繊維状のアルミナ及び炭化
珪素が挙げられる。繊維は、不連続(細断した形態)で
も又はマルチフィラメント等の連続フィラメントでもよ
い。更に、充填材又はプレフォームは、均一でも又は不
均一でもよい。
の充填材に適用でき、どの充填材を選択するかは、マト
リックス合金、プロセス条件、溶融マトリックス合金と
充填材との反応性及び最終複合体製品に求められる性質
等の因子により異なる、例えば、アルミニウムがマトリ
ックス金属の場合、適当な充填材としては、(a)酸化
物、例えば、アルミナ、マグネシウム、ジルコニア;
(b)炭化物、例えば、炭化珪素;(c)硼化物、例え
ば、アルミニウムドデカボライド、二硼化チタン;
(d)窒化物、例えば、窒化アルミニウム;及び(e)
これらの混合物が挙げられる。充填材が溶融アルミニウ
ムマトリックス金属と反応する傾向がある場合には、浸
透時間及び温度を最少限度とするか、又は充填剤に非反
応性被覆を設けることにより適応できる。充填材は、カ
ーボン又は他の非セラミック材料等の基材を包含し、こ
の基材は侵食又は分解から保護のためにセラミック被膜
を有している。適当なセラミック被膜としては、酸化
物、炭化物、硼化物及び窒化物が挙げられる。本発明の
方法に用いるのに好ましいセラミックとしては、粒子
状、板状、ウイスカー状及び繊維状のアルミナ及び炭化
珪素が挙げられる。繊維は、不連続(細断した形態)で
も又はマルチフィラメント等の連続フィラメントでもよ
い。更に、充填材又はプレフォームは、均一でも又は不
均一でもよい。
又、特定の充填材は、同様な化学組成を有する充填材
に対して優れた浸透性を示すことが判明した。例えば、
「ノーベル セラミック マテリアルズ アンド メソ
ッズ オブ メーキング セーム(Novel Ceramic Mate
rials and Methods of Making Same)と題する、マーク
・エス・ニューカーク(Mark S.Newkirk)等による1987
年12月15日発行の米国特許第4,713,360号に開示されて
いる方法により製造した粉砕アルミナ物体は、市販のア
ルミナ製品よりも所望の浸透性を示す。更に、「コンポ
ジット セラミック アーティクルズ アンド メソッ
ズ オブ メーキング セーム(Composite Ceramic Ar
ticles and Methods of Making Same)と題する同時継
続及び同一出願人による米国特許出願第819,397号〔発
明者:マーク・エス・ニューカーク(Mark S.Newkirk)
等〕に開示されている方法により製造した破砕アルミナ
物体も、市販のアルミナ製品よりも所望の浸透性を示
す。上記特許及び特許出願の各々の内容は、本発明に利
用できる。従って、上記した米国特許及び特許出願の方
法により製造した破砕又は粉砕した物体を用いることに
より、より低い浸透温度及び/又はより短い浸透時間
で、セラミック材の通気性素材の完全浸透が生じること
が判明した。
に対して優れた浸透性を示すことが判明した。例えば、
「ノーベル セラミック マテリアルズ アンド メソ
ッズ オブ メーキング セーム(Novel Ceramic Mate
rials and Methods of Making Same)と題する、マーク
・エス・ニューカーク(Mark S.Newkirk)等による1987
年12月15日発行の米国特許第4,713,360号に開示されて
いる方法により製造した粉砕アルミナ物体は、市販のア
ルミナ製品よりも所望の浸透性を示す。更に、「コンポ
ジット セラミック アーティクルズ アンド メソッ
ズ オブ メーキング セーム(Composite Ceramic Ar
ticles and Methods of Making Same)と題する同時継
続及び同一出願人による米国特許出願第819,397号〔発
明者:マーク・エス・ニューカーク(Mark S.Newkirk)
等〕に開示されている方法により製造した破砕アルミナ
物体も、市販のアルミナ製品よりも所望の浸透性を示
す。上記特許及び特許出願の各々の内容は、本発明に利
用できる。従って、上記した米国特許及び特許出願の方
法により製造した破砕又は粉砕した物体を用いることに
より、より低い浸透温度及び/又はより短い浸透時間
で、セラミック材の通気性素材の完全浸透が生じること
が判明した。
充填材(又はプレフォーム)のサイズ、形状、化学的
性質及び形状は、複合体において望ましい性質を得るの
に必要されるいずれのものでもよい。従って、浸透は充
填材の形状によっては制限されないので、充填材は、粒
子状、ウイスカー状、板状又は繊維状でよい。球体、小
管、ペレット、耐火繊維布等の他の形状を用いてもよ
い。更に、大きな粒子の場合よりは小さい粒子の素材を
完全に浸透させるには温度を高めるか又は時間を長くす
ることが必要な場合があり、又、個々の反応条件によっ
てはその逆のこともあるが、浸透は、充填材のサイズに
よっては制限されない。本発明においては、1ミクロン
以下の小さな粒径から約1100ミクロン以上の粒径のもの
まで、使用してさしつかえない。粒径は、大多数の工業
的用途の観点から、約2ミクロン〜約1000ミクロンの範
囲が好ましい。更に、浸透されるべき充填材(又はプレ
フォーム)の素材は、通気性でなければならない(即
ち、溶融マトリックス金属透過性及び/又は浸透雰囲気
透過性とするために、少なくともある程度連続した気孔
を有していなければならない)。更に、充填材、又はプ
レフォームを構成している物質のサイズ(例えば、粒
径)及び/又は形状及び/又は組成を制御することによ
り、形成される金属マトリックス複合体の物理的性質及
び/又は機械的性質を、多数の工業的必要性を満足する
ように制御又は設計できる。例えば、金属マトリックス
複合体の耐摩耗性は、充填材の耐摩耗性がマトリックス
金属よりも高いならば、充填材のサイズを増す(例え
ば、充填材粒子の平均直径を増す)ことにより増加でき
る。しかしながら、強度及び/又は靭性は、充填材のサ
イズの減少とともに増加する傾向がある。更に、金属マ
トリックス複合体の熱膨張係数は、充填材の熱膨張係数
がマトリックス金属の熱膨張係数より低いならば、充填
材の配合量の増加とともに減少する。更に、形成される
金属マトリックス複合体の機械的及び/又は物理的性質
(例えば、密度、熱膨張係数、弾性率、比弾性率、強
度、比強度等)は、ゆるい素材又はプレフォームへの充
填材の配合量に応じて調整できる。例えば、マトリック
ス金属よりも大きい密度を有するサイズ及び/又は形状
の異なる充填材粒子の混合物からなるゆるい素材又はプ
レフォームを提供することにより、充填材の充填率が増
加するので、充填材の配合量が高まり、密度が増加した
金属マトリックス複合体がえられる。本発明の教示事項
を利用することにより、浸透できる充填材又はプレフォ
ームの体積%を、広範囲にわたって変化させることがで
きる。浸透できる充填材の体積%の下限は(例えば、約
10体積%)、主に多孔性充填材又はプレフォームを形成
する能力により制限される。一方、浸透できる充填材又
はプレフォームの体積%の上限(例えば、約95体積%)
は、主に、少なくても若干の連続気孔を有する高密度充
填材又はプレフォームを形成する能力により制限され
る。従って、上記の教示事項を単独又は組み合わせて実
行することにより、所望の性質を有するように金属マト
リックス複合体を設計できる。
性質及び形状は、複合体において望ましい性質を得るの
に必要されるいずれのものでもよい。従って、浸透は充
填材の形状によっては制限されないので、充填材は、粒
子状、ウイスカー状、板状又は繊維状でよい。球体、小
管、ペレット、耐火繊維布等の他の形状を用いてもよ
い。更に、大きな粒子の場合よりは小さい粒子の素材を
完全に浸透させるには温度を高めるか又は時間を長くす
ることが必要な場合があり、又、個々の反応条件によっ
てはその逆のこともあるが、浸透は、充填材のサイズに
よっては制限されない。本発明においては、1ミクロン
以下の小さな粒径から約1100ミクロン以上の粒径のもの
まで、使用してさしつかえない。粒径は、大多数の工業
的用途の観点から、約2ミクロン〜約1000ミクロンの範
囲が好ましい。更に、浸透されるべき充填材(又はプレ
フォーム)の素材は、通気性でなければならない(即
ち、溶融マトリックス金属透過性及び/又は浸透雰囲気
透過性とするために、少なくともある程度連続した気孔
を有していなければならない)。更に、充填材、又はプ
レフォームを構成している物質のサイズ(例えば、粒
径)及び/又は形状及び/又は組成を制御することによ
り、形成される金属マトリックス複合体の物理的性質及
び/又は機械的性質を、多数の工業的必要性を満足する
ように制御又は設計できる。例えば、金属マトリックス
複合体の耐摩耗性は、充填材の耐摩耗性がマトリックス
金属よりも高いならば、充填材のサイズを増す(例え
ば、充填材粒子の平均直径を増す)ことにより増加でき
る。しかしながら、強度及び/又は靭性は、充填材のサ
イズの減少とともに増加する傾向がある。更に、金属マ
トリックス複合体の熱膨張係数は、充填材の熱膨張係数
がマトリックス金属の熱膨張係数より低いならば、充填
材の配合量の増加とともに減少する。更に、形成される
金属マトリックス複合体の機械的及び/又は物理的性質
(例えば、密度、熱膨張係数、弾性率、比弾性率、強
度、比強度等)は、ゆるい素材又はプレフォームへの充
填材の配合量に応じて調整できる。例えば、マトリック
ス金属よりも大きい密度を有するサイズ及び/又は形状
の異なる充填材粒子の混合物からなるゆるい素材又はプ
レフォームを提供することにより、充填材の充填率が増
加するので、充填材の配合量が高まり、密度が増加した
金属マトリックス複合体がえられる。本発明の教示事項
を利用することにより、浸透できる充填材又はプレフォ
ームの体積%を、広範囲にわたって変化させることがで
きる。浸透できる充填材の体積%の下限は(例えば、約
10体積%)、主に多孔性充填材又はプレフォームを形成
する能力により制限される。一方、浸透できる充填材又
はプレフォームの体積%の上限(例えば、約95体積%)
は、主に、少なくても若干の連続気孔を有する高密度充
填材又はプレフォームを形成する能力により制限され
る。従って、上記の教示事項を単独又は組み合わせて実
行することにより、所望の性質を有するように金属マト
リックス複合体を設計できる。
溶融マトリックス金属をプレフォーム又は充填材の素
材に押し込むか又は押し入れるために圧力の使用に依存
しない本発明による金属マトリックス複合体を形成する
方法は、高い充填材体積%及び低い多孔率を有する実質
的に均一な金属マトリックス複合体を製造することが可
能である。充填材の多孔率がより小さい最初の素材を使
用することにより、充填材の体積分率をより高めること
ができる。又、素材が、溶融合金による浸透を禁止する
独立気孔を有する成形体又は完全に密な構造に転換され
ないかぎり、充填剤の素材を圧縮又は圧密化することに
より、体積分率を高めることができる。即ち、振動充
填、粒度分布の制御等の方法により、約60〜80体積%の
オーダーの体積分率を達成することができる。しかしな
がら、別の手法を用いて、充填材の体積分率をもっと高
めることができる。本発明による熱成形法には、充填材
の体積分率が40〜50%のオーダーであることが好まし
い。このような体積分率で、浸透複合体は実質的にその
形状を維持し、それにより、二次処理が容易になる。し
かしながら、熱成形後の所望の最終複合体充填率によっ
ては、より高いか又はもっと低い粒子充填率又は体積分
率を用いることができる。更に、本発明の熱成形法に関
連して、より低い粒子充填率を得るために、粒子充填率
を減少する方法を用いることができる。
材に押し込むか又は押し入れるために圧力の使用に依存
しない本発明による金属マトリックス複合体を形成する
方法は、高い充填材体積%及び低い多孔率を有する実質
的に均一な金属マトリックス複合体を製造することが可
能である。充填材の多孔率がより小さい最初の素材を使
用することにより、充填材の体積分率をより高めること
ができる。又、素材が、溶融合金による浸透を禁止する
独立気孔を有する成形体又は完全に密な構造に転換され
ないかぎり、充填剤の素材を圧縮又は圧密化することに
より、体積分率を高めることができる。即ち、振動充
填、粒度分布の制御等の方法により、約60〜80体積%の
オーダーの体積分率を達成することができる。しかしな
がら、別の手法を用いて、充填材の体積分率をもっと高
めることができる。本発明による熱成形法には、充填材
の体積分率が40〜50%のオーダーであることが好まし
い。このような体積分率で、浸透複合体は実質的にその
形状を維持し、それにより、二次処理が容易になる。し
かしながら、熱成形後の所望の最終複合体充填率によっ
ては、より高いか又はもっと低い粒子充填率又は体積分
率を用いることができる。更に、本発明の熱成形法に関
連して、より低い粒子充填率を得るために、粒子充填率
を減少する方法を用いることができる。
セラミック充填材の周囲へのアルミニウムの浸透とマ
トリックスの形成の場合、アルミニウムマトリックスに
よるセラミック充填材の湿潤は、浸透機構の重要な要素
の場合がある。更に、溶融マトリックス金属による充填
材の湿潤により、形成する金属マトリックス複合体全体
にわたって充填材が均一に分散し、マトリックス金属へ
の充填材の結合が向上する。更に、処理温度が低いと、
無視できる程度又は最少限度の金属の窒化が起き、得ら
れた最少量の窒化アルミニウム不連続相が金属マトリッ
クスに分散する。しかしながら、温度範囲の上限に接近
すると、金属の窒化がもっと生じ易くなる。従って、金
属マトリックス中の窒化物相の量は、浸透が生じる処理
温度を変化させることにより制御できる。窒化物の生成
がもっと顕著になる具体的な処理温度は、使用されるマ
トリックスアルミニウム合金、充填材又はプレフォーム
の体積に対するマトリックスアルミニウム合金の量、浸
透されるべき充填材及び浸透雰囲気の窒素濃度等の因子
によっても異なる。例えば、一定のプロセス温度での窒
化アルミニウム生成の程度は、合金が充填材を湿潤する
能力の減少及び雰囲気の窒素濃度の増加とともに増加す
るものと思われる。
トリックスの形成の場合、アルミニウムマトリックスに
よるセラミック充填材の湿潤は、浸透機構の重要な要素
の場合がある。更に、溶融マトリックス金属による充填
材の湿潤により、形成する金属マトリックス複合体全体
にわたって充填材が均一に分散し、マトリックス金属へ
の充填材の結合が向上する。更に、処理温度が低いと、
無視できる程度又は最少限度の金属の窒化が起き、得ら
れた最少量の窒化アルミニウム不連続相が金属マトリッ
クスに分散する。しかしながら、温度範囲の上限に接近
すると、金属の窒化がもっと生じ易くなる。従って、金
属マトリックス中の窒化物相の量は、浸透が生じる処理
温度を変化させることにより制御できる。窒化物の生成
がもっと顕著になる具体的な処理温度は、使用されるマ
トリックスアルミニウム合金、充填材又はプレフォーム
の体積に対するマトリックスアルミニウム合金の量、浸
透されるべき充填材及び浸透雰囲気の窒素濃度等の因子
によっても異なる。例えば、一定のプロセス温度での窒
化アルミニウム生成の程度は、合金が充填材を湿潤する
能力の減少及び雰囲気の窒素濃度の増加とともに増加す
るものと思われる。
従って、複合体の形成中に金属マトリックスの構造を
作り出し、得られる生成物に特定の特性を付与すること
が可能である。一定の系の場合、プロセス条件を、窒化
物生成を制御するように選択することができる。窒化ア
ルミニウム相を含有する複合体生成物は、生成物に対し
て好ましいか又はその性能を向上できある種の性質を示
す。更に、アルミニウム合金を自発浸透させるための温
度範囲は、使用するセラミックにより異なってもよい。
充填材としてアルミナを用いる際、窒化物が著しく生成
することによりマトリックスの延性が減少しないことが
望ましい場合には、浸透温度は、好ましくは約1000℃を
超えてはならない。延性がもっと小さく且つ剛さの大き
なマトリックスを有する複合体を製造することが望まし
い場合には、1000℃を超える温度を用いてもよい。炭化
珪素を充填材として用いるときには、アルミニウム合金
は、充填材としてアルミナを使用するときよりは窒化の
程度が小さいので、炭化珪素に浸透させるには、より高
い温度である約1200℃を用いてもよい。
作り出し、得られる生成物に特定の特性を付与すること
が可能である。一定の系の場合、プロセス条件を、窒化
物生成を制御するように選択することができる。窒化ア
ルミニウム相を含有する複合体生成物は、生成物に対し
て好ましいか又はその性能を向上できある種の性質を示
す。更に、アルミニウム合金を自発浸透させるための温
度範囲は、使用するセラミックにより異なってもよい。
充填材としてアルミナを用いる際、窒化物が著しく生成
することによりマトリックスの延性が減少しないことが
望ましい場合には、浸透温度は、好ましくは約1000℃を
超えてはならない。延性がもっと小さく且つ剛さの大き
なマトリックスを有する複合体を製造することが望まし
い場合には、1000℃を超える温度を用いてもよい。炭化
珪素を充填材として用いるときには、アルミニウム合金
は、充填材としてアルミナを使用するときよりは窒化の
程度が小さいので、炭化珪素に浸透させるには、より高
い温度である約1200℃を用いてもよい。
金属マトリックス複合体内のマトリックス金属の割合
及び欠陥、例えば、気孔は、金属マトリックス複合体の
冷却速度を制御することにより変更できる。例えば、金
属マトリックス複合体を、種々の手法により方向性凝固
してもよい。方向性凝固法の例としては、金属マトリッ
クス複合体を入れた容器をチルプレート上に配置するこ
と;及び/又は容器の周囲に断熱材を選択的に配置する
ことが挙げられる。更に、金属マトリックスの割合は、
金属マトリックス複合体の形成後に変更してもよい。例
えば、形成した金属マトリックス複合体を熱処理に附す
ることにより、金属マトリックス複合体の引張り強さを
向上することができる。(引張り強さの標準試験法とし
て、ASTM−D3552−77(1982年に再承認)が挙げられ
る。) 例えば、マトリックス金属として520.0アルミニウム
合金を含有する金属マトリックス複合体に望ましい熱処
理としては、金属マトリックス複合体を高温、例えば、
約430℃まで加熱し、長時間(例えば、18〜20時間)そ
の温度に維持することが挙げられる。次に、金属マトリ
ックスを、約100℃の熱湯中で約20秒間急冷(即ち、T
−4熱処理)することにより、複合体が引張り応力に耐
える能力を適度に調節又は向上できる。
及び欠陥、例えば、気孔は、金属マトリックス複合体の
冷却速度を制御することにより変更できる。例えば、金
属マトリックス複合体を、種々の手法により方向性凝固
してもよい。方向性凝固法の例としては、金属マトリッ
クス複合体を入れた容器をチルプレート上に配置するこ
と;及び/又は容器の周囲に断熱材を選択的に配置する
ことが挙げられる。更に、金属マトリックスの割合は、
金属マトリックス複合体の形成後に変更してもよい。例
えば、形成した金属マトリックス複合体を熱処理に附す
ることにより、金属マトリックス複合体の引張り強さを
向上することができる。(引張り強さの標準試験法とし
て、ASTM−D3552−77(1982年に再承認)が挙げられ
る。) 例えば、マトリックス金属として520.0アルミニウム
合金を含有する金属マトリックス複合体に望ましい熱処
理としては、金属マトリックス複合体を高温、例えば、
約430℃まで加熱し、長時間(例えば、18〜20時間)そ
の温度に維持することが挙げられる。次に、金属マトリ
ックスを、約100℃の熱湯中で約20秒間急冷(即ち、T
−4熱処理)することにより、複合体が引張り応力に耐
える能力を適度に調節又は向上できる。
更に、マトリックス金属の溜を用いて、充填材を確実
に完全に浸透させたり及び/又はマトリックスの第一源
とは異なる組成を有する第二金属を供給することが可能
である。即ち、ある場合には、マトリックス金属の第一
源とは組成が異なるマトリックス金属を溜に用いること
が望ましい場合がある。例えば、アルミニウム合金をマ
トリックス金属の第一源として用いる場合、実際に処理
温度で溶融するいずれの他の金属又は金属合金を溜金属
として用いてもよい。溶融金属は互いに非常によく混和
することがあり、この際、混合が生じるに十分な時間が
ある限り、溜金属はマトリックス金属の第一源と混合す
る。従って、マトリックスの第一源とは異なる組成の溜
金属を用いることにより、種々の操作要件を満たすよう
に金属マトリックスの性質を合わせ、それにより、金属
マトリックス複合体の性質を作り出すことができる。
に完全に浸透させたり及び/又はマトリックスの第一源
とは異なる組成を有する第二金属を供給することが可能
である。即ち、ある場合には、マトリックス金属の第一
源とは組成が異なるマトリックス金属を溜に用いること
が望ましい場合がある。例えば、アルミニウム合金をマ
トリックス金属の第一源として用いる場合、実際に処理
温度で溶融するいずれの他の金属又は金属合金を溜金属
として用いてもよい。溶融金属は互いに非常によく混和
することがあり、この際、混合が生じるに十分な時間が
ある限り、溜金属はマトリックス金属の第一源と混合す
る。従って、マトリックスの第一源とは異なる組成の溜
金属を用いることにより、種々の操作要件を満たすよう
に金属マトリックスの性質を合わせ、それにより、金属
マトリックス複合体の性質を作り出すことができる。
又、本発明と組み合わせてバリヤーを使用することも
できる。具体的には、本発明で使用するバリヤー手段
は、充填材の規定された表面境界を超えて、溶融マトリ
ックス合金(例えば、アルミニウム合金)が移動、動き
等をするのを妨害、阻止、防止又は終了させるいずれか
の適当な手段でよい。適当なバリヤー手段としては、本
発明のプロセス条件下で、一体性を維持し、揮発せず且
つ好ましくは本発明で使用するガスを透過するととも
に、セラミック充填材の規定された表面を超えて連続し
て浸透又はその他の動きをするのを局部的に阻止、停
止、妨害、防止等をすることが可能な材料、化合物、元
素、組成物等が挙げられる。バリヤー手段は、自発浸透
中、又は下記で詳述するような自発浸透金属マトリック
ス複合体の熱成形に関連して使用する金型又は他の固定
具において使用できる。
できる。具体的には、本発明で使用するバリヤー手段
は、充填材の規定された表面境界を超えて、溶融マトリ
ックス合金(例えば、アルミニウム合金)が移動、動き
等をするのを妨害、阻止、防止又は終了させるいずれか
の適当な手段でよい。適当なバリヤー手段としては、本
発明のプロセス条件下で、一体性を維持し、揮発せず且
つ好ましくは本発明で使用するガスを透過するととも
に、セラミック充填材の規定された表面を超えて連続し
て浸透又はその他の動きをするのを局部的に阻止、停
止、妨害、防止等をすることが可能な材料、化合物、元
素、組成物等が挙げられる。バリヤー手段は、自発浸透
中、又は下記で詳述するような自発浸透金属マトリック
ス複合体の熱成形に関連して使用する金型又は他の固定
具において使用できる。
適当なバリヤー手段としては、用いられるプロセス条
件下で移動している溶融金属によって実質的に湿潤され
ない材料が挙げられる。この種のバリヤーは、溶融マト
リックス合金に対してほとんど親和性を示さず且つ溶融
マトリックス金属を充填材の規定された表面境界を超え
ては実質的に移動させない。バリヤーは、金属マトリッ
クス複合体製品の最終機械加工又は研磨の必要性を減少
させる。上記したように、このバリヤーは、通気性若し
くは多孔性であるか又は穴あけにより通気性にして、ガ
スを溶融マトリックス合金に接触させることができなけ
ればならない。
件下で移動している溶融金属によって実質的に湿潤され
ない材料が挙げられる。この種のバリヤーは、溶融マト
リックス合金に対してほとんど親和性を示さず且つ溶融
マトリックス金属を充填材の規定された表面境界を超え
ては実質的に移動させない。バリヤーは、金属マトリッ
クス複合体製品の最終機械加工又は研磨の必要性を減少
させる。上記したように、このバリヤーは、通気性若し
くは多孔性であるか又は穴あけにより通気性にして、ガ
スを溶融マトリックス合金に接触させることができなけ
ればならない。
アルミニウムマトリックスに特に有効なバリヤーの適
当なものとしては、炭素、特に黒鉛として知られている
結晶性同素体状炭素を含有するものが挙げられる。黒鉛
は、説明したプロセス条件下では、溶融アルミニウム合
金によっては実質的に湿潤されない。特に好ましい黒鉛
としては、グラフォイル(Grafoil)(ユニオンカーバ
イド社の登録商標)として販売されている黒鉛箔製品が
挙げられる。黒鉛箔は、充填材の規定された表面境界を
超えて溶融アルミニウム合金が移動するのを防止するシ
ーリング性を示す。又、黒鉛箔は、耐熱性であり且つ化
学的に不活性である。グラフォイル(商標)黒鉛箔は、
可撓性、適合性(compatible)、従型性(conformabl
e)、弾性(resilient)である。グラフォイル黒鉛テー
プは、バリヤーの用途に適合するように種々の形状に作
製することができる。しかしながら、黒鉛バリヤー手段
は、充填材又はプレフォームの周囲及び境界に、スラリ
ー、ペースト又は塗膜としてでも用いることができる。
グラフォイルは、可撓性黒鉛シートの形態であるので特
に好ましい。使用に際して、この紙様黒鉛は、充填材又
はプレフォームの周囲に簡単に成形される。
当なものとしては、炭素、特に黒鉛として知られている
結晶性同素体状炭素を含有するものが挙げられる。黒鉛
は、説明したプロセス条件下では、溶融アルミニウム合
金によっては実質的に湿潤されない。特に好ましい黒鉛
としては、グラフォイル(Grafoil)(ユニオンカーバ
イド社の登録商標)として販売されている黒鉛箔製品が
挙げられる。黒鉛箔は、充填材の規定された表面境界を
超えて溶融アルミニウム合金が移動するのを防止するシ
ーリング性を示す。又、黒鉛箔は、耐熱性であり且つ化
学的に不活性である。グラフォイル(商標)黒鉛箔は、
可撓性、適合性(compatible)、従型性(conformabl
e)、弾性(resilient)である。グラフォイル黒鉛テー
プは、バリヤーの用途に適合するように種々の形状に作
製することができる。しかしながら、黒鉛バリヤー手段
は、充填材又はプレフォームの周囲及び境界に、スラリ
ー、ペースト又は塗膜としてでも用いることができる。
グラフォイルは、可撓性黒鉛シートの形態であるので特
に好ましい。使用に際して、この紙様黒鉛は、充填材又
はプレフォームの周囲に簡単に成形される。
窒素雰囲気におけるアルミニウム金属マトリックス合
金に関する他の好ましいバリヤーとして、このバリヤー
材を用いたときに使用する一定のプロセス条件下で、溶
融アルミニウム金属合金により一般的に湿潤されない遷
移金属硼化物〔例えば、二硼化チタン(TiB2)〕であ
る。この種のバリヤーの場合、プロセス温度は約875℃
を超えてはならず、この温度を超えると、バリヤー材の
有効性が低下し、実際に、温度を上げるとバリヤーへの
浸透が生じる。更に、バリヤー材の粒度は、バリヤー材
が自発浸透を妨げる能力に影響する。遷移金属硼化物
は、一般的には粒状(1〜30ミクロン)である。バリヤ
ー材は、スラリー又はペーストの形態で、好ましくはプ
レフォームとして賦形したセラミック充填材の通気性素
材の境界に適用してもよい。
金に関する他の好ましいバリヤーとして、このバリヤー
材を用いたときに使用する一定のプロセス条件下で、溶
融アルミニウム金属合金により一般的に湿潤されない遷
移金属硼化物〔例えば、二硼化チタン(TiB2)〕であ
る。この種のバリヤーの場合、プロセス温度は約875℃
を超えてはならず、この温度を超えると、バリヤー材の
有効性が低下し、実際に、温度を上げるとバリヤーへの
浸透が生じる。更に、バリヤー材の粒度は、バリヤー材
が自発浸透を妨げる能力に影響する。遷移金属硼化物
は、一般的には粒状(1〜30ミクロン)である。バリヤ
ー材は、スラリー又はペーストの形態で、好ましくはプ
レフォームとして賦形したセラミック充填材の通気性素
材の境界に適用してもよい。
窒素雰囲気におけるアルミニウム金属マトリックス合
金に関する他の好ましいバリヤーとして、充填材又はプ
レフォームの外表面上にフィルム又は層として適用され
る低揮発性有機化合物が挙げられる。窒素中、特に本発
明のプロセス条件で焼成すると、有機化合物が分解して
カーボンスート(soot)フィルムが残る。有機化合物
は、塗装、噴霧、浸漬等の従来の手段により適用でき
る。
金に関する他の好ましいバリヤーとして、充填材又はプ
レフォームの外表面上にフィルム又は層として適用され
る低揮発性有機化合物が挙げられる。窒素中、特に本発
明のプロセス条件で焼成すると、有機化合物が分解して
カーボンスート(soot)フィルムが残る。有機化合物
は、塗装、噴霧、浸漬等の従来の手段により適用でき
る。
更に、微粉砕した粒状物質は、粒状物質への浸透が充
填材への浸透より遅い速度で生じる限り、バリヤーとし
て機能することができる。
填材への浸透より遅い速度で生じる限り、バリヤーとし
て機能することができる。
したがって、バリヤー手段は、規定された表面境界を
バリヤー手段の層で被覆する等の何れかの適当な手段に
より適用できる。このようなバリヤー手段の層は、塗
装、浸漬、スクリーン印刷、蒸着、又は液体、スラリー
若しくはペーストの形態でバリヤー手段に塗布すること
により、又は揮発性バリヤー手段のスパッタリングによ
り、又は固形粒子バリヤー手段の層を単に付着させるこ
とにより、又はバリヤー手段の固形薄シート若しくはフ
ィルムを、規定された表面境界上に適用することにより
適用できる。所定の位置にバリヤー手段を用いた場合、
浸透マトリックス金属が規定された表面境界に到達し且
つバリヤー手段に接触すると、自発浸透が実質的に終了
する。
バリヤー手段の層で被覆する等の何れかの適当な手段に
より適用できる。このようなバリヤー手段の層は、塗
装、浸漬、スクリーン印刷、蒸着、又は液体、スラリー
若しくはペーストの形態でバリヤー手段に塗布すること
により、又は揮発性バリヤー手段のスパッタリングによ
り、又は固形粒子バリヤー手段の層を単に付着させるこ
とにより、又はバリヤー手段の固形薄シート若しくはフ
ィルムを、規定された表面境界上に適用することにより
適用できる。所定の位置にバリヤー手段を用いた場合、
浸透マトリックス金属が規定された表面境界に到達し且
つバリヤー手段に接触すると、自発浸透が実質的に終了
する。
以下、実施例により種々の態様を説明する。しかしな
がら、実施例は、本発明を説明するものであって、特許
請求の範囲に記載した本発明の範囲を限定するものでは
ない。
がら、実施例は、本発明を説明するものであって、特許
請求の範囲に記載した本発明の範囲を限定するものでは
ない。
実施例1 第1図は、本発明による自発浸透により金属マトリッ
クス複合物体を形成するのに使用したセットアップの断
面図である。具体的には、概略寸法で、高さが13/4イン
チ(83mm)、広い端部での内径が約11/4インチ(70m
m)、狭い端部での内径が25/16インチ(40mm)であるス
チロフォーム(styrofoam)カップを、レメット社(Rem
et Co.)製コロイド状20%アルミナ及びノートン社製で
39クリストロン(39Crystolon)の商品名で販売されて
いる1000グリット(5μm)炭化珪素粉末を実質的に等
重量の割合で含有しているスリップ又はスラリーに浸漬
した。次に、スリップを塗布した取り外し可能なマンド
レルに、乾燥90グリット(216μm)炭化珪素粉末(37
クリストロン)を振りかけ、スラリー塗膜に付着させ
た。ディップ・ダスト工程を連続して3回繰り返し、そ
の後、振りかける粉末を、24グリット(1035μm)炭化
珪素(37クリストロン)に変更した。次に、ディップ・
ダスト工程を更に3回繰り返した。デベロッピング・イ
ンベストメント・シェル(developing investment shel
l)を、各ディップ・ダスト工程後に、約65℃で約1/2時
間乾燥した。
クス複合物体を形成するのに使用したセットアップの断
面図である。具体的には、概略寸法で、高さが13/4イン
チ(83mm)、広い端部での内径が約11/4インチ(70m
m)、狭い端部での内径が25/16インチ(40mm)であるス
チロフォーム(styrofoam)カップを、レメット社(Rem
et Co.)製コロイド状20%アルミナ及びノートン社製で
39クリストロン(39Crystolon)の商品名で販売されて
いる1000グリット(5μm)炭化珪素粉末を実質的に等
重量の割合で含有しているスリップ又はスラリーに浸漬
した。次に、スリップを塗布した取り外し可能なマンド
レルに、乾燥90グリット(216μm)炭化珪素粉末(37
クリストロン)を振りかけ、スラリー塗膜に付着させ
た。ディップ・ダスト工程を連続して3回繰り返し、そ
の後、振りかける粉末を、24グリット(1035μm)炭化
珪素(37クリストロン)に変更した。次に、ディップ・
ダスト工程を更に3回繰り返した。デベロッピング・イ
ンベストメント・シェル(developing investment shel
l)を、各ディップ・ダスト工程後に、約65℃で約1/2時
間乾燥した。
最後のディップ・ダスト工程後、インベストメント・
シェルを、反射炉中において、約850℃の温度で約1時
間焼成して、揮発によりスチロフォームカップを除去し
た。厚みが約3/16インチ(4.8mm)である得られたイン
ベストメント・シェル4を、次に、ほぼ中間点まで、ノ
ートン社製で39クリストロンの商品名で販売されている
1000グリット生炭化珪素とジョンソン・マセイ社(John
son Mathey Co.)の一部門であるエーサー(Aesar)製
の−350メッシュ(43μm)マグネシウム粉末約2重量
%との混合物からなる充填材2層で満たした。この混合
物は、事前に、ボールミルで約24時間完全に混合したも
のである。次に、充填材2層を軽く充填(手で押し
て)、インベストメント・シェル4内に、より密な充填
材物体を作製した。この圧縮工程後、約15重量%の珪
素、5重量%のマグネシウム及び残りがアルミニウムか
らなり、概略寸法が1.5インチ(38mm)×1.5インチ)38
mm)×1インチ(25mm)であるマトリックス金属のイン
ゴット3を、充填材2層の上部に配置した。マトリック
ス合金インゴット3を充填材層の表面に配置する前に、
インゴットを、まず、軽くサンドブラストをかけた後、
エタノール中で洗浄して、存在している可能性のある切
削油等の表面の不純物を除去した。
シェルを、反射炉中において、約850℃の温度で約1時
間焼成して、揮発によりスチロフォームカップを除去し
た。厚みが約3/16インチ(4.8mm)である得られたイン
ベストメント・シェル4を、次に、ほぼ中間点まで、ノ
ートン社製で39クリストロンの商品名で販売されている
1000グリット生炭化珪素とジョンソン・マセイ社(John
son Mathey Co.)の一部門であるエーサー(Aesar)製
の−350メッシュ(43μm)マグネシウム粉末約2重量
%との混合物からなる充填材2層で満たした。この混合
物は、事前に、ボールミルで約24時間完全に混合したも
のである。次に、充填材2層を軽く充填(手で押し
て)、インベストメント・シェル4内に、より密な充填
材物体を作製した。この圧縮工程後、約15重量%の珪
素、5重量%のマグネシウム及び残りがアルミニウムか
らなり、概略寸法が1.5インチ(38mm)×1.5インチ)38
mm)×1インチ(25mm)であるマトリックス金属のイン
ゴット3を、充填材2層の上部に配置した。マトリック
ス合金インゴット3を充填材層の表面に配置する前に、
インゴットを、まず、軽くサンドブラストをかけた後、
エタノール中で洗浄して、存在している可能性のある切
削油等の表面の不純物を除去した。
マトリックス合金インゴット3及び充填材2の入った
インベストメント・シェル4を、耐火粒子5床内に配置
した。この際、耐火粒子床の表面が、インベストメント
・シェル4の側面の中間より上となるようにした。黒鉛
ボート1内に入れた耐火粒子は、ノートン社製で38アラ
ンダム(Alundum)の商品名で知られている24グリット
(1035μm)アルミナからなるものであった。
インベストメント・シェル4を、耐火粒子5床内に配置
した。この際、耐火粒子床の表面が、インベストメント
・シェル4の側面の中間より上となるようにした。黒鉛
ボート1内に入れた耐火粒子は、ノートン社製で38アラ
ンダム(Alundum)の商品名で知られている24グリット
(1035μm)アルミナからなるものであった。
次に、黒鉛耐火ボートとその内容物からなるセットア
ップを、室温で、制御雰囲気電気抵抗加熱真空炉に配置
し、真空炉内を、高真空(約1×10-4トール)とした。
炉に窒素を、約1気圧まで装入し、炉内に窒素ガスが約
1.5リットル/分の流量で連続して流れるようにした。
次に、炉温を、約3時間で約750℃に上昇させ、約750℃
で約20時間保持した。20時間加熱後、電源を切り、炉内
のセットアップを、約12時間かけて約40℃まで自然冷却
した。40℃に到達後、セットアップを炉から取り出し、
分解した。充填材混合物を埋め込んだマトリックス金属
を含有する金属マトリックス複合物体を、セットアップ
から回収した。
ップを、室温で、制御雰囲気電気抵抗加熱真空炉に配置
し、真空炉内を、高真空(約1×10-4トール)とした。
炉に窒素を、約1気圧まで装入し、炉内に窒素ガスが約
1.5リットル/分の流量で連続して流れるようにした。
次に、炉温を、約3時間で約750℃に上昇させ、約750℃
で約20時間保持した。20時間加熱後、電源を切り、炉内
のセットアップを、約12時間かけて約40℃まで自然冷却
した。40℃に到達後、セットアップを炉から取り出し、
分解した。充填材混合物を埋め込んだマトリックス金属
を含有する金属マトリックス複合物体を、セットアップ
から回収した。
第2図は、実施例1により製造した金属マトリックス
複合物体の顕微鏡写真である。
複合物体の顕微鏡写真である。
このようにして、本実施例では、アルミニウム合金/
マグネシウム/窒素系において充填材を自発浸透して、
金属マトリックス複合体を形成できることが示された。
マグネシウム/窒素系において充填材を自発浸透して、
金属マトリックス複合体を形成できることが示された。
実施例2 第3図は、本発明による自発浸透により金属マトリッ
クス複合物体を形成するのに使用したアセンブリーの断
面図である。具体的には、概略寸法が2インチ(51mm)
×1インチ(25mm)×2インチ(51mm)であるボックス
4を、厚みが15/1000インチ(0.38mm)でグレードがジ
ーテービー(GTB)である黒鉛箔製品〔ユニオンカーバ
イド社製のグラフォイル(商標)〕から作製した。この
ボックスは、グラフォイル(商標)の適当なサイズの形
材を一緒にステープルで留め、グラフォイル(商標)ボ
ックスの継目を、黒鉛粉末〔ロンザ社(Lonza,Inc.)
製;グレードKS−44〕とコロイド状シリカ〔デュポン社
製ルドックス(Ludox HS)〕を混合して調製したスラリ
ーでシールすることにより作製した。コロイド状シリカ
に対する黒鉛の重量比は、約1/3であった。グラフォイ
ルボックスを、アルミナ耐火ボート1に入れた粒状炭化
硼素5〔アトランティック・イクイップメント・エンジ
ニアーズ(Atlantic Equipment Engineers)社製〕層
〔厚み約1/2インチ(13mm)〕の上部に配置した。概略
寸法が2インチ(51mm)×1インチ(25mm)×1/2イン
チ(13mm)であり、約3重量%のカルシウムと残部がア
ルミニウムであるマトリックス金属インゴット3を、グ
ラフォイル(商標)ボックス4の底に配置した。ノート
ン社勢の38アランダムの商品名で知られている220グリ
ット(66μm)アルミナ材2を、グラフォイル(商標)
ボックス4のマトリックス金属インゴット3の上部に、
インゴットが、厚み約1インチ(25mm)の38アランダム
充填材2層で覆われるまで注いだ。次に、更に、炭化硼
素5を、アルミナ耐火ボートのグラフォイル(商標)4
の外側に、炭化硼素層の表面がグラフォイル(商標)ボ
ックス1の上部よりわずかに下となるまで加えた。
クス複合物体を形成するのに使用したアセンブリーの断
面図である。具体的には、概略寸法が2インチ(51mm)
×1インチ(25mm)×2インチ(51mm)であるボックス
4を、厚みが15/1000インチ(0.38mm)でグレードがジ
ーテービー(GTB)である黒鉛箔製品〔ユニオンカーバ
イド社製のグラフォイル(商標)〕から作製した。この
ボックスは、グラフォイル(商標)の適当なサイズの形
材を一緒にステープルで留め、グラフォイル(商標)ボ
ックスの継目を、黒鉛粉末〔ロンザ社(Lonza,Inc.)
製;グレードKS−44〕とコロイド状シリカ〔デュポン社
製ルドックス(Ludox HS)〕を混合して調製したスラリ
ーでシールすることにより作製した。コロイド状シリカ
に対する黒鉛の重量比は、約1/3であった。グラフォイ
ルボックスを、アルミナ耐火ボート1に入れた粒状炭化
硼素5〔アトランティック・イクイップメント・エンジ
ニアーズ(Atlantic Equipment Engineers)社製〕層
〔厚み約1/2インチ(13mm)〕の上部に配置した。概略
寸法が2インチ(51mm)×1インチ(25mm)×1/2イン
チ(13mm)であり、約3重量%のカルシウムと残部がア
ルミニウムであるマトリックス金属インゴット3を、グ
ラフォイル(商標)ボックス4の底に配置した。ノート
ン社勢の38アランダムの商品名で知られている220グリ
ット(66μm)アルミナ材2を、グラフォイル(商標)
ボックス4のマトリックス金属インゴット3の上部に、
インゴットが、厚み約1インチ(25mm)の38アランダム
充填材2層で覆われるまで注いだ。次に、更に、炭化硼
素5を、アルミナ耐火ボートのグラフォイル(商標)4
の外側に、炭化硼素層の表面がグラフォイル(商標)ボ
ックス1の上部よりわずかに下となるまで加えた。
次に、アルミナ耐火ボート1とその内容物からなるセ
ットアップを、室温で、電気抵抗加熱管状炉内に配置し
た。この炉を、約1×10-1トールまで排気し、その後、
室温で、窒素ガスを約1気圧まで裏込めした。炉を窒素
で裏込めした後、炉内に窒素ガスが800cc/分の流量で連
続して流れるようにした。次に、炉温を、約250℃/時
間の速度で約900℃に上昇させ、約900℃で約5時間保持
し、その後、約250℃/時間の速度で室温まで冷却し
た。室温に到達後、セットアップを炉から取り出し、分
解した。その後、マトリックス金属に38アランダム充填
材を埋め込んだ金属マトリックス複合体を回収した。
ットアップを、室温で、電気抵抗加熱管状炉内に配置し
た。この炉を、約1×10-1トールまで排気し、その後、
室温で、窒素ガスを約1気圧まで裏込めした。炉を窒素
で裏込めした後、炉内に窒素ガスが800cc/分の流量で連
続して流れるようにした。次に、炉温を、約250℃/時
間の速度で約900℃に上昇させ、約900℃で約5時間保持
し、その後、約250℃/時間の速度で室温まで冷却し
た。室温に到達後、セットアップを炉から取り出し、分
解した。その後、マトリックス金属に38アランダム充填
材を埋め込んだ金属マトリックス複合体を回収した。
第4図は、実施例2により製造した金属マトリックス
複合体の顕微鏡写真である。
複合体の顕微鏡写真である。
このようにして、本実施例では、アルミニウム合金/
カルシウム/窒素系において充填材の素材に自発浸透し
て、金属マトリックス複合体を形成できることが示され
た。
カルシウム/窒素系において充填材の素材に自発浸透し
て、金属マトリックス複合体を形成できることが示され
た。
実施例3 第5図は、本発明による自発浸透により金属マトリッ
クス複合体を形成するのに使用したアセンブリーの断面
図である。プレフォームを作製するために、窒化アルミ
ニウム粉末(ハーマン・スターク社(Herman Stark)製
「A」粉末)約94重量%、窒化珪素粉末〔アトランティ
ック・イクイップメント・エンジニアーズ(Atlantic E
quipment Engineers)社製〕5重量%及びPVPK30〔ジー
エーエフ(GAF)社製ポリビニルプロピレン(分子量3
0)〕約1重量%を、100%エタノールと混合して、固形
分約50体積%及びエタノール50体積%を含有するスラリ
ーを形成した。このスラリーを、四面角型鋼製フレーム
と底面にせっこうボードを用いて形成した、概略寸法が
3インチ(76mm)×3インチ(76mm)×1インチ(25m
m)の金型に注いだ。四面角型鋼製フレームは、せっこ
うボードに接続せず、持ち上げることにより容易に取り
外すことができた。このせっこうボードは、スラリーか
ら湿気を除去するために使用した。乾燥すると、スラリ
ーから、概略寸法が3インチ(76mm)×3インチ(76m
m)×1インチ(25mm)のプレフォームが形成された。
大きなプレフォームから、概略寸法が1.5インチ(38m
m)×3/4インチ(19mm)×1/2インチ(13mm)のプレフ
ォーム5を切り取った。ストンロンチウム約3重量%、
珪素8重量%、ニッケル8重量%及び残部がアルミニウ
ムからなり、概略寸法が1インチ(25mm)×2インチ
(51mm)×1/2インチ(13mm)であるマトリックス金属
3のインゴットの一表面に、鉄粉〔ウイスコン州のミル
ウォーキーにあるセラック社(Serac Inc.)〕50重量%
及び窒化アルミニウム粉末〔ニューヨーク州のトナワン
ダにあるエクソロン・イーエスケー社(Exolon−ESK Co
mpany)〕50重量%を含有する混合物の層7を約0.25mm
の厚さに塗布した。次に、プレフォーム6を、この窒化
アルミニウム/鉄粉層7の上部に配置し、マトリックス
金属/プレフォームアセンブリーを、ユニオンカーバイ
ド社からグラフォイル(商標)の商品名で販売されてい
る厚みが15/1000インチ(0.38mm)でグレードがGTBの黒
鉛テープ製品から作製したボックス4に入れた粒状炭化
硼素5〔アトランティック・イクイップメント・エンジ
ニアーズ(Atlantic Equipment Engineers)社製〕の厚
み約1インチ(25mm)の層の上部に配置した。このボッ
クスは、グラフォイル(商標)の適当なサイズの形材を
一緒にステープルで留め、グラフォイル(商標)ボック
スの継目を、黒鉛粉末〔ロンザ社(Lonza,Inc.)製;グ
レードKS−44〕とコロイド状シリカ〔デュポン社製ルド
ックス(Ludox HS)〕を混合して調製したスラリーでシ
ールすることにより作製した。コロイド状シリカに対す
る黒鉛の重量比は、約1/3であった。このボックス4の
大きさは、該アセンブリーに接触せずに、マトリックス
金属/プレフォームアセンブリーを収容するのに十分な
ものであった。グラフォイル(商標)ボックス4をアル
ミナ耐火ボート1の底に置いた。更に炭化硼素5を、マ
トリックス金属/プレフォームアセンブリーが、炭化硼
素5に完全に取り囲まれ且つ埋め込まれるまで、グラフ
ォイル(商標)ボックス4に添加した。その結果、プレ
フォームの上表面が、厚み約1/2インチ(13mm)の炭化
硼素の層で覆われた。
クス複合体を形成するのに使用したアセンブリーの断面
図である。プレフォームを作製するために、窒化アルミ
ニウム粉末(ハーマン・スターク社(Herman Stark)製
「A」粉末)約94重量%、窒化珪素粉末〔アトランティ
ック・イクイップメント・エンジニアーズ(Atlantic E
quipment Engineers)社製〕5重量%及びPVPK30〔ジー
エーエフ(GAF)社製ポリビニルプロピレン(分子量3
0)〕約1重量%を、100%エタノールと混合して、固形
分約50体積%及びエタノール50体積%を含有するスラリ
ーを形成した。このスラリーを、四面角型鋼製フレーム
と底面にせっこうボードを用いて形成した、概略寸法が
3インチ(76mm)×3インチ(76mm)×1インチ(25m
m)の金型に注いだ。四面角型鋼製フレームは、せっこ
うボードに接続せず、持ち上げることにより容易に取り
外すことができた。このせっこうボードは、スラリーか
ら湿気を除去するために使用した。乾燥すると、スラリ
ーから、概略寸法が3インチ(76mm)×3インチ(76m
m)×1インチ(25mm)のプレフォームが形成された。
大きなプレフォームから、概略寸法が1.5インチ(38m
m)×3/4インチ(19mm)×1/2インチ(13mm)のプレフ
ォーム5を切り取った。ストンロンチウム約3重量%、
珪素8重量%、ニッケル8重量%及び残部がアルミニウ
ムからなり、概略寸法が1インチ(25mm)×2インチ
(51mm)×1/2インチ(13mm)であるマトリックス金属
3のインゴットの一表面に、鉄粉〔ウイスコン州のミル
ウォーキーにあるセラック社(Serac Inc.)〕50重量%
及び窒化アルミニウム粉末〔ニューヨーク州のトナワン
ダにあるエクソロン・イーエスケー社(Exolon−ESK Co
mpany)〕50重量%を含有する混合物の層7を約0.25mm
の厚さに塗布した。次に、プレフォーム6を、この窒化
アルミニウム/鉄粉層7の上部に配置し、マトリックス
金属/プレフォームアセンブリーを、ユニオンカーバイ
ド社からグラフォイル(商標)の商品名で販売されてい
る厚みが15/1000インチ(0.38mm)でグレードがGTBの黒
鉛テープ製品から作製したボックス4に入れた粒状炭化
硼素5〔アトランティック・イクイップメント・エンジ
ニアーズ(Atlantic Equipment Engineers)社製〕の厚
み約1インチ(25mm)の層の上部に配置した。このボッ
クスは、グラフォイル(商標)の適当なサイズの形材を
一緒にステープルで留め、グラフォイル(商標)ボック
スの継目を、黒鉛粉末〔ロンザ社(Lonza,Inc.)製;グ
レードKS−44〕とコロイド状シリカ〔デュポン社製ルド
ックス(Ludox HS)〕を混合して調製したスラリーでシ
ールすることにより作製した。コロイド状シリカに対す
る黒鉛の重量比は、約1/3であった。このボックス4の
大きさは、該アセンブリーに接触せずに、マトリックス
金属/プレフォームアセンブリーを収容するのに十分な
ものであった。グラフォイル(商標)ボックス4をアル
ミナ耐火ボート1の底に置いた。更に炭化硼素5を、マ
トリックス金属/プレフォームアセンブリーが、炭化硼
素5に完全に取り囲まれ且つ埋め込まれるまで、グラフ
ォイル(商標)ボックス4に添加した。その結果、プレ
フォームの上表面が、厚み約1/2インチ(13mm)の炭化
硼素の層で覆われた。
次に、アルミナ耐火ボート1とその内容物からなるセ
ットアップを、室温で、管状炉内に配置した。この炉
を、約1×10-1トールまで排気し、室温で、窒素ガスを
約1気圧まで裏込めした。炉を窒素で裏込めした後、炉
内に窒素ガスが600cc/分の流量で連続して流れるように
した。次に、炉温を、約200℃/時間の速度で約1200℃
に上昇させた。この炉温を、約1200℃で約10時間保持
し、その後、約250℃/時間の速度で室温まで冷却し
た。室温に到達後、セットアップを炉から取り出し、分
解した。このようにして、プレフォームを埋め込んだマ
トリックス金属を含有する金属マトリックス複合体が得
られた。
ットアップを、室温で、管状炉内に配置した。この炉
を、約1×10-1トールまで排気し、室温で、窒素ガスを
約1気圧まで裏込めした。炉を窒素で裏込めした後、炉
内に窒素ガスが600cc/分の流量で連続して流れるように
した。次に、炉温を、約200℃/時間の速度で約1200℃
に上昇させた。この炉温を、約1200℃で約10時間保持
し、その後、約250℃/時間の速度で室温まで冷却し
た。室温に到達後、セットアップを炉から取り出し、分
解した。このようにして、プレフォームを埋め込んだマ
トリックス金属を含有する金属マトリックス複合体が得
られた。
第6図は、実施例3により製造した金属マトリックス
複合体の顕微鏡写真である。
複合体の顕微鏡写真である。
このように、本実施例では、アルミニウム合金/スト
ロンチウム/窒素系において、マトリックス金属を充填
材のプレフォームに自発浸透できることが示された。
ロンチウム/窒素系において、マトリックス金属を充填
材のプレフォームに自発浸透できることが示された。
実施例4 第7図は、本発明による自発浸透により金属マトリッ
クス複合体を形成するのに使用したセットアップの断面
図である。プレフォームを作製するために、アルコア
(Alcoa)社製のA−17か焼アルミナ約85重量%を、分
散剤として少量のダービン(Darvin)−821A(コネティ
カット州のノアウオークにあるアールティー・バンデル
ビルト社(R.T.Vanderbilt and Co.)を含有する水約15
重量%と混合して、スラリーを生成した。このスラリー
を、概略寸法が約3インチ(76mm)×2インチ(51mm)
×1/2インチ(13mm)のセッコウ又はパリス(paris)製
長方形金型に流し込んだ。金型中でこのスラリーを8時
間乾燥させた後、プレフォーム3として取り出した。次
に、プレフォーム3を、更に24時間、空気中で乾燥させ
てから、本発明に使用した。
クス複合体を形成するのに使用したセットアップの断面
図である。プレフォームを作製するために、アルコア
(Alcoa)社製のA−17か焼アルミナ約85重量%を、分
散剤として少量のダービン(Darvin)−821A(コネティ
カット州のノアウオークにあるアールティー・バンデル
ビルト社(R.T.Vanderbilt and Co.)を含有する水約15
重量%と混合して、スラリーを生成した。このスラリー
を、概略寸法が約3インチ(76mm)×2インチ(51mm)
×1/2インチ(13mm)のセッコウ又はパリス(paris)製
長方形金型に流し込んだ。金型中でこのスラリーを8時
間乾燥させた後、プレフォーム3として取り出した。次
に、プレフォーム3を、更に24時間、空気中で乾燥させ
てから、本発明に使用した。
各々概略寸法が約3インチ(76mm)×2インチ(51m
m)×1/2インチ(13mm)で、合金に最初から含有されて
いる亜鉛の他に約3重量%の亜鉛を含有する市販の170.
1アルミニウム合金からなる3つのマトリックス金属イ
ンゴット2のスタックの最上インゴットの上表面上に、
リーコーテ(Leecote)(商標)LX−60WPS〔オハイオ州
のマジソンにあるアクメ・レジン・コーポレーション
(Acme Resin Corporation)社製〕として知られている
耐火材料を、約0.05インチ(1.3mm)の厚みの層8とな
るように塗装した。次に、プレフォーム3を、このリー
コート(Leecote)層8の上部に配置し、マトリックス
合金インゴット/プレフォームアセンブリーを、アルミ
ナ耐火ボート1内に入れたニコ社(NYCO,Inc.)製のニ
アド(Nyad)SP粗粒度ウオラストナイト(wollastonit
e)粒子5の厚み1/2インチ(13mm)の層の上部に配置し
た。このマトリックス合金インゴット/プレフォームア
センブリーを、ウオラストナイト層に対して並置した。
この際、最も下のマトリックス合金インゴットがウオラ
ストナイト層に接触するようにした。次に、更なるウオ
ラストナイト5をアルミナ耐火ボート1に、ウオラスト
ナイトの表面がプレフォーム3の上表面とほぼ同じ高さ
となるまで加えた。
m)×1/2インチ(13mm)で、合金に最初から含有されて
いる亜鉛の他に約3重量%の亜鉛を含有する市販の170.
1アルミニウム合金からなる3つのマトリックス金属イ
ンゴット2のスタックの最上インゴットの上表面上に、
リーコーテ(Leecote)(商標)LX−60WPS〔オハイオ州
のマジソンにあるアクメ・レジン・コーポレーション
(Acme Resin Corporation)社製〕として知られている
耐火材料を、約0.05インチ(1.3mm)の厚みの層8とな
るように塗装した。次に、プレフォーム3を、このリー
コート(Leecote)層8の上部に配置し、マトリックス
合金インゴット/プレフォームアセンブリーを、アルミ
ナ耐火ボート1内に入れたニコ社(NYCO,Inc.)製のニ
アド(Nyad)SP粗粒度ウオラストナイト(wollastonit
e)粒子5の厚み1/2インチ(13mm)の層の上部に配置し
た。このマトリックス合金インゴット/プレフォームア
センブリーを、ウオラストナイト層に対して並置した。
この際、最も下のマトリックス合金インゴットがウオラ
ストナイト層に接触するようにした。次に、更なるウオ
ラストナイト5をアルミナ耐火ボート1に、ウオラスト
ナイトの表面がプレフォーム3の上表面とほぼ同じ高さ
となるまで加えた。
次に、アルミナ耐火ボートとその内容物からなるセッ
トアップを、大気圧で空気雰囲気を有する電気抵抗加熱
炉内に配置した。炉温を、約10時間で約1050℃に上昇さ
せ、約1050℃で約60時間保持し、その後、約10時間で約
40まで冷却した。約40℃に到達したら、セットアップを
炉から取り出し、分解した。プレフォームを埋め込んだ
マトリックス合金を含有する金属マトリックス複合体を
回収した。
トアップを、大気圧で空気雰囲気を有する電気抵抗加熱
炉内に配置した。炉温を、約10時間で約1050℃に上昇さ
せ、約1050℃で約60時間保持し、その後、約10時間で約
40まで冷却した。約40℃に到達したら、セットアップを
炉から取り出し、分解した。プレフォームを埋め込んだ
マトリックス合金を含有する金属マトリックス複合体を
回収した。
第8図は、実施例4により製造した金属マトリックス
複合体の顕微鏡写真である。
複合体の顕微鏡写真である。
このようにして、本実施例では、アルミニウム合金/
亜鉛/酸素系において、充填材プレフォームに自発浸透
できることが示された。
亜鉛/酸素系において、充填材プレフォームに自発浸透
できることが示された。
実施例5 本実施例では、自発浸透法により金属マトリックス複
合物体を形成するのに、種々の形状の充填材を用いるこ
とができることを示す。表1に、複数の金属マトリック
ス複合物体を形成するのに用いた、種々のマトリックス
金属、充填材形状、処理温度及び処理時間をはじめとす
る実験条件を示す。
合物体を形成するのに、種々の形状の充填材を用いるこ
とができることを示す。表1に、複数の金属マトリック
ス複合物体を形成するのに用いた、種々のマトリックス
金属、充填材形状、処理温度及び処理時間をはじめとす
る実験条件を示す。
試料A(011189−AAI) 第9図は、下記で説明する金属マトリックス複合体試
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。
即ち、寸法が長さ約5インチ(127mm)×幅約5イン
チ(127mm)×深さ約3.25インチ(83mm)の内部キャビ
ティー及び底部に設けた直径約0.75インチ(19mm)で深
さが約0.75インチ(19mm)である穴11を5個有するシリ
カ金型10を製造した。この金型は、まず、シリカ粉末
〔オハイオ州のモーニー(Maunee)にあるランソム・ア
ンド・ラドルフ(Ransom & Randolph)社製ランコシル
4(RANCO−SIL4)(商標)約2.5〜3重量部、コロイド
シリカ〔マサチューセッツ州のアシュランド(Ashlan
d)にあるニャコール・プロダクツ社(Nyacol Product
s,Inc.)製のニャコール830(Nyacol 830)(商標)〕
約1重量部及びシリカサンド〔オハイオ州のモーニーに
あるランソム・アンド・ラドルフ社製ランコシルA(RA
NCO−SIL A)(商標)約1〜1.5重量部を含有するスラ
リーを混合した。このスラリー混合物を、シリカ金型の
所望の内部キャビティーの雌形状を有するゴム金型に注
ぎ、フリーザーに一晩(約14時間)入れておいた。次
に、シリカ型10を、ゴム金型から分離し、空気雰囲気炉
中において約800℃で約1時間焼成後、室温まで冷却し
た。
チ(127mm)×深さ約3.25インチ(83mm)の内部キャビ
ティー及び底部に設けた直径約0.75インチ(19mm)で深
さが約0.75インチ(19mm)である穴11を5個有するシリ
カ金型10を製造した。この金型は、まず、シリカ粉末
〔オハイオ州のモーニー(Maunee)にあるランソム・ア
ンド・ラドルフ(Ransom & Randolph)社製ランコシル
4(RANCO−SIL4)(商標)約2.5〜3重量部、コロイド
シリカ〔マサチューセッツ州のアシュランド(Ashlan
d)にあるニャコール・プロダクツ社(Nyacol Product
s,Inc.)製のニャコール830(Nyacol 830)(商標)〕
約1重量部及びシリカサンド〔オハイオ州のモーニーに
あるランソム・アンド・ラドルフ社製ランコシルA(RA
NCO−SIL A)(商標)約1〜1.5重量部を含有するスラ
リーを混合した。このスラリー混合物を、シリカ金型の
所望の内部キャビティーの雌形状を有するゴム金型に注
ぎ、フリーザーに一晩(約14時間)入れておいた。次
に、シリカ型10を、ゴム金型から分離し、空気雰囲気炉
中において約800℃で約1時間焼成後、室温まで冷却し
た。
シリカ型10の底表面を、長さ約5インチ(127mm)×
幅約5インチ(127mm)×厚さ0.010mm(0.25mm)の寸法
を有する1枚の黒鉛箔12〔オレゴン州のポートランドに
あるテーテー・アメリカ社(TT America)製パーマフォ
イル(Perma−Foil)〕で被覆した。黒鉛箔を切断し
て。直径約0.75インチ(19mm)の穴13を、シリカ金型10
の底部の穴11の位置に一致するように設けた。シリカ金
型10の底部の穴11に、後述するマトリックス金属と同一
の組成を有する、寸法が直径約0.75インチ(19mm)×厚
さ約0.75インチ(19mm)である金属マトリックス円筒物
14を充填した。220グリット(66μm)アルミナ〔マサ
チューセッツ州のウースター(Worcester)にあるノー
トン社(Norton,Co)製38アランダム〕約95重量%と−3
25マグネシウム粉末〔ニューハンプシャー州のシーブル
ック(Seabrook)にあるジョンソン・マッヘイ(Johnso
n Mathey)社製アエサー(Aesar)〕約5重量%からな
る充填材混合物15の約826gを、約4リットルのプラスチ
ックジャーで調製し、約15時間振盪した。次に、この充
填材混合物を、シリカ金型10の底部に、約0.75インチ
(19mm)の深さまで注ぎ、軽くたたいて充填材混合物表
面を平らにした。概略組成がSi<0.25重量%、Fe<0.30
重量%、Cu<0.25重量%、Mn<0.15重量%、Mg9.5〜10.
6重量%、Zn<0.15重量%、Ti<0.25重量%で残部がア
ルミニウムであるマトリックス金属16の約1220gを、シ
リカ金型10内の充填材混合物15の上部に配置した。次
に、シリカ金型10及びその内容物を、長さ約10インチ
(254mm)×幅約10インチ(254mm)×高さ約8インチ
(203mm)の寸法を有するステンレス製容器17内に配置
した。チタンスポンジ材〔ペンシルバニア州のブリン・
モーア(Bryn Mawr)にあるケムアロイ社(Chemalloy I
nc.)製〕18の約15gを、ステンレス製容器17内のシリカ
金型10の周囲に振りまいた。銅箔19を一枚、ステンレス
製容器17の開口部上に配置して、独立したチャンバーを
形成した。銅箔19を貫通して窒素パージ管20を設け、ス
テンレス製容器17及びその内容物を、空気雰囲気抵抗加
熱ボックス炉内に配置した。
幅約5インチ(127mm)×厚さ0.010mm(0.25mm)の寸法
を有する1枚の黒鉛箔12〔オレゴン州のポートランドに
あるテーテー・アメリカ社(TT America)製パーマフォ
イル(Perma−Foil)〕で被覆した。黒鉛箔を切断し
て。直径約0.75インチ(19mm)の穴13を、シリカ金型10
の底部の穴11の位置に一致するように設けた。シリカ金
型10の底部の穴11に、後述するマトリックス金属と同一
の組成を有する、寸法が直径約0.75インチ(19mm)×厚
さ約0.75インチ(19mm)である金属マトリックス円筒物
14を充填した。220グリット(66μm)アルミナ〔マサ
チューセッツ州のウースター(Worcester)にあるノー
トン社(Norton,Co)製38アランダム〕約95重量%と−3
25マグネシウム粉末〔ニューハンプシャー州のシーブル
ック(Seabrook)にあるジョンソン・マッヘイ(Johnso
n Mathey)社製アエサー(Aesar)〕約5重量%からな
る充填材混合物15の約826gを、約4リットルのプラスチ
ックジャーで調製し、約15時間振盪した。次に、この充
填材混合物を、シリカ金型10の底部に、約0.75インチ
(19mm)の深さまで注ぎ、軽くたたいて充填材混合物表
面を平らにした。概略組成がSi<0.25重量%、Fe<0.30
重量%、Cu<0.25重量%、Mn<0.15重量%、Mg9.5〜10.
6重量%、Zn<0.15重量%、Ti<0.25重量%で残部がア
ルミニウムであるマトリックス金属16の約1220gを、シ
リカ金型10内の充填材混合物15の上部に配置した。次
に、シリカ金型10及びその内容物を、長さ約10インチ
(254mm)×幅約10インチ(254mm)×高さ約8インチ
(203mm)の寸法を有するステンレス製容器17内に配置
した。チタンスポンジ材〔ペンシルバニア州のブリン・
モーア(Bryn Mawr)にあるケムアロイ社(Chemalloy I
nc.)製〕18の約15gを、ステンレス製容器17内のシリカ
金型10の周囲に振りまいた。銅箔19を一枚、ステンレス
製容器17の開口部上に配置して、独立したチャンバーを
形成した。銅箔19を貫通して窒素パージ管20を設け、ス
テンレス製容器17及びその内容物を、空気雰囲気抵抗加
熱ボックス炉内に配置した。
炉の温度を、窒素を約10リットル/分の流量で流しな
がら(この独立チャンバーは気密性ではないので、窒素
が多少漏れる)、昇温速度約400℃/時間で室温から約6
00℃に上昇させた後、窒素を流量約2リットル/分で流
しながら、昇温速度約400℃/時間で約600℃から約750
℃に加熱した。窒素を流量約2リットル/分で流しなが
ら、系を約775℃で約1.5時間維持した後、ステンレス製
容器17とその内容物を、炉から取り出した。シリカ金型
10をステンレス製容器17から取り出し、残留マトリック
ス金属の一部分を、シリカ金型10内から傾しゃして取り
出した。長さ約5インチ(127mm)×幅約5インチ(127
mm)×厚さ約1インチ(25mm)の寸法を有する室温銅冷
却板を、シリカ金型10内に、残留マトリックス金属の上
部に接触するように配置して、形成した金属マトリック
ス複合体を方向性凝固した。
がら(この独立チャンバーは気密性ではないので、窒素
が多少漏れる)、昇温速度約400℃/時間で室温から約6
00℃に上昇させた後、窒素を流量約2リットル/分で流
しながら、昇温速度約400℃/時間で約600℃から約750
℃に加熱した。窒素を流量約2リットル/分で流しなが
ら、系を約775℃で約1.5時間維持した後、ステンレス製
容器17とその内容物を、炉から取り出した。シリカ金型
10をステンレス製容器17から取り出し、残留マトリック
ス金属の一部分を、シリカ金型10内から傾しゃして取り
出した。長さ約5インチ(127mm)×幅約5インチ(127
mm)×厚さ約1インチ(25mm)の寸法を有する室温銅冷
却板を、シリカ金型10内に、残留マトリックス金属の上
部に接触するように配置して、形成した金属マトリック
ス複合体を方向性凝固した。
試料B(011889−AX) 第10図は、下記で説明する金属マトリックス複合体試
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、寸法が長さ約5インチ(127mm)×幅約5イ
ンチ(127mm)×深さ2.75インチ(70mm)で壁の厚みが
約0.3インチ(7.9mm)の内部キャビティーを有する鋼フ
レーム30を、寸法が長さ約7インチ(178mm)×幅約7
インチ(178mm)×厚さ約0.25インチ(6.4mm)の鋼板31
の上に配置することにより鋼製ボックス32を形成した。
この鋼製ボックス32に、寸法が長さ約5インチ(127m
m)×幅約5インチ(127mm)×高さ約3インチ(76mm)
の黒鉛箔ボックス33を内張りした。この黒鉛箔ボックス
33は、寸法が長さ約11インチ(279mm)×幅約11インチ
(279mm)×厚さ約0.010インチ(0.25mm)の1枚の黒鉛
箔〔オレゴン州のポートランドにあるテーテー・アメリ
カ社(TT America)製パーマフォイル(Perma−Foi
l)〕から作製した。即ち、4本の平行カット〔側から
約3インチ(76mm)で長さ3インチ(76mm)〕を黒鉛箔
にいれた。カットを入れた黒鉛箔を折って、ステープル
で留めることにより黒鉛箔ボックス33を形成した。
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、寸法が長さ約5インチ(127mm)×幅約5イ
ンチ(127mm)×深さ2.75インチ(70mm)で壁の厚みが
約0.3インチ(7.9mm)の内部キャビティーを有する鋼フ
レーム30を、寸法が長さ約7インチ(178mm)×幅約7
インチ(178mm)×厚さ約0.25インチ(6.4mm)の鋼板31
の上に配置することにより鋼製ボックス32を形成した。
この鋼製ボックス32に、寸法が長さ約5インチ(127m
m)×幅約5インチ(127mm)×高さ約3インチ(76mm)
の黒鉛箔ボックス33を内張りした。この黒鉛箔ボックス
33は、寸法が長さ約11インチ(279mm)×幅約11インチ
(279mm)×厚さ約0.010インチ(0.25mm)の1枚の黒鉛
箔〔オレゴン州のポートランドにあるテーテー・アメリ
カ社(TT America)製パーマフォイル(Perma−Foi
l)〕から作製した。即ち、4本の平行カット〔側から
約3インチ(76mm)で長さ3インチ(76mm)〕を黒鉛箔
にいれた。カットを入れた黒鉛箔を折って、ステープル
で留めることにより黒鉛箔ボックス33を形成した。
アルミナ〔カナダのモントリオールにあるアルカンケ
ミカルズ社(Alcan Chemicals)製C−75RG〕約95重量
%と−325メッシュ(45μm)マグネシウム粉末〔ニュ
ーハンプシャー州、シーブルック(Seabrook)、ジョン
ソン・マッヘイ(Johnson Mattey)、アエサー(Aesa
r)社製〕約5重量%からなる充填材混合物34の約782g
を、約4リットルのプラスチックジャーで調製し、約15
分間手で振盪した。次に、この充填材混合物34を、黒鉛
箔ボックス33に、約0.75インチ(19mm)の深さまで注
ぎ、この混合物を軽くたたいて表面を平らにした。充填
材混合物34の表面を、−50メッシュのマグネシウム粉末
35〔マサチューセッツ州のダンバース(Danvers)、モ
ートン・チオコール(Morton Thiokol)、アルファプロ
ダクツ社(Alpha Products)製〕約4gで被覆した。概略
組成がSi<0.25重量%、Fe<0.30重量%、Cu<0.25重量
%、Mn<0.15重量%、Mg9.5〜10.6重量%、Zn<0.15重
量%、Ti<0.25重量%で残部がアルミニウムであるマト
リックス金属36の約1268gを、マグネシウム粉末35で被
覆した充填材混合物34の上に配置した。
ミカルズ社(Alcan Chemicals)製C−75RG〕約95重量
%と−325メッシュ(45μm)マグネシウム粉末〔ニュ
ーハンプシャー州、シーブルック(Seabrook)、ジョン
ソン・マッヘイ(Johnson Mattey)、アエサー(Aesa
r)社製〕約5重量%からなる充填材混合物34の約782g
を、約4リットルのプラスチックジャーで調製し、約15
分間手で振盪した。次に、この充填材混合物34を、黒鉛
箔ボックス33に、約0.75インチ(19mm)の深さまで注
ぎ、この混合物を軽くたたいて表面を平らにした。充填
材混合物34の表面を、−50メッシュのマグネシウム粉末
35〔マサチューセッツ州のダンバース(Danvers)、モ
ートン・チオコール(Morton Thiokol)、アルファプロ
ダクツ社(Alpha Products)製〕約4gで被覆した。概略
組成がSi<0.25重量%、Fe<0.30重量%、Cu<0.25重量
%、Mn<0.15重量%、Mg9.5〜10.6重量%、Zn<0.15重
量%、Ti<0.25重量%で残部がアルミニウムであるマト
リックス金属36の約1268gを、マグネシウム粉末35で被
覆した充填材混合物34の上に配置した。
鋼製ボックス32とその内容物を、長さ約10インチ(25
4mm)×幅約10インチ(254mm)×高さ8インチ(202m
m)の寸法を有するステンレス製容器37内に配置した。
ステンレス製容器37の底部は、ボックスの底部を寸法が
長さ約10インチ(254mm)×幅約10インチ(254mm)×厚
さ約0.010インチ(0.25mm)の黒鉛箔38で覆って作製
し、耐火れんが39を黒鉛箔38の上に置いて、ステンレス
製容器37内の鋼製ボックスを支持するようにした。チタ
ンスポンジ材〔ペンシルバニア州のブリン・モーア(Br
yn Mawr)にあるケムアロイ社(Chemalloy Inc.)製〕4
0の約20gを、ステンレス製容器32の底部における鋼製ボ
ックス32を支持している耐火れんが39の周囲の黒鉛箔38
上に振りまいた。銅箔41を一枚、ステンレス製容器37の
開口部上に配置して、独立したチャンバーを形成した。
銅箔41を貫通して窒素パージ管42を設けた。ステンレス
製容器37及びその内容物を、抵抗加熱空気雰囲気ボック
ス炉内に配置した。炉の温度を、窒素を管42を通して約
10リットル/分の流量で流しながら、昇温速度約400℃
/時間で室温から約600℃に上昇させた後、窒素を流量
約2リットル/分で流しながら、昇温速度約400℃/時
間で約600℃から約800℃に加熱した。窒素を流量約2リ
ットル/分で流しながら、系を約800℃で約2時間維持
した。ステンレス製容器37とその内容物を炉から取り出
し、鋼製ボックス32をステンレス製容器37から取り出
し、長さ約8インチ(203mm)×幅約8インチ(203mm)
×厚さ約0.5インチ(13mm)の寸法を有する室温水冷銅
冷却板上に配置して、金属マトリックス複合体を方向性
凝固した。
4mm)×幅約10インチ(254mm)×高さ8インチ(202m
m)の寸法を有するステンレス製容器37内に配置した。
ステンレス製容器37の底部は、ボックスの底部を寸法が
長さ約10インチ(254mm)×幅約10インチ(254mm)×厚
さ約0.010インチ(0.25mm)の黒鉛箔38で覆って作製
し、耐火れんが39を黒鉛箔38の上に置いて、ステンレス
製容器37内の鋼製ボックスを支持するようにした。チタ
ンスポンジ材〔ペンシルバニア州のブリン・モーア(Br
yn Mawr)にあるケムアロイ社(Chemalloy Inc.)製〕4
0の約20gを、ステンレス製容器32の底部における鋼製ボ
ックス32を支持している耐火れんが39の周囲の黒鉛箔38
上に振りまいた。銅箔41を一枚、ステンレス製容器37の
開口部上に配置して、独立したチャンバーを形成した。
銅箔41を貫通して窒素パージ管42を設けた。ステンレス
製容器37及びその内容物を、抵抗加熱空気雰囲気ボック
ス炉内に配置した。炉の温度を、窒素を管42を通して約
10リットル/分の流量で流しながら、昇温速度約400℃
/時間で室温から約600℃に上昇させた後、窒素を流量
約2リットル/分で流しながら、昇温速度約400℃/時
間で約600℃から約800℃に加熱した。窒素を流量約2リ
ットル/分で流しながら、系を約800℃で約2時間維持
した。ステンレス製容器37とその内容物を炉から取り出
し、鋼製ボックス32をステンレス製容器37から取り出
し、長さ約8インチ(203mm)×幅約8インチ(203mm)
×厚さ約0.5インチ(13mm)の寸法を有する室温水冷銅
冷却板上に配置して、金属マトリックス複合体を方向性
凝固した。
試料C(022189DAHI) 第11図は、下記で説明する金属マトリックス複合体試
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、ユニオンカーバイド社製のエーテージェイ
(ATJ)黒鉛から作製した、寸法が長さ約12インチ(305
mm)×幅約8インチ(203mm)×高さ5.25インチ(13.3m
m)の内部キャビティーを有する黒鉛ボート50を用意し
た。長さ約8インチ(203mm)×幅約4インチ(102mm)
×高さ5インチ(127mm)の黒鉛箔ボックス52を3個、
黒鉛ボート50の底部に配置した。黒鉛箔ボックス52は、
寸法が長さ約14インチ(356mm)×幅約12.5インチ(318
mm)×厚さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔か
ら作製した。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側か
ら約5インチ(127mm)で長さ5インチ(127mm)〕を入
れた。カットを入れた黒鉛箔を折って黒鉛箔ボックス52
とし、黒鉛粉末〔ニュージャージー州のフェアローン
(Fair Lawn)にあるロンザ社(Lonza)製KS−44〕約1
重量部とコロイドシリカ〔デラウェア州のウイルミング
トン(Wilmington)にあるデュポン社製ルドックス(LU
DOX)(商標)SM〕約3重量部からなる混合物で接着
し、ステープルで留めてボックスを固定する。黒鉛箔ボ
ックス52の底部に、50メッシュ(297μm)のマグネシ
ウム粉末〔マサチューセッツ州のダンバーズ、モートン
・チオコールにあるアルファプロダクツ社製〕53の層を
均一に被覆した。黒鉛セメント〔カルフォルニア州バレ
ンシアにあるポリカーボン(Polycarbon)社製リジッド
ロック(RIGIDLOCK)(商標)〕約25〜50体積%で残部
がエチルアコールからなる混合物を用いて、マグネシウ
ム粉末53を、黒鉛箔ボックス52の底部に付着させた。
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、ユニオンカーバイド社製のエーテージェイ
(ATJ)黒鉛から作製した、寸法が長さ約12インチ(305
mm)×幅約8インチ(203mm)×高さ5.25インチ(13.3m
m)の内部キャビティーを有する黒鉛ボート50を用意し
た。長さ約8インチ(203mm)×幅約4インチ(102mm)
×高さ5インチ(127mm)の黒鉛箔ボックス52を3個、
黒鉛ボート50の底部に配置した。黒鉛箔ボックス52は、
寸法が長さ約14インチ(356mm)×幅約12.5インチ(318
mm)×厚さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔か
ら作製した。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側か
ら約5インチ(127mm)で長さ5インチ(127mm)〕を入
れた。カットを入れた黒鉛箔を折って黒鉛箔ボックス52
とし、黒鉛粉末〔ニュージャージー州のフェアローン
(Fair Lawn)にあるロンザ社(Lonza)製KS−44〕約1
重量部とコロイドシリカ〔デラウェア州のウイルミング
トン(Wilmington)にあるデュポン社製ルドックス(LU
DOX)(商標)SM〕約3重量部からなる混合物で接着
し、ステープルで留めてボックスを固定する。黒鉛箔ボ
ックス52の底部に、50メッシュ(297μm)のマグネシ
ウム粉末〔マサチューセッツ州のダンバーズ、モートン
・チオコールにあるアルファプロダクツ社製〕53の層を
均一に被覆した。黒鉛セメント〔カルフォルニア州バレ
ンシアにあるポリカーボン(Polycarbon)社製リジッド
ロック(RIGIDLOCK)(商標)〕約25〜50体積%で残部
がエチルアコールからなる混合物を用いて、マグネシウ
ム粉末53を、黒鉛箔ボックス52の底部に付着させた。
−60グリット(406μm)板状アルミナ〔ボーキサイ
ト(Bauxite)(AR)にあるアルコア・インダストリア
ル・ケミカルズ・ディビジョン(Industrial Chemicals
Division)製T−64〕約98%と−325メッシュマグネシ
ウム粉末〔ニューハンプシャー州のシーブルック(Seab
rook)、ジョンソン・マッヘイ(Johnson Matthey)、
社製アエサー(Aesar)〕約2%からなる充填材混合物5
4の約1000gを、プラスチックジャーに入れ、ボールミル
で少なくとも2時間配合した。次に、充填材混合物54
を、黒鉛ボー50の内面を被覆している黒鉛箔ボックス52
の底部に注ぎ、手で充填し、−50メッシュ(297μm)
のマグネシウム粉末〔マサチューセッツ州のダンバー
ズ、モートン・チオコールにあるアルファプロダクツ社
製〕56の6gの層を均一に被覆した。概略組成がSi<0.35
重量%、Fe<0.40重量%、1.6〜2.6重量%Cu、Mn<0.20
重量%、2.6〜3.4重量%Mg、0.18〜0.35重量%Cr、6.8
〜8.0重量%Zn、Ti<0.20重量%で残部がアルミニウム
であるマトリックス金属55の約1239gを、黒鉛箔ボック
ス52内の充填材混合物54の上に配置した。
ト(Bauxite)(AR)にあるアルコア・インダストリア
ル・ケミカルズ・ディビジョン(Industrial Chemicals
Division)製T−64〕約98%と−325メッシュマグネシ
ウム粉末〔ニューハンプシャー州のシーブルック(Seab
rook)、ジョンソン・マッヘイ(Johnson Matthey)、
社製アエサー(Aesar)〕約2%からなる充填材混合物5
4の約1000gを、プラスチックジャーに入れ、ボールミル
で少なくとも2時間配合した。次に、充填材混合物54
を、黒鉛ボー50の内面を被覆している黒鉛箔ボックス52
の底部に注ぎ、手で充填し、−50メッシュ(297μm)
のマグネシウム粉末〔マサチューセッツ州のダンバー
ズ、モートン・チオコールにあるアルファプロダクツ社
製〕56の6gの層を均一に被覆した。概略組成がSi<0.35
重量%、Fe<0.40重量%、1.6〜2.6重量%Cu、Mn<0.20
重量%、2.6〜3.4重量%Mg、0.18〜0.35重量%Cr、6.8
〜8.0重量%Zn、Ti<0.20重量%で残部がアルミニウム
であるマトリックス金属55の約1239gを、黒鉛箔ボック
ス52内の充填材混合物54の上に配置した。
黒鉛ボート50とその内容物を、室温レトルトラインド
抵抗加熱炉(retort loned resistance heated furnac
e)内に配置した。レトルトのドアを閉めて、レトルト
を、少なくとも30インチ(762mm)Hgまで排気した。所
定の真空に到達後、窒素を約2.5リットル/分の流量で
レトルトチャンバーに導入した。次に、レトルトライン
ド炉を、昇温速度約120℃/時間で、約700℃まで加熱
し、窒素を約2.5リットル/分の流量を流しながら、約7
00℃で約10時間保持した。その後、レトルトラインド炉
の温度を、速度約150℃/時間で、約700℃から約675℃
まで傾斜させた。約675℃で、黒鉛ボート50とその内容
物を、レトルトから取り出し、方向性凝固を行った。即
ち、黒鉛ボート50を、室温の黒鉛板の上に置き、外部ホ
ットトッピング材〔オハイオ州のブルック・パーク(Br
ook Park)にあるホセコ社(Foseco Inc.)製フィール
ドル−9(Feedol−9)〕の約500mlを、黒鉛箔ボック
ス52内に入っている溶融マトリックス金属の上部に注い
ぎ、厚さ約2インチ(51mm)のセラミック繊維ブランケ
ット〔マンビレ・レフラクトリー・プロダクツ(Manvil
le Refractory Products)製セラブランケット(CERABL
ANKET)商標)〕を、黒鉛ボート50の周囲に巻きつけ
た。室温で、黒鉛箔ボックス52を分解したところ、金属
マトリックス複合体が形成したことが判明した。
抵抗加熱炉(retort loned resistance heated furnac
e)内に配置した。レトルトのドアを閉めて、レトルト
を、少なくとも30インチ(762mm)Hgまで排気した。所
定の真空に到達後、窒素を約2.5リットル/分の流量で
レトルトチャンバーに導入した。次に、レトルトライン
ド炉を、昇温速度約120℃/時間で、約700℃まで加熱
し、窒素を約2.5リットル/分の流量を流しながら、約7
00℃で約10時間保持した。その後、レトルトラインド炉
の温度を、速度約150℃/時間で、約700℃から約675℃
まで傾斜させた。約675℃で、黒鉛ボート50とその内容
物を、レトルトから取り出し、方向性凝固を行った。即
ち、黒鉛ボート50を、室温の黒鉛板の上に置き、外部ホ
ットトッピング材〔オハイオ州のブルック・パーク(Br
ook Park)にあるホセコ社(Foseco Inc.)製フィール
ドル−9(Feedol−9)〕の約500mlを、黒鉛箔ボック
ス52内に入っている溶融マトリックス金属の上部に注い
ぎ、厚さ約2インチ(51mm)のセラミック繊維ブランケ
ット〔マンビレ・レフラクトリー・プロダクツ(Manvil
le Refractory Products)製セラブランケット(CERABL
ANKET)商標)〕を、黒鉛ボート50の周囲に巻きつけ
た。室温で、黒鉛箔ボックス52を分解したところ、金属
マトリックス複合体が形成したことが判明した。
試料D(060889DAE3) 第12図は、下記で説明する金属マトリックス複合体試
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、ユニオンカーバイド社製のエーテージェイ
(ATJ)黒鉛から作製した、寸法が長さ約8インチ(203
mm)×幅約4インチ(102mm)×深さ約2.5インチ(63m
m)の内部キャビティーを有する黒鉛ボート70を用意し
た。長さ約8インチ(203mm)×幅約1.5インチ(38mm)
×高さ約3インチ(76mm)の黒鉛箔ボックス71を、黒鉛
ボート70内に配置した。黒鉛箔ボックス71は、寸法が長
さ約14インチ(356mm)×幅約7.5インチ(191mm)×厚
さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔から作製し
た。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側から約3イ
ンチ(76mm)で長さ3インチ(76mm)〕を入れた。カッ
トを入れた黒鉛箔を折って黒鉛箔ボックス71とし、黒鉛
セメント〔カルフォルニア州バレンシアにあるポリカー
ボン(Polycarbon)社製リジッドロック(RIGIDLOCK)
(商標)〕で接着し、ステープルで留めた。充分に乾燥
後、黒鉛箔ボックス71を黒鉛ボート70内に配置した。
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、ユニオンカーバイド社製のエーテージェイ
(ATJ)黒鉛から作製した、寸法が長さ約8インチ(203
mm)×幅約4インチ(102mm)×深さ約2.5インチ(63m
m)の内部キャビティーを有する黒鉛ボート70を用意し
た。長さ約8インチ(203mm)×幅約1.5インチ(38mm)
×高さ約3インチ(76mm)の黒鉛箔ボックス71を、黒鉛
ボート70内に配置した。黒鉛箔ボックス71は、寸法が長
さ約14インチ(356mm)×幅約7.5インチ(191mm)×厚
さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔から作製し
た。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側から約3イ
ンチ(76mm)で長さ3インチ(76mm)〕を入れた。カッ
トを入れた黒鉛箔を折って黒鉛箔ボックス71とし、黒鉛
セメント〔カルフォルニア州バレンシアにあるポリカー
ボン(Polycarbon)社製リジッドロック(RIGIDLOCK)
(商標)〕で接着し、ステープルで留めた。充分に乾燥
後、黒鉛箔ボックス71を黒鉛ボート70内に配置した。
直径約10ミクロンで厚み約2ミクロンのアルミナ小板
状物〔デラウェア州のウイルミングトンにあるデュポン
社から入手した開発グレードF αAl2O3小板状物〕約96
重量%と−325メッシュのマグネシウム粉末〔ニューハ
ンプシャー州のシーブルック(Seabrook)にあるジョン
ソン・マッヘイ(Johnson Matthey)社製アエサー(Aes
ar)〕約4重量%からなる充填材混合物73の約1000g
を、約4リットルのプラスチックジャーに入れ、プラス
チックジャーの残りの容積に、エチルアルコールを充填
してスラリー混合物を生成した。次に、プラスチックジ
ャーとその内容物を、ボールミルに入れて少なくとも3
時間処理した。このスラリー混合物を真空濾過して、エ
チルアルコールを充填材混合物73から分離した。エチル
アルコールを実質的に除去後、充填材混合物73を、約11
0℃に設定したエアーオーブンに入れて、一晩乾燥し
た。その後、充填材混合物73を、40メッシュ(360μ
m)の篩を通して調製を完了した。この液体分散法は、
以下、「LD法」と称する。
状物〔デラウェア州のウイルミングトンにあるデュポン
社から入手した開発グレードF αAl2O3小板状物〕約96
重量%と−325メッシュのマグネシウム粉末〔ニューハ
ンプシャー州のシーブルック(Seabrook)にあるジョン
ソン・マッヘイ(Johnson Matthey)社製アエサー(Aes
ar)〕約4重量%からなる充填材混合物73の約1000g
を、約4リットルのプラスチックジャーに入れ、プラス
チックジャーの残りの容積に、エチルアルコールを充填
してスラリー混合物を生成した。次に、プラスチックジ
ャーとその内容物を、ボールミルに入れて少なくとも3
時間処理した。このスラリー混合物を真空濾過して、エ
チルアルコールを充填材混合物73から分離した。エチル
アルコールを実質的に除去後、充填材混合物73を、約11
0℃に設定したエアーオーブンに入れて、一晩乾燥し
た。その後、充填材混合物73を、40メッシュ(360μ
m)の篩を通して調製を完了した。この液体分散法は、
以下、「LD法」と称する。
黒鉛箔ボックス71の底部に、−50メッシュ(297μ
m)のマグネシウム粉末〔マサチューセッツ州のダンバ
ース、モートン・チオコールにあるアルファプロダクツ
社製〕74の約1.5gの層を被覆し、黒鉛セメント〔カリフ
ォルニア州バレンシアにあるポリカーボン(Polycarbo
n)社製リジッドロック(RIGIDLOCK)(商標)〕で用い
て、黒鉛箔ボックス71の底部に付着させた。次に、充填
材混合物73を、黒鉛ボー50の内面を被覆している黒鉛箔
ボックス71の底部に注ぎ、手で充填し、−50メッシュ
(297μm)のマグネシウム粉末〔マサチューセッツ州
のダンバーズ、モートン・チオコールにあるアルファプ
ロダクツ社製〕75の1.5gの層を被覆した。概略組成がSi
<0.25重量%、Fe<0.30重量%、Cu<0.25%、Mn<0.15
重量%、9.5〜10.6重量%Mg、Zn<0.15、Ti<0.25重量
%で残部がアルミニウムであるマトリックス金属72の約
644gを、黒鉛箔ボックス71内の充填材混合物73の上に配
置した。第12図に示すように、長さ約8インチ(203m
m)×幅約3インチ(76mm)×厚さ約0.5インチ(13mm)
の寸法を有する2枚の黒鉛支持板76を黒鉛箔ボックス71
の外側に沿って配置した。220グリット(66μm)のア
ルミナ材77〔マサチューセッツ州のウォーセスター(Wo
rcester)にあるノートン(Norton)社製の38アランダ
ム(38Alundum)〕を、黒鉛ボート内容物の黒鉛板76の
周囲に配置した。
m)のマグネシウム粉末〔マサチューセッツ州のダンバ
ース、モートン・チオコールにあるアルファプロダクツ
社製〕74の約1.5gの層を被覆し、黒鉛セメント〔カリフ
ォルニア州バレンシアにあるポリカーボン(Polycarbo
n)社製リジッドロック(RIGIDLOCK)(商標)〕で用い
て、黒鉛箔ボックス71の底部に付着させた。次に、充填
材混合物73を、黒鉛ボー50の内面を被覆している黒鉛箔
ボックス71の底部に注ぎ、手で充填し、−50メッシュ
(297μm)のマグネシウム粉末〔マサチューセッツ州
のダンバーズ、モートン・チオコールにあるアルファプ
ロダクツ社製〕75の1.5gの層を被覆した。概略組成がSi
<0.25重量%、Fe<0.30重量%、Cu<0.25%、Mn<0.15
重量%、9.5〜10.6重量%Mg、Zn<0.15、Ti<0.25重量
%で残部がアルミニウムであるマトリックス金属72の約
644gを、黒鉛箔ボックス71内の充填材混合物73の上に配
置した。第12図に示すように、長さ約8インチ(203m
m)×幅約3インチ(76mm)×厚さ約0.5インチ(13mm)
の寸法を有する2枚の黒鉛支持板76を黒鉛箔ボックス71
の外側に沿って配置した。220グリット(66μm)のア
ルミナ材77〔マサチューセッツ州のウォーセスター(Wo
rcester)にあるノートン(Norton)社製の38アランダ
ム(38Alundum)〕を、黒鉛ボート内容物の黒鉛板76の
周囲に配置した。
黒鉛ボート70とその内容物からなる系を、室温レトル
トラインド抵抗加熱炉(retort loned resistance heat
ed furnace)内に配置した。レトルトのドアを閉めて、
レトルトを、少なくとも20インチ(508mm)Hgまで排気
した。次に、レトルトラインド炉を、窒素を約4リット
ル/分の流量で流しながら、昇温速度約100℃/時間
で、約775℃まで加熱した。窒素を約4リットル/分の
流量で流しながら、約775℃で約10時間保持後、黒鉛ボ
ート70とその内容物を、レトルト炉から取り出し、方向
性凝固を行った。即ち、黒鉛ボート70を、室温の水冷ア
ルミナ急冷板の上に置き、外部ホットトッピング材〔オ
ハイオ州のブルック・パーク(Brook Park)にあるホセ
コ社(Foseco Inc.)製フィードル−9(Feedol−
9)〕の約500mlを、黒鉛箔ボックス71内に入っている
溶融マトリックス金属の上部に注いぎ、厚さ約2インチ
(51mm)のセラミック繊維ブランケット〔マンビレ・レ
フラクトリー・プロダクツ(Manville Refractory Prod
ucts)製セラブランケット(CERABLANKET)(商標)〕
を、黒鉛ボート70の周囲に巻きつけた。室温で、黒鉛箔
ボックス71を分解したところ、金属マトリックス複合体
が形成したことが判明した。
トラインド抵抗加熱炉(retort loned resistance heat
ed furnace)内に配置した。レトルトのドアを閉めて、
レトルトを、少なくとも20インチ(508mm)Hgまで排気
した。次に、レトルトラインド炉を、窒素を約4リット
ル/分の流量で流しながら、昇温速度約100℃/時間
で、約775℃まで加熱した。窒素を約4リットル/分の
流量で流しながら、約775℃で約10時間保持後、黒鉛ボ
ート70とその内容物を、レトルト炉から取り出し、方向
性凝固を行った。即ち、黒鉛ボート70を、室温の水冷ア
ルミナ急冷板の上に置き、外部ホットトッピング材〔オ
ハイオ州のブルック・パーク(Brook Park)にあるホセ
コ社(Foseco Inc.)製フィードル−9(Feedol−
9)〕の約500mlを、黒鉛箔ボックス71内に入っている
溶融マトリックス金属の上部に注いぎ、厚さ約2インチ
(51mm)のセラミック繊維ブランケット〔マンビレ・レ
フラクトリー・プロダクツ(Manville Refractory Prod
ucts)製セラブランケット(CERABLANKET)(商標)〕
を、黒鉛ボート70の周囲に巻きつけた。室温で、黒鉛箔
ボックス71を分解したところ、金属マトリックス複合体
が形成したことが判明した。
次に、形成した金属マトリックス複合体を熱処理し
た。即ち、複合体をステンレス製ワイヤーバスケット内
に配置し、その後、抵抗加熱空気雰囲気炉内に配置し
た。炉の温度を、約40分で約435℃に上昇させ、その温
度で約18時間保持後、複合体を、炉から取り出し、室温
水浴で急冷した。
た。即ち、複合体をステンレス製ワイヤーバスケット内
に配置し、その後、抵抗加熱空気雰囲気炉内に配置し
た。炉の温度を、約40分で約435℃に上昇させ、その温
度で約18時間保持後、複合体を、炉から取り出し、室温
水浴で急冷した。
試料E(072988TAM) 第13図は、下記で説明する金属マトリックス複合体を
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、長さ約6インチ(152mm)×幅約3インチ(7
6mm)×高さ約5インチ(127mm)の寸法を有するステン
レス製ボックス90を、300系ステンレスシートを溶接す
ることにより作製した。このステンレス製ボックス90
を、長さ約6インチ(152mm)×幅約3インチ(76mm)
×高さ約5インチ(127mm)の寸法を有する黒鉛箔ボッ
クス91で内張りした。黒鉛箔ボックス91は、寸法が長さ
約16インチ(406mm)×幅約13インチ(330mm)×厚さ約
0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔から作製した。
即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側から約5インチ
(127mm)で長さ5インチ(127mm)〕を入れた。カット
を入れた黒鉛箔を折って、ステープルで留めることによ
り黒鉛箔ボックス91を形成し、ステンレス製ボックス90
の内部に配置した。
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、長さ約6インチ(152mm)×幅約3インチ(7
6mm)×高さ約5インチ(127mm)の寸法を有するステン
レス製ボックス90を、300系ステンレスシートを溶接す
ることにより作製した。このステンレス製ボックス90
を、長さ約6インチ(152mm)×幅約3インチ(76mm)
×高さ約5インチ(127mm)の寸法を有する黒鉛箔ボッ
クス91で内張りした。黒鉛箔ボックス91は、寸法が長さ
約16インチ(406mm)×幅約13インチ(330mm)×厚さ約
0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔から作製した。
即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側から約5インチ
(127mm)で長さ5インチ(127mm)〕を入れた。カット
を入れた黒鉛箔を折って、ステープルで留めることによ
り黒鉛箔ボックス91を形成し、ステンレス製ボックス90
の内部に配置した。
1000グリット(5μm)炭化珪素〔マサチューセッツ
州のウォーセスターにあるノートン社から入手した39ク
リストロン(39Crystolon)約73重量%、炭化珪素ウイ
スカー〔日経テクノリサーチ社から入手〕約24重量%か
らなる混合物約600g及び−325メッシュ(45μm)のマ
グネシウム粉末(ニューハンプシャー州のシーブルッ
ク、ジョンソン・マッヘイのアエサー社から入手)約3
重量%を、4リットルのプラスチックジャー内で混合
し、このジャーをボールミル上に配置して約1時間処理
することにより、充填材混合物92を調製した。
州のウォーセスターにあるノートン社から入手した39ク
リストロン(39Crystolon)約73重量%、炭化珪素ウイ
スカー〔日経テクノリサーチ社から入手〕約24重量%か
らなる混合物約600g及び−325メッシュ(45μm)のマ
グネシウム粉末(ニューハンプシャー州のシーブルッ
ク、ジョンソン・マッヘイのアエサー社から入手)約3
重量%を、4リットルのプラスチックジャー内で混合
し、このジャーをボールミル上に配置して約1時間処理
することにより、充填材混合物92を調製した。
充填材混合物92を、ステンレス製ボックス90内に入っ
ている黒鉛箔ボックス91の底部に注いで約0.75インチ
(19mm)の層とした。珪素約10重量%、銅5重量%で残
部がアルミニウムからなり、総重量が約1216gであるマ
トリックス金属インゴット93を、黒鉛箔ボックス91内に
入れてある充填材混合物92の上部に配置した。次に、こ
のステンレス製ボックス90とその内容物を、長さ約10イ
ンチ(254mm)×幅約8インチ(203mm)×深さ約8イン
チ(203mm)の寸法を有するステンレス製外容器94内に
配置した。チタンスポンジ材95〔ペンシルバニア州のブ
リン・モーア(Bryn Mawr)にあるケムアロイ社(Chema
lloy Inc.)製〕約15g及び−50メッシュ(297μm)の
マグネシウム粉末96〔マサチューセッツ州のダンバース
(Danves)、モートン・チオコール(Morton Thiokol)
にあるアルファプロダクツ社(Alpha Products)製〕約
15gを、ステンレス製外容器94内のステンレス製ボック
ス90の周囲に振りまいた。銅箔97を一枚、ステンレス製
外容器94の開口部上に配置した。銅箔97を貫通して窒素
パージ管98を設けた。
ている黒鉛箔ボックス91の底部に注いで約0.75インチ
(19mm)の層とした。珪素約10重量%、銅5重量%で残
部がアルミニウムからなり、総重量が約1216gであるマ
トリックス金属インゴット93を、黒鉛箔ボックス91内に
入れてある充填材混合物92の上部に配置した。次に、こ
のステンレス製ボックス90とその内容物を、長さ約10イ
ンチ(254mm)×幅約8インチ(203mm)×深さ約8イン
チ(203mm)の寸法を有するステンレス製外容器94内に
配置した。チタンスポンジ材95〔ペンシルバニア州のブ
リン・モーア(Bryn Mawr)にあるケムアロイ社(Chema
lloy Inc.)製〕約15g及び−50メッシュ(297μm)の
マグネシウム粉末96〔マサチューセッツ州のダンバース
(Danves)、モートン・チオコール(Morton Thiokol)
にあるアルファプロダクツ社(Alpha Products)製〕約
15gを、ステンレス製外容器94内のステンレス製ボック
ス90の周囲に振りまいた。銅箔97を一枚、ステンレス製
外容器94の開口部上に配置した。銅箔97を貫通して窒素
パージ管98を設けた。
ステンレス製容器94とその内容物からなる系を、抵抗
加熱空気雰囲気炉内に配置した。窒素を約2.5リットル
/分の流量でステンレス製容器94に流しながら、この炉
を、昇温速度約550℃/時間で、室温から約800℃まで加
熱した。窒素を約2.5リットル/分の流量で流しなが
ら、約800℃で約2.5時間保持後、ステンレス製外容器94
とその内容物を、炉から取り出した。黒鉛箔内張りステ
ンレス製ボックス90を、ステンレス製外容器94から取り
出し、その内容物を、長さ約8インチ(203mm)×幅約
8インチ(203mm)×高さ約0.5インチ(13mm)の寸法を
有するステン室温の銅冷却板上に配置して、金属マトリ
ックス複合体の方向性凝固を行った。室温で、黒鉛箔ボ
ックス91を分解したところ、金属マトリックス複合体が
形成したことが判明した。
加熱空気雰囲気炉内に配置した。窒素を約2.5リットル
/分の流量でステンレス製容器94に流しながら、この炉
を、昇温速度約550℃/時間で、室温から約800℃まで加
熱した。窒素を約2.5リットル/分の流量で流しなが
ら、約800℃で約2.5時間保持後、ステンレス製外容器94
とその内容物を、炉から取り出した。黒鉛箔内張りステ
ンレス製ボックス90を、ステンレス製外容器94から取り
出し、その内容物を、長さ約8インチ(203mm)×幅約
8インチ(203mm)×高さ約0.5インチ(13mm)の寸法を
有するステン室温の銅冷却板上に配置して、金属マトリ
ックス複合体の方向性凝固を行った。室温で、黒鉛箔ボ
ックス91を分解したところ、金属マトリックス複合体が
形成したことが判明した。
試料F(090789DU) 第14図は、下記で説明する金属マトリックス複合体を
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、寸法が長さ約3.75インチ(95mm)×幅約1.8
インチ(45mm)×深さ約0.79インチ(20mm)の内部キャ
ビティーを有するアルミナボートを用いた。中空アルミ
ナ球体〔ジョージア州のアトランタにあるセラミック・
フィラーズ社(Ceramic Fillers Inc.)製アエロスフェ
アーズ(Aerospherse)〕からなる充填材111の約1/8イ
ンチ(3.2mm)の層を、アルミナボート110の底部内に配
置した。概略組成がSi<0.25重量%、Fe<0.30重量%、
Cu<0.25重量%、Mn<0.15重量%、Mg9.5〜10.6重量
%、Zn<0.15重量%、Ti<0.25重量%で残部がアルミニ
ウムであるマトリックス金属インゴット112を、アルミ
ナボート110内の充填材111層上に配置した。
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、寸法が長さ約3.75インチ(95mm)×幅約1.8
インチ(45mm)×深さ約0.79インチ(20mm)の内部キャ
ビティーを有するアルミナボートを用いた。中空アルミ
ナ球体〔ジョージア州のアトランタにあるセラミック・
フィラーズ社(Ceramic Fillers Inc.)製アエロスフェ
アーズ(Aerospherse)〕からなる充填材111の約1/8イ
ンチ(3.2mm)の層を、アルミナボート110の底部内に配
置した。概略組成がSi<0.25重量%、Fe<0.30重量%、
Cu<0.25重量%、Mn<0.15重量%、Mg9.5〜10.6重量
%、Zn<0.15重量%、Ti<0.25重量%で残部がアルミニ
ウムであるマトリックス金属インゴット112を、アルミ
ナボート110内の充填材111層上に配置した。
アルミナボート110とその内容物を、室温抵抗加熱管
状炉内に配置した。この管状炉を、実質的にシールし
て、管を、少なくとも30インチ(762mm)Hgまで排気し
た。続いて、窒素を約0.5リットル/分の流量で管に導
入し、管状炉を、昇温速度約300℃/時間で、約800℃ま
で加熱した。系を、窒素を約0.5リットル/分の流量で
流しながら、約800℃で約0.5時間保持した。その後、管
状炉を、速度約300℃/分で、室温まで冷却した。室温
で、アルミナボート110を分解したところ、金属マトリ
ックス複合体が形成したことが判明した。
状炉内に配置した。この管状炉を、実質的にシールし
て、管を、少なくとも30インチ(762mm)Hgまで排気し
た。続いて、窒素を約0.5リットル/分の流量で管に導
入し、管状炉を、昇温速度約300℃/時間で、約800℃ま
で加熱した。系を、窒素を約0.5リットル/分の流量で
流しながら、約800℃で約0.5時間保持した。その後、管
状炉を、速度約300℃/分で、室温まで冷却した。室温
で、アルミナボート110を分解したところ、金属マトリ
ックス複合体が形成したことが判明した。
試料G(123187−DE) 第15図は、下記で説明する金属マトリックス複合体試
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、ユニオンカーバイド社製のエーテージェイ
(ATJ)黒鉛から作製した長さ約4インチ(102mm)×幅
約4インチ(102mm)×高さ3インチ(76mm)の寸法を
有する黒鉛ボート130を用意した。24グリット(1035μ
m)のアルミナ材131〔マサチューセッツ州のウォーセ
スターにあるノートン社から入手した38アランダム)
を、黒鉛ボート130の底部に配置した。寸法が長さ2イ
ンチ(51mm)×幅約2インチ(51mm)×高さ約3インチ
(76mm)の黒鉛箔ボックス132を、黒鉛ボート130の底部
を覆っている24グリット(1035μm)のアルミナ131の
上に配置し、更に、24グリット(1035μm)のアルミナ
131を追加して黒鉛ボックスを取り巻いた。黒鉛箔ボッ
クス132は、寸法が長さ約8インチ(203mm)×幅約8イ
ンチ(203mm)×厚さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の
黒鉛箔から作製した。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カッ
ト〔側から約2インチ(51mm)で長さ約3インチ(76m
m)〕を入れた。カットを入れた黒鉛箔を折り、黒鉛粉
末〔ニュージャージー州のフェアローン(Fair Lawn)
にあるロンザ社(Lonza)製KS−44〕約1重量部とコロ
イドシリカ〔デラウェア州のウイルミングトン(Wilmin
gton)にあるデュポン社製ルドックス(LUDOX)(商
標)SM〕約3重量部からなる混合物で接着し、ステープ
ルで留めて黒鉛箔ボックス132を形成する。
料を製造するのに使用したセットアップの略断面図であ
る。即ち、ユニオンカーバイド社製のエーテージェイ
(ATJ)黒鉛から作製した長さ約4インチ(102mm)×幅
約4インチ(102mm)×高さ3インチ(76mm)の寸法を
有する黒鉛ボート130を用意した。24グリット(1035μ
m)のアルミナ材131〔マサチューセッツ州のウォーセ
スターにあるノートン社から入手した38アランダム)
を、黒鉛ボート130の底部に配置した。寸法が長さ2イ
ンチ(51mm)×幅約2インチ(51mm)×高さ約3インチ
(76mm)の黒鉛箔ボックス132を、黒鉛ボート130の底部
を覆っている24グリット(1035μm)のアルミナ131の
上に配置し、更に、24グリット(1035μm)のアルミナ
131を追加して黒鉛ボックスを取り巻いた。黒鉛箔ボッ
クス132は、寸法が長さ約8インチ(203mm)×幅約8イ
ンチ(203mm)×厚さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の
黒鉛箔から作製した。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カッ
ト〔側から約2インチ(51mm)で長さ約3インチ(76m
m)〕を入れた。カットを入れた黒鉛箔を折り、黒鉛粉
末〔ニュージャージー州のフェアローン(Fair Lawn)
にあるロンザ社(Lonza)製KS−44〕約1重量部とコロ
イドシリカ〔デラウェア州のウイルミングトン(Wilmin
gton)にあるデュポン社製ルドックス(LUDOX)(商
標)SM〕約3重量部からなる混合物で接着し、ステープ
ルで留めて黒鉛箔ボックス132を形成する。
寸法が長さ約2インチ(51mm)×幅約2インチ(51m
m)×厚さ約0.8インチ(20mm)のアルミナ繊維プレフォ
ーム133を、直径約20μmのチョップトアルミナ繊維
〔デラウェア州のウイルミングトンにあデュポン社製フ
ァイバー・エフピー(Fiber FP)〕約90重量%と直径約
3μmを有するアルミナ繊維〔デラウェア州のウイルミ
ングトンにあるアイシーアイ・アメリカス社(ICI Amer
icas)製サフィル(Saffil)(商標)〕約10重量%から
なる混合物で、コロイドシリカで結合したものから作製
した。セラミック繊維約12体積%を含有するアルミナ繊
維プレフォーム133を、黒鉛ボート130内の黒鉛箔ボック
ス132の底部に配置した。寸法が長さ約2インチ(51m
m)×幅約2インチ(51mm)×高さ約1インチ(25mm)
で、組成がMg約10.5重量%、Zn4重量%、Si0.5重量%、
Cu0.5重量%及び残部がアルミニウムからなるマトリッ
クス金属134のインゴット2本を、黒鉛箔ボックス132内
のアルミナ繊維プレフォーム133の上に配置した。マト
リックス金属インゴット134の周囲と黒鉛箔ボックス132
の側壁との間の空間に、黒鉛粉末〔ニュージャージー州
のフェアローン(Fair Lawn)にあるロンザ社(Lonza)
製KS−44〕約1重量部とコロイドシリカ〔デラウェア州
のウイルミングトン(Wilmington)にあるデュポン社製
ルドックス(LUDOX)(商標)SM〕約3重量部からなる
ペースト状の黒鉛混合物135を充填した。
m)×厚さ約0.8インチ(20mm)のアルミナ繊維プレフォ
ーム133を、直径約20μmのチョップトアルミナ繊維
〔デラウェア州のウイルミングトンにあデュポン社製フ
ァイバー・エフピー(Fiber FP)〕約90重量%と直径約
3μmを有するアルミナ繊維〔デラウェア州のウイルミ
ングトンにあるアイシーアイ・アメリカス社(ICI Amer
icas)製サフィル(Saffil)(商標)〕約10重量%から
なる混合物で、コロイドシリカで結合したものから作製
した。セラミック繊維約12体積%を含有するアルミナ繊
維プレフォーム133を、黒鉛ボート130内の黒鉛箔ボック
ス132の底部に配置した。寸法が長さ約2インチ(51m
m)×幅約2インチ(51mm)×高さ約1インチ(25mm)
で、組成がMg約10.5重量%、Zn4重量%、Si0.5重量%、
Cu0.5重量%及び残部がアルミニウムからなるマトリッ
クス金属134のインゴット2本を、黒鉛箔ボックス132内
のアルミナ繊維プレフォーム133の上に配置した。マト
リックス金属インゴット134の周囲と黒鉛箔ボックス132
の側壁との間の空間に、黒鉛粉末〔ニュージャージー州
のフェアローン(Fair Lawn)にあるロンザ社(Lonza)
製KS−44〕約1重量部とコロイドシリカ〔デラウェア州
のウイルミングトン(Wilmington)にあるデュポン社製
ルドックス(LUDOX)(商標)SM〕約3重量部からなる
ペースト状の黒鉛混合物135を充填した。
黒鉛ボート130とその内容物を、室温制御雰囲気炉内
に配置した。炉のドアを閉めて、その炉を、少なくとも
30インチ(762mm)Hgまで排気した。次に、炉を、約0.7
5時間で約200℃に加熱した。少なくとも30インチ(762m
m)Hgの真空下で、約200℃で少なくとも2時間保持した
後、炉を、約2リットル/分の流量の窒素で裏込めし、
約5時間で約675℃に加熱した。窒素を約2リットル/
分の流量で流しながら、約675℃で約20時間保持した
後、炉の電源を切り、室温まで冷却した。室温で、黒鉛
箔ボックス132を分解したところ、金属マトリックス複
合体が形成したことが判明した。
に配置した。炉のドアを閉めて、その炉を、少なくとも
30インチ(762mm)Hgまで排気した。次に、炉を、約0.7
5時間で約200℃に加熱した。少なくとも30インチ(762m
m)Hgの真空下で、約200℃で少なくとも2時間保持した
後、炉を、約2リットル/分の流量の窒素で裏込めし、
約5時間で約675℃に加熱した。窒素を約2リットル/
分の流量で流しながら、約675℃で約20時間保持した
後、炉の電源を切り、室温まで冷却した。室温で、黒鉛
箔ボックス132を分解したところ、金属マトリックス複
合体が形成したことが判明した。
試料H(042088−DN) 第16図は、下記で説明する繊維強化金属マトリックス
複合体試料を形成するのに使用するセットアップの概略
断面図である。即ち、長さ約6.5インチ(165mm)×幅約
6.5インチ(165mm)×高さ約3インチ(76mm)の寸法を
有するステンレス製ボックス150を、300系ステンレスシ
ートを溶接することにより作製した。このステンレス製
容器150に、長さ約6インチ(152mm)×幅約6インチ
(152mm)×高さ約3インチ(76mm)の寸法を有する黒
鉛箔ボックス151で内張りした。黒鉛箔ボックス151は、
寸法が長さ約9インチ(229mm)×幅約9インチ(229m
m)×厚さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔〔ユ
ニオンカーバイド社製グラフォイル(商標)〕から作製
した。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側から約3
インチ(76mm)で長さ3インチ(76mm)〕を入れた。カ
ットを入れた黒鉛箔を折って、黒鉛粉末〔ニュージャー
ジー州のフェアローン(Fair Lawn)にあるロンザ社(L
onza)製KS−44〕約1重量部とコロイドシリカ〔デラウ
ェア州のウイルミングトン(Wilmington)にあるデュポ
ン社製ルドックス(LUDOX)(商標)SM〕約3重量部か
らなる混合物で接着し、ステープルで留めて黒鉛箔ボッ
クス151を形成する。接着剤が実質的に乾燥した後、黒
鉛箔ボックス151を、ステンレス製容器150の底部に配置
した。90グリット(216μm)のSiC152(マサチューセ
ッツ州のウォセスターにあるノートン社製39クリストロ
ン)を、黒鉛箔ボックス151の底部に注いで、厚み約0.2
5インチ(6.4mm)の層を形成した。
複合体試料を形成するのに使用するセットアップの概略
断面図である。即ち、長さ約6.5インチ(165mm)×幅約
6.5インチ(165mm)×高さ約3インチ(76mm)の寸法を
有するステンレス製ボックス150を、300系ステンレスシ
ートを溶接することにより作製した。このステンレス製
容器150に、長さ約6インチ(152mm)×幅約6インチ
(152mm)×高さ約3インチ(76mm)の寸法を有する黒
鉛箔ボックス151で内張りした。黒鉛箔ボックス151は、
寸法が長さ約9インチ(229mm)×幅約9インチ(229m
m)×厚さ約0.015インチ(0.38mm)の1枚の黒鉛箔〔ユ
ニオンカーバイド社製グラフォイル(商標)〕から作製
した。即ち、黒鉛箔に、4本の平行カット〔側から約3
インチ(76mm)で長さ3インチ(76mm)〕を入れた。カ
ットを入れた黒鉛箔を折って、黒鉛粉末〔ニュージャー
ジー州のフェアローン(Fair Lawn)にあるロンザ社(L
onza)製KS−44〕約1重量部とコロイドシリカ〔デラウ
ェア州のウイルミングトン(Wilmington)にあるデュポ
ン社製ルドックス(LUDOX)(商標)SM〕約3重量部か
らなる混合物で接着し、ステープルで留めて黒鉛箔ボッ
クス151を形成する。接着剤が実質的に乾燥した後、黒
鉛箔ボックス151を、ステンレス製容器150の底部に配置
した。90グリット(216μm)のSiC152(マサチューセ
ッツ州のウォセスターにあるノートン社製39クリストロ
ン)を、黒鉛箔ボックス151の底部に注いで、厚み約0.2
5インチ(6.4mm)の層を形成した。
直径約20μmのアルミナ繊維〔デラウェア州のウイル
ミングトンにあデュポン社製ファイバー・エフピー(Fi
ber FP)〕から作製した、寸法が長さ約6インチ(152m
m)×幅約6インチ(152mm)×厚さ約0.5インチ(13m
m)の連続繊維プレフォーム153を、ステンレス製容器15
0の内張りである黒鉛箔ボックス151内の90グリット(21
6μm)のSiC152層の上部に配置した。概略寸法が6イ
ンチ(152mm)×6インチ(152mm)×0.015インチ(0.3
8mm)で、中央に直径約2インチ(51mm)の穴156を有す
る黒鉛箔シート155〔ユニオンカーバイド製のグラフォ
イル(商標)〕を、連続繊維プレフォーム153上に配置
した。寸法が長さ3.5インチ(89mm)×幅約3.5インチ
(89mm)×厚さ約0.5インチ(13mm)で、概略組成がSi
<0.25重量%、Fe<0.30重量%、Cu<0.25重量%、Mn<
0.15重量%、9.5〜10.6重量%Mg、Zn<0.15重量%、Ti
<0.25重量%で残部がアルミニウムである各マトリック
ス金属インゴット154を、黒鉛シート155の上に配置し
た。
ミングトンにあデュポン社製ファイバー・エフピー(Fi
ber FP)〕から作製した、寸法が長さ約6インチ(152m
m)×幅約6インチ(152mm)×厚さ約0.5インチ(13m
m)の連続繊維プレフォーム153を、ステンレス製容器15
0の内張りである黒鉛箔ボックス151内の90グリット(21
6μm)のSiC152層の上部に配置した。概略寸法が6イ
ンチ(152mm)×6インチ(152mm)×0.015インチ(0.3
8mm)で、中央に直径約2インチ(51mm)の穴156を有す
る黒鉛箔シート155〔ユニオンカーバイド製のグラフォ
イル(商標)〕を、連続繊維プレフォーム153上に配置
した。寸法が長さ3.5インチ(89mm)×幅約3.5インチ
(89mm)×厚さ約0.5インチ(13mm)で、概略組成がSi
<0.25重量%、Fe<0.30重量%、Cu<0.25重量%、Mn<
0.15重量%、9.5〜10.6重量%Mg、Zn<0.15重量%、Ti
<0.25重量%で残部がアルミニウムである各マトリック
ス金属インゴット154を、黒鉛シート155の上に配置し
た。
ステンレス製容器150とその内容物を、室温抵抗加熱
レトルトラインド炉内に配置した。レトルトのドアを閉
めて、レトルトを、少なくとも30インチ(762mm)Hgま
で排気した。次に、レトルトラインド炉を、約0.75時間
で約200℃まで加熱した。約30インチ(762mm)Hgの真空
下で、約200℃で約2時間保持後、排気したレトルト
を、流量約2.5リットル/分の窒素で裏込めした。この
レトルトラインド炉を、次に、窒素を約2.5リットル/
分の流量で流しながら、昇温速度約150℃/時間で、約7
25℃まで加熱した。窒素を約2.5リットル/分の流量で
流しながら、この系を、約725℃で約25時間保持した。
ステンレス製容器150とその内容物を、次に、レトルト
から取り出した。その後、ステンレス製容器150を黒鉛
板上に配置し、少なくとも700℃に予備加熱した90グリ
ットのアルミナ(マサチューセッツ州のウォセスターに
あるノートン社製38アランダム)を、残留溶融マトリッ
クス金属上に注ぐことにより方向性凝固を行い、ステン
レス製容器及びその内容物を、セラミック繊維ブランケ
ット〔マンビレ・レフラクトリー・プロダクツ(Manvil
le Refractory Products)製セラブランケット(CERABL
ANKET)(商標)〕で覆った。室温でセットアップを分
解したところ、連続繊維強化金属マトリックス複合体が
生成したことが判明した。
レトルトラインド炉内に配置した。レトルトのドアを閉
めて、レトルトを、少なくとも30インチ(762mm)Hgま
で排気した。次に、レトルトラインド炉を、約0.75時間
で約200℃まで加熱した。約30インチ(762mm)Hgの真空
下で、約200℃で約2時間保持後、排気したレトルト
を、流量約2.5リットル/分の窒素で裏込めした。この
レトルトラインド炉を、次に、窒素を約2.5リットル/
分の流量で流しながら、昇温速度約150℃/時間で、約7
25℃まで加熱した。窒素を約2.5リットル/分の流量で
流しながら、この系を、約725℃で約25時間保持した。
ステンレス製容器150とその内容物を、次に、レトルト
から取り出した。その後、ステンレス製容器150を黒鉛
板上に配置し、少なくとも700℃に予備加熱した90グリ
ットのアルミナ(マサチューセッツ州のウォセスターに
あるノートン社製38アランダム)を、残留溶融マトリッ
クス金属上に注ぐことにより方向性凝固を行い、ステン
レス製容器及びその内容物を、セラミック繊維ブランケ
ット〔マンビレ・レフラクトリー・プロダクツ(Manvil
le Refractory Products)製セラブランケット(CERABL
ANKET)(商標)〕で覆った。室温でセットアップを分
解したところ、連続繊維強化金属マトリックス複合体が
生成したことが判明した。
試料I(083187−VG−7) 第15図に示す、試料Gの製造に使用したのと同様なセ
ットアップを用いて、下記に説明するようにして、金属
マトリックス複合体試料を形成した。即ち、ユニオンカ
ーバイド社製のエーテージェイ(ATJ)黒鉛から作製し
た長さ約22.75インチ(578mm)×幅約9.75インチ(248m
m)×高さ約6インチ(152mm)の寸法を有する黒鉛ボー
トを使用した。寸法が長さ約17インチ(452mm)×幅約
1インチ(25mm)×高さ約1インチ(25mm)の黒鉛箔ボ
ックスを、試料Gに関連して説明した1枚の黒鉛箔〔ユ
ニオンカーバイド社製グラフォイル(商標)〕から作製
した。
ットアップを用いて、下記に説明するようにして、金属
マトリックス複合体試料を形成した。即ち、ユニオンカ
ーバイド社製のエーテージェイ(ATJ)黒鉛から作製し
た長さ約22.75インチ(578mm)×幅約9.75インチ(248m
m)×高さ約6インチ(152mm)の寸法を有する黒鉛ボー
トを使用した。寸法が長さ約17インチ(452mm)×幅約
1インチ(25mm)×高さ約1インチ(25mm)の黒鉛箔ボ
ックスを、試料Gに関連して説明した1枚の黒鉛箔〔ユ
ニオンカーバイド社製グラフォイル(商標)〕から作製
した。
黒鉛箔ボックスを黒鉛ボート内容物に配置し、24グリ
ット(1035μm)のアルミナ(マサチューセッツ州のウ
ォセスターにあるノートン社製の38アランダム)で取り
巻いた。ユルイCVD炭化珪素被覆黒鉛繊維〔アモコ・パ
ーフォーマンス・プロダクツ社(Amoco Performance Pr
oducts,inc.)製ソーネル(Thornel)T300グレード309
カーボンピッチファイバーズ〕の層を、黒鉛箔ボックス
の底部に配置した。黒鉛箔ボックスを接着するのに使用
したのと同様の黒鉛粉末/コロイドシリカ混合物を使用
して、CVD炭化珪素被覆黒鉛繊維の末端を被覆した。寸
法が長さ約12インチ(305mm)×幅約0.75インチ(19m
m)×厚さ約1インチ(25mm)で、概略組成が6重量%M
g、5重量%Zn、12重量%Siで残部がアルミニウムであ
るマトリックス金属インゴットを、黒鉛箔ボックス内の
ゆるい炭化珪素被覆黒鉛繊維上に配置した。黒鉛ボート
とその内容物を、室温制御雰囲気炉内に配置した。炉の
ドアを閉めて、チャンバーを、室温で、少なくとも30イ
ンチ(762mm)Hgまで排気した。次に、炉を、約0.75時
間で約200℃まで加熱した。約30インチ(762mm)Hgの真
空下で、約200℃で約2時間保持後、この炉を、流量約
1.5リットル/分の窒素で裏込めした。次に、炉温を、
約5時間で約850℃に上昇させた。窒素を約1.5リットル
/分の流量で流しながら、約850℃で約10時間保持した
後、炉を、約3時間で室温に冷却した。室温で黒鉛箔ボ
ックスを分解したところ、金属マトリックス複合体が生
成したことが判明した。
ット(1035μm)のアルミナ(マサチューセッツ州のウ
ォセスターにあるノートン社製の38アランダム)で取り
巻いた。ユルイCVD炭化珪素被覆黒鉛繊維〔アモコ・パ
ーフォーマンス・プロダクツ社(Amoco Performance Pr
oducts,inc.)製ソーネル(Thornel)T300グレード309
カーボンピッチファイバーズ〕の層を、黒鉛箔ボックス
の底部に配置した。黒鉛箔ボックスを接着するのに使用
したのと同様の黒鉛粉末/コロイドシリカ混合物を使用
して、CVD炭化珪素被覆黒鉛繊維の末端を被覆した。寸
法が長さ約12インチ(305mm)×幅約0.75インチ(19m
m)×厚さ約1インチ(25mm)で、概略組成が6重量%M
g、5重量%Zn、12重量%Siで残部がアルミニウムであ
るマトリックス金属インゴットを、黒鉛箔ボックス内の
ゆるい炭化珪素被覆黒鉛繊維上に配置した。黒鉛ボート
とその内容物を、室温制御雰囲気炉内に配置した。炉の
ドアを閉めて、チャンバーを、室温で、少なくとも30イ
ンチ(762mm)Hgまで排気した。次に、炉を、約0.75時
間で約200℃まで加熱した。約30インチ(762mm)Hgの真
空下で、約200℃で約2時間保持後、この炉を、流量約
1.5リットル/分の窒素で裏込めした。次に、炉温を、
約5時間で約850℃に上昇させた。窒素を約1.5リットル
/分の流量で流しながら、約850℃で約10時間保持した
後、炉を、約3時間で室温に冷却した。室温で黒鉛箔ボ
ックスを分解したところ、金属マトリックス複合体が生
成したことが判明した。
上記で説明した試料A〜Iが室温まで冷えた後、横断
面を作り、金属マトリックス複合体が形成したかどうか
を見た。本実施例の試料A〜Iの全てについて、アルミ
ニウムマトリックス複合体の形成が認められた。即ち、
第17a図は試料Aについての顕微鏡写真(×50)であ
り、第17b図は試料Bについての顕微鏡写真(×1000)
であり、第17c図は試料Cについての顕微鏡写真(×40
0)であり、第17d図は試料Dについての顕微鏡写真(×
1000)であり、第17e図は試料Eについての顕微鏡写真
(×400)であり、第17f図は試料Fについての顕微鏡写
真(×15)であり、第17g図は試料Gについての顕微鏡
写真(×50)であり、第17h図は試料Hについての顕微
鏡写真(×400)であり、第17i図は試料Iについての顕
微鏡写真(×1000)である。上記の各図において、マト
リックス金属は参照番号170で示されており、充填材は
参照番号171で示されている。
面を作り、金属マトリックス複合体が形成したかどうか
を見た。本実施例の試料A〜Iの全てについて、アルミ
ニウムマトリックス複合体の形成が認められた。即ち、
第17a図は試料Aについての顕微鏡写真(×50)であ
り、第17b図は試料Bについての顕微鏡写真(×1000)
であり、第17c図は試料Cについての顕微鏡写真(×40
0)であり、第17d図は試料Dについての顕微鏡写真(×
1000)であり、第17e図は試料Eについての顕微鏡写真
(×400)であり、第17f図は試料Fについての顕微鏡写
真(×15)であり、第17g図は試料Gについての顕微鏡
写真(×50)であり、第17h図は試料Hについての顕微
鏡写真(×400)であり、第17i図は試料Iについての顕
微鏡写真(×1000)である。上記の各図において、マト
リックス金属は参照番号170で示されており、充填材は
参照番号171で示されている。
〔備考〕 1 :マサチューセッツ州ウォセスターにあるノートン社
製38アランダム 2 :カナダ国モントリオールにあるアルカンケミカルズ
社製CG−75RG 3 :ペンシルベニア州ピッツバーグにあるアコア社製T
−64板状アルミナ 4 :デラウェア州のウイルミングトンにあるデュポン社
製開発グレードF αAl2O3小板状物 5 :日経テクノリサーチ社製 6 :マサチューセッツ州ウォセスターにあるノートン社
製39クリストロン 7 :ジョージア州のアトランタにあるセラミックフィラ
ーズ社製アエロスフェアーズ 8 :デラウェア州のウイルミングトンにあるデュポン社
製ファイバー・エフピー 9 :デラウェア州のウイルミングトンにあるアイシーア
イ・アメリカズ社製サフィル(商標)アルミナ繊維 10:サウスカロライナ州のグリーンビレにあるアモコ・
パーフォーマンス・プロダクツ社製トーネル(商標)T3
00グレード309ST炭素ピッチ繊維 +:Si≦0.25%、Fe≦0.30%、Cu≦0.15%、Mn≦0.15
%、9.5〜10.6%Mg、Zn≦0.15%、Ti≦0.25%、残部ア
ルミニウム #:Si≦0.35%、Fe≦0.40%、1.6〜2.6%Cu、Mn≦0.20
%、2.6〜3.4%Mg、0.18〜0.35%Cr、6.8〜8.0%Zn、Ti
≦0.20%、残部アルミニウム 実施例6 本実施例では、種々の充填材組成物を用いて、自発浸
透法により、金属マトリックス複合物体が製造できるこ
とを示す。表2に、種々のマトリックス金属、充填材、
処理温度及び処理時間を用いて金属マトリックス複合物
体を形成するのに使用した実験条件をまとめて示す。
製38アランダム 2 :カナダ国モントリオールにあるアルカンケミカルズ
社製CG−75RG 3 :ペンシルベニア州ピッツバーグにあるアコア社製T
−64板状アルミナ 4 :デラウェア州のウイルミングトンにあるデュポン社
製開発グレードF αAl2O3小板状物 5 :日経テクノリサーチ社製 6 :マサチューセッツ州ウォセスターにあるノートン社
製39クリストロン 7 :ジョージア州のアトランタにあるセラミックフィラ
ーズ社製アエロスフェアーズ 8 :デラウェア州のウイルミングトンにあるデュポン社
製ファイバー・エフピー 9 :デラウェア州のウイルミングトンにあるアイシーア
イ・アメリカズ社製サフィル(商標)アルミナ繊維 10:サウスカロライナ州のグリーンビレにあるアモコ・
パーフォーマンス・プロダクツ社製トーネル(商標)T3
00グレード309ST炭素ピッチ繊維 +:Si≦0.25%、Fe≦0.30%、Cu≦0.15%、Mn≦0.15
%、9.5〜10.6%Mg、Zn≦0.15%、Ti≦0.25%、残部ア
ルミニウム #:Si≦0.35%、Fe≦0.40%、1.6〜2.6%Cu、Mn≦0.20
%、2.6〜3.4%Mg、0.18〜0.35%Cr、6.8〜8.0%Zn、Ti
≦0.20%、残部アルミニウム 実施例6 本実施例では、種々の充填材組成物を用いて、自発浸
透法により、金属マトリックス複合物体が製造できるこ
とを示す。表2に、種々のマトリックス金属、充填材、
処理温度及び処理時間を用いて金属マトリックス複合物
体を形成するのに使用した実験条件をまとめて示す。
試料A〜D 実施例5で説明した試料A〜Dは、それぞれ溶融充填
材、か焼アルミナ充填材、板状アルミ充填材及び小板状
アルミナ充填材を用いて形成した。試料A〜Dの各々に
ついて表2に示す。
材、か焼アルミナ充填材、板状アルミ充填材及び小板状
アルミナ充填材を用いて形成した。試料A〜Dの各々に
ついて表2に示す。
試料J(030689−DAF) この試料は、第11図に示すような、試料Cと実質的に
同様なセットアップを用いて形成した。即ち、長さ約4
インチ(102mm)×幅約4インチ(102mm)×高さ約3イ
ンチ(76mm)の寸法を有する黒鉛箔ボックス〔ユニオン
カーバイド社製グラフォイル(商標)から作製〕を、黒
鉛ボート内に配置した。約300gの酸化マグネシウム粉末
〔サウスカロライナ州のグリーンビレにあるシーイー・
ミネラルズ社(C−E Minerals)製テコ(TECO)MgO、
グレード120S〕を、黒鉛ボートを被覆している黒鉛箔ボ
ックス内の底部に配置した。酸化マグネシウム粉末の表
面を、−50メッシュのマグネシウム粉末〔マサチューセ
ッツ州ダンバーズ、モートン・チオコールのアルファ・
プロダクツ社製〕で十分に覆った。Si<0.25%、Fe<0.
30%、Cu<0.25%、Mn<0.15%、9.5〜10.6%Mg、Zn<
0.15%、Ti<0.25%で残部がアルミニウムからなり、長
さ約4.5インチ(114mm)×幅約1.5インチ(38mm)×高
さ約1.5インチ(38mm)の寸法を有するマトリックス金
属インゴットを、黒鉛箔ボックスの酸化マグネシウム粉
末及び−50メッシュ(297μm)マグネシウム粉末内に
配置した。
同様なセットアップを用いて形成した。即ち、長さ約4
インチ(102mm)×幅約4インチ(102mm)×高さ約3イ
ンチ(76mm)の寸法を有する黒鉛箔ボックス〔ユニオン
カーバイド社製グラフォイル(商標)から作製〕を、黒
鉛ボート内に配置した。約300gの酸化マグネシウム粉末
〔サウスカロライナ州のグリーンビレにあるシーイー・
ミネラルズ社(C−E Minerals)製テコ(TECO)MgO、
グレード120S〕を、黒鉛ボートを被覆している黒鉛箔ボ
ックス内の底部に配置した。酸化マグネシウム粉末の表
面を、−50メッシュのマグネシウム粉末〔マサチューセ
ッツ州ダンバーズ、モートン・チオコールのアルファ・
プロダクツ社製〕で十分に覆った。Si<0.25%、Fe<0.
30%、Cu<0.25%、Mn<0.15%、9.5〜10.6%Mg、Zn<
0.15%、Ti<0.25%で残部がアルミニウムからなり、長
さ約4.5インチ(114mm)×幅約1.5インチ(38mm)×高
さ約1.5インチ(38mm)の寸法を有するマトリックス金
属インゴットを、黒鉛箔ボックスの酸化マグネシウム粉
末及び−50メッシュ(297μm)マグネシウム粉末内に
配置した。
黒鉛ボート及びその内容物を、レトルトラインド抵抗
加熱炉内に配置した。レトルトのドアーを閉め、室温で
レトルトを、少なくとも30インチ(762mm)Hgまで排気
した。所定の真空に達した後、炉を、流量約4リットル
/分の窒素で裏込めした。このレトルトラインド炉を、
次に、窒素を約4リットル/分の流量で流しながら、昇
温速度約200℃/時間で約750℃に加熱した。窒素を約4
リットル/分の流量で流しながら、約750℃で約19時間
保持した後、レトルトラインド炉を、冷却速度約200℃
/時間で約650℃まで冷却した。約650℃で、レトルトの
ドアーを開き、黒鉛ボート及びその内容物を取り出し
て、黒鉛板と接触させることにより、金属マトリックス
複合体と残留マトリックス金属を方向性凝固した。室温
で黒鉛箔ボックスを分解したところ、酸化マグネシウム
充填材を含有する金属マトリックス複合体が形成された
ことが判明した。
加熱炉内に配置した。レトルトのドアーを閉め、室温で
レトルトを、少なくとも30インチ(762mm)Hgまで排気
した。所定の真空に達した後、炉を、流量約4リットル
/分の窒素で裏込めした。このレトルトラインド炉を、
次に、窒素を約4リットル/分の流量で流しながら、昇
温速度約200℃/時間で約750℃に加熱した。窒素を約4
リットル/分の流量で流しながら、約750℃で約19時間
保持した後、レトルトラインド炉を、冷却速度約200℃
/時間で約650℃まで冷却した。約650℃で、レトルトの
ドアーを開き、黒鉛ボート及びその内容物を取り出し
て、黒鉛板と接触させることにより、金属マトリックス
複合体と残留マトリックス金属を方向性凝固した。室温
で黒鉛箔ボックスを分解したところ、酸化マグネシウム
充填材を含有する金属マトリックス複合体が形成された
ことが判明した。
試料K(042089−AAI−1) 第18図は、下記に説明する金属マトリックス複合体を
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、閉端寸法が長さ約3インチ(76mm)×幅3イ
ンチ(76mm)、開放端寸法が長さ約3.75インチ(95mm)
×幅3.75インチ(95mm)で高さが約2.5インチ(64mm)
である台形状断面を有する鋼製金型190を、厚さ14ゲー
ジ(1.9mm)の炭素鋼から作製した。鋼製金型の内部表
面に、エタノール〔ニュージャージー州のビオン(Byo
n)にあるファームコ・プロダクツ社(Pharmco Product
s,Inc.)製〕約1.5体積部とDAG−154コロイド黒鉛〔ミ
シガン州のポート・フロン(Port Huron)にあるアチェ
ソン・コロイド社製〕約1体積部からなる黒鉛混合物19
1を塗布した。黒鉛混合物からなる少なくとも3層の被
膜を、エアーブラシにより、容器の内部表面に塗布して
形成した。黒鉛混合物の各被膜は、次の被膜を塗布する
前に乾燥させた。鋼金型を、約330℃に設定した抵抗加
熱空気雰囲気炉内に配置した約2時間保持することによ
り、コロイド黒鉛被膜191を乾燥させ且つ鋼製金型190に
付着させた。
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、閉端寸法が長さ約3インチ(76mm)×幅3イ
ンチ(76mm)、開放端寸法が長さ約3.75インチ(95mm)
×幅3.75インチ(95mm)で高さが約2.5インチ(64mm)
である台形状断面を有する鋼製金型190を、厚さ14ゲー
ジ(1.9mm)の炭素鋼から作製した。鋼製金型の内部表
面に、エタノール〔ニュージャージー州のビオン(Byo
n)にあるファームコ・プロダクツ社(Pharmco Product
s,Inc.)製〕約1.5体積部とDAG−154コロイド黒鉛〔ミ
シガン州のポート・フロン(Port Huron)にあるアチェ
ソン・コロイド社製〕約1体積部からなる黒鉛混合物19
1を塗布した。黒鉛混合物からなる少なくとも3層の被
膜を、エアーブラシにより、容器の内部表面に塗布して
形成した。黒鉛混合物の各被膜は、次の被膜を塗布する
前に乾燥させた。鋼金型を、約330℃に設定した抵抗加
熱空気雰囲気炉内に配置した約2時間保持することによ
り、コロイド黒鉛被膜191を乾燥させ且つ鋼製金型190に
付着させた。
部分安定化ジルコニア〔ジョージア州のアトランタに
あるジルコニア・セールズ社(Zirconia Sales,Inc.)
製HSY−3SD〕約2.2ポンド(1kg)を、高さが約7インチ
(177.8mm)、上直径が約6.25インチ(159mm)、底直径
が約3.75インチ(95mm)であるアルミナるつぼ中におい
て、約1350℃で約1時間予備焼成した。予備焼成したZr
O2約95重量%と−325メッシュ(45μm)のマグネシウ
ム粉末〔ニュージャージー州のレーク・ハースト(Lake
Hurst)にあリーデ・マニュファクチュアリング社(Re
ede Manufacturing Company)製〕約5重量%とを4リ
ットルのジャー中で混合することにより充填材混合物19
2を調製した。この混合物を、ボールミルで約1時間微
粉砕後、更に10分間手動で振盪した。
あるジルコニア・セールズ社(Zirconia Sales,Inc.)
製HSY−3SD〕約2.2ポンド(1kg)を、高さが約7インチ
(177.8mm)、上直径が約6.25インチ(159mm)、底直径
が約3.75インチ(95mm)であるアルミナるつぼ中におい
て、約1350℃で約1時間予備焼成した。予備焼成したZr
O2約95重量%と−325メッシュ(45μm)のマグネシウ
ム粉末〔ニュージャージー州のレーク・ハースト(Lake
Hurst)にあリーデ・マニュファクチュアリング社(Re
ede Manufacturing Company)製〕約5重量%とを4リ
ットルのジャー中で混合することにより充填材混合物19
2を調製した。この混合物を、ボールミルで約1時間微
粉砕後、更に10分間手動で振盪した。
充填材混合物192を、コロイド黒鉛被覆金型190の底部
に約0.75インチ(19mm)の深さまで注いで層を形成し
た。この充填材を、−50メッシュのMg粉末193〔マサチ
ューセッツ州、ダンバーズ、モートン・チオコールのア
ルファ・プロダクツ社製〕の層で実質的に覆った。アル
ミニウム約99.7重量%と残部が微量元素からなるマトリ
ックス金属インゴット(総重量:約537g)を、コロイド
黒鉛被覆鋼製金型190内の充填材混合物192及びマグネシ
ウム粉末193の上部に配置した。更に、珪素約15重量%
と残部がアルミニウムからなる第二マトリックス金属19
5の16.9gを、最初のマトリックス金属194の上部に添加
した。金型190及びその内容物を、次に、寸法が長さ約1
2インチ(305mm)×幅約10インチ(254mm)×高さ約10
インチ(254mm)である炭素鋼製外容器196内に配置し
た。長さ約12インチ(305mm)×幅約10インチ(254mm)
×厚さ約0.01インチ(0.25mm)の寸法を有する一枚の黒
鉛箔197〔オレゴン州のポートランドにあるテーテー・
アメリカ社(TT America)からパーマ・フォイル(Perm
a−Foil)の商品名で販売されているPF−25−H〕で、
炭素鋼製外容器196の内部キャビティーの底部を覆っ
た。チタンスポンジ材198〔ペンシルベニア州のプリン
・モーにあるケムアロイ社(Chemalloy Company,Inc.)
製〕20gを、炭素鋼製外容器196内のコロイド黒鉛被覆鋼
製金型190の周囲及び黒鉛箔197の上に振りかけた。銅箔
200を一枚、鋼製外容器196の開口部上に配置した。窒素
パージ管201を、炭素鋼製外容器196の側壁に設けた。鋼
製外容器196及びその内容物を、抵抗加熱利用炉内に配
置した。この炉の温度を、窒素を流量約10リットル/分
で流しながら、昇温速度約400℃/時間で、室温から約6
00℃に加熱し、その後、窒素を流量約2リットル/分で
流しながら、昇温速度約400℃/時間で、約600℃から約
800℃に上昇させた。その後、炉を、窒素を流量約2リ
ットル/分で流しながら、約800℃で約1時間保持し
た。炭素鋼製外容器196とその内容物を、炉から取り出
し、コロイド黒鉛被覆鋼製金型190を、鋼製外容器から
取り出して、長さ約8インチ(203mm)×幅約8インチ
(203mm)×高さ約0.5インチ(13mm)の寸法を有する室
温の銅冷却板と接触させることにより、形成した金属マ
トリックス複合体を方向性凝固した。
に約0.75インチ(19mm)の深さまで注いで層を形成し
た。この充填材を、−50メッシュのMg粉末193〔マサチ
ューセッツ州、ダンバーズ、モートン・チオコールのア
ルファ・プロダクツ社製〕の層で実質的に覆った。アル
ミニウム約99.7重量%と残部が微量元素からなるマトリ
ックス金属インゴット(総重量:約537g)を、コロイド
黒鉛被覆鋼製金型190内の充填材混合物192及びマグネシ
ウム粉末193の上部に配置した。更に、珪素約15重量%
と残部がアルミニウムからなる第二マトリックス金属19
5の16.9gを、最初のマトリックス金属194の上部に添加
した。金型190及びその内容物を、次に、寸法が長さ約1
2インチ(305mm)×幅約10インチ(254mm)×高さ約10
インチ(254mm)である炭素鋼製外容器196内に配置し
た。長さ約12インチ(305mm)×幅約10インチ(254mm)
×厚さ約0.01インチ(0.25mm)の寸法を有する一枚の黒
鉛箔197〔オレゴン州のポートランドにあるテーテー・
アメリカ社(TT America)からパーマ・フォイル(Perm
a−Foil)の商品名で販売されているPF−25−H〕で、
炭素鋼製外容器196の内部キャビティーの底部を覆っ
た。チタンスポンジ材198〔ペンシルベニア州のプリン
・モーにあるケムアロイ社(Chemalloy Company,Inc.)
製〕20gを、炭素鋼製外容器196内のコロイド黒鉛被覆鋼
製金型190の周囲及び黒鉛箔197の上に振りかけた。銅箔
200を一枚、鋼製外容器196の開口部上に配置した。窒素
パージ管201を、炭素鋼製外容器196の側壁に設けた。鋼
製外容器196及びその内容物を、抵抗加熱利用炉内に配
置した。この炉の温度を、窒素を流量約10リットル/分
で流しながら、昇温速度約400℃/時間で、室温から約6
00℃に加熱し、その後、窒素を流量約2リットル/分で
流しながら、昇温速度約400℃/時間で、約600℃から約
800℃に上昇させた。その後、炉を、窒素を流量約2リ
ットル/分で流しながら、約800℃で約1時間保持し
た。炭素鋼製外容器196とその内容物を、炉から取り出
し、コロイド黒鉛被覆鋼製金型190を、鋼製外容器から
取り出して、長さ約8インチ(203mm)×幅約8インチ
(203mm)×高さ約0.5インチ(13mm)の寸法を有する室
温の銅冷却板と接触させることにより、形成した金属マ
トリックス複合体を方向性凝固した。
試料L(042789−AX−1) 試料Kに関して第18図に示したセットアップと同様の
ものを用いて、試料Lを製造した。台形状の断面を有す
る金型を、金型を2時間焼成してコロイド黒鉛被膜を硬
化させた以外は、試料Kと同じ方法で製造した。
ものを用いて、試料Lを製造した。台形状の断面を有す
る金型を、金型を2時間焼成してコロイド黒鉛被膜を硬
化させた以外は、試料Kと同じ方法で製造した。
ZrO2強化Al2O3〔ジョージア州のアトランタにあるジ
ルコニア・セールズ社製ZTA−85〕約2.2ポンド(1kg)
を、試料Kにおける充填材と同じ方法で製造した。充填
材混合物を、コロイド黒鉛被覆鋼金型の底部に約0.75イ
ンチ(19mm)の深さまで注いで層を形成した。この充填
材を、−50メッシュ(297μm)のMg粉末〔マサチュー
セッツ州、ダンバーズ、モートン・チオコールアルファ
・プロダクツ社製〕の層で実質的に覆った。アルミニウ
ム約99.7重量%と残部が微量元素からなるマトリックス
金属インゴット(重量:約368g)を、マグネシウム粉末
で覆った充填材混合物の上部に配置した。更に、珪素約
15重量%と残部がアルミニウムからなる第二マトリック
ス金属17.11gを、第一マトリックス金属の上部に添加し
た。コロイド黒鉛被覆鋼製金型及びその内容物を、次
に、寸法が長さ約12インチ(305mm)×幅約10インチ(2
54mm)×高さ約10インチ(254mm)である炭素鋼製外容
器内に配置した。長さ約12インチ(305mm)×幅約10イ
ンチ(254mm)×厚さ約0.01インチ(0.25mm)の寸法を
有する一枚の黒鉛箔〔オレゴン州のポートランドにある
テーテー・アメリカ社(TT America)からパーマ・フォ
イル(Perma−Foil)の商品名で販売されているPF−25
−H〕で、炭素鋼製外容器の内部キャビティーの底部を
覆った。チタンスポンジ材〔ペンシルベニア州のブリン
・モーにあるケムアロイ社(Chemalloy Company,Inc.)
製〕約20g及び−50メッシュのマグネシウム粉末約2g
を、炭素鋼製外容器内のコロイド黒鉛被覆金型の周囲及
び黒鉛テープ製品の上に振りかけた。銅箔を一枚、鋼製
外容器の開口部上に配置した。窒素パージ管を、炭素鋼
製外容器の側壁に設けた。
ルコニア・セールズ社製ZTA−85〕約2.2ポンド(1kg)
を、試料Kにおける充填材と同じ方法で製造した。充填
材混合物を、コロイド黒鉛被覆鋼金型の底部に約0.75イ
ンチ(19mm)の深さまで注いで層を形成した。この充填
材を、−50メッシュ(297μm)のMg粉末〔マサチュー
セッツ州、ダンバーズ、モートン・チオコールアルファ
・プロダクツ社製〕の層で実質的に覆った。アルミニウ
ム約99.7重量%と残部が微量元素からなるマトリックス
金属インゴット(重量:約368g)を、マグネシウム粉末
で覆った充填材混合物の上部に配置した。更に、珪素約
15重量%と残部がアルミニウムからなる第二マトリック
ス金属17.11gを、第一マトリックス金属の上部に添加し
た。コロイド黒鉛被覆鋼製金型及びその内容物を、次
に、寸法が長さ約12インチ(305mm)×幅約10インチ(2
54mm)×高さ約10インチ(254mm)である炭素鋼製外容
器内に配置した。長さ約12インチ(305mm)×幅約10イ
ンチ(254mm)×厚さ約0.01インチ(0.25mm)の寸法を
有する一枚の黒鉛箔〔オレゴン州のポートランドにある
テーテー・アメリカ社(TT America)からパーマ・フォ
イル(Perma−Foil)の商品名で販売されているPF−25
−H〕で、炭素鋼製外容器の内部キャビティーの底部を
覆った。チタンスポンジ材〔ペンシルベニア州のブリン
・モーにあるケムアロイ社(Chemalloy Company,Inc.)
製〕約20g及び−50メッシュのマグネシウム粉末約2g
を、炭素鋼製外容器内のコロイド黒鉛被覆金型の周囲及
び黒鉛テープ製品の上に振りかけた。銅箔を一枚、鋼製
外容器の開口部上に配置した。窒素パージ管を、炭素鋼
製外容器の側壁に設けた。
カバーをした鋼製外容器及びその内容物を、抵抗加熱
利用炉内に配置した。この炉の温度を、窒素を流量約10
リットル/分で流しながら、昇温速度約400℃/時間
で、室温から約600℃に加熱し、その後、窒素を流量約
2リットル/分で流しながら、昇温速度約400℃/時間
で、約600℃から約800℃に上昇させた。その後、炉を、
窒素を流量約2リットル/分で流しながら、約800℃で
約1時間保持した後、約580℃に冷却した。炭素鋼製外
容器とその内容物を、炉から取り出し、コロイド黒鉛被
覆鋼製金型を、鋼製外容器から取り出して、長さ約8イ
ンチ(203mm)×幅約8インチ(203mm)×高さ約0.5イ
ンチ(13mm)の寸法を有する室温の銅冷却板と接触させ
ることにより、形成した金属マトリックス複合体を方向
性凝固した。
利用炉内に配置した。この炉の温度を、窒素を流量約10
リットル/分で流しながら、昇温速度約400℃/時間
で、室温から約600℃に加熱し、その後、窒素を流量約
2リットル/分で流しながら、昇温速度約400℃/時間
で、約600℃から約800℃に上昇させた。その後、炉を、
窒素を流量約2リットル/分で流しながら、約800℃で
約1時間保持した後、約580℃に冷却した。炭素鋼製外
容器とその内容物を、炉から取り出し、コロイド黒鉛被
覆鋼製金型を、鋼製外容器から取り出して、長さ約8イ
ンチ(203mm)×幅約8インチ(203mm)×高さ約0.5イ
ンチ(13mm)の寸法を有する室温の銅冷却板と接触させ
ることにより、形成した金属マトリックス複合体を方向
性凝固した。
試料M 第19図は、以下で説明する金属マトリックス複合体試
料を形成するのに使用したセットアップの概略断面図で
ある。即ち、寸法が約12インチ(305mm)×約9インチ
(229mm)×約5.5インチ(140mm)(高さ)である内部
キャビティーを有する黒鉛ボート210〔ペンシルベニア
州のウオメルシドルフ(Womelsdorf)にあるエムジーピ
ー社(MGP,Inc.)製でユニオンカーバイド社から入手し
たATJグレード〕を用意した。試料Cにおいて説明した
方法で、長さ8インチ(203mm)×幅4インチ(102mm)
×深さ3インチ(76mm)の概略寸法を有する黒鉛箔ボッ
クス217〔ユニオンカーバイド社製グラフォイル(商
標)〕を形成した。−50メッシュ(297μm)のマグネ
シウム粉末211〔マサチューセッツ州ダンバーズ、モー
トン・チオコール、アルファ・プロダクツ社製〕約1g
を、ボックス217の底部に配置した。黒鉛セメント〔カ
リホルニア州のバレンシアにあるポリカーボン社製のリ
ジッドロック(商標)〕からなる薄いスプレーコーティ
ング(第19図には図示してない)を、黒鉛箔ボックス21
7の底部に設けて、マグネシウム粉末をボックスの底部2
17に付着させた。
料を形成するのに使用したセットアップの概略断面図で
ある。即ち、寸法が約12インチ(305mm)×約9インチ
(229mm)×約5.5インチ(140mm)(高さ)である内部
キャビティーを有する黒鉛ボート210〔ペンシルベニア
州のウオメルシドルフ(Womelsdorf)にあるエムジーピ
ー社(MGP,Inc.)製でユニオンカーバイド社から入手し
たATJグレード〕を用意した。試料Cにおいて説明した
方法で、長さ8インチ(203mm)×幅4インチ(102mm)
×深さ3インチ(76mm)の概略寸法を有する黒鉛箔ボッ
クス217〔ユニオンカーバイド社製グラフォイル(商
標)〕を形成した。−50メッシュ(297μm)のマグネ
シウム粉末211〔マサチューセッツ州ダンバーズ、モー
トン・チオコール、アルファ・プロダクツ社製〕約1g
を、ボックス217の底部に配置した。黒鉛セメント〔カ
リホルニア州のバレンシアにあるポリカーボン社製のリ
ジッドロック(商標)〕からなる薄いスプレーコーティ
ング(第19図には図示してない)を、黒鉛箔ボックス21
7の底部に設けて、マグネシウム粉末をボックスの底部2
17に付着させた。
1000メッシュの炭化珪素〔マサチューセッツ州のウォ
セスターニアルノートン社製の39クリストロン〕約98%
と−325メッシュ(45μm)のマグネシウム粉末〔ニュ
ーハンプシャー州シーブルック、ジョンソン・マセイ・
アエサー(商標)〕約2重量%からなる混合物約763gの
エタノールスラリーを混合(実施例5の試料Dに関連し
て説明したLD法により)することにより充填材混合物21
2を調製した。この充填材混合物212を、黒鉛箔ボックス
217内のマグネシウム粉末211の上部に配置した。
セスターニアルノートン社製の39クリストロン〕約98%
と−325メッシュ(45μm)のマグネシウム粉末〔ニュ
ーハンプシャー州シーブルック、ジョンソン・マセイ・
アエサー(商標)〕約2重量%からなる混合物約763gの
エタノールスラリーを混合(実施例5の試料Dに関連し
て説明したLD法により)することにより充填材混合物21
2を調製した。この充填材混合物212を、黒鉛箔ボックス
217内のマグネシウム粉末211の上部に配置した。
概略寸法が8インチ(203mm)×幅4インチ(102mm)
×厚さ0.015インチ(0.38mm)で、中央に直径約1.25イ
ンチ(32mm)の穴214を有する黒鉛箔213〔ユニオンカー
バイド社製グラフォイル(商標)〕の層を、黒鉛ボート
210内の炭化珪素充填材212の表面に配置した。−50メッ
シュ(297μm)のマグネシウム粉末215〔マサチューセ
ッツ州、ダンバーズ、モートン・チオコール、アルファ
・プロダクツ社製〕約1gを、黒鉛箔213における穴214上
に露出している充填材212の表面上に配置した。
×厚さ0.015インチ(0.38mm)で、中央に直径約1.25イ
ンチ(32mm)の穴214を有する黒鉛箔213〔ユニオンカー
バイド社製グラフォイル(商標)〕の層を、黒鉛ボート
210内の炭化珪素充填材212の表面に配置した。−50メッ
シュ(297μm)のマグネシウム粉末215〔マサチューセ
ッツ州、ダンバーズ、モートン・チオコール、アルファ
・プロダクツ社製〕約1gを、黒鉛箔213における穴214上
に露出している充填材212の表面上に配置した。
413.0合金(公称概略組成:11.0〜13.0%Si、Fe<2.0
%、Cu<1.0%、Mn<0.35%、Mg<1.0%、Ni<0.50%、
Zn<0.50%、sn<0.15%で残部がアルミニウム)からな
る、重量約1237gのマトリックス金属インゴット216を、
黒鉛箔213の表面に配置した。この際、合金216が、黒鉛
シート213の穴214を覆うようにした。
%、Cu<1.0%、Mn<0.35%、Mg<1.0%、Ni<0.50%、
Zn<0.50%、sn<0.15%で残部がアルミニウム)からな
る、重量約1237gのマトリックス金属インゴット216を、
黒鉛箔213の表面に配置した。この際、合金216が、黒鉛
シート213の穴214を覆うようにした。
ボート210及びその内容物からなる反応系を、レトル
トラインド抵抗加熱炉内に配置した。この炉を、少なく
とも20インチ(508mm)Hgに排気後、流量約4.5リットル
/分の窒素で裏込めした。炉の温度を、昇温速度約200
℃/時間で、室温から約775℃まで上昇させた。この系
を、約775℃で約20時間保持後、冷却速度約150℃/時間
で、約760℃の温度まで低下させた、約760℃の温度で、
この系を、炉から取り出し、水冷アルミニウム急冷板上
に配置した。発熱ホットトッピング材〔オハイオ州のブ
ルック・パークにあるフォセコ社製のフィーデル−9
(商標)〕約500mlを、黒鉛ボートの周囲に巻きつけ
た。このフィーデル−9(商標)は、セットアップの上
部で発熱を反応を生じさせ、マトリックス金属複合体が
冷えるとともに方向性凝固を生じさせることにより、金
属マトリックス複合体内に収縮気孔が形成されるのを防
ぐために用いた。
トラインド抵抗加熱炉内に配置した。この炉を、少なく
とも20インチ(508mm)Hgに排気後、流量約4.5リットル
/分の窒素で裏込めした。炉の温度を、昇温速度約200
℃/時間で、室温から約775℃まで上昇させた。この系
を、約775℃で約20時間保持後、冷却速度約150℃/時間
で、約760℃の温度まで低下させた、約760℃の温度で、
この系を、炉から取り出し、水冷アルミニウム急冷板上
に配置した。発熱ホットトッピング材〔オハイオ州のブ
ルック・パークにあるフォセコ社製のフィーデル−9
(商標)〕約500mlを、黒鉛ボートの周囲に巻きつけ
た。このフィーデル−9(商標)は、セットアップの上
部で発熱を反応を生じさせ、マトリックス金属複合体が
冷えるとともに方向性凝固を生じさせることにより、金
属マトリックス複合体内に収縮気孔が形成されるのを防
ぐために用いた。
試料N(060889−DAE−4) 第12図に示すような、実施例5の試料Dに関連して説
明したのと実質的に同様のセットアップを用いてこの試
料を形成した。即ち、概略寸法が長さ8インチ(203m
m)×幅3インチ(76mm)×厚さ0.5インチ(0.3mm)で
ある2枚のATJグレードの板を、約8インチ(203mm)×
4インチ(102mm)×3インチ(76mm)(高さ)の概略
寸法を有する黒鉛ボート内容物に配置して、黒鉛ボート
内容物には、概略寸法が、約8インチ(203mm)×2イ
ンチ(50.8mm)×3インチ(76mm)(高さ)のキャビテ
ィーを形成した。黒鉛板の外側の黒鉛ボートの部分に、
220グリットのアルミナ(ノートン社製の38アランダ
ム)を充填した。アルミナ板間のキャビティーに、試料
Cに関連して説明した方法により作製した、約8インチ
(203mm)×2インチ(50.8mm)×3インチ(76mm)の
概略寸法を有する黒鉛箔ボックス(ユニオンカーバイド
社製グラフォイル)を配置した。黒鉛箔ボックスの内部
分に、−50メッシュ(297μm)のマグネシウム粉末
〔マサチューセッツ州ダンバーズ、モートン・チオコー
ル、アルファプロダクツ社製〕約1.5gを入れて、黒鉛セ
メント〔カリホルニア州のバレンシアにあるポリカーボ
ン社製リジッドロック(商標)〕を用いて、黒鉛箔ボッ
クスの底部に付着させた。
明したのと実質的に同様のセットアップを用いてこの試
料を形成した。即ち、概略寸法が長さ8インチ(203m
m)×幅3インチ(76mm)×厚さ0.5インチ(0.3mm)で
ある2枚のATJグレードの板を、約8インチ(203mm)×
4インチ(102mm)×3インチ(76mm)(高さ)の概略
寸法を有する黒鉛ボート内容物に配置して、黒鉛ボート
内容物には、概略寸法が、約8インチ(203mm)×2イ
ンチ(50.8mm)×3インチ(76mm)(高さ)のキャビテ
ィーを形成した。黒鉛板の外側の黒鉛ボートの部分に、
220グリットのアルミナ(ノートン社製の38アランダ
ム)を充填した。アルミナ板間のキャビティーに、試料
Cに関連して説明した方法により作製した、約8インチ
(203mm)×2インチ(50.8mm)×3インチ(76mm)の
概略寸法を有する黒鉛箔ボックス(ユニオンカーバイド
社製グラフォイル)を配置した。黒鉛箔ボックスの内部
分に、−50メッシュ(297μm)のマグネシウム粉末
〔マサチューセッツ州ダンバーズ、モートン・チオコー
ル、アルファプロダクツ社製〕約1.5gを入れて、黒鉛セ
メント〔カリホルニア州のバレンシアにあるポリカーボ
ン社製リジッドロック(商標)〕を用いて、黒鉛箔ボッ
クスの底部に付着させた。
実施例5において、試料Dに関連して説明したLD法
で、炭化珪素小板状充填材混合物を調製することによ
り、直径が約50ミクロンで厚さが約10ミクロンの炭化珪
素小板状物〔カナダ国、ケベック、ヨーンクエア(Jonq
uiere)、シー・アクシス・テクノロジー社(C−Axis
Technology,Ltd.)製〕約96重量%と−325メッシュ(45
μm)のマグネシウム粉末〔ニューハンプシャー州シー
ブルック、ジョンソン・マセイ、アエサー(商標)〕約
4重量%からなる混合物約303gを調製した。この充填材
混合物を、黒鉛ボート内容物のマグネシウム層の上部に
配置した。−50メッシュ(297μm)のマグネシウム粉
末(マサチューセッツ州ダンバーズ、モートン・チオコ
ール、アルファ・ブロダクツ社製)約1.5gからなる第二
層を、炭化珪素充填材混合物の上部に配置した。表2の
下部に記載した組成を有する、413合金からなるインゴ
ット約644gを、系内のマグネシウム層の上部に配置し
た。
で、炭化珪素小板状充填材混合物を調製することによ
り、直径が約50ミクロンで厚さが約10ミクロンの炭化珪
素小板状物〔カナダ国、ケベック、ヨーンクエア(Jonq
uiere)、シー・アクシス・テクノロジー社(C−Axis
Technology,Ltd.)製〕約96重量%と−325メッシュ(45
μm)のマグネシウム粉末〔ニューハンプシャー州シー
ブルック、ジョンソン・マセイ、アエサー(商標)〕約
4重量%からなる混合物約303gを調製した。この充填材
混合物を、黒鉛ボート内容物のマグネシウム層の上部に
配置した。−50メッシュ(297μm)のマグネシウム粉
末(マサチューセッツ州ダンバーズ、モートン・チオコ
ール、アルファ・ブロダクツ社製)約1.5gからなる第二
層を、炭化珪素充填材混合物の上部に配置した。表2の
下部に記載した組成を有する、413合金からなるインゴ
ット約644gを、系内のマグネシウム層の上部に配置し
た。
黒鉛ボート及びその内容物からなる系を、レトルトラ
インド抵抗加熱炉内容物に配置した。この炉を、少なく
とも20インチ(508mm)Hgに排気後、流量約4.0リットル
/分の窒素で裏込めした。炉の温度を、昇温速度約100
℃/時間で、室温から約775℃まで上昇させた。この系
を、約775℃で約10時間保持後、冷却速度約200℃/時間
で、約760℃の温度まで低下させた。約760℃の温度で、
この系を、炉から取り出し、水冷アルミニウム急冷板上
に配置した。発熱ホットトッピング材〔オハイオ州のブ
ルック・パークにあるフォセコ社製のフィーデル−9
(商標)〕約500mlを、黒鉛ボートの周囲に巻きつけ
た。このフィーデル−9(商標)を用いたのは、セット
アップの上部で発熱を反応を生じさせ、マトリックス金
属複合体が冷えるとともに方向性凝固を生じさせること
により、金属マトリックス複合体内に収縮気孔が形成さ
れるのを防ぐためである。
インド抵抗加熱炉内容物に配置した。この炉を、少なく
とも20インチ(508mm)Hgに排気後、流量約4.0リットル
/分の窒素で裏込めした。炉の温度を、昇温速度約100
℃/時間で、室温から約775℃まで上昇させた。この系
を、約775℃で約10時間保持後、冷却速度約200℃/時間
で、約760℃の温度まで低下させた。約760℃の温度で、
この系を、炉から取り出し、水冷アルミニウム急冷板上
に配置した。発熱ホットトッピング材〔オハイオ州のブ
ルック・パークにあるフォセコ社製のフィーデル−9
(商標)〕約500mlを、黒鉛ボートの周囲に巻きつけ
た。このフィーデル−9(商標)を用いたのは、セット
アップの上部で発熱を反応を生じさせ、マトリックス金
属複合体が冷えるとともに方向性凝固を生じさせること
により、金属マトリックス複合体内に収縮気孔が形成さ
れるのを防ぐためである。
試料O(050289DAE−3) こ試料は、第19図に示すような、試料M用のセットア
ップに準じて製造した。即ち、寸法が約12インチ(305m
m)×約9インチ(229mm)×約5.5インチ(140mm)(高
さ)である内部キャビティーを有する黒鉛ボート〔ペン
シルベニア州のウオメルシドルフ(Womelsdorf)にある
エムジーピー社(MGP,Inc.)製でユニオンカーバイド社
から入手したATJグレード〕を用意した。試料Cにおい
て説明した方法で、長さ8インチ(203mm)×幅4イン
チ(102mm)×深さ3インチ(76mm)の概略寸法を有す
る黒鉛箔ボックス〔ユニオンカーバイド社製グラフォイ
ル(商標)〕を形成した。−50メッシュ(297μm)の
マグネシウム粉末〔マサチューセッツ州ダンバーズ、モ
ートン・チオコール、アルファ・プロダクツ社製〕約1g
を、黒鉛箔ボックスの底部に配置した。黒鉛セメント
〔カルホルニア州のバレンシアにあるポリカーボン社製
のリジッドロック(商標)〕からなる薄いスプレーコー
ティングを、黒鉛箔ボックスの底部に設けて、マグネシ
ウム粉末をボックスの底部に付着させた。
ップに準じて製造した。即ち、寸法が約12インチ(305m
m)×約9インチ(229mm)×約5.5インチ(140mm)(高
さ)である内部キャビティーを有する黒鉛ボート〔ペン
シルベニア州のウオメルシドルフ(Womelsdorf)にある
エムジーピー社(MGP,Inc.)製でユニオンカーバイド社
から入手したATJグレード〕を用意した。試料Cにおい
て説明した方法で、長さ8インチ(203mm)×幅4イン
チ(102mm)×深さ3インチ(76mm)の概略寸法を有す
る黒鉛箔ボックス〔ユニオンカーバイド社製グラフォイ
ル(商標)〕を形成した。−50メッシュ(297μm)の
マグネシウム粉末〔マサチューセッツ州ダンバーズ、モ
ートン・チオコール、アルファ・プロダクツ社製〕約1g
を、黒鉛箔ボックスの底部に配置した。黒鉛セメント
〔カルホルニア州のバレンシアにあるポリカーボン社製
のリジッドロック(商標)〕からなる薄いスプレーコー
ティングを、黒鉛箔ボックスの底部に設けて、マグネシ
ウム粉末をボックスの底部に付着させた。
実施例5において、試料Dに関連して説明したLD法
で、直径が約10クロンで厚さが約2.5ミクロンの二硼化
チタン小板状物〔ユニオンカーバイド社製HTC−30)約9
4重量%と−325メッシュ(45μm)のマグネシウム粉末
〔ニューハンプシャー州シーブルック、ジョンソン・マ
セイ、アエサー(商標)〕約6重量%とを混合すること
により、充填材を調製した。この充填材を黒鉛箔ボック
ス内のマグネシウム粉末の上部に配置した。
で、直径が約10クロンで厚さが約2.5ミクロンの二硼化
チタン小板状物〔ユニオンカーバイド社製HTC−30)約9
4重量%と−325メッシュ(45μm)のマグネシウム粉末
〔ニューハンプシャー州シーブルック、ジョンソン・マ
セイ、アエサー(商標)〕約6重量%とを混合すること
により、充填材を調製した。この充填材を黒鉛箔ボック
ス内のマグネシウム粉末の上部に配置した。
概略寸法が8インチ(203mm)×4インチ(102mm)×
0.015インチ(0.38mm)(厚み)で、中央に直径約1.25
インチ(32mm)の穴を有する黒鉛箔〔ユニオンカーバイ
ド社製グラフォイル(商標)〕の層を、充填材の上部に
配置した。−50メッシュ(297μm)のマグネシウム粉
末〔マサチューセッツ州、ダンバーズ、モートン・チオ
コール、アルファ・プロダクツ社製〕約1gを、黒鉛シー
トにおける穴を介して露出している充填材の表面上に配
置した。
0.015インチ(0.38mm)(厚み)で、中央に直径約1.25
インチ(32mm)の穴を有する黒鉛箔〔ユニオンカーバイ
ド社製グラフォイル(商標)〕の層を、充填材の上部に
配置した。−50メッシュ(297μm)のマグネシウム粉
末〔マサチューセッツ州、ダンバーズ、モートン・チオ
コール、アルファ・プロダクツ社製〕約1gを、黒鉛シー
トにおける穴を介して露出している充填材の表面上に配
置した。
520合金(組成:Si<0.25重量%、Fe<0.35重量%、Cu
<0.25重量%、Mn<0.15重量%、9.5〜10.6重量%、Zn
<0.15重量%、Ti<0.25重量%で残部がアルミニウム)
からなる、重量約1498gのマトリックス金属インゴット
を、黒鉛箔シートの表面に配置した。
<0.25重量%、Mn<0.15重量%、9.5〜10.6重量%、Zn
<0.15重量%、Ti<0.25重量%で残部がアルミニウム)
からなる、重量約1498gのマトリックス金属インゴット
を、黒鉛箔シートの表面に配置した。
黒鉛ボート及びその内容物を、室温レトルトラインド
抵抗加熱炉内に配置した。レトルトのドアーを閉め、レ
トルトを、少なくとも20インチ(508mm)Hgに排気し
た。このレトルトを、流量約4.5リットル/分の窒素で
裏込めた。レトトラインド炉を、次に、昇温速度約200
℃/時間で、室温から約775℃まで上昇させた。この系
を、約775℃で約20時間保持後、冷却速度約150℃/時間
で、約760℃の温度まで低下させた。約760℃の温度で、
レトルトのドアーを開けて、黒鉛ボートとその内容物を
レトルトから取り出して、長さ約12インチ(305mm)×
幅約9インチ(229mm)×厚さ約2インチ(51mm)の寸
法を有する室温水冷アルミニウム冷却板上に配置した。
発熱ホットトッピング材〔オハイオ州のブルック・パー
クにあるフォセコ社製のフィーデル−9(商標)〕約50
0mlを、セットアップの上部に振りかけ、セラミック繊
維ブランケット(マンビレ・レフラクトリー・プロダク
ツ社製のセラブランケット)を黒鉛ボートに表面周囲に
巻きつけた。このホットトッピング材を用いたのは、残
留マトリックス金属の上部で発熱を反応を生じさせ、マ
トリックス金属複合体が冷えるとともに方向性凝固を生
じさせることにより、金属マトリックス複合体内に収縮
気孔が形成されるのを防ぐためである。
抵抗加熱炉内に配置した。レトルトのドアーを閉め、レ
トルトを、少なくとも20インチ(508mm)Hgに排気し
た。このレトルトを、流量約4.5リットル/分の窒素で
裏込めた。レトトラインド炉を、次に、昇温速度約200
℃/時間で、室温から約775℃まで上昇させた。この系
を、約775℃で約20時間保持後、冷却速度約150℃/時間
で、約760℃の温度まで低下させた。約760℃の温度で、
レトルトのドアーを開けて、黒鉛ボートとその内容物を
レトルトから取り出して、長さ約12インチ(305mm)×
幅約9インチ(229mm)×厚さ約2インチ(51mm)の寸
法を有する室温水冷アルミニウム冷却板上に配置した。
発熱ホットトッピング材〔オハイオ州のブルック・パー
クにあるフォセコ社製のフィーデル−9(商標)〕約50
0mlを、セットアップの上部に振りかけ、セラミック繊
維ブランケット(マンビレ・レフラクトリー・プロダク
ツ社製のセラブランケット)を黒鉛ボートに表面周囲に
巻きつけた。このホットトッピング材を用いたのは、残
留マトリックス金属の上部で発熱を反応を生じさせ、マ
トリックス金属複合体が冷えるとともに方向性凝固を生
じさせることにより、金属マトリックス複合体内に収縮
気孔が形成されるのを防ぐためである。
試料P(071489DAF−1) 第20図は、下記説明する金属マトリックス複合物体を
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、長さ6インチ(152mm)×幅6インチ(152m
m)×深さ7.5インチ(191mm)の概略寸法を有するステ
ンレス製容器230を、上記した実施例に準じて作製した
概略寸法が6インチ(152mm)×6インチ(152mm)×7.
5インチ(191mm)の黒鉛箔ボックス231で内張りした。
−325メッシュ(45μm)のマグネシウム粉末232〔ニュ
ーハンプシャー州、シーブルック、ジョンソン・マセイ
社製のアエサー(商標)〕約2gを、黒鉛セメント〔カル
ホルニア州バレンシアにあるポリカーボン社製のリジッ
ドロック(商標)〕を用いて、黒鉛ボックスの底部に付
着させた。平均粒子サイズ直径約3〜6ミクロンを有す
る窒化アルミニウム粉末〔ニューヨーク州のバッファロ
ーにあるアドバンスト・リフラクトリー・テクノロジー
社(Advanced Refractory Technology,Inc.)製のA−2
00アイン(AIN)〕約95重量%と−325メッシュ(45μ
m)のマグネシウム粉末〔ニューハンプシャー州シーブ
ロック、ジョンソンマセイ製のアエサー(商標)〕約5
重量%との混合物約500gを、4リットルのプラスチック
ジャー中で、機械的手段により約2時間混合して、均一
な充填材混合物233を得た。この充填材混合物233を黒鉛
箔ボックス231内に配置した。長さ約1インチ(25mm)
で直径が約2インチ(51mm)の黒鉛管ゲート234を充填
材233の上部に配置した。220グリット(66μm)のアル
ミナ235(ノートン社製E−38アランダム)を、黒鉛ボ
ックス230内の充填材233の上部に中心を持つ黒鉛管ゲー
ト234の外直径の周囲に注いで、ゆるい層を形成した。2
20グリットアルミナ235を充分に添加して、黒鉛管ゲー
ト234を実質的に包囲するようにする。−50メッシュ(2
97μm)のマグネシウム粉末236(マサチューセッツ州
ダンバーズ、モートン・チオコール、アルファ・プロダ
クツ社製)約5gを、黒鉛管ゲートの内部分に配置して、
充填材233の界面を覆った。11.0〜13.0%Si、Fe<2.0
%、Cu<1.0%、Mn<0.35%、Mg<0.1%、Ni<0.50%、
Zn<0.50%、Sn<0.15%で残部がアルミニウムからなる
413.0の公称組成を有するマトリックス金属合金237の約
1210gを、第20図に示すように、反応成分の上部に配置
した。
製造するのに使用したセットアップの概略断面図であ
る。即ち、長さ6インチ(152mm)×幅6インチ(152m
m)×深さ7.5インチ(191mm)の概略寸法を有するステ
ンレス製容器230を、上記した実施例に準じて作製した
概略寸法が6インチ(152mm)×6インチ(152mm)×7.
5インチ(191mm)の黒鉛箔ボックス231で内張りした。
−325メッシュ(45μm)のマグネシウム粉末232〔ニュ
ーハンプシャー州、シーブルック、ジョンソン・マセイ
社製のアエサー(商標)〕約2gを、黒鉛セメント〔カル
ホルニア州バレンシアにあるポリカーボン社製のリジッ
ドロック(商標)〕を用いて、黒鉛ボックスの底部に付
着させた。平均粒子サイズ直径約3〜6ミクロンを有す
る窒化アルミニウム粉末〔ニューヨーク州のバッファロ
ーにあるアドバンスト・リフラクトリー・テクノロジー
社(Advanced Refractory Technology,Inc.)製のA−2
00アイン(AIN)〕約95重量%と−325メッシュ(45μ
m)のマグネシウム粉末〔ニューハンプシャー州シーブ
ロック、ジョンソンマセイ製のアエサー(商標)〕約5
重量%との混合物約500gを、4リットルのプラスチック
ジャー中で、機械的手段により約2時間混合して、均一
な充填材混合物233を得た。この充填材混合物233を黒鉛
箔ボックス231内に配置した。長さ約1インチ(25mm)
で直径が約2インチ(51mm)の黒鉛管ゲート234を充填
材233の上部に配置した。220グリット(66μm)のアル
ミナ235(ノートン社製E−38アランダム)を、黒鉛ボ
ックス230内の充填材233の上部に中心を持つ黒鉛管ゲー
ト234の外直径の周囲に注いで、ゆるい層を形成した。2
20グリットアルミナ235を充分に添加して、黒鉛管ゲー
ト234を実質的に包囲するようにする。−50メッシュ(2
97μm)のマグネシウム粉末236(マサチューセッツ州
ダンバーズ、モートン・チオコール、アルファ・プロダ
クツ社製)約5gを、黒鉛管ゲートの内部分に配置して、
充填材233の界面を覆った。11.0〜13.0%Si、Fe<2.0
%、Cu<1.0%、Mn<0.35%、Mg<0.1%、Ni<0.50%、
Zn<0.50%、Sn<0.15%で残部がアルミニウムからなる
413.0の公称組成を有するマトリックス金属合金237の約
1210gを、第20図に示すように、反応成分の上部に配置
した。
鋼製容器230及びその内容物からなる系を、レトルト
ラインド抵抗加熱炉内に配置した。この炉を、少なくと
も20インチ(508mm)Hgに排気後、流量約4.0リットル/
分の窒素で裏込めした。炉の温度を、昇温速度約200℃
/時間で、室温から約200℃まで上昇させ、約200℃で約
49時間保持後、昇温速度約200℃/時間で約550℃まで上
昇させ、約550℃で約1時間保持後、昇温速度約150℃/
時間で約775℃まで上昇させた。この系を約775℃で約10
時間保持後、冷却速度約150℃/時間で、約760℃の温度
まで低下させた。、約760℃の温度で、この系を、炉か
ら取り出し、ホットトッピングにより方向性冷却した。
即ち、この系を、長さ約12インチ(305mm)×幅約9イ
ンチ(229mm)×厚さ約2インチ(51mm)の寸法を有す
る水冷アルミニウム冷却板上に配置した。発熱ホットト
ッピング材〔オハイオ州のブルック・パークにあるフォ
セコ社製のフィーデル−9(商標)〕約500mlを、セッ
トアップの上部に振りかけた。
ラインド抵抗加熱炉内に配置した。この炉を、少なくと
も20インチ(508mm)Hgに排気後、流量約4.0リットル/
分の窒素で裏込めした。炉の温度を、昇温速度約200℃
/時間で、室温から約200℃まで上昇させ、約200℃で約
49時間保持後、昇温速度約200℃/時間で約550℃まで上
昇させ、約550℃で約1時間保持後、昇温速度約150℃/
時間で約775℃まで上昇させた。この系を約775℃で約10
時間保持後、冷却速度約150℃/時間で、約760℃の温度
まで低下させた。、約760℃の温度で、この系を、炉か
ら取り出し、ホットトッピングにより方向性冷却した。
即ち、この系を、長さ約12インチ(305mm)×幅約9イ
ンチ(229mm)×厚さ約2インチ(51mm)の寸法を有す
る水冷アルミニウム冷却板上に配置した。発熱ホットト
ッピング材〔オハイオ州のブルック・パークにあるフォ
セコ社製のフィーデル−9(商標)〕約500mlを、セッ
トアップの上部に振りかけた。
セラミック繊維ブランケット(マンビレ・レフラクト
リー・プロダクツ社製のセラブランケット)をステンレ
ス製容器の周囲に巻きつけて、系を断熱した。このホッ
トトッピング材を用いたのは、残留マトリックス金属の
上部で発熱を反応を生じさせ、マトリックス金属複合体
が冷えるとともに方向性凝固を生じさせることにより、
金属マトリックス複合体内に収縮気孔が形成されるのを
防ぐためである。
リー・プロダクツ社製のセラブランケット)をステンレ
ス製容器の周囲に巻きつけて、系を断熱した。このホッ
トトッピング材を用いたのは、残留マトリックス金属の
上部で発熱を反応を生じさせ、マトリックス金属複合体
が冷えるとともに方向性凝固を生じさせることにより、
金属マトリックス複合体内に収縮気孔が形成されるのを
防ぐためである。
本実施例に準じて形成した金属マトリックス複合物体
の一部の機械的性質を表2に示す。機械的性質の測定に
使用した方法について、以下説明する。
の一部の機械的性質を表2に示す。機械的性質の測定に
使用した方法について、以下説明する。
極限引張り強さ(U.T.S.)の測定 一部の金属マトリックス複合体について、引張り強さ
を、エーエステーエム(ASTM)#B557−84「スタンダー
ド メソッズ ノブ テンション テスティング ロー
ト アンド キャスト アルミニウム アンド マグネ
シウム プロダクツ(Standard Methods of Tension Te
sting Wrought and Cast Aluminum and Magnesium Prod
ucts)」に準じて測定した。長さ6インチ(152mm)×
幅0.5インチ(13mm)×厚さ0.1インチ(2.5mm)の寸法
を有する長方形引張り試験片を使用した。長方形引張り
試験片のゲージ部分は幅約3/8インチ(10mm)×長さ0.7
5インチ(19mm)であり、末端部分からゲージ部分まで
の半径は約3インチ(76mm)であった。寸法が長さ約2
インチ(51mm)×幅約0.5インチ(13mm)×厚さ約0.3イ
ンチ(7.6mm)であるアルミニウムグリッピングタブ4
個を、各長方形引張り試験片の末端部分に、エポキシ樹
脂〔ニューハンプシャー州のシーブルックにあるデクス
ター・コーポレーション・オブ・ハイ・ゾル・アエロス
ペース・アンド・プロダクツ(Dexter Corporation of
High Sol Aerospace and Industrial Products)製のエ
ポキシパッチ(Epoxy−patch)(商標)〕を用いて固定
した。長方形引張り試験片の歪は、歪ゲージ(350オー
ムブリッジ)〔ノースカロライナ州のローリーにあるマ
イクロメジャメンツ(Micromeasurements)から入手し
たCEA−06−375UW−350〕を用いて測定した。アルミニ
ウムグリッピングタブ及び歪ゲージの付いた長方形引張
り試験片を、シンテク(Syntec)5000ポンド(2269kg)
ロードセル〔マサチューセッツ州のストラットンにある
システム・インテグレーション・テクノロジー社(Syst
em Integration Technology Inc.)製のユニバーサル試
験機モデルNo.CITS2000/6〕上のウエッジグリップに配
置した。コンピュータデータ獲得システム(computer d
ata acquisition system)を測定装置に接続し、応答を
歪ゲージにより記録した。長方形引張り試験片を、破壊
するまで、0.039インチ/分(1mm/分)一定速度で変形
させた。最大応力、最大歪及び破壊歪を、試料の形状及
びコンピュータ内容物のプログラムを用いて記録された
応答から計算した。
を、エーエステーエム(ASTM)#B557−84「スタンダー
ド メソッズ ノブ テンション テスティング ロー
ト アンド キャスト アルミニウム アンド マグネ
シウム プロダクツ(Standard Methods of Tension Te
sting Wrought and Cast Aluminum and Magnesium Prod
ucts)」に準じて測定した。長さ6インチ(152mm)×
幅0.5インチ(13mm)×厚さ0.1インチ(2.5mm)の寸法
を有する長方形引張り試験片を使用した。長方形引張り
試験片のゲージ部分は幅約3/8インチ(10mm)×長さ0.7
5インチ(19mm)であり、末端部分からゲージ部分まで
の半径は約3インチ(76mm)であった。寸法が長さ約2
インチ(51mm)×幅約0.5インチ(13mm)×厚さ約0.3イ
ンチ(7.6mm)であるアルミニウムグリッピングタブ4
個を、各長方形引張り試験片の末端部分に、エポキシ樹
脂〔ニューハンプシャー州のシーブルックにあるデクス
ター・コーポレーション・オブ・ハイ・ゾル・アエロス
ペース・アンド・プロダクツ(Dexter Corporation of
High Sol Aerospace and Industrial Products)製のエ
ポキシパッチ(Epoxy−patch)(商標)〕を用いて固定
した。長方形引張り試験片の歪は、歪ゲージ(350オー
ムブリッジ)〔ノースカロライナ州のローリーにあるマ
イクロメジャメンツ(Micromeasurements)から入手し
たCEA−06−375UW−350〕を用いて測定した。アルミニ
ウムグリッピングタブ及び歪ゲージの付いた長方形引張
り試験片を、シンテク(Syntec)5000ポンド(2269kg)
ロードセル〔マサチューセッツ州のストラットンにある
システム・インテグレーション・テクノロジー社(Syst
em Integration Technology Inc.)製のユニバーサル試
験機モデルNo.CITS2000/6〕上のウエッジグリップに配
置した。コンピュータデータ獲得システム(computer d
ata acquisition system)を測定装置に接続し、応答を
歪ゲージにより記録した。長方形引張り試験片を、破壊
するまで、0.039インチ/分(1mm/分)一定速度で変形
させた。最大応力、最大歪及び破壊歪を、試料の形状及
びコンピュータ内容物のプログラムを用いて記録された
応答から計算した。
応答法よる弾性率の測定 金属マトリックス複合体の弾性率を、ASTM C848−88
と実質的に同じである音波応答法により測定した。即
ち、長さ約1.8〜2.2インチ×幅約0.24インチ×厚さ約1.
9インチ(長さ約45〜約55mm×幅約6mm×厚さ約4.8mm)
の寸法を有する複合体試料を、2つの変換器の間に配置
した。これらの変換器は、空気テーブルを花こう石で支
持することにより部屋の振動に影響を受けないようにし
た。変換器の一方は複合体試料内の振動を引き起こすの
に用い、他方は金属マトリックス複合体の周波数応答を
監視するのに用いた。各周波数の応答レベルを、周波数
を介して走査し、監視及び記録し、共振周波数を求める
ことにより、弾性率を測定した。
と実質的に同じである音波応答法により測定した。即
ち、長さ約1.8〜2.2インチ×幅約0.24インチ×厚さ約1.
9インチ(長さ約45〜約55mm×幅約6mm×厚さ約4.8mm)
の寸法を有する複合体試料を、2つの変換器の間に配置
した。これらの変換器は、空気テーブルを花こう石で支
持することにより部屋の振動に影響を受けないようにし
た。変換器の一方は複合体試料内の振動を引き起こすの
に用い、他方は金属マトリックス複合体の周波数応答を
監視するのに用いた。各周波数の応答レベルを、周波数
を介して走査し、監視及び記録し、共振周波数を求める
ことにより、弾性率を測定した。
シェブロンノッチ試験片を用いた金属マトリックス材の
破壊靭性の測定 ムンツ(Munz)、シャノン(Shannon)及びバブセイ
(Bubsey)の方法を用いて、金属マトリックス複合体の
破壊靭性を測定した。破壊靭性は、4点負荷におけるシ
ェブロンノッチの最大負荷から計算した。シェブロンノ
ッチ試験片の形状寸法は、長さ約1.8〜2.2インチ(45〜
55mm)×幅約0.19インチ(4.8mm)×高さ約0.24インチ
(6mm)であった。シェブロンノッチは、ダイヤモンド
ソーを用いて切断して、試料に亀裂が伝播するようにし
て設けた。シェブロンノッチを設けた試料(シェブロン
ポイントの先端を下にして)を、ユニバーサル試験機内
の掴み具に取り付けた。シェブロンノッチ試料のノッチ
は、1.6インチ(40mm)離れた2本のピンの間で且つ各
ピンから約0.79インチ(20mm)の所にに配置した。シェ
ブロンノッチ試料のトップサイドを、0.79インチ(20m
m)互いに離れ且つノッチから約0.39インチ(10mm)の
所にある2本のピンに接触させた。最大負荷の測定を、
マサチューセッツ州のストラットンにあるシステム・イ
ンテグレーション・テクノロジー社(System Integrati
on Technology Inc.)製のシンテク(Sintec)CITS−20
00/6型ユニバーサル試験機を用いて行った。この際、ク
ロスヘッドスピードは、0.02インチ/分(0.58mm/分)
を用いた。ユニバーサル試験機のロードセルを、コンピ
ュータデータ獲得システムにインターフェースした。シ
ブロンノッチ試料の形状寸法及び最大負荷を用いて、材
料の破壊靭性を計算した。数個の試料を用いて、一定の
材料の平均破壊靭性を求めた。
破壊靭性の測定 ムンツ(Munz)、シャノン(Shannon)及びバブセイ
(Bubsey)の方法を用いて、金属マトリックス複合体の
破壊靭性を測定した。破壊靭性は、4点負荷におけるシ
ェブロンノッチの最大負荷から計算した。シェブロンノ
ッチ試験片の形状寸法は、長さ約1.8〜2.2インチ(45〜
55mm)×幅約0.19インチ(4.8mm)×高さ約0.24インチ
(6mm)であった。シェブロンノッチは、ダイヤモンド
ソーを用いて切断して、試料に亀裂が伝播するようにし
て設けた。シェブロンノッチを設けた試料(シェブロン
ポイントの先端を下にして)を、ユニバーサル試験機内
の掴み具に取り付けた。シェブロンノッチ試料のノッチ
は、1.6インチ(40mm)離れた2本のピンの間で且つ各
ピンから約0.79インチ(20mm)の所にに配置した。シェ
ブロンノッチ試料のトップサイドを、0.79インチ(20m
m)互いに離れ且つノッチから約0.39インチ(10mm)の
所にある2本のピンに接触させた。最大負荷の測定を、
マサチューセッツ州のストラットンにあるシステム・イ
ンテグレーション・テクノロジー社(System Integrati
on Technology Inc.)製のシンテク(Sintec)CITS−20
00/6型ユニバーサル試験機を用いて行った。この際、ク
ロスヘッドスピードは、0.02インチ/分(0.58mm/分)
を用いた。ユニバーサル試験機のロードセルを、コンピ
ュータデータ獲得システムにインターフェースした。シ
ブロンノッチ試料の形状寸法及び最大負荷を用いて、材
料の破壊靭性を計算した。数個の試料を用いて、一定の
材料の平均破壊靭性を求めた。
定量的画像解析(QIA) 充填材の体積分率、マトリックス金属の体積分率及び
気孔の体積分率を、定量的画像解析により測定した。即
ち、複合材料の代表的試料を、取り付け且つ磨いた。イ
ンディアナ州のミシガン市で製造されたDAGE−MTIシリ
ーズ68ビデオカメラを上口に固定して取り付けてあるニ
コンマイクロホト−FX(Nikon Microphoto−FX)光学顕
微鏡のステージの上に、磨いた試料を置いた。このビデ
オカメラ合信号を、ペンシルベニア州のラモント・サイ
エンティフィック・オブ・ステート・カレッジ(Lamont
Scientific of State College)製のDV−4400型サイエ
ンティフィックオプティカルアナリシスシステム(Scie
ntific Optical Analysis System)に送った。適当増幅
率で、光学顕微鏡によりミクロ構造の10個のビデオ画像
を得て、ラモント・サイエンティフィック・オプティカ
ル・アナリシ・スシステムに保存した。50倍〜100倍の
倍率で得たビデオ画像及び、ある場合には、200倍の倍
率で得たビデオ画像をデジタル操作して、ライティング
を等しくする。200倍〜1000倍の倍率で得たビデオ画像
の場合は、ライティングを等しくするためのデジタル操
作は必要ない。等しいライティング、特定の色及びグレ
イレベル強度範囲のビデオ画像を、特定のミクロ構造の
特徴、特定の充填材、マトリックス金属又は気孔等に割
り当てた。色及び強度の割当てが正確であることを確認
するために、割当てたビデオ画像と最初に得られたビデ
オ画像との間の比較を行った。割当てたビデオ画像の代
表例を、ラモント・サイエンティフィック・オプティカ
ル・アナリシ・スシステムに内蔵させたコンピュータの
ソフトウエアにより自動解析して、体積%と実質的にに
等しい、充填材の面積%、マトリックス金属の面積%及
び気孔の面積%を得た。
気孔の体積分率を、定量的画像解析により測定した。即
ち、複合材料の代表的試料を、取り付け且つ磨いた。イ
ンディアナ州のミシガン市で製造されたDAGE−MTIシリ
ーズ68ビデオカメラを上口に固定して取り付けてあるニ
コンマイクロホト−FX(Nikon Microphoto−FX)光学顕
微鏡のステージの上に、磨いた試料を置いた。このビデ
オカメラ合信号を、ペンシルベニア州のラモント・サイ
エンティフィック・オブ・ステート・カレッジ(Lamont
Scientific of State College)製のDV−4400型サイエ
ンティフィックオプティカルアナリシスシステム(Scie
ntific Optical Analysis System)に送った。適当増幅
率で、光学顕微鏡によりミクロ構造の10個のビデオ画像
を得て、ラモント・サイエンティフィック・オプティカ
ル・アナリシ・スシステムに保存した。50倍〜100倍の
倍率で得たビデオ画像及び、ある場合には、200倍の倍
率で得たビデオ画像をデジタル操作して、ライティング
を等しくする。200倍〜1000倍の倍率で得たビデオ画像
の場合は、ライティングを等しくするためのデジタル操
作は必要ない。等しいライティング、特定の色及びグレ
イレベル強度範囲のビデオ画像を、特定のミクロ構造の
特徴、特定の充填材、マトリックス金属又は気孔等に割
り当てた。色及び強度の割当てが正確であることを確認
するために、割当てたビデオ画像と最初に得られたビデ
オ画像との間の比較を行った。割当てたビデオ画像の代
表例を、ラモント・サイエンティフィック・オプティカ
ル・アナリシ・スシステムに内蔵させたコンピュータの
ソフトウエアにより自動解析して、体積%と実質的にに
等しい、充填材の面積%、マトリックス金属の面積%及
び気孔の面積%を得た。
上記で説明した試料を室温まで冷却した後、各々の横
断面を作製して、金属マトリックス複合体が形成したか
どうかを調査する。本実施例の試料A〜C及びJ〜Pに
ついては、全て、アルミニウム金属マトリックス複合体
の形成が認められた。即ち、第17a図は試料Aの組織を
示す顕微鏡写真(×50)であり;第17b図は試料Bの組
織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第17c図は試料C
の組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第21a図は試
料Jの組織を示す顕微鏡写真(×100)であり;第21b図
は試料Nの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第2
1c図は試料Oの組織を示す顕微鏡写真(×1000)でああ
る。
断面を作製して、金属マトリックス複合体が形成したか
どうかを調査する。本実施例の試料A〜C及びJ〜Pに
ついては、全て、アルミニウム金属マトリックス複合体
の形成が認められた。即ち、第17a図は試料Aの組織を
示す顕微鏡写真(×50)であり;第17b図は試料Bの組
織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第17c図は試料C
の組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第21a図は試
料Jの組織を示す顕微鏡写真(×100)であり;第21b図
は試料Nの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第2
1c図は試料Oの組織を示す顕微鏡写真(×1000)でああ
る。
上記の各図では、マトリックス金属を参照番号170で
示し、充填材を参照番号171で示してある。更に、試料
の機械的性質を表2に示す。
示し、充填材を参照番号171で示してある。更に、試料
の機械的性質を表2に示す。
実施例7 本実施例では、炭化珪素からなる異種の充填材混合物
を用いても、自発浸透法により、金属マトリックス複合
物体を形成することができることを示す。更に、用いる
充填材のサイズ及び/又は処理条件に応じて、充填材の
配合量を変えることができる。表3に、マトリックス、
充填材、処理温度及び処理時間の変更をはじめとする、
金属マトリックス複合物体を形成するのに用いた実験条
件をまとめて示す。
を用いても、自発浸透法により、金属マトリックス複合
物体を形成することができることを示す。更に、用いる
充填材のサイズ及び/又は処理条件に応じて、充填材の
配合量を変えることができる。表3に、マトリックス、
充填材、処理温度及び処理時間の変更をはじめとする、
金属マトリックス複合物体を形成するのに用いた実験条
件をまとめて示す。
試料Q〜AH 充填材添加の前にはマグネシウム粉末を黒鉛箔ボック
スの底部には配置しなかったことを除いて、第11図の概
略断面図に示すようにして、実施例5における試料Cと
実質的に同様の方法でこれらの試料を形成した。
スの底部には配置しなかったことを除いて、第11図の概
略断面図に示すようにして、実施例5における試料Cと
実質的に同様の方法でこれらの試料を形成した。
実施例AI〜AJ 第18図の概略断面図に示すようにして、実施例5にお
ける試料Kと実質的に同様の方法でこれらの試料を形成
した。
ける試料Kと実質的に同様の方法でこれらの試料を形成
した。
上記の試料を室温まで冷却した後、各試料の横断面を
作製して、金属マトリックス複合物体が形成されたかど
うか調べた。本実施例の試料Q〜AJについては、全て、
アルミニウム金属マトリックス複合体の形成が認められ
た。
作製して、金属マトリックス複合物体が形成されたかど
うか調べた。本実施例の試料Q〜AJについては、全て、
アルミニウム金属マトリックス複合体の形成が認められ
た。
第22a図は試料Qの組織を示す顕微鏡写真(×400)で
あり;第22b図は試料Rの組織を示す顕微鏡写真(×40
0)であり;第22c図は試料Sの組織を示す顕微鏡写真
(×400)であり;第22d図は試料Tの組織を示す顕微鏡
写真(×400)であり;第22e図は試料Uの組織を示す顕
微鏡写真(×400)であり;第22f図は試料Vの組織を示
す顕微鏡写真(×400)であり;第22g図は試料Wの組織
を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22h図は試料Xの
組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22i図は試料
Yの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22j図は
試料ACの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22k
図は試料ADの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;
第22l図は試料AEの組織を示す顕微鏡写真(×400)であ
り;第22m図は試料AFの組織を示す顕微鏡写真(×400)
であり;第22n図は試料AGの組織を示す顕微鏡写真(×4
00)であり;第22o図は試料AHの組織を示す顕微鏡写真
(×400)である。上記の各図面において、マトリック
ス金属は参照番号170で示してあり、充填材は参照番号1
71で示してある。
あり;第22b図は試料Rの組織を示す顕微鏡写真(×40
0)であり;第22c図は試料Sの組織を示す顕微鏡写真
(×400)であり;第22d図は試料Tの組織を示す顕微鏡
写真(×400)であり;第22e図は試料Uの組織を示す顕
微鏡写真(×400)であり;第22f図は試料Vの組織を示
す顕微鏡写真(×400)であり;第22g図は試料Wの組織
を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22h図は試料Xの
組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22i図は試料
Yの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22j図は
試料ACの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;第22k
図は試料ADの組織を示す顕微鏡写真(×400)であり;
第22l図は試料AEの組織を示す顕微鏡写真(×400)であ
り;第22m図は試料AFの組織を示す顕微鏡写真(×400)
であり;第22n図は試料AGの組織を示す顕微鏡写真(×4
00)であり;第22o図は試料AHの組織を示す顕微鏡写真
(×400)である。上記の各図面において、マトリック
ス金属は参照番号170で示してあり、充填材は参照番号1
71で示してある。
試料の機械的性質を、上記で説明した標準試験法によ
り測定した。結果を、表3に示す。
り測定した。結果を、表3に示す。
実施例8 本実施例では、金属マトリックス複合物体は、広範囲
の処理時間で形成できることを示す。即ち、浸透雰囲気
及び浸透増進剤又は浸透増進剤前駆体の存在下で、充填
材に、マトリックス金属を振盪させるための時間は、所
望の結果に応じて異なることができる。表4に、マトリ
ックス金属、充填材及び処理時間をはじめとする、広範
囲の処理時間にわたって、金属マトリックス複合物体を
形成するのに用いた実験条件をまとめて示す。
の処理時間で形成できることを示す。即ち、浸透雰囲気
及び浸透増進剤又は浸透増進剤前駆体の存在下で、充填
材に、マトリックス金属を振盪させるための時間は、所
望の結果に応じて異なることができる。表4に、マトリ
ックス金属、充填材及び処理時間をはじめとする、広範
囲の処理時間にわたって、金属マトリックス複合物体を
形成するのに用いた実験条件をまとめて示す。
試料AL〜AN 黒鉛ボートを、黒鉛箔ボックスで内張りする代わり
に、コロイド黒鉛〔ミシガン州のポート・ヒューロンに
あるアチェソン・コロイド社(Acheson Colloid)製のD
AG−154〕を塗布した以外は、第11図の概略断面図に示
すようにして、実施例5における試料Cと実質的に同様
の方法でこれらの試料を形成した。系を、昇温速度約20
0℃/時間で室温から約350℃に加熱し、約350℃で約7
時間保持後、昇温速度約200℃で約550℃に加熱後、約55
0℃で約1時間保持し、昇温速度約150℃/時間で約775
℃に加熱し、約775℃で表4に示した時間保持した。更
に、反応系を炉から取り出した後、形成した複合体を、
水冷アルミニウム急冷板状に配置して、複合体を方向性
凝固した。
に、コロイド黒鉛〔ミシガン州のポート・ヒューロンに
あるアチェソン・コロイド社(Acheson Colloid)製のD
AG−154〕を塗布した以外は、第11図の概略断面図に示
すようにして、実施例5における試料Cと実質的に同様
の方法でこれらの試料を形成した。系を、昇温速度約20
0℃/時間で室温から約350℃に加熱し、約350℃で約7
時間保持後、昇温速度約200℃で約550℃に加熱後、約55
0℃で約1時間保持し、昇温速度約150℃/時間で約775
℃に加熱し、約775℃で表4に示した時間保持した。更
に、反応系を炉から取り出した後、形成した複合体を、
水冷アルミニウム急冷板状に配置して、複合体を方向性
凝固した。
実施例9 本実施例では、金属マトリックス複合物体の機械的性
質は、方向性凝固及び/又はその後の熱処理によって変
更できることを示す。表5に、金属マトリックス複合物
体を製造するのに用いた実験条件及び形成した複合物体
の機械的性質をまとめて示す。
質は、方向性凝固及び/又はその後の熱処理によって変
更できることを示す。表5に、金属マトリックス複合物
体を製造するのに用いた実験条件及び形成した複合物体
の機械的性質をまとめて示す。
試料C、AO〜AS これらの試料は、第11図に示した概略断面図のように
して、実施例5の試料Cに関して説明したのと同様の方
法で形成した。試料AQ〜ASを、以下に説明するようにし
て、T−6熱処理に附した。
して、実施例5の試料Cに関して説明したのと同様の方
法で形成した。試料AQ〜ASを、以下に説明するようにし
て、T−6熱処理に附した。
T6熱処理 複合体を、ステンレスワイヤーバスケット内に配置
し、その後、約500℃に設定した抵抗加熱空気雰囲気炉
内に配置した。複合体を、約500℃で約一時間加熱後、
炉から取り出し、室温の水浴中で急冷した。沈澱プロセ
スを生じさせるために、複合体を、160℃で10時間人工
的に熟成させるか、室温で約1週間自然に熟成させた。
し、その後、約500℃に設定した抵抗加熱空気雰囲気炉
内に配置した。複合体を、約500℃で約一時間加熱後、
炉から取り出し、室温の水浴中で急冷した。沈澱プロセ
スを生じさせるために、複合体を、160℃で10時間人工
的に熟成させるか、室温で約1週間自然に熟成させた。
試料AT〜AY (1)使用する黒鉛箔ボックスの底部にマグネシウムを
配置しなかったこと;及び(2)反応系を約750℃で約1
5時間保持したことを除いて、実施例5における試料C
に関して用いたのと実質的に同様な方法でこれらの試料
を形成した。試料AW−AYを、実施例5の試料Eに関連し
て説明した方法によりT4処理に附した。
配置しなかったこと;及び(2)反応系を約750℃で約1
5時間保持したことを除いて、実施例5における試料C
に関して用いたのと実質的に同様な方法でこれらの試料
を形成した。試料AW−AYを、実施例5の試料Eに関連し
て説明した方法によりT4処理に附した。
上記した試料を室温まで冷却した後、横断面を作製し
て、金属マトリックス複合物体の形成を確認した。即
ち、第17c図は試料Cの組織を示す顕微鏡写真(×約40
0)であり;第23a図は試料AOの組織を示す顕微鏡写真
(×約400)であり;第23b図は試料APの組織を示す顕微
鏡写真(×約400)であり;第23c図は試料AQの組織を示
す顕微鏡写真(×約400)であり;第23d図は試料ARの組
織を示す顕微鏡写真(×約400)であり;第23e図は試料
ASの組織を示す顕微鏡写真(×約400)であり;第23f図
は試料ATの組織を示す顕微鏡写真(×約400)であり;
第23g図は試料AUの組織を示す顕微鏡写真(×約400)で
あり;第23h図は試料AVの組織を示す顕微鏡写真(×約4
00)である。上記書く各図において、金属マトリックス
は参照番号170で示し、充填材は参照番号171で示してあ
る。
て、金属マトリックス複合物体の形成を確認した。即
ち、第17c図は試料Cの組織を示す顕微鏡写真(×約40
0)であり;第23a図は試料AOの組織を示す顕微鏡写真
(×約400)であり;第23b図は試料APの組織を示す顕微
鏡写真(×約400)であり;第23c図は試料AQの組織を示
す顕微鏡写真(×約400)であり;第23d図は試料ARの組
織を示す顕微鏡写真(×約400)であり;第23e図は試料
ASの組織を示す顕微鏡写真(×約400)であり;第23f図
は試料ATの組織を示す顕微鏡写真(×約400)であり;
第23g図は試料AUの組織を示す顕微鏡写真(×約400)で
あり;第23h図は試料AVの組織を示す顕微鏡写真(×約4
00)である。上記書く各図において、金属マトリックス
は参照番号170で示し、充填材は参照番号171で示してあ
る。
実施例10 本実施例では、自発浸透により形成される金属マトリ
ックス複合物体の窒素含量を変化させることができるこ
とを示す。即ち、マトリックス金属、充填材、浸透雰囲
気、浸透増進剤又は浸透増進剤前駆体及び一定の処理条
件の組み合わせに応じて、形成される金属マトリックス
複合物体の窒素含量を調整できる。第6図に、マトリッ
クス金属、充填材、処理温度、処理時間及び形成される
金属マトリックス複合物体の窒素含量をはじめとする、
本実施例の金属マトリックス複合物体を形成するのに用
いた実験条件をまとめて示す。
ックス複合物体の窒素含量を変化させることができるこ
とを示す。即ち、マトリックス金属、充填材、浸透雰囲
気、浸透増進剤又は浸透増進剤前駆体及び一定の処理条
件の組み合わせに応じて、形成される金属マトリックス
複合物体の窒素含量を調整できる。第6図に、マトリッ
クス金属、充填材、処理温度、処理時間及び形成される
金属マトリックス複合物体の窒素含量をはじめとする、
本実施例の金属マトリックス複合物体を形成するのに用
いた実験条件をまとめて示す。
試料AZ〜BB これらの試料は、第14図の概略断面図に示したよう
な、実施例5の試料Fの製造に使用したのと実質的に同
様の方法で形成した。
な、実施例5の試料Fの製造に使用したのと実質的に同
様の方法で形成した。
試料BC この試料は、第10図の概略断面図に示したような、実
施例5の試料Bの製造に使用したのと実質的に同様の方
法で形成した。
施例5の試料Bの製造に使用したのと実質的に同様の方
法で形成した。
試料BD この試料は、鋼製金型に黒鉛箔ボックスを内張りせず
に、鋼製金型の内部に黒鉛材〔ハイオ州のベリー(Bere
a)にあるディロン・インダストリーズ(Dylon Industr
ies,Inc.)製ディロングレッードAE(Dylon grade AE〕
を吹付塗後、約260℃で約1時間焼きつけしたことを除
いて、第18図の概略断面図に示したような、実施例6の
試料Kの製造に使用したのと実質的に同様の方法で形成
した。
に、鋼製金型の内部に黒鉛材〔ハイオ州のベリー(Bere
a)にあるディロン・インダストリーズ(Dylon Industr
ies,Inc.)製ディロングレッードAE(Dylon grade AE〕
を吹付塗後、約260℃で約1時間焼きつけしたことを除
いて、第18図の概略断面図に示したような、実施例6の
試料Kの製造に使用したのと実質的に同様の方法で形成
した。
試料BE この試料は、充填材を含有しないアルミニウム合金の
窒素含量を測定する対象試料として用いた。即ち、試料
BDに用いたのと実質的に同様の鋼製金型の内部キャビテ
ィーに、黒鉛材〔ハイオ州のベリー(Berea)にあるデ
ィロン・インダストリーズ(Dylon Industries,Inc.)
製ディロングレッードAE(Dylon grade AE〕を塗布し
た。次に、520.0アルミニウム合金を、この鋼製金型内
に配置し、反応系を表6に示すように加熱した。
窒素含量を測定する対象試料として用いた。即ち、試料
BDに用いたのと実質的に同様の鋼製金型の内部キャビテ
ィーに、黒鉛材〔ハイオ州のベリー(Berea)にあるデ
ィロン・インダストリーズ(Dylon Industries,Inc.)
製ディロングレッードAE(Dylon grade AE〕を塗布し
た。次に、520.0アルミニウム合金を、この鋼製金型内
に配置し、反応系を表6に示すように加熱した。
上記した試料を室温まで冷却後、複合物体の窒素含量
を測定した。即ち、金属マトリックス複合体の窒素含量
を、ASTM法E 1019−87A「デタミネーション オブ カ
ーボン サルファー、ナイトロジェン、オキシジェン
アンド ハイドロジェン イン スティールズ アンド
イン アイアン、ニッケル アンド コバルト アロ
イズ(Determination of Carbon,Sulfu,Nitrogen,Oxyge
n and Hydrogen in Steels and in Iron,Nickel and Co
balt Alloys)」を用いて測定した。この方法では、不
活性ガス溶融・熱伝導率を用いて窒素含量を測定する。
即ち、試料片を、小さな黒鉛製るつぼに入れ、ヘリウム
を流しながら、最低温度約1900℃で、銅又はニッケルの
いずれかを用いて溶融させた。試料中に存在する窒素
は、分子状窒素として放出させ、他の分子種(例えば、
水素及び一酸化炭素)から分離して、窒素・ヘリウムガ
ス混合物の熱伝導率を測定した。この試験は、自動操作
できるように設計され且つ公知窒素含量の標準〔窒素含
量が0.037%の73CのNIST標準物質及び窒素含量が32.6%
のAIN)〕で校正された市販のレコ(Leco)TC436酸素・
窒素分析装置を用いて行った。
を測定した。即ち、金属マトリックス複合体の窒素含量
を、ASTM法E 1019−87A「デタミネーション オブ カ
ーボン サルファー、ナイトロジェン、オキシジェン
アンド ハイドロジェン イン スティールズ アンド
イン アイアン、ニッケル アンド コバルト アロ
イズ(Determination of Carbon,Sulfu,Nitrogen,Oxyge
n and Hydrogen in Steels and in Iron,Nickel and Co
balt Alloys)」を用いて測定した。この方法では、不
活性ガス溶融・熱伝導率を用いて窒素含量を測定する。
即ち、試料片を、小さな黒鉛製るつぼに入れ、ヘリウム
を流しながら、最低温度約1900℃で、銅又はニッケルの
いずれかを用いて溶融させた。試料中に存在する窒素
は、分子状窒素として放出させ、他の分子種(例えば、
水素及び一酸化炭素)から分離して、窒素・ヘリウムガ
ス混合物の熱伝導率を測定した。この試験は、自動操作
できるように設計され且つ公知窒素含量の標準〔窒素含
量が0.037%の73CのNIST標準物質及び窒素含量が32.6%
のAIN)〕で校正された市販のレコ(Leco)TC436酸素・
窒素分析装置を用いて行った。
実施例11 本実施例では、形成されるマトリックス複合物体の耐
摩耗性は、用いられるアルミナ充填材に応じて変えるこ
とができることを示す。即ち、種々のアルミナ充填材
を、マトリックス金属、浸透雰囲気及び浸透増進剤又は
浸透増進剤前駆体を組み合わせて、自発浸透により本実
施例の金属マトリックス複合物体を形成した。表7に、
マトリックス金属、充填材、処理条件及び本実施例で形
成した金属マトリックス複合物体の摩耗率並びに未処理
金属(試料BL)の摩耗率をまとめて示す。
摩耗性は、用いられるアルミナ充填材に応じて変えるこ
とができることを示す。即ち、種々のアルミナ充填材
を、マトリックス金属、浸透雰囲気及び浸透増進剤又は
浸透増進剤前駆体を組み合わせて、自発浸透により本実
施例の金属マトリックス複合物体を形成した。表7に、
マトリックス金属、充填材、処理条件及び本実施例で形
成した金属マトリックス複合物体の摩耗率並びに未処理
金属(試料BL)の摩耗率をまとめて示す。
試料A、BF及びBG 本実施例は、第9図に示すような、実施例5における
試料Aと実質的に同様の方法で形成した。
試料Aと実質的に同様の方法で形成した。
試料BH〜BK及びB これらの試料は、第10図に示すような、実施例5にお
ける試料Bと実質的に同様の方法で形成した。
ける試料Bと実質的に同様の方法で形成した。
試料BL 本試料は、下記に示すようにして、520.0アルミニウ
ム合金の耐摩耗試験を行った比較対象試料である。
ム合金の耐摩耗試験を行った比較対象試料である。
試料の摩耗試験は、ASTM標準規格第3.02巻に入ってい
るASTM G75−82「スラリー アブレイシブリー バイ
ミラー ナンバー テスト(Slurry Abrasively by Mil
ler Number Test)」の操作を変更して起った。この変
更試験では、標準スラリーに暴露した候補材料の摩耗率
を測定する。この種の摩耗試験は、スラリーポンプ製造
業者において一般的なものであり、スラリーポンプの用
途に考えられている候補材料を評価するのに用いられて
いる。
るASTM G75−82「スラリー アブレイシブリー バイ
ミラー ナンバー テスト(Slurry Abrasively by Mil
ler Number Test)」の操作を変更して起った。この変
更試験では、標準スラリーに暴露した候補材料の摩耗率
を測定する。この種の摩耗試験は、スラリーポンプ製造
業者において一般的なものであり、スラリーポンプの用
途に考えられている候補材料を評価するのに用いられて
いる。
(i)試験装置 試験装置には、各アームに摩耗ブロックをとりつけた
メカニカルアームが付いている。メカニカルアームは、
適当なコネクティングロッド及びモーターにより約48サ
イクル/分で回転するクランクに接続したクロスヘッド
に対して自由に旋回できる。この機構により、約8イン
チ(203mm)の移動距離で、摩耗アームに対して、水平
の往復ハーモニック運動が提供される。各メカニカルア
ームに対して、摩耗ブロックの上に直接約5ポンド(2.
3kgの負荷が印加される。各メカニカルアームをいつで
も持ち上げて、摩耗ブロックをサイクルの終わりにラバ
ーラップから離せるようにカムを設ける。研磨スラリー
を入れるために寸法が長さ約15インチ(381mm)×幅約
3インチ(76mm)×高さ約2インチ(51mm)のプラスチ
ックトレイを用い、且つ各メカニカルアームにそれぞれ
別のトレイを設ける。厚さが約0.125インチ(3.2mm)の
ネオプレンゴムラップを、各トレイの底部に取りつけ
る。成形したエラストマーを用いて、ラバーラップを、
トラップの底部の所定の位置に保持し且つ摩耗ブロック
トラベルの長さ方向に沿ってV字形トラフを形成した。
サイクルのカム端での45゜の傾斜により、摩耗ブロック
を持ち上げた状態で、スラリーの波状の流れ又は逆流が
生じる。プラスチックを機械加工して、摩耗ブロックを
受け入れるためのスロットと摩耗ブロックをクランプボ
ルトでホルダーを介して固定できるようにしたスリット
の付いた、寸法が長さ約2インチ(51mm)×幅約2イン
チ(51mm)×厚さ約0.5インチ(13mm)のブロックホル
ダーを作製した。試験装置は、実質的にだれもそばにい
なくとも、どのような長時間にわたっても動作できる。
メカニカルアームが付いている。メカニカルアームは、
適当なコネクティングロッド及びモーターにより約48サ
イクル/分で回転するクランクに接続したクロスヘッド
に対して自由に旋回できる。この機構により、約8イン
チ(203mm)の移動距離で、摩耗アームに対して、水平
の往復ハーモニック運動が提供される。各メカニカルア
ームに対して、摩耗ブロックの上に直接約5ポンド(2.
3kgの負荷が印加される。各メカニカルアームをいつで
も持ち上げて、摩耗ブロックをサイクルの終わりにラバ
ーラップから離せるようにカムを設ける。研磨スラリー
を入れるために寸法が長さ約15インチ(381mm)×幅約
3インチ(76mm)×高さ約2インチ(51mm)のプラスチ
ックトレイを用い、且つ各メカニカルアームにそれぞれ
別のトレイを設ける。厚さが約0.125インチ(3.2mm)の
ネオプレンゴムラップを、各トレイの底部に取りつけ
る。成形したエラストマーを用いて、ラバーラップを、
トラップの底部の所定の位置に保持し且つ摩耗ブロック
トラベルの長さ方向に沿ってV字形トラフを形成した。
サイクルのカム端での45゜の傾斜により、摩耗ブロック
を持ち上げた状態で、スラリーの波状の流れ又は逆流が
生じる。プラスチックを機械加工して、摩耗ブロックを
受け入れるためのスロットと摩耗ブロックをクランプボ
ルトでホルダーを介して固定できるようにしたスリット
の付いた、寸法が長さ約2インチ(51mm)×幅約2イン
チ(51mm)×厚さ約0.5インチ(13mm)のブロックホル
ダーを作製した。試験装置は、実質的にだれもそばにい
なくとも、どのような長時間にわたっても動作できる。
(ii)試験条件 試験条件での可能の範囲のバリエーションを以下に示
す。
す。
(1)粒子の種類:いずれでもよい(シリカ、アルミニ
ウム等) (2)粒子サイズ:500〜5000μm (3)粒子濃度:0〜100重量%固形物 (4)スラリー体積:0〜200ml (5)スラリー温度:30゜(室温) (6)スラリーのpH:1〜14(調節) (7)摩耗ブロック負荷:0〜5ポンド(0〜2.3kg) (8)時間:不定(4時間が一般的である) (iii)試験片 摩耗ブロックを、ダイヤモンドカッティングホイール
を用いてバルク材料から、断面がでるように切断し、表
面研磨機で精密研磨して、長さ1インチ(25mm)×幅0.
5インチ(13mm)×厚さ0.2〜0.4吋の最終寸法とした。
ウム等) (2)粒子サイズ:500〜5000μm (3)粒子濃度:0〜100重量%固形物 (4)スラリー体積:0〜200ml (5)スラリー温度:30゜(室温) (6)スラリーのpH:1〜14(調節) (7)摩耗ブロック負荷:0〜5ポンド(0〜2.3kg) (8)時間:不定(4時間が一般的である) (iii)試験片 摩耗ブロックを、ダイヤモンドカッティングホイール
を用いてバルク材料から、断面がでるように切断し、表
面研磨機で精密研磨して、長さ1インチ(25mm)×幅0.
5インチ(13mm)×厚さ0.2〜0.4吋の最終寸法とした。
(iv)試験操作 摩耗ブロックをメタノール中で15分間超音波洗浄し、
約150℃に設定した真空オーブン中で少なくとも約15分
間乾燥し、デシケータ中で約15分間室温まで平衡化後、
±0.1mgの精度で秤量した。次に、摩耗ブロックを、摩
耗ブロックホルダーに取りつけ、垂直及び水平方向の整
列が適切であるかを確認した。研磨粒子と水の適当量
を、±0.1gの精度で秤量、混合後、プラスチック製のス
ラリートレイに注いだ。メニカルアームを所定の位置に
下げることにより、摩耗ブロックを研磨スラリー中まで
下げて、伝導モーターの電源を入れて、往復運動を開始
した。
約150℃に設定した真空オーブン中で少なくとも約15分
間乾燥し、デシケータ中で約15分間室温まで平衡化後、
±0.1mgの精度で秤量した。次に、摩耗ブロックを、摩
耗ブロックホルダーに取りつけ、垂直及び水平方向の整
列が適切であるかを確認した。研磨粒子と水の適当量
を、±0.1gの精度で秤量、混合後、プラスチック製のス
ラリートレイに注いだ。メニカルアームを所定の位置に
下げることにより、摩耗ブロックを研磨スラリー中まで
下げて、伝導モーターの電源を入れて、往復運動を開始
した。
摩耗ブロックを、研磨スラリーを介して、所定の頻度
で所定の時間(一般的に4時間)往復させた。所定時間
の後、メカニカルアームを持ち上げ、摩耗ブロックを取
り外した。その後、摩耗ブロックを、試験の開始時に行
ったのと実質的に同様の操作で、洗浄、乾燥及び再秤量
した。摩耗ブロックの重量損失と密度の値を用いて、体
積損失及び最終的に摩耗率(cm3/hr)を計算した。スラ
リーのpH及び温度は、試験の開始と終わりに測定した。
で所定の時間(一般的に4時間)往復させた。所定時間
の後、メカニカルアームを持ち上げ、摩耗ブロックを取
り外した。その後、摩耗ブロックを、試験の開始時に行
ったのと実質的に同様の操作で、洗浄、乾燥及び再秤量
した。摩耗ブロックの重量損失と密度の値を用いて、体
積損失及び最終的に摩耗率(cm3/hr)を計算した。スラ
リーのpH及び温度は、試験の開始と終わりに測定した。
実施例12 本実施例では、形成される金属マトリックス複合物体
の耐摩耗製は、用いる炭化珪素により変化できることを
示す。即ち、種々の炭化珪素充填材を、マトリックス金
属、浸透雰囲気及び浸透増進剤又は浸透増進剤前駆体と
組み合わせて使用して、自発浸透により本実施例の金属
マトリックス複合物体を形成した。表8に、本実施例で
形成した金属マトリックス複合物体の摩耗率を、未処理
金属(試料BS)の摩耗率とともにまとめて示す。
の耐摩耗製は、用いる炭化珪素により変化できることを
示す。即ち、種々の炭化珪素充填材を、マトリックス金
属、浸透雰囲気及び浸透増進剤又は浸透増進剤前駆体と
組み合わせて使用して、自発浸透により本実施例の金属
マトリックス複合物体を形成した。表8に、本実施例で
形成した金属マトリックス複合物体の摩耗率を、未処理
金属(試料BS)の摩耗率とともにまとめて示す。
試料BM及びBN これらの試料は、第9図に示したような、実施例5に
おいて試料Aを製造したのと実質的に同様な方法で形成
した。
おいて試料Aを製造したのと実質的に同様な方法で形成
した。
試料BO及びBQ これらの試料は、第10図に示したような、実施例5に
おいて試料Bを製造したのと実質的に同様な方法で形成
した。
おいて試料Bを製造したのと実質的に同様な方法で形成
した。
試料BR この試料は、第18図に示したような、実施例6におい
て試料Kを製造したのと実質的に同様な方法で形成し
た。
て試料Kを製造したのと実質的に同様な方法で形成し
た。
試料BS この試料は、実施例12で説明した摩耗試験操作を行っ
た比較試料である。
た比較試料である。
実施例13 本実施例では、形成される金属マトリックス複合物体
の機械的性質は、使用する充填材のサイズにより変える
ことができることを示す。表9に、マトリックス金属、
充填材、処理条件及び自発浸透浸透により形成された本
実施例の金属マトリックス複合物体の機械的性質をまと
めて示す。
の機械的性質は、使用する充填材のサイズにより変える
ことができることを示す。表9に、マトリックス金属、
充填材、処理条件及び自発浸透浸透により形成された本
実施例の金属マトリックス複合物体の機械的性質をまと
めて示す。
試料BT、BU、Q及びBV これらの試料は、第11図の概略断面図に示したセット
アップを用いて、実施例5における試料Cと実質的に同
様の方法で形成した。但し、充填材の添加の前に、黒鉛
箔ボックスの底部にはマグネシウム粉末を配置しなかっ
た。
アップを用いて、実施例5における試料Cと実質的に同
様の方法で形成した。但し、充填材の添加の前に、黒鉛
箔ボックスの底部にはマグネシウム粉末を配置しなかっ
た。
この実施例で形成した金属マトリックス複合体を、断
面がでるように切断し、顕微鏡写真を撮った。即ち、第
24a図は試料BTの組織を示す顕微鏡写真(×400)であ
り;第24b図は試料BUの組織を示す顕微鏡写真(×400)
であり;第24c図は試料BVの組織を示す顕微鏡写真(×4
00)である。上記した各図において、金属マトリックス
は参照番号170で示し、充填材は参照番号171で示してあ
る。
面がでるように切断し、顕微鏡写真を撮った。即ち、第
24a図は試料BTの組織を示す顕微鏡写真(×400)であ
り;第24b図は試料BUの組織を示す顕微鏡写真(×400)
であり;第24c図は試料BVの組織を示す顕微鏡写真(×4
00)である。上記した各図において、金属マトリックス
は参照番号170で示し、充填材は参照番号171で示してあ
る。
実施例14 本実施例では、自発浸透により形成され且つ炭化珪素
充填材を組み込んだ金属マトリックス複合物体の熱膨張
係数は、充填材の粒子サイズにより変えることができる
ことを示す。即ち、表10に、マトリックス金属、充填
材、処理条件及び本実施例で形成した試料の熱膨張係数
を示す。
充填材を組み込んだ金属マトリックス複合物体の熱膨張
係数は、充填材の粒子サイズにより変えることができる
ことを示す。即ち、表10に、マトリックス金属、充填
材、処理条件及び本実施例で形成した試料の熱膨張係数
を示す。
試料BW〜CS これらの試料は、第19図に概略断面図を示したセット
アップを用いて、実施例6における試料Nと実質的に同
様の方法で形成した。表10に、各試料の反応成分と処理
条件を示す。試料CFにおいて、黒鉛ボート内で黒鉛箔ボ
ックスを用いずに、黒鉛被膜(DAG−154;ミシガン州の
のポート・ヒューロンにあるアチェソン・コロイド社
(Acheson Colloid)製のDAG−154〕を、黒鉛ボートの
内部キャビティー内に配置した。次に、充填材を、第19
図に概略断面を示した黒鉛ボートと実質的に同じ黒鉛ボ
ート内に配置した。
アップを用いて、実施例6における試料Nと実質的に同
様の方法で形成した。表10に、各試料の反応成分と処理
条件を示す。試料CFにおいて、黒鉛ボート内で黒鉛箔ボ
ックスを用いずに、黒鉛被膜(DAG−154;ミシガン州の
のポート・ヒューロンにあるアチェソン・コロイド社
(Acheson Colloid)製のDAG−154〕を、黒鉛ボートの
内部キャビティー内に配置した。次に、充填材を、第19
図に概略断面を示した黒鉛ボートと実質的に同じ黒鉛ボ
ート内に配置した。
機械的性質は、上記で説明した機械的試験法により測
定した。
定した。
実施例15 本実施例では、自発浸透により繊維強化金属マトリッ
クス複合物体が形成てきることを示す。即ち、表11に、
金属マトリックス複合物体試料を形成するのに使用した
マトリックス金属、充填材及び反応条件の組み合わせを
示す。更に、各複合物体を冷却する方法及び続いての熱
処理(実施した場合)の方法についても、表11に示す。
クス複合物体が形成てきることを示す。即ち、表11に、
金属マトリックス複合物体試料を形成するのに使用した
マトリックス金属、充填材及び反応条件の組み合わせを
示す。更に、各複合物体を冷却する方法及び続いての熱
処理(実施した場合)の方法についても、表11に示す。
試料CT〜CY これらの試料は、第15図に示した実施例5における試
料Gの製造に用いたのと実質的に同様の方法で形成し
た。
料Gの製造に用いたのと実質的に同様の方法で形成し
た。
試料CZ〜DA (1)マグネシウムは使用しなかった;(2)容器は黒
鉛製でなくステンレス製であった;及び(3)セラミッ
ク繊維フランケットを加熱中容器の上に配置したことを
除いて、第11図に示した実施例5における試料Cの製造
に用いたのと実質的に同様の方法で形成した。
鉛製でなくステンレス製であった;及び(3)セラミッ
ク繊維フランケットを加熱中容器の上に配置したことを
除いて、第11図に示した実施例5における試料Cの製造
に用いたのと実質的に同様の方法で形成した。
試料DB〜DD 鋼板を黒鉛箔ボックスの下に配置するとともに、中央
に直径約2インチ(51mm)の穴を有する黒鉛箔シート
を、充填材とマトリックスとの間に配置したことを除い
て、第15図に示した実施例5における試料Gの製造に用
いたのと実質的に同様の方法で形成した。
に直径約2インチ(51mm)の穴を有する黒鉛箔シート
を、充填材とマトリックスとの間に配置したことを除い
て、第15図に示した実施例5における試料Gの製造に用
いたのと実質的に同様の方法で形成した。
試料DE〜DG これらの試料を、厚さ約0.5インチ(13mm)の炭化珪
素層を、黒鉛箔ボックスではなくステンレス製容器の底
部に配置し、及びマトリックス金属と充填材との間の黒
鉛箔における開口部は、寸法が幅約1/2インチ(13mm)
×長さ約5インチ(127mm)で、中央に直径約2インチ
(51mm)の穴を設けたスリットとしたこと以外は、第16
図に示した実施例5における試料Hの製造に用いたのと
実質的に同様の方法で形成した。
素層を、黒鉛箔ボックスではなくステンレス製容器の底
部に配置し、及びマトリックス金属と充填材との間の黒
鉛箔における開口部は、寸法が幅約1/2インチ(13mm)
×長さ約5インチ(127mm)で、中央に直径約2インチ
(51mm)の穴を設けたスリットとしたこと以外は、第16
図に示した実施例5における試料Hの製造に用いたのと
実質的に同様の方法で形成した。
試料DH〜DI これらの試料は、系には炭化珪素層を設けなかったこ
と以外は、試料DE〜DGの場合と実質的に同様の方法で形
成した。
と以外は、試料DE〜DGの場合と実質的に同様の方法で形
成した。
金属マトリックス複合物体の機械的性質を、上記で説
明した機械的試験により測定した。結果を表11に示す。
これらの複合物体の機械的性質は、ASTM標準規格D−35
52と実質的に同様の方法により測定した。
明した機械的試験により測定した。結果を表11に示す。
これらの複合物体の機械的性質は、ASTM標準規格D−35
52と実質的に同様の方法により測定した。
実施例16 本実施例では、充填材を高体積分率で含有するプレフ
ォームを自発浸透させて、金属マトリックス複合物体を
形成できることを示す。第25図は、以下で説明する本実
施例の金属マトリックス複合体を製造するのに使用した
セットアップの概略断面図である。即ち、寸法が長さ約
6インチ(152mm)×幅約6インチ(152mm)×深さ約6
インチ(152mm)である内部キャビティーを有する鋼製
金型250を製造した。鋼製金型250の底部表面を、寸法が
長さ約3インチ(76mm)×幅約3インチ(76mm)×厚さ
約0.015インチ(0.38mm)である一枚の黒鉛箔251〔ユニ
オンカーバイド社製グラフォイル(商標)〕で覆った。
外形約1.75インチ(45mm)、内径約0.75インチ(19mm)
で約3インチ(76mm)の長さに切断した炭化珪素プレフ
ォーム252〔ニューヨーク州アクロン(Akron)にあるア
イ・スクエアード・アール・エレメント社(I Squared
R Element,Inc.)から入手〕を、一枚の黒鉛箔253に包
み、鋼製ボックス250内の黒鉛箔251の上に配置した。90
グリットのアルミナ材254〔マサチューセッツ州のウォ
セスターにあるノートン社(Norton Company)製38アラ
ンダム〕を、炭化珪素プレフォーム252と鋼製金型250と
の間の空間に注いだ。炭化珪素プレフォームの内部キャ
ビティーに、黒鉛粉末255〔ニュージャージー州のフェ
ア・ローンにあるロンザ社(Lonza,Inc.)から入手した
KS−44〕を注いだ。長さ約5.75インチ(146mm)×幅5.7
5インチ(146mm)×深さ約3インチ(76mm)の寸法を有
する黒鉛箔ボックスを、実施例5の試料Cで説明した方
法に準じて作製した。直径が約1.75インチ(43mm)で炭
化珪素プレフォーム252の外直径に対応する穴257を、黒
鉛箔ボックス256の底に切断して設け、黒鉛箔ボックス2
56を、鋼製金型250内の炭化珪素プレフォーム252の上部
の周囲に配置した。100メッシュのマグネシウム粉末材2
58(ペンシルベニア州のタマクエ(Tamaqua)にあるハ
ート・コーポレーション社(Hart Corporaton)製〕
を、黒鉛箔ボックス256内に延びている炭化珪素プレフ
ォーム252の上部表面上に配置した。珪素12重量%、マ
グネシウム6重量%で残部がアルミニウムからなるマト
リックス金属259を、鋼製金型250内に入っている黒鉛箔
ボックス256内に配置した。
ォームを自発浸透させて、金属マトリックス複合物体を
形成できることを示す。第25図は、以下で説明する本実
施例の金属マトリックス複合体を製造するのに使用した
セットアップの概略断面図である。即ち、寸法が長さ約
6インチ(152mm)×幅約6インチ(152mm)×深さ約6
インチ(152mm)である内部キャビティーを有する鋼製
金型250を製造した。鋼製金型250の底部表面を、寸法が
長さ約3インチ(76mm)×幅約3インチ(76mm)×厚さ
約0.015インチ(0.38mm)である一枚の黒鉛箔251〔ユニ
オンカーバイド社製グラフォイル(商標)〕で覆った。
外形約1.75インチ(45mm)、内径約0.75インチ(19mm)
で約3インチ(76mm)の長さに切断した炭化珪素プレフ
ォーム252〔ニューヨーク州アクロン(Akron)にあるア
イ・スクエアード・アール・エレメント社(I Squared
R Element,Inc.)から入手〕を、一枚の黒鉛箔253に包
み、鋼製ボックス250内の黒鉛箔251の上に配置した。90
グリットのアルミナ材254〔マサチューセッツ州のウォ
セスターにあるノートン社(Norton Company)製38アラ
ンダム〕を、炭化珪素プレフォーム252と鋼製金型250と
の間の空間に注いだ。炭化珪素プレフォームの内部キャ
ビティーに、黒鉛粉末255〔ニュージャージー州のフェ
ア・ローンにあるロンザ社(Lonza,Inc.)から入手した
KS−44〕を注いだ。長さ約5.75インチ(146mm)×幅5.7
5インチ(146mm)×深さ約3インチ(76mm)の寸法を有
する黒鉛箔ボックスを、実施例5の試料Cで説明した方
法に準じて作製した。直径が約1.75インチ(43mm)で炭
化珪素プレフォーム252の外直径に対応する穴257を、黒
鉛箔ボックス256の底に切断して設け、黒鉛箔ボックス2
56を、鋼製金型250内の炭化珪素プレフォーム252の上部
の周囲に配置した。100メッシュのマグネシウム粉末材2
58(ペンシルベニア州のタマクエ(Tamaqua)にあるハ
ート・コーポレーション社(Hart Corporaton)製〕
を、黒鉛箔ボックス256内に延びている炭化珪素プレフ
ォーム252の上部表面上に配置した。珪素12重量%、マ
グネシウム6重量%で残部がアルミニウムからなるマト
リックス金属259を、鋼製金型250内に入っている黒鉛箔
ボックス256内に配置した。
鋼製金型250とその内容物を、室温レトルトラインド
抵抗加熱炉内に配置した。レトルトのドアーを閉め、レ
トルトを即ち30インチ(762mm)Hgまで排気した。所定
の真空に到達後、窒素をレトルトチャンバーに、約3リ
ットル/分の流量で導入した。このレトルトラインド炉
を、次に、昇温速度約200℃/時間で約800℃まで加熱
後、窒素を流量約3リットル/分で流しながら、約800
℃で約10時間保持した。その後、レトルトラインド炉の
温度を、冷却速度約200℃/時間で、約800℃から約675
℃まで低下させた。約675℃で、鋼製金型250とその内容
物を、レトルトから取り出し、室温の黒鉛板上に置い
て、金属マトリックス複合体と残留マトリックス金属を
方向性凝固させた。室温でこのアセンブリーを分解した
ところ、マトリックス金属がプレフォームに自発浸透し
たことが分かった。
抵抗加熱炉内に配置した。レトルトのドアーを閉め、レ
トルトを即ち30インチ(762mm)Hgまで排気した。所定
の真空に到達後、窒素をレトルトチャンバーに、約3リ
ットル/分の流量で導入した。このレトルトラインド炉
を、次に、昇温速度約200℃/時間で約800℃まで加熱
後、窒素を流量約3リットル/分で流しながら、約800
℃で約10時間保持した。その後、レトルトラインド炉の
温度を、冷却速度約200℃/時間で、約800℃から約675
℃まで低下させた。約675℃で、鋼製金型250とその内容
物を、レトルトから取り出し、室温の黒鉛板上に置い
て、金属マトリックス複合体と残留マトリックス金属を
方向性凝固させた。室温でこのアセンブリーを分解した
ところ、マトリックス金属がプレフォームに自発浸透し
たことが分かった。
次に、形成された金属マトリックス複合体を、断面が
出るように切断して、定量的画像解析を行った。第26a
図はこの複合体の組織を示す顕微鏡写真(×50)であ
り、第26b図は系内でエッチングに附したマトリックス
金属の顕微鏡写真(×10100)である。定量的画像解析
の結果から、炭化珪素強化複合体の配合量は約78体積%
であり、充填材を高体積分率で含有しているプレフォー
ムを自発浸透させることにより、金属マトリックス複合
体が形成されることが分かった。。
出るように切断して、定量的画像解析を行った。第26a
図はこの複合体の組織を示す顕微鏡写真(×50)であ
り、第26b図は系内でエッチングに附したマトリックス
金属の顕微鏡写真(×10100)である。定量的画像解析
の結果から、炭化珪素強化複合体の配合量は約78体積%
であり、充填材を高体積分率で含有しているプレフォー
ムを自発浸透させることにより、金属マトリックス複合
体が形成されることが分かった。。
上記で説明したように、本発明による金属マトリック
ス複合体の形成方法によれば、浸透増進剤及び/又は浸
透増進剤前駆体及び/又は浸透雰囲気が、プロセスの少
なくともある時点で、充填材又はプレフォームと連通し
ており、それにより、溶融マトリックス金属が充填材又
はプレフォームに自発浸透できる。このような自発浸透
は圧力を印加したり真空を利用することをもとめられる
ことなく生じさせることができる。
ス複合体の形成方法によれば、浸透増進剤及び/又は浸
透増進剤前駆体及び/又は浸透雰囲気が、プロセスの少
なくともある時点で、充填材又はプレフォームと連通し
ており、それにより、溶融マトリックス金属が充填材又
はプレフォームに自発浸透できる。このような自発浸透
は圧力を印加したり真空を利用することをもとめられる
ことなく生じさせることができる。
第1図は、自発浸透金属マトリックス複合体を製造する
ためのレイアップの断面概略図であり、第2図は、実施
例1で製造した金属マトリックス複合体の組織を示す顕
微鏡写真であり;第3図は、自発浸透金属マトリックス
複合体を製造するためのレイアップの断面概略図であ
り;第4図は、実施例2で製造した金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第5図は、自発浸
透金属マトリックス複合体を製造するためのレイアップ
の断面概略図であり;第6図は、実施例3で製造した金
属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真出有り;
第7図は、自発浸透金属マトリックス複合体を製造する
ためのレイアップの断面概略図であり;第8図は、実施
例4で製造した金属マトリックス複合体の組織を示す顕
微鏡写真であり;第9図は、実施例5に準じてマトリッ
クス金属を自発的に浸透させるためのレイアップの断面
概略図であり;第10図は、実施例5に準じて自発浸透マ
トリックス金属複合体を製造するためのレイアップの断
面概略図であり;第11図は、実施例5に準じて自発浸透
マトリックス金属を製造するためのレイアップの断面概
略図であり;第12図は、実施例5に準じて自発浸透マト
リックス金属を製造するためのレイアップの断面概略図
であり;第13図は、実施例5に準じて自発浸透マトリッ
クス金属を製造するためのレイアップの断面概略図であ
り;第14図は、実施例5に準じて自発浸透マトリックス
金属を製造するためのレイアップの断面概略図であり;
第15図は、実施例5に準じて自発浸透マトリックス金属
を製造するためのレイアップの断面概略図であり;第16
図は、実施例5に準じて自発浸透マトリックス金属を製
造するためのレイアップの断面概略図であり;第17a図
は、試料Aに相当する金属マトリックス複合体の組織を
示す顕微鏡写真であり;第17b図は、試料Bに相当する
金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第17c図は、試料Cに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり、第17d図は、試料
Dに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第17e図は、試料Eに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第17f
図は、試料Fに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第17g図は、試料Gに相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第17h図は、試料Hに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第17i図は、試料
Iに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第18図は、実施例6に準じて自発浸透金
属マトリックス複合体を製造するためのレイアップの断
面概略図であり;第19図は、実施例6に準じて自発浸透
金属マトリックス複合体を製造するためのレイアップの
断面概略図であり;第20図は、実施例6に準じて自発浸
透金属マトリックス複合体を製造するためのレイアップ
の断面概略図であり;第21a図は、試料Jに相当する金
属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;
第21b図は、試料Nに相当する金属マトリックス複合体
の組織を示す顕微鏡写真であり;第21c図は、試料Oに
相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写
真であり;第22a図は、試料Qに相当する金属マトリッ
クス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22b図
は、試料Rに相当する金属マトリックス複合体の組織を
示す顕微鏡写真であり;第22c図は、試料Sに相当する
金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第22d図は、試料Tに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22e図は、試料
Uに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第22f図は、試料Vに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22g
図は、試料Wに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第22h図は、試料×に相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第22i図は、試料Yに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22j図は、試料A
Cに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第22k図は、試料ADに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22l
図は、試料AEに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第22m図は、試料AFに相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第22n図は、試料AGに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22o図は、試料A
Hに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第23a図は、試料AOに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第23b
図は、試料APに相当する金属マトリックス複合体の顕微
鏡写真であり;第23c図は、試料AQに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第23d
図は、試料ARに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す組織を示す顕微鏡写真であり;第23e図は、試料A
Sに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第23f図は、試料ATに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第23g
図は、試料AUに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第23h図は、試料AVに相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第24a図は、試料BTに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第24b図は、試料B
Uに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第24c図は、試料BVに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第25図
は、実施例16に準じて自発浸透金属マトリックス複合体
を製造するためのレイアップの断面概略図であり;第26
a図は、実施例16で製造した金属マトリックス複合体の
組織を示す顕微鏡写真であり;第26b図は、実施例16で
製造した金属マトリックス複合体のエッチングを附した
金属の組織を示す顕微鏡写真である。 図中、1はボート、2は充填材、 3はマトリックス金属、4は非反応性容器 5は耐火粒子、そして6はプレフォームである。
ためのレイアップの断面概略図であり、第2図は、実施
例1で製造した金属マトリックス複合体の組織を示す顕
微鏡写真であり;第3図は、自発浸透金属マトリックス
複合体を製造するためのレイアップの断面概略図であ
り;第4図は、実施例2で製造した金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第5図は、自発浸
透金属マトリックス複合体を製造するためのレイアップ
の断面概略図であり;第6図は、実施例3で製造した金
属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真出有り;
第7図は、自発浸透金属マトリックス複合体を製造する
ためのレイアップの断面概略図であり;第8図は、実施
例4で製造した金属マトリックス複合体の組織を示す顕
微鏡写真であり;第9図は、実施例5に準じてマトリッ
クス金属を自発的に浸透させるためのレイアップの断面
概略図であり;第10図は、実施例5に準じて自発浸透マ
トリックス金属複合体を製造するためのレイアップの断
面概略図であり;第11図は、実施例5に準じて自発浸透
マトリックス金属を製造するためのレイアップの断面概
略図であり;第12図は、実施例5に準じて自発浸透マト
リックス金属を製造するためのレイアップの断面概略図
であり;第13図は、実施例5に準じて自発浸透マトリッ
クス金属を製造するためのレイアップの断面概略図であ
り;第14図は、実施例5に準じて自発浸透マトリックス
金属を製造するためのレイアップの断面概略図であり;
第15図は、実施例5に準じて自発浸透マトリックス金属
を製造するためのレイアップの断面概略図であり;第16
図は、実施例5に準じて自発浸透マトリックス金属を製
造するためのレイアップの断面概略図であり;第17a図
は、試料Aに相当する金属マトリックス複合体の組織を
示す顕微鏡写真であり;第17b図は、試料Bに相当する
金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第17c図は、試料Cに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり、第17d図は、試料
Dに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第17e図は、試料Eに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第17f
図は、試料Fに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第17g図は、試料Gに相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第17h図は、試料Hに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第17i図は、試料
Iに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第18図は、実施例6に準じて自発浸透金
属マトリックス複合体を製造するためのレイアップの断
面概略図であり;第19図は、実施例6に準じて自発浸透
金属マトリックス複合体を製造するためのレイアップの
断面概略図であり;第20図は、実施例6に準じて自発浸
透金属マトリックス複合体を製造するためのレイアップ
の断面概略図であり;第21a図は、試料Jに相当する金
属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;
第21b図は、試料Nに相当する金属マトリックス複合体
の組織を示す顕微鏡写真であり;第21c図は、試料Oに
相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写
真であり;第22a図は、試料Qに相当する金属マトリッ
クス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22b図
は、試料Rに相当する金属マトリックス複合体の組織を
示す顕微鏡写真であり;第22c図は、試料Sに相当する
金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第22d図は、試料Tに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22e図は、試料
Uに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第22f図は、試料Vに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22g
図は、試料Wに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第22h図は、試料×に相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第22i図は、試料Yに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22j図は、試料A
Cに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第22k図は、試料ADに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22l
図は、試料AEに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第22m図は、試料AFに相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第22n図は、試料AGに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第22o図は、試料A
Hに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第23a図は、試料AOに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第23b
図は、試料APに相当する金属マトリックス複合体の顕微
鏡写真であり;第23c図は、試料AQに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第23d
図は、試料ARに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す組織を示す顕微鏡写真であり;第23e図は、試料A
Sに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第23f図は、試料ATに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第23g
図は、試料AUに相当する金属マトリックス複合体の組織
を示す顕微鏡写真であり;第23h図は、試料AVに相当す
る金属マトリックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であ
り;第24a図は、試料BTに相当する金属マトリックス複
合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第24b図は、試料B
Uに相当する金属マトリックス複合体の組織を示す顕微
鏡写真であり;第24c図は、試料BVに相当する金属マト
リックス複合体の組織を示す顕微鏡写真であり;第25図
は、実施例16に準じて自発浸透金属マトリックス複合体
を製造するためのレイアップの断面概略図であり;第26
a図は、実施例16で製造した金属マトリックス複合体の
組織を示す顕微鏡写真であり;第26b図は、実施例16で
製造した金属マトリックス複合体のエッチングを附した
金属の組織を示す顕微鏡写真である。 図中、1はボート、2は充填材、 3はマトリックス金属、4は非反応性容器 5は耐火粒子、そして6はプレフォームである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 グレゴリー ユージン ハノン アメリカ合衆国,デラウェア 19720, ニュー キャッスル,グリーンウィッチ コート 1310 (72)発明者 ラッセル ガイ スミス アメリカ合衆国,デラウェア 19808, ウィルミントン,イースト ティンバー ビュー コート 5518 (72)発明者 ジョン ピーター ビール,ジュニア アメリカ合衆国,デラウェア 19711, ニューアーク,グレイストーン レーン 2ビー,1002 (72)発明者 ジョン トーマス バーク アメリカ合衆国,デラウェア 19707, ホッケシン,チェルテンハム ロード 118 (72)発明者 クリストファー ロビン ケネディー アメリカ合衆国,デラウェア 19711, ニューアーク,ウェルウィン ロード 17 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 1/09 - 1/10 B22D 19/14
Claims (17)
- 【請求項1】少なくとも一つの実質的に非反応性の充填
材物質の透過性素材(1)、 前記透過性素材に隣接するマトリックス金属源(2)、 亜鉛、ストロンチウムおよびカルシウムの少なくとも一
つをベースとする少なくとも一つの物質を含む浸透増進
剤前駆体および浸透増進剤の少なくとも一つ(3)、な
らびに マトリックス金属の自発的浸透を許容するか、または増
進させ、かつ浸透期間の少なくとも一部分において、マ
トリックス金属および充填材の少なくとも一つと連通す
る浸透雰囲気(4)を設け、かつ 温度を、前記溶融マトリックス金属が、充填材物質の少
なくとも一部分に自発的に浸透する、マトリックス金属
の融点より高い温度とし、 このとき前記浸透雰囲気が窒素含有雰囲気を含む場合
は、前記浸透増進剤または浸透増進剤前駆体がストロン
チウムまたはカルシウムを含む物質をベースとする少な
くとも一つの物質を含み、あるいは前記浸透雰囲気が酸
素含有雰囲気を含む場合は、前記浸透増進剤または浸透
増進剤前駆体が亜鉛を含む物質をベースとする少なくと
も一つの物質を含むことを特徴とする金属マトリックス
複合体の形成方法。 - 【請求項2】(1)(i)少なくとも一つの浸透増進剤
前駆体を高温において蒸発させ、かつ (ii)前記少なくとも一つの蒸発した浸透増進剤前駆体
を、少なくとも一つの充填材物質および浸透雰囲気の少
なくとも一つと反応させて、浸透増進剤の少なくとも一
つの固体種を形成し、この固体種を、前記少なくとも一
つの充填材物質の少なくとも一部分の上に、前記浸透増
進剤の固体種の被覆として堆積させる工程を含む反応に
よって、 充填材物質の透過性素材に形成すべき少なくとも一つの
浸透増進剤を、少なくとも溶融マトリックス金属の続い
ておきる自発的浸透の間に、設けて、少なくとも一つの
実質的に非反応性の充填材物質の透過性素材を設け、 (2)前記透過性素材に隣接して、溶融マトリックス金
属源を設け、かつ前記少なくとも部分的に被覆された充
填材物質の少なくとも一部分に浸透させ、かつ前記浸透
増進剤の固体種の少なくとも一部分を溶融マトリックス
金属と反応させて、金属マトリックス複合体の少なくと
も一部分を形成し、かつ溶融マトリックス金属中に浸透
増進剤前駆体を再生させ、かつ (3)任意に、工程(1)および(2)を反復すること
により、自発的浸透によって、完全に浸透した金属マト
リックス複合体を形成する工程を含むことを特徴とする
金属マトリックス複合体の形成方法。 - 【請求項3】前記浸透雰囲気が、浸透期間の少なくとも
一部分において、透過性素材およびマトリックス金属の
少なくとも一つと連通する、請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】前記浸透増進剤前駆体を、その源から少な
くともマトリックス金属および透過性素材に外部から供
給する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】浸透増進剤は、浸透雰囲気、充填剤物質の
透過性素材およびマトリックス金属よりなる群から選択
した少なくとも1つの種と、浸透増進剤前駆体とを反応
させることによって形成する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】浸透中に、浸透増進剤前駆体が蒸発する、
請求項1または5に記載の方法。 - 【請求項7】蒸発した浸透増進剤前駆体が反応して、透
過性素材の少なくとも一部分に、反応生成物を形成す
る、請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】前記反応生成物は、前記溶融マトリックス
金属によって、少なくとも部分的に還元することができ
る、請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】前記反応生成物は、前記充填材物質の透過
可能な素材の少なくとも一部分の上に、被覆として形成
される、請求項7に記載の方法。 - 【請求項10】前記充填材物質の透過性素材がプレフォ
ームを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。 - 【請求項11】透過性素材の表面境界をバリヤーで規定
する工程をさらに含み、このときマトリックス金属がバ
リヤーまで自発的に透過する、請求項1〜10のいずれか
に記載の方法。 - 【請求項12】充填材物質が、粉末、フレーク、小板、
微小球、ウィスカー、バブル、繊維、粒子、繊維マッ
ト、截断された繊維、球、小球、小管および耐火布より
なる群から選択された少なくとも一つの物質を含む、請
求項1〜11のいずれかに記載の方法。 - 【請求項13】前記充填材物質が、融解アルミナ粒子、
焼結アルミナ粒子、截断されたアルミナ繊維、連続する
アルミナ繊維、炭化硅素粒子、炭化硅素ウィスカー、炭
化硅素で被覆された炭素繊維、ジルコニア粒子、二硼化
チタン小板、窒化アルミニウム粒子、およびこれらの混
合物よりなる群から選択された少なくとも一つの物質を
含む、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。 - 【請求項14】前記マトリックス金属が、アルミニウム
を含み、前記浸透雰囲気が、浸透期間の少なくとも一部
分において、充填剤物質およびマトリックス金属の少な
くとも一つと連通する窒素含有雰囲気を含み、かつ前記
浸透増進剤の固体種が、窒化マグネシウムを含む、請求
項2に記載の方法。 - 【請求項15】自発的浸透中に、温度がマトリックス金
属の融点より高いが、マトリックス金属の蒸発温度およ
び充填材物質の融点より低い、請求項1〜14のいずれか
に記載の方法。 - 【請求項16】前記マトリックス金属がアルミニウムを
含み、かつ前記自発的浸透が温度約675゜〜1200℃でお
きる、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。 - 【請求項17】溶融金属がアルミニウムを含み、かつ浸
透増進剤前駆体または浸透増進剤が、亜鉛、ストロンチ
ウムおよびカルシウムよりなる群から選択された物質を
含む、請求項2〜16のいずれかに記載の方法。
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