JP2800440B2 - 鳩目穴かがりミシン - Google Patents

鳩目穴かがりミシン

Info

Publication number
JP2800440B2
JP2800440B2 JP4448091A JP4448091A JP2800440B2 JP 2800440 B2 JP2800440 B2 JP 2800440B2 JP 4448091 A JP4448091 A JP 4448091A JP 4448091 A JP4448091 A JP 4448091A JP 2800440 B2 JP2800440 B2 JP 2800440B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stitch
eyelet
stitch data
needle
feed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4448091A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04261694A (ja
Inventor
和明 鯉江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12692703&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2800440(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP4448091A priority Critical patent/JP2800440B2/ja
Publication of JPH04261694A publication Critical patent/JPH04261694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2800440B2 publication Critical patent/JP2800440B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送り台上にセットされ
た加工布に対し、該加工布に形成された鳩目状の穴の周
囲に放射状にかがり縫いを施す鳩目穴かがりミシンに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、図7に示すように、加工布1に形
成された鳩目部2aとこれに連続する直線穴部2bとか
らなる穴2(以下これを鳩目穴2という)に対し、例え
ば矢印A,B,Cで示すように、直線穴部2bの右側,
鳩目部2aの周囲,直線穴部2bの左側の順にて、一連
のかがり縫い3を自動的に実行する鳩目穴かがりミシン
が供されてきている。
【0003】かかる鳩目穴かがりミシンは、図6に示す
ように、ベッド部5の上方部に、縫い針7を有する針棒
8を備えるアーム部6を一体的に有し、前記ベッド部5
内に、前記針棒8に対向して図示しないルーパー等を備
えるルーパー土台17を有している。前記針棒8及びル
ーパーは、ミシンモータなどからなる駆動機構により同
期駆動されるようになっており、また、このとき針棒8
は所定の針振り幅Lにて左右に揺動するようになってい
る。一方、ベッド部5の上面部には、X軸用,Y軸用の
2個のパルスモータなどからなる送り機構によりX軸及
びY軸方向(図7参照)に送り移動される送り台25が
設けられており、前記加工布1はこの送り台25上に裏
面を上にしてセットされるようになっている。
【0004】これにて、駆動機構により針棒8が揺動し
ながら上下駆動されると共にそれと同期してルーパーが
駆動されつつ、送り機構により前記送り台25が針棒8
の上昇時に所定の送り量づつ移動されて加工布1にかが
り縫い3が施されるのである。また、このとき、鳩目部
2aの上半部の半円形部分を縫うときには、ルーパー土
台17及び針棒8は、θ軸用パルスモータ19及びギア
機構20からなる回動機構21により、上面から見て反
時計回り方向に所定角度づつ一体的に回動され、以て鳩
目部2aの周囲には放射状に縫目が形成されるようにな
っている。
【0005】前記駆動機構(ミシンモータ)並びに送り
機構(2個のパルスモータ)及びθ軸用パルスモータ1
9は、CPU,メモリなどからなる制御装置により、鳩
目穴2の形状(鳩目部2aの大きさや直線穴部2bの長
さ)に応じて予めメモリに記憶されている縫目データに
基づいて動作制御されるようになっている。この縫目デ
ータは、一針ごとの送り台25のX軸方向送り量,Y軸
方向送り量,ルーパー土台17及び針棒8の回動角度θ
を指示した単位データの集合からなり、制御装置は、こ
の縫目データを1単位データづつ順次読出して送り機構
(パルスモータ)及びθ軸用パルスモータ19の通電制
御を行うものである。
【0006】従って、この場合、直線穴部2bの左右部
位にあっては、回動角度θ及びX軸方向送り量は常に0
で、一針おきにY軸方向に送り台25を一定の送り量a
だけ送るように縫目データが設定されている。そして、
鳩目部2aの下半部を縫うときには、一針ごとに送り台
25をX軸方向及びY軸方向に所定の送り量だけ送るよ
うに縫目データが設定され、さらに、鳩目部2aの上半
部の半円形部分を縫うときには、一針ごとに送り台25
をX軸方向及びY軸方向に所定の送り量だけ送ると共
に、一針おきに内側の針落ち点を基準として所定の回動
角度θだけルーパー土台17及び針棒8を反時計回り方
向に回動するように縫目データは設定されているのであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
鳩目穴かがりミシンでは、各形状の鳩目穴2について縫
目データが固定的であって1種類の縫目しか形成するこ
とができなかった。これに対し、近年、例えば加工布1
の材質や種類により異なった形状の縫目の方が望ましい
などといった事情や縫目外観についての使用者の嗜好の
多様化などにより、鳩目部2aの周囲部分における縫目
の形状を変更することができるようなものが要望されて
きている。
【0008】そこで、近年では、鳩目部2aの周囲部分
の針数を使用者が選択することができるようにしたもの
が考えられている。このものでは、縫目データはその針
数毎に各1個づつ用意されてメモリに記憶されており、
使用者が操作パネルのスイッチを操作することにより所
望の針数を指定すると、複数ある縫目データの中から指
定された針数に対応した縫目データが読出されて縫製作
業が実行されるようになっている。
【0009】これにより、どうにか使用者の所望に応じ
て鳩目部2a周囲の針数(縫目の密度)だけは変更する
ことができるようになる。ところが、やはり、各針数に
ついて固定的な1種類の縫目データにより縫製作業が行
われるものであるから、例えば縫目の具体的な形状につ
いて使用者が所望するものに自由に変更するといったこ
とは不可能であった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、使用者が所望する縫目形状にて鳩目部
周囲のかがり縫いを実行することができる鳩目穴かがり
ミシンを提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の鳩目穴かがりミ
シンは、送り台上にセットされた加工布に対し、該加工
布に形成された鳩目状の穴の周囲に放射状にかがり縫い
を施すものであって、縫い針とルーパーとの協働により
前記加工布に縫目を形成する縫目形成動作を繰返すよう
に針棒及び前記ルーパーを同期駆動させる駆動機構と、
前記送り台を前記針棒の上昇時に送り移動させる送り機
構と、前記ルーパーが設けられたルーパー土台及び針棒
を回動させる回動機構と、一針毎の前記送り台の送り量
と前記針棒及びルーパー土台の回動角度を指定した縫目
データに基づいて前記駆動機構及び送り機構並びに回動
機構を制御する制御装置と、基準となる縫目データが記
憶された基準縫目データ記憶手段と、前記基準縫目デー
タによる針落ち位置に対してそれとは異なる針落ち位置
を指定するための入力手段と、この入力手段により入力
された針落ち位置に基づいて前記縫目データを補正する
縫目データ補正手段とを具備したところに特徴を有する
ものである。
【0012】
【作用】上記手段によれば、制御手段は、一針毎の送り
台の送り量と針棒及びルーパー土台の回動角度を指定し
た縫目データに基づいて駆動機構及び送り機構並びに回
動機構を制御し、これにて、鳩目状の穴の周囲に放射状
にかがり縫いが施される。このとき、入力手段により、
使用者が基準縫目データによる針落ち位置とは異なる針
落ち位置を指定することができる。そして、この入力手
段による入力があると、縫目データ補正手段が、指定さ
れた針落ち位置が得られるように縫目データを補正する
ようになる。
【0013】従って、入力手段による針落ち位置の変更
がなければ、制御装置は、基準縫目データ記憶手段に記
憶されている基準となる縫目データに基づいてかがり縫
いを実行し、入力手段により針落ち位置が変更されたと
きには、縫目データ補正手段により補正された縫目デー
タに基づいて、使用者の所望に応じた針落ち位置のかが
り縫いを実行する。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。まず、図2及び図6に基づいて鳩目穴かが
りミシンの全体構成について簡単に述べるに、ミシン本
体4は、略矩形箱状をなすベッド部5に、その奥方部上
部から前方に連続して延びるアーム部6を一体的に有し
て構成されている。そして、このアーム部6の先端部下
部には縫い針7を備えた針棒8が設けられている。
【0015】このミシン本体4は、ミシンテーブル9上
に載置された状態に設けられ、このミシンテーブル9に
は、図2に示すように、後述する駆動機構の駆動源とな
るミシンモータ10、後述するような操作パネル11、
足踏み式の起動・停止スイッチ12などが設けられ、さ
らに、これも後述するが各機構の動作を制御するCPU
13,ROM14,RAM15等からなる制御装置16
が設けられている。
【0016】前記アーム部6に設けられた針棒8は、詳
しく図示はしないが、前記ミシンモータ10の駆動によ
り回転される主軸18の回転力がカム機構により伝達さ
れ、所定幅Lにて左右に揺動しながら上下駆動されるよ
うになっている。また、前記ベッド部5には針棒8に対
向して2個のルーパー(図示せず)を備えたルーパー土
台17が設けられ、前記主軸18の回転が図示しないカ
ム機構を介してルーパーにも伝達され、該ルーパーが前
記針棒8の上下動と同期して駆動されるようになってい
る。これにて、ミシンモータ10,主軸18,カム機構
等から本発明にいう駆動機構が構成されている。
【0017】また、前記針棒8及びルーパー土台17
は、ベッド部4内に設けられたθ軸用パルスモータ19
及びギア機構20からなる回動機構22により、夫々水
平方向に一体的に回動されるようになっている。この場
合、θ軸用パルスモータ19に対するパルス制御によ
り、針棒8及びルーパー土台17は角度1.8度を最小
単位として回動されるようになっている。
【0018】前記ベッド部5には、前記ルーパー土台1
7の奥方側に位置して下メス22が交換可能に取付けら
れていると共に、この下メス22に対し上方より接離す
る上メス23が夫々交換可能に設けられている。前記上
メス23はベッド部5内に設けられたエアシリンダなど
からなる上メス駆動機構24(図2参照)により駆動さ
れ、前記下メス22との協働により、図7に示すよう
に、加工布1に鳩目部2aとこれに連なる直線穴部2b
とからなる鳩目穴2を形成するようになっている。尚、
下メス22は、鳩目部2a部分の大きさの異なる4種類
が予め用意されており(図3参照)、そのうちの1つを
ベッド部5に設けられた取付部に取付けるようになって
いる。また、本実施例では、この鳩目穴2に対し、縫い
始め部分に流れ閂縫いを有したかがり縫い3を実行する
ようになっている。
【0019】そして、ベッド部5の上面部には加工布1
がセットされる送り台25が設けられている。この送り
台25は、全体として薄形の矩形箱状をなし、詳しく図
示はしないが、その下面、並びに上面のうち前記ルーパ
ー土台17及び下メス22に対応する所定部位が開放さ
れている。また、この送り台25の上面には、加工布1
を鳩目穴2の左右の部位にて押さえるための図示しない
布押えが設けられている。そして、この送り台25は、
詳しく図示はしないが、ベッド部5内に設けられたX軸
用パルスモータ26及びY軸用パルスモータ27などか
らなる送り機構28(図2参照)により、X軸方向(左
右方向)及びY軸方向(前後方向)に水平移動されるよ
うになっている。尚、本実施例では、送り台25は、X
軸,Y軸方向共に0.2mmを最小の単位として移動する
ようになっている。
【0020】さて、前記操作パネル11には、図3に示
すように、使用者が実行したいかがり縫いの種類を選択
するための項目表示部29、数字を4桁まで表示する液
晶表示器30、アップ及びダウンキー31a及び31b
並びにセレクトキー31cを備えるキー操作部31が設
けられている。前記項目表示部29には、鳩目部形状,
直線穴部2bの縫目ピッチa,縫い長さb(直線穴部2
bの長さ寸法),流れ閂の長さc,鳩目部2aに対する
針数d,鳩目部修正などの修正項目が記載されており、
さらに、鳩目部修正の項目は、針数位置,x方向補正
量,y方向補正量,θ方向補正量の各項目に細分化され
ている。また、それら各項目に夫々対応してLED32
が設けられている。
【0021】使用者は、この操作パネル11を操作する
ことにより、4個の鳩目部形状から下メス22の形状に
応じた1つを選択でき、また、直線穴部2bについての
所望(0.2mmの倍数)の縫い目ピッチa及び縫い長さ
b並びに流れ閂の長さcを指定することができるように
なっている。さらに、鳩目部2aについての、針数dを
所定の範囲内で選択して入力することができると共に、
詳しくは後述するように、基準縫目データによる針落ち
位置に対してそれとは異なる針落ち位置を指定すること
ができるようになっている。これにて、操作パネル11
が本発明にいう入力手段として機能している。尚、図示
はしないが、この操作パネル11の上部には、モード選
択スイッチ、メス方式選択スイッチ、縫い速度調整つま
みなどが設けられている。そして、前記モード選択スイ
ッチによりプログラムモードが設定されているときに、
前記操作パネル11の操作による指定の変更等を行うこ
とができるようになっている。
【0022】前記制御装置16は、図2に示すように、
使用者の操作パネル11の操作及び起動・停止スイッチ
12の操作に基づき、ROM14内に記憶されたプログ
ラム及び後述する縫目データに従って、上メス駆動機構
24を制御すると共に、ドライバ33,34,35,3
6を介して、ミシンモータ10,X軸用パルスモータ2
6,Y軸用パルスモータ27,θ軸用パルスモータ19
を夫々通断電制御するようになっている。また、制御装
置16には、前記主軸18の回転位置を検出する針位置
検出センサ37からの針位置検出信号が入力されるよう
になっており、この信号によってX軸用パルスモータ2
6,Y軸用パルスモータ27及びθ軸用パルスモータ1
9への通電タイミングを得るようになっている。さら
に、制御装置16には、後述する基準縫目データを記憶
したFDDなどからなる外部記憶装置38が接続されて
おり、従ってここでは、この外部記憶装置38が本発明
にいう基準縫目データ記憶手段として機能している。
【0023】ここで、縫目データについて述べる。本実
施例のミシンにあっては、加工布1に形成された鳩目穴
2に対し、図7に矢印A,B,Cで示すように、直線穴
部2bの右側,鳩目部2aの周囲,直線穴部2bの左側
の順にて、一連のかがり縫い3を実行するようになって
いる。このとき、制御装置16は、針棒8が加工布1に
対して相対的に矢印A,B,Cの順に移動されるように
送り台25を移動させる。また、鳩目部2aの上半部の
半円形部分を縫うときには、針棒8及びルー土台17を
上面から見て反時計回り方向に所定の角度θづつ回動
(全体として180度回動)させることにより、鳩目部
2aの周囲に放射状に縫目を形成するようにしている。
【0024】縫目データは、一針ごとの送り台25のX
軸方向送り量,Y軸方向送り量,ルーパー土台17及び
針棒8の回動角度θを指示した単位データの集合からな
り、制御装置16は、この縫目データを1単位データづ
つ順次読出してX軸用パルスモータ26及びY軸用パル
スモータ27並びにθ軸用パルスモータ19の通電制御
を行うものである。このとき、直線穴部2b部分にあっ
ては、縫い針7は、加工布1に対し、図7でN1,N
2,N3,N4,…の順に落ちるのであるが、前記主軸
18の一回転により、針棒8の振り幅Lに対応したN
1,N2の2箇所に針落ちがなされ、次のN3に針落ち
がなされるまでの間の針棒8の上昇時に、針位置検出セ
ンサ37からのタイミングを得て送り台25がY軸方向
に一定の送り量aだけ送り移動されることが繰返され、
これにて、いわゆる鋸歯状の縫目が形成されるようにな
っている。そして、鳩目部2aの下半部を縫うときに
は、一針ごとに送り台9をX軸方向及びY軸方向に所定
の送り量だけ送るように縫目データが設定され、さら
に、鳩目部2aの上半部の半円形部分を縫うときには、
一針ごとに送り台9をX軸方向及びY軸方向に所定の送
り量だけ送ると共に、一針おきに内側の針落ち点Piを
基準として所定の回動角度θだけルーパー土台8及び針
棒6を反時計回り方向に回動するように縫目データが設
定されるのである。
【0025】この場合、制御装置16は、前記操作パネ
ル11から入力された縫い目ピッチa,縫い長さb及び
流れ閂の長さcに基づいて直線穴部2b及び流れ閂部分
の針数などを演算し、以て、直線穴部2b及び流れ閂部
分についての縫目データを自動的に作成する。一方、前
記外部記憶装置38には、鳩目部2aについての、基準
となるつまり標準的な縫目を形成するための基準縫目デ
ータが予め記憶されている。
【0026】この基準縫目データによる鳩目部2aにつ
いての針落ち位置の一例を図4に示している。ここで
は、鳩目部2aの内側の針落ち位置を点Pi(n) で表
し、外側の針落ち位置を点Po(n) で表している。縫い
針7は、点Pi(n-1) ,点Po(n-1) ,点Pi(n) ,点
Po(n) ,点Pi(n+1) ……の順に落ちるものである
が、図で、点Pi(n-1) に落ちた後に点Po(n-1) に落
とすためには、針棒8は、X軸方向にΔx(n-1) だけ相
対的に移動されると共に、Y軸方向にΔy(n-1) だけ相
対的に移動され(この位置が点Pc(n-1) に対応してい
る)、且つΔθ(n-1) だけ回動された状態で針振り幅L
にて振られるようになっている。従って、このときの1
単位の縫目データは、X軸方向送り量,Y軸方向送り
量,回動角度θの順に、Δx(n-1) ,Δy(n-1) ,Δθ
(n-1) となる。また、点Po(n-1) から点Pi(n) への
移動するときの縫目データは、回動角度θは0で、前記
点Pc(n-1) から点Pi(n) に移動するだけのX軸及び
Y軸方向送り量に設定されるのである。尚、図面上の縦
横線は、0.2mm間隔に形成されており、つまり1目盛
が送り台25の移動の最小の単位となることを示してい
る。本実施例では、回動角度θの設定に内側の針落ち点
Piを基準としてしているので、内側の針落ち点Piは
必ず格子の交点に来るようになっている。
【0027】かかる基準縫目データは、鳩目部形状及び
鳩目部針数dに対して各1個づつが用意され、予め記憶
されている。制御装置16は、前記操作パネル11から
鳩目部修正の入力がされると、その入力に応じて、基準
縫目データを補正するようになっている。従って、この
制御装置16が本発明にいう縫目データ補正手段として
機能するようになっている。尚、本実施例では、外側の
針落ち点Poを変更できる構成としている。
【0028】次に、上記構成の作用について図1,図4
及び図5も参照して説明する。ミシン本体4の電源がオ
ンされ、モード選択スイッチによりプログラムモードが
設定されると、まず、図1のフローチャートに示す手順
にて縫目データの設定がなされる。
【0029】まず、ステップS1にて、各種の設定が行
われる。これは、使用者が操作パネル11のキー操作部
31を操作することにより行われるものであるが、ここ
ではまず、鳩目部形状の選択が行われる。この選択は、
まず項目表示部29の「鳩目部形状」部分のLED32
が点灯するので、この点灯状態で、使用者がアップキー
31aあるいはダウンキー31bを操作して液晶表示器
30に所望の鳩目部形状の番号(1〜4)を表示させた
後セレクトキー31cをオン操作することにより行われ
る。ここで選択された鳩目部形状が、取付けられている
下メス22の形状(種類)と一致することは勿論であ
る。
【0030】引続き、使用者は、所望の縫い目ピッチ
a,縫い長さb,流れ閂の長さc及び鳩目部2aの針数
dを同様のキー操作により順に入力する。これにより、
制御装置16は直線穴部2b及び流れ閂部分についての
縫製データを作成し、これをRAM15に記憶してい
る。そして、鳩目部針数dが入力されると、ステップS
2にて、上記の鳩目部形状と併せて該当する鳩目部2a
の基準縫目データが外部記憶装置38から読出されてR
AM15の所定領域にコピーされる。尚、このときの針
数d及び次の鳩目部修正の詳細項目中の針数位置にて使
用している「針数」では、縫い針7が左右2か所に落ち
て針数1と数えることとしている。
【0031】鳩目部針数dの入力が終了した時点では、
項目表示部29の「e 鳩目部修正」に対応するLED
32が点灯している。ここで、使用者が、鳩目部2aに
ついて基準縫目データのままで良い場合には、モード選
択スイッチを縫製モードに切換え操作する。すると、ス
テップS3にてYesとなり、この後、起動・停止スイ
ッチ12の操作により縫製作業が開始される。このとき
には、鳩目部2aに対しては基準縫目データによる縫製
が実行されるのである。
【0032】一方、鳩目部2aの針落ち位置を基準縫目
データによる針落ち位置とは異なるものに修正したい場
合には、セレクトキー31cをオン操作する。これに
て、ステップS4にてYesとなり、引続き、ステップ
S5にて、詳細項目による針落ち位置の指定を行う。
今、使用者が、図4で針数位置n番目の針落ち点Po
(n) の位置を点Po(m) に変更したい場合には、以下の
ような操作を行う。
【0033】まず、項目表示部29の「e1 針数位
置」に対応するLED32が点灯するので、ここで、修
正したい針落ち点Po(n) の針数位置番号を、アップキ
ー31aあるいはダウンキー31bを操作して液晶表示
器30に表示させた後、セレクトキー31cをオン操作
することにより指定する。ここでは、縫製作業の進行方
向に1,2,3,……と針数位置番号が付されるように
なっており、図4の例ではnは5番目となる。
【0034】次に、同様な操作を行うことにより、x方
向補正量,y方向補正量,θ方向補正量を順に指定す
る。本実施例では、使用者は、縫い針7が点Pi(n) か
ら点Po(m) に移動するときの、X軸方向送り量,Y軸
方向送り量,回動角度θを直接的に指定するものとして
いる。即ち、図4に示すように、点Pi(n) から点Po
(m) に移動するには、針棒8を、X軸方向にu、Y軸方
向にvだけ相対的に移動させ(点Pc(m) に対応)、且
つ角度wだけ回動された状態で針振り幅Lにて振るよう
にすれば良い。従って、これらX軸方向送り量u(具体
的には0.2mm)、Y軸方向送り量v(具体的には0.
6mm)及び回動角度w(1.8度の整数倍)が指定され
るのである。
【0035】この入力がなされると、次のステップS6
にて、点Pi(n) の次に点Po(m) に針落ちさせるよう
にRAM15上の縫目データが書替えられる。ここで、
図5に示すように、既に基準縫目データがRAM15の
所定番地に書込まれており、点Pi(n) の次に点Po
(n) に針落ちさせるための基準縫目データは、図4から
も理解できるように、X軸方向送り量,Y軸方向送り
量,回動角度θの順にΔx(n) ,Δy(n) ,Δθ(n) と
記憶されている。これに対し、そのデータが、u,v,
wと書替えられることにより、点Po(m) への針落ち位
置が補正されるようになる。
【0036】そして、ステップS7にて、今度は点Po
(m) から次の針落ち位置である点Pi(n+1) に針落ちさ
せるための縫目データが書替えられる。これも、図5に
示すように、基準縫目データによれば順にΔxi(n) −
Δx(n) ,Δyi(n) −Δy(n) ,0であったものが、
Δxi(n) −u,Δyi(n) −v,Δθ(n)−wと書替
えられる。ここでは、次の点Pi(n+1) から点Po(n+
1) に移動させるときの回動角度との関係で、回動角度
θを0とはせず、基準縫目データの場合における角度に
戻すように修正する。
【0037】以上により、針落ち点Po(n) の位置が点
Po(m) に補正される。修正したい針落ち点Poが複数
個ある場合には、ステップS5〜ステップS7を繰返す
ことにより、所望の針落ち位置に対応した縫目データが
作成されるのである。尚、上記の直線穴部2b及び流れ
閂部分についての縫目データと、鳩目部2aについての
縫目データが合成されて全体の縫目データが構成され
る。
【0038】縫製作業が開始されると、まず、加工布1
がセットされた送り台25が所定のメス駆動位置に送ら
れた状態で、上メス駆動機構24が駆動され、下メス2
2及び上メス23の協働により加工布1に鳩目穴2が形
成される(先メス方式の場合)。そして、上述のように
作成された縫目データに基づき、制御装置16により、
駆動機構(ミシンモータ10),送り機構28(X軸用
パルスモータ26及びY軸用パルスモータ27)及び回
動機構21(θ軸用パルスモータ19)が制御され、図
7に示すように、まず矢印Aで示すように流れ閂部分及
び直線穴部2bの右側を縫い、次に矢印Bで示すように
鳩目部2aを縫い、引続き矢印Cで示すように直線穴部
2bの左側を縫うといった手順で鳩目穴2に対してかが
り縫い3が自動的に実行される。
【0039】このとき、鳩目部2aについては、針落ち
位置の修正がなかった場合には、予め記憶されていた基
準縫目データにより標準的な縫目が形成され、針落ち位
置の修正があったときには、補正された縫目データに基
づいて、使用者の指定した針落ち位置にてかがり縫いが
実行されるのである。
【0040】このように本実施例によれば、従来のよう
な固定的な1種類の縫目データにより縫製作業が行われ
るものと異なり、操作パネル11により基準縫目データ
によるものとは異なる任意の針落ち位置を指定すること
ができ、制御装置16は、その指定に応じて縫目データ
を作成して縫製作業を実行するものである。
【0041】従って、鳩目部2aの周囲についての縫目
の具体的な形状を使用者が所望するものに自由に変更す
ることが可能になり、バラエティに富んだ幾種類ものか
がり縫いを実行することができる。この結果、例えば加
工布1の材質や種類により異なった形状の縫目の方が望
ましいなどといった事情や縫目外観についての使用者の
嗜好の多様化などの要望に十分に応えることができるも
のである。
【0042】尚、上記実施例では、点Pi(n) から点P
o(m) に移動するときのX軸方向送り量u,Y軸方向送
り量v,回動角度wを直接的に指定するようにしたが、
基準縫目データによる針落ち位置である点Po(n)との
X軸,Y軸及びθ軸方向の相対的なずれ量により点Po
(m) の位置を指定するように構成しても良い。また、鳩
目部2aの内側の針落ち点Piは固定点として扱った
が、この点を修正するように構成しても良い。
【0043】その他、外部記憶装置38を設けずにRO
M14を基準縫目データ記憶手段としても良いなど、本
発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得
るものである。
【0044】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の鳩目穴かがりミシンによれば、基準縫目データ記憶手
段に記憶された基準縫目データによる針落ち位置に対し
てそれとは異なる針落ち位置を指定するための入力手段
を設けると共に、この入力手段により入力された針落ち
位置に基づいて縫目データを補正する縫目データ補正手
段を設けたので、使用者が所望する縫目形状にて鳩目部
周囲のかがり縫いを実行することができるという優れた
効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す鳩目部の縫目データ修
正のフローチャート
【図2】電気的構成を示すブロック図
【図3】操作パネルの平面図
【図4】鳩目部の針落ち点の一例を拡大して示す運針図
【図5】RAMに記憶されたデータが変更される様子を
示す図
【図6】ミシン全体の側面図
【図7】かがり縫いを施した加工布の拡大上面図
【符号の説明】
1は加工布、2は鳩目穴、2aは鳩目部、2bは直線穴
部、4はミシン本体、7は縫い針、8は針棒、10はミ
シンモータ(駆動機構)、11は操作パネル(入力手
段)、16は制御装置(縫目データ補正手段)、17は
ルーパー土台、21は回動機構、25は送り台、26は
X軸用パルスモータ、27はY軸用パルスモータ、28
は送り機構、38は外部記憶装置(基準縫目データ記憶
手段)を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送り台上にセットされた加工布に対し、
    該加工布に形成された鳩目状の穴の周囲に放射状にかが
    り縫いを施すものであって、縫い針とルーパーとの協働
    により前記加工布に縫目を形成する縫目形成動作を繰返
    すように針棒及び前記ルーパーを同期駆動させる駆動機
    構と、前記送り台を前記針棒の上昇時に送り移動させる
    送り機構と、前記ルーパーが設けられたルーパー土台及
    び針棒を回動させる回動機構と、一針毎の前記送り台の
    送り量と前記針棒及びルーパー土台の回動角度を指定し
    た縫目データに基づいて前記駆動機構及び送り機構並び
    に回動機構を制御する制御装置と、基準となる縫目デー
    タが記憶された基準縫目データ記憶手段と、前記基準縫
    目データによる針落ち位置に対してそれとは異なる針落
    ち位置を指定するための入力手段と、この入力手段によ
    り入力された針落ち位置に基づいて前記縫目データを補
    正する縫目データ補正手段とを具備することを特徴とす
    る鳩目穴かがりミシン。
JP4448091A 1991-02-16 1991-02-16 鳩目穴かがりミシン Expired - Lifetime JP2800440B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4448091A JP2800440B2 (ja) 1991-02-16 1991-02-16 鳩目穴かがりミシン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4448091A JP2800440B2 (ja) 1991-02-16 1991-02-16 鳩目穴かがりミシン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04261694A JPH04261694A (ja) 1992-09-17
JP2800440B2 true JP2800440B2 (ja) 1998-09-21

Family

ID=12692703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4448091A Expired - Lifetime JP2800440B2 (ja) 1991-02-16 1991-02-16 鳩目穴かがりミシン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2800440B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09135980A (ja) * 1995-11-15 1997-05-27 Mitsubishi Electric Corp 鳩目穴かがりミシン
JPH09135978A (ja) * 1995-11-15 1997-05-27 Mitsubishi Electric Corp 鳩目穴かがりミシン
JP4564185B2 (ja) * 2001-02-08 2010-10-20 Juki株式会社 ボタン穴かがりミシン

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04261694A (ja) 1992-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11123293A (ja) ミシンの制御装置
JPH09158029A (ja) 外殻模様縫い機能を有する刺繍縫いミシン及びデータの生成装置
JP4286964B2 (ja) ミシンの制御装置
JP2800440B2 (ja) 鳩目穴かがりミシン
JP2007252740A (ja) 穴かがりミシン
JPH04261695A (ja) 鳩目穴かがりミシン
JP2008246186A (ja) ミシン及びミシン操作プログラム
US5899158A (en) Programmable electronic sewing machine
JP3137718B2 (ja) 刺しゅうミシン
US5771826A (en) Memory card storing embroidery data and embroidery sewing device for use with memory card
JP3760520B2 (ja) 穴かがりミシン
JP2800443B2 (ja) 鳩目穴かがりミシン
JP4075044B2 (ja) 穴かがりミシン
US5740748A (en) Embroidery stitching device capable of simultaneously performing stitching a computation of stitching time
JPH07308470A (ja) 刺繍模様の組み合わせ装置及び該組み合わせ装置を備えた刺繍縫い可能なミシン
JPH04266786A (ja) 鳩目穴かがりミシン
JP4692184B2 (ja) 鳩目穴かがりミシン
JP4217084B2 (ja) 電子千鳥縫いミシン
JP4049830B2 (ja) 外殻模様縫い機能を有する刺繍縫いミシン
JP2003019376A (ja) 鳩目ボタン穴かがりミシン
JPS6221268Y2 (ja)
JPH081741Y2 (ja) ミシン
JP2643535B2 (ja) 鳩目穴かがりミシン
KR20040094371A (ko) 전자 지그재그 재봉기
JP2003053074A (ja) ミシンのプログラム作成装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080710

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090710

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100710

Year of fee payment: 12