JP2797619B2 - サイクル切換エンジン - Google Patents

サイクル切換エンジン

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、吸排気バルブを電磁力により開閉制御し
て2サイクル又は4サイクルに切換可能なサイクル切換
エンジンに関する。
〔従来の技術〕
従来、内燃機関のバルブ機構として、吸排気バルブを
電気的に構成し、電動させるバルブ機構が、例えば、特
開昭58−183805号公報に開示されている。該内燃機関の
バルブ機構は、内燃機関の作動状態を検出する検出器を
設け、該検出器の検出信号に基づき吸気バルブと排気バ
ルブを電動手段で動作させるものである。内燃機関の作
動状態を検出する検出器は、クランク軸の回転状態を検
出すること、或いはアクセル開度を検出することによっ
て達成している。
一般に、エンジンの作動については、吸入行程、圧縮
行程、燃焼行程及び排気行程の4つの作用の繰り返しに
よって行われ、該各行程の内、動力が発生してクランク
シャフトにトルクが与えられるのは燃焼行程のみであ
り、他の3つの行程は慣性によって回転が行われるもの
である。これらの各行程の作動原理には、4サイクルエ
ンジンと2サイクルエンジンの2種類の方式がある。
4サイクルエンジンは、上記4つの作動をピストンの
1行程毎に行って1サイクルを終了するのに、ピストン
の4ストローク即ちクランクシャフトの2回転を要する
エンジンである。4サイクルエンジンは、排気行程及び
吸入行程のため1ストローク即ち十分な時間が与えら
れ、体積効率が高く、平均有効圧力が高く、高速では特
に効率が良く、しかもクランクシャフトの2回転に対し
て1つの燃焼行程が行われ、各部位の熱的負荷が低減で
きる。しかしながら、エンジンの低速領域では、十分な
トルクを確保することが困難である。
これに対して、2サイクルエンジンは、吸入行程と排
気行程が燃焼行程と圧縮行程の一部で行われ、ピストン
の2ストローク即ちクランクシャフトの1回転で1サイ
クルを完了する。従って、2サイクルエンジンは、4サ
イクルエンジンに比較して、2倍の燃焼行程即ち爆発回
数であるから、同一排気量では出力が4サイクルエンジ
ンの1.5倍程度になる。しかしながら、2サイクルでは
サイクル毎の爆発であり、エンジンの各部品の熱的な耐
久性に問題があり、2サイクルの掃気に費やされる時間
は、4サイクルの半分であるから、有効行程が短く、掃
気による新気損失が多く、平均有効圧力及びエンジン効
率を高めることが困難であり、しかも、2サイクルでは
吹き抜けが多く、タイムエリアが少ないため、4サイク
ルに比較して高速では燃料消費量が得に多く、また、4
サイクルに比べて排気バルブを早く開放するため、シリ
ンダ内圧が高くなり排気騒音が大きくなるという問題点
を有している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、エンジンの要求性能は、今後益々、コンパ
クト化、大出力化が要求される。一方、エンジンの性能
は、低速度では高トルクが要求され、高速度では余り大
きなトルクが要求されない。従って、低速度でのトルク
を、中速時の2倍位のトルクになるようにエンジンを構
成すると、最も使い易いエンジンが提供できる。然る
に、高トルクエンジンを簡単に製作することができず、
例えば、高トルクエンジンを作るため、高過給エンジン
に構成すれば、エンジン本体に負荷が掛かり過ぎ、コン
ロット、ピストン等が機械的負荷力によって破損すると
いう問題がある。
上記の問題点を解決するために、本出願人は、2サイ
クルと4サイクルとを切換えるサイクル変換可能エンジ
ン及びその制御装置を開発し、先に特願平1−114142号
として出願した。該サイクル変換可能エンジンは、2サ
イクルエンジンが4サイクルエンジンより低速領域での
出力トルクが大きいことに着眼し(第4図参照)、エン
ジンの低速領域では高トルクが要求され、高速領域では
余り大きなトルクが要求されないという条件を満足する
ため、エンジンの低速領域のトルク特性を確保するため
低速領域ではエンジンを2サイクルで作動し、また高速
領域ではエンジンを4サイクルで作動するものである。
しかしながら、近年の排気ガス規制は厳しくなる状況
であり、エンジンの高速高負荷時は勿論のこと、低速高
負荷時、低速中負荷時等の全作動域で排気ガスが浄化さ
れなければならない。例えば、2サイクルエンジンでは
排気ガス再循環(以下、EGRという)効果によりNOX発生
の抑制効果があるが、4サイクルエンジンではEGRの効
果が無く、中負荷即ち部分負荷時の最も使用頻度の高い
作動域(第4図の符号Bのゾーン)においてNOXの発生
が最も高くなるという問題点を有している。
ところが、4サイクルエンジンでも、副室式に構成す
れば、高負荷時には、燃焼室の容積は大きくなり、多量
の空気を導入して低圧縮比で燃焼させることができ、副
室で主なる燃焼を行わせて、燃料リッチな燃焼によりNO
Xの発生を抑制することができる。
この発明の目的は、上記のNOXの発生の抑制の課題を
解決することであり、吸排気バルブをセラミック材料の
軽量な材料で製作することによって吸排気バルブを電磁
力で開閉作動して作動状態を制御してクランクの回転と
は独立して吸排気バルブを自由に制御できることに着眼
し、また、2サイクルエンジンが4サイクルエンジンよ
り低速領域での出力トルクが大きいと共に特にEGRの効
果即ちNOX発生の抑制効果が期待できることに着眼し、
エンジンの作動を2サイクル又は4サイクルに切換可能
に構成すると共に、直接噴射式又は副室式に切換可能に
構成し、それによって、エンジンの低速高負荷時にはエ
ンジンを2サイクルで作動し且つ直接噴射式に切換え
て、燃焼室の容積を小さくして高圧縮比で燃料リッチ状
態で燃焼させ、EGRを行って高出力化を確保し、また、
低速部分負荷及び高速部分負荷時にはエンジンを4サイ
クルで作動して直接噴射式に切換え、燃焼室の容積を小
さくして高圧縮比で燃料リッチ状態で燃焼させてNOX
発生を抑制し、更に、高速高負荷時にはエンジンを4サ
イクルで作動し且つ副室式に切換え、副室式燃焼を行わ
せて燃焼室の容積を大きくして多量の空気を導入して低
圧縮比で且つ副室で燃料リッチで主たる燃焼によりNOX
の発生を抑制し、それによってエンジンのいずれの作動
領域でもNOXの発生を抑制し、効率の良い高出力エンジ
ンを得ることができるサイクル切換エンジンを提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記目的を達成するため、次のように構
成されている。即ち、この発明は、シリンダヘッドに形
成した吸気ポートに配置した吸気バルブと排気ポートに
配置した排気バルブ、シリンダ下部に形成した吸気ポー
トに配置した吸気バルブ、シリンダヘッドに設けた副室
と主室を連通する連絡孔に配置した開閉切換バルブ、前
記各バルブを電磁力で開閉作動する各電磁バルブ駆動装
置、エンジンの作動状態を検出する検出手段、及び該検
出手段による検出信号に応答して前記各バルブの作動状
態を制御するコントローラ、を有するサイクル切換エン
ジンに関する。
また、このサイクル切換エンジンは、前記主室に噴口
を開口する燃料噴射ノズル又は前記副室に噴口を開口す
る燃料噴射ノズルの何れかに燃料を供給するように切換
手段を備えた燃料噴射ポンプを有するものである。
〔作用〕
この発明によるサイクル切換エンジンは、上記のよう
に構成され、次のように作用する。
このサイクル切換エンジンは、シリンダヘッドに設け
た吸気バルブと排気バルブ、シリンダ下部に設けた吸気
バルブ、副室と主室を連通する連絡孔に配置した開閉切
換バルブ、前記各バルブを電磁力で開閉作動する各電磁
バルブ駆動装置、エンジンの作動状態を検出する検出手
段、及び該検出手段による検出信号を応答して前記各バ
ルブの作動状態を制御するコントローラから構成したの
で、エンジンの回転数及び負荷等の作動状態を検出手段
で検出し、該検出信号を前記コントローラに入力するこ
とによって、前記コントローラはエンジンの作動状態に
応答して前記各バルブの開閉状態を制御でき、従って、
エンジンを2サイクル又は4サイクルに切り換えること
ができると共に、直接噴射式又は副室式の燃焼状態に切
り換えることができ、特に、エンジンの全作動領域に対
してNOXの発生を抑制できる制御を行うことができる。
この場合には、ピストンのストローク位置即ちクラン
ク角を検出する検出手段による検出信号に応答して前記
各吸気バルブ及び電磁力で開閉作動する排気バルブの開
閉タイミング、バルブ開度時間、バルブリフト量等の作
動状態を制御することができ、エンジンが作動サイクル
を変更しても、前記各バルブは電磁力によって該サイク
ルに対応するように作動状態を変更して開閉作動を行う
ように制御できる。作動状態の変更の際、2サイクルか
ら4サイクルへのサイクル変換制御は直ちに達成できる
が、4サイクルから2サイクルへのサイクル変換制御
は、1行程即ち1ストロークのみ休止すれば、次のスト
ロークからはサイクル変換制御を容易に達成することが
できる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による2サイクルと
4サイクルとを切換えるサイクル切換エンジンの実施例
を説明する。
第1図において、この発明による2サイクルと4サイ
クルとを切換えるサイクル切換エンジンの一実施例が示
されている。第2図は第1図のシリンダヘッド下面を示
す平面図である。
このサイクル切換エンジンは、2サイクル又は4サイ
クルの作動状態を切り換えると共に、直接噴射式又は副
室式の燃焼室に切り換えるエンジンである。エンジンを
構成するシリンダブロック6に形成されたシリンダ34に
はシリンダライナ4が嵌合しており、該シリンダブロッ
ク6の上面にはガスケット33を介してシリンダヘッド3
が固定されている。シリンダライナ4内にはピストン7
が往復運動するように構成されている。主室8は、主と
して、ピストン7のヘッド部に形成された凹部26である
が、広義にはシリンダライナ4、シリンダヘッド3の下
面部24及びピストン7の上面によって囲まれて形成され
る室である。シリンダヘッド3には、主室8に燃料を噴
射するため燃料噴射ノズル21が設けられている。この燃
料噴射ノズル21は切換バルブ(図示せず)を備えた燃料
噴射ポンプ23から燃料が供給されるように構成されてい
る。該切換バルブは、例えば、コントローラ15の指令に
よって切り換え可能な電磁弁で構成することができる。
また、副室20はシリンダヘッド3に配置されたセラミ
ック製の副室ブロック16によって形成される断熱構造の
室である。主室8と副室20とはシリンダヘッド3の下面
部に形成された連絡孔13によって連通している。この連
絡孔13にはシリンダヘッド下面部24にバルブシート25が
形成され、該バルブシート25には開閉切換バルブ12が配
置されている。更に、副室20には、エンジンを4サイク
ルで且つ副室式で作動される時、副室20内に燃料を噴射
するため燃料噴射ノズル19が設けられている。該燃料噴
射ノズル19は上記切換バルブを備えた燃料噴射ポンプ23
から燃料が供給されるように構成されている。
このサイクル切換エンジンにおいて、シリンダヘッド
3には吸気ポート11及び排気ポート22が形成され、これ
らのポートにはバルブシート18が設けられ、吸気ポート
11のバルブシート18にはエンジンが4サイクルとして駆
動する時に開閉作動する吸気バルブ1が配置され、ま
た、排気ポート22のバルブシート18にはエンジンが2サ
イクル又は4サイクルで駆動する時に開閉作動する排気
バルブ2が配置されている。更に、シリンダブロック6
の下部周囲部には環状の吸気ポート9が形成され、該吸
気ポート9に対応してシリンダライナ4の下部には、複
数個の吸気口32が形成されている。更に、吸気ポート9
に吸入空気を導入するため、シリンダブロック6の下部
には空気導入部37が形成され、該空気導入部37と吸気ポ
ート9とを連通する吸気口36が形成されている。この吸
気口36には、バルブシート部が形成されている。該バル
ブシート部には、エンジンが2サイクルとして駆動され
る時、開閉作動する吸気バルブ5が配置されている。ま
た、図では、吸気バルブ5が1個配置された場合が示さ
れているが、吸入空気を周方向から均一に且つ多量に燃
焼室8内に吸入するため、図示していないが、複数個の
吸気バルブをシリンダ下部の周方向に配置してもよいこ
とは勿論である。また、吸入空気は、ターボチャージャ
のコンプレッサによって導入できることも勿論である。
このサイクル切換エンジンにおいて、吸気バルブ1,
5、排気バルブ2及び開閉切換バルブ12は、電磁バルブ
駆動装置の各バルブリフター10によって電磁力によって
開閉作動されるものであり、この電磁バルブ駆動装置の
バルブリフター10は、後述のエンジンの回転数を検出す
る回転センサー14、エンジンの負荷を検出する負荷セン
サー31、及びピストン7のストローク位置即ちクランク
角を検出する位置センサー35からの各検出信号を受け、
これらの各検出信号に応答して指令を発するコントロー
ラ15によって制御される。また、エンジンへの供給燃料
を制御する燃料噴射ポンプ23は、切換バルブを備え、燃
料噴射ノズル19又は21へ燃料を供給するものであり、燃
料噴射ノズル21はシリンダヘッド3の下面部24に形成し
たポートから噴口を主室8に開口し、該噴口から噴射さ
れる燃料が主室8内へ噴射される。また、燃料噴射ノズ
ル19はシリンダヘッド3の副室ブロック16から噴口を副
室20に開口し、該噴口から噴射される燃料が副室20内へ
噴射される。燃料噴射ポンプ23は、エンジンの作動状態
に応答してコントローラ15からの指令によって切換バル
ブを切り換えて副室20の燃料噴射ノズル19又は主室8の
燃料噴射ノズル21に燃料を供給すると共に、所定量の燃
料を噴射するように制御されるものである。また、エン
ジンの出力軸に対して回転センサー14が設けられ、エン
ジン回転数を検出する。このエンジン回転数の検出値即
ち回転信号は、コントローラ15に入力される。
次に、このサイクル切換エンジンにおける吸気バルブ
及び排気バルブを開閉作動できる電磁バルブ駆動装置の
一例を概説する。この電磁バルブ駆動装置は、例えば、
本出願人が先に出願した特願平1−114142号に開示した
サイクル変換可能エンジン及びその制御装置にも説明さ
れているので、詳細についてはここでは省略する。
吸排気バルブ1,2の上昇又は下降によって吸排気バル
ブ1,2のバルブフェース17が、シリンダヘッド3の吸排
気ポート11,22に設置されたバルブシート18に当接又は
離脱することによって、吸排気ポート11,22が開閉状態
にされるものである。従って、これらの吸排気ポート1
1,22の開閉作動或いは開閉量によってエンジンへの吸気
流量或いは排気流量が制御されるものである。吸排気バ
ルブ1,2の上端部には、軟鉄等の磁性材料から成る可動
子が固定されており、該可動子には可動子コイルが設け
られている。また、可動子に対して、該可動子の情報に
軟鉄等の磁性材料から成る固定子がシリンダヘッド3に
配置されており、固定子には固定子コイルが設けられて
いる。従って、可動子コイル及び固定子コイルが通電/
遮断されることによって、固定子は可動子を吸引/離反
することになり、吸排気バルブ1,2を上下に動弁駆動即
ち開閉作動する。なお、シリンダヘッド3の上面に形成
されたバルブスプリングシートと可動子との間には、例
えば、バルブスプリングが配設され、吸排気バルブ1,2
はバルブスプリングのばね力により常時は閉弁されるも
のである。
更に、電磁力で作動される吸排気バルブ1,2について
は、吸排気バルブ1,2自体を構成する材料は、軽量化の
ためセラミック材で製作されており、且つ吸排気バルブ
1,2のバルブフェース17及びバルブステムの摺動部に鉄
粉等が吸着することを防止するため非磁性材料のセラミ
ック材で製作されることが摺動上に鉄粉等が吸着せずに
好ましい。従って、吸排気バルブ1,2を電磁力で作動す
るため、吸排気バルブ1,2の上端部には、磁性材料から
成る可動子を別途設けてある。
また、シリンダライナ4の下部即ちシリンダブロック
6の下部に設けた吸気バルブ5についても、上記吸排気
バルブ1,2に設けた電磁バルブ駆動装置のバルブリフタ
ー10と同様にバルブリフター10が設けられ、同様の構成
で同様の開閉作動を行うものである。更に、副室20の連
絡孔13に設けた開閉切換バルブ12については、コントロ
ーラ15の指令によって連絡孔13を開放状態又は閉鎖状態
に維持するものであり、バルブリフター10自体は同様の
構成を有しているものである。
この電磁バルブ駆動装置は、回転センサー14、負荷セ
ンサー31及び位置センサー35によって検出された各検出
信号をコントローラ15が受け、検出された負荷信号に応
答して、電磁バルブ駆動装置のバルブリフター10におけ
る固定子コイル及び可動子コイルに電流を流し、電磁石
を励磁してバルブを駆動することができる。エンジンの
負荷センサー31は、エンジン負荷を検出するものであ
り、燃料噴射ポンプ23から燃料噴射ノズル19又は21へ供
給される燃料供給量を検出するか、或いはアクセルペダ
ルの踏込み量を検出することによって検出できるもので
ある。言い換えれば、負荷センサー31は、エンジンへの
燃料供給量の検出センサー及び/又はアクセルペダルの
踏込量の検出センサーで構成することができる。従っ
て、エンジンへの燃料供給量及び/又はアクセルペダル
の踏込み量の信号をエンジンの負荷信号として、コント
ローラ15に入力することによって、吸排気バルブの電磁
バルブを制御することができる。また、エンジンの位置
センサー35は、ピストン7のストロークの位置を検出す
るものであり、クランク角を検出することによって検出
することができる。
コントローラ15は、前述の各種センサーからの各種信
号が入力されると、吸気バルブ1,5、排気バルブ2及び
開閉切換バルブ12の開閉作動のため制御指令を発し、吸
排気バルブ1,2,5及び開閉切換バルブ21の開閉作動を制
御する。また、コントローラ15は、上記の吸排気バルブ
1,2,5の開閉作動に限らず、バルブ開度、バルブリフト
量、バルブタイミング、バルブ開度時間、燃料の噴射タ
イミング等の演算を行い、該演算結果に応じて制御指令
が発せられるよう構成されている。
上記のように、電磁バルブ駆動装置は構成されてお
り、次に、このサイクル切換エンジンの作動の一実施例
を、第1図、第2図、第3図(A)及び第3図(B)を
参照して説明する。第3図(A)及び第3図(B)はこ
のサイクル切換エンジンの作動の一例を示す処理フロー
図である。
この発明によるサイクル切換エンジンは、エンジンが
2サイクルで作動する場合には、吸気バルブ5と排気バ
ルブ2が開閉作動され且つ吸気バルブ1が閉鎖状態に維
持されるのに対して、エンジンが4サイクルで作動する
場合には、吸気バルブ1と排気バルブ2が開閉作動され
且つ吸気バルブ5が閉鎖状態に維持されるものである。
また、エンジンが直接噴射式で主室8で燃焼させる場合
には開閉切換バルブ12は閉鎖状態に維持されるのに対し
て、副室式で副室2で主たる燃焼を行わせる場合には開
閉切換バルブ12は開放状態に維持されるものである。更
に、エンジンが直接噴射式で作動される場合には、燃料
噴射ポンプ23の切換バルブが切換えられて燃料噴射ノズ
ル21から燃料が主室8に噴射され、また、エンジンが副
室式で作動される場合には、燃料噴射ポンプ23の切換バ
ルブが切換えられて燃料噴射ノズル19から燃料が副室2
に噴射されるものである。
エンジンの回転を検出する検出手段即ち回転センサー
14、エンジンの負荷状態を検出する検出手段即ち負荷セ
ンサー31を有しており、回転センサー14からのエンジン
の所定回転数以下の回転信号に応答し、或いは負荷セン
サー31からのエンジンの負荷が所定負荷以上の負荷信号
に応答し、何れか一方の吸気バルブ1又は5を閉鎖保持
状態に制御するコントローラ15を有しているものであ
る。このように、エンジン回転が所定の回転数より低い
値又は高い値の検出信号、エンジン負荷が所定の負荷よ
り低い値又は高い値の検出信号に応答して、吸気バルブ
1又は5のいずれか一方を開閉作動し、他方を閉鎖保持
状態に制御すれば、エンジンを4サイクル又は2サイク
ルで作動することができる。
そこで、この発明によるサイクル切換エンジンの作動
に当たって、エンジンの始動に伴って電磁バルブ駆動装
置が駆動制御される。
第1ステップとして、エンジンを駆動することによっ
て、エンジン回転数NEを回転センサー14によって検出
し、該検出信号はコントローラ15に入力される。エンジ
ン負荷LEを負荷センサー31によって検出し、該検出信号
はエンジンの負荷信号としてコントローラ15に入力され
る(ステップ40)。
回転センサー14によって検出されたエンジン回転数NE
が予め計算された所定の回転数NE1より大きいか否かを
判断する。この場合、所定の回転数NE1は、第4図に示
すように、エンジンの作動サイクルを変更することが好
ましい時の回転数であり、エンジンの回転数NEが所定の
回転数NE1より小さい場合即ち低速領域では、4サイク
ル作動では低速トルクは小さく十分に確保できないの
で、エンジンが高トルクを要する場合には、EGRの効果
によってNOXの発生を抑制するため2サイクル作動を行
うようにする。これに対して、エンジンの回転数NEが所
定の回転数NE1より大きい場合即ち高速領域では、エン
ジンを4サイクルで作動する(ステップ41)。
エンジン回転数NEが所定の回転数NE1より大きい場合
には、負荷センサー31によってエンジン負荷LEを検出す
る。該エンジン負荷LEがサイクルを変更して作動するこ
とが好ましい予め計算された所定のエンジン負荷LE2
り大きいか否かを判断する(ステップ42)。
エンジン負荷LEが所定のエンジン負荷LE2より大きい
場合には、エンジンは高速高負荷時であり、エンジンを
4サイクルで作動させ且つ副室式で燃焼させることで十
分にNOXの発生を抑制できる。エンジンを4サイクル作
動させることにより、エンジンの体積効率及び平均有効
圧力を向上させ、且つ各部位の熱的負荷を低減して、燃
料消費量を向上させ、騒音の低減を図ることができる。
即ち、負荷センサー31による該エンジン負荷LEの検出信
号をコントローラ15に入力し、該検出信号を受けたコン
トローラ15は該検出信号に応答してエンジンを4サイク
ルで作動させ且つ副室式で燃焼させるための条件を整え
るため、位置センサー35によってピストン7のストロー
ク位置即ちクランク角を検出し、クランク角の検出信号
をコントローラ15に入力する(ステップ43)。
更に、吸気バルブ1及び排気バルブ2を電磁バルブ駆
動装置の角バルブリフター10によって電磁力で開閉作動
をするように制御するため、吸気バルブ1及び排気バル
ブ2の各バルブリフター10即ちバルブ駆動系の駆動条件
をチェックする(ステップ44)。
吸気バルブ1及び排気バルブ2のバルブ駆動系の駆動
条件に異常がない場合には、位置センサー35によるクラ
ンク角の検出信号に応答してコントローラ15は、吸気バ
ルブ1のバルブリフター10に指令を発し、吸気バルブ1
のバルブリフター10における固定子コイル及び可動子コ
イルに電流を供給し、吸気バルブ1を動弁作動して開閉
制御する。また、他方の吸気バルブ5を閉鎖保持状態に
制御すると共に、副室式で燃焼させるため開閉切換バル
ブ12を開放状態に保持する。即ち、コントローラ15から
の指令によってエンジンを4サイクルで作動するため、
吸気バルブ5の動弁作動を停止して閉鎖状態に維持する
のに対して、吸気バルブ1の動弁作動を行うように制御
してシリンダヘッド3に形成した吸気ポート11から吸気
を燃焼室である主室8内に吸入するように制御する(ス
テップ45)。
また、副室20で主たる燃焼を行わせ、燃料リッチで燃
焼させてNOXの発生を抑制するため、燃料噴射ポンプ23
の切換バルブを燃料噴射ノズル19側へ切り換え、燃料を
燃料噴射ノズル19から副室20へ噴射する(ステップ4
6)。
上記の4サイクル作動条件が整えば、吸気バルブ1と
排気バルブ2のバルブタイミングを最適状態に制御する
ため、コントローラ15からの指令によって、吸気バルブ
1と排気バルブ2のバルブリフター10の作動を電磁力に
よって制御する。即ち、バルブリフター10はクランク軸
とは独立して制御できるので、主室8への吸入空気量及
びバルブタイミングの制御は、適宜にエンジンの回転数
及び負荷に応じて最適状態に調節でき、エンジンを良好
な4サイクルで作動できると共に、副室式の燃焼を行う
ことができる。この時、シリンダ下部の吸気ポート9に
配置した吸気バルブ5は閉鎖しているから、吸気ポート
9から吸気及び排気ガスの漏洩はなく、従って、エンジ
ンの出力の損失はない(ステップ47)。
また、ステップ42において、エンジン負荷LEが所定の
エンジン負荷LE2より小さい場合には、エンジンは部分
負荷時であるので、エンジンを4サイクルで作動させ且
つ直接噴射式で燃焼させることで十分にNOXの発生を抑
制できる。エンジンを4サイクルで作動させることによ
り、エンジンの体積効率及び平均有効圧力を向上させ、
且つ各部位の熱的負荷を低減して、燃料消費量を向上さ
せ、騒音の低減を図ることができる。即ち、負荷センサ
ー31による該エンジン負荷LEの検出信号をコントローラ
15に入力し、該検出信号を受けたコントローラ15は該検
出信号に応答してエンジンを4サイクルで作動させ且つ
直接噴射式で燃焼させるための条件を整えるため、位置
センサー35によってピストン7のストローク位置即ちク
ランク角を検出し、クランク角の検出信号をコントロー
ラ15に入力する(ステップ48)。
更に、吸気バルブ1及び排気バルブ2を電磁バルブ駆
動装置の各バルブリフター10によって電磁力で動弁作動
をするように制御するため、吸気バルブ1及び排気バル
ブ2の各バルブリフター10即ちバルブ駆動系の駆動条件
をチェックする(ステップ49)。
吸気バルブ1及び排気バルブ2のバルブ駆動系の駆動
条件に異常がない場合には、位置センサー35によるクラ
ンク角の検出信号に応答してコントローラ15は、吸気バ
ルブ1のバルブリフター10に指令を発し、吸気バルブ1
のバルブリフター10によって吸気バルブ1を動弁作動し
て開閉制御する。また、他方の吸気バルブ5を閉鎖保持
状態に制御すると共に、直接噴射式燃焼にするため開閉
切換バルブ12を閉鎖保持状態に制御する。即ち、コント
ローラ15からの指令によってエンジンを4サイクルで作
動するため、吸気バルブ5の動弁作動を停止して閉鎖状
態に維持するのに対して、吸気バルブ1の動弁作動を行
うように制御してシリンダヘッド3に形成した吸気ポー
ト11から吸気を燃焼室である主室8内に吸入するように
制御する(ステップ50)。
また、燃料噴射ポンプ23の切換バルブを燃料噴射ノズ
ル21側へ切り換え、燃料を燃料噴射ノズル21から主室8
へ噴射する(ステップ51)。
上記の4サイクル作動条件が整えば、吸気バルブ1と
排気バルブ2のバルブタイミングを最適状態に制御する
ため、コントローラ15からの指令によって、吸気バルブ
1と排気バルブ2のバルブリフター10の作動を電磁力に
よって制御する。即ち、バルブリフター10はクランク軸
とは独立して制御できるので、主室8への吸入空気量及
びバルブタイミングの制御は、適宜にエンジンの回転数
及び負荷に応じて最適状態に調節でき、エンジンを良好
な4サイクルで作動できると共に、直接噴射式の燃焼を
行うことができるようになる。この時、シリンダ下部の
吸気ポート9に配置した吸気バルブ5は閉鎖しているか
ら、吸気ポート9から吸気及び排気ガスの漏洩はなく、
従って、エンジンの出力の損失はない(ステップ52)。
また、ステップ41において、エンジン回転数NEが所定
の回転数NE1より小さい場合には、エンジン負荷LEが所
定のエンジン負荷LE1より大きいか否かを判断する(ス
テップ53)。
エンジン負荷LEが所定のエンジン負荷LE1より大きい
場合には、エンジンが高トルクで作動できるように2サ
イクル作動を行うように制御する。例えば、エンジンを
駆動状態にして駐停車してエンジンを4サイクルで作動
を行っている場合に、車両を発車させる時、車両が重い
荷重を搭載して進行する時、或いは車両が上り坂を昇る
時等のエンジンの回転数が少なく、或いは負荷が大きい
場合に、エンジンを2サイクルで作動して低速領域での
高トルクを得るように、エンジンの作動サイクルを変換
する制御を行うと共に、直接噴射式で燃焼させる制御を
行う。
エンジンの回転センサー14によるエンジン回転数NE
或いは負荷センサー31による該エンジン負荷LEの各検出
信号はコントローラ15に入力され、該各検出信号を受け
たコントローラ15は、エンジンを4サイクルから2サイ
クルに変換して2サイクルで作動させるサイクル変換の
条件、即ち、シリンダライナ4の下部即ちシリンダ下部
に配置した吸気バルブ5及びシリンダヘッド3に配置し
た排気バルブ2の動弁作動を行う条件を整えるため、位
置センサー35によってピストン7のストローク位置即ち
クランク角を検出し、クランク角の検出信号をコントロ
ーラ15に入力する(ステップ54)。
更に、吸気バルブ5及び排気バルブ2を電磁バルブ駆
動装置のバルブリフター10によって電磁力で動弁作動を
するように制御するため、吸気バルブ5及び排気バルブ
2のバルブリフター10即ちバルブ駆動系の駆動条件をチ
ェックする(ステップ55)。
吸気バルブ5及び排気バルブ2のバルブ駆動系の駆動
条件をチェックして異常がない場合には、位置センサー
35によるクランク角即ちピストン7のストローク位置を
検出し、該検出信号をコントローラ15に入力し、該検出
信号を受けてコントローラ15は、吸気バルブ5及び排気
バルブ2の各バルブリフター10に指令を発し、吸気バル
ブ5及び排気バルブ2の各バルブリフター10によって吸
気バルブ5及び排気バルブ2を動弁作動して開閉制御す
る。また、他方の吸気バルブ1を閉鎖状態に保持すると
共に、開閉切換バルブ12を閉鎖状態に保持する。即ち、
コントローラ15からの指令によってエンジンを2サイク
ル作動するため、吸気バルブ1の動弁作動を停止して閉
鎖状態に維持し、吸気バルブ5の動弁作動を行うように
制御してシリンダブロック6の下部に形成した吸気ポー
ト9から吸入空気を燃焼室8内に吸入するように制御す
る(ステップ56)。
また、燃料噴射ポンプ23の切換バルブを燃料噴射ノズ
ル21側へ切り換え、燃料を燃料噴射ノズル21から主室8
へ噴射する(ステップ57)。
上記の2サイクル作動条件が整えば、吸気バルブ5と
排気バルブ2のバルブタイミングを最適状態に制御する
ため、コントローラ15からの指令によって、吸気バルブ
5と排気バルブ2の各バルブリフター10の作動を電磁力
によって制御する。即ち、バルブリフター10はクランク
軸とは独立して制御できるので、主室8への吸入空気量
及びバルブタイミングの制御は、適宜にエンジンの回転
数及び負荷に応じて最適状態に調節でき、しかも、吸気
バルブ1は閉鎖保持状態に制御されて吸気ポート11は連
通していないので、エンジンを良好な2サイクルで作動
でき、且つ直接噴射式で燃焼させるようになり、エンジ
ンの低速でのトルクを確保し、特に、EGRの効果を引き
出してNOXの発生を抑制することができる(ステップ5
8)。
また、ステップ53において、エンジン負荷LEが所定の
エンジン負荷LE1より小さい場合には、エンジンが高ト
ルクを必要とせず、2サイクルで作動するより4サイク
ルで作動する方がNOXの発生を制御できるので、4サイ
クルで作動を行うように制御すると共に、直接噴射式で
燃焼させて高圧縮比で燃料リッチで燃焼させてNOXの発
生を抑制するように制御を行う。しかるに、第4図に示
すように、低速部分負荷時には高エミッション発生ゾー
ンAが存在するので、この作動領域ではエンジンを4サ
イクルで作動するように制御する。
エンジンの回転センサー14によるエンジン回転数NE
或いは負荷センサー31による該エンジン負荷LEの各検出
信号はコントローラ15に入力され、該各検出信号を受け
たコントローラ15は、エンジンを4サイクルで作動させ
るサイクル変換の条件、即ち、シリンダヘッド3に配置
した吸気バルブ1及び排気バルブ2の動弁作動を行う条
件を整えるため、位置センサー35によってピストン7の
ストローク位置即ちクランク角を検出し、クランク角の
検出信号をコントローラ15に入力する(ステップ59)。
更に、吸気バルブ1及び排気バルブ2を電磁バルブ駆
動装置のバルブリフター10によって電磁力で動弁作動を
するように制御するため、吸気バルブ1及び排気バルブ
2のバルブリフター10即ちバルブ駆動系の駆動条件をチ
ェックする(ステップ60)。
吸気バルブ1及び排気バルブ2のバルブ駆動系の駆動
条件をチェックして異常がない場合には、位置センサー
35によるクランク角即ちピストン7のストローク位置を
検出し、該検出信号をコントローラ15に入力し、該検出
信号を受けてコントローラ15は、吸気バルブ1及び排気
バルブ2の各バルブリフター10に指令を発し、吸気バル
ブ1及び排気バルブ2の各バルブリフター10によって吸
気バルブ1及び排気バルブ2を動弁作動して開閉制御す
る。また、他方の吸気バルブ5を閉鎖状態に保持すると
共に、開閉切換バルブ12を閉鎖状態に保持する。即ち、
コントローラ15からの指令によってエンジンを4サイク
ル作動するため、吸気バルブ5の動弁作動を停止して閉
鎖状態に維持し、吸気バルブ1の動弁作動を行うように
制御してシリンダヘッド3に形成した吸気ポート11から
吸気空気を燃焼室8内に吸入するように制御する(ステ
ップ61)。
また、燃料噴射ポンプ23の切換バルブを燃料噴射ノズ
ル21側へ切り換え、燃料を燃料噴射ノズル21から主室8
へ噴射する(ステップ62)。
上記の4サイクル作動条件が整えば、吸気バルブ1と
排気バルブ2のバルブタイミングを最適状態に制御する
ため、コントローラ15からの指令によって、吸気バルブ
1と排気バルブ2の各バルブリフター10の作動を電磁力
によって制御する。即ち、バルブリフター10はクランク
軸とは独立して制御できるので、主室8への吸入空気量
及びバルブタイミングの制御は、適宜にエンジンの回転
数及び負荷に応じて最適状態に調節できる(ステップ6
3)。
〔発明の効果〕
この発明によるサイクル切換エンジンは、上記のよう
に構成されており、次のような効果を有する。即ち、こ
のサイクル切換エンジンは、シリンダヘッドに形成した
吸気ポートに配置した吸気バルブ(第1吸気バルブ)と
排気ポートに配置した排気バルブ、シリンダ下部に形成
した吸気ポートに配置した吸気バルブ(第2吸気バル
ブ)、副室と主室を連通する連絡孔に配置した開閉切換
バルブ、前記各バルブを電磁力で開閉作動する各電磁バ
ルブ駆動装置、エンジンの作動状態を検出する検出手
段、及び該検出手段による検出信号に応答して前記各バ
ルブの作動状態を制御するコントローラから構成したの
で、エンジンの回転数及び負荷等の作動状態を検出手段
で検出し、該検出信号をコントローラに入力することに
よって、コントローラはエンジンの作動状態に応答して
各バルブの開閉状態を制御でき、従って、エンジンを2
サイクル又は4サイクルに切り換えることができると共
に、直接噴射式又は副室式の燃焼状態に切り換えること
ができ、特に、エンジンの全作動領域に対してNOXの発
生を抑制できる制御を行うことができる。
例えば、コントローラが検出手段からエンジンの低速
高負荷状態の検出信号を受けた時には、コントローラは
第1吸気バルブ及び開閉切換バルブを閉鎖状態に維持す
ると共に、第2吸気バルブ及び排気バルブを開閉作動す
る制御を行い、エンジンを2サイクルで且つ直接噴射式
で作動し、低速での高出力を確保すると共に、EGR効果
によってNOXの発生を抑制することができる。
また、コントローラが検出手段からエンジンの低速中
負荷即ち部分負荷状態の検出信号を受けた時、或いは高
速部分負荷状態の検出信号を受けた時には、コントロー
ラは第2吸気バルブ及び開閉切換バルブを閉鎖状態に維
持すると共に、第1吸気バルブ及び排気バルブを開閉作
動する制御を行い、エンジンを4サイクルで且つ直接噴
射式で作動し、高圧縮比で燃料リッチで燃焼させ、NOX
の発生を抑制することができる。
更に、コントローラが検出手段からエンジンの高速高
負荷状態の検出信号を受けた時には、コントローラは第
2吸気バルブを閉鎖状態に維持し且つ及び開閉切換バル
ブを開放状態に維持すると共に、第1吸気バルブ及び排
気バルブを開閉作動する制御を行い、エンジンを4サイ
クルで且つ副室式で作動し、副室で主たる燃焼を行わせ
て燃料リッチで燃焼させてNOXの発生を抑制することが
できる。
また、このサイクル切換エンジンは、前記主室に噴口
を開口する燃料噴射ノズル又は前記副室に噴口を開口す
る燃料噴射ノズルの何れかに燃料を供給するように切換
バルブを備えた燃料噴射ポンプを有するので、直接噴射
式の燃焼の場合には燃料を前記主室に噴射することがで
き、また、副室式の燃焼の場合には燃料を前記副室に噴
射することができ、何れにしても燃焼室に燃料を的確に
且つ良好に噴射することができる。
従って、該構造のエンジンを用いれば、2サイクルの
特徴である低速領域での高トルク、即ち4サイクルに比
較して1.5倍のトルクを得ることができ、低速領域で大
出力を発揮させることができ、特に、EGRの効果を期待
できてNOXの発生を抑制できる。また、4サイクルの作
動では高負荷時には副室式燃焼であるので、副室で燃料
リッチで燃焼させるので、NOXの発生を抑制でき、しか
も4サイクルの特徴である高速領域での燃費、効率等の
効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるサイクル切換エンジンの一実施
例を説明するための概略図、第2図は第1図のシリンダ
ヘッド下面の概略を示す平面図、第3図(A)及び第3
図(B)は電磁バルブ駆動装置を組込んだサイクル切換
エンジンの作動の一実施例を示す処理フロー図、並びに
第4図はエンジンの回転数とトルクとの関係を示す概略
図である。 1,5……吸気バルブ、2……排気バルブ、3……シリン
ダヘッド、4……シリンダライナ、6……シリンダブロ
ック、7……ピストン、8……主室、9,11……吸気ポー
ト、10……バルブリフター、12……開閉切換バルブ、13
……連絡孔、14……回転センサー、15……コントロー
ラ、19,21……燃料噴射ノズル、20……副室、23……燃
料噴射ポンプ、31……負荷センサー、35……位置センサ
ー。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダヘッドに形成した吸気ポートに配
    置した吸気バルブと排気ポートに配置した排気バルブ、
    シリンダ下部に形成した吸気ポートに設けた吸気バル
    ブ、前記シリンダヘッドに設けた副室と主室を連通する
    連絡孔に配置した開閉切換バルブ、前記各バルブを電磁
    力で開閉作動する各電磁バルブ駆動装置、エンジンの作
    動状態を検出する検出手段及び該検出手段による検出信
    号に応答して前記各バルブの作動状態を制御するコント
    ローラを有するサイクル切換エンジン。
  2. 【請求項2】前記主室に噴口を開口する燃料噴射ノズル
    又は前記副室に噴口を開口する燃料噴射ノズルの何れか
    に燃料を供給するように切換手段を備えた燃料噴射ポン
    プを有する請求項1に記載のサイクル切換エンジン。
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