JP4019492B2 - 火花点火式内燃機関 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転領域に応じて自己着火燃焼と火花点火燃焼との両方を行わせる火花点火式内燃機関の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
2サイクル型の内燃機関の分野においては、低負荷運転領域で自己着火燃焼を行わせる機関について様々な提案がなされており、例えば、特開平9−242570号公報には、自己着火燃焼に適した圧縮比と通常の火花点火燃焼に適した圧縮比との両立を図るため、運転状態に応じて燃焼室容積を変更するものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人はこの様な自己着火を4サイクル型の内燃機関に適用する場合に特に有効な技術を先に提案している(特願平9−296567号等)。
4サイクル型の内燃機関においても自己着火燃焼と火花点火燃焼との両方を良好に行わせるにはそれぞれに適した圧縮比とするのが望ましいのであるが、前述の従来技術のように燃焼圧力を直接受ける部位に可動部材を設けて圧縮比を可変にする場合は、可動部分の耐久性確保や可動部分の燃焼ガスのシール性確保等が困難となる。
【0004】
ところで、一般的な4サイクル型の内燃機関のように、燃焼室内への新気あるいは燃料との混合気の充填効率が機関の回転に同期して駆動される吸気弁の開閉時期によって変化する機関では、吸気弁の開閉時期を変更することにより実質的な圧縮比を変更することが可能である。
本発明は、機関の回転に同期して駆動される吸気弁を有する内燃機関を前提とし、自己着火燃焼と火花点火燃焼との両方の燃焼とも良好に行わせる火花点火式内燃機関を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、シリンダ略中央に配設された火花点火プラグと、燃焼室に開口する吸気通路および排気通路と、機関の回転に同期して前記吸気通路と排気通路とをそれぞれ開閉する吸気弁および排気弁と、前記吸気弁の開閉時期を変更することにより機関の実圧縮比を変更する吸気弁用可変動弁機構と、既燃ガスの一部を燃焼室内に残留させる既燃ガス残留手段と、を備え、所定の運転領域では、前記既燃ガス残留手段により既燃ガスの一部を燃焼室内に残留させるとともに前記吸気弁用可変動弁機構により機関の実圧縮比を高めることで自己着火燃焼を行わせ、前記所定の運転領域以外の運転領域では、前記既燃ガス残留手段による既燃ガスの残留を減少させるとともに前記吸気弁用可変動弁機構により機関の実圧縮比を低下させて前記火花点火プラグによる火花点火燃焼を行わせ、所定の運転領域とそれ以外の運転領域との間で機関の運転条件が変化したときに、既燃ガス残留手段の作動時期と吸気弁用可変動弁機構の作動時期とを異なるように制御する。これにより、自己着火燃焼を行わせるときには、燃焼室内に残留した既燃ガスが前述の高い圧縮比によって圧縮行程で良好に昇温され、これが火種となって安定した自己着火燃焼が実現される。
また、請求項1に記載の発明では、所定の運転領域とそれ以外の運転領域との間で機関の運転条件が変化したときに、既燃ガス残留手段の作動時期と吸気弁用可変動弁機構の作動時期とを異ならせるようにしている。既燃ガスの残留量と圧縮比とはともに機関の燃焼に大きな影響があり、これらの変更は適切なタイミングで行う必要がある。通常、既燃ガス残留手段や吸気弁用可変動弁機構は瞬時に切換えるようなものではなく、ある速度でもって作動し、またこの速度が機関の状態で変化する場合もある。自己着火燃焼と火花点火燃焼とを切換えるときにこのような2つの手段を同時に作動させると、切換開始から完了までの間に予想し得ない既燃ガス残留量と圧縮比の状態を通過することになるが、両者の作動時期を異ならせることでこのような問題を生じることなく、円滑に2つの燃焼状態を切換えることができる。
【0008】
既燃ガスを燃焼室内に残留させるには、請求項2に記載の発明のように、排気弁用可変動弁機構によって排気弁の閉じ時期を早めることにより実現される。あるいは、請求項3に記載の発明のように、前記既燃ガス残留手段を、前記排気通路とは独立に設けられた第2の排気通路と、機関の排気行程と吸気行程とで前記第2の排気通路を開く第2の排気弁と、機関の回転に関わらず前記第2の排気通路を開閉可能な開閉手段と、から構成し、前記開閉手段を開くことにより排気行程中に前記第2の排気通路に排出された既燃ガスを吸気行程中に燃焼室内に導入して既燃ガスの一部を燃焼室内に残留させるようにすることができる。この場合、吸気通路から燃焼室内に導入された新気(混合気)と第2の排気通路から燃焼室内に導入された既燃ガスとが燃焼室内で偏在するようになり、排気側から吸気側への自己着火が行われる。ここで燃焼室は、請求項4に記載の発明のように、前記吸気通路が開口する側と前記排気通路が開口する側とが略対称形に形成された、いわゆるクロスフロー形式とすると良い。これにより、新気(混合気)と既燃ガスとが燃焼室内で成層化され、その境界面において、さらに良好に自己着火が行われる。
【0009】
また、吸気弁用可変動弁機構は、請求項5に記載の発明のように、前記吸気弁を駆動する吸気カムシャフトと機関のクランクシャフトとの位相を変更することにより、前記所定の運転領域では前記吸気弁のバルブタイミングを進角させて機関の実圧縮比を高め、前記所定の運転領域以外の運転領域では前記吸気弁のバルブタイミングを遅角させて機関の実圧縮比を低下させることができる。
【0011】
また、既燃ガス残留手段の作動部が開閉手段であり、吸気弁用可変動弁機構が吸気カムシャフトと機関のクランクシャフトとの位相を変更する機構である場合には、請求項6に記載の発明のように、前記所定の運転領域以外の運転領域から前記所定の運転領域へ機関の運転条件が変化したときには前記吸気弁のバルブタイミングを進角させた後に前記開閉手段を開き、前記所定の運転領域からそれ以外の運転領域へ機関の運転条件が変化したときには前記開閉手段を閉じた後に前記吸気弁のバルブタイミングを遅角させるよう前記吸気弁用可変動弁機構と前記開閉手段とを制御すると良い。
なお、自己着火燃焼を行わせる所定の運転領域は、請求項7に記載の発明のように、部分負荷領域に設定することができる。
また、請求項8から請求項10に記載の発明のように、所定の運転領域にヒステリシス領域を設定すると2つの燃焼状態の頻繁な切換が抑制され、機関をより円滑に運転することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を火花点火式内燃機関である4サイクル型の自動車用ガソリンエンジンに適用した実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1、2に示すように、シリンダブロック10には、複数のシリンダ12が直列に配置されており、その上面を覆うように、シリンダヘッド14が固定されている。シリンダ12内にはピストン16が摺動可能に嵌合しているとともに、シリンダヘッド14の下面とピストン16上面との間に、いわゆるペントルーフ型の燃焼室18が形成されている。この燃焼室18の一方の傾斜面18aには第1吸気通路20及び第2吸気通路22が開口しており、他方の傾斜面18bに第1排気通路24及び第2排気通路26が開口している。
【0013】
また、燃焼室18には、第1,第2吸気通路20,22との間をそれぞれ開閉する第1吸気弁28及び第2吸気弁30と、第1,第2排気通路24,26との間をそれぞれ開閉する第1排気弁32及び第2排気弁34が設けられ、これら吸気弁28,30及び排気弁32,34によって囲まれたシリンダ12の略中心位置に、点火プラグ36が配設されている。吸気通路20,22は、上流側で互いに合流しており、その合流部38に、電磁式の燃料噴射弁40が設けられている。
【0014】
第1,第2排気通路24,26は、それぞれシリンダヘッド14内部に穿設された一対の排気ポートからシリンダヘッド14に取り付けられる第1排気管42及び第2排気管44の内部にわたって互いに独立して延びている。そして、第2排気管44の途中には、第2排気通路26を開閉するバタフライバルブ型の制御弁46が介装されている。この制御弁46は、シャフト48を介して図示せぬ駆動機構によって機関運転条件に応じて開閉制御される。
【0015】
図3は、吸気弁28,30及び排気弁32,34のバルブリフト特性を示している。これらの吸気弁28,30及び排気弁32,34は、それぞれ機関のクランクシャフトと同期して回転するカムのプロフィールに応じて開閉作動する。
【0016】
吸気弁28,30を駆動するカムシャフトには、カムひねり機構50が設けられており、カムシャフトと図示しないクランクシャフトとの回転位相を変更することができる。このカムひねり機構50の作動範囲の一例を図4に示す。自己着火を起こすような高圧縮比、例えば14〜18を実現する場合は、吸気バルブタイミング1となり、上死点TDCより前に吸気弁28,30が開弁し、下死点BDC付近で、吸気弁28,30が閉弁する。自己着火が起きず、火花点火においてもノッキングが起きないような低圧縮比、例えば12以下、を実現する場合は、吸気バルブタイミング2となり、上死点TDC付近で吸気弁28,30が開弁し、下死点BDCを大きく過ぎた角度で吸気弁28,30が閉弁するよう構成されている。
【0017】
各吸気弁28,30及び排気弁32,34の開閉動作を図5、図6を参照して説明すると、図3(イ)に示す第1排気弁32は、排気行程(a)付近で開作動し、その他の吸気行程(b)、圧縮行程(c)及び膨張行程(d)の付近では閉状態に制御されている。
【0018】
一方、図3(ロ)に示す第2排気弁34は、排気行程(a)及び吸気行程(b)付近の両方で開作動し、圧縮行程(c)及び膨張行程(d)付近では、閉状態に制御される。つまり、第2排気弁34は、通常の第1排気弁32とともに、排気行程(a)付近で開作動するとともに、吸気弁28,30とともに吸気行程(b)付近で開作動し排気行程(a)から吸気行程(b)にまたがって開状態に保持されることとなる。
【0019】
また、吸気弁28,30は、図3(ハ)に示すように、吸気行程(b)付近で開作動し、その他の排気行程(a)、圧縮行程(c)及び膨張行程(d)の付近では、閉状態に制御される。
つまり、吸気行程(b)では、両吸気弁28,30と、第2排気弁34とが同期して開作動する。
【0020】
例えば図7に斜線の領域で示す部分負荷時には、吸気弁28,30は図4の吸気バルブタイミング1に設定されシリンダ12内は、高圧縮比になる。この時、図5に示すように、制御弁46は開状態に制御され、自己着火燃焼が行われる。詳述すると、排気行程(a)では、両方の排気通路24,26が開作動し、ピストン16の上昇に伴って燃焼室18内の既燃ガスが両排気通路24,26を通って排出される。続く吸気行程(b)では、上述したように吸気弁28,30及び第2排気弁34がともに開作動する。従って燃焼室18には、ピストン16の下降に伴って新気(混合気)Pが吸気通路20,22側から導入されると同時に、第2排気通路26内に残留する既燃ガスQが導入される。ここで、燃焼室18は、いわゆるクロスフロー形式となっており、吸気通路20,22が開口する側と排気通路24,26が開口する側とが略対称形に形成され、かつ、ピストン16の上面が略平面に形成されているため、吸気通路20,22から導入される混合気Pがそのまま吸気通路20,22側に残留し、第2排気通路26から導入される既燃ガスQがそのまま排気通路24,26側に残留する。従って、燃焼室18内は、混合気Pと既燃ガスQとが成層化した状態となる。なお、この吸気行程(b)では、第1排気弁32(図3)は閉状態となっており、第1排気通路24内に残留する既燃ガスQが燃焼室18へ逆流することはない。続く圧縮行程(c)では、燃焼室18内の混合気Pと既燃ガスQとが成層化した状態で圧縮される。このため、燃焼室18内に残留する既燃ガスQの温度が、断熱圧縮の作用によって混合気Pの発火温度を越えるまで上昇し、混合気Pと残留既燃ガスQとの界面において、残留既燃ガスQから混合気Pへの自己着火が行われる。そして膨張行程(d)では、爆発圧力によりピストン16が下死点BDC側へ押し下げられて、再び排気行程(a)へと戻り、上述した動作が繰り返される。
【0021】
一方、機関の運転が部分負荷領域を外れた場合には、吸気弁28,30は図4の吸気バルブタイミング2に示すように設定され、シリンダ12内は、自己着火が起きずノッキングも起きない低圧縮比になる。この際、図2に示すように、制御弁46は全閉状態に制御され、シリンダ12内に均質な混合気Pを形成して点火する均質燃焼が行われる。詳述すると、排気行程(a)では第1排気通路24(図3)を通って燃焼室18内の既燃ガスQが排出され、吸気行程(b)では両吸気弁28,30が開状態となり、両吸気通路20,22から混合気Pが燃焼室18内に導入される。このとき、制御弁46が閉状態となっているから、第2排気通路26から既燃ガスQが導入されることはない。続く圧縮行程(c)で圧縮された混合気Pは点火プラグ36で着火され、膨張行程(d)では爆発圧力によりピストン16が押し下げられる。
【0022】
ここで、自己着火領域と火花点火領域の両領域間の移行について述べる。
図8に示すように、加速時など、部分負荷の自己着火領域から、負荷や回転が増大し、火花点火運転領域に移行する場合は、その判定負荷と回転数とを、その反対の減速時の場合よりも、高くする。これにより、この負荷と回転付近の運転時において、負荷と回転とが変動する際、頻繁に自己着火と均質燃焼が変化するのを防ぐことができる。機関の運転の円滑、安定を実現でき、かつ、作動機構の耐久性も向上できる。
【0023】
また、図9に示すように、負荷と回転数とがあらかじめ定められた自己着火領域になった場合にも、その後一定の時間、負荷や回転が略一定になっているかどうかを確認後、自己着火運転に移行することも考えられる。これにより、急激なアクセルペダルの開閉やエンジン回転の上下により、頻繁に自己着火と火花点火とを切換えることが防止され、安定した運転が期待できる。この際、自己着火運転に入った後、負荷や回転が高くなり火花点火運転に移行する際は、このような略一定の運転かどうかの確認をせず、即座に火花点火運転に移行する。これにより、負荷増大の応答性を高くすることができ、加速等のときのレスポンスを向上できる。
【0024】
このような、自己着火と火花点火の運転領域の切換えの際、圧縮比を制御する吸気カムひねり機構50と、燃焼室18内に残留させる既燃ガスQの量を制御する制御弁46の作動について述べる。
基本的には、自己着火領域は部分負荷なので、吸気管負圧が低く、シリンダ12内の圧力も低いため、圧縮比を高めても残留ガスが少ない限り、ノッキングは起こりにくい。また、既燃ガスQが大量にシリンダ12に流入すると、圧縮比が自己着火が起こるような14以下である場合には、火花点火運転しなくてはいけないが、このような大量の残留既燃ガスQがある場合は、燃焼が不安定となりがちでエンジンの運転が不安定がちとなり、長い時間この状態にエンジンがあることは好ましくない。従って、火花点火運転領域から自己着火運転領域に移行する際は、図10に示すように、まず、時間のかかる吸気弁28,30のひねりを先行させ、圧縮比が高くなってから、応答速度の早い制御弁46を開けて既燃ガスQをシリンダ12内に導入すると、移行の際のノッキングの発生や、燃焼の不安定が抑制されて、移行が円滑に、安定に行うことができる。つまり、システム応答速度の劣る圧縮比を先に高めてから、その後、システム応答速度の早い内部EGRガスを導入するように、カムひねり機構50と、制御弁46の作動を制御する。その後、自己着火が確認されれば、図示しないが、点火プラグ36を休止してもよい。
【0025】
反対に、自己着火領域から火花点火運転領域に移行する際は、図示しないが、図10で示したこの順番とは逆にする。つまり、まず火花点火を再開し、ついで既燃ガスQのシリンダ12内への流入を止め、その後、カムひねり機構50により、圧縮比を低下させる。これにより、加速開始直後の既燃ガスQによる火花点火時の燃焼不安定が抑制されるとともに、高圧縮比のまま残留既燃ガスQがなくなることによりトルクが増大し、加速感の向上が得られる。その後は吸気側のスロットルの開度が開くことが現れて吸気量自体が増大するので、低圧縮比でも出力を増大できる。
【0026】
以上のように、本実施の形態にかかる4ストローク型の火花点火式エンジンでは、部分負荷時における実圧縮比が高く設定され、しかも、吸気行程(b)の際に、第2排気通路26に残留する既燃ガスQが燃焼室18へ導入されるため、燃焼室18内で既燃ガスQ側から混合気Pへの自己着火が可能となり、良好な自己着火燃焼が実現される。この結果、従来のように吸気通路の途中に設けられたスロットル弁によって、部分負荷時に吸入される新気の量を制限する必要がないため、吸入負圧に起因するポンピングロスの低減が可能となる。
【0027】
また、部分負荷以外の運転領域においては、圧縮比を低くし、制御弁46を閉じて第2排気通路26を遮断することにより、上述したように吸気行程(b)で既燃ガスQが第2排気通路26から燃焼室18へ導入されることはなく、ノッキングを抑制でき、十分に良好な出力を得ることができる。
【0028】
また、自己着火領域と火花点火領域との切換えの際、火花点火から自己着火に切換える際は、まず圧縮比を高め、ついで、既燃ガスQを導入するよう、カムひねり機構50と制御弁46の作動に時間差を設けたので、既燃ガスQによる火花点火時の燃焼不安定が抑制され、エンジンの円滑な安定な運転が実現できる。また、自己着火から火花点火に移行する際は、その逆で、まず燃焼室18内への既燃ガスQの導入を止め、ついで圧縮比を低くするので、既燃ガスQ存在下での火花点火燃焼が少なく、しかも、高圧縮比のまま残留ガスの少ない火花点火になるので、トルクも増大し、加速感の向上が得られる。
つまり本実施の形態では、部分負荷時における自己着火燃焼と高負荷時における均質燃焼とを高度に両立させることができる。
【0029】
なお、本実施の形態は、排気弁(第1排気弁32、第2排気弁34)を2弁設け、片方の排気弁(第2排気弁34)を吸気行程にも開状態とし、排気通路の開閉弁により燃焼室18内に残留する既燃ガスQを制御するような自己着火機構を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、排気側にも可変動弁機構を設けて排気弁の閉じ時期を早めることにより既燃ガスQの一部を燃焼室内に残留させるものに適用しても良い。さらには、残留既燃ガスQの制御によって自己着火を制御するものに限定されるものでもなく、要するに、自己着火燃焼と火花点火燃焼とを両立させる際に圧縮比を変更しようとする機関には全て適用可能である。
【0030】
また、実圧縮比を変更する可変動弁機構として吸気カムシャフトと機関のクランクシャフトとの位相を変更する機構を用いているが、2種類以上のカムを切換えてバルブリフト特性を変更する動弁系やクランクシャフトに対するカムシャフトの角速度を変更して開弁機関を連続的に変更可能な動弁系、電磁力あるいは油圧によって開閉時期を自由に制御することが可能な動弁系等を使用しても良いことはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、自己着火燃焼と火花点火燃焼の両方の燃焼とも良好に行わせることができるとともに、機関の耐久性や燃焼ガスのシール性を容易に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態の構成例の一例を示す図である。
【図2】実施の形態の構成例の一例を示す図である。
【図3】実施の形態の吸気弁と排気弁の作動の一例を示す図である。
【図4】実施の形態の自己着火時と火花点火時との吸気可変動弁の作動例を示す図である。
【図5】実施の形態の部分負荷の動作を示す図である。
【図6】実施の形態の高負荷時の動作を示す図である。
【図7】実施の形態の自己着火運転領域を示す図である。
【図8】実施の形態の加減速時の自己着火判断領域の一例を示す図である。
【図9】実施の形態の自己着火燃焼指示のその他の一例を示す図である。
【図10】実施の形態の自己着荷領域への移行時のバルブひねりと排気制御弁の動きの一例を示す図である。
【符号の説明】
10 シリンダブロック
12 シリンダ
14 シリンダヘッド
16 ピストン
18 燃焼室
18a 傾斜面
18b 傾斜面
20 第1吸気通路
22 第2吸気通路
24 第1排気通路
26 第2排気通路
28 第1吸気弁
30 第2吸気弁
32 第1排気弁
34 第2排気弁
36 点火プラグ
38 合流部
40 燃料噴射弁
42 第1排気管
44 第2排気管
46 制御弁
48 シャフト
50 カムひねり機構

Claims (10)

  1. シリンダ略中央に配設された火花点火プラグと、
    燃焼室に開口する吸気通路および排気通路と、
    機関の回転に同期して前記吸気通路と排気通路とをそれぞれ開閉する吸気弁および排気弁と、
    前記吸気弁の開閉時期を変更することにより機関の実圧縮比を変更する吸気弁用可変動弁機構と、
    既燃ガスの一部を燃焼室内に残留させる既燃ガス残留手段と、を備え、
    所定の運転領域では、前記既燃ガス残留手段により既燃ガスの一部を燃焼室内に残留させるとともに前記吸気弁用可変動弁機構により機関の実圧縮比を高めることで自己着火燃焼を行わせ、前記所定の運転領域以外の運転領域では、前記既燃ガス残留手段による既燃ガスの残留を減少させるとともに前記吸気弁用可変動弁機構により機関の実圧縮比を低下させて前記火花点火プラグによる火花点火燃焼を行わせ、前記所定の運転領域とそれ以外の運転領域との間で機関の運転条件が変化したときに、前記既燃ガス残留手段の作動時期と前記吸気弁用可変動弁機構の作動時期とを異なるように制御することを特徴とする火花点火式内燃機関。
  2. 前記既燃ガス残留手段は、前記排気弁の閉じ時期を早めることにより既燃ガスの一部を燃焼室内に残留させる排気弁用可変動弁機構であることを特徴とする請求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  3. 前記既燃ガス残留手段は、前記排気通路とは独立に設けられた第2の排気通路と、機関の排気行程と吸気行程とで前記第2の排気通路を開く第2の排気弁と、機関の回転に関わらず前記第2の排気通路を開閉可能な開閉手段と、からなり、前記開閉手段を開くことにより排気行程中に前記第2の排気通路に排出された既燃ガスを吸気行程中に燃焼室内に導入して既燃ガスの一部を燃焼室内に残留させることを特徴とする請求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  4. 前記燃焼室は、前記吸気通路が開口する側と前記排気通路が開口する側とが略対称形に形成されることを特徴とする請求項3に記載の火花点火式内燃機関。
  5. 前記吸気弁用可変動弁機構は、前記吸気弁を駆動する吸気カムシャフトと機関のクランクシャフトとの位相を変更することにより、前記所定の運転領域では前記吸気弁のバルブタイミングを進角させて機関の実圧縮比を高め、前記所定の運転領域以外の運転領域では前記吸気弁のバルブタイミングを遅角させて機関の実圧縮比を低下させることを特徴とする請求項3に記載の火花点火式内燃機関。
  6. 前記所定の運転領域以外の運転領域から前記所定の運転領域へ機関の運転条件が変化したときには前記吸気弁のバルブタイミングを進角させた後に前記開閉手段を開き、前記所定の運転領域からそれ以外の運転領域へ機関の運転条件が変化したときには前記開閉手段を閉じた後に前記吸気弁のバルブタイミングを遅角させるよう前記吸気弁用可変動弁機構と前記開閉手段とを制御することを特徴とする請求項5に記載の火花点火式内燃機関。
  7. 前記所定の運転領域は部分負荷領域に設定されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の火花点火式内燃機関。
  8. 機関の運転条件が前記所定の運転領域から所定の運転領域以外の運転領域に移行したと判定するときの判定負荷、判定回転速度を、前記所定の運転領域以外の運転領域から所定の運転領域に移行したと判定するときの判定負荷、判定回転速度よりも高く設定する、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の火花点火式内燃機関。
  9. 機関の運転条件が前記所定の運転領域内になったときに、その運転条件が所定時間経過した後も前記所定の運転領域内で略一定になっている場合に自己着火燃焼を行い、その運転条件が略一定になっていない場合には火花点火燃焼を行う、ことを特徴する請求項1からの8のいずれか一つに記載の火花点火式内燃機関。
  10. 前記自己着火燃焼を行っているときに、機関の運転条件が前記所定の運転領域からそれ以外の運転領域に移行した場合には即座に火花点火燃焼を行う、ことを特徴とする請求項9に記載の火花点火式内燃機関。
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