JP2838422B2 - サイクル可変エンジン - Google Patents

サイクル可変エンジン

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JP2838422B2
JP2838422B2 JP1330106A JP33010689A JP2838422B2 JP 2838422 B2 JP2838422 B2 JP 2838422B2 JP 1330106 A JP1330106 A JP 1330106A JP 33010689 A JP33010689 A JP 33010689A JP 2838422 B2 JP2838422 B2 JP 2838422B2
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英男 河村
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株式会社いすゞセラミックス研究所
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B69/00Internal-combustion engines convertible into other combustion-engine type, not provided for in F02B11/00; Internal-combustion engines of different types characterised by constructions facilitating use of same main engine-parts in different types
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はエンジンの回転数及び負荷の変化に応じて2
サイクル運転と4サイクル運転とを切換えるサイクル可
変エンジンに関する。
(従来の技術) 通常のピストン往復式エンジンはピストンの1往復、
すなわちクランク軸1回転にて吸入、圧縮、爆発、排気
の工程を行なう2サイクルエンジンと、ピストンの2往
復、すなわちクランク軸2回転の間に前記の4工程を行
なう4サイクルエンジンとに大別される。
そして、2サイクルエンジンではシリンダスリーブの
下方に吸気ポート(吸気口)を配置し、ピストンの下降
時に圧送された空気により、吸入と排気とを同時に平行
して行い、クランク軸の1回転毎に爆発が行われるた
め、出力軸の回転変動が少なく、高トルクを発生するこ
とができる。
一方、4サイクルエンジンでは、吸入と排気とがそれ
ぞれ独立した工程にて行われるので、充分にガス交換さ
れるため2サイクルエンジンに比して、特にエンジン回
転速度が高速時における燃料消費率が少ないという利点
がある。
(発明が解決しようとする課題) ところで、一つのエンジンを2サイクル運転または4
サイクル運転に自在に変化させて、それぞれの特性に適
合した運転を行う場合、上述のように2サイクル運転時
に使用する吸気ポートを有するため、4サイクル運転の
際はピストン下降時にシリンダの内側が連通することに
なり、エンジンの運転に支障を来すという問題が生じて
いる。
また、吸気ポートからの吸入効率を増加させるため、
吸気ポートの開孔面積を増大させると、膨張工程の短縮
による出力低下、及び高速回転時の吸気吹き戻し等の不
具合が発生する。
該不具合を解決するためには、吸気ポートを開閉する
スリーブ弁をエンジンの運転サイクル毎に駆動し、吸気
ポートの開閉タイミングを変更すればよい。
一方において、本願出願人は、シリンダスリーブの外
周面に該吸気ポートを開閉するスリーブ弁を設け、該ス
リーブ弁をリンク等の機構を介して電磁ソレノイドによ
り駆動し、該吸気ポートを必要に応じ開閉するサイクル
可変エンジンを、特願平1−112507号として既に出願し
ている。
しかし、上記のようにスリーブ弁をリンク等の機構を
介して電磁ソレノイドにより駆動する場合には、駆動装
置が複雑となりあ、また駆動機構の慣性や稼動部のガタ
のため応答速度が遅く、エンジンの運転サイクル毎にス
リーブ弁を開閉制御することができない。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであ
り、その目的はエンジンの回転速度及び負荷の変化に応
じて2サイクル運転または4サイクル運転時のサイクル
毎にスリーブ弁を駆動し吸気ポートの開閉タイミングを
変更することのできるサイクル可変エンジンを提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、外部からの信号によりシリンダスリ
ーブ下部に穿設された吸気ポート及びシリンダ上部に設
けられた吸排気口を自在に開閉する開閉手段と、吸気ポ
ート及び吸気口からの吸気を過給する過給手段とを有
し、エンジン回転数が所定回転数以下でエンジン負荷が
所定負荷以上の場合にエンジンの作動サイクルを4サイ
クルから2サイクルに切換えるサイクル可変エンジンに
おいて、2サイクル作動時であり上記所定回転数より低
回転である設定回転数以下の場合に吸気ポートの開タイ
ミングを下死点まで遅延せしめる2サイクル制御手段
と、上サイクル作動時であり上記所定回転数以上の場合
に吸気口閉鎖時近前に吸気ポートを開放せしめる4サイ
クル制御手段とを有することを特徴とするサイクル可変
エンジンが提供される。
(作用) 本発明では、エンジン回転数が所定回転数以下でエン
ジン負荷が所定負荷以上の場合にエンジンの作動サイク
ルを4サイクルから2サイクルに切換える。そして、2
サイクル運転時であり、かつ上記所定回転数より低回転
である設定回転数以下の場合に、吸気ポートを下死点ま
で閉鎖し、開タイミングを下死点まで遅延させる。更
に、4サイクル作動時であり、かつ上記所定回転数以上
の場合に吸気口閉鎖時近前に吸気ポートを開放し、吸気
口及び吸気ポート双方から吸気を行なう。
(実施例) 次に、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説
明する。
第1図は、本発明の一実施例を示す構成ブロック図で
ある。
第2図は、第1図のII−II断面図であり、シリンダス
リーブの下方に設けられたスリーブ弁の構造を示すもの
である。
これらの図面において、シリンダ1の内壁にはシリン
ダスリーブ11が設けられ、ピストン2の下死点位置にお
けるピストンヘッド21の上部近傍に対応するシリンダス
リーブ11の周壁には複数個の吸気ポート12が穿設されて
いる。
そして、これらの吸気ポート12は吸気管13からの吸気
が、シリンダ1の内部へ旋回して吸入されるように傾斜
して開口されている。
3はスリーブ弁であり、上述の吸気ポート12の開孔部
分を覆って、シリンダスリーブ11の外周に嵌合し、摺動
するように帯状に配置されたものである。
そして、複数個の吸気ポート12に対応する開孔31が穿
設されるとともに、該スリーブ弁3をシリンダスリーブ
11外周の円周方向に所定角度回動すると、隣接する互い
の開口31との間の部分が吸気ポート12を塞ぎ、吸気ポー
ト12の通気を遮断するように形成されている。
尚、32は永久磁石であり、スリーブ弁3の所定の2位
置に設けられている。
41及び42はスリーブ弁の回動手段となる固定電磁石で
あり、2個の永久磁石32に各々対向している。但し、第
2図に示すように、固定電磁石42が励磁され、固定電磁
石42と永久磁石32の一方とが対向している場合には吸気
ポート12と開口31とが一致しており、かつ固定電磁石41
と永久磁石32の他方とは完全に対向していない。
逆に、固定電磁石41が励磁され、固定電磁石41と永久
磁石32の他方とが完全に対向する場合には、吸気ポート
12はスリーブ弁3によって閉鎖され、かつ固定電磁石42
と一方の永久磁石32とは対向しなくなる。
5は吸気バルブであり、シリンダ1の上方に設けら
れ、吸気管14からの吸気をエンジンの作動に応じてシリ
ンダ1に導くものである。尚、吸気バルブ5の開閉駆動
は上部に配置された電磁バルブアクチュエータ51により
制御される。
6はシリンダ1の上方に設けられた排気バルブであ
り、エンジンの排気過程における排気ガスを排気流路15
に導くものである。該排気バルブ6の開閉駆動は上部に
配置された電磁バルブアクチュエータに61により制御さ
れる。
尚、上記電磁バルブアクチュエータ51及び電磁バルブ
アクチュエータ61はそれぞれ、吸気バルブ5及び排気バ
ルブ6に連結している可動磁極と、エンジン側に固定さ
れた固定電磁石とを備え、該可動電極と固定電磁石との
間に作用する電磁力により吸排気バルブを駆動するもの
である。そして、該固定電磁石への制御指令は後述する
コントローラ8から発令される。
7はターボチャージャであり、内部には図示しないが
タービン、回転電機、コンプレッサとを同軸上に備えて
いる。排気流路15から排出される排気ガスエネルギーに
より駆動されるタービンのトルクにてコンプレッサが駆
動され、2サイクルエンジンとして稼動する際には吸気
管13を、4サイクルエンジンとして稼動する際には吸気
管14を介してシリンダ1に過給気を圧送する。
そして、エンジンの運転状態に応じ、低速時において
エンジントルクを増加させる場合は、回転電機に電力を
供給して力行させ、コンプレッサの過給作動を付勢す
る。また、エンジンからの排気エネルギが大である場合
には回転電機を発電機作動させ、該発電電力をバッテリ
等に供給するよう構成されている。
81は回転センサで、クランク軸の回転数を計測してエ
ンジンの回転数を検出するものである。
82は負荷センサで、例えばエンジンへの燃料供給量を
検出してエンジン負荷を検知するものである。
83は位置センサでクランク角度を検出してピストン位
置を検知するもので、これら各センサからの信号はコン
トローラ8に入力されている。
コントローラ8はマイクロコンピュータからなり、演
算処理を行う中央制御装置、演算処理手順や制御手順な
どの格納する各種メモリ、入/出力ポートなどを備えて
おり、前記の各種センサからの信号が入力されると所定
の演算処理が行われ、格納されている制御手順に基づ
き、固定電磁石41及び固定電磁石42、電磁バルブアクチ
ュエータ51及び電磁バルブアクチュエータ61、ターボチ
ャージ7の回転電機などに制御指令が発せられるように
構成されている。
次に、このように構成された本実施例の作動を説明す
る。
第3図は、本発明のエンジンにおける回転数と負荷と
の関係を示す図である。
本図において、Iは2サイクル運転時の関係を示す特
性曲線であり、IIは4サイクル運転時の関係を示す特性
曲線である。
本発明によるエンジンの運転状態は、本図に示すごと
くA、B、C及びDの4つの範囲に分けられる。
範囲Aとは、エンジン回転数Nが所定の回転数N1以下
であり、かつエンジン負荷が所定の負荷L1以上の場合で
ある。尚、この時エンジンは2サイクルにて稼動する。
範囲Bとは、エンジン回転数Nが所定の回転数N1とN2
との間であり、かつエンジン負荷が所定の負荷L1以上の
場合である。尚、この時エンジンは範囲Aと同様2サイ
クルにて稼動する。
範囲Cとは、エンジン回転数Nが所定の回転数N2以下
であり、かつエンジン負荷が所定の負荷L1以下の場合で
ある。尚、この時のエンジンは4サイクルにて稼動す
る。
範囲Dとは、エンジン回転数Nが所定の回転数N2以上
の場合である。尚、この時のエンジンは範囲Cと同様4
サイクルにて稼動する。
第4図は、各範囲における吸排気口及び吸気ポートの
開閉状態を示す図である。
本図において、横軸はクランク角を示し、縦軸は吸排
気口及び吸気ポートの開度を示す。
また、BDCは下死点を示しTDCは上死点を示す。
更に、sは吸気ポートの開閉状態を示しており、eな
排気口の開閉状態を示し、iは吸気口の開閉状態を示し
ている。
回転センサ81により検知されるエンジン回転数Nと、
負荷センサ82により検知されるエンジン負荷Lとから、
コントローラ8はエンジンの状態が上記A、B、C及び
Dのいずれの範囲に属するかを判断する。
エンジンの状態が範囲Aにあると判断されると、コン
トローラ8は第4図(a)に示す状態にて吸気ポート及
び排気口を開閉させる。
すなわち、ピストンがBDCに到達するまでは吸気ポー
ト12をスリーブ弁3にて閉鎖しておき、BDCに到達した
時点で固定電磁石42に通電し、吸気ポートを開放する。
該状態にて吸気ポートを開放することにより膨張工程で
の有効ストロークが延長され、燃焼ガスのエネルギを有
効に利用することができ、エンジン出力が増加する。
次に、エンジンの状態が範囲Bにあると判断される
と、コントローラ8は第4図(b)に示す状態にて吸気
ポート及び排気口を開閉させる。
すなわち、上記スリーブ弁3を第2図に示した位置に
し、吸気ポート12を通常連通状態としておき、該吸気ポ
ート12の開閉はピストンの上下運動により行なう。該範
囲Bは上記範囲Aより高回転であるため、吸気ポートの
開放タイミングを早めガス交換を充分に行なう。
次に、エンジンの状態が範囲Cにあると判断される
と、コントローラ8は第4図(c)に示す状態にて吸排
気口を開閉させる。該開閉状態は通常の4サイクル運転
の開閉状態と同一である。尚、エンジン回転数が所定の
回転数N2以下であるため吸排気口の開閉は、各々BDC及
びTDCの近傍位置にて行なわれる。
エンジンの状態が範囲Dにあると判断されると、コン
トローラ8は第4図(d)にん示す状態にて吸気ポート
及び吸排気口を開閉させる。
すなわち、排気口の開閉タイミング及び吸気口の開タ
イミングは、上記範囲Cの場合より各々TDC及びBDCから
離れる方向に移動させるが、吸気口の閉鎖タイミングは
変更せず、吸気口の閉タイミングが近づくと、吸気ポー
トを開放し、シリンダ上部の吸気口とシリンダ下部の吸
気ポートの双方から吸入する。よって、エンジンの実圧
縮比が増加し出力が増大する。
ところで、スリーブ弁3の開口31と連通している吸気
ポート12はシリンダスリーブ11の下方のほぼ全周に複数
個設けられているため、吸気抵抗が小であり、よって短
時間に吸気が送入できることになる。
尚、通常吸気管13及び吸気管14には過給圧が印加され
ており、またスリーブ弁13は機械的な機構を介さず電磁
力にて駆動されるため2サイクルと4サイクルとの間の
切換えが俊敏に行なわれる。
以上、本発明を上述の実施例によって詳細に説明した
が、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、
これらの変形を本発明の範囲から排除するものではな
い。
(発明の効果) 本発明によれば、エンジン回転数が所定回転数以下で
エンジン負荷が所定負荷以上の場合にエンジンの作動サ
イクルを4サイクルから2サイクルに切換える。そし
て、2サイクル運転時であり、かつ上記所定回転数より
低回転である設定回転数以下の場合に、吸気ポートを下
死点まで閉鎖し、開タイミングを下死点まで遅延させ
る。更に、4サイクル作動時であり、かつ上記所定回転
数以上の場合に吸気口閉鎖時近前に吸気ポートを開放
し、吸気口及び吸気ポート双方から吸気を行なうので、
2サイクル運転または4サイクル運転時のサイクル毎に
スリーブ弁を駆動し吸気ポートの開閉タイミングを変更
することのできるサイクル可変エンジンを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す構成ブロック図、第
2図は、II−II断面図、第3図は、本発明のエンジンに
おける回転数と負荷との関係を示す図、第4図は、各範
囲における吸排気口及び吸気ポートの開閉状態を示す図
である。 1……シリンダ、2……ピストン、3……スリーブ弁、
7……ターボチャージャ、8……コントローラ、11……
シリンダスリーブ、12……吸気ポート、13・14……吸気
管、32……永久磁石、41・42……固定電磁石、81……回
転センサ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部からの信号によりシリンダスリーブ下
    部に穿設された吸気ポート及びシリンダ上部に設けられ
    た吸排気口を自在に開閉する開閉手段と、吸気ポート及
    び吸気口からの吸気を過給する過給手段とを有し、エン
    ジン回転数が所定回転数以下でエンジン負荷が所定負荷
    以上の場合にエンジンの作動サイクルを4サイクルから
    2サイクルに切換えるサイクル可変エンジンにおいて、
    2サイクル作動時であり上記所定回転数より低回転であ
    る設定回転数以下の場合に吸気ポートの開タイミングを
    下死点まで遅延せしめる2サイクル制御手段と、4サイ
    クル作動時であり上記所定回転数以上の場合に吸気口閉
    鎖時近前に吸気ポートを開放せしめる4サイクル制御手
    段とを有することを特徴とするサイクル可変エンジン。
  2. 【請求項2】上記開閉手段は吸気ポート及び吸排気口を
    電磁力により開閉することを特徴とする請求項(1)記
    載のサイクル可変エンジン。
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