JP2796548B2 - 釣用リールの釣糸繰出し量測定装置 - Google Patents

釣用リールの釣糸繰出し量測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、釣糸のスプールからの繰り出し、若しくは
釣糸のスプールへの巻き取りに伴って釣糸に接触して回
転するローラと、前記ローラの回転に伴って釣糸の繰出
し量を演算する演算手段とを備えた釣用ローラの釣糸繰
出し量測定装置に関する。
〔従来の技術〕
この種の釣用リールの釣糸繰出し用測定装置として
は、実開昭62−125466号公報で開示されている構造のも
のが知られている。即ち、リール本体側に揺動自在に枢
支されたアームがスプール側へ弾性付勢され、このアー
ムの先端に軸支されたローラがスプールに巻かれた釣糸
の外周面を押圧するように構成されている。そしてスプ
ールが回転すると、摩擦によってローラも同時に回転
し、そのローラの回転数がカウントされて釣糸の繰出し
量として演算され表示されるようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ローラの回転数を基にして釣糸の繰出し量を正確に演
算するには、釣糸とローラとの接触部分で発生するスリ
ップが無視できるほど小さいことが前提条件である。し
かしながら、油や水分が付着した釣糸やナイロン製の釣
糸はローラとの間の摩擦係数が小さいので、しばしば大
きなスリップを発生することがある。またそれ以外に
も、ローラの回転部分の錆付きや、スプールの急速回転
に伴うアームの撥ね上げなどによっても大きなスリップ
を発生することがある。
このようにして発生したスリップは、演算された繰出
し量に誤差として含まれることになるので、求められた
繰出し量と実際の繰出し量とが異なる虞れが出てくる。
本発明は、かかる実情に着目してなされたものであっ
て、その目的は、スリップが発生しても正確な繰出し量
が求められるようにすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明では次の点を特徴構
成としている。
第1の特徴構成は、前記ローラの回転速度を検出する
第1回転検出手段と、前記スプールの回転速度を検出す
る第2回転検出手段と、前記第1回転検出手段と第2回
転検出手段の情報に基づいて前記ローラの釣糸に対する
スプール量を演算して、そのスリップ量によって前記釣
糸の繰出し量を補正する補正手段とを備えた点にある。
尚、第1及び第2回転検出手段にて検出される回転速
度としては、単位時間当たりの回転数、周速度、角速度
のいずれでもよい。つまり、これらの単位時間当たりの
回転数、周速度、角速度は、互いに相関関係を有するも
のであり、そして、これらのうちのいずれを検出しても
スリップ量を求めることができる。
次に述べる第2及び第3の特徴構成は、上記第1の特
徴構成を実施する際の具体構成を特定するものある。
第2の特徴構成は、前記補正手段は、前記スプールの
回転状態において前記ローラの回転速度(単位は回転数
/時間)が設定速度よりも低い回転速度になった際に、
次式からスリップ量(X)を演算するように構成されて
いる点にある。
X=2πr(VH−VL)t 但し、2πrはローラの円周、tはローラの回転速度
が設定速度よりも低下している時間、VHはスリップがな
い状態でのローラの回転速度である。
第3の特徴構成は、前記補正手段は、前記スプールの
回転速度に設定係数を乗算してスリップがない状態での
前記ローラの回転速度を予測し、その予測された回転速
度と前記ローラの回転速度とに基づいてスリップ量を演
算するように構成されている点にある。
第4の特徴構成は、上記第3の特徴構成を実施する際
の好ましい構成を特定するものであって、前記補正手段
は、前記スプールの釣糸繰出し開始からの釣糸繰出し方
向での総回転数を求めて、この総回転数が大なるほど前
記設定係数を小に変更するように構成されている点にあ
る。
第5の特徴構成は、上記第3の特徴構成又は第4の特
徴構成を実施する際の好ましい具体構成を特定するもの
であって、前記補正手段は、釣糸の径に応じて前記設定
係数を変更あするように構成されている点にある。
〔作 用〕
第1の特徴構成によれば、第1回転検出手段がローラ
の回転速度を検出し、第2回転検出手段がスプールの回
転速度を検出すると、補正手段は、第1回転検出手段と
第2回転検出手段の情報に基づいてローラの釣糸に対す
るスリップ量を演算し、そのスリップ量によって釣糸の
繰出し量を補正する。
第2の特徴構成によれば、電動モータで駆動する場合
等、スプールの回転速度の変動が小さい場合にはローラ
の回転速度の変動も小さくなる。補正手段は、第2回転
検出手段がスプールの回転を検出している状態で、ロー
ラの回転速度が設定速度よりも低い回転速度になった場
合には、スリップが発生していると判断し、X=2πr
(VH−VL)tの式からその間のスリップ量(X)を演算
する。
第3の特徴構成によれば、補正手段は、第1回転検出
手段で求められた回転速度に設定係数を乗算することで
ローラの回転速度(スリップが発生していない状態での
回転速度)を予測する。この予測されたローラの回転速
度と第1回転検出手段で検出されたローラの回転速度と
の間には通常は余り差はないが、スリップが発生してい
る場合には、大きな差がある。そして補正手段は、大き
な差がある場合にはこれらの回転速度に基づいてスリッ
プ量を演算する。
第4の特徴構成は、上記第3の特徴構成に加えて次の
作用が加わる。即ち、スプールにおける釣糸の巻取り量
が大きく変動する場合にはスプールとローラの回転比も
変動するので、それに応じて設定係数も変更する必要が
ある。補正手段は、スプールの釣糸繰出し開始からの釣
糸繰出し方向での総回転数を求めて、この総回転数が大
なるほど設定係数を小に変更する。
第5の特徴構成は、上記第3の特徴構成又は第4の特
徴構成に加えて次のような作用が加わる。即ち、スプー
ルとローラの回転比は釣糸の巻取り量によって変動する
が、その変動具合は釣糸の径によって異なる。つまり径
が大きくなるほど変動も大きくなる。補正手段は、釣糸
の径に応じて前記設定係数を最適な値に変更する。
〔発明の効果〕
第1の特徴構成によって、スリップが発生した際のス
リップ量を演算し、そのスリップ量で繰出し量を補正す
るので、釣糸の繰出し量を正確に求められるようにな
る。
第2の特徴構成によって、スプールが一定速度で回転
していたり、回転速度の変動が小さい場合に、釣糸の繰
出し量を最も簡単な方法で補正できるようになる。
第3の特徴構成によって、スプールの回転速度が変動
する場合であっても、釣糸の繰出し量を正確に補正でき
るようになる。
第4の特徴構成によれば、スプールの回転速度が変動
し、尚且つ、釣糸の巻取り量が大きく変動する場合であ
っても、釣糸の繰出し量を正確に補正できるようにな
る。
第5の特徴構成によって、径の異なる釣糸に変更した
場合であっても、釣糸の繰出し量を正確に補正できるよ
うになる。
〔実施例〕
先ず、第13図と第14図に基づいて釣用リールの駆動構
造を説明する。
(1)は釣糸を巻くためのスプールであり、リール本
体(2)の左右両側に固着されたリール側枠(3L),
(3R)にベアリングを介して回転自在に支持されてい
る。スプール(1)内には、直流モータ(M)が保持部
材(4)を介して保持され、この直流モータ(M)から
は、スプール(1)の回転軸芯と同心上に出力軸(Ma)
が突出している。出力軸(Ma)には第1太陽ギヤ(5)
が固着され、更に3個の第1遊星ギヤ(6)を備えた第
1ブラケット(7)が回転自在に外嵌されている。第1
遊星ギヤ(6)はスプール(1)の内側に形成された内
歯ギヤ(8)に咬合され、そして第1太陽ギヤ(5)、
第1遊星ギヤ(6)、及び内歯ギヤ(8)から第1減速
機構(9)が構成されている。尚、前記出力軸(Ma)と
保持部材(4)との間に一方向クラッチ機構(D)が介
装されている。
また、第1図に示されているように、直流モータ
(M)にはモータ駆動回路(10)が接続され、このモー
タ駆動回路(10)には後述する制御装置(100)が接続
されている。更に第17図に示すように、リール本体
(2)の右側部には直流モータ(M)の回転速度を高・
中・低の3速に選択的に切り換える変速用スライドスイ
ッチ(11)が設けられている。尚、直流モータ(M)と
モータ駆動回路(10)によって特許請求の範囲中の駆動
手段が構成されている。
前記第1ブラケット(7)のボス部には第2太陽ギヤ
(12)が形成されている。スプール(1)の側端面にリ
ングギヤ(13)が一体回転すべく固着され、このリング
ギヤ(13)の内側に、3個の第2遊星ギヤ(14)を備え
た第2ブラケット(15)のボス部が回転自在に内嵌され
ている。第2遊星ギヤ(14)は、第2太陽ギヤ(12)と
内歯ギヤ(8)に咬合され、そして第2太陽ギヤ(1
2)、第2遊星ギヤ(14)、及び内歯ギヤ(8)から第
2減速機構(16)が構成されている。
また、前記リール側枠(3R)に固定軸(17)が突設さ
れ、この固定軸(17)にハンドル軸(18)が相対回転自
在に外嵌されている。ハンドル軸(18)の中間部にはド
ラグ装置(19)が装着され、先端部にはハンドル(20)
が固着されている。ドラグ装置(19)の外周部には駆動
ギヤ(21)が形成され、この駆動ギヤ(21)はピニオン
ギヤ(22)に咬合されている。ピニオンギヤ(22)は、
ピニオン軸(23)に回転自在に且つ軸芯方向に沿って摺
動自在に外嵌されており、このピニオンギヤ(22)の先
端は第2ブラケット(12)にクラッチ(C)を用いて一
体回転すべく連結されている。
かかる構成によって、モータ駆動回路(10)に作動指
令が与えられると、直流モータ(M)が駆動されてスプ
ール(1)が巻上げ方向(第14図では左回りの方向)へ
回転駆動されるように、そして巻上げ速度は変速用スラ
イドスイッチ(11)の操作によって3段階に切り換えら
れるようになっている。
また、ハンドル(20)を巻上げ方向(第14図では右回
りの方向)へ回転操作すると、スプール(1)が巻上げ
方向(第14図では左回りの方向)へ回転駆動されるよう
になっている。
前記ハンドル軸(18)の基端部に爪車(24)が形成さ
れ、爪車(24)の近傍に揺動式の爪部材(25)がスプリ
ング(図示せず)によって爪車(24)に係合付勢された
状態で設けられている。つまり、スプール(1)やハン
ドル(20)が繰出し方向に回転するのを阻止するための
逆転防止機構が構成されている。尚、図中(26)は、爪
部材(25)を係合解除側へ操作する操作部材である。
前記ピニオンギヤ(22)には、一対のスプリング(27
a)を両端部に備えた押圧板(27)が係合され、スプリ
ング(27a)の弾発力に伴う押圧板(27)の内方側への
押圧によって、ピニオンギヤ(22)と第2ブラケット
(15)との連結状態が保持されている。また、押圧板
(27)の押圧面側に接するU字形のカム板(28)が設け
られ、このカム板(28)をスライド操作する揺動式の操
作部材(29)が設けられている。操作部材(29)はリー
ル枠体(3R)の外側に設けられたクラッチレバー(30)
と一体連結されており、いずれかの揺動端に保持される
ようにスプリング(31)の一端に係止されている。
かかる構成によって、クラッチレバー(30)を操作し
て操作部材(29)を右回りに揺動させると、ピニオンギ
ヤ(22)と第2ブラケット(15)とを連結が維持され、
逆に操作部材(29)を左回りへ揺動させると、カム板
(28)の凸部(28a)によって押圧板(27)が外方へ押
し戻され、ピニオン軸(23)と第2ブラケット(15)と
の連結が解除される。つまり、釣糸の繰出し時にスプー
ル(1)の回転をハンドル操作から切り離し、スプール
(1)の回転を自由にするためのクラッチ(C)が構成
されている。尚、詳述はしないが、このクラッチ(C)
は、OFFであってもハンドル操作に伴って自動的にONに
切り換わるように構成されている。
前記リール側枠(3L),(3R)の前部には、スプール
(1)の回転に同期して釣糸をスプールの回転軸芯方向
に沿って往復移動させ、スプール(1)に釣糸が均等に
巻き取られるようにするためのレベルワインダ機構(3
2)が、スプール(1)の前方に位置した状態で設けら
れている。このレベルワインダ機構(32)へは、リング
ギヤ(13)から、2段ギヤ(33)と2枚の伝動ギヤ(34
a),(34b)を介してスプール(1)の回転力が駆動力
として伝達されてくる。
次に、第15図〜第17図に基づいて釣用リールから繰り
出された釣糸の繰出し量を測定するための構造を説明す
る。
前記リール本体(2)の上部にカウンターケース(3
5)が設けられ、このカウンターケース(35)の左上面
部分には測定ユニット(36)が着脱自在に取り付けられ
ている。測定ユニット(36)にはカウンターアーム(3
7)が揺動自在に設けられ、カウンターアーム(37)の
先端内部にはローラ(38)が一部を露出状態で軸支され
ている。更にカウンタアーム(37)内には、ローラ(3
8)の回転をカウンターアーム(37)の揺動軸(39)の
両端に軸支された一対のギヤ(43a),(43b)に伝達す
るための3個のギヤ(40)〜(42)が軸支されている。
また、測定ユニット(36)内には外周部にマグネット
(Mg1)が埋め込まれた回転体(44)と、前記ギヤ(43
a),(43b)の回転を回転体(44)に伝達するための2
個のギヤ(45),(46)が軸支されている。
前記カウンターアーム(37)は、スプール(1)の中
心側へ揺動付勢されており、その付勢力によってローラ
(38)の露出部分がスプール(1)に巻かれた釣糸の最
外周面に常時押圧されている。そしてカウンターケース
(35)に装着した状態でスプール(1)を回転させる
と、それに伴ってローラ(38)も回転し、その回転が4
個のギヤ(40)〜(43)、及び2個のギヤ(45),(4
6)を介して回転体(44)へ伝達されるようになってい
る。ローラ(38)と回転体(44)の回転比は略1対1に
設定されている。
前記カウンターケース(35)内における、回転体(4
4)の真下の位置には、ホール素子を備えたセンサ1(S
1)とセンサ2(S2)が設けられ、これらのセンサ1(S
1)、センサ2(S2)はカウンターケース(35)内の制
御装置(H)に接続されている。そして回転体(44)が
回転すると、マグネット(Mg1)の接近に伴ってセンサ
1(S1)、センサ2(S2)からパルスが1組ずつ出力さ
れ、このパルスの組数が制御装置(H)でカウントさ
れ、繰出し量又は巻上げ量として演算されるようになっ
ている。また、センサ1(S1)、センサ2(S2)のいず
れかのパルスが先に出力されたかによってスプール
(1)の回転方向が検出される。因みに、ローラ(38)
の円周は10cmであるため、釣糸が10cmずつ繰り出される
か又は巻上げられる度に1組のパルスが出力される。
また、前記カウンターケース(35)内における、スプ
ール左側面の真横の位置には、ホール素子を備えたセン
サ3(S3)とセンサ4(S4)が設けられ、これらのセン
サ3(S3)、センサ4(S4)は制御装置(H)に接続さ
れている。一方、スプール(1)の左側面には90度間隔
で4個のマグネット(Mg2)が埋め込まれている。そし
てスプール(1)が回転すると、4個のマゲネット(Mg
2)の接近に伴ってセンサ3(S3)、センサ4(S4)か
らパルスが1組ずつ出力され、これらのパルスの周期が
後述する方法でカウントされ、巻上げ速度として演算さ
れるようになっている。
ところで、油や水分が付着した釣糸やナイロン製の釣
糸は、しばしばローラ(38)との間で大きなスリップを
発生する要因となる。またそれ以外にも、ローラ(38)
の回転部分の錆付きや、スプール(1)の急速回転に伴
うカウンタアーム(37)の撥ね上げも大きなスリップを
発生する要因となる。そしてこれらのスリップは繰出し
量を測定する際の誤差となって現れる。
次に、釣糸の繰出し量を補正する手段について説明す
る。
第1図に示されているように、センサ1(S1)とセン
サ2(S2)は第1カウンタ(C1)に接続され、この第1
カウンタ(C1)も制御装置(H)に接続されている。セ
ンサ3(S3)とセンサ4(S4)は第2カウンタ(C2)に
接続され、この第2カウンタ(C2)も制御装置(H)に
接続されている。そして、第1カウンタ(C1)と第2カ
ウンタ(C2)には、一定の周期で基準パルスを発生する
一個のクロック(CK)が接続されている。第1カウンタ
(C1)は、センサ1(S1)からのパルスが入力される間
にクロック(CK)からの基準パルスをカウントした後、
そのカウント値(T1)を次のパルスが入力されるまで保
持し、制御装置(H)へ出力するように構成されてい
る。第2カウンタ(C2)は、センサ3(S3)からのパル
スが入力される間にクロック(CK)からの基準パルスを
カウントし、そのカウント値(T2)を次のパルスが入力
されるまで保持した後、制御装置(H)へ出力するよう
に構成されている。
前記第1カウンタ(C1)から出力されたカウント値
(T1)は回転体(44)の回転周期に相当し、第2カウン
タ(C2)から出力されたカウント値(T2)はスプール
(1)の回転周期の1/4に相当している。スリップが発
生していない状態では、第1カウンタ(C1)のカウント
値(T1)と第2カウンタ(C2)のカウント値(T2)との
比は、スプール(1)の釣糸の繰出し量(n)によって
変動するものの、本実施例では大きな変動が無いものと
して、例えば変動範囲の平均値に決める等、一定値とし
て扱う。制御装置(H)では、第2カウンタ(C2)のカ
ウント値(T2)に前記回転比に対応して予め決めた設定
係数(K)を乗算した後、第1カウンタ(C1)のカウン
ト値(T1)との差(T1−KT2)を演算する。そして差(T
1−KT2)が設定値(α)よりも小さければスリップが発
生していないものと判断するが、それ以上であればスリ
ップが発生しているものと判断して、スリップ量(X)
を求めて繰出し量(n)に補正を加える。
第17図に示されているように、前記カウンターケース
(35)の上面には液晶表示パネル(47)が設けられてい
る。この液晶表示パネル(47)の下欄には、制御装置
(H)の演算結果が補正された上で現在の釣糸の繰出し
量(N)として表示され、上欄の部分には前回の棚の水
深(L)が表示される。表示に際しては、100m未満では
0.5m単位の3桁で表示され、100m以上では1m単位の3桁
で表示される。液晶表示パネル(47)の下側には、セッ
トボタン(48)とリセットボタン(49)、モータ駆動回
路(10)を作動・作動停止させる巻上げ用のメインスイ
ッチ(SW)が設けられている。
この他に、リール本体(2)の左側にコネクタ(54)
が設けられ、このコネクタ(54)に接続される電源コー
ド(55)を介してモータ駆動回路(10)、制御装置
(H)、アラーム(56)などへ外部のバッテリから給電
されるようになっている。コネクタ(54)の上方には、
正常に給電されていることを示パイロットランプ(PL)
が設けられている。
次に、第9図〜第12図に基づいて釣用リールの使用方
法について説明する。図面の最上段には操作が、中段に
はその時の表示内容が、下段には水深が概略的に示され
ている。尚、図中において液晶表示パネル(47)の“前
回”とは、“前回の棚”のことを意味する。
〔通常のオート釣法の場合〕
第9図に示されているように、クラッチOFFで仕掛け
を投入する。棚付近に達したらハンドル(20)を回して
クラッチをONにする。3秒以上そのままの水深(例えば
50m)を保つと、その水深(50m)が棚としてオートセッ
トされる。ここでアタリがあると、メインスイッチ(S
W)を押すか、ハンドル操作で巻上げを行う。水深が7m
に達すると船べりアラームが鳴り、更に電動の場合に
は、5mに達すると巻上げが、自動停止する。モータ駆動
回路(10)は、水深表示が5.0mを表示するまではメイン
スイッチ(SW)を1回押せば手を離しても作動し続ける
トグル動作を行い、4.5m以内では押している間だけ作動
し続けるモーメンタリ動作を行う。
水深表示が4.5m以内の時にスプール(1)の回転入力
が3秒以上ないと表示は自動的0.0になり、オートセッ
トした棚の水深(50m)が前回の棚の水深として表示さ
れる。続いて、クラッチをOFFで仕掛けを再投入すると
する。前回の棚より5m手前で棚アラームが鳴る。但し前
回の棚が12m以内の場合は棚アラームは鳴らない。そし
て仕掛けが前回の棚の水深に達したらハンドル(20)を
回してクラッチをONにする。
〔オート釣法で棚の変更がある場合〕
第10図に示されているように、前回の棚の水深を維持
してきたが、途中で仕掛けを巻き上げるか繰り出すこと
で水深を変更し、更にその水深を6秒以上維持する。そ
の後にアタリがあると、巻き上げ後のオートリセットが
働いた時点で前回の棚(例えば60m)が新しい水深に更
新される。
〔オート釣法で入り食いがある場合〕
第11図に示されているように、棚を探るためにクラッ
チOFFで初めて仕掛けを投入する。すぐにアタリがあっ
てハンドル(20)を回してクラッチをONにするとともに
メインスイッチ(SW)を押すと、とりこみ中にオートリ
セットが働き、最深の水深が前回の棚として表示され
る。
〔オート釣法で手動セットの場合〕
第12図に示されているように、クラッチOFFで仕掛け
を投入するが、アタリがないので下層の棚を探ったり食
い上げを繰り返す。その後にアタリがあってセットボタ
ン(48)を押すと、現在表示されている水深が前回の棚
とし記憶され。表示内容も変更される。
次に、前記制御装置(H)の動作を第2図〜第8図の
フローチャートに基づいて詳細に説明する。尚、図中の
ステップ番号には#記号を付しておく。
ところで、前記制御装置(H)には3つの補助メモリ
ー(M1)〜(M3)が備えられ、その中の第1補助メモリ
ー(M1)にはセットボタン(48)が押されたときの繰出
し量が、第2補助メモリー(M2)には前回の棚の水深
が、第3補助メモリー(M3)には最深の棚の最新が記憶
されるようになっている。
第2図に示されているのはメインフローである。給電
が始まって電源がONされると、制御装置(H)の補助メ
モリー(M1)〜(M3)に記憶されている内容に基づいて
現在の繰出し量(N)(最初は0)と前回の棚(L)
(最初は0)とを表示した後、オートリセット・セット
処理、リセット処理、セット処理、モータ駆動処理を順
番に実行する(ステップ1〜6)。但し、センサ1
(S1)又はセンサ2(S2)からのパルスが入力すると割
り込みがかかり、その都度パル割り込み処理を実行す
る。
第3図に示されるパルス割り込み処理は、釣糸の繰出
し量(n)を演算するとともに、スリップがある場合に
はそれを補正するためのものである。センサ1(S1)又
はセンサ2(S2)からのパルスが入力すると、回転体
(44)の回転周期を求めるべく第1カウンタ(C1)のカ
ウンタ値(T1)を読み込むとともに、スプール(1)の
1/4回転周期を求めるべく第2カウンタ(C2)のカウン
タ値(T2)を読み込む(ステップ101,102)。第2カウ
ンタ(C2)のカウンタ値(T2)に設定係数(K)を乗算
し、第1カウンタ(C1)のカウンタ値(T1)から引いて
差(T1−KT2)を演算し、その演算結果をΔTとする
(ステップ103)。そして差(ΔT)の絶対値|ΔT|が
設定値(α)より大きいか否かを判別し、大きい場合に
はスリップ量(X)を2πr(ΔT/KT2)の式に代入し
て求め、大きくない場合にはスリップ量(X)を0とす
る(ステップ104〜106)。因みに、2πrとはローラ
(38)の円周であり、実際には10cmである。
次に、スプール(1)が正回転か否かを判別し、正回
転である場合には、以前の繰出し量(n)とローラ(3
8)の1回転分に相当する10cmとスリップ量(X)とを
合計し、その合計を新しい繰出し量(n)にする(ステ
ップ107,108)。一方、正回転でない場合には、以前の
繰出し量(n)からローラ(38)に1回転分の10cmとス
リップ量(X)を引いて、それを新しい繰出し量(n)
にする(ステップ107,109)。更に、新しい繰出し量
(n)が100m以上か否かを判別し、100m以上の場合には
INT(n)の式に代入することによって現在の繰出し量
(N)を1m単位の数値とし、100m未満の場合には0.5INT
(2n)の式に代入することにより、現在の繰出し量
(N)を0.5m単位の数値とする(ステップ110〜112)。
ここで、2πr(ΔT/KT2)の式について補足説明を
しておく。この式はローラ(38)が1回転する毎のスリ
ップ量(X)を求めるための式である。釣用リールにス
リップが発生する実際のローラとスリップが発生しない
仮想のローラが備えられているとする。前者のローラの
回転周期は第1カウンタ(C1)のカウンタ値に基づいて
得られるT1であり、後者の回転周期は第2カウンタ
(C2)のカウンタ値に基づいて得られるKT2である。
今、スリップが発生している状態で実際のローラが1回
転し、それによって実際のローラの回転周期であるT1
仮想のローラの回転周期であるKT2が得られたとする。
釣糸の繰出し量はローラの円周にスリップ量であるXを
加えた2πr+Xとなる。また、仮想のローラの回転速
度は回転周期の逆数から1/KT2となり、ローラの周速度
は、それに円周の2πrを乗算した2πr(1/KT2)と
なる。これは釣糸の繰出し速度と一致するから、繰出し
時間のT1を乗算することによって実際の釣糸の繰出し量
が2πr(1/KT2)T1として求まる。したがって、 2πr+X=2πr(1/KT2)T1 の関係式が成り立つ。この関係式から、 X=2πr(1/KT2)T1−2πr =2πr{(1/KT2)T1−1} =2πr(T1−KT2)/KT2 となり、ここでT1−KT2=ΔTとおくことで、 X=2πr(ΔT/KT2) と求まることになる。
ところで本実施例中では、演算を簡略化するため、ス
ッリプ量(X)をローラ(38)の回転周期から求めてい
るが、勿論、ローラ(38)の回転速度から求めることも
可能である。つまり、スリップが発生していない状態で
のローラ(38)の回転速度をVH、スリップが発生してい
る状態でのローラ(38)の回転速度をVL、スリップが発
生している時間をtとすれば、スッリプ量(X)は、2
πr(VH−VL)tの式から求めることができる。但し、
VHは1/KT2に、VLは1/T1に、tはT1に相当するから、こ
れらを次式に代入すると、 X=2πr(VH−VL)t =2πr(1/KT2−1/T1)T1 =2πr(T1/KT2−1) =2πr(T1−KT2)/KT2 となり、ここでT1−KT2=ΔTとおくことで、 X=2πr(ΔT/KT2) となるから、本実施例中では、結局はローラ(38)の回
転周期からスリップ量(38)を求めるので同じ式とな
る。
第4図に示されるオートリセット・セット処理は、巻
上げが終了状態にあるか否かを判別し、終了状態と判別
された場合には、液晶表示パネル(47)の前回の棚の欄
に何を表示するかを優先的に決めるためのものである。
繰出し量が5m未満であり、しかも3秒以内にスプール
(1)の回転入力が無いと判別されれば、巻上げが終了
したものとして現在の繰出し量(N)を0にした後、第
1補助メモリー(M1)にセット入力があるか否かを判別
し、セット入力がある場合にはリターンし、無い場合に
は第2補助メモリー(M2)に前回の棚の水深が記憶され
ているか否かを判別する(ステップ201〜205)。第2補
助メモリー(M2)に記憶されている場合には第2補助メ
モリー(M2)の最新値を前回の棚(L)に代入して液晶
表示パネル(47)へ表示し、記憶されていない場合には
第3補助メモリー(M3)に記憶されている最深値を前回
の棚(L)に代入して液晶表示パネル(47)へ表示する
(ステップ206〜209)。その後、第2・第3補助メモリ
ー(M2),(M3)をクリヤしてリターンする(ステップ
210)。また、繰出し量(N)が5m以上であったり、5m
未満であっても3秒以内にスプール(1)の回転入力が
あると判別されれば、巻上げが終了していないものとし
てリターンする(ステップ201〜202)。
第5図に示されるリセット処理では、リセットボタン
(49)が押されたか否かを判別し、押されている場合に
は補助メモリー(M1)〜(M3)と繰出し量(N)を0に
し、液晶表示パネル(47)への表示を行った後にリター
ンするが、押されていない場合にはそのままリターンす
る(ステップ301〜304)。
第6図に示されるセット処理では、セットボタン(4
8)が押されているか否かを判別し、押されている場合
には現在の繰出し量(N)を第1補助メモリー(M1)に
記憶するとともに前回の棚(L)に代入し、液晶表示パ
ネル(47)への表示を行った後にリターンするが、押さ
れていない場合にはそのままリターンする(ステップ40
1〜404)。
第7図に示されるモータ駆動処理は、モータ駆動回路
(10)に作動・停止指令を与える場合の諸条件を決定す
るためのものである。現在の繰出し量(N)が、0〜5m
未満であるか否かを判別し、0〜5m未満である場合には
OFFモードに切り換えた後、メインスイッチ(SW)が押
されているか否かを判別する(ステップ601〜603)。メ
インスイッチ(SW)が押されている場合にはモータ速度
処理を実行してリターンし、押されていない場合にはモ
ータ駆動回路(10)に作動停止指令を与えてリターンす
る(ステップ604,605)。
現在の繰出し量(N)が5mを越える場合には、メイン
スイッチ(SW)が押されているか否かを判別した後、ON
モードであるか否かを判別する(ステップ601,606,60
7)。メインスイッチ(SW)が押され且つONモードであ
る場合にはOFFモードに切り換えた後、モータ駆動回路
(10)に停止指令を与えてリターンするが、メインスイ
ッチ(SW)が押され且つOFFモードである場合にはONモ
ードに切り換えた後、現在の繰出し量(N)が5.5mであ
るか否かを判別する(ステップ606〜611)。メインスイ
ッチ(SW)が押されず且つONモードである場合には現在
の繰出し量(N)が5.5mであるか否かを判別するが、メ
インスイッチ(SW)が押されず且つOFFモードである場
合にはリターンする(ステップ606,612,611)。
現在の繰出し量(N)が5.5mである場合にはOFFモー
ドに切り換えた後、モータ駆動回路(10)に停止指令を
与えてリターンするが(ステップ611,608,609)、5.5m
でない場合にはモータ速度処理プログラムを実行してリ
ターンする(ステップ613)。
補足すると、現在の繰出し量(N)が0〜5m未満で
は、メインスイッチ(SW)を押し続けている間だけONモ
ードになり、押されていない間はOFFモードとなる。現
在の繰出し量(N)が5mを越えると、メインスイッチ
(SW)を一度押すとONモードとなり、もう一度押すとOF
Fモードになるのである。
第8図に示されるモータ速度処理は、モータ駆動回路
(10)に作動指令を与える場合に直流モータ(M)の駆
動速度を決定するためのものである。モータ駆動回路
(10)が起動されて高速(V3)が選択されているか否か
が判別され、選択されている場合には全開連続作動にし
てリターンする(ステップ701〜703)。高速(V3)が選
択されていない場合には低速(V1)が選択されているか
否かが判別され、選択されている場合には設定スプール
巻上げ速度(V)を低速(V1)に設定し、選択されてい
ない場合には中速(V2)に設定する(ステップ702,704
〜706)。そして、第2カウンタ(C2)のカウンタ値(T
2)に基づいて演算された実際のスプール巻上げ速度(V
r)と先に設定されたスプール巻上げ速度(V)との差
(Vr−V)が演算され、その結果が許容速度差(ΔV)
内であるか否かを判別し、許容速度差(ΔV)内である
場合にはリターンする(ステップ707,708)。許容速度
差(ΔV)以上である場合には実際のスプール巻上げ速
度(Vr)が設定スプール巻上げ速度(V)よりも速いか
否かを判別し、速い場合にはモータ駆動回路(10)へ減
速信号を発してリターンし、遅い場合にはモータ駆動回
路(10)へ加速信号を発してリターンする(ステップ70
8〜711)、即ち、釣糸の張力が変動しても、中速とへ低
速の場合には実際のスプール巻上げ速度(Vr)が一定に
維持されるべく自動的に制御されるのである。
さて、第2図のメインフローでは、モータ駆動処理プ
ログラムを実行した後、第2補助メモリー(M2)が0で
あるか否かを判別し、0である場合には3秒以内にスプ
ール(1)の回転入力(センサ1(S1)とセンサ2
(S2)からのパルス入力)があるか否かを判別する(ス
テップ7,8)。回転入力が無い場合にはとりあえず現在
の繰出し量(N)を第2補助メモリー(M2)に記憶させ
てステップ1へ戻り、回転入力がある場合には正転(繰
出し方向へ回転)か否かを判別する(ステップ8,9,1
0)。第2補助メモリー(M2)が0でない場合には5秒
以内にスプール(1)の回転入力があるか否か判別し、
回転入力が無い場合には現在の繰出し量(N)を第2補
助メモリー(M2)に新しく記憶させてステップ1へ戻
り、回転入力がある場合には正転(繰出し方向へ回転)
か否かを判別する(ステップ7,11,12)。
前記スプール(1)が正転である場合には前回の棚
(L)と現在の繰出し量(N)との差が0〜5m以内であ
るか否かを判別し、0〜5m以内である場合には棚取りア
ラームを鳴らし、5mを越えていればステップ1へ戻る
(ステップ10,13,14)。
前記スプール(1)が正転でない場合には、換言する
と巻上げである場合には、第3補助メモリー(M3)に記
憶されている値が現在の繰出し量(N)より大きいか否
かを判別する(ステップ10,15)。現在の繰出し量
(N)より大きくない場合には現在の繰出し量(N)を
最大水深として第3補助メモリー(M3)に記憶させ、大
きい場合には現在の繰出し量(N)が7mか否かを判別す
る(ステップ15,16,17)。7mである場合には船べりアラ
ームを鳴らし、7mでない場合にはステップ1へ戻る(ス
テップ17,18)。
尚、本実施例では、センサ1,2(S1),(S2)、第1
カウンタ(C1)、及び制御装置(H)を利用して第1回
転検出手段が構成され、センサ3,4(S3),(S4)、第
2カウンタ(C2)、及び制御装置(H)を利用して第2
回転検出手段が構成され、さらに、制御装置(H)を利
用して、センサ(1),(2)の情報に基づいて繰出し
量を演算する演算手段(100)や、補正手段(101)が構
成されることになる。但し、特許請求の範囲中において
は、第1回転検出手段の符号として(S1),(S2)を代
表として記載し、第2回転検出手段の符号として
(S3),(S4)を代表として記載する。
〔別実施例〕
以下に本発明の別実施例を列記する。
(a)釣糸の繰出しに伴ってスプール(1)とローラ
(38)の回転比も変動する場合には、釣糸の繰出し量や
径に応じて設定係数(K)も変更することが望ましい。
したがって、前記スプール(1)の釣糸繰出し開始から
の釣糸繰出し方向での総回転数と最適な設定係数(K)
との関係を予め求めて記憶させておき、総回転数に応じ
て前記設定係数(K)を変更するようにするとよい。
(b) 電動モータにてスプール(1)を駆動する場合
において、前記スプール(1)が定速で回転している状
態において、前記ローラ(38)の回転速度(VH)が設定
速度よりも低い回転速度(VL)になった際はスリップが
発生していると判断し、2πr(VH−VL)tの式からス
リップ量(X)を演算するようにしてもよい。但し、2
πrはローラ(38)の円周、tはローラ(38)の回転速
度が設定速度よりも低下している時間とする。
(c) 第18図に示されているように、釣用リールの前
方に配備されたローラ(38)に釣糸を巻き付けておき、
釣糸の繰出し又は巻上げに伴ってローラ(38)が回転す
るようにしてもよい。このようにすれば、先の実施例と
同じようにホール素子を備えたセンサを用いてローラ
(38)の回転を検出することが可能となる。
(e) 電動式の釣用リールのみならず、手動式の釣用
リールで実施することも可能である。
(f) 実施例中では第1回転検出手段(S1),(S2
と第2回転検出手段(S3),(S4)としてホール素子を
用いているが、他の磁気反応素子(例えばリードスイッ
チ)を用いてもよい。また、光学的方法で検出するよう
にしてもよい。
(g) 実施例中ではスプール(1)にマグネット(Mg
2)を直接取り付けて回転を検出しているが、スプール
(1)にギヤ連結された他の箇所、例えばレベルワイン
ダ機構(32)へ動力を伝える2段ギヤ(33)や伝動ギヤ
(34a),(34b)で検出するようにしてもよい。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
ために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の
構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る釣用リールの釣糸繰出し量測定装置
の実施例を示し、第1図はリールにおける全体の機能構
成を示す図、第2図は制御装置のメインフロー、第3図
はパルス割込み処理のサブルーチン、第4図はオートリ
セット・セット処理のサブルーチン、第5図はリセット
処理のサブルーチン、第6図はセット処理のサブルーチ
ン、第7図はモータ駆動処理のサブルーチン、第8図は
モータ速度処理のサブルーチン、第9図〜第12図はオー
ト釣法の説明図、第13図は釣用リールの駆動部の横断平
面図、第14図は同縦断側面図、第15図は測定ユニットの
縦断側面図、第16図は測定ユニットの伝動系を示す縦断
側面図、第17図は釣用リールの平面図である。第18図は
別実施例の釣用リールとローラの側面図である。 (S1),(S2)……第1回転検出手段、(S3),(S4
……第2回転検出手段、(VH)……ローラの回転速度、
(VL)……設速度よりも低いローラの回転速度、(X)
……スリップ量、(1)……スプール、(38)……ロー
ラ、(100)……演算手段、(101)……補正手段。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣糸のスプール(1)からの繰り出し、若
    しくは釣糸のスプール(1)への巻き取りに伴って釣糸
    に接触して回転するローラ(38)と、前記ローラ(38)
    の回転に伴って釣糸の繰出し量を演算する演算手段(10
    0)とを備えた釣用リールの釣糸繰出し量測定装置であ
    って、前記ローラ(38)の回転速度を検出する第1回転
    検出手段(S1),(S2)と、前記スプール(1)の回転
    速度を検出する第2回転検出手段(S3),(S4)と、前
    記第1回転検出手段(S1),(S2)と第2回転検出手段
    (S3),(S4)の情報に基づいて前記ローラ(38)の釣
    糸に対するスリップ量(X)を演算して、そのスリップ
    量(X)によって前記釣糸の繰出し量を補正する補正手
    段(101)とを備えた釣用リールの釣糸繰出し量測定装
    置。
  2. 【請求項2】前記補正手段は、前記スプール(1)の回
    転状態において前記ローラ(38)の回転速度(単位は回
    転数/時間)が設定速度よりも低い回転速度(VL)にな
    った際に、次式からスリップ量(X)を演算するように
    構成されている請求項1記載の釣用リールの釣糸繰出し
    量測定装置。 X=2πr(VH−VL)t 但し、2πrはローラ(38)の円周、tはローラ(38)
    の回転速度が設定速度よりも低下している時間、VHはス
    リップがない状態でのローラ(38)の回転速度である。
  3. 【請求項3】前記補正手段は、前記スプール(1)の回
    転速度に設定係数を乗算してスリップがない状態での前
    記ローラ(38)の回転速度を予測し、その予測された回
    転速度と前記ローラ(38)の回転速度とに基づいてスリ
    ップ量(X)を演算するように構成されている請求項1
    記載の釣用リールの釣糸繰出し量測定装置。
  4. 【請求項4】前記補正手段は、前記スプール(1)の釣
    糸繰出し開始からの釣糸繰出し方向での総回転数を求め
    て、この総回転数が大なるほど前記設定係数を小に変更
    するように構成されている請求項3記載の釣用リールの
    釣糸繰出し量測定装置。
  5. 【請求項5】前記補正手段は、釣糸の径に応じて前記設
    定係数を変更するように構成されている請求項3又は4
    いずれか記載の釣用リールの釣糸繰出し量測定装置。
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