JP2795388B2 - 端子台 - Google Patents

端子台

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JP2795388B2
JP2795388B2 JP11040392A JP11040392A JP2795388B2 JP 2795388 B2 JP2795388 B2 JP 2795388B2 JP 11040392 A JP11040392 A JP 11040392A JP 11040392 A JP11040392 A JP 11040392A JP 2795388 B2 JP2795388 B2 JP 2795388B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アース接続を容易に行
える端子台に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の端子台は、例えば実公昭60−1
5253号公報や特開平1−122580号公報に記載
されているように、端子台本体を被取付面にねじ止めに
より取り付け、このねじを端子台本体内部のアース端子
と被取付面との導通部材として作用させて電気的接続を
行う構造が知られている。
【0003】あるいは、例えば実公昭57−37417
号公報や実公昭61−34700号公報に記載されてい
るように、端子台本体を被取付面にねじ止めにより取り
付け、このねじ締付力により端子台本体に突出して設け
られたアース端子を被取付面または被取付面に設けられ
た開口孔に押圧接触させて電気的接続を行う構造が知ら
れている。
【0004】さらに、例えば実開平2−136974号
公報に記載されているように、端子台本体を被取付面に
レバー等により取り付け、端子台本体より突出した突出
方向に弾性を付与されたアース端子を被取付面の長孔状
のアース孔に挿入して圧接させることにより、アース端
子取付後の端子台本体の収縮による歪みや振動によるが
たつきによってアース孔とアース端子との位置ずれが生
じても、この位置ずれがアース端子に付与された弾性に
よって吸収される構造が知られている。そして、アース
端子に弾性を付与する手段として、アース端子を弾性を
有する材料にて形成し略Z字状に屈曲された構造とする
かあるいはアース端子に圧縮コイルばねを取り付けた構
造を用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
公昭60−15253号公報や特開平1−122580
号公報等に記載の構造では、被取付面が塗装処理されか
つ被取付面側からねじ締めする場合、電気的接続を得る
ために被取付面に施された塗装層をねじ頭部の座面にて
削り取らなければならないが、この削り取りを容易にす
る目的でねじ頭部の座面に突起等を設けたとしても、電
気的接続を確実に得るためには、ねじ締めトルクの大き
さや塗装層の厚さ等を正確に調節・管理する必要があ
る。
【0006】また、上記実公昭57−37417号公報
や実公昭61−34700号公報等に記載の構造では、
被取付面が薄板の場合はねじ締付により被取付面自体が
締付方向にゆがみ変形し、アース端子の被取付面への接
触圧がばらつき、接触が不完全になり、電気的接続が不
完全になるおそれがある。
【0007】さらに、上記実開平2−136974号公
報に記載の構造では、アース端子とアース孔との接触を
完全にする目的でアース端子に弾性を付与しているが、
アース端子に弾性を付与するために、アース端子自体を
複雑な構造とするかあるいは圧縮コイルばね等の余分の
部材を使用しなければならないという問題がある。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、簡単に確実に電気的接続が得られる端子台を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の端子台は、端子
台本体と、被取付面に形成された長孔状のアース孔に挿
入されこのアース孔の幅方向長さより肉厚の薄い変形可
能な板状の前記端子台本体に突出して設けられたアース
端子と、前記被取付面の前記アース孔近傍に形成された
位置決め部に位置決め係止される前記端子台本体に設け
られた係止部とを備え、前記端子台本体の係止部を前記
位置決め部に位置決め係止する際に、前記アース孔と前
記アース端子とは所定角度をもって相対的に変位してい
るものである。
【0010】
【作用】本発明の端子台は、被取付面に形成された長孔
状のアース孔及び端子台本体に突出して設けられた変形
可能な板状のアース端子とを所定角度をもって相対的に
変位させたことにより、アース端子をアース孔に挿入す
る際に、アース端子はアース孔の周囲に当接してねじれ
変形しアース孔の周囲に確実に接触するとともに、端子
台本体は係止部および被取付面の位置決め部により回動
を阻止されるため、アース端子をアース孔に挿入し、係
止部を位置決め部に位置決め係止することにより、簡単
に確実に電気的接続が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の端子台の一実施例を図1乃至
図6を参照して説明する。
【0012】図1において、1は箱状の端子台本体で、
表面には図示しない端子が設けられ、この端子台本体1
の取付面2の中央には板状の変形可能な材料からなるア
ース端子4が突出している。また、この突出したアース
端子4は、両側に側面部5,5を有し、先端にアース先
端部6が形成され、このアース先端部6に対してテーパ
を有するアーステーパ部7,7が形成され、さらに取付
面2に対して垂直に側辺部8,8が形成されている。
【0013】また、この取付面2のアース取付孔3の近
傍で、このアース取付孔3の長手方向の両端部から延長
した位置には截頭円錐状の係止部11,11が突設され、こ
のアース取付孔3の長手方向の中央からアース取付孔3
の長手方向に垂直に延長した位置にねじ取付用の取付孔
12が穿設されている。そして、係止部11,11の高さは突
出したアース端子4の高さより低く形成されている。
【0014】13は基板などの被取付面で、この被取付面
13には端子台本体1の取付面2が取り付けられ、係止部
11,11を位置決め係止する位置決め部14,14と、ねじ取
付用の取付孔15とが取付面2の係止部11,11及び取付孔
12にそれぞれ対応する位置に穿設されている。
【0015】また、図2に示すように、被取付面13には
アース端子4を挿入する長孔状のアース孔16が、このア
ース孔16の中心が位置決め部14,14を結ぶ線の中心に位
置し、かつ、このアース孔16の長手方向が位置決め部1
4,14を結ぶ線に対して角度θ、好ましくは角度θ≦45
°だけずれるように、穿設されている。また、このアー
ス孔16の周囲は挿入されるアース端子4の寸法より大き
く穿設され、すなわちアース孔16の幅方向長さはアース
端子4の肉厚より厚く穿設されている。
【0016】次に、本実施例の端子台本体1の取付及び
アース端子4のアース孔16への挿入方法について説明す
る。
【0017】まず、図3(a) に示すように突出したアー
ス端子4を被取付面13のアース孔16の挿入方向に合致さ
せて挿入し、図3(b) に示すようにアース先端部6及び
アーステーパ部7,7をアース孔16から突出させる。こ
のとき、図3(a) に示すように、取付面2の係止部11,
11を結ぶ線に対して被取付面13の位置決め部14,14を結
ぶ線は角度θだけずれて配置されている。そして、図3
(b) に示すように端子台本体1の取付面2は被取付面13
から側辺部8の高さだけ離れて配置され、係止部11,11
は位置決め部14,14にまだ挿入されていない。
【0018】次に、図4(a) 及び(b) に示すように、端
子台本体1の取付面2を被取付面13に押し付けながら矢
印方向に回動させる。そして、回転の初期段階では、ア
ース端子4がアース孔16の対角線上に位置するまで、す
なわちアース端子4の側辺部8がアース孔16の周囲内壁
面に接触するまで、アース端子4は端子台本体1の取付
面2とともに回転する。
【0019】そして、図5(a) に示すように、端子台本
体1の取付面2を被取付面13に対して角度θだけ回動さ
せると、すなわち係止部11,11が位置決め部14,14に合
致するまで回動させると、次第に、アース端子4がアー
ス孔16の周囲内壁面に当接して、略S字状に彎曲してね
じれ変形し、アース端子4の側面部5の側辺部8近傍が
アース孔16の周囲内壁面に強く圧接される。
【0020】また、図5(b) に示すように、このとき、
アース端子4はアース孔16から突出し、係止部11,11が
位置決め部14,14に位置決め係止され、端子台本体1の
取付面2は被取付面13に仮固定される。
【0021】そして、図6(a) 及び(b) に示すように、
ねじ17を被取付面13の取付孔15及び端子台本体1の取付
孔12に挿入し、締め付けて端子台本体1を被取付面13に
取付固定する。
【0022】次に、本実施例の作用について説明する。
【0023】被取付面13に形成された長孔状のアース孔
16及び端子台本体1に突出して設けられた変形可能な板
状のアース端子4とを角度θをもって相対的に変位させ
たことにより、アース端子4をアース孔16に挿入する際
に、アース端子4はアース孔16の周囲内壁面に当接して
ねじれ変形しアース孔16の周囲内壁面に確実に接触する
とともに、端子台本体1は係止部11,11および被取付面
13の位置決め部14,14により回動を阻止されるため、ア
ース端子4をアース孔16に挿入し、端子台1の取付面2
を被取付面13に押し付けながら回動させ、係止部11,11
を位置決め部14,14に位置決め係止することにより、簡
単なワンタッチ操作で確実に電気的接続が得られる。
【0024】また、被取付面13として薄板またはカラー
鋼板等の表面塗装された板を用いた場合であっても、ア
ース端子4はアース孔16の周囲内壁面に当接してねじれ
変形しアース孔16の周囲内壁面に確実に接触するので、
被取付面13の厚さ、状態や種類による影響を受けること
なく、確実に電気的接続が得られる。
【0025】次に、本発明の端子台の他の実施例を図7
乃至図11を参照して説明する。
【0026】本実施例では、図7に示すように、端子台
本体1の構造は図1に示す端子台本体1の構造と略同一
であるが、係止部11,11の高さが突出したアース端子4
より高く形成され、アーステーパ部7,7が相対的に大
きく形成されている。なお、被取付面13の構造は図1に
示す被取付面13の構造と同一である。
【0027】次に、本実施例の端子台本体1の取付及び
アース端子4のアース孔16への挿入方法について説明す
る。
【0028】まず、図8(a) 及び(b) に示すように、取
付面2の係止部11,11を被取付面13の位置決め部14,14
に挿入し、図8(b) に示すように係止部11,11の先端側
の一部を被取付面13から突出させる。このとき、図8
(b) に示すようにアース先端部6はアース孔16の中央部
からわずかに突出している。また、図8(a) に示すよう
に、アース先端部6の中心はアース孔16の中心に位置
し、アース端子4とアース孔16とは角度θをもって相対
的に変位している。
【0029】次に、図9(b) に示すように、端子台本体
1の取付面2を被取付面13に徐々に押圧すると、係止部
11,11が位置決め部14,14から徐々に突出していくのと
同時に、アース端子4のアーステーパ部7,7がアース
孔16から徐々に突出していく。そして、アーステーパ部
7,7がアース孔16から突出していくにつれて、図9
(a) に示すように、アース端子4の側面部5の側辺部8
近傍がアース孔16の周囲内側壁に当接し、ねじれ変形す
る。
【0030】そして、図10(b) に示すように端子台本体
1の取付面2が被取付面13に接するまで押圧を続ける
と、図10(a) に示すようにアース端子4が略S字状に彎
曲してねじれ変形し、アース端子4の側面部5の側辺部
8,8近傍がアース孔16の周囲内側壁に強く圧接され
る。
【0031】また、このとき、図10(b) に示すように、
アース端子4は側辺部8,8まで完全にアース孔16から
突出し、係止部11,11が位置決め部14,14に位置決め係
止され、端子台本体1の取付面2は被取付面13に仮固定
される。
【0032】そして、図11(a) 及び(b) に示すように、
ねじ17を被取付面13の取付孔15及び端子台本体1の取付
孔12に挿入し、締め付けて、端子台本体1を被取付面13
に取付固定する。
【0033】次に、本実施例の作用について説明する。
【0034】係止部11,11の先端側を位置決め部14,14
に位置決め係止し、端子台本体1の取付面2を被取付面
13に押圧しながらアース端子4をアース孔16に挿入する
だけの簡単なワンタッチ操作で、確実に電気的接続が得
られる。
【0035】なお、アース端子4の挿入を容易にするた
め変形を容易にするとともに、アース端子4にばね性を
付与する目的で、アース4に切欠部を設けてもよい。例
えば、図12に示すように、アース端子4の取付面2のア
ース取付孔3に取り付けられた部分の両端部にスリット
21を穿設したり、図13に示すように、アース端子4の周
縁部を残してアース端子4内部にアース端子4と略同一
形状で縮小された切欠部22を穿設したり、あるいは、図
14に示すように、アース端子4のアース片先端部5の中
央から取付面2に垂直にスリット23を穿設してもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明の端子台によれば、被取付面に形
成された長孔状のアース孔及び端子台本体に突出して設
けられた変形可能な板状のアース端子とを所定角度をも
って相対的に変位させたことにより、アース端子をアー
ス孔に挿入する際に、アース端子はアース孔の周囲に当
接してねじれ変形しアース孔の周囲に確実に接触すると
ともに、端子台本体は係止部および被取付面の位置決め
部により回動を阻止されるため、アース端子をアース孔
に挿入し、係止部を位置決め部に位置決め係止すること
により、簡単に確実に電気的接続を得ることができる。
【0037】また、被取付面の厚さ、状態や種類による
影響を受けることなく、確実に電気的接続を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の端子台の一実施例を示す分解斜視図で
ある。
【図2】同上端子台の取付動作を示す一工程を示す図で
ある。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図3】同上端子台の取付動作を示す図2の次の工程を
示す図である。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図4】同上端子台の取付動作を示す図3の次の工程を
示す図である。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図5】同上端子台の取付動作を示す図4の次の工程を
示す図である。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図6】同上端子台の取付動作を示す図5の次の工程を
示す図である。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図7】本発明の端子台の他の一実施例を示す分解斜視
図である。
【図8】同上端子台の取付動作を示す一工程を示す図で
ある。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図9】同上端子台の取付動作を示す図8の次の工程を
示す図である。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図10】同上端子台の取付動作を示す図9の次の工程
を示す図である。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図11】同上端子台の取付動作を示す図10の次の工程
を示す図である。 (a) は被取付面の底面図、(b) は断面図
【図12】本発明のアース端子の他の実施例を示す側面
図である。
【図13】本発明のアース端子の他の実施例を示す側面
図である。
【図14】本発明のアース端子の他の実施例を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 端子台本体 4 アース端子 11 係止部 13 被取付面 14 位置決め部 16 アース孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01R 4/10 H01R 4/16 - 4/18 H01R 4/64 H01R 9/09 H01R 9/22 - 9/28 H01R 43/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子台本体と、 被取付面に形成された長孔状のアース孔に挿入されこの
    アース孔の幅方向長さより肉厚の薄い変形可能な板状の
    前記端子台本体に突出して設けられたアース端子と、 前記被取付面の前記アース孔近傍に形成された位置決め
    部に位置決め係止される前記端子台本体に設けられた係
    止部とを備え、 前記端子台本体の係止部を前記位置決め部に位置決め係
    止する際に、前記アース孔と前記アース端子とは所定角
    度をもって相対的に変位していることを特徴とした端子
    台。
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JP5393138B2 (ja) * 2008-12-26 2014-01-22 三菱電機株式会社 アース接続構造及び照明器具
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