JP2794855B2 - 位置検出機構 - Google Patents

位置検出機構

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JP2794855B2 JP33163889A JP33163889A JP2794855B2 JP 2794855 B2 JP2794855 B2 JP 2794855B2 JP 33163889 A JP33163889 A JP 33163889A JP 33163889 A JP33163889 A JP 33163889A JP 2794855 B2 JP2794855 B2 JP 2794855B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は特定の経路を移動する移動担体の位置検出機
構に係り、特に移動距離および移動方向の検出技術に関
する。
(従来の技術) 特定の経路を1方向に移動する、あるいは、往復動す
る移動担体の位置検出を光学的に行う方法には種々ある
が、移動距離を測定する方法としては、例えば予め定め
られた明暗パターンの形成された外部スケールを移動担
体の移動経路に沿って配設し、この外部スケールを発光
ダイオード(LED)にて照射し、移動担体の移動に伴う
外部スケールからの反射光(または透過光)をフォトト
ランジスタにて受けて外部スケールの明暗パターンをカ
ウントすることによって移動距離を測定する方法があ
る。また、周知のレーザ測長器を用いる方法もある。
(発明が解決しようとする課題) しかし、LEDとフォトトランジスタと外部スケールを
用いた方法では、外部スケールの明暗パターンをこまか
くしても、光源にLEDの拡散光を用いているので、分解
能が上がらず精度の高い位置検出ができない。また、移
動担体の移動方向を簡単な方法で検出することが困難で
あるという問題がある。
また、レーザ測長器を用いる方法では、精度の高い位
置検出が可能であり、さらにドップラー効果の利用によ
って移動担体の移動方向も検出することは可能である
が、装置が大きく、小型化できない。また、レーザ測長
器が、非常に高価であるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、そ
の目的は、移動担体の移動距離および移動方向の検出を
簡単な構成で正確になし得る位置検出機構を提供するこ
とにある。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために、本発明の位置検出機構は
次の如き構成を有する。
即ち、本発明の位置検出機構は、移動担体の移動経路
に沿って配設されるものであって移動担体との対向面の
全部または一部が移動担体の移動方向に向かい所定幅の
傾斜面をその1移動方向からの傾角を正逆交互して連接
した鋸歯状面に形成されその傾斜面の少なくとも一方の
傾角にあるものが反射面であるポジショニングスケール
と;移動担体に設けられ、前記鋸歯状面へ向けて光ビー
ムを射出集光させる光学系、および、前記一方の傾斜面
である反射面での反射光を受光するものであってその受
光面が反射面の幅方向に2分割されそれぞれ光検出信号
を出力する2分割光検出器と:前記2分割光検出器の2
つの出力をそれぞれ受けて、和信号を出力する加算器、
および、差信号を出力する減算器と;前記和信号と基準
信号とを比較し矩形波信号を出力する比較器と;前記差
信号の零クロス点を検出する零クロス検出器と;前記矩
形波信号、差信号および零クロス点検出信号に基づき移
動担体の移動距離と移動方向を検出する信号処理器と;
を備えたことを特徴とするものである。
(作用) 次に、前記の如く構成される本発明の位置検出機構の
作用を説明する。
移動担体がポジショニングスケールの鋸歯状面を照射
しながら1方向へ移動すると、2つの傾斜面のうち一方
の傾角にある反射面での反射光が2分割光検出器に受光
される。つまり、2分割光検出器には2つの傾斜面の1
つおきに受光がある。反射面の光ビーム照射位置は幅方
向に連続して移動するから、2分割光検出器の2つの出
力は光ビームの照射位置に対応した値となり、また、移
動方向が反転すると両出力値の大小関係も反転する。従
って、和信号は正極性であってその振幅が比較的滑らか
な正弦波状に変化する信号であるが、差信号は正極性と
負極性を繰り返す信号であって、移動方向に応じてその
極性を反転する。ここに、両信号は、繰り返し周期が2
つの傾斜面の間隔に対応する。また、和信号と差信号は
略π/2の位相差を有する。
そこで、和信号と基準信号とを比較して矩形波信号を
作れば、各パルスは1周期内に1個あるから、その個数
を計数すれば移動距離が求まることになる。また、この
矩形波信号の1パルス内では差信号の零クロスが検出さ
れるから、その零クロス後の差信号の極性を検出すれば
移動方向が求まることになる。両測定は正確であって、
しかも高速になし得ることが理解できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の一実施例に係る位置検出機構の外観
構成を示す。第1図において、移動担体1は、例えば略
直方体形状をしているとし、その長手方向の両端面にロ
ーラが取り付けられ、また、図示省略したが移動担体1
の移動経路であるレールが敷設され、このレール上をロ
ーラが転動することによって図中AA′として示す短
手方向に移動するとする。そして、この移動担体1の下
面下方に帯板状のポジショニングスケール2が移動経路
に沿って配設されるとする。
この移動担体1とポジショニングスケール2との関係
は例えば第2図に示すようになっている。まず、ポジシ
ョニングスケール2は、移動担体1との対向面、つま
り、上面の全部または一部が鋸歯状面に形成されてい
る。この鋸歯状面において隣接する2つの傾斜面は移動
担体1の移動方向(AA′)の幅が略等幅であって、
その傾角も絶対値を略等しくしてある。本実施例では、
2つの傾斜面は全て反射面であって、一方を第1反射面
2a、他方を第2反射面2bとする。
また、移動担体1には、光学系と2分割光検出器7が
設けられる。光学系は、例えば、光源である半導体レー
ザ3と、半導体レーザ3の射出光を移動方向(A
A′)の面内で平行化するコリメートレンズ4と、コリ
メートレンズ4の射出平行光8を移動方向(AA′)
に対して略垂直方向、つまり下面方向に反射するミラー
5と、ミラー5の射出反射光をポジショニングスケール
2の上面である鋸歯状面に集束する集束レンズ6とで構
成される。ポジショニングスケール2は、その上面が集
束レンズ6の射出集束光9の集束点付近、つまり、集束
レンズ6の焦点付近となるように配設されるのである。
そして、2分割光検出器7は、2つの反射面(2a、2
b)のうち例えば第1反射面2aでの反射光を受光するよ
うに配置される。この2分割光検出器7は、受光面が第
1反射面の幅方向に2分割されそれぞれ光検出信号を出
力する。
そうすると、移動担体1が移動方向(AA′)の1
方向に移動し、集束光9の集光ポイントが、第3図
(a)に示すように、第1反射面2aの位置にある時は、
該第1反射面2aで反射された前記集束光9は、2分割光
検出器7の受光面を照射するので、これが検出される。
また、前記集束光9の集光ポイントが、第3図(b)に
示すように、第2反射面2bの位置にあるときは、集束光
9は、第2反射面2bによって2分割光検出器7とは逆の
方向に反射され、該2分割光検出器7には検出されな
い。
つまり、移動担体1の1方向への移動に伴い、2分割
光検出器7の受光面は明と暗を交互に繰り返す。このと
き、反射面の照射位置は幅方向に連続して移動するか
ら、2分割された各受光面の受光強度は等値を境にして
一方が大きく他方が小さいという関係となり、この大小
関係は移動方向が反転すると同様に反転する。
そこで、位置検出回路を第4図に示すように構成す
る。2分割光検出器7を除く各要素は2分割光検出器7
と同様に移動担体1に設けても良く、また外部に設けて
も良い。
第4図において、2分割光検出器7の2つの出力はそ
れぞれ加算器10と減算器11とに入力される。加算器10は
両入力信号を加算した和信号aを形成する。この和信号
aは第5図(a)に示すように正極性であってその振幅
が比較的滑らかな正弦波状に変化する信号である。周期
は2つの反射面(2a、2b)の間隔で定まる。この和信号
aは比較器12にて基準値16(第5図(a))と比較され
て矩形波信号b(第5図(b))となり、プロセッサ14
に入力される。ここに、矩形波信号bの各パルスは1周
期内に1個あるから、プロセッサ14ではパルス数をカウ
ントして移動担体1の移動距離を求める。
また、減算器11は両入力信号間で減算した差信号cを
出力する(第5図(c))。両入力信号は同値を境にし
て大小関係があるので、図示するように、正極性と負極
性を繰り返す信号となり、しかも、移動方向が逆向きと
なれば大小関係も反転するから、それに対応して極性も
反転する。そして、和信号aと差信号cは、略π/2の位
相差を有する時間関係にある。この差信号cと、0Vクロ
ス検出器13にて検出された零クロス点検出信号とがプロ
セッサ14に入力される。
プロセッサ14では、矩形波信号bをゲート信号として
用い、ゲート信号がプラスの時にゲートを開き、0Vのと
きにゲートを閉じるようにし、ゲート信号が開いている
間に零クロス点検出信号が入力するからそれを検出す
る。そして、零クロスした後の差信号cの極性がプラス
側にあるかマイナス側にあるかを検出する。これによっ
て、前記移動担体1が移動している方向を瞬時に知るこ
とができることになる。
以上の説明から明らかなように、ポジショニングスケ
ール2の鋸歯状面における2つの傾斜面のピッチおよび
集束光9の集束スポット径を小さくすれば、それだけ正
確な位置制御ができることになる。また、光源としてレ
ーザ光源を用いれば、経時変化が少なく長期間に渡って
安定な位置検出信号および方向検出信号を得ることがで
きる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の位置検出機構によれ
ば、移動担体の移動経路に沿って配設されるポジショニ
ングスケールの対向面に鋸歯状面を形成し、2つの傾斜
面の一方を反射面として用い、かつ、光検出器を2分割
形としてその2出力の和と差をとり、差信号の零クロス
点を移動方向の判定基準として用いるようにしたので、
1つの光源から2位相の信号、即ち、位置信号と移動方
向信号を得ることができ、従って、移動担体の高速位置
決めを簡単、かつ正確に行うことができる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る位置検出機構の外観概
略図、第2図は光学系と反射面との関係図、第3図は動
作原理説明図、第4図は電気的構成図、第5図は各部の
波形図である。 1……移動担体、2……ポジショニングスケール、2a…
…第1反射面、2b……第2反射面、3……光源(半導体
レーザ)、4……コリメートレンズ、5……ミラー、6
……集束レンズ、7……2分割光検出器、8……コリメ
ート光(平行光)、9……集束光、10……加算器、11…
…減算器、12……比較器、13……0Vクロス検出器、14…
…プロセッサ、15……プロセッサ出力端子、16……基準
値。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動担体の移動経路に沿って配設されるも
    のであって移動担体との対向面の全部または一部が移動
    担体の移動方向に向かい所定幅の傾斜面をその1移動方
    向からの傾角を正逆交互して連接した鋸歯状面に形成さ
    れその傾斜面の少なくとも一方の傾角にあるものが反射
    面であるポジショニングスケールと;移動担体に設けら
    れ、前記鋸歯状面へ向けて光ビームを射出集光させる光
    学系、および、前記一方の傾斜面である反射面での反射
    光を受光するものであってその受光面が反射面の幅方向
    に2分割されそれぞれ光検出信号を出力する2分割光検
    出器と;前記2分割光検出器の2つの出力をそれぞれ受
    けて、和信号を出力する加算器、および、差信号を出力
    する減算器と;前記和信号と基準信号とを比較し矩形波
    信号を出力する比較器と;前記差信号の零クロス点を検
    出する零クロス検出器と;前記矩形波信号、差信号およ
    び零クロス点検出信号に基づき移動担体の移動距離と移
    動方向を検出する信号処理器と;を備えたことを特徴と
    する位置検出機構。
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