JP2794009B2 - 電気接続用異方導電性粒子の製造方法および電気接続用異方導電材料の製造方法 - Google Patents
電気接続用異方導電性粒子の製造方法および電気接続用異方導電材料の製造方法Info
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- JP2794009B2 JP2794009B2 JP8013076A JP1307696A JP2794009B2 JP 2794009 B2 JP2794009 B2 JP 2794009B2 JP 8013076 A JP8013076 A JP 8013076A JP 1307696 A JP1307696 A JP 1307696A JP 2794009 B2 JP2794009 B2 JP 2794009B2
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- H05K3/30—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
- H05K3/32—Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
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- Combinations Of Printed Boards (AREA)
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- Non-Insulated Conductors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性材料からな
る微粒子を電気絶縁カプセル化皮膜で被覆して該導電性
粒子を封じ込めてマイクロカプセル化し、任意の分解能
が得られるようにした電気接続用異方導電性粒子の製造
方法および電気接続用異方導電材料の製造方法に関す
る。 【0002】 【従来の技術】従来の電気接続用異方導電材料として、
例えば、図4(a)に示すような、金属や低融点ハンダ
等の導電性微粒子1を絶縁性材料2からなる分散媒中に
分散させ、フィルム状に形成したものがある。同図のよ
うに、所定のパターンによる電極4が貼着された2枚の
基板5を相互に接続する場合、上述の異方導電材料を電
極4を内側にした基板5によって挟持し、この状態で全
体を加圧ならびに加熱すると、絶縁性フィルムが溶融し
て対向する電極4間から押し出され、電極4間は導電性
微粒子1で電気的に接続されるとともに基板5相互は押
し出された絶縁性フィルム2によって接続され、図4
(b)に示すように2枚の基板が異方性導電材料によっ
て接続される。 【0003】しかし、従来の異方導電材料にあっては、
数μmオーダー以下の粒径の均一な導電粒子をフィルム
中に均一に分散することが困難であるため、IC実装等
を目的とした高分解能(10本/mm以上)の多接点電極の
接続に用いることができなかった(因みに、従来技術に
おいては5本/mm(ラインスペース=100μm)が限
界となっている)。例えば、20本/mmの分解能を得よ
うとすれば、電極ピッチは25μmとなる。このため、
数μmオーダー以下の粒径の均一な導電粒子を均一にフ
ィルム中に分散する必要があるが、従来技術によれば、
図5の図示aの如くの擬集、図示bの如く大径粒子の混
入による隣接電極間の短絡、及び図示cの如く粒子が介
在しないことによる絶縁状態の発生等の問題を生じ、十
分な信頼性を得ることができなかった。また、従来の異
方導電フィルムは、シート状あるいはテープ状のため、
(切断)→(仮付け)→(仮接着)→(セパレータ剥
離)→(回路位置合せ)→(本接着)の如き複雑な工程
を必要とするため、接続の長時間化、歩留りの低下等を
招き、ひいてはコストアップを招く不具合がある。 【0004】さらに、異方導電材料として、原出願の出
願後に公開された特開昭62−40183号公報に示さ
れるような、導電性粒子を接着剤に不溶な樹脂で被覆し
たものが提案されている。この異方導電材料は、エポキ
シ樹脂とアミノエチルピペラジンとからなる配合系樹脂
に半田金属粒子を混合して硬化させ、その後粉砕機で粉
砕して粒子とし、接着剤中に分散させ、連結シートを構
成し、この連結シートを電極上に重ねるように乗せ、圧
着力により被覆を破壊して、電気的接続を確保してい
る。しかしながら、この技術では、電気絶縁性物質に導
電性粒子を混合して硬化した後、粉砕機によって粉砕し
ているので、粉砕によって導電性粒子が露出する恐れが
あり、対向する電極方向の導通のみならず目的としない
横方向の導通をも招来していまい横方向の短絡を大きく
するおそれがある。尚、異方導電材料に関するものとし
て、「電子技術」1984年、第26巻第7号、第11
7頁に記載の内容、「日経エレクトロニクス」1984
年7月16日号、第102頁に記載の内容等がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、LSIチップやパッケージの電
極などを加圧あるいは加熱圧着によって接続する電気的
接続材料において高分解能を得られるようにするため、
導電性材料の微粒子を電気絶縁性高分子材料からなる殻
(容器)の中に封じ込めてマイクロカプセル化し、これ
らを対象面上に密着配設して膜化し、或いはフィルム状
に加工するようにした電気接続用異方導電性粒子の製造
方法および電気接続用異方導電材料の製造方法を提供す
るものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、使用前には絶縁性を有し、別体の電極間に
位置させた後に圧力または熱および圧力を作用させるこ
とで前記別体の電極間を結ぶ方向にのみ導電性を生ずる
電気接続用異方導電性粒子を、マイクロカプセル化法に
より導電性粒子の全表面を電気的絶縁性物質で被覆する
工程を備えて製造した。また、本発明は、前記マイクロ
カプセル化法として、化学的製法あるいは物理的・機械
的製法あるいは物理化学的製法を採用した。さらに、本
発明は、前記化学的製法を、界面重合法あるいはin sit
u重合法あるいは液中硬化被覆法とし、前記物理的・機
械的製法を、スプレードライング法または気中懸濁被覆
法または真空蒸着被覆法または静電的合体法または融解
分散冷却法または無機質カプセル化法とした。また、本
発明は、前記物理化学的製法を、コアセルベーション
法、界面沈殿法とした。本発明は、使用前には絶縁性を
有し、別体の電極間に位置させた後に圧力または熱およ
び圧力を作用させることで前記別体の電極間を結ぶ方向
にのみ導電性を生ずる電気接続用異方導電性粒子を、マ
イクロカプセル化法により導電性粒子の全表面を電気的
絶縁性物質の皮膜で被覆して製造し、前記電気的絶縁性
物質でマイクロカプセル化された電気接続用異方導電性
粒子をシート状に成形して電気接続用異方導電材料を製
造した。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明による電気接続用異
方導電材料を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施
例を示し、図4と同一の部分は同一の引用数字で示した
ので、重複する説明は省略するが、本実施例は、導電性
材料の微粒子を電気絶縁性の物質によって被覆殻の中に
封じ込めてマイクロカプセル化した異方導電マイクロカ
プセル10を、電極4が設けられた基板5上へスクリー
ン印刷或いは吹き付けすることによって、異方導電マイ
クロカプセル層を形成し、対向する他の電極が設けられ
た他方の基板を整合させた後加圧又は加熱圧着して電極
相互間を接続する異方導電材料とするものである。 【0008】ここで、異方導電マイクロカプセル10
は、図2に示すように、芯物質11と、該芯物質11を
被覆する単層または多重の皮膜物質12からなり、該芯
物質を該皮膜物質で封じ込めて構成される。 【0009】芯物質11としては、金、白金、銀、銅、
鉄、ニッケル、アルミニウム、クロム等の金属及び金属
化合物(ITO、ハンダ等)、導電性カーボン等の導電
性無機物及び無機化合物、有機金属化合物等の導電性有
機化合物等を用いることができる。また、皮膜物質12
としては、電気絶縁性の高分子材料であるフェノール樹
脂、ユリヤ樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、フラン樹
脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリウレタン、テフロン樹脂等の熱硬化
性高分子、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレ
ン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、アクリロ
ニトリル−スチレン樹脂、スチレン−ブタジェン樹脂、
アクリロニトリル−スチレン−ブタジェン樹脂、ビニル
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリアセタール、アイオノマー樹脂、ポリエー
テルスルホン、ポリ(フェニルオキシド)、ポリ(プェ
ニレンスファイド)、ポリスルホン、ポリウレタン、フ
ッ化樹脂(PTFE,PCTFE,ポリフッ化ビニリデ
ン)等の熱可塑性高分子、繊維素系樹脂(エチルセルロ
ース,酢酸セルロース,プロピオン酸セルロース,硝酸
セルロース等)の有機−無機化合物を用いることができ
る。 【0010】このような皮膜物質12で芯物質11を封
じ込めてマイクロカプセル化するに際しては、化学的製
法(例えば、界面重合法,in situ重合法,液中硬化被
覆法など)あるいは物理的・機械的製法(例えば、スプ
レードライング法,気中懸濁被覆法,真空蒸着被覆法,
静電的合体法,融解分散冷却法,無機質カプセル化法な
ど)、あるいは物理化学的製法(例えば、コアセルベー
ション法,界面沈澱法など)によって行なわれる。尚、
マイクロカプセルに関する文献として、近藤保、小石真
純著「マイクロカプセル」三共出版、1981年3月1
日第3刷発行等、多数がある。 【0011】芯物質11を封じ込めてマイクロカプセル
化する皮膜物質12は、絶縁性物質として機能するのみ
ならず、加圧あるいは加熱圧着によって芯物質11の表
面に被覆した膜厚を減じて基板5に形成されている電極
4間を接着する機能を有している。皮膜物質12は多重
にすることによって、絶縁用、接着用、すべり用(異方
導電マイクロカプセル間のすべりを適度に調整すること
により、下部基板に塗布した際に単一層が形成し易くな
る)等に機能を分割し、信頼性を向上させることができ
る。 【0012】 【実施例】次に、異方導電材料の形成を基板の接続を例
にして、図1(a)、(b)により説明する。前述の製
法によって調整された図2の如き異方導電マイクロカプ
セル10を粒径5±0.2μm、膜厚0.8±0.05
μm(20本/mmの分解能の要求から割出された値)に
作成し、これをスクリーン印刷あるいはスプレー等によ
って下部電極基板5の所定部分に塗布(図1(a)に示
す)する。ついで上部電極基板5(或いはフレキシブル
コネクタ,IC電極パット等)を目合せしたのち、これ
らを加圧あるいは加熱圧着することによって電気絶縁皮
膜物質12の膜厚を減じ2枚の基板間の電極を図1
(b)のように接続する。 【0013】図1(b)に示すように、本発明による異
方導電材料を用いて電気接続すれば、粒径の揃った異方
導電材料10が基板5上に均質に存在するとともに、各
導電材料には、絶縁材料が被覆されているので導電微粒
子間に必ず絶縁層が形成され、導電性微粒子間に電気的
な短絡現象は生じない。したがって、図5に示した如き
従来の不具合は生じない。このため、信頼性、分解能を
共に高めることができる。尚、分解能は芯物質11の粒
子径と皮膜12の膜厚を調整することによって、任意の
値が得られる。従来より、異方導電フィルムの形成に際
しては、絶縁性フィルム材と導電粒子を直接混練したの
ち、シート状あるいは整形している。同様に本発明にお
いても、図3に示すように、導電粒子をマイクロカプセ
ル化して異方導電マイクロカプセル10を形成し、これ
をローラ15(又はヒートローラ等)によってシート状
あるいはテープ状の異方導電フィルムを製造することが
できる。 【0014】 【発明の効果】以上説明した通り、本発明の製造方法に
よって製造した電気接続用異方導電性粒子によれば、導
電性微粒子を電気絶縁性物質で封じ込めてマイクロカプ
セル化したため、導電性粒子の側面には必ず電気絶縁性
物質が存在するので、隣接する電極間に異方導電性粒子
が凝集しても短絡が発生しなくなり、高分解能を得るこ
とができる。 【0015】さらに、前記した特開昭62−40183
号公報に示される先願技術は、電気絶縁性物質に導電性
粒子を混合し硬化させ、その後粉砕機で粉砕しているの
で、導電性粒子が露出する恐れがあり、対向する電極方
向の導通のみならず目的としない横方向の導通をも招来
してしまい横方向の短絡を大きくするおそれがあるのに
対し、本発明は、導電性粒子を電気絶縁性物質で被覆し
てマイクロカプセル化したので、横方向の導通を生じる
可能性は全くなくなり、対向する電極間にのみ充分な電
気的導通を得ることができるという極めて優れた効果を
奏することができる。
る微粒子を電気絶縁カプセル化皮膜で被覆して該導電性
粒子を封じ込めてマイクロカプセル化し、任意の分解能
が得られるようにした電気接続用異方導電性粒子の製造
方法および電気接続用異方導電材料の製造方法に関す
る。 【0002】 【従来の技術】従来の電気接続用異方導電材料として、
例えば、図4(a)に示すような、金属や低融点ハンダ
等の導電性微粒子1を絶縁性材料2からなる分散媒中に
分散させ、フィルム状に形成したものがある。同図のよ
うに、所定のパターンによる電極4が貼着された2枚の
基板5を相互に接続する場合、上述の異方導電材料を電
極4を内側にした基板5によって挟持し、この状態で全
体を加圧ならびに加熱すると、絶縁性フィルムが溶融し
て対向する電極4間から押し出され、電極4間は導電性
微粒子1で電気的に接続されるとともに基板5相互は押
し出された絶縁性フィルム2によって接続され、図4
(b)に示すように2枚の基板が異方性導電材料によっ
て接続される。 【0003】しかし、従来の異方導電材料にあっては、
数μmオーダー以下の粒径の均一な導電粒子をフィルム
中に均一に分散することが困難であるため、IC実装等
を目的とした高分解能(10本/mm以上)の多接点電極の
接続に用いることができなかった(因みに、従来技術に
おいては5本/mm(ラインスペース=100μm)が限
界となっている)。例えば、20本/mmの分解能を得よ
うとすれば、電極ピッチは25μmとなる。このため、
数μmオーダー以下の粒径の均一な導電粒子を均一にフ
ィルム中に分散する必要があるが、従来技術によれば、
図5の図示aの如くの擬集、図示bの如く大径粒子の混
入による隣接電極間の短絡、及び図示cの如く粒子が介
在しないことによる絶縁状態の発生等の問題を生じ、十
分な信頼性を得ることができなかった。また、従来の異
方導電フィルムは、シート状あるいはテープ状のため、
(切断)→(仮付け)→(仮接着)→(セパレータ剥
離)→(回路位置合せ)→(本接着)の如き複雑な工程
を必要とするため、接続の長時間化、歩留りの低下等を
招き、ひいてはコストアップを招く不具合がある。 【0004】さらに、異方導電材料として、原出願の出
願後に公開された特開昭62−40183号公報に示さ
れるような、導電性粒子を接着剤に不溶な樹脂で被覆し
たものが提案されている。この異方導電材料は、エポキ
シ樹脂とアミノエチルピペラジンとからなる配合系樹脂
に半田金属粒子を混合して硬化させ、その後粉砕機で粉
砕して粒子とし、接着剤中に分散させ、連結シートを構
成し、この連結シートを電極上に重ねるように乗せ、圧
着力により被覆を破壊して、電気的接続を確保してい
る。しかしながら、この技術では、電気絶縁性物質に導
電性粒子を混合して硬化した後、粉砕機によって粉砕し
ているので、粉砕によって導電性粒子が露出する恐れが
あり、対向する電極方向の導通のみならず目的としない
横方向の導通をも招来していまい横方向の短絡を大きく
するおそれがある。尚、異方導電材料に関するものとし
て、「電子技術」1984年、第26巻第7号、第11
7頁に記載の内容、「日経エレクトロニクス」1984
年7月16日号、第102頁に記載の内容等がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、LSIチップやパッケージの電
極などを加圧あるいは加熱圧着によって接続する電気的
接続材料において高分解能を得られるようにするため、
導電性材料の微粒子を電気絶縁性高分子材料からなる殻
(容器)の中に封じ込めてマイクロカプセル化し、これ
らを対象面上に密着配設して膜化し、或いはフィルム状
に加工するようにした電気接続用異方導電性粒子の製造
方法および電気接続用異方導電材料の製造方法を提供す
るものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、使用前には絶縁性を有し、別体の電極間に
位置させた後に圧力または熱および圧力を作用させるこ
とで前記別体の電極間を結ぶ方向にのみ導電性を生ずる
電気接続用異方導電性粒子を、マイクロカプセル化法に
より導電性粒子の全表面を電気的絶縁性物質で被覆する
工程を備えて製造した。また、本発明は、前記マイクロ
カプセル化法として、化学的製法あるいは物理的・機械
的製法あるいは物理化学的製法を採用した。さらに、本
発明は、前記化学的製法を、界面重合法あるいはin sit
u重合法あるいは液中硬化被覆法とし、前記物理的・機
械的製法を、スプレードライング法または気中懸濁被覆
法または真空蒸着被覆法または静電的合体法または融解
分散冷却法または無機質カプセル化法とした。また、本
発明は、前記物理化学的製法を、コアセルベーション
法、界面沈殿法とした。本発明は、使用前には絶縁性を
有し、別体の電極間に位置させた後に圧力または熱およ
び圧力を作用させることで前記別体の電極間を結ぶ方向
にのみ導電性を生ずる電気接続用異方導電性粒子を、マ
イクロカプセル化法により導電性粒子の全表面を電気的
絶縁性物質の皮膜で被覆して製造し、前記電気的絶縁性
物質でマイクロカプセル化された電気接続用異方導電性
粒子をシート状に成形して電気接続用異方導電材料を製
造した。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明による電気接続用異
方導電材料を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施
例を示し、図4と同一の部分は同一の引用数字で示した
ので、重複する説明は省略するが、本実施例は、導電性
材料の微粒子を電気絶縁性の物質によって被覆殻の中に
封じ込めてマイクロカプセル化した異方導電マイクロカ
プセル10を、電極4が設けられた基板5上へスクリー
ン印刷或いは吹き付けすることによって、異方導電マイ
クロカプセル層を形成し、対向する他の電極が設けられ
た他方の基板を整合させた後加圧又は加熱圧着して電極
相互間を接続する異方導電材料とするものである。 【0008】ここで、異方導電マイクロカプセル10
は、図2に示すように、芯物質11と、該芯物質11を
被覆する単層または多重の皮膜物質12からなり、該芯
物質を該皮膜物質で封じ込めて構成される。 【0009】芯物質11としては、金、白金、銀、銅、
鉄、ニッケル、アルミニウム、クロム等の金属及び金属
化合物(ITO、ハンダ等)、導電性カーボン等の導電
性無機物及び無機化合物、有機金属化合物等の導電性有
機化合物等を用いることができる。また、皮膜物質12
としては、電気絶縁性の高分子材料であるフェノール樹
脂、ユリヤ樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、フラン樹
脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリウレタン、テフロン樹脂等の熱硬化
性高分子、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレ
ン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、アクリロ
ニトリル−スチレン樹脂、スチレン−ブタジェン樹脂、
アクリロニトリル−スチレン−ブタジェン樹脂、ビニル
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリアセタール、アイオノマー樹脂、ポリエー
テルスルホン、ポリ(フェニルオキシド)、ポリ(プェ
ニレンスファイド)、ポリスルホン、ポリウレタン、フ
ッ化樹脂(PTFE,PCTFE,ポリフッ化ビニリデ
ン)等の熱可塑性高分子、繊維素系樹脂(エチルセルロ
ース,酢酸セルロース,プロピオン酸セルロース,硝酸
セルロース等)の有機−無機化合物を用いることができ
る。 【0010】このような皮膜物質12で芯物質11を封
じ込めてマイクロカプセル化するに際しては、化学的製
法(例えば、界面重合法,in situ重合法,液中硬化被
覆法など)あるいは物理的・機械的製法(例えば、スプ
レードライング法,気中懸濁被覆法,真空蒸着被覆法,
静電的合体法,融解分散冷却法,無機質カプセル化法な
ど)、あるいは物理化学的製法(例えば、コアセルベー
ション法,界面沈澱法など)によって行なわれる。尚、
マイクロカプセルに関する文献として、近藤保、小石真
純著「マイクロカプセル」三共出版、1981年3月1
日第3刷発行等、多数がある。 【0011】芯物質11を封じ込めてマイクロカプセル
化する皮膜物質12は、絶縁性物質として機能するのみ
ならず、加圧あるいは加熱圧着によって芯物質11の表
面に被覆した膜厚を減じて基板5に形成されている電極
4間を接着する機能を有している。皮膜物質12は多重
にすることによって、絶縁用、接着用、すべり用(異方
導電マイクロカプセル間のすべりを適度に調整すること
により、下部基板に塗布した際に単一層が形成し易くな
る)等に機能を分割し、信頼性を向上させることができ
る。 【0012】 【実施例】次に、異方導電材料の形成を基板の接続を例
にして、図1(a)、(b)により説明する。前述の製
法によって調整された図2の如き異方導電マイクロカプ
セル10を粒径5±0.2μm、膜厚0.8±0.05
μm(20本/mmの分解能の要求から割出された値)に
作成し、これをスクリーン印刷あるいはスプレー等によ
って下部電極基板5の所定部分に塗布(図1(a)に示
す)する。ついで上部電極基板5(或いはフレキシブル
コネクタ,IC電極パット等)を目合せしたのち、これ
らを加圧あるいは加熱圧着することによって電気絶縁皮
膜物質12の膜厚を減じ2枚の基板間の電極を図1
(b)のように接続する。 【0013】図1(b)に示すように、本発明による異
方導電材料を用いて電気接続すれば、粒径の揃った異方
導電材料10が基板5上に均質に存在するとともに、各
導電材料には、絶縁材料が被覆されているので導電微粒
子間に必ず絶縁層が形成され、導電性微粒子間に電気的
な短絡現象は生じない。したがって、図5に示した如き
従来の不具合は生じない。このため、信頼性、分解能を
共に高めることができる。尚、分解能は芯物質11の粒
子径と皮膜12の膜厚を調整することによって、任意の
値が得られる。従来より、異方導電フィルムの形成に際
しては、絶縁性フィルム材と導電粒子を直接混練したの
ち、シート状あるいは整形している。同様に本発明にお
いても、図3に示すように、導電粒子をマイクロカプセ
ル化して異方導電マイクロカプセル10を形成し、これ
をローラ15(又はヒートローラ等)によってシート状
あるいはテープ状の異方導電フィルムを製造することが
できる。 【0014】 【発明の効果】以上説明した通り、本発明の製造方法に
よって製造した電気接続用異方導電性粒子によれば、導
電性微粒子を電気絶縁性物質で封じ込めてマイクロカプ
セル化したため、導電性粒子の側面には必ず電気絶縁性
物質が存在するので、隣接する電極間に異方導電性粒子
が凝集しても短絡が発生しなくなり、高分解能を得るこ
とができる。 【0015】さらに、前記した特開昭62−40183
号公報に示される先願技術は、電気絶縁性物質に導電性
粒子を混合し硬化させ、その後粉砕機で粉砕しているの
で、導電性粒子が露出する恐れがあり、対向する電極方
向の導通のみならず目的としない横方向の導通をも招来
してしまい横方向の短絡を大きくするおそれがあるのに
対し、本発明は、導電性粒子を電気絶縁性物質で被覆し
てマイクロカプセル化したので、横方向の導通を生じる
可能性は全くなくなり、対向する電極間にのみ充分な電
気的導通を得ることができるという極めて優れた効果を
奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】 本発明に係るマイクロ化した導電性粒子の断
面図。 【図3】 本発明における異方導電フィルムの製造説明
図。 【図4】 従来の異方導電材料を用いた電極の接続説明
図。 【図5】 従来の材料による接続トラブル発生を示す説
明図。 【符号の説明】 4 電極、 5 基板、 10 異方導電マイクロカプ
セル、 11 芯物質、 12 皮膜物質。
面図。 【図3】 本発明における異方導電フィルムの製造説明
図。 【図4】 従来の異方導電材料を用いた電極の接続説明
図。 【図5】 従来の材料による接続トラブル発生を示す説
明図。 【符号の説明】 4 電極、 5 基板、 10 異方導電マイクロカプ
セル、 11 芯物質、 12 皮膜物質。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
H05K 3/36 H05K 3/36 A
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
H01B 1/00 - 1/24
H01B 5/00 - 5/16
Fタームテーマコード(5G301,5
G307)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.使用前には絶縁性を有し、別体の電極間に位置させ
た後に圧力または熱および圧力を作用させることで前記
別体の電極間を結ぶ方向にのみ導電性を生ずる電気接続
用異方導電性粒子の製造方法において、 マイクロカプセル化法により導電性粒子の全表面を電気
的絶縁性物質の皮膜で被覆する工程を備えることを特徴
とする電気接続用異方導電性粒子の製造方法。 2.前記マイクロカプセル化法は、化学的製法あるいは
物理的・機械的製法あるいは物理化学的製法であること
を特徴とする請求項1記載の電気接続用異方導電性粒子
の製造方法。 3.前記化学的製法は、界面重合法あるいはin si
tu重合法あるいは液中硬化被覆法であることを特徴と
する請求項2記載の電気接続用異方導電性粒子の製造方
法。 4.前記物理的・機械的製法は、スプレードライング法
または気中懸濁被覆法または真空蒸着被覆法または静電
的合体法または融解分散冷却法または無機質カプセル化
法であることを特徴とする請求項2記載の電気接続用異
方導電性粒子の製造方法。 5.前記物理化学的製法は、コアセルベーション法、界
面沈殿法であることを特徴とする請求項2記載の電気接
続用異方導電性粒子の製造方法。 6.使用前には絶縁性を有し、別体の電極間に位置させ
た後に圧力または熱および圧力を作用させることで前記
別体の電極間を結ぶ方向にのみ導電性を生ずる電気接続
用異方導電性粒子を、マイクロカプセル化法により導電
性粒子の全表面を電気的絶縁性物質の皮膜で被覆して製
造する工程と、前記電気的絶縁性物質でマイクロカプセ
ル化された電気接続用異方導電性粒子をシート状に成形
する工程を備えることを特徴とする電気接続用異方導電
材料の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP8013076A JP2794009B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 電気接続用異方導電性粒子の製造方法および電気接続用異方導電材料の製造方法 |
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JP8013076A JP2794009B2 (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 電気接続用異方導電性粒子の製造方法および電気接続用異方導電材料の製造方法 |
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