JP2791057B2 - 乾式現像剤 - Google Patents

乾式現像剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は大粒径の熱定着性母体粒子の表面に小粒径の
有機高分子系粒子を埋設したトナーと特定抵抗率の樹脂
コートキャリアとを組合せてなる静電潜像現像用乾式現
像剤に関する。
〔従来技術〕 電子写真感光体、静電記録体等に形成された静電潜像
の現像に用いられる乾式トナーは一般に樹脂を主成分と
し、これに必要に応じて着色剤や磁性粉を添加して構成
されているが、樹脂としては低温で定着できること、定
着性が良いこと等の理由からスチレン樹脂、アクリル樹
脂等軟化点の低い熱可塑性樹脂が使用されている。しか
しこのようなトナーにおいては軟化点が低いため、保存
中或いは使用中、特に高温雰囲気下ではトナー粒子同志
が融着する、いわゆるブロッキングを起こしたり、使用
中、感光体へのトナーのフイルミングやキャリアへのト
ナーのスペントが起こることにより地汚れが発生する等
の欠点があった。
そこで本発明者らはこれらの欠点を改善するために先
に特開昭63-131149号において、熱定着性母体粒子の表
面に、前記母体粒子の軟化点よりも高い軟化点を有する
か、又は実質的に軟化点を有せず、且つ前記母体粒子の
平均粒径よりも小さい平均粒径を有する有機高分子物質
を主体とする小粒子を、小粒子の粒径未満の深さに埋設
被覆したトナーを提案した。
しかしこのような小粒子埋設トナーを、現像剤の長寿
命化、画像ベタ部へのキャリア付着防止等の目的で広く
使われている樹脂コートキャリアと混合して2成分系乾
式現像剤として使用した場合は画像のハーフトーン部の
後端(感光体及び現像スリーブの進行方向が同一の場合
の進行方向に対して後端で、両者の進行方向が逆の場合
は前端となる。)が現像されずにかすれて残る、いわゆ
る白抜けが生じ易いという欠点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は従来技術における以上のような欠点を
除去し、耐ブロッキング性が良好で、低温定着が可能
で、使用中、トナーのフイルミングやスペント化も発生
せず、また地汚れ、キャリア付着及びハーフトーン部後
端の白抜けのない高品質の画像が得られ、しかも長寿命
の2成分系乾式現像剤を提供することである。
〔発明の構成・動作〕
本発明の乾式現像剤は熱定着性母体粒子の表面に、前
記母体粒子の軟化点よりも高い軟化点を有するか、又は
実質的に軟化点を有せず、且つ前記母体粒子の平均粒径
よりも小さい平均粒径を有する有機高分子物質を主体と
する小粒子を、小粒子の粒径未満の深さに埋設被覆した
トナーと、DC1000V印加時の抵抗率が108〜1014Ωcmの樹
脂コートキャリアとを混合してなるものである。
本発明者らは前記提案の小粒子埋設トナーを樹脂コー
トキャリアと組合わせ使用した場合のハーフトーン部後
端の白抜けを防止するため、まずその原因について種々
検討した結果、次の事が判明した。即ち前記小粒子被覆
トナーは表面が有機高分子物質で被覆されているため、
表面抵抗が高くなっている。また樹脂コートキャリアも
芯材表面が樹脂で被覆されているため、同様に表面抵抗
が高くなっている。従ってこれら2種の高抵抗粒子を混
合して作られる現像剤も表面抵抗が高過ぎて白抜け現象
が生じるのである。そこでこれを防止するには小粒子埋
設トナー及び/又は樹脂コートキャリアの抵抗値を低い
方に制御する必要があるが、小粒子被覆トナーの場合は
トナー帯電量の確保、地汚れ防止等のため、高抵抗に維
持する必要がある。そこで本発明者らは樹脂コートキャ
リアの電気的条件について検討した結果、この条件は抵
抗率で108〜1014Ωcm、好ましくは1010〜1013Ωcmの範
囲に維持すればよいことが判明し、本発明に到達した。
なお抵抗率は第1図に示すように、テフロン製容器1内
で2mmの間隔で対向する各々面積20cm2の2つの電極2,2
によって形成されるセル内にサンプル3をあふれる程度
に充填し、その上から500gの加重を1分間かけ、ついで
表面の余分なサンプルをプラスチック平板等で掻き取っ
て平坦化し、更にDC1000Vを1分間かけた時の抵抗を測
定し、更にこの測定値を100倍することにより算出され
る。
本発明現像剤の一方の成分である樹脂コートキャリア
は前述のように抵抗率108〜1014Ωcmの範囲のものであ
る。108Ωcm未満では地汚れ、トナーのフイルミングや
スペント化が発生し、また1014Ωcmを越えると、ハーフ
トーン部後端に白抜けが起こる。なお前記抵抗率範囲に
制御するにはコート膜厚を調整するか、或いはコート膜
中に適当量の導電材料を含有させればよい。
このような樹脂コートキャリアに使用される樹脂とし
ては従来と同様、スチレン〜ブタジエン共重合体、スチ
レン〜アクリルモノマー共重合体、シリコーン樹脂、エ
ポキシ樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、弗
素樹脂等が挙げられる。キャリア芯材としてはFe3O4
γ‐Fe2O3、MnZnフェライト、NiZnフェライト、Baフェ
ライト、Fe、Ni、Co及びそれらの合金等の磁性材料;ガ
ラスビーズ等の粒径10〜500μm程度の粒子が使用され
る。また導電材料としては公知の各種金属、合金、カー
ボンブラック等が使用される。
本発明の樹脂コートキャリアは芯材表面に浸漬塗布、
スプレー塗布等の方法で樹脂及び必要あれば導電材料を
含む溶液又は分散液を所望厚さに塗布することにより製
造できる。
次に本発明現像剤の他方の成分である小粒子埋設トナ
ーについて説明する。
本発明の小粒子埋設トナーにおいて、母体粒子につい
ては軟化点が80℃以下、流出開始温度が110℃以下で、
また平均粒径が5〜25μmであることが好ましい。軟化
点が80℃より高いと、小粒子の被覆率が低くても定着不
良を生じ易い。流出開始温度が110℃を越えると、定着
の際、トナーの粘度が下がらず、小粒子が母体粒子中に
充分に埋設されないため、母体粒子がコピー用紙に接触
し難く、定着不良を起こし易い。また粒径は5μm未満
ではスペントトナーが多くなり、25μmを越えると解像
力が悪くなる傾向がある。
ここで云う軟化点とは高化式フローテスター(島津製
作所)を用いてプランジャーによる10kg/cm2の荷重下及
び昇温速度3℃/分の加熱下にシリンダー内のサンプル
1cm3を直径0.5mm、長さ1mmのノズルより押出した時、
プランジャーが次第に降下し、サンプルが圧縮されてシ
リンダー内の空隙が消失し、外観上、1個の均一な透明
体又は相となる温度である。また流出開始温度とはこの
条件下でサンプルが均一な透明体又は相となってプラン
ジャーの位置に明瞭な変動がなくなってから、再びプラ
ンジャーが降下し始める時の温度である。
一方、小粒子については母体粒子の軟化点より好まし
くは少くとも5℃高い軟化点を有するか、又は実質的に
軟化点を有せず、且つ平均粒径が0.1μm以上、母体粒
子の平均粒径の1/4以下であることが好ましい。軟化点
が母体粒子の軟化点よりも5℃未満の時、又は平均粒径
が0.1μm未満の時は小粒子本来の機能を発揮できず、
耐熱保存性不良や感光体、キャリアへのトナーフィルミ
ングが発生する傾向があるし、又、小粒子を母体粒子に
埋設する際、トナーが凝集を起こし易く、製造が難しく
なる傾向がある。また小粒子の粒径が母体粒子の粒径の
1/4より大きい場合、耐熱保存性は非常に良いものの、
定着の際、小粒子母体粒子に充分に埋設されないため、
定着不良を起こし易い。
更に本発明においては良好な低温定着性と共に充分な
耐ブロッキング性を維持するため、小粒子の被覆率(母
体粒子表面への投影面積として)は母体粒子の表面積の
40〜100%の範囲であることが好ましい。40%未満では
小粒子のブロッキング防止効果が低下する上、製造中も
凝集し易く、また100%を越えると、定着の際、小粒子
が母体粒子中に充分に埋設されないため、定着不良を起
こし易い。
なお小粒子Bの被覆率α(×100%)は下記式により
算出される。
(但しWは母体粒子1個の重量、Wは母体粒子1
個当りの小粒子n個の重量、ρは母体粒子の比重、ρ
は小粒子の比重、kは母体粒子と小粒子の粒径比) 以上のような母体粒子は熱溶融性樹脂又はワックスを
主成分とし、これに必要あれば着色剤及び/又は磁性材
料を添加してなり、主として低温定着、着色等のため使
用される。一方、小粒子は有機高分子物質を主成分と
し、これに必要あれば着色剤及び/又は磁性材料を添加
してなり、主として耐ブロッキング性向上や感光体、キ
ャリア等へのトナーのフィルミング防止及び特に良好な
帯電性確保のため使用される。なお本発明のような2成
分系現像剤用トナーに磁性材料(使用量は1成分磁性ト
ナーに比べて少ない)を含有させると、磁気バイアス効
果が得られ、地汚れに対する余裕度が生じ、その結果、
トナー帯電量を低くできるため、画質が向上するという
利点がある。
母体粒子に使用される材料としては、例えば、ポリス
チレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレ
ン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プ
ロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共
重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル
共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル
酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共
重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エス
テル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレ
ン置換体を含む単一重合体又は共重合体)、塩化ビニル
樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレ
イン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール等の熱
溶融性樹脂や天然又は合成ワックス等のワックス類が挙
げられる。これらは単独又は混合して使用される。
一方、小粒子用の有機高分子物質としては母体粒子の
軟化点に応じて、上記母体用材料の中から選択すること
ができ、また、母体用樹脂としては不適な、軟化点の高
い樹脂や、実質的に軟化点を持たない、例えばシリコー
ン樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物等
も選択使用することができる。
着色剤としてはカーボンブラック、含クロムモノアゾ
染料、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイル
ブルー、クロムイエロー、群青、キノリンイエロー、メ
チレンブルー塩化物、モナストラルブルー、マラカイト
グリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガ
ル、モナストラルレッド、スーダンブラックBM又はそれ
らの混合物等が挙げられる。
また本発明のトナーにおいては帯電性を改良するた
め、その表面又は小粒子の表面に下記一般式で示される
ような含弗素シラン化合物を被覆することができる。
一般式 X−Yn−SiRmCl(3-m) (但しnは0又は1、mは0,1,2又は3、Xは弗素原
子を含む炭素数1〜6のアルキル基、Yはフェニレン又
はSO3基、Rは水素、又は炭素数1〜5のアルキル基又
はアルコキシ基を表わす。) このような含弗素シラン化合物の具体例としては下記
のものが挙げられる。
(5)CF3CF2CH2CH2CH2Si(OC2H5)3 (6)CF3CH2CH2Si(OCH3)3 (7)CF3CF2CF2CF2Si(C2H5)3 (8)CF3CF2CF2CF2CF2CH2SiCl3 (9)CF3CF2CF2CF2CH2CH2SiCl3 (10)CF3CF2CF2CH2SiCl3 (11)CF3CF2SiCl3 (12)CH(F)2CH2CH2CH2SiCl3 (13)CF3CH2SiCl3 (14)CF3CF2CF2CF2CF2CH2Si(CH3)Cl2 (15)CF3CF2CF2CF2CH2CH2Si(OCH3)Cl2 (16)CF3CF2CF2CF2CH2CH2Si(OCH3)2Cl (17)CF3CF2CF2CF2CF2CH2Si(C2H5)Cl2 (18)CF3CF2CF2CH2CH2Si(OC2H5)2Cl (19)CF3CF2CF2CH2CH2Si(OCH3)(CH3)Cl (20)CF3CF2CF2CF2CH2CH2Si(CH3)Cl2 (21)CF3CH2CH2CH2Si(CH3)2Cl (33)CF3SO3Si(OC2H5)3 (34)CF3SO3Si(CH3)3 (35)CF3SO3Si(C2H5)3 なおこれら含弗素シラン化合物の使用量は小粒子又は
小粒子埋設トナーの全表面を被覆する程度であればよ
い。また被覆法としては通常、スプレー塗布、浸漬塗布
等の方法が採用される。
更に本発明のトナーには流動性改質等のため、シリ
カ、アルミナ、酸化チタン等の微粉末を添加混合するこ
とができる。
本発明のトナーは基本的には母体粒子をこの粒子の軟
化点付近の温度に加熱、軟化させ、これに小粒子を加え
て攪拌、混合することにより母体粒子の表面に小粒子が
埋設された状態で得られるが、その埋設深さは良好な定
着を行なう必要から、攪拌条件や加熱温度等により小粒
子の平均粒径未満に制御される。
以上のような本発明のトナーは前述のような樹脂コー
トキャリアと混合して2成分系乾式現像剤として使用さ
れる。
以下に本発明を実施例によって説明する。なお部及び
%は全て重量基準である。また実施例中の耐ブロッキン
グ性、定着性及びハーフトーン部後端白抜けの評価方法
は次の通りである。
耐ブロッキング性(mm): 内径25mm、高さ70mmのガラスビンにトナー10gを入
れ、55℃の恒温槽中に24時間放置後、JIS-K2530の針入
度計で針入度を調べる。
定着性〔定着下限温度(℃)として〕: 定着ローラー:テフロン被覆ローラー、ニップ巾:6m
m、線速120mm/secの定着条件で定着ローラー温度を変化
させてトナーをコピー用紙上に定着した時、クロックメ
ーターでの定着率が70%に達する温度を調べる。
ハーフトーン部後端白抜け: 濃度0.30で、面積10mm×10mmの正方形のハーフトーン
画像を有するオリジナルをコピーし、得られたコピーの
ハーフトーン画像後端部分に白抜けが生じたかどうかを
調べる。
実施例1 スチレン 90部 2−エチルヘキシルアクリレート 5部 n−ブチルメタアクリレート 5部 t−ブチルメルカプタン 1.5部 1.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液 200部 過硫酸アンモニウム(重合開始剤) 0.2部 よりなる混合物をN2雰囲気中、60℃で30時間乳化重合
させ、得られた樹脂微粒子(分散状態で得られる)を充
分洗浄した後、スプレードライヤーを使用して入口温度
130℃、出口温度70℃で乾燥して平均粒径0.5μmの小粒
子を作った。このものの軟化点は120℃、流出開始温度
は160℃であった。
一方、ポリエステル樹脂90部及びカーボンブラック10
部を混練、粉砕、分級して平均粒径12μmの母体粒子を
作った。このものの軟化点は62℃、流出開始温度は78℃
であった。
次に前記小粒子と母体粒子とを1.07/10の重量比で混
合し、これを62℃の雰囲気中で1時間攪拌した。
得られた小粒子埋設トナーにおける小粒子の被覆率は
ρ=1.10g/cm3、ρ=1.20g/cm3から約70%であっ
た。このトナーを走査型電子顕微鏡で観察したところ、
小粒子が母体粒子表面に埋設していた。またこのトナー
の耐ブロッキング性は26mmで非常に良好であった。
次に平均粒径100μmの球状フェライトに、カーボン
ブラック(ライオン・アクゾ社製ケッチェンブラックEC
-DJ600)を3.0%含むシリコーン樹脂で1μm厚にコー
トして樹脂コートキャリアを作成した。このキャリアの
抵抗率はDC1000Vの印加電圧で2.3×1011Ωcmであった。
引続きこの樹脂コートキャリア100部を前記小粒子埋
設トナー3部と混合して2成分系乾式現像剤を作り、定
着性(定着下限温度)を調べたところ、110℃と良好な
低温定着性を示した。なおこの現像剤中のトナーの初期
帯電量は−20.3μc/gであった。
またこの現像剤を市販の普通紙複写機(リコー社製FT
6080)にセットし、オリジナルをコピーしたところ、地
汚れ、ハーフトーン部後端の白抜け、キャリア付着のい
ずれもない高品質の画像が得られた。
更に10万枚の連続コピーテストを行なったところ、ト
ナーの帯電量は10万枚コピー後も−19.6μc/gと殆ど初
期と変らず、また画質も初期の高品質が維持された。ま
た感光体表面へのトナーフィルミングも全く認められな
かった。
比較例1 カーボンブラックを除いた他は実施例1と同じ方法で
樹脂コートキャリアを作った。このキャリアの抵抗率は
1000Vの印加電圧で3.2×1016Ωcmあった。
以下この樹脂コートキャリアを用いて実施例1と同様
にして2成分系乾式現像剤を作り、同様にオリジナルの
コピーを行なったところ、ハーフトーン部後端に約3mm
巾の白抜けが生じた。
比較例2 シリコーン樹脂中のカーボンブラック含有量を8.0%
に変えた他は実施例1と同じ方法で樹脂コートキャリア
を作った。このキャリアの抵抗率は50V以上の印加電圧
で絶縁破壊を起こしたため、測定できなかった。
以下この樹脂コートキャリアを用いて実施例1と同様
にして2成分系乾式現像剤を作り、同様にオリジナルの
コピーを行なったところ、白抜けは生じなかったもの
の、画像ベタ部へのキャリア付着及び地汚れが生じた。
比較例3 シリコーン樹脂中のカーボンブラック含有量を5.0%
に変えた他は実施例1と同じ方法で樹脂コートキャリア
を作った。このキャリアの抵抗率は1000Vの印加電圧で
2.6×107Ωcmであった。
以下この樹脂コートキャリアを用いて実施例1と同様
にして2成分系乾式現像剤を作り、同様にオリジナルの
コピーを行なったところ、白抜けは生じなかったが、地
汚れが生じた。
実施例2 平均粒径100μmの球状フェライトにポリメチルメタ
クリレートを0.12μm厚にコートして樹脂コートキャリ
アを作った。このキャリアの抵抗率は1000Vの印加電圧
で1.7×1012Ωcmであった。
以下この樹脂コートキャリアを用いて実施例1と同様
にして2成分系乾式現像剤(トナーの帯電量−15.8μc/
g)を作り、同様にオリジナルのコピーを行なったとこ
ろ、地汚れ、ハーフトーン部後端の白抜け、キャリア付
着のいずれもない高品質の画像が形成された。引続き10
万枚の連続コピーテストを行なったところ、トナー帯電
量は−14.7μc/gと初期と殆ど変らず、また画質も初期
の高品質が維持された。また感光体表面へのトナーフィ
ルミングも全く認められなかった。
比較例4 コート膜厚を0.8μmとした他は実施例2と同じ方法
で樹脂コートキャリアを作った。このキャリアの1000V
印加時の抵抗率は6.7×1014Ωcmであった。
以下この樹脂コートキャリアを用いて実施例1と同様
にして2成分系乾式現像剤を作り、同様にオリジナルの
コピーを行なったところ、地肌汚れやキャリア付着は発
生しなかったもののハーフトーン部の後端に約2mm巾の
白抜けが生じた。
以上の結果を下表にまとめて示す。
〔発明の作用効果〕 本発明の2成分系乾式現像剤は以上のような小粒子埋
設トナーと特定の抵抗率を有する樹脂コートキャリアと
を組合わせたので、耐ブロッキング性が良好で、低温定
着が可能で、使用中、トナーのフィルミングやスペント
化も発生せず、また地汚れ、キャリア付着、ハーフトー
ン部後端の白抜けのない高品質の画像が得られ、しかも
長寿命である等の特長を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の乾式現像剤に用いられる樹脂コートキ
ヤリアの抵抗値測定用セルの斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−83029(JP,A) 特開 昭63−2075(JP,A) 特開 昭56−50337(JP,A) 特開 平1−126660(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱定着性母体粒子の表面に、前記母体粒子
    の軟化点よりも高い軟化点を有するか、又は実質的に軟
    化点を有せず、且つ前記母体粒子の平均粒径よりも小さ
    い平均粒径を有する有機高分子物質を主体とする小粒子
    を、小粒子の粒径未満の深さに埋設被覆したトナーとDC
    1000V印加時の抵抗率が108〜1014Ωcmの樹脂コートキャ
    リアとを混合してなる乾式現像剤。
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