JP3942145B2 - 乾式二成分現像剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電潜像現像剤用キャリアに関し、より詳細には、電子写真、静電記録などの静電潜像を現像するための乾式2成分現像剤及びその現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トナーを用いて静電潜像を現像する方法としては、カスケード現像法(米国特許第2618552号参照)や磁気ブラシ現像法(米国特許第2874063号参照)が知られている。このいずれの方法においても二成分系乾式現像剤が用いられている。
この二成分系乾式現像剤は、比較的大きなキャリア粒子表面上に微小なトナー粒子が両粒子の摩擦により発生した電気力により保持されており、静電潜像に接近すると静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対する該潜像方向への吸引力がトナー粒子とキャリア粒子間の結合力に打ち勝ってトナー粒子は静電潜像上に吸引付着されて静電潜像が可視化されるものである。そして、現像剤は、現像によって消費されたトナーを補充しながら反復使用される。
【0003】
この場合トナー粒子は必ず光導電体上の所望の像領域へ優先的に引きつけられるような正確な帯電性及び電荷の大きさを有していなければならない。またキャリアは長期間の使用中、常にトナー粒子を所望とする極性でかつ充分な帯電量に摩擦帯電しなければならない。しかしながら従来の現像剤は、粒子間の衝突又は粒子と現像機構との衝突等の機械的衝突又は、これらによる発熱によって、トナー粒子の一部はキャリア粒子の表面に物理的に付着して膜を形成する性質がある。このような事態になると、キャリア粒子表面上にトナーがしだいに蓄積され、キャリア粒子とトナー粒子との間の摩擦帯電がトナー同士の摩擦帯電に置換されてしまい、現像剤全体の摩擦帯電特性が劣化し、ひいてはコピー画像の地肌部にトナーが多数付着するといういわゆる地汚れの現象が生じ、コピー品質が低下することとなる。また、キャリア表面に対するトナー膜の形成がひどくなると現像剤全体を交換しなければならなくなり、コスト増につながる欠点となっている。
【0004】
このようなスペントを防止するため、従来からキャリア表面に種々の樹脂を被覆する方法が提案されているが、いまだ満足のいくものは得られていない。例えば、スチレン・メタクリレート共重合体、スチレン重合体等の樹脂で被覆されたキャリアは、帯電特性は優れているが、表面の臨界表面張力が比較的高く、繰り返し複写するうちにやはりスペント化が起こるため、現像剤としての寿命がそれほど長くない。また、四フッ化エチレン重合体を被覆したキャリアは表面張力が低いためトナーのスペント化は起きにくいが四フッ化エチレン重合体が摩擦帯電系列において最も負側に位置していることからトナーを負極性に帯電しようとする場合には用いることができない。
【0005】
また低表面張力を持つものとしてシリコーン樹脂含有の被覆層でコートしたキャリアが提案されている。例えば、不飽和シリコーン樹脂とオルガノシリコーン、シラノール等をスチレン・アクリル樹脂と混合してキャリア表面を被覆したもの(米国特許第3562533号)、ポリフェニレン樹脂とオルガノシリコンターポリマー樹脂とで表面を被覆されたキャリア(米国特許第3847127号)、シリコーン樹脂と正帯電特性を有する窒素含有樹脂とを含有するコート層で被覆されたキャリア(特開昭55−127567号)及び樹脂変性シリコーン樹脂で表面を被覆されたキャリア(特開昭55−157751号)等が挙げられる。
【0006】
以上のように、樹脂被覆キャリアにすることによって耐スペント性は向上するが、キャリアが高抵抗となるのでエッジ効果が生じやすく広い黒領域、中間調領域の再現性が悪いという欠点がある。また、トナー脱離時のカウンターチャージも過大となるので静電現像による非画像部へのキャリア付着が発生し易くなる。特にこの現象は高バイアス時に顕著に発生する。この欠点を解決するために被覆層中にカーボンブラック等の導電性を有する物質を混在させることが提案されている。例えば、多孔性カーボンブラックと樹脂とを主成分とする材料で被覆したもの(特開昭56−75659号)及びカップリング処理したカーボンブラックを含有したシリコーン樹脂で被覆したもの(特開昭62−182759号)等が挙げられる。
【0007】
近年、複写機、プリンターの小型化に伴い、現像部の小型化が進んできた。従って、現像部内で現像剤が受ける攪拌ストレスも大きくなり、また、大量コピー時でも少量コピー時においても安定したコピー品質を要求されてきていることから、現像剤に要求される品質が更に高まってきた。キャリア被覆層には、シリコーン樹脂を、カーボンブラック、シランカップリング剤等を主に使用することが多いが、その使用比率や架橋条件により、キャリアの帯電特性が決定される。しかも、その条件によって初期帯電量は同じであっても、複写機で実際に使用した場合の現像剤帯電レベルは低下したり、上昇してしまい、低下する場合は、トナー飛散や地汚れの悪化という問題を引き起こし、逆に上昇する場合は経時での画像濃度低下という問題を引き起こしていた。
【0008】
また、トナーには帯電量及び流動性をコントロールする目的で添加剤を添加している。この添加剤は主に無機微粒子が多く使用されているが、その中でもシリカ微粒子が一般的に広く使われている。また、最近は、トナー帯電量の環境変動を抑制する為にチタニアも多く使用されている。これらの無機微粒子を2種類以上使用するのが一般的であるが、このチタニアの添加比率を増やすことで環境変動を抑制することは出来ても、逆にキャリアに対しては逆極性を示す材料である為、帯電量を低下させる働きをする。このような逆極性の帯電の立上りは一般的に遅い為、トナーとキャリアの短時間の接触による摩擦では帯電量に与える影響は小さいが、キャリアとの接触時間が長くなってくると帯電量が低下する傾向が発現する。このようなトナーと前記の経時で帯電量が低下するキャリアが組み合わさると、更にトナー飛散や地汚れに対して余裕度が無くなるという不具合が生じる。
【0009】
更に、環境保全、省エネルギーの観点から、近年は転写後感光体上に残ったトナーをクリーニング後再利用するといった、いわゆる、リサイクルトナー機構を有する現像装置が主流となってきている。リサイクルトナーは一度現像プロセスにおいて種々のストレスを受けている為、特にトナー母体粒子表面に添加している無機微粒子の添加状態が初期トナーとは異なり、脱落、埋没してしまっていることが多い。この様な添加剤の状態のトナーは、初期トナーに比較してトナーそのものの帯電能力が低下している。従って、上記リサイクルトナーが再び現像部内でキャリアと接触したとしても、現像剤としては初期の帯電能力は有していない為、キャリアの帯電能力によっては、トナー飛散や地汚れの悪化を招くといった問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、トナー飛散や地汚れの悪化、画像濃度低下を抑えた乾式二成分現像剤及び現像方法を提供することをその課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記問題を解決するため鋭意検討した結果、キャリア初期帯電量とキャリアに強制ストレスを与えた後の帯電量の関係をある範囲に規定することで上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達することができた。
【0012】
即ち、本発明の課題解決手段としては、以下のものが挙げられる。
(1)感光体をクリーニングする手段と、このクリーニング手段により感光体から分離されたトナーを現像剤としてリサイクルする機構を有し、該リサイクルされたトナーを含む現像剤を坦持する磁気ロールを感光体の移動方向と同一方向に移動させて現像する現像方法に使用する乾式二成分現像剤であって、該現像剤はキャリアとトナーとを含み、該記トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御材及び添加剤として無機微粒子を含むものであり、前記キャリアは、少なくともシリコーン樹脂、シランカップリング剤及び導電性微粒子を含む被覆層を有するものであり、該キャリアと該トナーを攪拌したときの帯電量が下記式(3)及び(4)を満足することを特徴とする乾式二成分現像剤。
【数8】
Qa(Ts)/Qi(Ts)+0.0085Qi(Ts)≧1.1 (3)
Qa(Ts)/Qi(Ts)+0.0085Qi(Ts)≦1.5 (4)
(前式中、
Qi(Ts):該キャリアと該トナーをTs分間一定ストレス下で攪拌した時のキャリア帯電量の絶対値
但し、20≦Qi(Ts)≦40
Qa(Ts):該キャリアに該トナーとの強制攪拌ストレスを与え、ブローオフした後に得られたキャリアを、再度と該トナーとTs分間一定ストレス下で攪拌した時のキャリア帯電量の絶対値
Ts:該キャリアと該トナーを一定ストレス下で攪拌した時の飽和帯電量に達する迄の時間である)
(2)該キャリアと該トナーを一定ストレス下で攪拌したときの該キャリア帯電量が下記式(5)を満足することを特徴とする上記(1)記載の乾式二成分現像剤。
【数9】
0.8<Qi(Ts)/Qi(Ts/10) (5)
(前式中、
Qi(Ts/10):該キャリアと該トナーをTs/10分間一定ストレス下で攪拌したときのキャリア帯電量の絶対値である)
(3)キャリア被覆材中の導電性微粒子として、少なくともカーボンブラックを含有し、且つ、被覆樹脂に対する含有率が3%以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の乾式二成分現像剤。
(4)該トナーの無機微粒子が少なくとも2種類以上の無機微粒子からなり、無機微粒子の一つとしてチタニアを含むことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1に記載乾式二成分現像剤。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。前記でいう「強制ストレスを与える方法」とは、複写機現像部内に所定量の現像剤をいれて、空回し(トナーが補給されない状態で攪拌)を1時間することをいう。従って、該現像剤を使用する複写機、プリンターの現像部を使用する。また、トナーとキャリアを一定ストレスで攪拌する方法は、小型のターブラミキサ等で仕込量、回転数を一定にして攪拌することをいう。強制ストレスを与えトナーをブローオフした後に得られたキャリアの飽和帯電量と初期キャリアの飽和帯電量の比と初期キャリアの飽和帯電量の関係が(3)式を満たさない場合、トナー飛散、地汚れの悪化が見られた。特に、1日にコピー枚数が非常に少なく間欠的に使用される時、現像剤の帯電量が経時で低下していき、トナー飛散や地汚れの悪化を引き起こす。
【0014】
逆に、強制ストレスを与えトナーをブローオフした後に得られたキャリアの飽和帯電量と初期キャリアの飽和帯電量の比と初期キャリアの飽和帯電量の関係が(4)式を満たさない場合、特に、1日のコピー枚数が非常に多く連続的に使用される時、現像剤の帯電上昇に伴う画像濃度の低下が生じ、安定した画像濃度でのコピーが困難となってくる。即ち、間欠少量コピー時でも連続大量コピー時でも安定したコピー品質を得るには、これら帯電量の関係に最適な領域が存在することを示している。また、キャリアとトナーを、初期飽和帯電量を測定する時と同じ攪拌ストレスで攪拌した時に、飽和帯電量に達する迄に要する攪拌時間の1/10の攪拌時間で得られる帯電量が飽和帯電量よりも高くなりすぎると、実際の複写機現像部内で次のような現象が起こる。例えば連続で多量のコピーをした場合、新しいトナーが消費される迄の時間が短くなり、現像剤の帯電量が上昇していき、十分な画像濃度を得られなくなってしまう。逆に、一日のコピー枚数が非常に少ない場合、新しいトナーの補給が殆ど無い状態で現像部の強い攪拌を受ける為、トナー添加剤の埋没、脱離により初期飽和帯電量よりも低い帯電量となってしまう。その結果、トナー飛散や地汚れの悪化といった結果を招く。更に、これらの現象は、経時でキャリアがストレスを受けた後の方が顕著に起こる。従って、攪拌時間に対して帯電量低下を示す現像剤は、特に式(3)及び式(4)を満足することが重要となってくる。
【0015】
キャリア被覆樹脂中の導電性微粒子がカーボンブラックであり、その被覆樹脂に対する含有率が3%以下の場合前途の現象が発現し易く問題となってくる。
更に、トナーに添加する無機微粒子を少なくとも2種類以上使用し、無機微粒子の一つとしてチタニアを含むことにより、環境変動によるトナーの帯電量変動を小さくすることができるため好ましい。
【0016】
本発明に用いる芯材の平均粒径としては30〜100μmの従来から公知の磁性体が使用され、例えば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属やマグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金あるいは化合物等が挙げられる。ところで、キャリアはその磁気特性で現像スリーブに内蔵されたマグネットローラーによって影響を受け、現像剤の現像特性及び搬送性に大きく影響を及ぼすものである。
【0017】
キャリアの飽和磁化が50〜90emu/gのとき、特にカラー複写においては画像の均一性や階調再現性にすぐれ好適である。飽和磁化が90emu/g(3000エルステッドの印加磁場に対し)を超える場合であると、現像時感光体上の静電潜像に対向した現像スリーブ上のキャリアとトナーにより構成されるブラシ状の穂立ちが固く締った状態となり、階調性や中間調の再現が悪くなる。また、50emu/g未満であると、トナー及びキャリアを現像スリーブ上に良好に保持することが困難になり、小粒径キャリア/小粒径トナーで構成される現像剤を使用する場合、特にキャリア付着やトナー飛散が悪化するという問題点が発生しやすくなる。
【0018】
キャリアの残留磁化及び保磁力が高すぎると現像器内の現像剤の良好な搬送性が妨げられ、画像欠陥としてカスレやベタ画像中での濃度不均一等が発生しやすくなり、現像能力を低下せしめるものとなる。それゆえ、現像性を維持するためには、その残留磁化が10emu/g以下、好ましくは5emu/g以下、より好ましくは実質上0であり、保磁力が40エルステッド以下(3000エルステッド、印加磁場に対し)、好ましくは30エルステッド以下、より好ましくは10エルステッド以下であることが重要である。これらの点を考慮した場合、コア材料としては、フェライトを使用するのが好ましい。
【0019】
本発明に用いられる被覆樹脂としては、一般的な熱硬化型シリコーン樹脂を使用する。
キャリア抵抗の調整等の目的で、被覆層中に微粉末を添加するが、被覆層中に分散される微粉末は、0.01〜5.0μm程度の粒径のものが好ましい。
【0020】
さらにキャリア帯電特性を調整する目的及び被覆層と磁性体粒子との接着性を向上させる等の目的で、カップリング剤、特にシランカップリング剤を用いることができる。例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン(以上、トーレ・シリコン社製)、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1.3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド(以上チッソ社製)等が挙げられる。
【0021】
本発明におけるトナーとしては、従来の公知の方法を用いて作製したものを広く用いることができる。具体的には、結着樹脂、着色剤及び極性制御剤よりなる混合物を、熱ロールミルで溶融混練した後、冷却固化せしめ、これを粉砕分級して得られる。具体的には、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤、必要に応じて任意の添加物などから構成される。本発明に使用することのできるトナーとしては、重量平均粒径が6〜10μmの範囲であるが、トナーの重量平均粒径は、種々の方法によって測定できる。本発明では具体的には、例えばコールターカウンターを使用する方法を挙げることができる。
【0022】
上述の測定に使用することのできるコールターカウンターとしては具体的にはコールターカウンターII型(コールター社製)を挙げることができ、得られた結果は例えば個数分布,体積分布と言った特性について解析される。この際に使用する電解液としては1級塩化ナトリウムを使用して調節した1%塩化ナトリウム水溶液を挙げることができる。具体的測定例については後述するものとする。
【0023】
トナー用結着樹脂としては、従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたものの全てが適用される。具体的には、ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタリン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、これらは、単独であるいは2種以上混合して使用される。
【0024】
着色剤としては、トナー用として公知のものがすべて使用できる。黒色の着色剤としては、例えばカーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等が使用できる。シアンの着色剤としては、例えばフタロシアニンブルー、メチルレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使用できる。マゼンタの着色剤としては、例えばローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等が使用できる。イエローの着色剤としては、例えばクロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等が使用できる。
【0025】
トナーに効率的な帯電付与を与えるために、少量の帯電付与剤、例えば染顔料、極性制御剤などを含有することができる。極性制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr又はFe等の金属錯体、有機染料、四級アンモニウム塩等がある。
また、トナー用の添加剤として、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等が一般的なものとして挙げられるが、特に限定するものではない。
【0026】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。
【0027】
(トナーA1の作製)
ポリエステル樹脂 81.5部
スチレン−メチルアクリレート共重合体 20部
カルナウバワックス 5部
カーボンブラック 8部
含金属モノアゾ染料 1.0部
これらの混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、9.5μmの粒径の分級トナーを得た。この分級品100部に対し、シリカ微粒子0.7部 チタニア微粒子0.3部をヘンシェルミキサーで1500rpm添加混合し、トナーA1を得た。
【0028】
(トナーA2の作製)
ポリエステル樹脂 81.5部
スチレン−メチルアクリレート共重合体 20部
カルナウバワックス 5部
カーボンブラック 8部
含金属モノアゾ染料 0.5部
これらの混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、9.5μmの粒径の分級トナーを得た。この分級品100部に対し、シリカ微粒子0.7部、チタニア微粒子0.3部をヘンシェルミキサーで1500rpm添加混合し、トナーA2を得た。
【0029】
(トナーA3の作製)
ポリエステル樹脂 81.5部
スチレン−メチルアクリレート共重合体 20部
カルナウバワックス 5部
カーボンブラック 8部
含金属モノアゾ染料 2.0部
【0030】
これらの混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、9.5μmの粒径の分級トナーを得た。この分級品100部に対し、シリカ微粒子0.7部チタニア微粒子0.3部をヘンシェルミキサーで1500rpm添加混合し、トナーA3を得た。
【0031】
(トナーA4の作製)
ポリエステル樹脂 81.5部
スチレン−メチルアクリレート共重合体 20部
カルナウバワックス 5部
カーボンブラック 8部
サリチル酸亜鉛 1.0部
これらの混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、9.5μmの粒径の分級トナーを得た。この分級品100部に対し、シリカ微粒子0.7部 チタニア微粒子0.3部をヘンシェルミキサーで1500rpm添加混合し、トナーA4を得た。
【0032】
(トナーA5の作製)
ポリエステル樹脂 81.5部
スチレン−メチルアクリレート共重合体 20部
カルナウバワックス 5部
カーボンブラック 8部
含金属モノアゾ染料 0.5部
これらの混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、9.5μmの粒径の分級トナーを得た。この分級品100部に対し、シリカ微粒子0.6部チタニア微粒子0.4部をヘンシェルミキサーで1500rpm添加混合し、トナーA5を得た。
【0033】
(キャリアC1の作製)
シリコーン樹脂(20%) 100部
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
1.0部
カーボンブラック 0.1部
トルエン 60部
これらの処方をホモミキサーで20分分散して被覆層形成液を調製した。これを重量平均粒径のフェライト1000部(体積平均粒径55μm、飽和磁化72emu/g)の表面に、流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成したた後、電気炉にて焼成してキャリアを作製した。
【0034】
(キャリアC2の作製)
シリコーン樹脂(20%) 100部
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
1.0部
カーボンブラック 0.5部
トルエン 60部
これらの処方をホモミキサーで20分分散して被覆層形成液を調製した。これを重量平均粒径のフェライト1000部(体積平均粒径55μm、飽和磁化72emu/g)の表面に、流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成したた後、キャリアC1よりも10℃低い焼成温度にて焼成してキャリアC2を作製した。
【0035】
(キャリアC3の作製)
シリコーン樹脂(20%) 100部
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
1.0部
カーボンブラック 0.1部
トルエン 60部
これらの処方をホモミキサーで20分分散して被覆層形成液を調製した。これを重量平均粒径のフェライト1000部(体積平均粒径55μm、飽和磁化72emu/g)の表面に、流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した後、キャリアC1よりも15℃高い焼成温度にて焼成してキャリアC3を作製した。
【0036】
(キャリアC4の作製)
シリコーン樹脂(20%) 100部
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
1.0部
カーボンブラック 0.1部
トルエン 60部
これらの処方をホモミキサーで20分分散して被覆層形成液を調製した。これを重量平均粒径のフェライト1000部(体積平均粒径55μm、飽和磁化72emu/g)の表面に、流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した後、キャリアC1よりも15℃低い焼成温度にて焼成してキャリアC4を作製した。
【0037】
(現像剤の作製)
トナー5部とキャリア95部をターブラーミキサにて50rpm、15分間攪拌混合し、二成分現像剤を得た。
【0038】
実施例1
トナーA1とキャリアC1を用いて現像剤D1を作製した。作製した現像剤D1を攪拌停止後、直ちにブローオフ装置で帯電量を測定した。
(強制ストレス下で攪拌した後の帯電量測定)
また、現像剤D1をリコー製複写機imagioMF250改造機の現像ユニットに所定量入れ、トナー補給をカットした状態で現像部のみ1時間空回しをした後、直ちに、トナーをエアーで完全にブローして得られたキャリアをキャリアC1の代わりに用いた以外は、現像剤D1を作製と同一条件で攪拌混合し、同一条件で帯電量を測定した。
【0039】
(画像評価)
上記のように作製した現像剤D1を(株)リコー製複写機imagioMF250改造機にて現像を行い、トナー飛散、地肌汚れ、画像濃度を評価した。トナー飛散及び地汚れは50枚/日のコピー枚数で1000枚通紙した時状態を評価した。又、画像濃度評価は、5000枚/日で初期及び100K枚(100000枚)ラン後の、画像濃度を評価した。画像濃度及び地肌汚れは程度によってランク付けを行い、○を合格レベル、△を許容レベル、×許容不可レベルとした。結果を表2に示す。
【0040】
実施例2
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA5、C1にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0041】
実施例3
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA3、C1にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0042】
実施例4
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA1、C3にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0043】
実施例5
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA1、C4にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0044】
実施例6
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA1、C2にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0045】
実施例7
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA2、C1にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0046】
比較例1
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA6、C3にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0047】
比較例2
実施例1のトナーとキャリアをそれぞれA3、C2にした以外は実施例1と同様に作製、評価した。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、前表1に示したように、コピー条件によらず安定した画像品質を提供できる乾式二成分現像剤及び該乾式二成分現像剤を使用した現像方法を提供することができる。
Claims (4)
- 感光体をクリーニングする手段と、このクリーニング手段により感光体から分離されたトナーを現像剤としてリサイクルする機構を有し、該リサイクルされたトナーを含む現像剤を坦持する磁気ロールを感光体の移動方向と同一方向に移動させて現像する現像方法に使用する乾式二成分現像剤であって、該現像剤はキャリアとトナーとを含み、該記トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電制御材及び添加剤として無機微粒子を含むものであり、前記キャリアは、少なくともシリコーン樹脂、シランカップリング剤及び導電性微粒子を含む被覆層を有するものであり、該キャリアと該トナーを攪拌したときの帯電量が下記式(3)及び(4)を満足することを特徴とする乾式二成分現像剤。
Qi(Ts):該キャリアと該トナーをTs分間一定ストレス下で攪拌した時のキャリア帯電量の絶対値
但し、20≦Qi(Ts)≦40
Qa(Ts):該キャリアに該トナーとの強制攪拌ストレスを与え、ブローオフした後に得られたキャリアを、再度と該トナーとTs分間一定ストレス下で攪拌した時のキャリア帯電量の絶対値
Ts:該キャリアと該トナーを一定ストレス下で攪拌した時の飽和帯電量に達する迄の時間である) - キャリア被覆材中の導電性微粒子として、少なくともカーボンブラックを含有し、且つ、被覆樹脂に対する含有率が3%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の乾式二成分現像剤。
- 該トナーの無機微粒子が少なくとも2種類以上の無機微粒子からなり、無機微粒子の一つとしてチタニアを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載乾式二成分現像剤。
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