JP2704008B2 - 静電荷像現像用磁性トナー - Google Patents

静電荷像現像用磁性トナー

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JP2704008B2
JP2704008B2 JP1269581A JP26958189A JP2704008B2 JP 2704008 B2 JP2704008 B2 JP 2704008B2 JP 1269581 A JP1269581 A JP 1269581A JP 26958189 A JP26958189 A JP 26958189A JP 2704008 B2 JP2704008 B2 JP 2704008B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は電子写真法、静電記録法などに用いられる磁
性トナーに関する。
〔背景技術〕
従来電子写真法としては米国特許第2,297,691号明細
書、特公昭42−23910号公報(米国特許第3,666,363号明
細書)及び特公昭43−24748号公報(米国特許第4,071,3
61号明細書)等に記載されている如く、多数の方法が知
られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の
手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜
像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて、
紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力等
により定着し、複写物を得るものである。
静電潜像をトナーを用いて可視像化する現像方法も種
々知られている。例えば米国特許第2,874,063号明細書
に記載されている磁気ブラシ法、同第2,618,552号明細
書に記載されているカスケード現像法及び同第2,221,77
6号明細書に記載されているパウダークラウド法、フア
ーブラシ現像法、液体現像法等、多数の現像法が知られ
ている。これらの現像法において、特にトナー及びキヤ
リヤーを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カス
ケード法、液体現像法などが広く実用化されている。こ
れらの方法はいずれも比較的安定に良画像の得られる優
れた方法であるが、反面キヤリヤーの劣化、トナーとキ
ヤリヤーの混合比の変動という2成分現像剤にまつわる
共通の欠点を有する。
かゝる欠点を回避するため、トナーのみよりなる1成
分系現像剤を用いる現像方法が各種提案されているが、
中でも、磁性を有するトナー粒子より成る現像剤を用い
る方法に優れたものが多い。
米国特許第3,909,258号明細書には電気的に導電性を
有する磁性トナーを用いて現像する方法が提案されてい
る。これは内部に磁性を有する円筒状の導電性スリーブ
上に導電性磁性トナーを支持し、これを静電像に接触せ
しめ現像するものである。この際、現像部において、記
録体表面とスリーブ表面の間にトナー粒子により導電路
が形成され、この導電路を経てスリーブよりトナー粒子
に電荷が導かれ、静電像の画像部との間のクーロン力に
よりトナー粒子が画像部に付着して現像される。この導
電性磁性トナーを用いる現像方法は従来の2成分現像方
法にまつわる問題点を回避した優れた方法であるが、反
面トナーが導電性であるため、現像した画像を、記録体
から普通紙等の最終的な支持部材へ静電的に転写する事
が困難であるという欠点を有している。
静電的に転写をする事が可能な高抵抗の磁性トナーを
用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分極を利用し
た現像方法がある。しかし、かゝる方法は本質的に現像
速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得られない等の
欠点を有しており、実用上困難である。
高抵抗の磁性トナーを用いるその他の現像方法とし
て、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒子とスリーブ等と
の摩擦等によりトナー粒子を摩擦帯電し、これを静電像
保持部材に接触して現像する方法が知られている。しか
しこれらの方法は、トナー粒子と摩擦部材との接触回数
が少なく摩擦帯電が不十分となり易い、帯電したトナー
粒子はスリーブとの間のクーロン力が強まりスリーブ上
で凝集し易い、等の欠点を有しており、実用上困難であ
った。
ところが、特開昭55−18686号公報等において、上述
の欠点を除去した新規な現像方法が提案された。これは
スリーブ上に磁性トナーをきわめて薄く塗布し、これを
摩擦帯電し、次いでこれを静電像にきわめて近接して現
像するものである。この方法は、磁性トナーをスリーブ
上にきわめて薄く塗布する事によりスリーブとトナーの
接触する機会を増し、十分な摩擦帯電を可能にした事、
磁力によってトナーを支持し、かつ磁石とトナーを相対
的に移動させる事によりトナー粒子相互の凝集をとくと
ともにスリーブと十分に摩擦せしめている事、トナーを
磁力によって支持し又これを静電像に接する事なく対向
させて現像する事により地カブリを防止している事等に
よって優れた画像が得られるものである。
かかる現像方式は複写機だけでなく、プリンターの現
像部としても用いられ、巾広い記録機器に使われてい
る。特にこの方式は、現像器を小さく、シンプルに軽く
できるため、高速機はもちろん、特に小型機、パーソナ
ル機にその威力を発揮する。しかしながら、パーソナル
機の普及にともない従来あまりなかった使われ方が多く
なってきた。それは長期間放置され、1週間に1度か2
度、数枚のコピーをするような場合である。特に低温低
湿環境下でこのような使われ方をすると、時として、ト
ナーの帯電が高くなりすぎ、画像濃度の低下、バツクグ
ラウンドの汚れなどを起こす場合がある。
また、このようなパーソナル機の構成をプリンターに
用いた、LBP(レーザービームプリンター)のような機
種では、逆に、連続で多数枚とることが多い。月間でと
るコピー枚数で比較すると、前記のパーソナル複写機
が、せいぜい100枚であるのに対して、LBPでは、500枚
以上である場合が多い。
特に低温低湿環境下で連続枚数とる仕方は、さらに機
内昇温もともない、機内はかなり低湿になるため、トナ
ーが必要以上に帯電し、画像濃度の低下、バックグラウ
ンドの汚れ、画質の低下などを生じる。特に、デジタル
潜像による画像形成は、ベタ部を線の集まりで書くため
線の太さが細くなると、ベタ画像の濃度が極端に低くな
り、アナログ潜像にない、きびしいものがある。
一方、高速機においても、きびしい状況がある。今
日、50枚/分から80枚/分の高速機を100Vの電源で使え
るようになったため、このような機種は、企業のコピー
センターのセンターマシンではなく、各フロアのミニセ
ンターマシン、もしくは、営業所などのセンターマシン
として使われることが多くなった。
これらの機種は、周辺機器を豊富にそなえているた
め、特に多数枚を何部かコピーするのに便利であるが、
それ以外の通常のコピーにも、高いひん度で使われてい
ることがわかっている。これは、近くに、よりスピード
の速い複写機があると自然にそちらを使うことが多いと
いうことである。
このような高速機は、普及型の複写機と違い、紙のカ
セツトの容量が大きく、例えば、2500枚以上収めること
ができ、しかも連続で999枚までとれるようになってい
る。
また、このような使われ方のため、機械本体はできる
だけ、小さく、軽量、音も静かにという設計がなされ、
連続で使用した時、機内昇温はきびしくなっている。
特に、低温低湿環境下では、機内昇温により、内部の
温度が上がると相対温度がかなり低くなり、トナーの帯
電量を適度にコントロールしにくくなり、画像濃度低下
やバツクグラウンドの汚れ、画像劣化などが生じる。
これらの特に低温低湿環境下での問題を解決するため
には、機械本体で種々改良が考えられているが、機械の
小型、軽量化、低騒音化などと相反する場合が多いた
め、実際には充分な対策がない。
そこで、トナーを改良することにより性能を向上させ
ることが考えられる。
1つの方法として、帯電量の過度の上昇を防ぐため
に、導電性の微粉末を加えることが知られている。例え
ば、カーボンブラツク、酸化スズなどが選ばれるが、こ
のようなものは確かに低温低湿環境下では効果がある
が、通常環境さらに、高温高湿環境下では、画像濃度
薄、転写不良などが生じ、実用上問題となる。
また、別の方法として、磁性体を増加させることで
も、帯電量の過度の上昇を抑えることもできる。しか
し、この方法は、定着性を悪化させるだけでなく、画質
の劣化をまねき、さらに高温高湿環境下での画像濃度の
低下を生じさせ問題となる。
また、このようなきびしい状況下での帯電量の過度の
上昇は、磁性体の分散性の不十分さにも関係してくるこ
とが知られている。これは、トナー表面に均一に磁性体
が露出していないため、起こると考えることができる。
磁性体の分散を良くする方法として、マスターバンツ
法のように機械的に行うことが一般に知られているが、
実際上、工場の生産スケールで行うことは生産効率から
考えて難しい。そこで、磁性体のカサ密度を高くし、磁
性体粒子間の空気を少なくすることにより、分散性を向
上させることが考えられているが、今だ、このようなき
びしい使用状況を考えると不十分である。
また、別の面から見ると複写機、プリンターとも高画
質化の方向に進んでおり、その一つの方向としる、トナ
ーの粒経を小さくすることが、行われている。確かにこ
のような方向は、細線再現、諧調再現などすぐれた点が
あるが、トナーの帯電量は粒経が小さい分、大きくなる
傾向で、画像濃度が出にくく、また、バツクグラウンド
が汚れやすい方向である。また、磁性体の分散性が悪い
と、特に耐久性能を非常に悪くし、さらに定着性も紙の
繊維の間にトナーが入りやすくなるためよりきびしくな
る。そして特に、前記のようなきびしい状況下での使用
に際しては、帯電量の過度の上昇が、トナー粒径が小さ
くなった分、さらにきびしく起こり、これを改善する方
法は、非常に難しいものがある。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、特に低温低湿環境下での長期放置、
あるいは連続使用に際して、画像濃度が高く、安定で、
バツクグラウンドの汚れ、トビチリなどの画質劣化のな
い静電荷像現像用磁性トナーを提供することにある。
さらに本発明の目的は、上記性能が特にパーソナル機
もしくは高速機においてすぐれた磁性トナーを提供する
ことにある。
さらに本発明の目的は、デジタル潜像を現像する方式
において、画像濃度が高く、トビチリなどの高画質で細
線再現性、諧調再現性が良く、特に、環境変動によるこ
れらの性能の劣化のない磁性トナーを提供することにあ
る。
さらに本発明の目的は、以上の性能のすぐれた粒径の
小さいトナーを提供することにある。
さらに本発明の目的は、生産効率のよい磁性トナーを
提供することにある。
さらに本発明の目的は、黒色度の高い磁性トナーを提
供することである。
さらに本発明の目的は、低温低湿環境下で良好な性能
を示す、密着性の良い磁性トナーを提供することにあ
る。
さらに本発明の目的は、環境依存性のない磁性トナー
を提供することにある。
〔発明の構成および各構成の説明〕
具体的には、本発明はFeOの含有量が、磁性体の重量
を基準にして25〜28wt%であり、電気抵抗が103Ωcm以
下であり、カサ密度が0.5g/cm3以上である八面体もしく
は六面体の磁性体を含有する磁性トナーに関する。
さらに本発明は、スプレードライヤーで乾燥すること
により得られた前記磁性体を含有する磁性トナーに関
し、また、前記磁性体を用いた体積平均径9.0μm以下
の磁性トナーに関する。
〔発明の具体的説明〕
本発明者らは、種々の問題点を解決するために、鋭意
検討を行った。その結果、磁性体の特性をコントロール
することにより、これらの問題点を解決できることを見
い出した。
基本的には、磁性トナーの表面付近の磁性体のあり方
をトナー間、トナー表面中で、均一にすることが必要で
あると考えられる。すなわち、トナー間、トナー表面中
で磁性体のあり方に差があると、トナー間摩擦で、トナ
ー同志がそれぞれ逆極性に大きく帯電し、バツクグラウ
ンドの汚れ、画像のまわりのトビチリなど問題を生ず
る。特にこの現象は、低温低湿環境下でより顕著にな
る。
そこで、磁性体の嵩密度に着眼し、検討を行った結
果、少なくとも、嵩密度が0.5g/cm3以上でないと、必要
な性能の出ないことを見い出した。これが0.5g/cm3より
小さくなると、特にデジタル潜像を用いたLBP機や、高
速機において、長期放置後の使用、もしくは、連続使用
で画像濃度の低下や、細線再現性不良、諧調再現性不
良、バツクグラウンドの汚れ、画像のまわりのトビチリ
などを起こす。また、さらに、高画質である粒径9μm
以下の小粒径のトナーに用いた場合、さらにこれらの問
題点が顕著になる。また、生産効率も低下する。
しかしながら、磁性体のトナー表面へのあり方を均一
にしただけでは、十分とは言えない。さらなる検討の結
果、トナー表面付近に出ている磁性体の性質が、さら
に、これらの問題点に関係していることを見い出した。
すなわち、磁性体のFeOの割合が25〜28wt%であると
さらに改善できることを見い出した。理論的にこれらの
問題点との関係は、明らかになっていないが磁性体の帯
電性が関係しているのではないかと考えられる。FeOの
割合が25wt%より小さいと、特に低温低湿環境下で高速
機において、画像濃度の低下や、バツクグラウンドの汚
れを生じ、またさらに粒径小のトナーでは、さらにこの
問題点が顕著になる。また他に、トナーが赤味の黒にな
り、問題となる場合がある。また、28wt%より多いと熱
混練時もしくは、温度管理のない倉庫などで、酸化発熱
の問題が生ずる場合がある。また、高温高湿環境下で画
像濃度の低下する場合がある。
さらに、磁性体の電気抵抗が重要な因子になることを
見い出した。何ら理論にとらわれるわけではないが、ト
ナーの種々の問題点は、1つは、トナーの帯電と減衰の
アンバランスで不適正化していくと考えられる。FeOが2
5〜28wt%で適度な帯電をする時、磁性体の電気抵抗が1
03Ωcm以下であると、適度な減衰が生じると考えられ
る。これが、103Ωcmより大きいと、特に低温低湿環境
下のパーソナル機などでの長期放置、連続使用で、画像
濃度低下、バツクグラウンドの汚れ、画像のまわりのト
ビチリなどが問題となる。さらに特に、9.0μm以下の
粒径の小さいトナーで顕著になる。
本発明に用いる磁性体は、磁場の中に置かれて磁化さ
れる物質であるマグネタイト,フエライトなどの金属酸
化物で形成される。マグネタイトは一般に知られる製造
方法で作られる。例えば、硫酸鉄(FeSO4)を苛性ソー
ダ(NaOH)で中和し、Fe(OH)を得、アルカリ調整に
より、pH12〜13にした後、蒸気と空気により酸化し、マ
グネタイトのスラリーを得る。次の乾燥工程も一般的な
方法で良い。例えば、温風乾燥器を用い、100〜140℃で
1時間乾燥し、後、解砕し、マグネタイト粉末を得る。
得られたマグネタイトを水素雰囲気下で還元し、FeO2
5〜28wt%、電気抵抗103Ωcm以下のマグネタイトを得、
さらにフレツトミルなどの解砕機により嵩密度を0.5g/c
m3以上とすることで、本発明の磁性体を得ることができ
る。
しかし、さらに好ましくは得られたマグネタイトのス
ラリーをアトライターで、場合により分散剤を用い、固
形分40wt%位に調整し、デイスクアトマイザー方式など
のスプレードライヤーで乾燥するものである。この方法
であると、生産効率が良いばかりでなく、凝集体状態で
得られ、マグネタイトが扱いやすい。
次に、磁性体のFeOの含有量、電気抵抗および嵩密度
の測定方法を以下に記載する。
〔磁性体のFeOの測定〕
0.500gの磁性体をHCl 20ml中に加熱しながら溶解し、
冷却後、MnSO4混液20ml、H2O約200mlを加え、N/10・KMn
O4溶液により、滴定し、微紅色を終点とし、滴定量を出
す。
次式によりFeO(%)を求める。
〔電気抵抗の測定〕 試料10gを秤り取り、測定セルに試料を入れ、油圧シ
リンダーにより、成型圧600Kg/cm2(ゲージ圧)に成型
する。成型後、測定は150Kg/cm2で行う。測定値は3分
後の値を読み、成型品厚み(cm)をノギスにて測定す
る。
次式により電気抵抗(Ω・cm)を算出する。
〔嵩密度の測定〕 (1)前準備 100gの試料を用意し、解砕機を用い、50gずつ、それ
ぞれ4秒間解砕する。
(2)測定 細川ミクロンのパウダーテスターに嵩密度測定用のフ
ルイなどをセツトする。付属のスコツプで試料をすく
い、フルイ上に入れ、振幅1mmに調整し、振動させる。
計量カツプ(100cc)にあふれるまで試料を落し、余分
の試料をブレードでかき落し、カツプ重量を秤量する。
次式により嵩密度を計算する。
トナーの結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリp−
クロルスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン−pク
ロルスチレン共重合体、スチレンビニルトルエン共重合
体等のスチレン及びその置換体の単独重合体及びそれら
の共重合体:スチレン−アクリル酸メチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとアクリル酸エス
テルとの共重合体;スチレン−メタクリル酸メチル共重
合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとメ
タクリル酸エステルとの共重合体;スチレンとアクリル
酸エステル及びメタクリル酸エステルとの多元共重合
体;その他スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、
スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレンと
他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体:ポリメ
チルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ
酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、フエノー
ル樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩
素化パラフイン等が単独または混合して使用できる。
トナー中には、必要に応じて、荷電制御剤、着色剤、
流動性改良剤を添加しても良く、荷電制御剤、流動性改
質剤はトナー粒子と混合(外添)して用いても良い。こ
の荷電制御剤としては、含金属染料、ニグロシン等があ
り、着色剤としては従来より知られている染料、顔料が
使用可能であり、流動性改質剤としては、コロイダルシ
リカ、脂肪族金属塩などがある。また増量の目的で、炭
酸カルシウム、微粉状シリカ等の充填剤を0.5〜20wt%
の範囲でトナー中に配合することも出来る。更にトナー
粒子相互の凝集を防止して、その流動性を向上させるた
めに、テフロン微粉末のような流動性向上剤を配合して
も良く、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロ
クリスタリンワツクス、カルナバワツクス、サゾールワ
ツクス等のワツクス状物質を0.5〜5wt%程度加えること
も出来る。
製造例1 本発明に用いた磁性体の製造例を示す。
マグネタイトのスラリー作成まで一般的な方法でおこ
なった。スラリー中のマグネタイトは、八面体で粒径0.
25μmであった。
それ以降の工程について示す。
(1)スラリー分散: アトライターMAIS型を用い、「ボール3/16−SWRM」1
7.5Kgを入れた。これにマグネタイト粉1160g、水1840
g、分散剤10.9g入れた。アーム回転数200rpmで30分間分
散した。
(2)乾燥 SD−10デイスクアトマイザーを用い、上記分散物
(1)を乾燥した。条件は入口280℃、出口110℃で、噴
霧条件はデイスク回転数1500rpmでおこなった。
これにより電気抵抗2.1×102Ω・cm、FeO 26.2wt%、
嵩密度0.63g/cm3の八面体の約0.25μmのマグネタイト
造粒物を得た。造粒物の粒経は50〜500μmであった。
これをマグネタイトAとする。
製造例2 製造例1と同様の条件で別に用意したスラリーを分散
し、乾燥してマグネタイト造粒物を得た。用いたスラリ
ーは、合成時、溶液中のFe(II)/Fe(III)の比を50に
調整した時点で、SiO2品位28%のケイ酸ソーダの水溶液
のpH調整したものを、上記硫酸第一鉄溶液に添加し、ケ
イ素元素を鉄元素に対して0.7wt%含有する八面体のマ
グネタイトを生成した。
得られたマグネタイト造粒物は、電気抵抗5.3X102Ω
・cm、FeO 26.9wt%、嵩密度0.61g/cm3の0.2μmのマグ
ネタイト粉末からなる約50〜500μmの造粒物であっ
た。これをマグネタイトBとする。
製造例3 製造例1で用いたスラリーを従来法で用いて乾燥、解
砕した。乾燥は乾燥温度100〜120℃の熱風で約1時間行
ない、ピンミル、回転数約10,000rpmで解砕し、マグネ
タイトCを得た。
マグネタイトCは電気抵抗9.0×103Ω・cm、FeO 20.2
wt%、嵩密度0.29g/cm3であった。
製造例4 製造例2のスラリーを製造例3の方法で乾燥、解砕物
質はそれぞれ8.7×103Ω・cm、23.4wt%であった。この
マグネタイトをDとする。
・スチレン−アクリル系共重合体 100重量部 ・負荷電性制御剤 0.5重量部 ・離型剤 3重量部 ・マグネタイトA 80重量部 上記材料を150℃に設定したエクストルーダーにより
熱混練した。混練物の吐出量は25Kg/hrであり、混練状
態はひじょうに良かった。混練物を冷却後、スピードミ
ルで2mm以下に粗粉砕し、さらにジエツトミルにより微
粉砕した。
この微粉砕物をアルピネ社製のジグザグ分級機によ
り、分級して分級品(トナー)を得た。コールターカウ
ンター社製粒度分布計TA−IIによりトナーの粒度を測定
した。このトナーの体積平均径は7.1μmであり、個数
分布による4.0μm以下の割合は、21個数%、堆積分布
による12.7μm以上が2体積%であった。
このトナー100重量部に、疎水性コロイダルシリカ0.6
重量部を粉体混合し、疎水性コロイダルシリカが外添さ
れている静電荷像現像用磁性トナーを調製した。この磁
性トナーを、キヤノン製レーザービームプリンター(LB
P)、LBP−8IIに入れ、評価を行った。
その結果、通常環境、高温高湿環境、低温低湿環境で
の画像出しでは、トナー切れまで画像濃度が約1.35と高
く安定し、バツクグラウンドの汚れ、画像のまわりのト
ビチリなどなかった。特に低温低湿環境下では、連続10
0枚の使用でも画像濃度が1.38と安定で、バツクグラウ
ンドの汚れ、画像のまわりのトビチリもなく、ひじょう
に良好であった。さらにトナーを約6ケ月間低温低湿環
境下に放置後、そのまま低温低湿環境下で画像出し、連
続100枚を行ったが、画像濃度1.36で安定で、バツクグ
ラウンドの汚れ、画像のまわりのトビチリなく、ひじょ
うに良好であった。また、これらの評価において、再線
再現性、諧調再現性がひじょうに良好であった。
比較例1 実施例1のマグネタイトAをマグネタイトCに変えた
以外は、実施例1と同様にトナーを作成した。
ここで、エクストルーダーの吐出量は17Kg/hrであっ
た。得られた分級物(トナー)は、体積平均径7.3μ
m、個数分布による4.0μm以下は、19個数%、体積分
布による12.7μm以上は3体積%であった。
評価を実施例1と同様に行った。その結果、通常環
境、高温高湿環境での画像出しでは、画像濃度約1.30で
安定し、バツクグラウンドの汚れがなく実用上十分であ
った。しかし、画像のまわりのトビチリは良好とは言え
なかった。
特に低温低湿環境下での連続100枚の画像出しでは、
はじめ画像濃度1.32で高かったが、徐々に低下し、100
枚目で1.15となり、やや画像濃度低下が認められた。ま
た、低温低湿環境下で約6ケ月間トナーを放置し、その
後、そのまま低温低湿環境下で連続100枚、画像出しを
行ったが、はじめでも画像濃度が1.05と低く、100枚目
では1.00を下まわり問題であった。
この低温低湿環境での評価では、画質が良好ではな
く、特にバツクグラウンドの汚れ、画像のまわりのトビ
チリが良くなかった。さらにまた、細線が細り、再現性
は悪く、諧調再現も耐久中に変動し、安定しなかった。
実施例2 ・ポリエステル樹脂 100重量部 ・負荷電性制御剤 1重量部 ・離型剤 3重量部 ・マグネタイトA 60重量部 を実施例1と同様にトナー化した。エクストルーダーの
吐出量は24Kg/hrであった。トナー100重量部に疎水性コ
ロイダルシリカ0.4重量部を外添した。
得られたトナーの粒度は、体積平均径12.2μm、個数
分布による6.35μm以下は15個数%、体積分布による2
0.2μm以上は、2体積%であった。
このトナーをキヤノン製複写機NP−8580で評価した。
通常環境及び高温高湿環境、低温低湿環境での画像出し
では、10万枚耐久テストを行ったが、画像濃度が約1.40
と高く、変動も±0.07と安定であった。また、バツクグ
ラウンドの汚れ、画像のまわりのトビチリもなく、良好
な画質であった。特に低温低湿環境下では、連続999枚
画像出しを行ったが、画像濃度は1.39と高く変動も±0.
06と安定していた。またバツクグラウンドの汚れもな
く、画像のまわりのトビチリもなく、良好な画質であっ
た。
特に、写真画像などは、諧調性も良く良好であった。
比較例2 マグネタイトAをマグネタイトCに変える以外は、実
施例2と同様にトナーを作成した。エクストルーダーの
吐出量は16Kg/hrであった。
得られたトナーの粒度は体積平均径12.4μm、個数分
布による6.35μm以下は14個数%、体積分布による20.2
μm以上は、2.6体積%であった。
このトナーを実施例2と同様に評価した。通常環境及
び高温高湿環境では、画像濃度約1.35と実用上良く、安
定性も問題なかった。画質なども特に問題となるレベル
ではなかった。
しかし、低温低湿環境下の特に999枚の連続画像出し
では、やや画像濃度の低下が見られた。また、特にここ
で、バツクグラウンドの汚れが、やや目立ち、画像のま
わりのトビチリも良好とはいえなかった。さらに写真画
像は若干、諧調性が悪かった。
実施例3 ・スチレン−アクリル系共重合体 100重量部 ・正荷電性制御剤 2重量部 ・離型剤 3重量部 ・マグネタイトB 80重量部 上記材料から実施例1と同様にして磁性トナーを得
た。この際のエクストルーダの吐出量は24Kg/hrであっ
た。得られたトナー重量部に正帯電性疎水性コロイダル
シリカ0.6重量部を混合して、シリカ外添トナーを調製
した。
得られたトナーの体積平均粒径は、7.5μmであり、
個数分布による4.0μmの割合は16個数%であり、体積
分布による12.7μm以上の割合は、3体積%であった。
このトナーをキヤノン製複写機NP−4835により評価し
た。評価結果を表3に示す。
実施例4,5及び比較例3,4,5 表1の処方で実施例1と同様にして、実施例4、実施
例5、比較例3、比較例4及び比較例5のトナーを調製
した。
各トナーの粒度特性及びトナーを評価した評価機を表
2に示し、評価結果を表3に示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】FeOの含有割合が、磁性体の重量を基準と
    して25〜28wt%であり、電気抵抗が103Ωcm以下であ
    り、嵩密度が0.5g/cm3以上である八面体もしくは六面体
    の磁性体を含有することを特徴とする静電荷像現像用磁
    性トナー。
  2. 【請求項2】磁性体がスラリーをスプレードライヤーで
    乾燥することにより得られたものである請求項第1項の
    静電荷像現像用磁性トナー。
  3. 【請求項3】トナーの粒経が体積平均粒径で9.0μm以
    下である請求項第1項または第2項の静電荷像現像用磁
    性トナー。
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