JP2790235B2 - 窒化ガリウム系化合物半導体のp型化方法 - Google Patents
窒化ガリウム系化合物半導体のp型化方法Info
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Description
した窒化ガリウム系化合物半導体のp型化方法に係り、
特に同一窒化ガリウム系化合物半導体層内で抵抗率に差
を設ける方法に関する。
AlGaN等の窒化ガリウム系化合物半導体は直接遷移
を有し、バンドギャップが1.95eV〜6eVまで変
化するため、発光ダイオード、レーザダイオード等、発
光素子の材料として有望視されている。現在、この材料
を用いた発光素子には、n型窒化ガリウム系化合物半導
体の上に、p型ドーパント(p型不純物)をドープした
高抵抗なi(insulator)型の窒化ガリウム系化合物半
導体を積層したいわゆるMIS構造の青色発光ダイオー
ドが知られている。
が非常に低く、実用化するには未だ不十分であった。高
抵抗なi型を低抵抗なp型とし、発光出力を向上させた
p−n接合の発光素子を実現するための技術として、例
えば特開平2−257679号公報、特開平3−218
325号公報において、i型窒化ガリウム系化合物半導
体層に電子線を照射する技術が開示されている。また我
々は、特願平3−357046号でi型窒化ガリウム系
化合物半導体層を400℃以上でアニーリングすること
により低抵抗なp型とする技術を提案した。
法には大別して電子線照射とアニーリングと二種類の方
法があるが、電子線照射による方法では電子線を照射し
た部分を選択的にp型化できるという利点があるが、電
子線が照射される深さ方向のみしか低抵抗にできないと
いう欠点がある。一方、アニーリングではp型ドーパン
トをドープした窒化ガリウム系化合物半導体層深さ方向
均一にp型化できるというという利点はあるが、全体を
p型化してしまい選択的にp型化することが困難である
という欠点がある。p型ドーパントをドープした窒化ガ
リウム系化合物半導体層を選択的にp型化することがで
きれば、発光素子とした場合に例えば電流狭窄層を形成
することができ、レーザーダイオード等を実現すること
が可能となる。従って本発明はこのような事情を鑑みて
成されたもので、その目的とするところはp型ドーパン
トをドープした窒化ガリウム系化合物半導体層を低抵抗
にすると共に、深さ方向均一に、しかも選択的にp型化
することにある。
化合物半導体のp型化方法は、p型ドーパントをドープ
した窒化ガリウム系化合物半導体層表面に選択的に保護
膜を形成した後、その窒化ガリウム系化合物半導体層を
400℃以上でアニーリングすることにより低抵抗にす
ると共に、同一窒化ガリウム系化合物半導体層に抵抗率
の差を設けることを特徴とする。
ントをドープした窒化ガリウム系化合物半導体とは、例
えばZn、Cd、Be、Mg、Ca等公知のp型ドーパ
ントをドープした一般式InXAlYGa1-X-YN(0≦X
≦1)で表される窒化ガリウム系化合物半導体をいう。
この窒化ガリウム系化合物半導体はp型ドーパントがド
ープされた状態で通常は高抵抗なi型を示す。さらに、
この高抵抗な窒化ガリウム系化合物半導体を400℃以
上でアニーリングすることにより、窒化ガリウム系化合
物半導体は低抵抗化して、p型特性を示すようになる。
我々は特願平3−357046号でこのi型窒化ガリウ
ム系化合物半導体層に保護膜としてのキャップ層を設
け、アニーリングすることにより、窒化ガリウム系化合
物半導体の分解を防止すると共に、低抵抗なp型とする
技術を開示したが、この保護膜をi層均一に設けるので
はなく、選択的に形成することにより、また違ったp型
特性が得られることを見いだした。つまり、i層が一部
露出するように保護膜を選択的に形成すると、その露出
した部分のi層が特に低抵抗なp型となり、保護膜を形
成した部分の窒化ガリウム系化合物半導体の抵抗率と、
露出した部分の窒化ガリウム系化合物半導体の抵抗率と
に差を設けることができる。
料でなければ特に問うものではないが、蒸着、スパッタ
等のCVD技術により窒化ガリウム系化合物半導体の上
に形成しやすく、後にエッチングにより保護膜を剥しや
すく、かつ400℃以上に耐える材料として、シリカ、
窒化ケイ素のいずれかを好ましく用いることができる。
る窒化ガリウム系化合物半導体の位置、形状等によって
自由に変えることができる。ただ、保護膜の大きさは窒
化ガリウム系化合物半導体に少なくとも20μm以上の
幅で形成することが好ましい。20μmより少ない幅で
形成しても同一窒化ガリウム系化合物半導体に抵抗率の
差を設けることはできるが、形成した部分と形成してい
ない部分との抵抗率の差が小さくなるため、発光素子に
した場合、低抵抗部分に電流を集中させて流すという目
的では、その目的を達成するには不十分となる傾向にあ
る。
る窒化ガリウム系化合物半導体の分解を考慮して適宜変
更する。保護膜を設けることによりある程度の分解を抑
制することはできるが、高温で長時間行うと保護膜を設
けた部分の抵抗率と、設けていない部分の抵抗率とが接
近しやすくなり、同じく前記目的を達成するには不十分
となる傾向にある。
護膜を選択的に形成し、そのZnドープGaN層をアニ
ーリングした後、SiO2膜を取り除き、保護膜を形成
した部分と、保護膜を形成していない部分とにそれぞれ
2つの電極を付着して、アニーリング温度によるZnド
ープGaN層の抵抗率を測定した結果を図1に示す。こ
の図において(a)は保護膜を形成していない部分、
(b)は保護膜を形成した部分のZnドープGaN層の
抵抗率を示している。この図に示すように400℃以上
でアニーリングすることにより、ZnドープGaN層の
抵抗率は急激に減少するが、保護膜を形成した部分と保
護膜を形成していない部分とでは、同一ZnドープGa
N層中で抵抗率の差が現れていることがわかる。従っ
て、アニーリングによって低抵抗になったこのp型Ga
N層に電極を形成して通電すると、電流はより低抵抗な
(a)の領域に集中して流れるため、例えばレーザー素
子を実現した場合に、ここで電流狭窄層を形成すること
ができる。
ウム系化合物半導体層が得られるようになる理由は次の
とおりである。気相成長法により窒化ガリウム系化合物
半導体を成長させる場合、N源としてアンモニア、キャ
リアガスとして水素等の水素または水素を含む化合物が
使用される。この水素がp型ドーパント(M)をドープ
した窒化ガリウム系化合物半導体の中でp型ドーパント
とM−Hの形で結合して正常なp型ドーパントとして作
用するのを妨げていると考えられる。そこでアニーリン
グによりM−Hの形で結合したp型ドーパントからHを
熱的に解離することによりp型ドーパントが正常にアク
セプターとして作用して抵抗率が減少する。本発明のよ
うに保護膜を選択的に形成した場合、保護膜の下の窒化
ガリウム系化合物半導体は加熱による分解が防止される
とともに、水素が出ていき抵抗率が減少する。一方、保
護膜のない方の窒化ガリウム系化合物半導体表面は多少
分解するが、外部に露出されているため、水素が抜ける
量が圧倒的に多くなり、抵抗率に差が現れると考えられ
る。しかし、保護膜の幅を狭くすると、保護膜の下の水
素が多少移動して抜けるため、保護膜を形成した部分と
形成していない部分との抵抗率の差が小さくなると考え
られる。
角のMgドープGaAlN層2の両側に、図2、および
図3に示すように240μmの幅のSiO2よりなる保
護膜1を蒸着により、厚さ2μmで形成する。
窒素雰囲気中、700℃、2分間のアニーリングを行
う。アニーリング後、フッ酸でSiO2膜を除去し、保
護膜を形成した部分と、形成していない部分とにそれぞ
れ2つずつ電極を形成し、その抵抗率を測定したとこ
ろ、保護膜を形成した部分は100Ω・cmであったのに
対し、保護膜を形成していない部分は2Ω・cmであっ
た。
イア基板上にGaNバッファ層と、Siドープn型Ga
N層と、Siドープn型InGaN層と、MgドープG
aN層とを順に積層し、発光素子の構造としたウエハー
を用意する。
プGaN層上に、実施例1と同様に500μm角のチッ
プに、窒化ケイ素よりなる保護膜を形成した後、アニー
リング時間を5分とする他は実施例1と同様にしてアニ
ーリングを行った。
カットし、n型GaN層、p型GaN層に電極を形成し
て発光ダイオードとして発光させたところ、保護膜を形
成せずに全面p型化したものに比して、順方向電圧は1
/3以下に減少し、発光出力は2倍以上向上した。
るとp型ドーパントをドープした高抵抗な窒化ガリウム
系化合物半導体を低抵抗にすると共に、同一窒化ガリウ
ム系化合物半導体層内で抵抗率の差を設けることができ
る。そのため、実施例2に示すように本発明の方法を用
いて発光素子のp型層内で特に低抵抗部分を設けると、
電流はこの低抵抗な部分を集中して流れ、電流密度が増
大して、注入キャリアが集中する。その結果、発光素子
の順方向電圧が下がり、発光出力を増大させることがで
きる。
系化合物半導体のアニーリング温度と抵抗率との関係を
示す図。
窒化ガリウム系化合物半導体の構造を示す模式断面図。
示す斜視図。
ム系化合物半導体
Claims (3)
- 【請求項1】 p型ドーパントをドープした窒化ガリウ
ム系化合物半導体層表面に選択的に保護膜を形成した
後、その窒化ガリウム系化合物半導体層を400℃以上
でアニーリングすることにより低抵抗にすると共に、同
一窒化ガリウム系化合物半導体層に抵抗率の差を設ける
ことを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体のp型化
方法。 - 【請求項2】 前記保護膜はシリカまたは窒化ケイ素の
いずれかであることを特徴とする請求項1に記載の窒化
ガリウム系化合物半導体のp型化方法。 - 【請求項3】 前記保護膜の幅は少なくとも20μm以
上であることを特徴とする請求項1に記載の窒化ガリウ
ム系化合物半導体のp型化方法。
Priority Applications (1)
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JP12488993A JP2790235B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 窒化ガリウム系化合物半導体のp型化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12488993A JP2790235B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 窒化ガリウム系化合物半導体のp型化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06314821A JPH06314821A (ja) | 1994-11-08 |
JP2790235B2 true JP2790235B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=14896611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12488993A Expired - Lifetime JP2790235B2 (ja) | 1993-04-28 | 1993-04-28 | 窒化ガリウム系化合物半導体のp型化方法 |
Country Status (1)
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JP2000031084A (ja) * | 1998-05-08 | 2000-01-28 | Samsung Electron Co Ltd | 化合物半導体薄膜のp型への活性化方法 |
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1993
- 1993-04-28 JP JP12488993A patent/JP2790235B2/ja not_active Expired - Lifetime
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