JP3209233B2 - 青色発光ダイオードおよびその製造方法 - Google Patents
青色発光ダイオードおよびその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式がGaXAl1-X
N(0≦X≦1)で表される窒化ガリウム系化合物半導
体が基板上に積層された青色発光ダイオードに係り、特
に発光効率に優れた青色発光ダイオードの構造に関す
る。
N(0≦X≦1)で表される窒化ガリウム系化合物半導
体が基板上に積層された青色発光ダイオードに係り、特
に発光効率に優れた青色発光ダイオードの構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、青色、紫色発光ダイオード用材料
として一般式GaXAl1-XN(0≦X≦1)で表される
窒化ガリウム系化合物半導体が知られている。この材料
は、一般に、主に有機金属気相成長法(以下MOCVD
法と呼ぶ。)により、サファイア基板上に成長されてい
る。従来、この方法によって成長されたGaN系化合物
半導体は、結晶性が悪く、このために、p型結晶ができ
なかった。このため、従来この材料を利用して作った発
光ダイオードは、p−n接合発光ダイオードではなく、
MIS(Metal-Insulater-Semiconductor)構造の発光
ダイオードであった。
として一般式GaXAl1-XN(0≦X≦1)で表される
窒化ガリウム系化合物半導体が知られている。この材料
は、一般に、主に有機金属気相成長法(以下MOCVD
法と呼ぶ。)により、サファイア基板上に成長されてい
る。従来、この方法によって成長されたGaN系化合物
半導体は、結晶性が悪く、このために、p型結晶ができ
なかった。このため、従来この材料を利用して作った発
光ダイオードは、p−n接合発光ダイオードではなく、
MIS(Metal-Insulater-Semiconductor)構造の発光
ダイオードであった。
【0003】MIS構造の青色発光ダイオードは、図2
に示すように、サファイア基板1上に、AlNよりなる
バッファ層12、Siドープn型GaXAl1-XN層1
4、ZnドープまたはMgドープi型GaXAl1-XN層
13が順に積層され、13および14から電極が取り出
された構造を有する。この構造の青色発光ダイオード
は、最上層であるi型GaXAl1-XN層4の抵抗率が1
08Ω・cm以上と高抵抗であるため、例えば、20mA
の電流値で、順方向電圧(VF)をおよそ30V以上印
加して発光させなければならず、発光効率が低く、また
信頼性に欠けるため、実用化するには未だ不十分であっ
た。
に示すように、サファイア基板1上に、AlNよりなる
バッファ層12、Siドープn型GaXAl1-XN層1
4、ZnドープまたはMgドープi型GaXAl1-XN層
13が順に積層され、13および14から電極が取り出
された構造を有する。この構造の青色発光ダイオード
は、最上層であるi型GaXAl1-XN層4の抵抗率が1
08Ω・cm以上と高抵抗であるため、例えば、20mA
の電流値で、順方向電圧(VF)をおよそ30V以上印
加して発光させなければならず、発光効率が低く、また
信頼性に欠けるため、実用化するには未だ不十分であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発光効率、信頼性等を
考慮するとMISよりも、p−n接合が有利であること
は周知のとおりである。p型結晶を得るための手段とし
て、上記i型層4の表面に電子線を照射しホールキャリ
ア濃度を増して、i型層4の抵抗率を下げ、一部p型化
する技術が発表されている(応用物理、1991年、2
月号、第60巻、p163〜166)。
考慮するとMISよりも、p−n接合が有利であること
は周知のとおりである。p型結晶を得るための手段とし
て、上記i型層4の表面に電子線を照射しホールキャリ
ア濃度を増して、i型層4の抵抗率を下げ、一部p型化
する技術が発表されている(応用物理、1991年、2
月号、第60巻、p163〜166)。
【0005】しかしながら、電子線照射は表面からわず
か0.3μm〜0.5μmの深さにまでしか効果がない
ため、i型層4の下部、即ちn型層3と接触している部
分はやはり高抵抗であるため、VFはほとんど下がらな
いのが実状である。一方、i型層4を0.3μm〜0.
5μmの薄膜にすると、電子線照射効果は全深さにまで
得られ、i型層4はすべてp型となり、VFは20Vぐ
らいに下がるが、輝度は低くなる。なぜなら、発光層は
Mg、Zn等の不純物が発光中心となるp型層またはi
型層であるため、発光中心を増やす意味で、それらの層
の厚さはできるだけ厚い方が望ましいからである。
か0.3μm〜0.5μmの深さにまでしか効果がない
ため、i型層4の下部、即ちn型層3と接触している部
分はやはり高抵抗であるため、VFはほとんど下がらな
いのが実状である。一方、i型層4を0.3μm〜0.
5μmの薄膜にすると、電子線照射効果は全深さにまで
得られ、i型層4はすべてp型となり、VFは20Vぐ
らいに下がるが、輝度は低くなる。なぜなら、発光層は
Mg、Zn等の不純物が発光中心となるp型層またはi
型層であるため、発光中心を増やす意味で、それらの層
の厚さはできるだけ厚い方が望ましいからである。
【0006】また、この方法を用いると、電子線照射を
行うためにi型層4を最上層にもってこなければならな
いため、高効率のシングルヘテロ構造の発光ダイオード
を作ろうとすれば、クラッド層のn型層3を、i型層4
の下にもってこなければならなかった。このため発光層
であるi型層4の結晶性が極端に悪くなり高効率のシン
グルヘテロ発光ダイオードを作ることは、不可能であっ
た。
行うためにi型層4を最上層にもってこなければならな
いため、高効率のシングルヘテロ構造の発光ダイオード
を作ろうとすれば、クラッド層のn型層3を、i型層4
の下にもってこなければならなかった。このため発光層
であるi型層4の結晶性が極端に悪くなり高効率のシン
グルヘテロ発光ダイオードを作ることは、不可能であっ
た。
【0007】従って、本発明は上記事情を鑑みて成され
たものであり、VFが低く、高輝度である、即ち発光効
率の高いp−n接合発光ダイオードを実現できる新規な
構造を提供するものである。
たものであり、VFが低く、高輝度である、即ち発光効
率の高いp−n接合発光ダイオードを実現できる新規な
構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】我々は特願平3−898
40号において、基板上にGaXAl1-XN(但し0<X
≦1の範囲である。)よりなるバッファー層を形成し、
その上にGaXAl1-XN層(0≦X≦1)を成長する
と、結晶性が飛躍的に向上し容易にp型結晶が得られる
ことを示した。この方法は、バッファ層を従来のAlN
とするよりもGaXAl1-XN(但し0<X≦1)とする
方が、その上に成長する窒化ガリウム系化合物半導体の
結晶性が著しく向上し、特に、GaNをバッファ層とす
ることによって最も優れた窒化ガリウム系化合物半導体
の結晶が得られるというものである。
40号において、基板上にGaXAl1-XN(但し0<X
≦1の範囲である。)よりなるバッファー層を形成し、
その上にGaXAl1-XN層(0≦X≦1)を成長する
と、結晶性が飛躍的に向上し容易にp型結晶が得られる
ことを示した。この方法は、バッファ層を従来のAlN
とするよりもGaXAl1-XN(但し0<X≦1)とする
方が、その上に成長する窒化ガリウム系化合物半導体の
結晶性が著しく向上し、特に、GaNをバッファ層とす
ることによって最も優れた窒化ガリウム系化合物半導体
の結晶が得られるというものである。
【0009】本発明はこの知見に基づいて成されたもの
であり、本発明の青色発光ダイオードは、基板上にGa
XAl1-XN(但しXは0<X≦1の範囲である。)よりな
るバッファ層、およびp型不純物がドープされたGaN
層が積層され、さらにその上に、n型不純物がドープさ
れたGaAlN層が順に積層された構造を有することを
特徴とするものである。
であり、本発明の青色発光ダイオードは、基板上にGa
XAl1-XN(但しXは0<X≦1の範囲である。)よりな
るバッファ層、およびp型不純物がドープされたGaN
層が積層され、さらにその上に、n型不純物がドープさ
れたGaAlN層が順に積層された構造を有することを
特徴とするものである。
【0010】本発明の青色発光ダイオードにおいて、例
えば基板にはサファイア、SiC、Si、GaAs等を
用いることができ、n型不純物にはSi、Sn等、p型
不純物にはMg、Zn、Cd、Ca、Be等を用いるこ
とができる。最も好ましく用いるのは、基板ではサファ
イア、n型不純物はSi、p型不純物はMg、Znであ
る。
えば基板にはサファイア、SiC、Si、GaAs等を
用いることができ、n型不純物にはSi、Sn等、p型
不純物にはMg、Zn、Cd、Ca、Be等を用いるこ
とができる。最も好ましく用いるのは、基板ではサファ
イア、n型不純物はSi、p型不純物はMg、Znであ
る。
【0011】以下、図面に基づいて、本発明の発光ダイ
オードを詳説する。図1は本発明の青色発光ダイオード
の構造の一例を示す断面図であり、まずサファイア基板
1上にGaNからなるバッファー層2、その上に、Mg
ドープGaNからなるp型層3を形成し、更にその上に
SiドープGa0.5Al0.5Nからなるn型層4を順に形
成した構造としている。
オードを詳説する。図1は本発明の青色発光ダイオード
の構造の一例を示す断面図であり、まずサファイア基板
1上にGaNからなるバッファー層2、その上に、Mg
ドープGaNからなるp型層3を形成し、更にその上に
SiドープGa0.5Al0.5Nからなるn型層4を順に形
成した構造としている。
【0012】このように、シングルヘテロ構造の発光ダ
イオードにすると、青色発光ダイオードの効率が飛躍的
に向上する。青色発光は、電子がn型層4からp型層3
へ注入されて、Mgが関与した準位を通じて輻射再結合
することにより起こり、それはp型層3で起こる。この
構造では、正孔は、クラッド層であるn型層4のエネル
ギーバリヤーに阻まれてn型層4に注入できずp型層に
残り、そしてn型層4から注入された電子と効率良く輻
射再結合することにより、発光ダイオードの発光効率が
飛躍的に向上する。
イオードにすると、青色発光ダイオードの効率が飛躍的
に向上する。青色発光は、電子がn型層4からp型層3
へ注入されて、Mgが関与した準位を通じて輻射再結合
することにより起こり、それはp型層3で起こる。この
構造では、正孔は、クラッド層であるn型層4のエネル
ギーバリヤーに阻まれてn型層4に注入できずp型層に
残り、そしてn型層4から注入された電子と効率良く輻
射再結合することにより、発光ダイオードの発光効率が
飛躍的に向上する。
【0013】通常クラッド層のn型層4は結晶性が悪
く、この上に成長する窒化ガリウム系化合物半導体層の
結晶性も当然悪くなる。クラッド層のn型層4の結晶性
が悪くなる原因は、よくわからないが、一般にAlNと
GaNの混晶膜を作ることが、非常に難しいことに起因
していると考えられる。このため、クラッド層のn型層
4を一番上の層にもってくれば、この層のみ結晶性が悪
く他の層の結晶性は悪くならない。従って発光層である
p型層3の結晶性は、非常に良いままで、シングルヘテ
ロ構造の高効率発光ダイオードを作ることが、可能とな
る。さらに本発明の青色発光ダイオードはバッファ層を
GaXAl1-XN(但し0<X≦1)としているため、そ
の上に直接形成するp型不純物をドープした窒化ガリウ
ム系化合物半導体が高抵抗なi型とならずに、低抵抗な
p型となり、またその結晶性は、AlNをバッファ層と
するよりもはるかに向上する。
く、この上に成長する窒化ガリウム系化合物半導体層の
結晶性も当然悪くなる。クラッド層のn型層4の結晶性
が悪くなる原因は、よくわからないが、一般にAlNと
GaNの混晶膜を作ることが、非常に難しいことに起因
していると考えられる。このため、クラッド層のn型層
4を一番上の層にもってくれば、この層のみ結晶性が悪
く他の層の結晶性は悪くならない。従って発光層である
p型層3の結晶性は、非常に良いままで、シングルヘテ
ロ構造の高効率発光ダイオードを作ることが、可能とな
る。さらに本発明の青色発光ダイオードはバッファ層を
GaXAl1-XN(但し0<X≦1)としているため、そ
の上に直接形成するp型不純物をドープした窒化ガリウ
ム系化合物半導体が高抵抗なi型とならずに、低抵抗な
p型となり、またその結晶性は、AlNをバッファ層と
するよりもはるかに向上する。
【0014】また、本発明の青色発光ダイオードにおい
て、前記p型層3をアニーリング、または電子線照射に
よって600℃より高い温度で加熱することにより、さ
らに、低抵抗なp型層とすることができ、シングルへテ
ロ構造の高効率青色発光ダイオードを実現することがで
きる。
て、前記p型層3をアニーリング、または電子線照射に
よって600℃より高い温度で加熱することにより、さ
らに、低抵抗なp型層とすることができ、シングルへテ
ロ構造の高効率青色発光ダイオードを実現することがで
きる。
【0015】アニーリング(Annealing:焼き鈍し)温
度は600℃より高い温度、好ましくは700℃以上で
反応容器内、またはアニーリング専用の装置を用いて窒
素、不活性ガス雰囲気中、または真空中で行う。このア
ニーリングについては我々が先に出願した特願平3−3
21353号に詳述した。
度は600℃より高い温度、好ましくは700℃以上で
反応容器内、またはアニーリング専用の装置を用いて窒
素、不活性ガス雰囲気中、または真空中で行う。このア
ニーリングについては我々が先に出願した特願平3−3
21353号に詳述した。
【0016】電子線照射は試料室に加熱ステージを備え
た電子線照射装置(例えばSEM等)を用い、p型窒化
ガリウム系化合物半導体層表面の温度が600℃以上に
なるようにして行うことができる。また、加速電圧1k
V〜30kVの範囲で、p型窒化ガリウム系化合物半導
体層の温度が600℃以上になるようにしてウエハー全
体を走査してもよい。その表面温度が600℃以下であ
ると、p型窒化ガリウム系化合物半導体層の抵抗率があ
まり下がらない傾向にあり、好ましくは700℃以上で
電子線照射を行う方がよい。
た電子線照射装置(例えばSEM等)を用い、p型窒化
ガリウム系化合物半導体層表面の温度が600℃以上に
なるようにして行うことができる。また、加速電圧1k
V〜30kVの範囲で、p型窒化ガリウム系化合物半導
体層の温度が600℃以上になるようにしてウエハー全
体を走査してもよい。その表面温度が600℃以下であ
ると、p型窒化ガリウム系化合物半導体層の抵抗率があ
まり下がらない傾向にあり、好ましくは700℃以上で
電子線照射を行う方がよい。
【0017】
【作用】アニーリングにより抵抗率が下がる原因として
次のようなことが考えられる。窒化ガリウム系化合物半
導体層の成長において、N源として、一般にNH3が用
いられており、成長中にこのNH3が分解して原子状水
素ができると考えられる。この原子状水素がアクセプタ
ー不純物と結合することにより、p型不純物がアクセプ
ターとして働くのを妨げている。このため、反応後のp
型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導体は高
抵抗を示す。ところが、成長後加熱することにより、例
えばMg−Hの形で結合している水素が熱的に解離され
て、p型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導
体層から出て行き、正常にp型不純物がアクセプターと
して働くようになるため、低抵抗なp型窒化ガリウム系
化合物半導体が得られる。
次のようなことが考えられる。窒化ガリウム系化合物半
導体層の成長において、N源として、一般にNH3が用
いられており、成長中にこのNH3が分解して原子状水
素ができると考えられる。この原子状水素がアクセプタ
ー不純物と結合することにより、p型不純物がアクセプ
ターとして働くのを妨げている。このため、反応後のp
型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導体は高
抵抗を示す。ところが、成長後加熱することにより、例
えばMg−Hの形で結合している水素が熱的に解離され
て、p型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導
体層から出て行き、正常にp型不純物がアクセプターと
して働くようになるため、低抵抗なp型窒化ガリウム系
化合物半導体が得られる。
【0018】同様に電子線照射においても、電子線照射
により表面の温度が600℃を越える温度とすることに
より、p型窒化ガリウム系化合物半導体層からHが抜
け、さらに低抵抗なp型となると考えられる。
により表面の温度が600℃を越える温度とすることに
より、p型窒化ガリウム系化合物半導体層からHが抜
け、さらに低抵抗なp型となると考えられる。
【0019】また、600℃以上でアニーリング、また
は電子線照射を行う場合、n型窒化ガリウム系化合物半
導体層が分解する恐れがあるが、n型窒化ガリウム系化
合物半導体層は通常1μm以上の厚みで形成するため、
p型窒化ガリウム系化合物半導体の保護膜としての作用
を有しており、さらに好都合である。
は電子線照射を行う場合、n型窒化ガリウム系化合物半
導体層が分解する恐れがあるが、n型窒化ガリウム系化
合物半導体層は通常1μm以上の厚みで形成するため、
p型窒化ガリウム系化合物半導体の保護膜としての作用
を有しており、さらに好都合である。
【0020】
【実施例】[実施例1] まず、良く洗浄したサファイア基板(C面)をMOCV
D装置のリアクターにセットし、リアクターを水素で良
く置換する。次に、水素を流しながら温度を1050℃
まで上昇させ20分間保持し、サファイア基板のクリー
ニングを行う。
D装置のリアクターにセットし、リアクターを水素で良
く置換する。次に、水素を流しながら温度を1050℃
まで上昇させ20分間保持し、サファイア基板のクリー
ニングを行う。
【0021】次に水素を流しながら温度を1050℃ま
で上昇させ20分間保持しサファイア基板のクリーニン
グを行う。その後、温度を510℃まで下げ、水素に加
え、アンモニア(NH3)4リットル/分、トリメチル
ガリウム(TMG)27×10ー 6モル/分流しながら1
分間保持してGaNバッファー層を約200オングスト
ローム成長させる。続いてTMGのみ止めて、温度を1
030℃まで上昇させる。
で上昇させ20分間保持しサファイア基板のクリーニン
グを行う。その後、温度を510℃まで下げ、水素に加
え、アンモニア(NH3)4リットル/分、トリメチル
ガリウム(TMG)27×10ー 6モル/分流しながら1
分間保持してGaNバッファー層を約200オングスト
ローム成長させる。続いてTMGのみ止めて、温度を1
030℃まで上昇させる。
【0022】Siドープn型Ga0.9Al0.1Nは、温度
が1030℃で、TMG54×10ー 6モル/分、トリメ
チルアルミニウム(TMA)6×10ー 6/分、モノシラ
ン(SiH4)22×10-11/分を流して、60分間成
長させ、3μmの膜厚で成長させる。
が1030℃で、TMG54×10ー 6モル/分、トリメ
チルアルミニウム(TMA)6×10ー 6/分、モノシラ
ン(SiH4)22×10-11/分を流して、60分間成
長させ、3μmの膜厚で成長させる。
【0023】MgドープGaN層は、温度が1030℃
で、TMG54×10ー 6モル/分、新たにビスシクロペ
ンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を流し、1μ
mの膜厚で成長させる。これで、サファイア基板上に、
GaNバッファー層200オングストローム、p型Ga
N層3μm、n型Ga0.9Al0.1N層1μmが順次積層
されたエピタキシャルウエハーができた。
で、TMG54×10ー 6モル/分、新たにビスシクロペ
ンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を流し、1μ
mの膜厚で成長させる。これで、サファイア基板上に、
GaNバッファー層200オングストローム、p型Ga
N層3μm、n型Ga0.9Al0.1N層1μmが順次積層
されたエピタキシャルウエハーができた。
【0024】次に、フォトリソグラフィー技術を使っ
て、n型層の一部をエッチングし、p型GaN層の一部
を露出させ、n形GaN層上にはAl電極を、p形Ga
N層上にAu電極をオーミック電極として付けた後、常
法に従ってチップ状にしてモールドし、本発明の青色発
光ダイオードを得た。
て、n型層の一部をエッチングし、p型GaN層の一部
を露出させ、n形GaN層上にはAl電極を、p形Ga
N層上にAu電極をオーミック電極として付けた後、常
法に従ってチップ状にしてモールドし、本発明の青色発
光ダイオードを得た。
【0025】この発光ダイオードの特性を直流電流を流
して測定すると、順方向電圧は20mAの時10V、発
光出力は20mAの時6μWであり、ピーク波長は43
0nmであった。なお外部効率の最大値は0.05%で
あった。
して測定すると、順方向電圧は20mAの時10V、発
光出力は20mAの時6μWであり、ピーク波長は43
0nmであった。なお外部効率の最大値は0.05%で
あった。
【0026】[実施例2] 実施例1においてn型Ga0.9Al0.1N層を成長させた
後、TMGガス、TMAガス、SiH4ガスを止め、水
素ガスとアンモニアガスを流しながら、室温まで冷却す
る。その後ウエハーを取りだし、アニーリング装置に入
れ、750℃でアニーリングを20分間行う。この素子
の構造では、表面のn型Ga0.9Al0.1N層が、キャッ
プ層(GaNの熱分解を防ぐ層)とn型層の両方の役目
を兼ねている。
後、TMGガス、TMAガス、SiH4ガスを止め、水
素ガスとアンモニアガスを流しながら、室温まで冷却す
る。その後ウエハーを取りだし、アニーリング装置に入
れ、750℃でアニーリングを20分間行う。この素子
の構造では、表面のn型Ga0.9Al0.1N層が、キャッ
プ層(GaNの熱分解を防ぐ層)とn型層の両方の役目
を兼ねている。
【0027】後は、実施例1と同様にして発光ダイオー
ドとしたところ、順方向電圧は20mAの時に5Vであ
り、発光出力は20mAの時に60μWであり、ピーク
波長は430nmであった。
ドとしたところ、順方向電圧は20mAの時に5Vであ
り、発光出力は20mAの時に60μWであり、ピーク
波長は430nmであった。
【0028】[実施例3] 実施例1においてn型Ga0.9Al0.1N層を成長させた
後、同様にして室温まで冷却する。その後ウエハーを取
りだし、電子線照射装置に入れ、加熱ステージの温度を
750℃にして、加速電圧15kVでn型層の上から電
子線照射を行う。
後、同様にして室温まで冷却する。その後ウエハーを取
りだし、電子線照射装置に入れ、加熱ステージの温度を
750℃にして、加速電圧15kVでn型層の上から電
子線照射を行う。
【0029】後は、実施例1と同様にして発光ダイオー
ドとしたところ、順方向電圧は20mAの時に5Vであ
り、発光出力は20mAの時に57μWであり、ピーク
波長は430nmであった。
ドとしたところ、順方向電圧は20mAの時に5Vであ
り、発光出力は20mAの時に57μWであり、ピーク
波長は430nmであった。
【0030】[実施例4] 実施例3において、加熱ステージを用いず、電子線照射
のみでn型層の表面温度750℃で、電子線をウエハー
全体に走査しながら行う。なお照射面の温度は放射温度
計にて測定した。同様に発光ダイオードとしたところ、
実施例2、3で得たものとほぼ同等の特性を有してい
た。
のみでn型層の表面温度750℃で、電子線をウエハー
全体に走査しながら行う。なお照射面の温度は放射温度
計にて測定した。同様に発光ダイオードとしたところ、
実施例2、3で得たものとほぼ同等の特性を有してい
た。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の青色発光
ダイオードは、高効率であり、今まで実現不可能であっ
た、平面デイスプレイ、平面カラーテレビなどの用途が
可能となり、産業上メリットは、計り知れない。
ダイオードは、高効率であり、今まで実現不可能であっ
た、平面デイスプレイ、平面カラーテレビなどの用途が
可能となり、産業上メリットは、計り知れない。
【図1】 本発明の一実施例の青色発光ダイオードの構
造を示す断面図。
造を示す断面図。
【図2】 従来の青色発光ダイオードの構造を示す断面
図。
図。
1・・・サファイア基板 2・・・GaNバッファ層 3・・・MgドープGaN層(p型層) 4・・・SiドープGa0.5Al0.5N層(n型層) 12・・・AlNバッファ層 13・・・i型GaXAl1-XN層 14・・・n型GaXAl1-XN層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−228776(JP,A) 特開 平2−288371(JP,A) 特開 平2−42770(JP,A) 特開 平4−297023(JP,A) Japanese Journal of Applied Physics Vol.31(1992)L139 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00 JICSTファイル(JOIS)
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上にGaXAl1-XN(但しXは0<X
≦1の範囲である。)バッファ層と、その上にp型不純
物がドープされたGaN層と、その上にn型不純物がド
ープされたGaAlN層とが、順に積層された構造を有
することを特徴とする青色発光ダイオード。 - 【請求項2】 基板上にGaXAl1-XN(但しXは0<X
≦1の範囲である。)バッファ層と、その上にp型不純
物がドープされたGaN層と、その上にn型不純物がド
ープされたGaAlN層とが、順に積層された構造を有
する青色発光ダイオードの製造方法において、 600℃より高い温度で処理することを特徴とする青色
発光ダイオードの製造方法。 - 【請求項3】 前記青色発光ダイオードの製造方法にお
いて、 アニ−リングにより処理する請求項2に記載の青色発光
ダイオードの製造方法。 - 【請求項4】 前記青色発光ダイオードの製造方法にお
いて、 電子線照射とアニールを組み合わせることにより処理す
る請求項2に記載の青色発光ダイオードの製造方法。
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JP14534191 | 1991-05-20 | ||
JP3-145341 | 1991-05-20 | ||
JP03423492A JP3209233B2 (ja) | 1991-05-20 | 1992-01-23 | 青色発光ダイオードおよびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0563236A JPH0563236A (ja) | 1993-03-12 |
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ID=26373025
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Country | Link |
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JP (1) | JP3209233B2 (ja) |
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JPH0856018A (ja) * | 1994-08-11 | 1996-02-27 | Rohm Co Ltd | 半導体発光素子、および半導体発光素子の製造方法 |
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-
1992
- 1992-01-23 JP JP03423492A patent/JP3209233B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Japanese Journal of Applied Physics Vol.31(1992)L139 |
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JPH0563236A (ja) | 1993-03-12 |
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