JP2789567B2 - 誘電体共振器 - Google Patents

誘電体共振器

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JP2789567B2
JP2789567B2 JP1211135A JP21113589A JP2789567B2 JP 2789567 B2 JP2789567 B2 JP 2789567B2 JP 1211135 A JP1211135 A JP 1211135A JP 21113589 A JP21113589 A JP 21113589A JP 2789567 B2 JP2789567 B2 JP 2789567B2
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輝久 鶴
哲夫 谷口
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P7/00Resonators of the waveguide type
    • H01P7/10Dielectric resonators

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  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、携帯用無線機等に用いられる数100MHz〜数
GHzの誘電体共振器に関する。
従来の技術 数100MHz〜数GHzの周波数帯で用いられる共振器とし
ては、本出願人が先に提案した第6図に示す誘電体共振
器とか、第8図に示すヘリカル共振器がある。なお、第
6図において、(a)は正面図、(b)は側面図、
(c)は背面図である。
第6図の誘電体共振器は、例えばFRDR材等からなる誘
電体基板51の表面51aと裏面51bとに、夫々2つのコンデ
ンサ電極パターン52a,52b,53a,53bとコイルパターン54
a,55aとが例えば銀ペーストをスクリーン印刷すること
により形成されている。
前記電極パターン52aと53a、及び52bと53bは誘電体基
板の表裏両面において対向しており、基板51の誘電率、
厚み、コンデンサ電極の対向面積によって決まる容量の
コンデンサC1,C2を形成している。一方、コイルパター
ン54a,55aは、夫々誘電体基板51の表裏各面51a,51bにお
いて2つのコンデンサ電極パターン52aと52b,53aと53b
を接続する状態で形成されている。
各コイルパターン54a,55aは高周波的にはコイルを形
成するので、そのインダクタンスをL1,L2とすると上記
共振器は、第7図に示すように、第1のコンデンサC1の
両側にコイルL1,L2を直列接続したLC回路に第2のコン
デンサC2を並列接続した等価回路で表される。
また、第8図に示すヘリカル共振器は、絶縁体柱24の
周りにヘリカルコイル21を巻回したものを金属キャップ
22で被冠した構造であり、ヘリカルコイル21自体のイン
ダクタンスと、ヘリカルコイル21と金属キャップ22との
間で形成する静電容量によってLC共振器を構成する。
発明が解決しようとする課題 ところで、第6図に示した誘電体共振器においては、
外部からの電磁界により影響を受けるのでシールドを施
すようにすると、コンデンサ電極パターン52a等やコイ
ルパターン54a等から所望の距離離隔させた位置にシー
ルド用金属板を設ける必要があり、大型化するという問
題点があった。
一方、第8図に示したヘリカル共振器においては、金
属キャップ22がシールド機能を果たしているので別途シ
ールドを施す必要がないものの、小型化が難しく、しか
も表面実装には向かないものである。
そこで、本発明は小型で表面実装に向き、しかも別途
シールドを施すことの必要がない頗る利用価値の高い誘
電体共振器を提供する。
課題を解決するための手段 本発明に係る誘電体共振器は、コイルパターンとこの
コイルパターンの両側にそれぞれ誘電体層を介して配設
されたアースパターンとが内部に埋設された焼結体と、
前記焼結体の端面に設けられた第1、第2の外部電極と
を備え、前記コイルパターンは、両側の誘電体層で挟ま
れる平面にスパイラル状に形成されていると共に、その
最内周端が開放端とされる一方、その最外周端が両アー
スパターンとともに前記焼結体の端面にまで引出されて
該端面に設けられた前記第1の外部電極によって接続さ
れており、更に前記コイルパターンの両端間の中間部位
であって最外周に属する部位が前記焼結体の端面にまで
引出されて該端面に設けられた前記第2の外部電極と接
続されていることを特徴とする。
作用 上記構成によれば、コイルパターンがインダクタとし
て機能する一方、コイルパターンの開放端側において、
2枚のアースパターンとの間で必要な容量成分が確保さ
れる。そして、コイルパターンの一端は両アースパター
ンと接続されているため、全体としてインダクタと分布
定数形の容量成分からなる共振回路を構成する。この場
合、本発明の共振器はヘリカル共振器とは異なり、平面
的構成であると共に、コイルパターン、両アースパター
ンは焼結体の端面に引出されて、当該端面に設けられた
外部電極に接続されているため、表面実装に向いた部品
構造となる。
加えて、コイルパターンをスパイラル状とし、共振器
の小型化を行うとともに、コイルパターンを誘電体層を
介して両側に配置した2つのアースパターンに対向配置
させることにより、コイルパターンと両側のアースパタ
ーンの間で容量を形成し、この容量によって、さらに共
振器のコイルパターン長を短縮でき、さらに小型化でき
るという利点を有する。さらには、本発明の共振器で
は、コイルパターンとアースパターン間に配置する誘電
体層の厚みを調整することにより、コイルパターンとア
ースパターンとの間の容量を調整して、共振周波数の調
整およびインピーダンスの調整を行うことができる。
実施例 第1図は本発明に係る誘電体共振器の構造を示す分解
斜視図、第2図はその正面図である。この共振器は、例
えば厚み約40μmの誘電体シート1の片面に渦巻き状を
したコイルパターン2が形成されたものの両側に、誘電
体シート1を数10枚有してなる誘電体層3と、同じく誘
電体シート1を数10枚有してなる誘電体層4が設けら
れ、更にその外側に、誘電体シート1の片面にアースパ
ターン5,6が形成されたものが同方向に向いた状態で設
けられており、この状態でアースパターン5が露出して
いる上に誘電体シート1が設けられた積層体を圧着し、
この積層休の側面Aの2箇所に断面コの字状をした外部
電極9,10を印刷や塗布により形成したものを焼成して作
製されており、焼成により誘電体シート1が一体化され
ている(第2図参照)。なお、最外層にある誘電体シー
ト1は、アースパターン5,6が傷付くのを防止するため
の保護層7,8として機能する。また、コイルパターン
2、アースパターン5,6及び外部電極9,10は、導電性の
あるAg,Cu等からなる。
第3図(a)は、下側の誘電体層4を挟んで形成され
たコイルパターン2(実線)及びアースパターン6(破
線)を示す図であり、第3図(b)は、上側の誘電体層
3を挟んで形成されたコイルパターン2(破線)及びア
ースパターン5(実線)を示す図である。コイルパター
ン2には、前記側面Aに露出するように入力用端子2aと
アース端子2bが形成され、一方アースパターン5,6に
は、側面Aに露出するようにアース端子5a,6aが形成さ
れており、第2図に示したように入力用端子2aは前記外
部電極9に接続され、3つのアース端子2b,5aおよび6a
は外部電極10に接続されている。つまり、コイルパター
ン2は、アースパターン5,6と同電位になっている。
また、コイルパターン2とアースパターン5、及びコ
イルパターン2とアースパターン6の間においては、誘
電体層3,4が介在しているので浮遊容量が生じる。な
お、浮遊容量は、コイルパターン2とアースパターン5,
6との間だけに限らず他の箇所、例えばコイルパターン
2自身の隣合う部分においても生じるが、主としてはコ
イルパターン2とアースパターン5,6との間であり、誘
電体層3,4の誘電率や厚み或いはコイルパターン2の面
積等により定まる。また、ここで誘電体層3,4として
は、誘電率をもつ絶縁体をも含んだものである。
よって、このようにコンデンサパターンの形成がない
構成ではあるが、本発明品は第4図に示すような等価回
路をもつ誘電体共振器となる。また、この共振器は、上
述したようにコイルパターン2がアースパターン5,6と
同電位になっているので、両者を接近させればコンデン
サ容量を大きくして共振周波数を低めることができる,
実験によれば、誘電体層3,4の誘電率や厚み或いはコイ
ルパターン2の面積等を調整することにより、本発明共
振器の適用可能周波数を数100MHz〜数GHzにすることが
でき、第5図はその一例を示すものである。但し、この
特性は、誘電体層3,4の厚みを夫々300μm、全体の縦寸
法aを5mm横寸法bを5.7mm(第1図参照)とした場合で
ある。このことから本発明による場合には薄肉化が可能
であることが理解される。
そして、本発明共振器の実装は、共振器自体が平面的
であるので、プリント基板状に外部電極9,10を位置合わ
せした状態で本発明共振器を置いて行えばよい。このと
き、外側が保護層7,8にて覆われているので、アースパ
ターン5,6が傷付くのを防止できる。保護層7,8の厚みに
ついては、どのような寸法でも構わない。
なお、上記実施例では下側のアースパターン6が最下
層である保護層8に形成され、上側のアースパターン5
が最上層から2番目にある誘電体シートに形成されてい
るが、本発明はこれに限らず、上記とは逆にしてもよ
く、或いは上側のアースパターン5を最上層たる保護層
7の片面に形が揃うようにして形成したり、下側のアー
スパターン6を最下層から2番目にある誘電体シートの
片面に形が揃うようにして形成してもよい。
また、上記実施例ではコイルパターン2を渦巻き状に
形成してあるが、コイルパターンはこれに限らず他の形
状、例えば蛇行した形状等になしてもよい。
そしてまた、上記実施例では誘電体層3,4としては、
薄肉の誘電体シートを複数枚重ねるようにしているが、
本発明はこれに限らず、予め所定の厚みとした誘電体シ
ートを用いるようにしても実施できる。
更に、本発明品の製造については、1個ずつ行う必要
はなく、広い1枚の誘電体シートに複数のコイルパター
ン2を形成し、また同様の誘電体シート2枚に同数のア
ースパターン5,6を形成しこの状態のものを積層した
後、切断して1個ずつに分断し、焼成するようにしても
よい。このようにした場合には、1個ずつ製造する場合
に比べて入力用端子2aやアース端子2b,5a,5bを側面に露
出させ易い。
発明の効果 以上説明したように本発明によれば、一端が開放され
たコイルパターンが誘電体層を介して2枚のアースパタ
ーンで挟持されることによってインダクタンス素子と分
布容量とからなる共振回路が実現でき、しかもコイルパ
ターンが平面構造であると共に、コイルパターン、両ア
ースパターン、誘電体層が積層された構造であり、かつ
コイルパターン、両アースパターンは焼結体の端面に引
出されて外部電極と接続されているため、表面実装に週
した共振器を提供できる。
その上、誘電体層を薄くすればコイルパターンとアー
スパターン間の静電容量が大きくなって共振器のコイル
パターン長を短縮でき、さらに小型化できるという利点
を有する。さらには、コイルパターンとアースパターン
間に配置する誘電体層の厚みを調整することにより、コ
イルパターンとアースパターンとの間の容量を利用し
て、共振周波数の調整およびインピーダンスの調整を行
うことができるという利点がある。
さらに、両アースパターンがシールド機能を発揮する
こととなるので、別途シールド板等を設ける必要が無く
なり、コイルパターンをその両側から略完全にシールド
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る誘電体共振器の構造を示す分解斜
視図、第2図はその正面図、第3図(a)及び(b)は
本発明の要部を示す平面図、第4図は第1図に示す誘電
体共振器の等価回路図、第5図はその誘電体共振器の周
波数特性例を示すグラフ、第6図(a)は従来の誘電体
共振器の構成を示す正面図、第6図(b)はその側面
図、第6図(c)はその背面図、第7図はその等価回路
図、第8図は他の従来例を示す断面図である。 1…誘電体シート、2…コイルパターン、3,4…誘電体
層、5,6…アースパターン、9,10…外部電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 哲夫 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (72)発明者 利根川 謙 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株 式会社村田製作所内 (56)参考文献 特開 昭53−56951(JP,A) 実開 昭62−96826(JP,U) 実開 昭62−135204(JP,U) 実公 昭41−1462(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイルパターンとこのコイルパターンの両
    側にそれぞれ誘電体層を介して配設されたアースパター
    ンとが内部に埋設された焼結体と、前記焼結体の端面に
    設けられた第1、第2の外部電極とを備え、 前記コイルパターンは、両側の誘電体層で挟まれる平面
    にスパイラル状に形成されていると共に、その最内周端
    が開放端とされる一方、その最外周端が両アースパター
    ンとともに前記焼結体の端面にまで引出されて該端面に
    設けられた前記第1の外部電極によって接続されてお
    り、更に前記コイルパターンの両端間の中間部位であっ
    て最外周に属する部位が前記焼結体の端面にまで引出さ
    れて該端面に設けられた前記第2の外部電極と接続され
    ていることを特徴とする誘電体共振器。
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