JP2788960B2 - 高分子化染料、高分子化染料の製造方法、及び高分子化染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

高分子化染料、高分子化染料の製造方法、及び高分子化染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水溶性高分子と水溶性オキソノール系染料
とを結合させて得られる高分子染料、及び該高分子化染
料の製造方法、及び該高分子化染料を含有するハロゲン
化銀写真感光材料に関する。
〔従来の技術〕
一般に、染料、もしくは色素と呼ばれる一連の化合物
は、繊維の染料、塗料、指示薬、もしくはカラー写真等
に用いられている。更に、最近では、フォトセンサー、
フォトクロミック材料等のメディエーターとして種々の
化合物が開発され、利用されている。
染料もしくは色素は、その用途に応じて使い分けられ
るが、所望の用途に適合する吸光特性、溶解性、相溶
性、拡散性、分散性等の必要条件を満足するものは少な
い。必要条件を満足する染料、もしくは色素が無い場合
には、新たに染料、もしくは色素を設計し製造しなけれ
ばならないが、新規物質の設計、製造には、多大な時間
とコストがかかる。そこで既存の染料、もしくは色素の
物性を変化させる等の、より簡便で安価な方法が望まれ
る。
ところで、水溶性オキソノール染料は、その高い水溶
性とともに、高い拡散性を有している。このため、例え
ば親水性結合剤中に固定して水溶液中で用いることが非
常に困難である。
例えば、2以上の層を有する写真感光材料において、
いずれかの1層に水溶性オキソノール染料を含有させて
これが他の層には移動しないようにしたい場合でも、そ
の高い拡散性のため、水溶性オキソノール染料は他の層
に拡散してしまい、固定することはできなかった。
このような拡散性のゆえに、従来は、水溶性オキソノ
ール染料を2層以上の膜を有する構造中のいずれかの膜
中に添加して用いることは、難しかったのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本出願の各発明は、このような事情に鑑みなされたも
ので、その目的とするところは、従来用いられてきた水
溶性オキソノール染料の水溶性を保持しつつ、親水性膜
中等に固定しておくことが可能を高分子化染料を提供す
るにあり、またこのような高分子化染料を容易に得られ
る製造方法を提供するにあり、更に、高分子化染料を所
望の層中に固定して含有させておくことができるハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本出願の請求項1の発明は、 下記一般式で示される水溶性オキソノール染料を、エ
ステル化剤またはアミド化剤と反応させることによっ
て、水溶性オキソノール染料のエステルまたはアミド化
合物をあらかじめ合成し、この水溶性オキソノール染料
のエステルまたはアミド化合物に、高分子を結合させて
得た、下記一般式のX,X′のいずれかの部位または双方
の部位に高分子部分が導入された、高分子化染料であ
り、この構成によって、上記目的を達成したものであ
る。
一般式〔I〕 (式中、Rは、少なくとも1つのスルホン酸基または
カルボキシル基を直接、あるいは炭素数1〜4のアルキ
レン基を介して有しているフェニル基またはナフチル基
で、このフェニル基またはナフチル基は、置換基を有し
ていてもよい。即ち該フェニル基またはナフチル基は、
さらにハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒド
ロキシル基、 などの置換分を持ってもよい。
X,X′は、ヒドロキシル基またはハロゲン原子で、X,
X′は同じであっても、異なっていてもよい。
nは、0,1または2である。
一般式〔I〕のメチン鎖は、置換基を有していてもよ
く、例えば、該メチン鎖の少なくともいずれかの1つの
水素原子がハロゲン原子、アルキル基、アリール基など
により置換されていてもよい。) すなわち、本発明によれば、上記の一般式〔I〕で示
される水溶性オキソノール染料に水溶性高分子を結合さ
せることによって、水溶性オキソノール染料の水溶性は
保持しつつ、高分子化染料単独での製膜性を付与できる
こと、更には該高分子化染料膜、もしくは該高分子化染
料含有水溶性高分子膜を不溶化処理することによって、
水溶液中への染料分子の拡散を抑制し得る。
本出願の請求項2の発明は、アミノ基または水酸基を
有する水溶性高分子を用い、染料のカルボキシル基を活
性化し、水溶性高分子のアミノ基または水酸基にアミド
結合またはエステル結合で結合させる請求項1の高分子
化染料の製造方法である。これにより容易に該高分子化
染料を製造できるようにしたものである。
本出願の請求項3の発明は、アミノ基または水酸基を
有する水溶性高分子を用い、一般式〔I〕のX,X′がハ
ロゲン原子である染料のハロホルミル基を直接、水溶性
高分子のアミノ基または水酸基にアミド結合またはエス
テル結合で結合させる請求項1の高分子化染料の製造方
法である。
本出願の請求項4の発明は、請求項1の高分子化染料
を含有するハロゲン化銀写真感光材料である。このよう
にすることにより、上記目的を達成した、高分子化染料
を所望の位置に固定した感光材料を得ることができる。
本出願の請求項5の発明は、支持体の少なくとも一方
の側に少なくとも1層のハロゲン化銀写真感光層と、少
なくとも1層の非感光性層とを有し、該非感光性層の少
なくともいずれかの1層に請求項1の高分子化染料を含
有するハロゲン化銀写真感光材料である。これにより、
該非感光性層中の高分子化染料を固定した感光材料とし
たものである。
以下に、本発明を更に詳述する。
本発明に用いる水溶性高分子は、任意であるが、染料
分子の吸光特性を著しく損わないものが好ましい。ま
た、合成上、アミノ基または水酸基等の活性基を有する
ものが好ましい。例えば、ゼラチン、カゼイン、アルブ
ミン、ペクチン、デキストラン、ポリ−L−リジン、イ
ソポリ−L−リジン、キトサン、ポリエチレンイミン、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレングリコール及びそれらの誘導体等が挙げられる。
特に、製膜性の良いゼラチン、ポリビニルアルコール、
キトサン等を用いると好結果が得られる。
また、本発明に用いる水溶性オキソノール染料も、上
記一般式〔I〕で表されるものであればよく、例えば、
一般に用いられている染料の中で、用いる水溶性高分子
と結合しやすい官能基を有するものが好ましい。
一般式〔I〕で示されるオキソノール染料であって、
本発明の高分子化染料を構成するものとして好ましい染
料の具体例を、以下に示す。
(1) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−4″−スル
ホ)フェニル−3−カルボキシ−5−ピラゾロン〕 Mは、K,NaまたはHを示す(以下同様) (2) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−(2″−メ
チル−4″−スルフォ)フェニル−3−カルボキシ−5
−ピラゾロン〕 (3) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−(3″,5″
ジカルボキシ)フェニル−3−カルボキシ−5−ピラゾ
ロン〕 (4) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−(3″−ス
ルフォ−5″−カルボキシ)フェニル−3−カルボキシ
−5−ピラゾロン〕 (5) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−(3″−ス
ルフォメチル)フェニル−3−カルボキシ−5−ピラゾ
ロン〕 (6) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−(4″−フ
ェノキシ−3″−スルフォ)フェニル−3−カルボキシ
−5−ピラゾロン〕 (7) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−(5″,7″
−ジスルホナフチル−3″)−3−カルボキシ−5−ピ
ラゾロン〕 (8) 4,4′−プロペニル−ビス−〔1−(6″−ヒ
ドロキシ−7−スルホナフチル−3″)−3−カルボキ
シ−5−ピラゾロン〕 本発明の高分子化染料の製造方法、すなわち水溶性オ
キソノール染料と水溶性高分子の結合方法は、染料の吸
光特性を著しく損わない方法であればよい。一般式
〔I〕のX,X′がヒドロキシル基の場合には、カルボキ
シル基を活性化し、水溶性高分子のアミノ基や水酸基に
アミド結合やエステル結合で結合させる本出願の請求項
2の方法が容易であり、染料に対する副反応等も抑制す
ることができ、好適である。
例えば、このような方法の例としては、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)、各種水溶性カルボジイミ
ド(WSC)のようなカルボジイミド類や、N−エチル−
5−フェニルイソキザゾリウム−3′−スルホナート
(ウッドワード試薬K)等の縮合試薬等を用いる方法、
ペンタクロロフェニルトリクロロアセテート(TCA-OPC
P)、p−ニトロフェニルトリフルオロアセテート(TFA
-OPNP)、p−ニトロフェニルクロロホルメート等を用
いる活性エステル法等を挙げることができる。
また、一般式〔I〕のX,X′がハロゲン原子の場合に
は、本出願の請求項3の方法、即ちこのハロホルミル基
を、水溶性高分子のアミノ酸や水酸基に直接、通常の方
法により反応させ、アミノ結合またはエステル結合させ
る方法を用いてもよい。
また、同様の方法で、各種スペーサーを介して、染料
と水溶性高分子とを結合させることもできる。
次に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料について説
明する。
本発明において、ハロゲン化銀写真感光材料は、支持
体の少なくとも一方の側、即ち片面かまたは両面に、少
なくとも1層のハロゲン化銀写真感光層と、少なくとも
1層の非感光性層とを有するように構成できる。
本発明の高分子化染料は、上記非感光性層の少なくと
もいずれか1層に含有させて、好ましい結果を得ること
ができる。
ここで、非感光性層とは、感光性を全く有さないも
の、あるいは化学熟成を施さない事等により比較的低感
度の感光性しか有さないものを言う。本発明の高分子化
染料を含有する非感光性層は、クロスオーバーカット層
として機能させることができる。
本発明を用いると、感度良好で、低カブリ、かつ鮮鋭
性が良く、塗布性、ローラーマーク性に優れ、色汚染の
少ないハロゲン化銀写真感光材料を得ることができる。
ハロゲン化銀写真感光材料の具体的な構成例として
は、例えば、(a)保護層−感光性層−クロスオーバー
カット層−支持体−クロスオーバーカット層−感光性層
−保護層、(b)保護層−クロスオーバーカット層−支
持体−感光性層−保護層等を挙げることができる。
ハロゲン化銀写真感光材料は、必要に応じて中間層、
保護層、アンチハレーション層、下引層等のその他の非
感光性層を設けてもよい。
ハロゲン化銀写真感光層中に含まれるハロゲン化銀粒
子について説明する。ハロゲン化銀粒子は沃化銀を含む
ものがよく、なかでも沃化銀が粒子内部に極在するもの
が好ましい。またハロゲン化銀粒子は、立方体、八面
体、14面体のように規則的な結晶系を有するものでもよ
いし、平板状、じゃがいも状のような結晶系を有するも
のでもよい。さらにハロゲン化銀粒子は、化学熟成を行
うのがよい。
ハロゲン化銀写真感光材料形成に用いるハロゲン化銀
写真感光性乳剤は、単分散乳剤であってもよく、単分散
乳剤を単独または少なくとも二種類混合したものであっ
てもよい。
またハロゲン化銀写真感光材料において、クロスオー
バーカット層として機能できる非感光性層の少なくとも
1層は、分光増感色素を添加したハロゲン化銀粒子を含
んでよい。該層に含まれるハロゲン化銀粒子の組成は、
沃化銀、沃臭化銀、塩化銀、塩臭化銀等いずれでもかま
わない。
またクロスオーバーカット層には、テトラザインデン
化合物、メルカプト化合物を含有することができる。
感光層に含まれるハロゲン化銀粒子と、クロスオーバ
ーカット層として機能できる非感光性層に含有させるこ
とができるハロゲン化銀粒子とは、ハロゲン化銀組成が
同じであっても、異なっていてもよいが、異なっている
のが好ましい。
ハロゲン化銀写真感光材料の支持体としては、写真感
光材料に通常用いられる可撓性支持体を用いることが好
ましい。可撓性支持体として有用なものは、硝酸セルロ
ース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート等の半合成または合成高分子から成る
フィルム、バライタ紙またはα−オレフィンポリマー
(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ブ
テン共重合体)等を塗布またはラミネートした紙等であ
る。支持体は染料や顔料を用いて着色されてもよい。遮
光の目的で黒色にしてもよい。
これらの支持体の表面は一般に行われるように、写真
乳剤層等との接着をよくするために下塗処理されてもよ
い。支持体表面は下塗処理の前または後に、コロナ放
電、紫外線照射、火焔処理等を施してもよい。
その他本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の実施
に当たって、感光材料には任意の添加剤が含有されてい
てよく、これらはリサーチ・ディスクロージャー176
巻、No.17643(1978年12月)及び同187巻、No.18716(1
976年11月)に記載されており、その該当箇所を次の表
にまとめた。
〔実施例〕 以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
但し同然のことではあるが、本出願の各発明は、下記の
実施例により限定されるものではない。
実施例1〜8は、本発明に係る高分子化染料について
の実施例であり、実施例9,10は、ハロゲン化銀写真感光
材料についての実施例である。
実施例1 本実施例においては、次のようにして本発明に係る高
分子化染料を得た。
水溶性オキソノール染料として、4,4′−プロペニル
−ビス−〔1−(4″−スルフォ)フェニル−3−カル
ボキシ−5−ピラゾロン〕(1)を用い、該染料(1)
250mgを水20mlに溶解し、pH4.7に調整した。次に、1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボ
ジイミド塩酸塩682mgを加え、pH4.7に保ちつつ、1時間
反応させた。その後、更に、5%ゼラチン溶液(0.1モ
ル、リン酸緩衝液、pH8.0)120gを加えて反応させた。
反応後、透析、限外濾過濃縮した後、凍結乾燥し、ゼラ
チン結合染料5.5gを得た。染料導入率は0.8wt%、λmax
=545nmであった。(λmaxは極大吸収波長を示す。以下
の記載で同じ)。これを高分子化染料D−1とする。
実施例2 水溶性オキソノール染料として、実施例1と同様の染
料(1)を用い、該染料(1)70mgを下記の表に示す溶
媒(N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)またはジメチル
スルホキシド(DMSO))7ml中に溶解、または分解さ
せ、トリエチルアミン(TEA)及びペンタクロロフェニ
ルトリクロロアセテート(TCA-OPCP)を加え、室温で2
時間攪拌した。反応後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチル
で洗浄することにより染料(1)のPCPエステルを得
た。
反応条件及び得られた活性エステルの収率を下記の表
にあわせて示す。
実施例3 10%ゼラチン溶液(pH10.0)20gに実施例2で合成し
たPCPエステル100mgをN,N−ジメチルホルムアミド20ml
に溶かして加え、一晩反応させた。反応後、pHを7に調
整し、水、N,N−ジメチルホルムアミドを留去した。そ
の残渣を温水に溶解し、透析、限外濾過濃縮した後、凍
結乾燥し、ゼラチン結合染料2.0gを得た。染料の導入率
は、2.5wt%であった。λmax=548nmであった。これを
高分子化染料D−3とする。
実施例4 水溶性オキソノール染料として、実施例1と同様の染
料(1)を用い、該染料(1)70mgをジメチルスルホキ
シド7mlに溶解し、氷冷下で、ジシクロヘキシルカルボ
ンジイミド(DCC)42mgを添加し、2時間攪拌した。続
いてp−ニトロフェノール(PNP)28mgを添加し、0℃
で1時間、室温で2時間攪拌後、4℃で一晩放置した。
反応後、テトラヒドロフラン20mlを添加して、結晶を析
出させ、その析出した結晶を濾別し、テトラヒドロフラ
ンで洗浄した後、乾燥させてPNPエステル50mgを得た。
次に、10%ポリエチレンイミン溶液2.0gに上記で得ら
れたPNPエステル40mgを添加後、トリエチルアミンを等
モル添加し、室温で24時間攪拌した。攪拌後、溶媒を留
去し、残渣を水に再溶解し、透析、限外濾過濃縮後、凍
結乾燥してポリエチレンイミン結合染料1.9gを得た。ポ
リエチレンイミンへの染料導入率は0.8wt%であった。
これを高分子化染料D−4とする。
実施例5 水溶性オキソノール染料として、4,4′−プロペニル
−ビス−〔1−(2″−メチル−4″−スルフォ)フェ
ニル−3−カルボキシ−5−ピラゾロン〕(2)を用
い、該染料(2)71mgをジメチルスルホキシド7mlに溶
解し、トリエチルアミン140ml及びペンタクロロフェニ
ルトリクロロアセテート(TCA-OPCP)412mgを加え、室
温で16時間攪拌した。反応後、ジメチルスルホキシドを
減圧留去し、酢酸エチル、ベンゼン、エーテルで洗浄し
たのち乾燥し、染料(2)のPCPエステル110mgを得た。
次に、実施例3における染料(1)のPCPエステルの
代わりに、上記方法で合成した染料(2)のPCPエステ
ルを用いて、実施例3と同様にして、実施し、ゼラチン
結合染料2.0gを得た。染料導入率は2.7wt%であった。
これを高分子化染料D−5とする。
実施例6 水溶性オキソノール染料として、4,4′−プロペニル
−ビス−〔1−(3″−スルフォメチル)フェニル−3
−カルボキシ−5−ピラゾロン〕(5)を用い、該染料
(5)71mgをジメチルスルホキシド7mlに溶解し、室温
でジシクロヘキシルカルボジイミド210mgを添加し2時
間攪拌した。その後更にp−ニトロフェノール(PNP)1
39mgを加え、16時間攪拌した。反応後、ジメチルスルホ
キシドを減圧留去した後、エーテル、酢酸エチル、アセ
トン、ベンゼン、更にエーテルで洗浄し、乾燥して染料
(5)のPNPエステル95mgを得た。
次に該染料(5)のPNPエステルを用いて、実施例4
と同様に実施して、ポリエチレンイミン結合染料1.8gを
得た。染料導入率は1.2wt%であった。これを高分子化
染料D−6とする。
実施例7 イソポリ−L−リジン0.5gをジメチルスルホキシド10
mlに溶解させ、実施例2で合成した染料(1)のPCPエ
ステル120mgとトリエチルアミン30mlを加えて、室温で4
8時間攪拌した。反応後、ジメチルスルホキシドを減圧
留去し、DMF−アセトンにより再沈澱をくり返したのち
乾燥し、イソポリ−L−リジン結合染料0.5gを得た。染
料導入率は5wt%であった。これを高分子化染料D−7
とする。
実施例8 実施例5で得た染料(2)のPCPエステルを用い、実
施例7と同様に実施してイソポリ−L−リジン結合染料
0.45gを得た。導入率は4.8wt%であった。これを高分子
化染料D−8とする。
実施例9 本実施例においては、下記のようにしてハロゲン化銀
写真感光材料を作成した。
まず、次のようにして乳剤を調製した。
(A) 単分散乳剤の作成 反応釜の条件として60℃,pAg=8、そしてpH=2に保
ちつつダブルジェット法により、平均粒径0.3μmのヨ
ウ化銀2モル%を含むヨウ臭化銀の単分散立方晶乳剤を
得た。電子顕微鏡観察によれば、双晶の発生率は個数で
1%以下であった。この乳剤を種晶として、さらに以下
のように成長させた。
反応釜内にゼラチン水溶液を40℃に保ち上記種晶を溶
解し、さらにアンモニア水と酢酸を加えてpH=9.5に調
製した。
アンモニア性銀イオン液にてpAg7.3に調整後、pH及び
pAgを一定に保ちつつアンモニア性銀イオンとヨウ化カ
リウムと臭化カリウムを含む溶液をダブルジェット法で
添加し、ヨウ化銀30モル%を含むヨウ臭化銀層を形成せ
しめた。
酢酸と硝酸銀水溶液を用いてpH=9,pAg=9.0に調製し
た後にアンモニア性銀イオン液と臭化カリウムを同時に
添加した成長後粒径の90%にあたるまで成長させた。こ
の時pHは9.0から8.20まで徐々に下げた。
臭化カリウム液を加えpAg=11とした後にさらにアン
モニア性銀イオン液と臭化カリウムを加えてpHを徐々に
pH8まで下げながら成長せしめ、平均粒径0.7μm,ヨウ化
銀2モル%を含むヨウ臭化銀乳剤を得た。
また乳剤の調製の際に、下記増感色素(A)を乳剤中
の銀1モル当たり300mg、増感色素(B)15mgで添加
し、乳剤を得た。
次に、下記に示すように、過剰塩をとり除く脱塩工程
を行った。
ハロゲン化銀乳剤溶液を40℃に保ち、下記化合物
(イ)(特開昭58-140322号公報中に示してある例示化
合物II−1)を加えてハロゲン化銀粒子を沈降せしめ、
上澄液を排出後にさらに40℃の純水を加える。そして硫
酸マグネシウムを添加し再度ハロゲン化銀粒子を沈降せ
しめ上澄液をとりさる。これをもう一度行いゼラチン及
びフェノールを加えpH6.0,pAg8.5の乳剤を得た。
上記により得られた乳剤を55℃に保ち、塩化金酸そし
てハイポを加えて化学増感を行い4−ヒドロキシ−6−
メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを加えて感光性乳
剤を得た。これを乳剤(A)とする。
(B) 多分散乳剤の調製 順混合法により、下記の4種の溶液により多分散乳剤
を調製した。
溶液Bと溶液Cを乳剤調製用の反応釜に注入し、回転
数300回転/分のプロペラ型攪拌器で攪拌し、反応温度
を55℃に保った。
次に、A液を1容:2容の割合に分割し、その内の1容
である100mlを1分間かけて投入した。10分間攪拌を続
けた後、A液の残余の2容である200mlを10分間かけて
投入した。更に30分間攪拌を継続した。そして、D液を
加えて、反応釜中の溶液のpHを6.0に調整し、反応を停
止させた。
ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.56μmであり、分散
度は0.32であった。また沃化銀含有率は1.2モル%であ
った。
(C) 平板粒子の調製 水1中にKBr10.5g、チオエーテル化合物HO(CH22
S(CH22S(CH22OHの0.5wt%水溶液10cc、及びゼ
ラチン30gを加えて溶解し、70℃に保った。この溶液中
に、攪拌しながら、硝酸銀水溶液0.88モル/l30mlと、沃
化カリウムと臭化カリウム(モル比3.5:96.5)の水溶液
0.88モル/l30mlとをダブルジェット法により添加し、平
均粒径0.60μmで沃化銀含有率が3.5モル%の粒子を得
た。該混合溶液の添加終了後40℃まで降温した。これに
ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルマリンの縮合物
及びMgSO4をそれぞれ24.6g/AgX1モル添加し、pH4.0に降
下させ脱塩を行い、その後、後ゼラチン15g/AgX1モルを
添加して、乳剤を調製した。
上記(B)(C)で得られた乳剤について、化学増感
を行った。つまた、チオシアン酸アンモニウムと塩化金
酸とハイポを加え、金−硫黄増感を施した。
この化学増感終了後、4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンを加えて。その後、沃化カ
リウム150mg/AgX1モルと、(A)と同様の色素を同量添
加して、分光増感を行った。これにより得られた乳剤
を、それぞれ乳剤(B).(C)とする。
上記(A),(B),(C)それぞれの感光性乳剤に
添加剤としてハロゲン化銀1モル当たり、 t−ブチル−カテコール 400mg, ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g, スチレン−無水マレイン酸共重合体 2.5g, トリメチロールプロパン 10g, ジエチレングリコール 5g, ニトロフェニル−トリフェニルフォスフォニウムクロラ
イド 50mg, 1,3−ジヒドロキシベンゼン−4−スルホン酸アンモニ
ウム 4g, 2−メルカプトベンゾイミダゾール−5−スルホン酸ソ
ーダ 5mg, 乳剤塗布液とした。
更に、保護層液として、次の塗布液を調製した。即
ち、下記の化合物をゼラチン1g当たり下記の量加えて、
保護層用塗布液とした。
平均粒径7μmのポリメチルメタクリレート からなるマット剤 7mg, 平均粒径0.013μmのコロイダル シリカ 70mg, 2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロトリ アジンナトリウム 30mg, (HCHO)2水溶液(40%) 1.5ml, 上記各塗布液を用いた、以下のごとき試料I−VIを作
成した。
試料−I.下引液として、グリシジルメタクリレート50wt
%、メチルメタクリレート10wt%,ブチルメタクリレー
ト40wt%の3種のモノマーからなる共重合体をその濃度
が10wt%になるように希釈した共重合体水溶性分散液を
用い、これにより下引加工した支持体上に、塗布を行っ
た。
試料−II 試料−Iに対して、乳剤層に下記マゼンタ染
料(染料A。これは一般式〔I〕で表される前記例示化
合物(1)で、M=K(カリウム塩)のものである)を
下記表−1に示す様な量を添加した。
試料−III〜VIは、試料−I,IIと異なり、乳剤層と下引
層の間に、下記クロスオーバーカット層を挿入するよう
に、塗布を行った。
(試料−III〜VIのクロスオーバーカット層の作成) ・試料−IIIのクロスオーバーカット層: 試料−IIに含まれる染料Aの単位m2当たりの量と同
じくなるように、染料Aをゼラチン溶液中に添加して、
これにより染料A含有のゼラチン層を形成し、クロスオ
ーバーカット層とした。
・試料−IVのクロスオロバーカット層: 下記染料Bをフッ化アルコール/メタノール溶液に溶
解し、添加した以外は、試料−IIIと同じにした。但
し、添加量は下記表−1に示す。
・試料−Vのクロスオーバーカット層: 前記実施例1で得た本発明の高分子化染料を、試料−
IIIの場合と同様に添加した。添加量は下記表−1に示
すように行った。
染料B、及び前記実施例1で得た本発明の高分子化染
料は、それぞれゼラチン液中のグリーン光の透過濃度
が、試料−IIIで用いた染料Aの場合と同じになるよう
に量を決定した。
・試料−VIのクロスオーバーカット層の作成 反応釜を60℃、pAg=8.0、pH7.0の条件に一定に保ち
つつ、硝酸銀溶液と沃化カリウム及び臭化カリウムを含
む溶液をダブルジェット法で添加し、沃化銀を2モル%
含む沃臭化銀単分散乳剤を得た。
このようにして得られた乳剤を40℃迄冷却した後、感
光性乳剤と同様にして沈澱法によって過剰塩を取り去
り、ゼラチンを加えて冷却して非感光性乳剤を得た。
この乳剤に前述の分光増感色素(A)を添加し、その
後、ゼラチン液とともに、クロスオーバーカット層を作
った。
この時の分光増感色素の量は、表−1に記載のとおり
の量の添加であり、このクロスオーバーカット層に含ま
れる銀量は0.2g/m2とした。
以上得られた試料の層構成は、まとめて表−1に示
す。
〈塗布性の評価〉 塗布済の試料を目視により次のように評価した。
○: 塗布性に問題のないもの △: 若干の塗布ムラが発生しているもの ×: 塗布ムラがかなり発生しているもの 以上得られた試料の層構成はまとめて表−1に示す。
得られた試料に対し、次の評価を行った。
〈センシトメトリーの測定〉 「新編、証明のデータブック」に記載の標準の光Bを
光源とし、露光時間0.1秒、3.2cmsでノンフィルターで
フィルムの両面に同一の光量となるように露光した。上
記試料は、SRX-501自動現像機(コニカ(株)製)を用
い、XD-SR現像液で45秒処理を行い、各試料の感度を求
めた。感度は、黒化濃度が1.0だけ増加するのに必要な
光量の逆数を求め、表−1の試料−IのNo.1の場合の感
度を100とした相対感度で表した。
〈ローラーマーク性の評価〉 自動現像機のローラーによる圧力マーク(ローラーマ
ーク)を、以下のようにして評価した。即ち、未露光の
状態で対向式ローラーをもつ自動現像機で処理した。得
られた結果を表−1に示す。即ちその時発生したローラ
ーマークを目視により、次の5段階に分類して評価し
た。
5: ローラーマークの発生なし 4: ごくわずかに発生あり 3: やや発生あり(実用許容内) 2: 発生が多い(実用許容外) 1: 発生が非常に多い 〈色汚染の評価〉 処理後のフィルムを目視にて、次のように評価した。
○は良好、△は普通、×は使用に耐えない。
〈MTFの評価〉 0.5〜10ライン/mmの鉛製の矩形波の入ったMTFチャー
トを蛍光スクリーンKO-250(コニカ(株)製)のフロン
ト側の裏面に密着させ、フィルム面の鉛のチャートで遮
蔽されていない部分の濃度が、両面で約1.0になるよう
にX線を照射した。
上記のようにしてX線を照射した試料を前述と同様の
現像処理をした後、記録された矩形波のパターンをサク
ラマイクロデンシトメーターM−5型(コニカ(株)
製)を用い、測定した。なお、この時のアパーチャーサ
イズは矩形波の平行方向に300μm、直角方向に25μm
であり、拡大倍率は20倍であった。得られたMTF値を代
表し、空間周波数2.0ライン/mmの値で示す。
以上のように本発明の試料は、感度低下が少ないにも
かかわらず鮮鋭性が向上している。さらに、塗布性、ロ
ーラーマーク性、色汚染で優れていることがわかる。
実施例10 下塗を施したトリアセチルセルロースフィルム支持体
上に、下記に示すような組成の各層を順次支持体側から
形成して、単層カラー写真感光材料試料−101を作成し
た。
なお、以下記載において、感光材料中の添加量は特に
記載のない限り、1m2当たりのグラム数を示す。また、
ハロゲン化銀とコロイド層は銀に換算して示した。
第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 ……0.20 UV吸収剤(UV−1) ……0.20 カラードカプラー(CC−1) ……0.05 カラードカプラー(CM−2) ……0.05 高沸点溶媒(Oil−1) ……0.20 ゼラチン ……1.5 第2層:下引き層 ゼラチン ……1.5 第3層:緑感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(Em−1) ……0.6 (平均粒径0.46μm,平均沃化銀含有率7.0%単分散性の
表面低沃化銀含有型乳剤) 増感色素(SD−4) ……8.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(SD−5) ……1.6×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) ……0.1 マゼンタカプラー(M−2) ……0.2 カラードマゼンタカプラー(CM−1) ……0.1 DIR化合物(D−3) ……0.02 DIR化合物(D−4) ……0.004 高沸点溶媒(Oil−2) ……0.3 ゼラチン ……1.0 第4層:保護層 ゼラチン ……1.5 尚各層には、上記組成物の他に塗布助剤Su−2,分散助
剤Su−3,硬膜剤H−1,及びH−2,安定剤ST−1,カブリ防
止剤AF−1を添加した。
用いた化合物の構造は、後記実施例11の説明において
まとめて示す。
また、次のように試料−102〜108を作成した。
試料−102の作成 試料−101において、第1層に表1に示した染料また
は本発明に係る高分子化染料である染料修飾ゼラチン
を、第1層のマゼンタ濃度が等しくなる量で添加した。
この際、第1層のゼラチン量を他の試料と合わせるため
に、染料修飾ゼラチンを添加する水準は、添加量分だけ
第1層のゼラチン量を減量するようにした。また染料C
は、Oil−3を使用し、乳化分散し、添加した。それ以
外は、試料−101と同様にして作成した。
このようにして作成した各試料−101〜108を、色温度
5500°のタングステン光源を用い、連続グレーウェッジ
を介して緑色光で露光したのち、下記現像処理を行っ
た。
処理工程(38℃) 発色現像 3分15秒 漂 白 6分20秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安定化 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成は、下記の通
りである。
〈発色現像液〉 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒド
ロキシルエチル)−アニリン・硫酸塩 4.15g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロトリ酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1とする。(pH=10.1) 〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム塩 100.0 g エチレンジアミン四酢酸2 アンモニウム塩 10.0 g 臭化アンモニウム 150.0 g 氷酢酸 10.0 ml 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH=6.0に
調整する。
〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175.0 g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5 g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3 g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH=6.0に調整す
る。
〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
処理された各試料上のマゼンタ色像について、最低濃
度(Dmin)値及び感度を測定した。なお感度については
Dmin+0.1の濃度の露光量で求め、試料−101を100とし
たときの相対値で表した。結果を表−2に示す。
表−2より、本発明の染料修飾ゼラチンを用いた試料
は、染料の緑感性乳剤層、保護層への拡散に基づく減感
がほとんどなく、また最低濃度Dmin(カブリ)を高くす
ることもなく、脱色性にすぐれていることがわかる。
実施例11 トリアセチルセルロースフィルム支持体上に、下記に
示すような組成の各層を順次支持体側から形成して、多
層カラー写真感光材料試料−111を作成した。
試料−111(コントロール) 第1層;ハレーション防止層 黒色コロイド銀 ……0.20 UV吸収剤(UV−1) ……0.20 カラードカプラー(CC−1) ……0.05 カラードカプラー(CM−2) ……0.05 高沸点溶媒(Oil−1) ……0.20 ゼラチン ……1.5 第2層;中間層 UV吸収剤(UV−1) ……0.01 高沸点溶媒(Oil−1) ……0.01 ゼラチン ……1.5 第3層;低感度赤感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(Em−1) ……0.6 沃臭化銀乳剤(Em−2) ……0.2 増感色素(SD−1) ……4.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(SD−2) ……4.0×10-4(モル/銀1モル)
増感色素(SD−3) ……0.8×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) ……0.65 カラードシアンカプラー(CC−1) ……0.06 DIR化合物(D−1) ……0.004 高沸点溶媒(Oil−1) ……0.6 ゼラチン ……1.5 第4層;高感度赤感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(Em−3) ……0.8 増感色素(SD−1) ……3.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(SD−2) ……3.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(SD−3) ……0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) ……0.16 シアンカプラー(C−3) ……0.02 カラードシアンカプラー(CC−1) ……0.03 DIR化合物(D−2) ……0.07 高沸点溶媒(Oil−1) ……0.2 ゼラチン ……1.3 第5層;中間層 ゼラチン ……0.7 第6層;低感度緑感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(Em−1) ……0.6 増感色素(S−4) ……8.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5) ……1.6×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) ……0.1 マゼンタカプラー(M−2) ……0.2 カラードマゼンタカプラー(CM−1) ……0.1 DIR化合物(D−3) ……0.02 DIR化合物(D−4) ……0.004 高沸点溶媒(Oil−1) ……0.3 ゼラチン ……1.0 第7層;高感度緑感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(Em−3) ……0.7 増感色素(SD−6) ……2.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(SD−7) ……4.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(SD−7) ……1.0×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−2) ……0.09 カラードマゼンタカプラー(CM−2) ……0.04 DIR化合物(D−3) ……0.006 高沸点溶媒(Oil−2) ……0.5 ゼラチン ……1.0 第8層;イエローフィルター層 黄色コロイド銀 ……0.1 色汚染防止剤(SC−1) ……0.1 高沸点溶媒(Oil−3) ……0.1 ゼラチン ……0.8 第9層;低感度青感性乳剤層 沃臭化銀乳剤(Em−1) ……0.25 沃臭化銀乳剤(Em−2) ……0.10 増感色素(SD−10) ……1.1×10-3(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) ……0.5 イエローカプラー(Y−2) ……0.1 高沸点溶媒(Oil−3) ……0.3 ゼラチン ……1.0 第10層;高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤(Em−1) ……0.3 沃臭化銀乳剤(Em−2) ……0.1 増感色素(SD−9) ……1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(SD−10) ……3×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) ……0.30 イエローカプラー(Y−2) ……0.05 高沸点溶媒(Oil−3) ……0.07 ゼラチン ……1.1 第11層;第1保護層(PRO−1) 微粒子沃臭化銀乳剤 平均粒径0.08μ AgI 2モル% ……0.2 UV吸収剤(UV−1) ……0.10 UV吸収剤(UV−2) ……0.05 高沸点溶媒(Oil−1) ……0.1 高沸点溶媒(Oil−4) ……0.1 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) ……0.5 ホルマリンスカベンジャー(HS−2) ……0.2 ゼラチン ……1.0 第12層;第2保護層(PRO−2) アルカリ可溶性マット剤 (平均粒径2μm) ……0.05 ポリメチルメタクリレート (平均粒径3μm) ……0.05 スベリ剤(WAX−1) ……0.04 界面活性剤(Su−1) ……0.005 ゼラチン ……0.5 染料B ……表に記載の量 尚各層には上記組成物の他に塗布助剤Su−2,分散助剤
Su−3,Su−4,硬膜剤H−1,及びH−2,安定剤ST−1,カブ
リ防止剤AF−1,及びW=10,000とW=100,000の2種
類のAF−2を添加した。
Em−1 平均粒径0.46μm、平均沃化銀含有率7.5% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−2 平均粒径0.32μm、平均沃化銀含有率2.0% 単分散性で均一組成の乳剤 Em−3 平均粒径0.78μm、平均沃化銀含有率6.0% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−4 平均粒径0.95μm、平均沃化銀含有率8.0% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 試料−112〜117の作成 試料−111において、第5層と第12層に、表−3に示
した染料または染料修飾ゼラチンを、添加して、試料−
112〜117を作成した。なお各層のゼラチン量を合わせる
ために、染料修飾ゼラチンを添加する際は、添加量分だ
け各層のゼラチン量を減量した。それ以外は試料−111
と同様にして作成した。
このようにして作成された各試料−112〜117を、白色
光を用いてウェッジ露光したのち、実施例10と同様の現
像処理を行い、マゼンタ色像の最低濃度Dminの値(カブ
リ)、感度、及びMTF値について評価を行った。なおMTF
値については、処理済サンプルのマゼンタ色像をミクロ
濃度計にて測定し、1mm当たり20本の周波数でのMTF値を
示した。また感度は、試料−111を100としたときの相対
値に換算した。結果は併せて表−3に示した。
表−3から明らかなように、本発明に係る高分子化染
料である染料修飾ゼラチンを第5層,第13層に添加した
試料は、油溶性染料を添加した試料−113に比べ最低濃
度の上昇なく鮮鋭性を向上させることができる。また、
水溶性染料使用の試料−112に比べ、試料−114〜117で
明らかなように、同等感度における鮮鋭性向上の効果が
著しく、本発明の効果は明らかである。
〔発明の効果〕
上述の如く本出願の各発明によれば、従来用いられて
きた水溶性オキソノール染料の水溶性を保持しつつ、耐
拡散性を大きくして、例えば、親水性膜中等に固定して
おくことが可能な高分子化染料を提供することができ、
またこのような高分子化染料を容易に得られる製造方法
を提供することができ、更に、高分子化染料を所望の層
中に固定して含有させておくことができ、これにより各
種の写真性能の向上を実現できるハロゲン化銀写真感光
材料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福永 真一 大阪府大阪市城東区鴫野西5丁目12―6 ―207 (72)発明者 藤野 泰光 大阪府大阪市都島区友渕町2丁目12―21 ―204 (72)発明者 中山 博 大阪府枚方市東山1丁目38―5 (72)発明者 村上 梅司 神奈川県小田原市寿町5丁目16―5 (56)参考文献 特開 平1−147452(JP,A) 特開 平1−224749(JP,A) 特開 平3−38635(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 69/10 G03C 1/83 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で示される水溶性オキソノール
    染料を、エステル化剤またはアミド化剤と反応させるこ
    とによって、水溶性オキソノール染料のエステルまたは
    アミド化合物をあらかじめ合成し、この水溶性オキソノ
    ール染料のエステルまたはアミド化合物に、高分子を結
    合させて得た、下記一般式のX,X′のいずれかの部位ま
    たは双方の部位に高分子部分が導入された、高分子化染
    料。 一般式〔I〕 (式中、Rは、少なくとも1つのスルホン酸基、または
    カルボキシル基を直接、あるいは炭素数1〜4のアルキ
    レン基を介して有しているフェニル基、またはナフチル
    基で、このフェニル基またはナフチル基は、置換基を有
    していてもよい。 X,X′は、ヒドロキシル基またはハロゲン原子で、X,X′
    は同じであっても、異なっていてもよい。 nは0,1または2である。 一般式〔I〕のメチン鎖は、置換基を有していてもよ
    い。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の高分子化染料の製造方法
    であって、アミノ基または水酸基を有する水溶性高分子
    を用い、染料のカルボキシル基を活性化し、水溶性高分
    子のアミノ基または水酸基にアミド結合またはエステル
    結合で結合させる高分子化染料の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の高分子化染料の製造方法
    であって、アミノ基または水酸基を有する水溶性高分子
    を用い、一般式〔I〕のX,X′がハロゲン原子である染
    料のハロホルミル基を直接、水溶性高分子のアミノ基ま
    たは水酸基にアミド結合またはエステル結合で結合させ
    る高分子化染料の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の高分子化染料を含有する
    ハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】支持体の少なくとも一方の側に少なくとも
    1層のハロゲン化銀写真感光層と、少なくとも1層の非
    感光性層とを有し、該非感光性層の少なくともいずれか
    1層に請求項1の高分子化染料を含有する請求項4に記
    載のハロゲン化銀写真感光材料。
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