JP2787633B2 - ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関するものであり、特にアルゴンレーザー露光に対
して高感度かつ迅速処理適性に優れたハロゲン化銀写真
感光材料およびその現像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料の露光方法の一つに、原図
を走査し、その画像信号に基づいてハロゲン化銀写真感
光材料上に露光を行ない、原図の画像に対応するネガ画
像もしくはポジ画像を形成する所謂スキャナー方式によ
る画像形成方法が知られている。スキャナー方式による
画像形成方法を実用した記録装置は種々あるが、網点発
生器を用いる所謂ドットジェネレーター方式が現在では
数多く用いられている。これらのスキャナー方式記録装
置の記録用光源としては、従来グローランプ、キセノン
ランプ、水銀ランプ、ダングステンランプ、発光ダイオ
ードなどが用いられてきた。しかしこれらの光源はいず
れも出力が弱く寿命が短いという実用上の欠点を有して
いた。これらの欠点を補うものとして、He−Neレー
ザ、アルゴンレーザ、He−Cdレーザ、半導体レー
ザ、などのコヒーレントなレーザ光源をスキャナー方式
の光源として用いるスキャナーがある。これらのスキャ
ナーに使用される感光材料には種々の特性が要求される
が、特に10-3〜10-8秒という短時間露光で露光され
るため、このような条件下でも、高感度かつ高コントラ
ストであることが必須条件となる。また、レーザー管の
寿命を長く保つために出力を絞るには、高感度な感光材
料の方が有利である。また良好な網点を得るためには、
レーザービームをスリットなどを用いて整形することも
必要であり、それにより低下するレーザ出力に対応する
ためには高感度な感光材料が必要となる。中でも高出力
が得られること及びレーザービームを小さく絞ることが
できるという点でアルゴンレーザをその光源として使用
したスキャナーが数多く用いられている。アルゴンレー
ザ用の感光材料としてはアルゴンレーザ光の波長である
488nmの光に感度を与えるには488nm前後に吸収を
有する増感色素を用いて分光増感と称される技術を用い
るのが一般的であるが、この増感色素に起因する残色が
処理後の感光材料に見られ、仕上がりの商品価値を低下
させていることが多い。
【0003】更に近年は、印刷業界においても作業の効
率化、スピードアップは強く望まれており、スキャニン
グの高速化及び感光材料の処理時間の短縮化に対する広
範囲なニーズが存在している。これら印刷分野のニーズ
に応えるために、露光機(スキャナー、プロッター)に
おいてはスキャニングの高速化、および高画質化のため
の線数増加やビームのしぼり込みが望まれており、ハロ
ゲン化銀写真感光材料においては、高感度で処理安定性
に優れ、かつ迅速に現像処理することが出来ることが望
まれている。ここでいう迅速現像処理とはフィルムの先
端を自動現像機に挿入してから、現像槽、渡り部分、水
洗槽、乾燥部分を通過してフィルムの先端が乾燥部から
出て来た時間が15〜60秒である処理を言う。
【0004】本発明者はこれらの目的のためにハロゲン
化銀をテルル増感すると効果があることを発見した。と
ころでテルル化合物を使って化学増感することについて
は、CA−800958、GB−1295462、GB
−1396696、US−3531289などに記載さ
れており、乳剤の高感度化に効果があること、特にUS
−3531289においては、有機チオエテール化合物
とロジウム塩の存在下で調製したAgBrCl及びAg
Cl乳剤をテルル化合物で化合増感することが記載され
ている。また、US−3772031には粒子形成時に
テルル化合物をドープすることが記載されている。しか
し、この方法だけでは迅速処理時の増感色素の残色が処
理後に見られることが問題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はアルゴ
ンレーザ光に対して高い感度を有するハロゲン化銀写真
感光材料を提供することにある。本発明の別の目的は、
アルゴンレーザ光に対して高い感度を有し、かつ残色の
少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。本発明の更に別の目的は迅速処理を行なってもアル
ゴンレーザ光に対して高感度でかつ良好な画質を与える
ハロゲン化銀写真感光材料及びその現像処理方法を提供
することにある。本発明の更に別の目的は現像液、定着
液の補充量を下げてもアルゴンレーザ光に対して高感で
かつ良好な画質を与えるハロゲン化銀写真感光材料及び
その現像処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、ハ
ロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤層をすくなくとも
1層有するハロゲン化銀写真感光材料において、該感光
性乳剤層がテルル化合物により化学増感されており、か
つ該感光性乳剤層に下記一般式(I)で表わされる化合
物の少なくとも1つを含有することを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料を用いることにより達成された。一
般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】本発明の具体的構成について詳細に説明す
る。本発明に係わるハロゲン化銀写真乳剤はハロゲン化
銀として、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、沃臭化銀もしく
は塩沃臭化銀を含有する。この時塩化銀を30モル%以
上、より好ましくは60モル%以上含有することが好ま
しい。ハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十四面体、
八面体、不定型、板状いずれでも良いが立方体もしくは
板状が好ましい。ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.0
1μm〜1μmが好ましいが、より好ましくは0.4μ
m以下であり、{(粒径の標準変差)/(平均粒径)}
×100で表わされる変動係数が15%以下、より好ま
しくは10%以下の粒径分布の狭いものが好ましい。ハ
ロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な相から成っていて
も、異なる相からなっていてもよい。本発明に用いられ
る写真乳剤は、P.Glafkides 著 Chimie et Physique Ph
otographique(Paul Montel社刊、1967年)、G. F.
Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(The Focal
Press刊、1966年)、V. L. Zelikman et al著 Mak
ing and Coating Photographic Emulsion(The Focal Pr
ess 刊、1964年)などに記載された方法を用いて調
製することができる。即ち、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等のいずれでもよく、叉可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形成としては、片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。粒子
を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる
逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つの
形式としてハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを
一定に保つ方法、即ち、いわゆるコントロールド・ダブ
ルジェット法を用いることもできる。この方法による
と、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン
化銀乳剤が得られる。また、粒子サイズを均一にするた
めには、英国特許1,535,016号、特公昭48−
36890、同52−16364号に記載されているよ
うに、硝酸銀やハロゲン化アルカリの添加速度を粒子成
長速度に応じて変化させる方法や、英国特許4,24
2,445号、特開昭55−158124号に記載され
ているように水溶液の濃度を変化させる方法を用いて、
臨界飽和度を越えない範囲において早く成長させること
が好ましい。本発明のハロゲン化銀乳剤の粒子形成は、
四置換チオ尿素、有機チオエーテル化合物の如きハロゲ
ン化銀溶剤の存在下で行うことが好ましい。本発明で用
いられる好ましい四置換チオ尿素ハロゲン化銀溶剤は、
特開昭53−82408、同55−77737などに記
載された次の一般式(II)で表わされる化合物である。
一般式(II)
【0009】
【化3】
【0010】一般式(II)について説明する。式中、R
1 、R2 、R3 及びR4 は、置換または未置換のアルキ
ル基、アルケニル基(アリル基など)、あるいは、置換
または未置換のアリールを表わし、これらは互いに同じ
でも異なってもよく、R1 〜R4 の炭素数の合計は30
以下が好ましい。また、R1 とR2 、R2 とR3 、ある
いはR3 とR4 で結合して5ないし6員の複素環イミダ
ゾリジンチオン、ピぺリジン、モルホリンなどを作るこ
ともできる。上記アルキル基は直鎖又は分岐のものの両
方が用いられる。アルキル基の置換基としては、例えば
ヒドロキシ基(−OH)、カルボキシ基、スルホン酸
基、アミノ基、アルキル残基が1〜5個の炭素原子を有
するアルコキシ基(o−アルキル)、フェニル基または
5ないし6員の複素環(フランなど)である。アリール
基の置換基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基また
はスルホン酸基である。ここで、特に好ましくは、R1
〜R4 のうち、アルキル基が3つ以上で、各アルキル基
の炭素数は1〜5、アリール基はフェニル基、さらにR
1 〜R4 の炭素数の合計は20以下である。本発明に用
いることのできる化合物の例として次のものを挙げるこ
とができる。
【0011】
【化4】
【0012】本発明に好ましく用いられる有機チオエー
テルハロゲン化銀溶剤は例えば特公昭47−11386
号(米国特許3,574,628号)等に記載された酸
素原子と硫黄原子がエチレンによりへだてられている基
(例えば−O−CH2 CH2−S−)を少なくとも1つ
含む化合物、特開昭54−155828号(米国特許
4,276,374号)に記載された両端にアルキル基
(このアルキル基は各々ヒドロキシ、アミノ、カルボキ
シ、アミド又はスルホンの中から選ばれる少なくとも2
個の置換基を有する)を持つ鎖状のチオエーテル化合物
である。具体的には次のような例を挙げることができ
る。
【0013】
【化5】
【0014】ハロゲン化銀溶剤の添加量は、用いる化合
物の種類および目的とする粒子サイズ、ハロゲン組成な
どにより異なるが、ハロゲン化銀1モルあたり10-5
10-2モルが好ましい。ハロゲン化銀溶剤の使用により
目的以上の粒子サイズになる場合は粒子形成時の温度、
銀塩溶液、ハロゲン塩溶液の添加時間などを変えること
により所望の粒子サイズにすることができる。
【0015】本発明のハロゲン化銀乳剤中にイリジウム
化合物を用いることが好ましい。本発明に用いられるイ
リジウム化合物として、水溶性イリジウム化合物を用い
ることができる。例えば、ハロゲン化イリジウム(III)
化合物、またハロゲン化イリジウム(IV) 化合物、また
イリジウム錯塩で配位子としてハロゲン、アミン類、オ
キザラト等を持つもの、例えばヘキサクロロイリジウム
(III)あるいは(IV) 錯塩、ヘキサアンミンイリジウム
(III)あるいは(IV) 錯塩、トリオキザラトイリジウム
(III)あるいは(IV) 錯塩などが挙げられる。本発明に
おいては、これらの化合物の中からIII 価のものとIV価
のものを任意に組合せて用いることができる。これらの
イリジウム化合物は水あるいは適当な溶媒に溶解して用
いられるが、イリジウム化合物の溶液を安定化させるた
めに一般によく行われる方法、即ちハロゲン化水素水溶
液(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲン
化アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaB
r等)を添加する方法を用いることができる。水溶性イ
リジウムを用いる代わりに、ハロゲン化銀粒子調製時に
あらかじめイリジウムをドープしてある別のハロゲン化
銀粒子を添加して溶解させることも可能である。本発明
に係わるイリジウム化合物の全添加量は、最終的に形成
されるハロゲン化銀1モル当たり1×10-8〜1×10
-6モルが適当であり、好ましくは5×10-8〜1×10
-6モルである。これらの化合物の添加は、ハロゲン化銀
乳剤の製造時及び、乳剤を塗布する前の各段階において
適宜行なうことができるが、特に、粒子形成時に添加
し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好まし
い。具体的化合物としては、塩化第1イリジウム(II
I)、臭化第1イリジウム(III)、塩化第2イリジウム
(IV) 、ヘキサクロロイリジウム(III)酸ナトリウム、
ヘキサクロロイリジウム(III)塩、ヘキサアミンイリジ
ウム(IV) 塩、トリオキザラトイリジウム(III)塩、ト
リオキザラトイリジウム(IV)塩、などのハロゲンアミ
ン類、オキザラト錯塩類が好ましい。
【0016】本発明のハロゲン化銀乳剤中には鉄化合物
を用いることが好ましい。本発明に用いられる鉄化合物
は2価または3価の鉄イオン含有化合物で、好ましくは
本発明で用いられる濃度範囲で水溶性をもつ鉄塩や鉄錯
塩である。具体的には ヒ酸第一鉄 臭化第一鉄 炭酸第一鉄 塩化第一鉄 クエン酸第一鉄 フッ化第一鉄 ぎ酸第一鉄 グルコン酸第一鉄 水酸化第一鉄 よう化第一鉄 乳酸第一鉄 しゅう酸第一鉄 リン酸第一鉄 こはく酸第一鉄 硫酸第一鉄 チオシアン酸第一鉄 硝酸第一鉄 硝酸第一鉄アンモニウム 塩基性酢酸第二鉄 アルブミン酸第二鉄 酢酸第二鉄アンモニウム 臭化第二鉄 塩化第二鉄 クロル酸第二鉄 クエン酸第二鉄 フッ化第二鉄 ぎ酸第二鉄 グリセロ・リン酸第二鉄 水酸化第二鉄 酸性リン酸第二鉄 硝酸第二鉄 リン酸第二鉄 ピロリン酸第二鉄 ピロリン酸第二鉄ナトリウム チオシアン化第二鉄 硫酸第二鉄 硫酸第二鉄アンモニウム 硫酸第二鉄グアニジン クエン酸第二鉄アンモニウム ヘキサンシアノ鉄(II)酸カリウム ベンタシアノアンミン第一鉄カリウム エチレンジニトリロ四酢酸第二鉄ナトリウム ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム 塩化トリス(ジピリジル)第二鉄 ベンタシアノニトロシル第二鉄カリウム 塩化ヘキサレア第二鉄 特にヘキサシアノ鉄(II)酸塩、ヘキサシアノ鉄(III)
酸塩、チオシアン酸第一鉄塩やチオシアン酸第二鉄塩が
顕著な効果を表す。
【0017】本発明の乳剤には、レニウム、ルテニウ
ム、オスミウム化合物を用いることができる。本発明に
用いられる、レニウム、ルテニウム、オスミウム化合物
はヨーロッパ公開特許(EP)0336689A号、同
0336427A1号、同0336425A1号、同0
336426A1号に記載された六座配位錯体が好まし
く、特にシアニド配位子を少なくとも4個以上含むもの
が好ましい。好ましい態様においてはこれらの化合物は
次のような式によって表わすことができる。 〔M(CN)6-y y n ここに、Mはレニウム、ルテニウム、オスミウムであ
り、Lは架橋配位子でありyは整数0、1、又は2であ
り、そしてnは−2、−3又は−4である。具体例とし
ては 〔Re(CN)5 -4 〔Ru(CN)5 -4 〔Os(CN)5 -4 〔ReF(CN)5 -4 〔RuF(CN)5 -4 〔OsF(CN)5 -4 〔ReCl(CN)5 -4 〔RuCl(CN)5 -4 〔OsCl(CN)5 -4 〔ReBr(CN)5 -4 〔RuBr(CN)5 -4 〔OsBr(CN)5 -4 〔ReI(CN)5 -4 〔RuI(CN)5 -4 〔OsI(CN)5 -4 〔ReF2(CN)4 -4 〔RuF2(CN)5 -4 〔OsF2(CN)5 -4 〔ReCl2(CN)4 -4 〔RuCl2(CN)4 -4 〔OsCl2(CN)4 -4 〔RuBr2(CN)4 -4 〔OsBr2(CN)4 -4 〔ReBr2(CN)4 -4 〔RuI2(CN)4 -4 〔OsI2(CN)5 -4 〔Ru(CN)5(OCN)〕-4 〔Os(CN)5(OCN)〕-4 〔Ru(CN)5(SCN)〕-4 〔Os(CN)5(SCN)〕-4 〔Ru(CN)5(N3)〕-4 〔Os(CN)5(N3)〕-4 〔Ru(CN)5(H2 O)〕-3 〔Os(CN)5(H2 O)〕-3 が挙げられる。
【0018】上記の鉄、レニウム、ルテニウム、オスミ
ウム化合物は、ハロゲン化銀粒子形成中に添加すること
が好ましい。添加位置としては、粒子中に均一に分布さ
せても、また粒子形成の初期、中期、後期に局在化させ
ても良いが、粒子形成の後期、すなわち最終粒子径の5
0%、より好ましくは80%が形成された後に添加する
ことが好ましい。添加量は銀1モルに対し10-3モル以
下であるが、好ましくは10-6〜10-4モルである。本
発明においては第VIII族に含まれる他の金属、すなわち
コバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウム、白金など
を併用しても良い。特に塩化ロジウム、ヘキサクロロジ
ウム(III)酸アンモニウムのごときロジウム塩との併用
は硬調な乳剤が得られ有利である。
【0019】本発明の感光材料に用いられる一般式
(I)で表わされる化合物について説明する。一般式
(I)
【0020】
【化6】
【0021】ここでR1 、R2 はそれぞれアルキル基
(炭素原子数4以下、例えばメチル基、エチル基、3−
プロピル基、3−ブチル基、4−ブチル基など)、置換
アルキル基〔アルキル部分の炭素原子数4以下、例えば
スルホアルキル基(例えばスルホエチル基、3−スルホ
プロピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基
など)、カルボキシアルキル基(例えばカルボキシメチ
ル基、カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基
など)、ヒドロキシアルキル基(例えばヒドロキシメチ
ル基、ヒドロキシエチル基など)、アラルキル基(例え
ばベンジル基、フェネチル基、スルホフェネチル基な
ど)、アリーロキシアルキル基(例えばフェノキシエチ
ル基、フェノキシプロピル基、スルホフェノキシプロピ
ル基など)、アセチルアミノアルキル基(例えば2−ア
セチルアミノエチル基、3−アセチルアミノプロピル基
など)、アルキルスルホニルアミノアルキル基(例えば
2−メチルスルホニルアミノエチル基、3−メチルスル
ホニルアミノプロピル基など)、N−アルキルカルバモ
イルアミノアルキル基〔例えば2−(N−メチルカルバ
モイル)アミノエチル基、2−(N−エチルカルバモイ
ル)アミノエチル基、3−(N−メチルカルバモイル)
アミノプロピル基など)を表わし、R1 、R2 の少なく
とも1つは、アセチルアミノアルキル基あるいはN−ア
ルキルカルバモイルアミノアルキル基である。V1 、V
2 はそれぞれ水素原子、アルキル基(炭素原子数3以
下、例えばメチル基、エチル基など)、アルコキシ基
(炭素原子数3以下、例えばメトキシ基、エトキシ基な
ど)、トリフロロメチル基を表わす。以下に本発明の一
般式(I)の化合物の具体例を示す。
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】本発明で用いられるテルル増感剤として
は、米国特許第1,623,499号、同3,320,
069号、同3,772,031号、英国特許第23
5,211号、同1,121,496号、同1,29
5,462号、同1,396,696号、カナダ特許第
800,958号、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサ
イアティー・ケミカル・コミュニケーション(J.Chem.S
oc.Chem.Commun. )635(1980)、ibid 110
2(1979)、ibid 645(1979)、ジャーナ
ル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・パーキン・トラ
ンザクション(J.Chem.Soc.Perkin Trans.)1,219
1(1980)等に記載の化合物を用いることが好まし
い。具体的なテルル増感剤としては、コロイド状テル
ル、テルロ尿素類(例えばアリルテルロ尿素、N,N−
ジメチルテルロ尿素、テトラメチルテルロ尿素、N−カ
ルボキシエチル−N′,N′−ジメチルテルロ尿素、
N,N′−ジメチルエチレンテルロ尿素、N,N′−ジ
フェニルエチレンテルロ尿素)、イソテルロシアナート
類(例えばアリルイソテルロシアナート)、テルロケト
ン類(例えばテルロアセトン、テルロアセトフェノ
ン)、テルロアミド類(例えばテルロアセトアミド、
N,N−ジメチルテルロベンズアミド)、テルロヒドラ
ジド(例えばN,N′,N′−トリメチルテルロベンズ
ヒドラジド)、テルロエステル(例えばt−ブチル−t
−ヘキシルテルロエステル)、ホスフィンテルリド類
(例えばトリブチルホスフィンテルリド、トリシクロヘ
キシルホスフィンテルリド、トリイソプロピルホスフィ
ンテルリド、ブチル−ジイソプロピルホスフィンテルリ
ド、ジブチルフェニルホスフィンテルリド)、他のテル
ル化合物(例えば英国特許第1,295,462号記載
の負電荷のテルライドイオン含有ゼラチン、ポタシウム
テルリド、ポタシウムテルロシアナート、テルロペンタ
チオネートナトリウム塩、アリルテルロシアネート)等
があげられる。これらのテルル化合物のうち、好ましく
は以下の一般式(III)及び(IV)があげられる。一般式(I
II)
【0025】
【化9】
【0026】式中、R1 、R2 およびR3 は脂肪族基、
芳香族基、複素環基、OR4 、(NR5(R6)、SR7
OSiR8(R9)(R10)、Xまたは水素原子を表す。R
4 およびR7 は脂肪族基、芳香族基、複素環基、水素原
子またはカチオンを表し、R5 およびR6 は脂肪族基、
芳香族基、複素環基または水素原子を表し、R8 、R9
およびR10は脂肪族基を表し、Xはハロゲン原子を表
す。一般式(IV)
【0027】
【化10】
【0028】式中、R11は脂肪族基、芳香族基、複素環
基または−NR13(R14)を表し、R12は−NR15(R
16)、−N(R17)N(R18)R19または−OR20を表
す。R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19および
20は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基または
アシル基を表す。ここでR11とR15、R11とR17、R11
とR18、R11とR20、R13とR15、R13とR17、R13
18およびR13とR20は結合して環を形成してもよい。
以下に本発明の一般式(III)および(IV)で表される化合
物の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】本発明の一般式(III) および(IV)で表され
る化合物は既に知られている方法に準じて合成すること
ができる。例えばジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイ
アティ(J.Chem.Soc.(A))1969,2927;ジャー
ナル・オブ・オルガノメタリック・ケミストリー(J.Or
ganomet.Chem. )4,320(1965);ibid. 1,
200(1963);ibid, 113,C35(197
6);フォスフォラス・サルファー(Phosphorus Sulfu
r)15,155(1983);ヘミッシェ・ベリヒテ
(Chem.Ber.)109、2996(1976);ジャーナ
ル・オブ・ケミカル・ソサイアティ・ケミカル・コミュ
ニケーション(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)635(19
80);ibid, 1102(1979);ibid, 645
(1979);ibid, 820(1987);ジャーナル
・オブ・ケミカル・ソサイアティ・パーキン・トランザ
クション(J.Chem.Soc.Perkin. Trans.)1,2129
(1980);ザ・ケミストリー・オブ・オルガノ・セ
レニウム・アンド・テルリウム・カンパウンズ(The Ch
emistry of Organo Selenium and Tellurium Compound
s) 2巻の216〜267(1987)に記載の方法で
合成することができる。
【0036】テルル増感は、ハロゲン化銀溶剤の存在下
で行うことには、より効果的である。本発明で用いるこ
とができるハロゲン化銀溶剤としては、米国特許第3,
271,157号、同第3,531,289号、同第
3,574,628号、特開昭54−1019号、同5
4−158917号等に記載された(a)有機チオエー
テル類、特開昭53−82408号、同55−7773
7号、同55−2982号等に記載された(b)チオ尿
素誘導体、特開昭53−144319号に記載された
(c)酸素または硫黄原子と窒素原子とにはさまれたチ
オカルボニル基を有するハロゲン化銀溶剤、特開昭54
−100717号に記載された(d)イミダゾール類、
(e)亜硫酸塩、(f)チオシアネート等が挙げられ
る。特に好ましい溶剤としては、チオシアネートおよび
テトラメチルチオ尿素がある。また用いられる溶剤の量
は種類によっても異なるが、例えばチオシアネートの場
合、好ましい量はハロゲン化銀1モル当り1×10-4
ル以上、1×10-2モル以下である。
【0037】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、化学増
感においてイオウ増感及び/又はセレン増感及び又は金
増感を併用することによりさらに高感度、低かぶりを達
成することができる。イオウ増感は、通常、イオウ増感
剤を添加して、高温、好ましくは40℃以上で乳剤を一
定時間攪拌することにより行われる。また、金増感は、
通常、金増感剤を添加して、高温、好ましくは40℃以
上で乳剤を一定時間攪拌することにより行われる。上記
のイオウ増感及びセレン増感には増感剤として公知のも
のを用いることができる。例えばチオ硫酸塩、チオ尿素
類、アリルイソチアシアネート、シスチン、p−トルエ
ンチオスルホン酸塩、ローダニンなどが挙げられる。そ
の他米国特許第1,574,944号、同第2,41
0,689号、同第2,278,947号、同第2,7
28,668号、同第3,501,313号、同第3,
656,955号各明細書、ドイツ特許1,422,8
69号、特公昭56−24937号、特開昭55−45
016号公報等に記載されている硫黄増感剤も用いるこ
とができる。硫黄増感剤の添加量は、乳剤の感度を効果
的に増大させるのに十分な量でよい。この量は、pH、
温度、ハロゲン化銀粒子の大きさなどの種々の条件の下
で相当の範囲にわたって変化するが、ハロゲン化銀1モ
ル当り1×10-7モル以上、5×10-4モル以下が好ま
しい。
【0038】セレン増感剤としては、従来公知の特許に
開示されているセレン化合物を用いることができる。す
なわち通常、不安定型セレン化合物および/または非不
安定型セレン化合物を添加して、高温、好ましくは40
℃以上で乳剤を一定時間攪拌することにより用いられ
る。不安定型セレン化合物としては特公昭44−157
48号、特公昭43−13489号、特願平2−130
976号、特願平2−229300号などに記載の化合
物を用いることが好ましい。具体的な不安定セレン増感
剤としては、イソセレノシアネート類(例えばアルリイ
ソセレノシアネートの如き脂肪族イソセレノシアネート
類)、セレノ尿素類、セレノケトン類、セレノアミド
類、セレノカルボン酸類(例えば、2−セレノプロピオ
ン酸、2−セレノ酪酸)、セレノエステル類、ジアシル
セレニド類(例えば、ビス(3−クロロ−2,6−ジメ
トキシベンゾイル)セレニド)、セレノホスフェート
類、ホスフィンセレニド類、コロイド状金属セレンなど
があげられる。不安定型セレン化合物の好ましい類型を
上に述べたがこれらは限定的なものではない。当業技術
者には写真乳剤の増感剤としての不安定型セレン化合物
といえば、セレンが不安定である限りに於いて該化合物
の構造はさして重要なものではなく、セレン増感剤分子
の有機部分はセレンを担持し、それを不安定な形で乳剤
中に存在せしめる以外何らの役割をもたないことが一般
に理解されている。本発明においては、かかる広範な概
念の不安定セレン化合物が有利に用いられる。非不安定
型セレン化合物としては特公昭46−4553号、特公
昭52−34492号および特公昭52−34491号
に記載の化合物が用いられる。非不安定型セレン化合物
としては例えば亜セレン酸、セレノシアン化カリウム、
セレナゾール類、セレナゾール類の四級塩、ジアリール
セレニド、ジアリールジセレニド、ジアルキルセレニ
ド、ジアルキルジセレニド、2−セレナゾリジンジオ
ン、2−セレノオキサゾリジンチオンおよびこれらの誘
導体等があげられる。これらのセレン化合物のうち、好
ましくは以下の一般式(III) 及び(IV) があげられる。
【0039】上記の金増感の金増感剤としては金の酸化
数が+1価でも+3価でもよく、金増感剤として通常用
いられる金化合物を用いることができる。代表的な例と
しては塩化金酸塩、カリウムクロロオーレート、オーリ
ックトリクロライド、カリウムオーリックチオシアネー
ト、カリウムヨードオーレート、テトラシアノオーリッ
クアシド、アンモニウムオーロチオシアネート、ピリジ
ルトリクロロゴールドなどが挙げられる。金増感剤の添
加量は種々の条件により異なるが、目安としてはハロゲ
ン化銀1モル当り1×10-7モル以上5×10-4モル以
下が好ましい。化学熟成に際して、ハロゲン化銀溶剤お
よびテルル増感剤またはテルル増感剤と併用することが
できるイオウ増感剤および/または金増感剤等の添加の
時期および順位については特に制限を設ける必要はな
く、例えば化学熟成の初期(好ましくは)または化学熟
成振興中に上記化合物を同時に、あるいは添加時点を異
にして添加することができる。また添加に際しては、上
記の化合物を水または水と混合し得る有機溶剤、例えば
メタノール、エタノール、アセトン等の単液あるいは混
合液に溶解せしめて添加させればよい。
【0040】本発明の感光材料に用いられる各種添加
剤、現像処理方法等に関しては、特に制限は無く、例え
ば下記箇所に記載されたものを好ましく用いることが出
来る。 項 目 該当箇所 1)ヒドラジン造核剤 特開平2−12236号公報第2頁右上欄19行 目から同第7頁右上欄3行目の記載、同3−17 4143号公報第20頁右下欄1行目から同第2 7頁右上欄20行目の一般式(II)及び化合物例II −1ないしII−54。 2)造核促進剤 特開平2−103536号公報第9頁右上欄13 行目から同第16頁左上欄10行目の一般式(II −m)ないし(II−p)及び化合物例II−1ない しII−22、特開平1−179939号公報に記 載の化合物。 3)ハロゲン化銀乳剤と 特開平2−97937号公報第20頁右下欄12 その製法 行目から同第21頁左下欄14行目、特開平2− 12236号公報第7頁右上欄19行目から同第 8頁左下欄12行目、および特願平3−1895 32号に記載のセレン増感法。 4)分光増感色素 特開平2−12236号公報第8頁左下欄13行 目から同右下欄4行目、同2−103536号公 報第16頁右下欄3行目から同第17頁左下欄2 0行目、さらに特開平1−112235号、同2 −124560号、同3−7928号、特願平3 −189532号及び同3−411064号に記 載の分光増感色素。 5)界面活性剤 特開平2−12236号公報第9頁右上欄7行目 から同右下欄7行目、及び特開平2−18542 号公報第2頁左下欄13行目から同第4頁右下欄 18行目。 6)カブリ防止剤 特開平2−103536号公報第17頁右下欄1 9行目から同第18頁右上欄4行目及び同右下欄 1行目から5行目、さらに特開平1−23753 8号公報に記載のチオスルフィン酸化合物。 7)ポリマーラテックス 特開平2−103536号公報第18頁左下欄1 2行目から同20行目。 8)酸基を有する化合物 特開平2−103536号公報第18頁右下欄6 行目から同第19頁左上欄1行目。 9)マット剤、滑り剤 特開平2−103536号公報第19頁左上欄1 可塑剤 5行目から同第19頁右上欄15行目。 10)硬膜剤 特開平2−103536号公報第18頁右上欄5 行目から同第17行目。 11)染料 特開平2−103536号公報第17頁右下欄1 行目から同18行目の染料、同2−294638 号公報及び特願平3−185773号に記載の固 体染料。 12)バインダー 特開平2−18542号公報第3頁右下欄1行目 から20行目。 13)黒ポツ防止剤 米国特許第4956257号及び特開平1−11 8832号公報に記載の化合物。 14)レドックス化合物 特開平2−301743号公報の一般式(I)で 表される化合物(特に化合物例1ないし50)、 同3−174143号公報第3頁ないし第20頁 に記載の一般式(R−1)、(R−2)、(R− 3)、化合物例1ないし75、さらに特願平3− 69466号、同3−15648号に記載の化合 物。 15)モノメチン化合物 特開平2−287532号公報の一般式(II)の化 合物(特に化合物例II−1ないしII−26)。 16)ジヒドロキシ 特開平2−39948号公報第11頁左上欄から ベンゼン類 第12頁左下欄の記載、及びEP4452772 A号公報に記載の化合物。 17)現像液及び現像方法 特開平2−103536号公報第19頁右上欄1 6行目から同第21頁左上欄8行目。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
【0041】
【実施例】
実施例1 乳剤Aの調製 1液 水 1.0リットル ゼラチン 20g 塩化ナトリウム 20g 1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 6mg 2液 水 400ミリリットル 硝酸銀 100g 3液 水 400ミリリットル 塩化ナトリウム 30.5g 臭化カリウム 14.0g ヘキサブロモロジウム(III)酸アンモニウム 1.5ml (0.001%水溶液) 38℃、pH4.5に保たれた1液に2液と3液を攪拌
しながら同時に10分間にわたって加え、0.16μm
の核粒子を形成した。続いて下記4液、5液を10分間
にわたって加えた。さらにヨウ化カリウム0.15gを
加え粒子形成を終了した。 4液 水 400ミリリットル 硝酸銀 100g 5液 水 400ミリリットル 塩化ナトリウム 30.5g 臭化カリウム 14.0g ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム 15ミリリットル (0.001%水溶液) その後常法にしたがってフロキュレーション法によって
水洗し、ゼラチン30gを加えた。
【0042】これを2等分し、pHを5.5、pAgを
7.5に調整し、チオ硫酸ナトリウム3.7mgと塩化金
酸6.2mgを加え、65℃で最適感度になるように化学
増感した。一方の乳剤は、pHを5.3、pAgを7.
5に調整し、チオ硫酸ナトリウム2.6mgとトリイソプ
ロピルホスフィンテルリドを1.3mgと、塩化金酸6.
2mgを加え、ベンゼンチオスルホン酸ソーダを4mgベン
ゼンスルフィン酸ソーダを1mg添加して55℃で最適感
度になるように化学増感した。安定剤として2−メチル
−4ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラアザインデ
ン200mgを加えて最終的に塩化銀を80モル%含む平
均粒子径0.20μmのヨウ塩臭化銀立方体乳剤を得
た。(変動係数9%) 塗布試料の作成 上記乳剤に表1に示すようにオルソ増感色素を5×10
-4モル/モルAg加えてオルソ増感を施した。さらにカ
ブリ防止剤としてハイドロキノン、1−フェニル−5−
メルカプトテトラゾールをAgIモルあたりそれぞれ
2.5g、50mg、可塑剤としてポリエチルアクリレー
トラテックスをゼラチンバインダー比25%、硬膜剤と
して2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン
を加えて、ポリエステル支持体上にAg3.0g/m2
ゼラチン1.0g/m2になるように塗布した。この上に
保護層を同時塗布した。この時、非感光性上部層として
マット剤(ポリメチルメタアクリレートで平均粒子サイ
ズ3.4μmのもの)を0.10g/m2及び塗布ゼラチ
ン量を0.5g/m2になる様に添加し塗布助剤としてP
−ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダと構造式(V−
1)のフッソ界面活性剤を添加し乳剤層と同時に塗布し
た。
【0043】
【化17】
【0044】なお本実施例で使用したサンプルの支持体
は下記組成のバック層及びバック保護層を有する。 バック層 ゼラチン 2.0g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 80mg/m2 染料(V−2) 70mg/m2 染料(V−3) 70mg/m2 染料(V−4) 90mg/m2 1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール 60mg/m2
【0045】
【化18】
【0046】 バック保護層 ゼラチン 0.5g/m2 ポリメチルメタクリレート(粒子サイズ4.7μm) 30mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 含フッソ界面活性剤(V−1) 2mg/m2 シリコーンオイル 100mg/m2
【0047】試料の評価 得られた試料を、488nmにピークをもつ干渉フィルタ
ーを介入し、発光時間10-5sec のキセノンフラッシュ
光で露光し、富士写真フイルム (株) 製自動現像機FG
−710NHを用いて下記に示した温度及び時間でセン
シトメトリーを行った。但し、現像液及び定着液はそれ
ぞれ富士写真フイルム (株) 製LD835とLF308
を用いた。 現像 38℃ 14秒 定着 37℃ 9.7秒 水洗 26℃ 9秒 スクイズ 2.4秒 乾燥 55℃ 8.3秒 合計 43.4秒 濃度3.0を与える露光量の逆数を感度とし、相対感度
で表1に示した。また、特性曲線で濃度0.1と3.0
の点を結ぶ直線の傾きを階調として同じく第1表に示し
た。 残色の評価 上記処理条件より水洗温度を5℃に変更して処理した感
材に残っている色素による着色の程度で評価した。表中
には5、4、3、2、1で示し、5、4が可で3、2、
1が不可のレベルである。
【0048】
【表1】
【0049】
【化19】
【0050】表1、からわかるように、本発明は高感、
低カブリであり迅速処理適性を持つ。
【0051】実施例2 自動現像機FG710NHに下記現像液、定着液を入れ
塗布銀量3.6g/m2、ハロゲン組成クロル70モル%
の塩臭化銀フィルムを黒化率50%の条件で下記現像
液、定着液を150cc/m2で補充しながら150m2処理
した。その液に実施例1のNo. 1〜8と同様のサンプル
を通して評価した。結果を表2に示す。
【0052】 (現像液) g/リットル(使用液) 水酸化カリウム 24 亜硫酸カリウム 70 ジエチレントリアミン五酢酸 2.4 ホウ酸 10 ヒドロキノン 35 ジエチレングリコール 11.2 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1− フェニル−3−ピラゾリドン 2.5 5−メチルベンゾトリアゾール 0.06 pH 10.05 (定着液) 定着液 A チオ硫酸アンモニウム 150g/リットル 化合物(VI−1) 0.25モル/リットル 重亜硫酸ナトリウム 30g/リットル エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水塩 0.025g/リットル 水酸化ナトリウムでpHを6.0に調整
【0053】
【化20】
【0054】
【表2】
【0055】表2からわかるように本発明は現像液、定
着液の補充量を200cc/m2以下に下げても高感硬調低
残色であり、迅速処理適性を持つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/09 G03C 1/10 G03C 5/26 G03C 5/31

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にハロゲン化銀粒子を含有する
    感光性乳剤層をすくなくとも1層有するハロゲン化銀写
    真感光材料において該感光性乳剤層がテルル化合物で化
    学増感されており、かつ該感光性乳剤層に下記一般式
    (I)で表わされる化合物の少なくとも1つを含有する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。一般式
    (I) 【化1】 式中R1 、R2 はそれぞれ置換基を有していてもよいア
    ルキル基を表わし、R1 、R2 の少なくとも1つはアセ
    チルアミノアルキル基あるいは、N−アルキルカルバモ
    イルアミノアルキル基である。V1 、V2 はそれぞれ水
    素原子、アルキル基、アルコキシ基あるいはトリフロロ
    メチル基を表わす。
  2. 【請求項2】 全処理時間が15秒〜60秒である自動
    現像機で処理することを特徴とする請求項1記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料の現像処理方法。
  3. 【請求項3】ラインスピードが1000mm/min以
    上の自動現像機を用いて処理することを特徴とする請求
    項1または2に記載のハロゲン化銀写真感光材料の現像
    処理方法。
  4. 【請求項4】現像液及び定着液の補充量が各々200c
    c/m以下である自動現像機を用いて処理することを
    特徴とする請求項1、2または3に記載のハロゲン化銀
    写真感光材料の現像処理方法。
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