JP2779182B2 - 積層型圧電電歪素子 - Google Patents

積層型圧電電歪素子

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内部電極層形状に特徴を有する積層型圧電電
歪素子に関する。
[従来の技術・課題] 本明細書に記載する圧電電歪素子は電界中で歪みを誘
起する誘電体、強誘電体の変位素子である。
一般に、圧電体に歪を誘起させるためには、1mm当た
り数千ボルトにも及ぶ大きな電界が必要である。このた
め圧電焼結体を数百ミクロンまで薄肉化し、この両面に
内部電極層を配して大きな電界強度を得ている。
しかしながら、このような大きな電界でも、誘起され
る歪による変位量は素子の厚みの0.1%程度に過ぎな
い。このため、薄肉化した圧電焼結体を多数積層して変
位量を大きくしている。
積層型圧電電歪素子を内部電極層構造で大別すると、
エンドマージンの有無により積層コンデンサー型と特開
昭58−19607号公報に開示されるような全面内部電極型
に分かれる。
全面内部電極型は内部電極層材料である銀、パラジウ
ム、白金等の柔らかい金属で接合しているために、積層
素子の引張り強度が小さく、破壊され易い。また、内部
電極層が両端に露出しているため、長期間使用している
間に端面で金属がマイグレーションを起こし、絶縁不良
を生じ易い。
更に、外部電極を形成する際には、内部電極層を一層
おきに電気泳動法、スクリーン印刷法によりガラス等で
絶縁処理する必要がある。しかし、これらの方法では隣
接する内部電極層の間隔が100μm以下になると、一層
おきに絶縁処理するのが非常に困難となり、絶縁不良、
外部電極との絶縁不良が急増する。
一方、積層コンデンサー型の素子は上述のような欠点
は無く、引張り強度が大きく、マイグレーションも起こ
らない。また、圧電素子の薄肉化(100μm以下)への
対応が可能である。
しかしながら、積層コンデンサー型の内部電極層で積
層型圧電歪素子を作製すると、内部電極周辺部で電極の
存在する部分と、不在の部分により歪みが生ずる部分と
生じない部分ができ、その境界で大きな応力が発生す
る。これが反復されると、圧電電歪素子が疲労破壊に至
るという欠点を有している。
また、積層コンデンサー層の素子では、内部電極層が
ない周辺部は歪が生じないため、これが積層型圧電電歪
素子の変位を抑制してしまう。
従って、本発明の目的は前述の欠点をなくし、電界誘
起圧による内部応力を緩和することにより、疲労破壊が
起こらず、圧電電歪特性にも優れた積層コンデンサー型
の内部電極層形状を有する積層型圧電歪素子を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は圧電体層と内部電極層とを交互に有す
る積層型圧電電歪素子において、内部電極の外周形状が
三角波状、サイン波状またはのこぎり波状の周期性を有
し、隣接する内部電極層がそれぞれ互いの波の頂点と谷
部で重なり合う構成とし、内部電極層周辺部で電界強度
が連続的に小さくなる部分を設けたことを特徴とする積
層型圧電電歪素子に係る。
[作 用] 本発明の積層型圧電電歪素子(以下、積層型素子と記
載する)は内部電極層周辺部で電界強度が連続的に小さ
くなる部分を設けたことに特徴があり、内部電極層周辺
部で電界強度が連続的に小さくなる部分を設けるには、
内部電極の外周形状が三角波状、サイン波状またはのこ
ぎり波状の周期性を有し、隣接する内部電極層がそれぞ
れ互いの波の頂点と谷部で重なり合うようにするのが好
ましい。
以下、本発明の積層型素子を内部電極層が三角波状の
周期性を有し、隣接する内部で極層がそれぞれ互いの波
の頂点と谷部で重なり合うようにし、内部電極周辺部で
電界強度を連続的に小さくした例につき更に説明する。
まず、任意の圧電材料のグリーンシート(厚さ10〜10
0μm程度)を作製する。本発明の積層型素子の構成材
料は特に限定されるものではなく、慣用の任意の圧電材
料を使用することができる。
次に、前記グリーンシート上に慣用の方法により内部
電極層のパターンを印刷する。内部電極層のパターンは
外周形状が三角波状の周期性を有し且つこのパターンを
180゜回転させて重ねると、一方のパターンの波の頂点
が他方のパターンの波の谷部と、一方のパターンの波の
谷部と他方のパターンの波の頂点が重なり合うような形
状でとなっている。また、各内部電極層のパターン中に
は外部電極を取り出すための部位を設ける必要がある。
なお、内部電極層のパターンの1例を以下の実施例1
及び2に使用する第1図に記載する。
内部電極層の材質は特に限定されるものではなく、例
えば白金、銀−パラジウム等の材質を使用することがで
きる。また、内部電極の厚さは通常5〜15μm程度であ
る。
次に、内部電極層を印刷した圧電材料のグリーンシー
トを所定の寸法に切断し、該グリーンシートを所定枚数
積層し、圧着する。この際に、隣接する各層の内部電極
層のパターンが180゜の角度で相対するように配置する
(例えば第2図参照)。
このようにして積層した積層体を慣用の操作により焼
成して積層焼結体とする。得られた積層焼結体には例え
ば第3図に示すように1層おきに相対する位置に積層焼
結体の側面まで内部電極層が延び、外部電極を取り出せ
るようになっている。この部分を例えば銀等を焼き付け
ることにより外部電極を形成して内部電極層を1層おき
に接続すれば本発明の積層型素子を得ることができる。
このような内部電極層構造をもつ積層型素子は内部電
極層周辺部で電界強度が連続的に小さくなり、これに対
応して誘起される歪量が連続的に小さくなるため、積層
型素子を破壊するような大きな内部応力が境界部で発生
しなくなり、素子の耐久性を向上させることができる。
また、従来、変位が生じなかった内部電極層の周辺部
にも歪が誘起されるため、素子の変位を抑制する力が緩
和され、圧電電歪特性も向上する。
[実 施 例] 以下、本発明の積層型圧電電歪素子を実施例により更
に説明する。
実施例1 チタン酸ジルコン酸鉛の鉛の一部をストロンチウムで
置換した圧電材料を用いて積層型圧電電歪素子を作製し
た。この圧電材料は圧電特性、絶縁性に優れ且つ脱分極
しにくいため積層型の圧電変位素子に適した材料であ
る。なお、この圧電材料の組成は(Pb,Sr)(Zr,Ti,N
b)O3である。この材料の仮焼成粉末を約1μmまで粉
砕した後、有機バインダー、消泡剤及び解膠剤を加えて
スラリーとした。
このスラリーを真空脱泡後、有機フィルム上にドクタ
ーブレード法により40μm厚に成形した。得られたグリ
ーンシートをフィルムから剥離し、白金ペーストで第1
図に示す形状の内部電極層を印刷した後、5×5mmの形
状に打抜いた。
ここで、第1図に示す内部電極層はその周辺部が三角
波状となっており、180゜回転させて重ね合わせると、
隣接する内部電極層の波の頂点と谷部が重なり合うよう
になっている。なお、波長(λ)は1.0mm、振幅(D)
は0.5mm、また、エンドマージン(e)は0.5mmとした。
内部電極層を印刷したシートを第2図に示す如く200
枚積層し、圧着した後、1200℃で2時間焼結させると、
第3図に記載する形状の内部電極を有する積層焼結体が
得られた。
得られた積層焼結体は第3図に示す如く、内部電極層
は両側電極部(a)、片側電極部(b)及び無電極部
(c)の3種の状態に大別することができる。両側電極
部(a)は積層焼結体の全ての部分において内部電極が
重なり合っている部分であり、片側電極部(b)は一層
おきに内部電極が存在する部分であり、無電極部(c)
は積層焼結体全体にわたり内部電極が不在の部分であ
る。
第3図に示す積層焼結体においては、一層おきに片側
電極部(b)が積層焼結体の側面まで延びているので、
この部分に銀を積層方向に焼き付けることにより外部電
極部(d)を形成することができる。
このような内部電極層形状を有する積層型圧電電歪素
子は、素子中央部より内部電極が両面電極部(a)、片
側電極部(b)、無電極部(c)の順となっており、周
辺部での電界強度を連続的に小さくすることができる。
比較のために、第4図に示す形状の内部電極を有する
シートを交互に180゜回転させて積層することにより積
層コンデンサー型の積層型圧電電素子を作製した。
実施例品の積層型圧電電歪素子と比較品の積層コンデ
ンサー型の積層型圧電電歪素子の印加電圧−変位特性を
第5図に示す。
実施例品の素子の変位量は比較品の素子に比べて同一
電圧で20〜30%も大きいことが分かる。
また、この2種類の素子に1kV/mmの電界を1kHzのサイ
ン波で印加し、素子をモノポーラ駆動させ、寿命試験を
行なったところ、比較品の素子は106回程度の変位回数
で破壊したが、実施例品の素子は108回変位させても破
壊は起こらなかった。
実施例2 実施例1と同様に、本発明の積層型圧電電歪素子と全
面型の積層素子を銀−パラジウム系の内部電極層材料を
用いて作製した。
得られた積層素子を90℃、90%RHの環境におき、内部
電極間に1kV/mmの直流電界を1000時間印加した後に絶縁
抵抗を調べた。
全面電極型の積層素子では絶縁抵抗が1013Ωcmから10
8Ωcmまで低下し、圧電変位素子としては使用できなく
なった。一方、本発明の素子では絶縁抵抗の低下は見ら
れなかった。
また、全面電極型の積層素子と本発明による積層型素
子との引張り強度の比較を行なったところ、本発明によ
る積層型素子及び全面電極型の積層素子の破壊強度はそ
れぞれ1.0kg/mm2、0.4kg/mm2であり、本発明による積層
型素子の方が2倍以上大きな強度を示した。
なお、上述には三角波状の周期性を有するものにつき
説明してきたが、例えば第6図に示すサイン波状の周期
性を有する印刷パターンのものを内部電極層とし、これ
を隣接する内部電極層がそれぞれ互いの波の頂部と谷部
で重なり合うようにして内部電極層周辺部で電界強度が
連続的に小さくなる部分を設けるようにもすることがで
きる。
[発明の効果] 本発明によれば、耐久性、耐環境特性に優れ、且つ圧
電電歪特性にも優れた積層型圧電電歪素子の作製が可能
となる。
また、積層コンデンサーと同様に外部電極の形成が行
なえるため、内部電極間隔を10μmにすることも可能で
ある。
内部電極間隔が10μmの積層型圧電電歪素子では10〜
20Vの電圧で圧電電歪体に歪を誘起させるのに必要な電
界が得られるため、圧電電歪変位素子駆動用の高電圧電
源を必要としない。
よって、本発明による積層型圧電電歪素子は光学ヘッ
ド、光変調等に用いられる小型で低電圧駆動の変位素子
としての利用も可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1及び2で用いた内部電極の印刷パター
ンを示す図であり、第2図は本発明による積層型圧電電
歪素子のセラミックスシートの積層方向を示す図であ
り、第3図は本発明による積層焼結体の内部電極の状態
を示す図であり、第4図は比較品の積層コンデンサー型
素子の内部電極層のパターンを示す図であり、第5図は
実施例1で得られた本発明による積層型圧電電歪素子と
積層コンデンサー型積層素子比較品の印加電圧と変位量
の関係を示すグラフであり、第6図はサイン波状の周期
性を有する内部電極層のパターンを示す図である。図
中、a……両面電極部、b……片面電極部、c……無電
極部、d……外部電極部、e……エンドマージン、λ…
…波長、D……振幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 峰雄 東京都江東区豊洲1丁目1番7号 小野 田セメント株式会社セラミックス研究所 内 (72)発明者 宗片 睦雄 東京都江東区豊洲1丁目1番7号 小野 田セメント株式会社セラミックス研究所 内 (56)参考文献 特開 平1−157581(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 41/09 H01L 41/083

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体層と内部電極層とを交互に有する積
    層型圧電電歪素子において、内部電極の外周形状が三角
    波状、サイン波状またはのこぎり波状の周期性を有し、
    隣接する内部電極層がそれぞれ互いの波の頂点と谷部で
    重なり合う構成とし、内部電極層周辺部で電界強度が連
    続的に小さくなる部分を設けたことを特徴とする積層型
    圧電電歪素子。
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