JP2778494B2 - 電極薄膜およびその電極薄膜を用いた磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents

電極薄膜およびその電極薄膜を用いた磁気抵抗効果型ヘッド

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極薄膜とその製造方
法,および電極薄膜を用いた磁気抵抗効果型ヘッドに係
り、とくに、比抵抗が小さい電極薄膜とその製造方法,
および磁気抵抗効果により情報を読み取る機能を備えた
磁気抵抗効果型ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気抵抗効果型ヘッドの電極薄膜
として、スパッタ法により作成されたタンタル(Ta)
薄膜が用いられている。
【0003】タンタルには、体心立方構造を有するα−
タンタルと正方構造を有するβ−タンタルがある。スパ
ッタ法などを用いて形成される薄膜としてのタンタル
は、一般には正方構造のβ−タンタルとなり、その比抵
抗は180〜220〔μΩ・cm〕と大きい(例えば、
アプライド・フィジクス・レターズ第7巻,51〜51頁,
1965 年(Appl.Phys.Letters, Vol.7, p.51 〜5
2,1965)〕。
【0004】また、アルゴン(Ar)と窒素(N2 )の
混合スパッタガスを用いて形成される窒化タンタル(T
aN)の薄膜は、60〜70〔μΩ・cm〕マイクロオ
ーム・センチメートルという小さい比抵抗が得られる。
【0005】これらは、いずれも磁気抵抗効果型ヘッド
の電極薄膜として、従来より比較的多く使用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たタンタル(Ta)の薄膜は、その比抵抗が大きいとい
う不都合が有り、一方比抵抗の小さい窒化タンタル(T
aN)の薄膜は、製造マージが非常に狭く〔例えばプロ
シーディング・オブ・ディ・アイ・トリプルイー第52
巻,1450〜1462頁,1964年(Proc.IEEE, Vol. 5
2, p.1450〜1462,1964 )〕、特性の安定した薄膜を製
造することが困難なものとなっている。
【0007】また、タンタルにモリブデンを組成比で1
5原子百分率以上添加したタンタル・モリブデン合金薄
膜は比抵抗が小さく製造マージンも大きいが(例えば特
開昭63−65669号公報)、モリブデンは一般に腐
食しやすく、タンタル・モリブデン合金薄膜においても
モリブデン組成の増大とともに耐食性やエッチング溶液
耐性が悪化する。
【0008】磁気抵抗効果型ヘッドの電極薄膜として
は、従来からスパッタ法を用いて作製されたタンタル薄
膜が用いられているが、それは正方構造のβ−タンタル
であり比抵抗が180〔μΩ・cm〕と大きく、ヘッド
素子としての抵抗が大きくなり少なからず熱やノイズの
発生源となるため高性能の磁気抵抗型ヘッドに適さな
い。また、窒化タンタル薄膜は、小さい比抵抗をもつ薄
膜を安定して製造することが困難であるため、磁気抵抗
効果型ヘッドなどの実用電極薄膜の製造には適さない。
【0009】更に、従来のタンタル・モリブデン薄膜で
は、少なくとも組成比として15原子百分率以上のモリ
ブデンを含むため耐食性の点で問題がある。事実、磁気
抵抗効果型ヘッドの製造過程において、ヘッド素子パタ
ーンを作製する際に用いられるステンシルの素材である
金や銅の金属やフォトレジストなどをエッチングしたり
除去するためにエッチング溶液や有機溶剤を使用する
が、この場合、電磁薄膜であるタンタル・モリブデン薄
膜が、それに曝され腐食されたり、エッチングされたり
されやすい。
【0010】また、磁気抵抗効果型ヘッドは非磁性スペ
ーサ薄膜としてスパッタ法などを用いて製造される高比
抵抗のタンタル薄膜が用いられているが、電極薄膜とし
て抵比抵抗のタンタル・モリブデン薄膜を用いると、ス
パッタ用ターゲットの共用ができず、それぞれに別の製
造装置が必要であったり、製造時のたびにターゲットの
交換が必要であるなど、製造コストや製造工数がかかる
という不都合が生じていた。
【0011】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに比抵抗が小さく、また耐食性やエッチ
ング溶液耐性等に優れた電極薄膜とその製造方法および
それを用いた抵抗・発熱・ノイズが小さく信頼性の高い
磁気抵抗効果型ヘッドを提供することを、その目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】
【0013】請求項記載の発明は、所定部材上に所定
の面積をもって薄膜状に形成され電極部として機能する
電極薄膜において、前述した電極部を、体心立方構造と
正方構造の結晶系の混晶をもつタンタル・モリブデン合
金薄膜で構成する、という手法を採っている。
【0014】請求項記載の発明は、前述した請求項1
記載の電極薄膜において、前述した電極部の体心立方構
造と正方構造の結晶系の混晶比率が、ディフラクトメー
タ法を用いたX線回析による体心立方構造の(1,1,
0)面に対する正方構造の(0,0,2)面の回析ピー
ク強度の比で0.5以下であること、という構成を採っ
ている。
【0015】(削除)
【0016】(削除)
【0017】
【0018】
【0019】請求項記載の発明は、基板上に,軟磁性
薄膜,非磁性スペーサ薄膜,磁気抵抗効果薄膜,反強磁
性交換バイアス薄膜,第1の電極薄膜および第2の電極
薄膜が、順次積層され、且つ前記反強磁性交換バイアス
薄膜,第1の電極薄膜および第2の電極薄膜の所定領域
が切除されて磁気抵抗効果薄膜が露出されてなる作動領
域を備え、前述した非磁性スペーサ薄膜および第1の電
極薄膜を、タンタル・モリブデン合金薄膜により構成す
る。
【0020】そして、非磁性スペーサ薄膜のタンタル・
モリブデン合金薄膜を、その正方構造の結晶系あるいは
体心立方構造と正方構造の結晶系の混晶比率が、ディフ
ラクトメータ法を用いたX線回析による体心立方構造の
(1,1,0)面に対する正方構造の(0,0,2)面
の回析ピーク強度の比で、0.5以上の体心立方構造と
正方構造の結晶系の混晶をもち、モリブデンの組成比が
10原子百分率以上15原子百分率以下であり、膜厚が
50オングストローム以上350オングストローム以下
のタンタル・モリブデン合金薄膜とする、という構成を
採っている。
【0021】請求項記載の発明は、前述した非磁性ス
ペーサ薄膜と第1の電極薄膜とを、同一のスパッタ用タ
ーゲットを用いて形成する。そして、非磁性スペーサ薄
膜を成すタンタル・モリブデン合金薄膜を、アルゴンガ
ス或いはアルゴンガスに5%以下の窒素ガスを添加した
混合ガスの雰囲気中で100ワット以下のバイアスを印
加して形成する、という構成を採っている。
【0022】請求項記載の発明は、基板上に,軟磁性
薄膜,非磁性スペーサ薄膜,磁気抵抗効果薄膜,反強磁
性交換バイアス薄膜,第1の電極薄膜および第2の電極
薄膜が、順次積層され、且つ前記反強磁性交換バイアス
薄膜,第1の電極薄膜および第2の電極薄膜の所定領域
が切除されて磁気抵抗効果薄膜が露出されてなる作動領
域を備え、前述した非磁性スペーサ薄膜および第1の電
極薄膜を、タンタル・モリブデン合金薄膜により構成す
る。
【0023】そして、第1の電極薄膜のタンタル・モリ
ブデン合金薄膜を、体心立方構造の結晶系あるいはディ
フラクトメータ法を用いたX線回析において体心立方構
造の(1,1,0)面に対する正方構造の(0,0,
2)面の回析ピーク強度の比が0.5以下である混晶比
率の体心立方構造と正方構造の結晶系の混晶をもち、モ
リブデンの組成比が10原子百分率以上15原子百分率
以下であり、100オングストローム以上10000オ
ングストローム以下の膜厚を備えたタンタル・モリブデ
ン合金薄膜とする、という構成を採っている。
【0024】請求項記載の発明は、前述した非磁性ス
ペーサ薄膜と第1の電極薄膜とを、同一のスパッタ用タ
ーゲットを用いて形成すると共に、第1の電極薄膜とし
てのタンタル・モリブデン合金薄膜を、アルゴンガス或
いはアルゴンガスに5%以下の窒素ガスを添加した混合
ガスの雰囲気中で100ワット以上500ワット以下の
バイアスを印加して形成する、という構成を採ってい
る。
【0025】これによって前述した目的を達成しようと
するものである。
【0026】
【作 用】請求項1乃至記載の各発明では、比抵抗が
タンタル薄膜に比較して約4分の1の大きさに減少する
ことが実験的に確認され、同時に耐食性性能も高められ
ていることが判明した。
【0027】
【0028】更に、請求項乃至記載の各発明では、
上述した電極薄膜等を組み込むことによりヘッド素子と
しての抵抗が小さく且つ発熱およびノイズの小さい磁気
抵抗効果型ヘッドを得ることが可能となった。
【0029】
【第1実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図
7に基づいて説明する。
【0030】この第1の実施例において、磁気抵抗効果
型ヘッドは、セラミック基板1上に、軟磁性薄膜2,非
磁性スペーサ薄膜3,磁気抵抗効果薄膜4,反強磁性交
換バイアス薄膜5,第1の電極薄膜7および第2の電極
薄膜8が,順次積層され、且つ、反強磁性交換バイアス
薄膜5,第1の電極薄膜7および第2の電極薄膜8の図
1における中央部が所定幅をもって切除され露出されて
作動領域Twが形成されている。
【0031】この作動領域Twにより、第1の電極薄膜
7,第2の電極薄膜8および反強磁性交換バイアス薄膜
5が、第1の電極薄膜71 ,72 ,第2の電極薄膜
1 ,82 および反強磁性交換バイアス薄膜51 ,52
にそれぞれ二分された状態となっている。
【0032】セラミック基板1としては、Al2 3
TiC系のセラミックが使用されている。軟磁性薄膜2
は厚さが50オングストロームのコバルト・ジルコニウ
ム・モリブデン合金からなり、非磁性スペーサ薄膜3は
厚さが200オングストロームのタンタル薄膜からな
り、磁気抵抗効果薄膜4は厚さが200オングストロー
ムのニッケル・鉄合金からなり、反強磁性交換バイアス
薄膜5は厚さが150オングストロームの鉄・マンガン
合金からなり、これらが、スパッタ法により順次積層成
膜されて形成されている。
【0033】次に、上記磁気抵抗効果型ヘッドの作製工
程について図2乃至図3に基づいて詳述する。
【0034】まず、図2(a)に示すように、セラミッ
ク基板1上に、軟磁性薄膜2,非磁性スペーサ薄膜3,
磁気抵抗効果薄膜4,反強磁性交換バイアス薄膜5,を
順次スパッタ法を用いて積層成膜し、更にその上に、1
ミクロンの厚さのフォトレジスト6を塗布する。
【0035】その後、図2(b)に示すように、磁気抵
抗効果型センサとして作動する領域Twにあたるフォト
レジスト6部分を、適当な条件を用いて露光・現像する
ことによってパターン化した。次に、図2(c)に示す
ように、フォトレジスト6の抜いたセンサ作動領域Tw
の鉄・マンガン製の反強磁性交換バイアス薄膜5をイオ
ンミリングやケミカルエッチングを用いて除去し、しか
るのち、アセトンなどの有機溶剤を用いて残存している
フォトレジスト6を取り除いた。このとき、フォトレジ
スト6を完全かつ速やかに取り除くために超音波による
洗浄などを併用してもよい。
【0036】次に、図3(a)に示すように第1の電極
薄膜7として、スパッタ法を用い、500ワットのバイ
アスで且つ出力1.0キロワット,圧力1.7ミリトー
ルのアルゴンガス雰囲気で、モリブデン組成比が10.
8原子百分率の体心立方構造を有するタンタル・モリブ
デン合金薄膜を、膜厚500オングストロームで成膜し
た。
【0037】更に、第2の電極薄膜8として、1ミクロ
ンの厚さの金薄膜を形成し、その上に1.5ミクロンの
厚さのフォトレジスト9を塗布した。ここで、第2の電
極薄膜8は、比抵抗が小さく耐食性に優れた材料であれ
ばよく、第1の電極薄膜7であるタンタル・モリブデン
薄膜で代用して、その厚さだけをトータルで1ミクロン
として用いてもよい。
【0038】その後、図3(b)に示すように、センサ
作動領域Twのフォトレジスト9の部分を適当な条件を
用いて露光・現像することによってパターン化し、引き
続いてセンサ作動領域Twにあたる第2の電極薄膜8で
ある金薄膜および第1の電極薄膜7であるタンタル・モ
リブデン合金薄膜をイオンミリングやケミカルエッチン
グなどで除去した後、残存しているフォトレジスト9を
アセトンなどの有機溶剤を用いて取り除き、磁気対抗効
果型ヘッドを作製した。
【0039】このとき、フォトレジスト9を完全かつ速
やかに取り除くために超音波による洗浄などを併用して
もよい。
【0040】このようにして作製された磁気抵抗効果型
ヘッドの抵抗を測定したところ、15〔Ω〕と小さい値
が安定して得られ発熱も小さく抑えられた。また、再生
特性を調べたところ、熱による雑音の少ない良好な再生
波形が得られた。
【0041】ここで、前述した第1の電極薄膜7のタン
タル・モリブデン合金薄膜を、図4乃至図7に基づいて
詳述する。
【0042】初めに、タンタル・モリブデン合金薄膜の
基本特性について説明する。
【0043】図4に、タンタル・モリブデン合金薄膜に
おける比抵抗のモリブデン組成比依存性を示す。このタ
ンタル・モリブデン合金薄膜は、ガラス基板上にスパッ
タ法を用いて、バイアスがそれぞれ0ワット及び500
ワット、出力が1.0キロワット,圧力が1.7ミリト
ールのアルゴンガス雰囲気の条件で作製されたものであ
る。
【0044】無バイアスで作製されたタンタル・モリブ
デン合金薄膜の比抵抗は、モリブデン組成が15原子百
分率以上で急激に減少し40〜50〔μΩ・cm〕とな
り、バイアスが500ワットで作製されたタンタル・モ
リブデン合金薄膜の比抵抗は、モリブデン組成が10原
子百分率以上にで急激に減少し50〜60〔μΩ・c
m〕となる。
【0045】作製時のバイアスを100ワット以上印加
することによって、図4に示すような500ワットのバ
イアスを印加したときに得られる比抵抗のモリブデン組
成比依存性に一致する。即ち、モリブデンの組成比が1
0〜15原子百分率の範囲のタンタル・モリブデン合金
薄膜の比抵抗は、100ワット以上500ワット以下の
バイアスを印加することによって、100ワット以下の
バイアスで作製されたタンタル・モリブデン合金薄膜と
同じモリブデンの組成比で比抵抗が小さい特性をもつタ
ンタル・モリブデン合金薄膜を製造することができる。
【0046】作製時のパワーおよびアルゴンガス雰囲気
の圧力は、ここでの実施例の値に限らず、パワーは0.
1キロワット以上5.0キロワット以下の範囲であれば
よく、又圧力は0.5ミリトール以上50ミリトール以
下の範囲であればよい。これらの作製条件の下限値はス
パッタする際の放電が安定に発生し持続する条件によっ
て規定されており、パワーに対する上限値は電源の容量
によって規定され、圧力に対する上限値は作製されたタ
ンタル・モリブデン合金薄膜の膜質によって規定され
る。圧力が高いほど表面の凹凸が大きく密度の低い多孔
的な膜質になるため、電極薄膜としては適さないためで
ある。
【0047】図5(a)〜(c)は、無バイアスで作製
されたタンタル・モリブデン合金薄膜のディフラクトメ
ータ法を用いたX線回析パターンである。この内、図5
(a)はモリブデンの組成比が14.2原子百分率のタ
ンタル・モリブデン薄膜についての回析パターン、図5
(b)はモリブデンの組成比が20.1原子百分率のタ
ンタル・モリブデン合金薄膜についての回析パターン、
図5(c)はモリブデンの組成比が25.8原子百分率
のタンタル・モリブデン合金薄膜についての回析パター
ンである。
【0048】図6(a)〜(c)は、バイアスが500
ワットで作製されたタンタル・モリブデン合金薄膜のデ
ィフラクトメータ法を用いたX線回析パターンである。
この内、図6(a)はタンタル(Ta)薄膜についての
X線回析パターン、図6(b)はモリブデンの組成比が
9.2原子百分率のタンタル・モリブデン合金薄膜につ
いてのX線回析パターン、図6(c)はモリブデンの組
成比が10.8原子百分率のタンタル・モリブデン合金
薄膜についての回析パターンである。
【0049】回析角度が33度および70度付近に現れ
ている回析ピークはそれぞれ正方構造の(0,0,2)
面および(5,1,3)面に対応するピークであり、3
8度付近に現れている回析ピークは体心立方構造の
(1,1,0)面に対応するピークであることから、比
抵抗の大きいTa薄膜は図5(a)および図6(a)か
ら正方構造であることがわかり、比抵抗が十分に低下し
たときのタンタル・モリブデン合金薄膜は図5(c)お
よび図6(c)から体心立方構造であることが確認され
た。
【0050】また、比抵抗が急激に減少する前後のモリ
ブデン組成比をもつタンタル・モリブデン合金薄膜は図
5(b)および図6(b)から正方構造と体心立方構造
との混晶になっているが、比抵抗が減少する前のモリブ
デン組成比をもつタンタル・モリブデン合金薄膜は図6
(b)から回析角度が38度付近の体心立方構造を表す
回析ピークが小さく、比抵抗が減少した後のモリブデン
組成をもつタンタル・モリブデン合金薄膜は図5(b)
から38度付近の体心立方構造を表すピークが大きい。
このことから、比抵抗の急激な減少は正方構造から体心
立方構造への構造変化に起因することが確認され、さら
に正方構造と体心立方構造との混晶であっても体心立方
構造の(1,1,0)面に対する正方構造の(0,0,
2)面の回析ピーク強度の比が0.5以下である場合に
比抵抗は大きく減少することがわかった。
【0051】図7に、無バイアスで作製されたタンタル
・モリブデン合金薄膜における電解溶液として濃度0.
2規定の硫酸を用いたアノード分極特性の測定から求め
た腐食電位および腐食電流密度のモリブデン組成比依存
性を示す。タンタル薄膜よりタンタル・モリブデン合金
薄膜のほうが腐食電位が大きく、タンタル薄膜よりタン
タル・モリブデン合金薄膜のほうが貴な金属であること
がわかる。
【0052】一方、腐食電流密度はタンタル・モリブデ
ン合金薄膜よりタンタル薄膜のほうが小さく、さらにモ
リブデン組成比の増大とともに増加する。すなわち、発
明者らが行った実験の範囲では、腐食電位の大小は構造
が支配的な要因であり、スパッタ法を用いて作製される
タンタル薄膜で得られている正方構造からタンタル・モ
リブデン合金薄膜で得られている体心立方構造に変化す
ることによって腐食電位が大きくなり、タンタル・モリ
ブデン合金薄膜のほうが腐食性が改善されていると解釈
される。
【0053】他方、腐食電流密度はモリブデン組成比に
支配され、モリブデンの増大にしたがって単調に増加
し、一旦電気化学反応が起こると、モリブデン組成比の
大きい薄膜のほうが反応が速く進行することを裏付けて
いる。
【0054】また、25重量百分率の濃度の塩化ナトリ
ウム溶液を用いたアノード分極特性の測定からも同様の
結果が得られている。
【0055】さらに、ヨウ素とヨウ化カリウムと水の重
量が「1:2:200」の比率で混合された濃度の溶液
に800オングストロームの厚さのモリブデンの組成比
の異なる数種類のタンタル・モリブデン合金薄膜を浸し
たのち、四端子法を用いて比抵抗を測定したところ、モ
リブデンの組成比が15原子百分率以上のタンタル・モ
リブデン合金薄膜において浸漬時間の経過とともに比抵
抗の増大する傾向が現れはじめた。この比抵抗の増大
は、エッチング溶液によってタンタル・モリブデン合金
薄膜がエッチングされ膜厚が減少しているために起こる
現象であると推考される。
【0056】これらの耐食性に関する結果から、発明者
らの行った実験範囲内では、腐食性の優劣は構造および
モリブデン組成比に大きく左右されると考えられる。
【0057】以上タンタル・モリブデン合金薄膜の比抵
抗,X線回析および耐食性に関する実験から、タンタル
・モリブデン合金薄膜は、正方構造から体心立方構造に
なることによって比抵抗が急激に減少し、正方構造より
体心立方構造のほうが腐食しにくいことが判明した。
【0058】又モリブデンの組成比が小さいほうが電気
化学反応速度が遅くなることから、モリブデンの組成比
が10〜15原子百分率のタンタル・モリブデン合金薄
膜において、スパッタ法を用いて製造する際100ワッ
ト以上500ワット以下のバイアスを印加することによ
って、100ワット以下のバイアス製造したタンタル・
モリブデン合金薄膜と同じモリブデンの組成比で体心立
方構造の結晶系あるいはディフラクトメータ法を用いた
X線回析において体心立方構造の(1,1,0)面に対
する正方構造の(0,0,2)面の回析ピーク強度の比
が0.5以下である混晶比率の体心立方構造と正方構造
の結晶系の混晶をもち比抵抗が小さく且つ腐食しにくい
電気化学反応速度の遅い耐食性に優れたタンタル・モリ
ブデン合金薄膜が得られることが判明した。
【0059】更に、製造マージンに関しても、モリブデ
ンの組成比が10原子百分率以上15原子百分率以下と
広い範囲でかつバイアスも100ワット以上500ワッ
ト以下の広い製造条件でよいため、製造マージンが広く
安定に製造できることが明らかとなった。
【0060】次いで、モリブデンの組成比が13.0原
子百分率のタンタル・モリブデン合金ターゲットを用い
て、まず無バイアスで、パワーが0.5キロワット、圧
力が1.7ミリトールのアルゴンガス雰囲気の条件で作
製したところ、正方構造を有するモリブデンの組成比が
13.7原子百分率のタンタル・モリブデン合金薄膜が
得られた。その比抵抗は170〔μΩ・cm〕であっ
た。更に、同一のターゲットを用いて300ワットのバ
イアスを印加して、パワーが0.5キロワット,圧力が
1.7ミリトールのアルゴンガス雰囲気の条件でタンタ
ル・モリブデン合金薄膜を作製したところ、体心立方構
造を有する12.2原子百分率のモリブデンの組成比を
もつ60〔μΩ・cm〕の比抵抗が得られた。
【0061】このように、バイアスが0ワット以上50
0ワット以下の範囲で作製されたタンタル・モリブデン
合金薄膜のモリブデンの組成比が10原子百分率以上1
5原子百分率以下の範囲になるように、タンタル・モリ
ブデン合金ターゲットのモリブデンの組成比や製造条件
を選ぶことにより、同一のターゲットを用いて製造時に
印加するバイアスなどの製造条件を変えることによっ
て、耐食性に優れた信頼性の高い高比抵抗のタンタル・
モリブデン合金薄膜と低比抵抗のタンタル・モリブデン
合金薄膜とを製造し分けることが可能であり、これは製
造マージンが広く安定して製造できるという本実施例の
効果として優れたものとなっている。
【0062】
【第2実施例】次に、第2の実施例を図8に基づいて説
明する。
【0063】この図8に示す第2実施例は、前述した図
1乃至図2に示す第1実施例の場合と、構造上はまった
く同一であり、第1実施例における非磁性スペーサ薄膜
3および電極薄膜7(71 ,72 )を、この第2実施例
では非磁性スペーサ薄膜13および電極薄膜17(17
1 ,172 )とした点が相違する。以下この相違する部
分について説明する。
【0064】この第2実施例では、非磁性スペーサ薄膜
13として、モリブデンの組成比が13.0原子百分率
のタンタル・モリブデン合金ターゲットを用いてスパッ
タ法により、無バイアスでパワーが0.5キロワット,
圧力1.7ミリトールのアルゴンガス雰囲気中で、膜厚
200オングストロームのモリブデン組成比が13.7
原子百分率の正方構造を有するタンタル・モリブデン合
金薄膜が成膜されている。
【0065】また、電極薄膜17(71 ,72 )とし
て、上述した非磁性スペーサ薄膜13と同一のターゲッ
トを用いて、300ワットのバイアスでパワーが0.5
キロワット,圧力1.7ミリトールのアルゴンガス雰囲
気中でスパッタ法により、膜厚200オングストローム
のモリブデン組成比が12.2原子百分率の正方構造を
有するタンタル・モリブデン合金薄膜が成膜されてい
る。
【0066】その他の構成および製造工程は、前述した
第1の実施例の場合と同一となっている。
【0067】これにより得られた磁気抵抗効果型ヘッド
の抵抗を測定したところ、15〔Ω〕と小さい値を安定
して得ることができた。また、発熱も小さく抑えること
ができた。更に、再生特性を調べたところ、熱による雑
音の少ない良好な再生波形が得られた。
【0068】
【第3実施例】次に、第3の実施例を図9乃至図10に
基づいて説明する。
【0069】この第3の実施例は、図9に示すように、
作動領域Twの側壁を成す第1電極が滑らかに傾斜して
形成されている点に特徴を備えている。
【0070】即ち、この図9乃至図10に示す第3実施
例は、まず、図10(a)に示すように、Al2 3
TiC系のセラミック基板1上に、厚さ250オングス
トロームのコバルト・ジルコニウム・モリブデン合金か
らなる軟磁性薄膜2と、厚さ200オングストロームの
タンタル薄膜からなる非磁性スペーサ薄膜3と、厚さ2
00オングストロームのニッケル・鉄合金からなる磁気
抵抗効果薄膜4とを順次スパッタ法を用いて積層成膜
し、更にその上に、1.2ミクロンの厚さのフォトレジ
スト6を塗布し、図10(b)に示すように、フォトレ
ジスト6を適当な条件を用いて露光・現像することによ
ってステンシル・パターンを作製した。
【0071】次に、厚さ150オングストロームの鉄・
マンガン合金からなる反強磁性交換バイアス薄膜51
2 及び53 を成膜し、その上に第1の電極薄膜71
2及び73 としてスパッタ法を用いて500ワットの
バイアスで出力1.0キロワット,圧力1.7ミリトー
ルのアルゴンガス雰囲気中で、膜厚が500オングスト
ロームのモリブデン組成比が10.8原子百分率の体心
立方構造のタンタル・モリブデン合金薄膜を成膜し、更
に第2の電極薄膜81 ,82 および83 として1ミクロ
ンの厚さの金薄膜を積層成膜した。
【0072】ここで、第2の電極薄膜8は、比抵抗が小
さく耐食性に優れた材料であればよく、第1の電極薄膜
7であるタンタル・モリブデン薄膜で代用して、その厚
さだけをトータルで1ミクロンとして用いてもよい。最
後に、図10(d)に示すように、磁気抵抗効果型セン
サとして作動する領域Twにあるフォトレジスト6,1
50オングストロームの厚さの鉄・マンガン合金からな
る反強磁性交換バイアス薄膜53 、膜厚が500オング
ストロームのモリブデン組成比が10.8原子百分率の
体心立方構造を有するタンタル・モリブデン合金薄膜か
らなる第1の電極薄膜73 、1ミクロンの厚さの金薄膜
からなる第2の電極薄膜83 部分をアセトンなどの有機
溶剤を用いて取り除き、磁気抵抗効果型ヘッドを作製し
た。
【0073】この場合、フォトレジスト6を完全かつ速
やかに取り除くために超音波による洗浄などを併用して
もよい。
【0074】このようにして作製された磁気抵抗効果型
ヘッドの抵抗を測定したところ、15〔Ω〕という小さ
い値が安定して得られ、発熱も小さく抑えられた。ま
た、再生特性を調べたところ、熱による雑音の少ない良
好な再生波形が得られた。
【0075】
【第4実施例】次に、第4の実施例を図11に基づいて
説明する。
【0076】この図11に示す第4の実施例は、前述し
た図9に示す第3実施例の場合と構造上はまったく同一
であり、第3実施例における非磁性スペーサ薄膜3およ
び電極薄膜7(71 ,72 )を、この第4実施例では非
磁性スペーサ薄膜23および電極薄膜27(271 ,2
2 )とした点が相違する。以下この相違する部分につ
いて説明する。
【0077】この図11に示す第4の実施例において、
非磁性スペーサ薄膜23は、モリブデンの組成比が1
3.0原子百分率のタンタル・モリブデン合金ターゲッ
トを用いて、無バイアスで出力0.5キロワット,圧力
1.7ミリトールのアルゴンガス雰囲気中でスパッタ法
により、膜厚が200オングストロームのモリブデン組
成比が13.7原子百分率の正方構造を有するタンタル
・モリブデン合金薄膜を成膜され形成される。
【0078】また、電極薄膜27(271 ,272
は、非磁性スペーサ薄膜23と同一のターゲットを用い
て、スパッタ法により300ワットのバイアスで出力
0.5キロワット,圧力1.7ミリトールのアルゴンガ
ス雰囲気中で、膜厚が200オングストロームのモリブ
デン組成比が12.2原子百分率の正方構造を有するタ
ンタル・モリブデン合金薄膜が成膜され形成される。
【0079】その他の構成および製造工程は、前述した
第3の実施例の場合と同一となっている。
【0080】そして、このようにして形成された磁気抵
抗効果型ヘッドの抵抗を測定したところ、15〔Ω〕と
小さい値が安定して得られ、発熱も小さく抑えられた。
又再生特性を調べたところ、熱による雑音の少ない良好
な再生波形が得られた。
【0081】
【第5実施例】次に、第5の実施例を図12乃至図14
に基づいて説明する。
【0082】この第5実施例は、まず図12に示すよう
に、軟磁性薄膜2、非磁性スペーサ薄膜3、磁気抵抗効
果薄膜4をテーパ加工されている点に特徴を備えてい
る。
【0083】以下、これを詳述する。
【0084】まず、図13(a)に示すように、Al2
3 −TiC系のセラミック基板1上に、厚さ250オ
ングストロームのコバルト・ジルコニウム・モリブデン
合金からなる軟磁性薄膜2と,厚さ200オングストロ
ームのタンタル薄膜からなる非磁性スペーサ薄膜3と,
厚さ200オングストロームのニッケル・鉄合金からな
る磁気抵抗効果薄膜4とを、順次スパッタ法を用いて積
層成膜し、その上に厚さ2400オングストロームの金
薄膜からなるステンシル軸部用金属薄膜10を成膜し、
更に、1ミクロンの厚さのフォトレジスト6を塗布す
る。
【0085】その後、図13(b)に示すように、フォ
トレジスト6を適当な条件を用いて露光・現像して3.
5ミクロンの幅にパターン化し、更にイオンミリングお
よびヨウ素とヨウ化カリウムと水の重量が「1:2:2
00」の比率で混合された濃度のエッチング溶液を用い
て、図13(c)に示すように金薄膜からなるステンシ
ル軸部用薄膜10を1.5ミクロンの幅にパターン化し
た。
【0086】ここで、図13(c)に示されたフォトレ
ジスト6およびステンシル軸部用薄膜10から形成され
るステンシルは、前述した第3の実施例において説明し
たようなフォトレジストのみを用いて形成してもよい。
【0087】次いで、角度45度に傾けたイオンミリン
グで、図14(a)に示すように軟磁性薄膜2,非磁性
スペーサ薄膜3,磁気抵抗効果薄膜4をテーパ加工し、
その後、図14(b)に示すように厚さ300オングス
トロームのコバルト・クロム・白金合金薄膜からなる硬
磁性縦バイアス薄膜11(111 ,112 ,113 )を
成膜した。その上に第1の電極薄膜7(71 ,72 ,7
3 )として、500ワットのバイアスで出力1.0キロ
ワット,圧力1.7ミリトールのアルゴンガス雰囲気中
でスパッタ法を用いて、膜厚500オングストローム,
モリブデン組成比が10.8原子百分率の体心立方構造
を有するタンタル・モリブデン合金薄膜を成膜した。更
に第2の電極薄膜8(81 ,82 ,83 )として、1ミ
クロンの厚さの金薄膜を積層成膜した。ここで、第2の
電極薄膜8は比抵抗が小さく耐食性に優れた材料であれ
ばよく、第1の電極薄膜7であるタンタル・モリブデン
薄膜で代用して、その厚さだけをトータルで1ミクロン
程度として用いてもよい。
【0088】最後に、図10(c)に示すように、磁気
抵抗効果型センサとして作動する領域Twにある厚さ3
00オングストロームのコバルト・クロム・白金合金薄
膜からなる硬磁性縦バイアス薄膜113 ,フォトレジス
ト6,膜厚500オングストロームでモリブデン組成比
が10.8原子百分率の体心立方構造を有するタンタル
・モリブデン合金薄膜からなる第1の電極薄膜73 ,1
ミクロンの厚さの金薄膜からなる第2の電極薄膜83
分を、アセトンなどの有機溶剤を用いて取り除き、磁気
抵抗効果型ヘッドを作製した。このとき、フォトレジス
ト6を完全かつ速やかに取り除くために超音波による洗
浄などを併用してもよい。
【0089】そして、作製された磁気抵抗効果型ヘッド
の抵抗を測定したところ、15〔Ω〕と小さい値が安定
して得ることができ、発熱も小さく抑えられた。また、
再生特性としては熱による雑音の少ない良好な再生波形
が得られた。
【0090】
【第6実施例】次に、第6の実施例を図15に基づいて
説明する。
【0091】この図15に示す第6の実施例は、前述し
た図12に示す第5実施例の場合と構造上はまったく同
一であり、第5実施例における非磁性スペーサ薄膜3お
よび第1の電極薄膜7(71 ,72 )を、この第6実施
例では非磁性スペーサ薄膜33および電極薄膜37(3
1 ,372 )とした点が相違する。以下この相違する
部分について説明する。
【0092】本実施例での非磁性スペーサ薄膜33とし
ては、モリブデンの組成比が13.0原子百分率のタン
タル・モリブデン合金ターゲットを用い、無バイアスで
出力0.5キロワット,圧力1.7ミリトールのアルゴ
ンガス雰囲気中でスパッタ法により、膜厚200オング
ストローム,モリブデン組成比が13.7原子百分率の
正方構造を有するタンタル・モリブデン合金薄膜を成膜
し、これが使用されている。
【0093】電極薄膜37(371 ,372 )として
は、非磁性スペーサ薄膜3と同一のターゲットを用いて
300ワットのバイアスで出力0.5キロワット,圧力
1.7ミリトールのアルゴンガス雰囲気中でスパッタ法
により、膜厚が200オングストローム,モリブデン組
成比が12.2原子百分率の正方構造を有するタンタル
・モリブデン合金薄膜が成膜され使用されている。
【0094】その他の構成および製造工程は、前述した
第5の実施例の場合と同一となっている。
【0095】そして、このようにして形成された磁気抵
抗効果型ヘッドの抵抗を測定したところ、ほぼ15
〔Ω〕という小さい値が安定して得られ、発熱も小さく
抑えられた。又再生特性を調べたところ、熱による雑音
の少ない良好な再生波形が得られた。
【0096】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、比抵抗がタンタル薄膜の約4分の
1と小さく且つ耐食性に優れた電極薄膜を得ることがで
き、これを用いることにより、ヘッド素子としての抵抗
が小さく発熱およびノイズの小さい且つ耐食性良好で信
頼性の高い磁気抵抗効果型ヘッドを提供することがで
き、また高比抵抗の非磁性スペーサ薄膜と低比抵抗の電
極薄膜を同一のターゲットを用いて、低コストで少ない
工数で高性能の磁気抵抗効果型ヘッドを安定して提供す
ることができ、その生産性を著しく向上させることがで
きるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す部分断面図である。
【図2】図1に開示した実施例の製造工程を示す図で、
図2(a)は反強磁性交換バイアス薄膜の上にフォトレ
ジストを付した状態を示す説明図、図2(b)は適当な
パターンを露光・現像した状態を示す説明図、図2
(c)は反強磁性交換バイアス薄膜部分にセンサ作動領
域を形成した場合を示す説明図である。
【図3】図2に開示した実施例の製造工程の続きを示す
図で、図3(a)は図2(c)に加えて、第1の電極薄
膜,第2の電極薄膜,フォトレジストを順次成膜した状
態を示す説明図、図3(b)は図3(a)のものに幅T
wの作動領域を設定した場合を示す説明図である。
【図4】図1内に開示された第1の電極薄膜の素材であ
るタンタル・モリブデン合金薄膜の比抵抗のモリブデン
組成比依存性を示す線図である。
【図5】タンタル・モリブデン合金薄膜の特性を調べる
ために無バイアスで作製されたタンタル・モリブデン合
金薄膜のX線回析パターンを示す線図であり、この内、
図5(a)はモリブデンの組成比が14.2原子百分率のタ
ンタル・モリブデン合金薄膜に関する線図、図5(b)
はモリブデンの組成比が20.1原子百分率のタンタル・モ
リブデン合金薄膜に関する線図、図5(c)はモリブデ
ンの組成比が25.8原子百分率のタンタル・モリブデン合
金薄膜に関する線図である。
【図6】タンタル・モリブデン合金薄膜の特性を調べる
ために500ワットのバイアスで作製されたタンタル・
モリブデン合金薄膜のX線回析パターンを示す線図であ
り、この内、図6(a)はタンタル薄膜に関する線図、
図6(b)はモリブデンの組成比が9.2 原子百分率のタ
ンタル・モリブデン合金薄膜に関する線図、図6(c)
はモリブデンの組成比が10.8原子百分率のタンタル・モ
リブデン合金薄膜に関する線図である。
【図7】タンタル・モリブデン合金薄膜の特性を調べる
ために無バイアスで作製されたタンタル・モリブデン合
金薄膜において、電解溶液として0.2 規定の濃度の硫酸
を用いたアノード分極特性の測定から求めた腐食電位お
よび腐食電流密度のモリブデン組成比依存性を示す線図
である
【図8】本発明の第2実施例を示す部分断面図である。
【図9】本発明の第3実施例を示す部分断面図である。
【図10】図9に開示した第3実施例の製造工程を示す
図で、図10(a)は磁気抵抗効果薄膜上にフォトレジ
ストを付した状態を示す説明図、図10(b)は露光・
現像によりステンシルパターンを形成した場合を示す説
明図、図10(c)は図10(b)の工程後に反強磁性
交換バイアス薄膜,第1の電極薄膜,第2の電極薄膜を
付した状態を示す説明図、図10(d)は図10(c)
のセンサ作動領域におけるフォトレジストおよび該フォ
トレジスト上の積層膜を除去した状態を示す説明図であ
る。
【図11】本発明の第4実施例を示す部分断面図であ
る。
【図12】本発明の第5実施例を示す部分断面図であ
る。
【図13】図12に開示した第5実施例の製造工程を示
す図で、図13(a)はステンシル軸部用金属薄膜上に
フォトレジストを付した状態を示す説明図、図13
(b)は露光・現像によりフォトレジストに所定のパタ
ーンを付した状態を示す説明図、図13(c)は図13
(b)の工程後にステンシル軸部用金属薄膜をパターン
化した状態を示す説明図である。
【図14】図13に開示した第5実施例の製造工程に続
きを示す図で、図14(a)は図13(b)における軟
磁性薄膜,非磁性スペーサ薄膜,磁気抵抗効果薄膜の層
部分を角度45度に傾けたイオンミリングで断面台形状
に加工した状態を示す説明図、図14(b)は図14
(a)に示す構成全体に硬磁性縦バイアス薄膜,第1の
電極薄膜,第2の電極薄膜を付した状態を示す説明図、
図14(c)は図14(b)のセンサ作動領域における
ステンシル軸部用金属薄膜およびその上の積層膜を除去
した状態を示す説明図である。
【図15】本発明の第6実施例を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 セラミック基板 2 軟磁性薄膜 3,13,23,33 非磁性スペーサ薄膜 4 磁気抵抗効果薄膜 5,51 ,52 ,53 反強磁性交換バイアス薄膜 6,61 ,62 フォトレジスト 7,71 ,72 ,73 ,17,171 ,172 ,1
3 ,27,271 ,272 ,273 第1の電極薄膜 8,81 ,82 ,83 第2の電極薄膜 9 フォトレジスト 10 ステンシル軸部用薄膜 11,111 ,112 ,113 硬磁性縦バイアス薄膜 Tw センサ作動領域

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定部材上に所定の面積をもって薄膜状
    に形成され電極部として機能する電極薄膜において、 前記電極部を、体心立方構造と正方構造の結晶系の混晶
    をもつタンタル・モリブデン合金薄膜で構成したことを
    特徴とする電極薄膜。
  2. 【請求項2】 前記電極部の体心立方構造と正方構造の
    結晶系の混晶比率が、ディフラクトメータ法を用いたX
    線回析による体心立方構造の(1,1,0)面に対する
    正方構造の(0,0,2)面の回析ピーク強度の比で
    0.5以下であることを特徴とする請求項1記載の電極
    薄膜。
  3. 【請求項3】 基板上に,軟磁性薄膜,非磁性スペーサ
    薄膜,磁気抵抗効果薄膜,反強磁性交換バイアス薄膜,
    第1の電極薄膜および第2の電極薄膜が、順次積層さ
    れ、且つ前記反強磁性交換バイアス薄膜,第1の電極薄
    膜および第2の電極薄膜の所定領域が切除されて磁気抵
    抗効果薄膜が露出されてなる作動領域を備え、 前記非磁性スペーサ薄膜および前記第1の電極薄膜を、
    タンタル・モリブデン合金薄膜により構成すると共に、 前記非磁性スペーサ薄膜のタンタル・モリブデン合金薄
    膜を、その正方構造の結晶系あるいは体心立方構造と正
    方構造の結晶系の混晶比率が、ディフラクトメータ法を
    用いたX線回析による体心立方構造の(1,1,0)面
    に対する正方構造の(0,0,2)面の回析ピーク強度
    の比で、0.5以上の体心立方構造と正方構造の結晶系
    の混晶をもち、モリブデンの組成比が10原子百分率以
    上15原子百分率以下であり、膜厚が50オングストロ
    ーム以上350オングストローム以下のタンタル・モリ
    ブデン合金薄膜としたことを特徴とする磁気抵抗効果型
    ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記非磁性スペーサ薄膜と前記第1の電
    極薄膜とを、同一のスパッタ用ターゲットを用いて形成
    すると共に、 前記非磁性スペーサ薄膜を成すタンタル・モリブデン合
    金薄膜を、アルゴンガス或いはアルゴンガスに5%以下
    の窒素ガスを添加した混合ガスの雰囲気中で100ワッ
    ト以下のバイアスを印加して形成したことを特徴とする
    請求項4記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  5. 【請求項5】 基板上に,軟磁性薄膜,非磁性スペーサ
    薄膜,磁気抵抗効果薄膜,反強磁性交換バイアス薄膜,
    第1の電極薄膜および第2の電極薄膜が、順次積層さ
    れ、且つ前記反強磁性交換バイアス薄膜,第1の電極薄
    膜および第2の電極薄膜の所定領域が切除されて磁気抵
    抗効果薄膜が露出されてなる作動領域を備え、 前記非磁性スペーサ薄膜および前記第1の電極薄膜を、
    タンタル・モリブデン合金薄膜により構成すると共に、 前記第1の電極薄膜のタンタル・モリブデン合金薄膜
    を、体心立方構造の結晶系あるいはディフラクトメータ
    法を用いたX線回析において体心立方構造の(1,1,
    0)面に対する正方構造の(0,0,2)面の回析ピー
    ク強度の比が0.5以下である混晶比率の体心立方構造
    と正方構造の結晶系の混晶をもち、モリブデンの組成比
    が10原子百分率以上15原子百分率以下であり、10
    0オングストローム以上10000オングストローム以
    下の膜厚を備えたタンタル・モリブデン合金薄膜とした
    ことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記非磁性スペーサ薄膜と前記第1の電
    極薄膜とを、同一のスパッタ用ターゲットを用いて形成
    すると共に、 前記第1の電極薄膜としてのタンタル・モリブデン合金
    薄膜を、アルゴンガス或いはアルゴンガスに5%以下の
    窒素ガスを添加した混合ガスの雰囲気中で100ワット
    以上500ワット以下のバイアスを印加して形成するこ
    とを特徴とする請求項6記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
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