JP2775272B2 - 改良された非単結晶シリコン系光受容部材を用いた電子写真装置による画像形成方法 - Google Patents

改良された非単結晶シリコン系光受容部材を用いた電子写真装置による画像形成方法

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JP2775272B2 JP63329636A JP32963688A JP2775272B2 JP 2775272 B2 JP2775272 B2 JP 2775272B2 JP 63329636 A JP63329636 A JP 63329636A JP 32963688 A JP32963688 A JP 32963688A JP 2775272 B2 JP2775272 B2 JP 2775272B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、非単結晶シリコン系光受容部材を用いた電
子写真装置による画像形成方法に関するものであって、
特に、細線や微少ドットを良好に再現し、極めて高品質
のフルカラー画像を得ることのできる画像形成方法に関
するものである。
〔従来技術の説明〕
非単結晶シリコン系光受容部材は表面硬度が高く、半
導体レーザー(770nm〜800nm)などの長波長光に高い感
度を示し、しかも繰り返し使用による劣化も殆ど認めら
れないなど、特に、高速複写機や前記半導体レーザーを
用いたLBP(レーザービームプリンター)等の電子写真
装置用光受容部材として評価されて使用されている。そ
してこうした非単結晶シリコン系光受容部材及びこれを
用いた複写装置ならびに画像形成プロセスは、概略以下
のとおりのものである。
第3図は、従来の代表的な光受容部材の模式的断面図
であって、301はAl等の導通性支持体、302は導電性支持
体301からの電荷の注入を阻止するための電荷注入阻止
層、303は少なくとも非単結晶シリコン系の材料で構成
され光導電性を示す光導電層、304は光導電層を保護す
るための表面保護層である。
第4図は、従来の複写機の画像形成プロセスを示す概
略図であって、矢印方向に回転する光受容部材401の周
辺によく知られているように、主帯電器402、静電潜像
形成部位403、現像器404、転写紙給送系405、転写・分
離帯電器406、クリーナー407、搬送系408、除電光409な
どが配設されている。
ヒーター423によって加温された光受容部材401は主帯
電器402によって一様に帯電され、これにハロゲンラン
プ、蛍光灯等の高原410により発した光をプラテンガラ
ス411上の原稿412に照射し、その反射光をミラー系413
〜416、レンズ系417、フィルター418を介して光受容部
材表面上に導き投影されて静電潜像が形成され、この潜
像に現像器404からトナーが供給されてトナー像とな
る。
一方、転写紙通路419、レジストローラ422よりなる転
写紙供給系405を通って、光受容部材方向に供給される
転写材Pは、転写帯電器406と、光受容部材401の間隙に
おいて、背面からトナーとは反対極性の電界が与えら
れ、これによって、光受容部材表面のトナー像は転写材
Pに転移する。
分離された転写材Pは、転写紙搬送系408を通って定
着装置(図示せず)に至って、トナー像は定着されて装
置外に排出される。
尚、転写部位において、転写に寄与せず光受容部材表
面に残る残留トナーはクリーナー407に至り、クリーニ
ングブレード421によってクリーニングされる。
上記クリーニングにより更新された光受容部材表面は
さらに除電光源409から除電露光を与えられて再び同様
のサイクルに供せられる。
ところで、上述のような画像形成プロセスにおいて用
いられる非単結晶シリコン系光受容部材は、前述のとお
り長波長光にも高い感度を有する(感度ピーク680nm付
近、感度域400〜800nm)という利点を有しており、これ
を電子写真用画像形成装置に用い、通常の文書類の複写
を行うような場合においては、文字のつぶれあるいは、
細りといった画質の低下もみられず実用上十分な水準を
有しているが、近年の印刷なみあるいはそれ以上の高画
質の要求に対しては必ずしも十分なものではないのが実
情である。
すなわち、100μm程度以下の極細線を再現しようと
する線幅の太りや細りが発生し、例えば□2mm程度の
「驚」の字などでは「口」の部分がつぶれて読みずらか
ったり、同じく「電」の字の細線が細って見えにくかっ
たりすることがしばしば生じていた。このレベルでは、
出版物刊行の手段として用いるには解像度が不十分であ
ることから、パーツカタログやマニュアル(手引書)等
の少量部数の刊行も割高な活版印刷や凸版印刷にたよら
ざるを得ないというのが実情であった。
特に高湿環境下においてはこうした現象が顕著にあら
われ、その対応として非単結晶シリコン系光受容部材を
ヒーターにより加熱するなどによりその再現性を確保し
ているのが実情であった。
しかし、このような方法によっても電子写真用画像形
成装置への通電が絶たれていた直後などにおいてはヒー
タによる除湿効果があらわれにくく、より安定で良好な
画質の確保が認められていた。
更に近年、フルカラーに対する市場の需要が高まり、
従来特殊用途としてごくわずかだったコピー量も増大の
一途をたどり、それにともない光受容部材に対する耐久
性の要求も強まってきている。その結果従来用いられて
いる有機光導電体(OPC)やセレン、テルル系光受容部
材から耐久性の点で優れている非単結晶シリコン系光受
容部材への代替が求められてきている。一方フルカラー
複写では、シアン、マゼンタ、イエロー必要に応じてブ
ラックといった原色のトナーを転写紙上で溶融混色の後
定着させて高品質のフルカラー画像を得るためにトナー
の樹脂にシャープメルト(とけはじめてから全て融解す
るまでの温度範囲の狭いもの)のもの、一般的には融点
の低いものを用いている。
しかるに、従来から非単結晶化シリコン系光受容部材
に用いられているドラムヒーターは、40〜50℃を高い温
度であるため、前述のトナーが例えば現像器内、クリー
ナー内等で融着・ブロッキングしてしまい、画像形成を
行えないといった問題点があり、非単結晶シリコン系光
受容部材をカラー複写機に用いることは難しいこととさ
れてきた。
〔発明の目的〕
本発明は、上述、従来技術の欠点を克服すべく成され
たものであって、極めて良好な画像品質を得る事のでき
る画像形成方法を提供することを目的としている。
さらに本発明は、どのような環境下においても極めて
安定で良好な鮮鋭度を有したフルカラー画像を得る事の
できる画像形成方法を提供することを目的としている。
〔発明の構成・効果〕
本発明は、電子写真装置による画像形成方法におい
て、光受容部材として、少なくとも非単結晶シリコン系
の材料で構成され光導電性を示す第1の層と、シリコン
原子と炭素原子と周期律表第III属に属する原子、及び
必要により水素原子及び/又はハロゲン原子を含み、潜
像を保持する機能を有する第2の層と、シリコン原子と
炭素原子、及び必要により水素原子及び/又はハロゲン
原子を含み顕像を保持する機能を有する第3の層とを基
体上に順次積層してなる光受容部材を用い、現像材とし
て体積平均粒径が4.5μm以上9.0μm以下で、且つ、見
掛け粘度が100℃において2×105ポイズ以下のトナーを
用いる事を特徴としている。
本発明者らは、試行錯誤を繰り返しながら、鋭意検討
を重ねていった結果、上述のような特定の構成による画
像形成方法、すなわち、光受容部材及び現像材を極めて
限定されものどおしを組み合わせて画像形成を行う方法
によって、はじめて前記本発明の目的が達成されること
を見いだすに至った。そして、このような特定の構成に
基づく画像形成方法に用いることによって、どのような
環境下においても良好な鮮鋭度の複写画像が得られ、従
来以上に安定した高画質の複写画像を得ることができる
ことを見い出した。
上記のような特段の効果は、後述する一連の実験から
明らかとなったものであって、その理由は現時点では必
ずしも定かであるとはいえないが、光受容部材において
潜像保持層を顕像保持層下に設けることにより、環境に
影響されることなく、良好な潜像が得られること及び該
潜像を顕像保持層を介して前述のとおりの特定された現
像剤を用いて現像することにより、潜像と現像剤間に良
好な静電気力が働くことの両者が相乗的に作用した結果
が得られるのではないかと推察される。そしてその結果
として従来必須であったドラムヒーターを除去すること
が可能となり、シャープメルトのカラー用トナーを用い
ることが可能となっものと推察される。
以下、本発明を図面を用いて具体的に説明する。
光受容部材 本発明に用いられる代表的な光受容部材の模式的断面
図を第1図に示す。第1図(a)は本発明に用いられる
光受容部材の最も基本的な構成を示すものである。図に
おいて、101はAl等の導電性支持体を示している。102は
少なくとも非単結晶シリコン系の材料で構成され光導電
性を示す光導電層を示している。103はシリコン原子と
炭素原子と周期律表第III族を属する原子、及び必要に
より水素原子及び/又はハロゲン原子を含み潜像を保持
する機能を有する潜像保持層を示している。104はシリ
コン原子と炭素原子及び必要により水素原子及び/又は
ハロゲン原子を含み顕像を保持する機能を有する顕像保
持層を示している。
第1図(b)は本発明に用いられる光受容部材の好ま
しい一実施態様を示すものである。図において105は、
導電性支持体101と光導電層102の間に必要に応じて設け
られ、導電性支持体101からの電荷の注入を阻止するた
めの電荷注入阻止層を示している。
第1図(c)は本発明に用いられる光受容部材の好ま
しい別の一実施態様を示すものである。図において106
は導電性支持体101と電荷注入阻止層105の間に必要に応
じて設けられ、電子写真用画像形成装置の画像露光源に
長波長光の半導体レーザー等を用いる場合に、干渉現象
の現出を防止するために長波長光を吸収する機能を有す
る長波長光吸収層を示している。尚、必要に応じて、長
波長光吸収層106上に直接光導電層102を設けても良い。
光導電層102は、非単結晶シリコンを母体とし、必要
により水素原子及び/又はハロゲン原子を含有し、更に
は、必要に応じて炭素原子、ゲルマニウム原子、スズ原
子、周期律表第III族に属する原子(以後「第III族原
子」と略記する。)周期律表第V族に属する原子(以後
「第V族原子」と略記する。)、及び周期律表第VI族に
属する原子(以後「第VI族原子」と略記する。)のうち
の少なくとも一種を含有してもよい。
光導電層102に含有される水素原子及び/又はハロゲ
ン原子の含有量は、0.1〜40原子%とされるのが望まし
い。
又、第III族原子を含有する場合、その含有量は潜像
保持層103の第III族原子の含有量の5分の1以下とされ
るのが望ましい。
光導電層102の層厚は、1〜100μmとされるのが望ま
しい。
潜像保持層103は、シリコン原子と炭素原子と第III族
原子及び必要により水素原子及び/又はハロゲン原子を
含有し、更には、必要に応じてゲルマニウム原子、スズ
原子、第V族原子及び第VI族原子のうちの少なくとも一
種を含有してもよい。
潜像保持層103に含有される炭素原子の含有量は、1
〜90原子%とされるのが望ましく、第III族原子の含有
量は1〜5×104原子ppmとされるのが望ましく、水素原
子及び/又はハロゲン原子の含有量は0.1〜70原子ppmと
されるのが望ましい。
潜像保持層103の層厚は、3×10-3〜30μmとされる
のが望ましい。
顕像保持層104は、シリコン原子と炭素原子及び必要
により水素原子及び/又はハロゲン原子を含有し、更に
は、必要に応じてゲルマニウム原子、スズ原子、第III
族原子、第V族原子及び第VI族原子のうちの少なくとも
一種を含有してもよい。
顕像保持層104に含有される炭素原子の含有量は、1
〜90原子%とされるのが望ましく、さらには、潜像保持
層103の炭素原子の含有量より多いのが好ましい。
水素原子及び/又はハロゲン原子の含有量は、0.1〜7
0原子ppmとされるのが望ましい。又、第III族原子を含
有する場合、その含有量は潜像保持層103の第III族原子
の含?有量の10分の1以下とされるのが望ましい。
必要に応じて設ける電荷注入阻止層105は非単結晶シ
リコンを母材とし、必要により水素原子及び/又はハロ
ゲン原子を含有し、更に炭素原子、第III族原子、第V
族原子及び第VI族原子のうちの少なくとも一種を含有す
る。
電荷注入阻止層105の層厚は、3×10-2〜15μmとさ
れるのが望ましい。
必要に応じて設ける、長波成合光吸収層106は、非単
結晶シリコンを母材とし、必要により水素原子及び/又
はハロゲン原子を含有し、更にゲルマニウム原子及び/
又はスズ原子を含有する。また必要に応じて、炭素原
子、第III族原子、第V族原子及び第VI族原子のうちの
少なくとも一種を含有してもよい。
長波長光吸収層106の層厚は、5×10-2〜25μmとさ
れるのが望ましい。
前記第III族原子としては、、具体的には、B(硼
素),Al(アルミニウム),Ga(ガリウム),In(インジ
ウム),Tl(タリウム)等があり、特にB,Al,Gaが好適で
ある。第V族原子としては、具体的には、N(窒素),P
(隣),As(砒素),Sb(アンチモン),Bi(ビスマス)
等があり、特にN,P,Asが好適である。第VI族原子として
は、具体的には、O(酸素),S(硫黄),Se(セレン),
Te(テルル),Po(ポロニウム)等があり、特にO,S,Se
が好適である。本発明に用いられる光受容部材は、真空
堆積膜形成法によって、所望特性が得られるように適宜
成膜パラメータの数値条件を設定して作製される。前記
真空堆積膜形成法としては、具体的には、たとえばグロ
ー放電法(低周波プラズマCVD、高周波プラズマCVDまた
はマイクロ波プラズマCVD等の交流放電プラズマCVD、あ
るいは直流放電プラズマCVD等)、ECR−プラズマCVD
法、、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、光CVD法、材料の原料ガスを分解することに
より生成される活性種(A)と、該活性種(A)と化学
的相互作用をする成膜用の化学物質より生成される活性
種(B)とを、各々別々に堆積膜を形成するための成膜
空間内に導入し、これらを化学反応させることによって
材料を形成する方法(以後「HRCVD法」と略記する。)
材料の原料ガスと、該原料ガスに酸化作用をする性質を
有するハロゲン系の酸化ガスを各々別々に堆積膜を形成
するための成膜区間内に導入し、これらを化学反応させ
ることによって材料を形成する方法(以後「FOCVD法」
と略記する。)等の方法が適宜選択使用できる。これら
の真空堆積膜形成法は、製造条件、設備資本投資下の負
荷程度、製造規模、作成される光受容部材に所望される
特性等の原因によって適宜選択されて採用されるが、所
望の特性を有する光受容部材を製造するに当たっての条
件の制御が比較的容易に行い得ることからして、グロー
放電法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、
HRCVD法、FOCVD法が好適である。そして、これらの方法
を同一装置系内で併用して形成してもよい。
第5図に本発明に用いる光受容部材の形成を行う際の
代表的な堆積膜形成装置である高周波(以下、「RF」と
略記する。)プラズマCVD装置の一例を示す。
図中の571〜577のガスボンベには、本発明の光受容部
材を形成するための原料ガス、例えば各々SiH4,H2,CH4,
PH3,B2H6,NO,Ar等が密封されており、あらかじめガスボ
ンベ571〜577を取り付ける際に、各々のガスを、バルブ
551〜557から流入バルブ531〜537のガス配管内に導入し
てある。
図中505は支持体、506は支持体ホルダーであり、514
は支持体505を加熱するための加熱ヒーターである。
まず、例えば表面に旋盤を用いて鏡面下降を施した支
持体505を支持体ホルダー506に挿入し、成膜炉501の上
蓋507を開けて、成膜炉501内の加熱ヒーター514に支持
体ホルダー506を挿入する。
次にガスボンベ571〜577のバルブ551〜557、流入バル
ブ531〜537、成膜炉501のリークバルブ515が閉じられて
いることを確認し、また、流入バルブ541〜547、補助バ
ルブ518が開かれていることを確認してまずメインバル
ブ516を開いて不図示の真空ポンプにより成膜炉501及び
ガス配管内に排気する。
その後、ガスボンベ571〜577より各々のガスを、バル
ブ511〜557を開けて導入し、圧力調整器561〜567により
各ガス圧力を所望の圧力に調整する。
次に流入バルブ531〜537を徐々に開けて、以上の各ガ
スをマスフローコントローラー521〜527内に導入する。
次に、流出バルブ547および補助バルブ518を徐々に開
いてArガスをガス導入管508のガス放出孔509を通じて成
膜炉501内に流入させる。この時、Arガス流量が所望の
流量とあるようにマスフローコントローラー527で調整
する。成膜炉501内の圧力は、所望の圧力となるように
真空計517を見ながら不図示の真空排気装置の排気速度
を調整する。その後、不図示の温度コントローラーを作
動させて、支持体505を加熱ヒーター514により加熱し、
支持体505が所望の温度に加熱されたところで、流出バ
ルブ577および補助バルブ518を閉じて、成膜炉501内へ
のガス流入を止める。
次に、各々の層を形成するのに必要な原料ガスの流出
バルブ541〜547と補助バルブ518を徐々に開いて、原料
ガスを導入管508のガス放出孔509を通じて成膜炉501内
に流入させる。この時、各原料ガスの流量が所望の流量
となるように各々のマスフローコントローラ521〜527で
調整する。成膜炉501内の圧力は、所望の圧力となるよ
うに真空計517を見ながら不図示の真空排気装置の排気
速度を調整する。その後、不図示のRF電源の電力を所望
の電力に設定し高周波マッチングボックス512を通じて
成膜炉501内にRF電力を導入し、RFグロー放電を生起さ
せ、支持体505上又はすでに成膜した層上に所望の層の
形成を開始し、所望の層厚を形成したところでRFグロー
放電を止め、また、流出バルブ541〜547および補助バル
ブ518を閉じて、成膜炉501内へのガス流入を止め、層の
形成を終える。
それぞれの層を形成する際に必要なガス以外の流出バ
ルブは完全に閉じられていることは云うまでもなく、ま
た、それぞれのガスが成膜炉501内、流出バルブ541〜54
7から成膜炉501に至る配管内に残留することを避けるた
めに、流出バルブ541〜547を閉じ、補助バルブ518を開
き、さらにメインバルブを全開にして系内を一旦高真空
に排気する操作を必要に応じて行う。
また、必要に応じて、層形成を行っている間に層形成
の均一化を図るため、支持体505および支持体ホルダー5
06を、不図示の、駆動装置によって所望される速度で回
転させる。
現像剤 本発明においては、現像剤として体積平均粒径が4.5
μm以上9.0μm以下で、且つ、見掛け粘度が100℃にお
いて1×105ポイズ以下のトナー(以後「小粒径トナ
ー」と略記する。)を用いる。
本発明の小粒径トナーは、結着樹脂を少なくとも有す
る絶縁性トナーである。
本発明に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリ
スチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチ
レン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−
プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アク
リル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニ
ル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル
共重合体等)、スチレン−α−アロルアクリル酸メチル
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エ
ステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチ
レン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩化ビニ
ル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マ
レイン酸樹脂、フェニール樹脂、エボキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロ
ピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルプチラール樹脂等
がある。本発明の実施上特に好ましい樹脂としてはスチ
レン−アクリル酸エステル樹脂、ポリエステル樹脂があ
る。
特に、次式 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yは
それぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2
〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体もし
くは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸
又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとから
なるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸など)とを少なくとも共縮重合した
ポリエステル樹脂が好ましい。
本発明の小粒径トナーは、上述の結着樹脂中に着色剤
を混合して形成する。着色剤として使用されるものとし
ては、磁性粉、顔料、染料などが主なものとしてあげら
れる。磁性粉としては、例えば表面酸化又は未酸化の
鉄、ニッケル、銅、マンガン、クロム、希土類等の金属
及びそれらの合金、又は酸化物及びフェライトなどが使
用できる。顔料としては、ジスアゾイエロー、不溶性ア
ゾ、銅フタロシアニン、染料としては塩基性染料、油溶
性染料が適している。
好ましくは、顔料としてはC.I.ピグメントイエロー1
7、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロ
ー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエ
ロー12、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレー
ド3、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド
6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントブルー1
5、C.I.ピグメントブルー16又は下記で示される構造式
(1)を有する、フタロシアニン骨格にカルボキシベン
ズアミドメチル基を2〜3個置換したBa塩である銅フタ
ロシアニン顔料などである。
染料としてはC.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベン
トレッド52、C.I.ソルベントレッド109、C.I.ベイシッ
クレッド12、C.I.ベイシックレッド1、C.I.ベイシック
レッド3bなどである。
又、これらの成分以外に、必要に応じてトナーの荷電
状態を調整するための荷電制御剤、トナーの流動性を改
善するための減摩剤などの添加物を上記混合物に加えて
形成しても良い。
本発明においては、小粒径トナーの100℃における見
掛け粘度を、2×105ポイズ以下とするのが好ましく、
このことにより、トナーの定着性、耐高温オフセット
性、フルカラートナーにおける混色性が保障され、ま
た、本発明の光受容部材との組み合わせにより、高画質
の複写画像が得られる。
上記見掛け粘度測定は、フローテスターCFT−500型
(島津製作所製)を用いて行う。試料は60meshバス品を
約1.0〜1.5g秤量する。これを成形器を使用し、100kg/c
m2の加重で1分間加圧する。
この加圧サンプルを下記の条件で、常温常湿下でフロ
ーテスター測定を行い、湿度−見掛け粘度曲線を得る。
得られたスムース曲線より、90℃、100℃の見掛け粘度
を求めそれを該試料の温度に対する見掛け粘度とする。
RATE TEMP 6.0D/M(℃1分) SET TEMP 70.0DEG(℃) MAX TEMP 200.0DEG INTERVAL 3.3DEG PREHEAT 300.0SEC(秒) LOAD 20.0KGF(kg) DIE(DIA) 1.0MM (mm) DIE(LENG) 1.0MM PLUNGER 1.0CM2(cm2) 本発明の小粒径トナーの100℃における見掛け粘度
を、2×105ポイズ以下に調整するためには、上記のよ
うな見掛け粘度の測定を行いながら、前記結着剤材料及
び各種添加物の調合を行っていって見掛け粘度が目的と
する値となるように材料の選扱及び配合比を決定する。
本発明の小粒径トナーの製造方法としては、溶融、混
練後、粉砕分級に製造するいわゆる粉砕法以外に、結着
樹脂溶液中に構成材料を分散した後、噴霧乾燥すること
によりトナーを得る方法;あるいは結着樹脂を構成すべ
き単量体に所定の材料を混合して乳化懸濁液とした後
に、重合させてトナーを得る重合法トナー製造法;ある
いはコア材、シェル材から成るいわゆるマイクロカプセ
ルトナーにおいて、コア材あるいはシェル材、あるいは
これらの両方に所定の材料を含有させる方法;等の方法
が応用できる。
上記本発明に用いる小粒径トナーの具体的な2、3の
製造例を以下に示す。
(製造例1) 結着樹脂として100部の置換体をジオール成分とした
ビスフェノール誘導体と、フマル酸とを共縮重合したポ
リエステル樹脂、磁性粉として60部のマグネタイト、荷
電制御剤として2部のニグロシン、及び離型剤として3
部のポリプロピレンを原材料として用意し、これらをヘ
ンシェルミキサーを用いて充分に予備混練した。充分に
混練された混合物は冷却後、ハンマーミルを用いて約1
〜2mm程度に粗粉砕した。次いで超音速ジェット粉砕機
を用いて、最大径40μm以下の粒径まで微粉砕した。そ
して最後に多分割分級装置を用いて、本発明の粒度分布
範囲となるように、4.5〜9.0μmの粒径の範囲のものを
選択した。この小粒径トナーを前記方法で、100℃にお
ける見掛け粘度を測定し、3×104ボイズであることを
確認した。
(製造例2) プロボキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合して得
られたポリエステル樹脂100部に対し、下記の第1表に
示す処方量の着色剤及び荷電制御剤を加えて、4色のト
ナーを得た。
その製造方法は、上記の各色のトナーそれぞれについ
て各処方量を充分ヘンシェルミキサーにより予備混合を
行い、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉
砕し次いでエアージェット方式による微粉砕機で40μm
以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を分
級して、本発明の粒度分布となるように4.5〜9μを選
択し、流動向上剤としてヘキサメチルジシラザンで処理
したシリカ微粉末を各分級品100部に0.5部外添加しカラ
ートナーとした。
こうして作成したトナーの見掛け粘度は、いずれも10
0℃で約2〜5×104ポイズであった。
このように作成したカラートナー8〜12部に対しビニ
リデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体
(共重合比8:2)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘ
キシル−メタクリル酸メチル(共重合重量比45:20:35)
を50:50の比率で約0.5%コーティングした、Cu−Zn−Fe
系フェライトキャリア(平均粒径48μm;250メッシュパ
ス350メッシュオン89重量%;真密度4.5g/cm3)を総量1
00部になるように混合し現像剤とした。
(製造例3) 結着樹脂として100部のスチレンアクリル、着色剤と
して、3部のピグメントレッド−5、3.5部の含クロム
有機錯体をトルエンに溶解し、固形物が溶剤に対して10
%となるように溶液を調整した。この溶液を二流体ノズ
ルを備えた芹沢鉄工所株式会社製芹沢ニロアトマイザー
を用い、圧力条件を4kg/cm2、温風条件を100℃に設定し
て、スプレードライの処理を行い、マイクロカプセル状
のトナーを作成した。作成したトナーを、コールターカ
ウンタータイプII、アパーチャー径100μにより粒度を
測定したところ、粒径は、0.1〜数100μm程度であっ
た。次に、そのトナーをアルピネ社製ミクロプレックス
400MP分級装置及びアルピネ社製ミクロプレックス132MP
分級装置を用い、製造例2と同様の手順により分級を行
なって、体積平均粒径が4.5〜9μmの範囲の粒径を得
た。
こうして作成したトナーの見掛け粘度は、100℃で約
3×104ポイズであった。そしてこのトナー10部に対し
ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重
合体(共重合比8:2)とスチレン−アクリル酸2−エチ
ルヘキシル−メタクリル酸メチル(共重合重量比45:20:
35)を50:50の比率で約0.5%コーティングした、Cu−Zn
−Fe系フェライトキャリア(平均粒径48μm;250メッシ
ュパス350メッシュオン89重量%;真密度4.5g/cm3)を
総量100部になるように混合し現像剤とした。
画像形成方法 本発明に用いられる電子写真用画像形成装置の一例で
ある模式的断面図を第2図(a)に示す。第2図(a)
において、201は本発明に用いる光受容部材、202は主帯
電器、203は静電潜像形成部位、204は前記シャープメル
トの小粒径トナーを充填した現像器、205は転写給紙送
系、206は転写・分離帯電器、207はクリーナー、208は
転写紙搬送系、209は除電光源、210はハロゲンランプ、
蛍光灯等の光源、211はプラテンガラス、212は原稿、21
3〜216はミラー系、217はレレズ系、218はフィルター、
219は転写紙通路、221はクリーニングブレード、222は
レジストローラである。
本発明の電子写真画像形成方法は、前述の構成の光受
容部材及び前述の小粒径トナーを用い、第2図(a)の
ような構成の装置により、以下のようにして行われる。
まず、光受容部材201を矢印方向に回転させ、該光受
容部材上に、主帯電器202によって一様なコロナ帯電を
行い、これに光源210により発した光をプラテンガラス2
11上の原稿212に照射し、その反射光をミラー系213〜21
6、レンズ系217、フィルター218を介して光受容部材表
面上に導き、投影させて静電潜像を形成し、その潜像に
現像器204から前記シャープメルトの小粒径トナーを供
給してトナー像を形成する。
一方、転写紙通路219、レジストローラ222よりなる転
写紙供給系205を通って、光受容部材方向に供給される
転写材Pは転写帯電器206と光受容部材201の間隙におい
て、背面から、トナーとは反対極性の電界を与えられ、
これによって、光受容部材表面のトナー像は、転写材P
に転移する。
分離された転写材Pは、転写紙搬送系208をとおって
定着装置(図示せず)に至って、トナー像は定着され、
転写材Pは装置外に排出される。
尚、転写部位において、転写を寄与せず光受容部材表
面に残る残留トナーは、クリーナー207に至り、クリー
ニングブレード221によってクリーニングされる。
上記クリーニングにより更新された光受容部材表面は
さらに除電光源209から除電露光を与えられて再び同様
のサイクルに供せられる。
本発明に用いられる、フルカラーの複写画像を得るた
めの電子写真用画像形成装置の一例である模式的断面図
を第2図(b)に示す。第2図(b)においては、第2
図(a)の、現像器204を、イエロー(Y)、マゼンダ
(M)、シアン(C)、ブラック(B)の四色の小粒径
トナーをそれぞれ現像剤とした四つの現像器を有する現
像器ユニット223に変え、転写ドラム224を追加し、転写
分離帯電器206を、転写帯電器225に変えた。また、フィ
ルター218は、青フィルターと緑フィルターと赤フィル
ターと色補正フィルターからなり、不図示の回転機構に
より、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの現像剤
に応じて、青フィルター、緑フィルター、赤フィルタ
ー、色補正フィルターを使用するように回転する。
本発明の電子写真画像形成方法は、以下に示す点を除
いては、前述の方法と同様に行われる。
静電潜像を形成するに際しては、所望のフィルター21
8を介して形成する。トナー像を形成するに際しては、
使用したフィルター218に応じて現像剤を有する現像器
により現像を行うように、現像ユニット223を不図示の
回転機構により回転する。
転写ドラム224を矢印方向に回転させ、転写材Pを転
写ドラム224に巻き付けた後に、各々トナー像を転写材
Pに転写した後に、定着を行う。
以下、本発明の効果を実験例により具体的に説明す
る。
<実験例1> 第1図(b)に示した、本発明に用いる潜像保持層及
び顕像保持層を有する光受容部材を、第5図に示すRFプ
ラズマCVD装置を用いて、既述の作成方法により、直径
φ108mm、長さ358mm、厚さ5mmのアルミニウムシリンダ
ー上に第2表に示す作成条件に従って作成し、キャノン
製の複写機NP−7550を実験用に改造した電子写真用画像
形成装置に設置した。
前記製造被例1の方法で、分級機の設定のみを変え、
体積平均粒径を約3μmから1.5μmのきざみに約12μ
m迄変化させてトナーを作成した。そのトナーを、前記
した電子写真用画像形成装置の現像器に設置し、既述の
手順に従って画像を形成し、解像度及び諧調性を以下に
示す方法で評価した。
解像度の評価は、画像形成時の原稿として、第6図に
示す黒色部と白色部とが一定の幅aで並んだテストチャ
ートを用意し、線幅aを狭めていった時に、複写画像上
において再現し、解像し得る最小の線幅aにより評価を
行なった。すなわち、テストチャートにおける線幅aを
小さくしていった時に、ある線幅a以下になると、画像
上の隣り合う黒色部の輪郭の微小なボケが重なり合い、
事実上解像不可能となってしまう。その時の線幅aを、
解像度の数値とした。
諧調性の評価は、画像形成時の原稿として、直径5mm
φで、反射濃度が各々0.3,0.5,1.1の3コの黒丸が並ん
だテストチャートを用意し、反射濃度が0.3と1.1の黒丸
が、複写画像上で各々0.3,1.1の反射濃度となるように
調整した時に、反射濃度が0.5の黒丸の、複写画像上で
の反射濃度により評価を行なった。すなわち、反射濃度
が0.5の黒丸の、複写画像とテストチャートでの反射濃
度の差の絶対値を、諧調性の数値とした。
<比較実験例1> 第3図に示した潜像保持層と顕像保持層が実質的に同
一の層である事以外は、実験例1における光受容部材と
同じである従来の光受容部材を、第3表に示す作成条件
に従って、実験例1と同様の方法で作成し、実験例1と
同様な方法で画像を形成し、各々のトナーにおける画質
を実験例1と同様な方法で評価した。
以上の<実験例1>と<比較実験例1>の評価結果を
第7図(a)(解像度)、(b)(諧調性)に示す。解
像度と諧調性の、比較実験例1での、従来広く使用され
てきた体積平均粒径約12μmのトナーを用いた画像にお
ける解像度と諧調性を各々基準とし、相対評価により示
した。
第7図(a),(b)に示した通り、実験例1と比較
実験例1の光受容部材を比較した場合、実験例1におけ
る、本発明に用いる潜像保持層及び顕像保持層を有する
光受容部材を用いた方が、全てのトナーの体積平均粒径
において、良好な解像度と諧調性の複写画像が得られ
た。特に、本発明に用いる潜像保持層及び顕像保持層を
有する光受容部材と、体積平均粒径が約4.5μmから約
9μmの範囲のトナーを用いた場合に、解像度と諧調性
が極めて優れた複写画像が得られ、その効果は顕著であ
ることがわかった。
<実験例2> 実験例1において、実験例1と同様な光受容部材と、
見掛け粘度が、100℃で各々約5×103ポイズ、約2×10
4ポイズ、約6×104ポイズ、約2×105ポイズ、約3×1
05ポイズで、体積平均粒径が各々約4.5μm、約6μ
m、約9μmのトナーを、実験例1と同様なで子写真用
画像形成装置に設置し、実験例1と同様な方法で画像を
形成して、各々のトナーで諧調性を実験例1と同様な方
法で評価した。
<比較実験例2> 比較実験例1で作成した、従来の光受容部材を用いた
以外は、実験例2と同様な方法で画像を形成して、各々
のトナーで電諧調性を実験例2と同様な方法で評価し
た。
以上の<実験例2>と<比較実験例2>の評価結果を
第8図に示す。諧調性は、実験例2の、見掛け粘度が10
0℃で約6×104ポイズのトナーを用いた画像における諧
調性を基準とし、相対評価により示した。
第8図に示した通り、実験例2と比較実験例2の光受
容部材を比較した場合、実験例2における、トナーの全
ての見掛け粘度において、良好な諧調性の複写画像が得
られた。特に、実験例2の、本発明に用いるトナーの見
掛け粘度が、100℃で約2×105ポイズ以下の場合におい
て、諧調性が極めて優れた複写画像が得られ、その効果
は顕著である。
以上から解るように、本発明による、潜像保持層及び
顕像保持層を有する光受容部材と、体積平均粒径が約4.
5μmから約9μmの範囲で、見掛け粘度が100℃で約2
×105ポイズ以下のトナーとによる画像形成法は、従来
の画像形成法に対して極めて優れた画質の複写画像を得
ることが出来ることが判明した。
〔実施例〕 以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明
は、これらの実施例により何ら制限されるものではな
い。
実施例1 実験例1に示した方法で作成した光受容部材と、製造
例1の方法で作成した体積平均粒径が約6μmで、見掛
け精度が100℃で約4×104ポイズのトナーとを、キャノ
ン製の複写機NP−7550を実験用に改造した電子写真用画
像形成装置に設置した。画像評価として、キャノン製チ
ェックシートNA−7を用い、形成された画像の画質評価
を目視により判定した。
通常の環境下(室温23℃、湿度60%)で画像形成評価
を行なった結果、チェックシート上に書かれてある2mm
角程度の「驚」及び「電」の字の再現において、「驚」
の字においては「口」の部分のつぶれもなく、「電」の
字においては、雨冠の中の横線の重なりもなく、白と黒
の境界のはっきりした良好な画像が得られた。また画像
全体を見ても、濃度むら、かぶり等もなく、非常に良好
な画像であった。また写真を評価用画像として選び、画
像評価を行なったところ、ハーフトーンも充分に再現
し、諧調性も十分に優れていることが判明した。
実施例2 実験例1と同様に作成した光受容部材と、製造例3の
方法で作成した体積平均粒径が約6μmで、見掛け粘度
が100℃で約3×104ポイズの赤トナーを有する現像剤と
を、キャノン製複写機NP−6650を実験用に改造した電子
写真用画像形成装置に設置した。画像評価として、キャ
ノン製チェックシートNA−7を用い、形成された画像の
画質評価を目視により判定した。
通常の環境下(室温23℃、湿度60%)で画像形成評価
を行なった結果、チェックシート上に書かれてある2mm
角程度の「驚」及び「電」の字の再現において、「驚」
の字においては「口」の部分のつぶれもなく、「電」の
字においては、雨冠の中の横線の重なりもなく、白と黒
の境界のはっきりした良好な画像が得られた。また画像
全体を見ても、濃度むら、かぶり等もなく、非常に良好
な画像であった。また写真を評価用画像として選び、画
像評価を行なったところ、ハーフトーンも十分に再現
し、諧調性も十分に優れていることが判明した。
実施例3 実験例1に示した方法と同様に作成した光受容部材
を、キャノン製カラーレーザーコピア“PIXEL"を実験用
に改造した電子写真用画像形成装置に設置し、現像剤と
して製造例2で作成した4色のトナーを有する現像剤を
使用した。
画像評価として、キャノン製チェックシートCA−4を
用い、形成された画像の画質評価を目視により評価し
た。
通常の環境下(室温23℃、湿度60%)で画像形成評価
を行なった結果、解像力、諧調性、色再現性が充分に優
れ、濃度むら、かぶり等のない、非常に良好な画像であ
った。
〔発明の効果の概要〕
光受容部材として、特定の構成を有する非単結晶シリ
コン系の材料を用い、現像剤として体積平均粒径が4.5
μm以上9.0μm以下の絶縁性シャープメルトトナーを
用いて電子写真による画像形成を行なう本発明の画像形
成方法によれば、極めて鮮鋭度の高い優れた品質のフル
カラー複写画像を環境に左右されることなく安定的に得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いる光受容部材の層構成を示す図で
ある。 第2図は本発明に用いる電子写真画像形成装置の模式的
断面図である。 第3図は従来の光受容部材の層構成を示す図である。 第4図は従来の電子写真画像形成装置の模式的断面図で
ある。 第5図は光受容部材を製造する装置の模式的断面図であ
る。 第6図は実施例で用いた解像力判定用チャートである。 第7図は現像剤の体積平均粒径と画質との関係を示す図
である。 第8図はトナーの見掛け粘度と諧調性との関係を示す図
である。 第1図において、 101……導電性支持体、102……光導電層、 103……潜像保持層、104……顕像保持層、 105……電荷注入阻止層、 106……長波長光吸収層。 第2図において、 201……光受容部材、202……主帯電器、 203……静電潜像形成部位、204……現像器、 205……転写紙給送系、 206……転写・分離帯電器、207……クリーナー、 208……転写紙搬送系、209……除電光源、 210……光源、211……プラテンガラス、 212……原稿、213〜216……ミラー系、 217……レンズ系、218……フィルター、 219……転写紙通路、 221……クリーニングブレード、 222……レジストローラ、 223……現像器ユニット、 224……転写ドラム、225……転写帯電器。 第3図において、 301……導電性支持体、302……電荷注入阻止層、 303……光導電層、304……表面保護層。 第4図において、 401……光受容部材、402……主帯電器、 403……静電潜像形成部位、404……現像器、 405……転写紙給送系、 406……転写・分離帯電器、407……クリーナー、 408……搬送系、409……除電光、410……光源、 411……プラテンガラス、412……原稿、 413〜416……ミラー系、417……レンズ系、 418……フィルター、419……転写紙通路、 421……クリーニングブレード、 422……レジストローラ、 424……ドラムヒーター。 第5図において、 500……RFプラズマCVD装置、 501……成膜炉、505……支持体、 506……支持体ホルダー、508……ガス導入管、 509……ガス放出孔、 512……高周波マッチングボックス、 514……加熱ヒーター、515……リークバルブ、 516……メインバルブ、517……真空計、 518……補助バルブ、 521〜527……マスフローコントローラー、 531〜537……ガス流入バルブ、 541〜547……ガス流出バルブ、 551〜557……原料ガスボンベのバルブ、 561〜567……圧力調整器、 571〜577……原料ガスボンベ。
フロントページの続き (72)発明者 江原 俊幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 吉野 豪人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 大利 博和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−85566(JP,A) 特開 昭63−135953(JP,A) 特開 昭58−117553(JP,A) 特開 昭62−157051(JP,A) 特開 昭63−301960(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/08 105 G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真装置による画像形成方法におい
    て、光受容部材として少なくとも非単結晶シリコン系の
    材料で構成され光導電性を示す第1の層と、シリコン原
    子と炭素原子と周期律表第III族に属する原子、及び必
    要により水素原子及び/又はハロゲン原子を含み、潜像
    を保持する機能を有する第2の層と、シリコン原子と炭
    素原子、及び必要により水素原子及び/又はハロゲン原
    子を含み顕像を保持する機能を有する第3の層とを基体
    上に順次積層してなる光受容部材を用い、現像剤として
    体積平均粒径4.5μm以上9.0μm以下で、且つ、見かけ
    粘度が100℃において、2×105ポイズ以下のトナーを用
    いる事を特徴とする電子写真装置による画像形成方法。
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