JP2775075B2 - 植生基盤 - Google Patents
植生基盤Info
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- JP2775075B2 JP2775075B2 JP2203484A JP20348490A JP2775075B2 JP 2775075 B2 JP2775075 B2 JP 2775075B2 JP 2203484 A JP2203484 A JP 2203484A JP 20348490 A JP20348490 A JP 20348490A JP 2775075 B2 JP2775075 B2 JP 2775075B2
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- absorbing
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- vegetation
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- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、地山が露出した山肌や、コンクリート又は
モルタルによって形成された擁壁面を緑化するための植
生基盤に関する。
モルタルによって形成された擁壁面を緑化するための植
生基盤に関する。
(従来の技術) 一般に山肌が露出した部分に植生を施す緑化工の技術
体系は、緑化基礎工、植生工、植生管理工の三つの柱か
らなっている。
体系は、緑化基礎工、植生工、植生管理工の三つの柱か
らなっている。
この内、緑化基礎工は、植生基盤の改善、安定維持、
造成を図ることを目的とするもので、従来から山林や丘
陵地を深く切り下げて山の地肌が露出した箇所におい
て、雨水や凍上等による土壌の流失を防止するための擁
壁工や法枠工あるいは厚層基材吹付工が施工されてい
る。
造成を図ることを目的とするもので、従来から山林や丘
陵地を深く切り下げて山の地肌が露出した箇所におい
て、雨水や凍上等による土壌の流失を防止するための擁
壁工や法枠工あるいは厚層基材吹付工が施工されてい
る。
擁壁工は、主として法面をコンクリートブロックや現
場打のコンクリート壁をもって覆う工法であり、法枠工
は、山肌に格子状のコンクリート製枠を敷設するもので
ある。また厚層基材吹付工は、種子、肥料を混入した客
土を法面に吹き付け、植物の根による客土の緊縛によっ
て土壌の流失を防止させるものである。
場打のコンクリート壁をもって覆う工法であり、法枠工
は、山肌に格子状のコンクリート製枠を敷設するもので
ある。また厚層基材吹付工は、種子、肥料を混入した客
土を法面に吹き付け、植物の根による客土の緊縛によっ
て土壌の流失を防止させるものである。
このような擁壁工や、法枠工では、生育基盤の滑落は
避けられても著しく美観を損なう。また、厚層基材吹付
工は、法面傾斜が60度以上になると根系の土壌緊縛力が
減少するため、たとえ植生を導入しても数年は繁茂する
が、雨水や凍上等によって造成基盤が流失することが多
い。
避けられても著しく美観を損なう。また、厚層基材吹付
工は、法面傾斜が60度以上になると根系の土壌緊縛力が
減少するため、たとえ植生を導入しても数年は繁茂する
が、雨水や凍上等によって造成基盤が流失することが多
い。
また、岩盤や岩石採掘後のような岩石質の法面では、
厚層基材吹付工等で植生基盤の造成を行っても、岩石質
法面には透水性がないため、少雨でも地表流が発生して
造成基盤が流失し易く、また、植生を施しても衰退が早
く生じるため、一時的に生育させることができても永続
性ある緑の復旧は極めて困難であり、景観を保全する上
で大きな問題となっていた。
厚層基材吹付工等で植生基盤の造成を行っても、岩石質
法面には透水性がないため、少雨でも地表流が発生して
造成基盤が流失し易く、また、植生を施しても衰退が早
く生じるため、一時的に生育させることができても永続
性ある緑の復旧は極めて困難であり、景観を保全する上
で大きな問題となっていた。
一方近年において、粒状の粗骨材にセメントペースト
をまぶして互いに連結固化させ、内部に連続空隙を形成
したポースラコンクリートを法面に布設し、その表面に
客土を施すともに、その客土を空隙内に充填して緑化し
ようとする方法(特開昭53−114204号、特公昭58−1053
5号公報)や、ポーラスコンクリート内の保水性を高め
るために、その空隙内に高吸水性樹脂を収容させるよう
にした方法(特開昭63−532号公報)が開発されつつあ
る。
をまぶして互いに連結固化させ、内部に連続空隙を形成
したポースラコンクリートを法面に布設し、その表面に
客土を施すともに、その客土を空隙内に充填して緑化し
ようとする方法(特開昭53−114204号、特公昭58−1053
5号公報)や、ポーラスコンクリート内の保水性を高め
るために、その空隙内に高吸水性樹脂を収容させるよう
にした方法(特開昭63−532号公報)が開発されつつあ
る。
(発明が解決しようとする課題) 一般に植物の育成に必要な土壌には、固相、液相及び
気相の三相分布が一定条件を満している必要がある。固
相は主として植物の根を保持し、植物を定置させるため
に必要な条件であり、液相は植物の生育に必要な養分を
含んだ水分を保持するとともに毛管現象により、土壌間
隙水を根毛に導くに必要な条件、更に気相は根毛の呼
吸、土壌中の微生物の活動、有機質の分解等のための空
気を供給する条件である。
気相の三相分布が一定条件を満している必要がある。固
相は主として植物の根を保持し、植物を定置させるため
に必要な条件であり、液相は植物の生育に必要な養分を
含んだ水分を保持するとともに毛管現象により、土壌間
隙水を根毛に導くに必要な条件、更に気相は根毛の呼
吸、土壌中の微生物の活動、有機質の分解等のための空
気を供給する条件である。
前述した従来のポーラスコンクリートを基盤として用
い、その上に客土を施す工法は、前述した三相分布の内
の固相、及び気相は必要な条件を満すものであるが、空
隙内への客土の充填が充分になされないため、保水量が
少なく、上面に厚い客土層がないと乾燥により植物がほ
とんど生育できないで短期間で枯死してしまうという問
題があった。
い、その上に客土を施す工法は、前述した三相分布の内
の固相、及び気相は必要な条件を満すものであるが、空
隙内への客土の充填が充分になされないため、保水量が
少なく、上面に厚い客土層がないと乾燥により植物がほ
とんど生育できないで短期間で枯死してしまうという問
題があった。
また、前述した従来のポーラスコンクリートの空隙内
に吸水ポリマーを収容させる工法では、多降雨期には高
い保水性が得られ、液相条件を満すこととなるが、乾燥
することによって吸水ポリマーが収縮し、気相が大きく
なって液相条件を損い、毛管現象による吸水が断たれる
とともに根が伸長できなくなってしまうという問題があ
った。
に吸水ポリマーを収容させる工法では、多降雨期には高
い保水性が得られ、液相条件を満すこととなるが、乾燥
することによって吸水ポリマーが収縮し、気相が大きく
なって液相条件を損い、毛管現象による吸水が断たれる
とともに根が伸長できなくなってしまうという問題があ
った。
本発明は上述の如き従来の問題にかんがみ、造成後に
一旦吸水することによって客土層がない場合でもポーラ
スコンクリート内の液相が保水性及び毛管現象による吸
水に適した状態となり、乾燥期においてもその条件が維
持されて、三相分布が植物の育成に必要な条件を維持で
きる植生基盤の提供を目的としたものである。
一旦吸水することによって客土層がない場合でもポーラ
スコンクリート内の液相が保水性及び毛管現象による吸
水に適した状態となり、乾燥期においてもその条件が維
持されて、三相分布が植物の育成に必要な条件を維持で
きる植生基盤の提供を目的としたものである。
(課題を達成するための手段) 上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成す
るための本発明の特徴は、植生用の土壌基材と、吸水す
ることによって膨張する吸水膨張材と、水溶性バインダ
ーとを混合して粒状に成型固化した緑化骨材をコンクリ
ート用粒状骨材に混合し、各骨材に骨材間固結用バイン
ダーをまぶし、内部に連続空隙を残して連結固化させて
なる植生基盤に存する。
るための本発明の特徴は、植生用の土壌基材と、吸水す
ることによって膨張する吸水膨張材と、水溶性バインダ
ーとを混合して粒状に成型固化した緑化骨材をコンクリ
ート用粒状骨材に混合し、各骨材に骨材間固結用バイン
ダーをまぶし、内部に連続空隙を残して連結固化させて
なる植生基盤に存する。
前記緑化骨材には、植生用種子及び肥料を含ませるこ
とができ、この場合には基盤造成後吸水するのみで植物
が成育する。
とができ、この場合には基盤造成後吸水するのみで植物
が成育する。
吸水膨張材には、アタパラジャイト等の吸水すること
によって膨張し、乾燥後も収縮しない不可逆吸水膨張性
粘土及び/又はアルギン酸ソーダ等の水膨性有機物及び
/又は吸水性ポリマーが使用できる。
によって膨張し、乾燥後も収縮しない不可逆吸水膨張性
粘土及び/又はアルギン酸ソーダ等の水膨性有機物及び
/又は吸水性ポリマーが使用できる。
植生用の土壌基材には有機質及び/又は無機質からな
る粒状物、粉状物及び繊維状物を混合させたものが使用
できる。
る粒状物、粉状物及び繊維状物を混合させたものが使用
できる。
コンクリート用粒状骨材が砕石等の粒状粗骨材もしく
は該粒状骨材に粒状細骨材を混合したものが使用でき
る。
は該粒状骨材に粒状細骨材を混合したものが使用でき
る。
更に緑化骨材とコンクリート用粒状骨材との混合割合
は3:5〜5:5(容積比)が好ましい。
は3:5〜5:5(容積比)が好ましい。
また、本発明の植生基盤は、地山面が露出した法面に
直接造成して法面の崩落を防止する擁壁と兼用させるこ
とができるとともに、モルタルやセメントによって構築
した擁壁面や崩落しない岩肌面に造成することもでき
る。更にブロック状に成型したものを並べて植生基盤と
することができる。
直接造成して法面の崩落を防止する擁壁と兼用させるこ
とができるとともに、モルタルやセメントによって構築
した擁壁面や崩落しない岩肌面に造成することもでき
る。更にブロック状に成型したものを並べて植生基盤と
することができる。
(作用) 本発明の植生基盤は、その造成時には緑化骨材とコン
クリート用粒状骨材とが共に骨材となり、各骨材間に連
続空隙が形成されたポーラスコンクリート状に成形され
る。
クリート用粒状骨材とが共に骨材となり、各骨材間に連
続空隙が形成されたポーラスコンクリート状に成形され
る。
造成後、降雨等によって吸水されることにより緑化骨
材の水溶性バインダーが徐々に溶け、吸水膨張材が吸水
して膨張しようとする。一方緑化骨材は骨材間固結用バ
インダーによって周面が被覆されているが、吸水膨張剤
の吸水による膨張力によって周囲の被覆が破壊され、内
容物が骨材間の空隙内に拡がり、コンクリート用粒状骨
材と骨材用固結バインダーによって構成されたポーラス
コンクリートの空隙が崩砕した緑化骨材構成物にて満さ
れ、該空隙内が植物の生育に適した気相及び液相条件と
なり、全体としての三相分布が植物の生育に適切なもの
となる。
材の水溶性バインダーが徐々に溶け、吸水膨張材が吸水
して膨張しようとする。一方緑化骨材は骨材間固結用バ
インダーによって周面が被覆されているが、吸水膨張剤
の吸水による膨張力によって周囲の被覆が破壊され、内
容物が骨材間の空隙内に拡がり、コンクリート用粒状骨
材と骨材用固結バインダーによって構成されたポーラス
コンクリートの空隙が崩砕した緑化骨材構成物にて満さ
れ、該空隙内が植物の生育に適した気相及び液相条件と
なり、全体としての三相分布が植物の生育に適切なもの
となる。
また、乾燥期において吸水膨張材内の水分が少くな
り、たとえそれ自体が縮小しても他の緑化骨材構成材は
空隙内に拡がった状態のまま残り、三相分布に大きな変
化を来たさない。
り、たとえそれ自体が縮小しても他の緑化骨材構成材は
空隙内に拡がった状態のまま残り、三相分布に大きな変
化を来たさない。
(実施例) 次に本発明の実施例を図面を参照して説明する。
本発明に用いる緑化骨材の組成は次のものが挙げられ
る。
る。
緑化骨材組成例1(有機質多量品) 吸水性膨張材 吸水膨張性粘土 15(容量部) 吸水ポリマー 2 土壌基材及び肥料 有機物 ピートモス 45 バーク堆肥 10 バガス粉 5 尿素肥料 5 無機物 セラボラ粉 10 1/2C&C 15 バイオカーボン 10 バインダー ポバール 5 種子 K31F 2 緑化骨材組成例2(無機質多量品) 吸水性膨張材 吸水膨張性粘土 15(容量部) 吸水ポリマー 2 土壌基材及び肥料 有機物 ピートモス 40 バガス粉 5 尿素肥料 5 無機質 バーミキュライト(粒) 10 ゼオライト(粒) 10 セラボラ(粒) 5 1/2C&C(粉) 5 バイオカーボン 10 バインダー ポバール 5 種子 K31F 2 緑化骨材組成例3(有機物バインダー品) 吸水性膨張材 吸水膨張性粘土 15(容量部) 吸水ポリマー 2 土壌基材及び肥料 有機物 ピートモス 15 バーク堆肥 10 バガス粉 10 尿素肥料 5 無機物 バーキュライト(粒) 5 ゼオライト(粒) 5 セラボラ(粉) 5 バイオカーボン 10 バインダー アルギン酸ソーダ 30 種子 K31F 2 コーティング材 ポバール 5 なお、上記緑化骨材組成例3において、バインダーと
してのアルギン酸系ソーダは、水溶性の有機物であり、
土壌基材及び肥料ともなるとともに、吸水膨張材の効果
をも発揮する、また同組成例3においてコーティング材
は、他の成分を配合し、粒状に成型後表面に被覆した。
これはバインダー及び水膨性有機物として使用している
アルギン酸ソーダがセメントの固化を阻害するためであ
る。
してのアルギン酸系ソーダは、水溶性の有機物であり、
土壌基材及び肥料ともなるとともに、吸水膨張材の効果
をも発揮する、また同組成例3においてコーティング材
は、他の成分を配合し、粒状に成型後表面に被覆した。
これはバインダー及び水膨性有機物として使用している
アルギン酸ソーダがセメントの固化を阻害するためであ
る。
次に本発明をモルタル吹付面からなる法面の擁壁緑化
に使用した例について説明する。
に使用した例について説明する。
図において1は本発明に係る植生基盤であり、2は法
面である。植生基盤1は砕石からなるコンクリート用粒
状3と、前述した粒状の緑化骨材4及びポルトランドセ
メントに水を加えたセメントペーストからなるバインダ
ーを一定比率で混合し、内部に連続空隙5を形成したポ
ーラスコンクリート状となっている。なお、コンクリー
ト用粒状骨材3と、緑化骨材4の混合割合は、7:3〜5:5
となす。また、両骨材3,4の粒径は直径1m/m〜9m/mのも
のが正規分布の状態にあるものを使用している。
面である。植生基盤1は砕石からなるコンクリート用粒
状3と、前述した粒状の緑化骨材4及びポルトランドセ
メントに水を加えたセメントペーストからなるバインダ
ーを一定比率で混合し、内部に連続空隙5を形成したポ
ーラスコンクリート状となっている。なお、コンクリー
ト用粒状骨材3と、緑化骨材4の混合割合は、7:3〜5:5
となす。また、両骨材3,4の粒径は直径1m/m〜9m/mのも
のが正規分布の状態にあるものを使用している。
植生基盤1は、造成当初は第2図に示すように、コン
クリート用粒状骨材3と緑化骨材4とが一定比率で混在
し、両骨材3,4によってポーラスコンクリート状となっ
ているが、時間の経過に伴い、緑化骨材4は吸水し、内
部の吸水膨張材が膨張し、その膨張力によってバインダ
ー8による外殻が破壊され、第3図に示すように内容物
が空隙5内いっぱいに拡がる。
クリート用粒状骨材3と緑化骨材4とが一定比率で混在
し、両骨材3,4によってポーラスコンクリート状となっ
ているが、時間の経過に伴い、緑化骨材4は吸水し、内
部の吸水膨張材が膨張し、その膨張力によってバインダ
ー8による外殻が破壊され、第3図に示すように内容物
が空隙5内いっぱいに拡がる。
緑化骨材4が膨張破壊された後のポーラスコンクリー
ト1は、4週間圧縮強度20kg/cm2以上の強度があれば、
それ自体は実用上問題はないが、例えば下地となる法面
が上述したモルタル吹き面のように、ポーラスコンクリ
ートとの付着性が低く、脱落の危険があるような場合は
下地法面2にアンカー6を用いるか、下地法面に予めセ
メントペースト等を吹付け、その硬化前にポーラスコン
クリートを打設する等の方法を採用するのが望ましい。
ト1は、4週間圧縮強度20kg/cm2以上の強度があれば、
それ自体は実用上問題はないが、例えば下地となる法面
が上述したモルタル吹き面のように、ポーラスコンクリ
ートとの付着性が低く、脱落の危険があるような場合は
下地法面2にアンカー6を用いるか、下地法面に予めセ
メントペースト等を吹付け、その硬化前にポーラスコン
クリートを打設する等の方法を採用するのが望ましい。
また、下地法面2が軟弱か、硬い所と柔らかい所が混
在するような場合や、気象作用等でポーラスコンクリー
トに曲げや引張り等の力が加わり、破壊が予想される場
合は溶接金網や菱形金網等の金網7、鉄筋又は耐アルカ
リガラス繊維、有機繊維等の繊維で補強するのが望まし
い。
在するような場合や、気象作用等でポーラスコンクリー
トに曲げや引張り等の力が加わり、破壊が予想される場
合は溶接金網や菱形金網等の金網7、鉄筋又は耐アルカ
リガラス繊維、有機繊維等の繊維で補強するのが望まし
い。
ポーラスコンクリートの厚みは法面の勾配や空隙率、
生育を期待する植物の種類等により異なるが、通常3〜
20cm程度が要求される。法面勾配が緩い場合、植物の根
入り深さが浅くなるため、ポーラスコンクリートの厚み
は大きい方が好ましく、また、木本類等の比較的大きく
なって根のはるものは、やはりポーラスコンクリートの
厚みの大きい方が好ましい。
生育を期待する植物の種類等により異なるが、通常3〜
20cm程度が要求される。法面勾配が緩い場合、植物の根
入り深さが浅くなるため、ポーラスコンクリートの厚み
は大きい方が好ましく、また、木本類等の比較的大きく
なって根のはるものは、やはりポーラスコンクリートの
厚みの大きい方が好ましい。
(発明の効果) 上述したように本発明の植生基盤は、吸水することに
よって膨張する吸水膨張材を土壌基材に混入させて粒状
に成型固化させた緑化骨材と、砕石等のコンクリート用
粒状骨材とをもってポーラスコンクリート状に連結固化
させたことにより、造成後に吸水することによって緑化
骨材が膨張して破壊れ、土壌基材がコンクリート用粒状
骨材間の空隙の細部にまで充填され、適度の気相を残し
て保水性に富み、かつ連続した毛管現象が得られる液相
が連続した状態に形成されることとなり、しかも緑化骨
材は一旦破壊された後は乾燥によっても元に戻ることが
なく、残されている骨材間の空隙内に拡がった状態が維
持されるため、液相条件が乾湿によって変化せず、永続
的に植生に良好な土壌条件が維持されることとなったも
のである。
よって膨張する吸水膨張材を土壌基材に混入させて粒状
に成型固化させた緑化骨材と、砕石等のコンクリート用
粒状骨材とをもってポーラスコンクリート状に連結固化
させたことにより、造成後に吸水することによって緑化
骨材が膨張して破壊れ、土壌基材がコンクリート用粒状
骨材間の空隙の細部にまで充填され、適度の気相を残し
て保水性に富み、かつ連続した毛管現象が得られる液相
が連続した状態に形成されることとなり、しかも緑化骨
材は一旦破壊された後は乾燥によっても元に戻ることが
なく、残されている骨材間の空隙内に拡がった状態が維
持されるため、液相条件が乾湿によって変化せず、永続
的に植生に良好な土壌条件が維持されることとなったも
のである。
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は全体の断
面図、第2図は成型直後の部分拡大断面図、第3図は緑
化骨材の膨張後の状態の部分拡大断面図である。 1……植生基盤、2……法面、 3……コンクリート用粒状、4……緑化骨材、 5……連結空隙、6……アンカー、7……金網。
面図、第2図は成型直後の部分拡大断面図、第3図は緑
化骨材の膨張後の状態の部分拡大断面図である。 1……植生基盤、2……法面、 3……コンクリート用粒状、4……緑化骨材、 5……連結空隙、6……アンカー、7……金網。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 999999999 富士コンクリート工業株式会社 東京都武蔵野市境3丁目26番7号 (72)発明者 千住 義雄 千葉県松戸市松戸新田314―1 日本セ メント松戸社宅210号 (72)発明者 中野 裕司 千葉県柏市花野井26―4 (72)発明者 益山 徹 神奈川県藤沢市片瀬山5丁目28番2号 (72)発明者 山本 富晴 茨城県つくば市妻木1232―3 (72)発明者 牧野 浩二 東京都三鷹市井の頭5―12―16 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/20 102
Claims (7)
- 【請求項1】植生用の土壌基材と、吸水することによっ
て膨張する吸水膨張材と、水溶性バインダーとを混合し
て粒状に成型固化した緑化骨材をコンクリート用粒状骨
材に混合し、各骨材に骨材間固結用バインダーをまぶ
し、内部に連続空隙を残して連結固化させてなる植生基
盤。 - 【請求項2】植生用の土壌基材と、吸水することによっ
て膨張する吸水膨張材と、植生用種子と肥料と、水溶性
バインダーとを混合して粒状に成型固化した緑化骨材を
コンクリート用粒状骨材に混合し、各骨材に骨材間固結
用バインダーをまぶし、内部に連続空隙を残して連結固
化させてなる植生基盤。 - 【請求項3】吸水膨張材は吸水することによって膨張す
る吸水膨張性粘土である請求項第1項もしくは第2項に
記載の植生基盤。 - 【請求項4】吸水膨張材は、吸水することによって膨張
する有機物である請求項第1項もしくは第2項に記載の
植生基盤。 - 【請求項5】吸水膨張材は粒状の吸水性ポリマーである
請求項第1項もしくは第2項に記載の植生基盤。 - 【請求項6】植生用の土壌基材は、有機質及び/又は無
機質からなる粒状物、粒状物及び繊維状物を混合させた
ものである請求項第1項〜第3項もしくは第4項に記載
の植生基盤。 - 【請求項7】コンクリート用粒状骨材が砕石等の粒状粗
骨もしくは該粒状粗骨材に粒状細骨材を混合したもので
ある請求項第1項〜第4項もしくは第5項に記載の植生
基盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2203484A JP2775075B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 植生基盤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2203484A JP2775075B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 植生基盤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0489920A JPH0489920A (ja) | 1992-03-24 |
JP2775075B2 true JP2775075B2 (ja) | 1998-07-09 |
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---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
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---|---|---|---|---|
CN116267079B (zh) * | 2023-03-22 | 2024-01-02 | 美丽华夏生态环境科技有限公司 | 一种淀粉基生物降解植生袋用于煤矸石山植被恢复的方法 |
-
1990
- 1990-07-31 JP JP2203484A patent/JP2775075B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
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