JP2657978B2 - 緑化用植生基盤の造成方法 - Google Patents
緑化用植生基盤の造成方法Info
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Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、主として法面に植生を施すための緑化用植
生基盤の造成方法に関する。
生基盤の造成方法に関する。
(従来の技術及びその問題点) 一般に山肌が露出した部分に植生を施す緑化工の技術
体系は、緑化基礎工、植生工、植生管理工の三つの柱か
らなっている。この内、緑化基礎工は、植生基盤の改
善、安定維持、造成を図ることを目的とするもので、従
来から山林や丘陵地を深く切り下げて山の地肌が露出し
た箇所において、雨水や凍上等による土壌の流失を防止
するための擁壁工や法枠工あるいは厚層基材吹付工が施
工されている。擁壁工は、主として法面をコンクリート
ブロックや現場打のコンクリート壁をもって覆う工法で
あり、法枠工は、山肌に格子状のコンクリート製枠を敷
設するものである。また厚層基材吹付工は、種子、肥料
を混入した客土を法面に吹き付け、植物の根による客土
の緊縛によって土壌の流失を防止させるものである。
体系は、緑化基礎工、植生工、植生管理工の三つの柱か
らなっている。この内、緑化基礎工は、植生基盤の改
善、安定維持、造成を図ることを目的とするもので、従
来から山林や丘陵地を深く切り下げて山の地肌が露出し
た箇所において、雨水や凍上等による土壌の流失を防止
するための擁壁工や法枠工あるいは厚層基材吹付工が施
工されている。擁壁工は、主として法面をコンクリート
ブロックや現場打のコンクリート壁をもって覆う工法で
あり、法枠工は、山肌に格子状のコンクリート製枠を敷
設するものである。また厚層基材吹付工は、種子、肥料
を混入した客土を法面に吹き付け、植物の根による客土
の緊縛によって土壌の流失を防止させるものである。
このような擁壁工や、法枠工では、生育基盤の滑落は
避けられても著しく美観を損なう。また、厚層基材吹付
工は、法面傾斜が60度以上になると根系の土壌緊縛力が
減少するため、たとえ植生を導入しても数年は繁茂する
が、雨水や凍上等によって造成基盤が流失することが多
い。また、岩盤や岩石採掘後のような岩石質の法面で
は、厚層基材吹付工等で植生基盤の造成を行っても、岩
石質法面には透水性がないため、少雨でも地表流が発生
して造成基盤が流失し易く、また、植生を施しても衰退
が早く生じるため、一時的に生育させることができても
永続性ある緑の復旧は極めて困難であり、景観を保全す
る上で大きな問題となっていた。
避けられても著しく美観を損なう。また、厚層基材吹付
工は、法面傾斜が60度以上になると根系の土壌緊縛力が
減少するため、たとえ植生を導入しても数年は繁茂する
が、雨水や凍上等によって造成基盤が流失することが多
い。また、岩盤や岩石採掘後のような岩石質の法面で
は、厚層基材吹付工等で植生基盤の造成を行っても、岩
石質法面には透水性がないため、少雨でも地表流が発生
して造成基盤が流失し易く、また、植生を施しても衰退
が早く生じるため、一時的に生育させることができても
永続性ある緑の復旧は極めて困難であり、景観を保全す
る上で大きな問題となっていた。
一方近年において、粒状の粗骨材にセメントペースト
をまぶして互いに連結固化させ、内部に連続空隙を形成
したポーラスコンクリートを法面に布設し、その後、そ
の空隙内に種子や肥料を混した土を充填して緑化しよう
とする方法が試みられている(特開昭53−114204号、特
公昭58−10535号公報)。
をまぶして互いに連結固化させ、内部に連続空隙を形成
したポーラスコンクリートを法面に布設し、その後、そ
の空隙内に種子や肥料を混した土を充填して緑化しよう
とする方法が試みられている(特開昭53−114204号、特
公昭58−10535号公報)。
しかし、これらの従来のポーラスコンクリートによる
工法は、ポーラスコンクリート打設後、その表面より空
隙中の客土を充填するものであり、このため空隙内への
充分に客土を充填することができず、保水量が少なく、
乾燥により植物がほとんど生育できないで短期間で枯死
してしまう他、客土量が少量のため保肥性に欠け、短期
間で肥料切れ状態となり、長期に亘って生存しにくいと
いう問題があった。
工法は、ポーラスコンクリート打設後、その表面より空
隙中の客土を充填するものであり、このため空隙内への
充分に客土を充填することができず、保水量が少なく、
乾燥により植物がほとんど生育できないで短期間で枯死
してしまう他、客土量が少量のため保肥性に欠け、短期
間で肥料切れ状態となり、長期に亘って生存しにくいと
いう問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 上述の如き現状から、従来、山の地肌が露出した箇所
や岩盤が露出した箇所であっても崩れ難く、保水性、保
肥性に富み、永久的に植物の生育が維持できる植生基盤
の造成方法が要望されていた。
や岩盤が露出した箇所であっても崩れ難く、保水性、保
肥性に富み、永久的に植物の生育が維持できる植生基盤
の造成方法が要望されていた。
本発明は、上述の如き問題を解決し、従来の要望を満
たすことのできる緑化用植生基盤の造成方法の提供を目
的としてなされたものである。
たすことのできる緑化用植生基盤の造成方法の提供を目
的としてなされたものである。
(課題を達成するための手段) 上記目的を達成するための本発明の要旨とするところ
は、植生しようとする地表面に有機質成分を主体とした
有機固形物を筋状、千鳥状もしくは格子状等の適宜配置
に間隔をあけて設置し、然る後、該法面の全面に前記有
機固形物を内部に埋め込んでポーラスコンクリートを層
状に打設することを特徴としてなる緑化用植生基盤の造
成方法に存する。
は、植生しようとする地表面に有機質成分を主体とした
有機固形物を筋状、千鳥状もしくは格子状等の適宜配置
に間隔をあけて設置し、然る後、該法面の全面に前記有
機固形物を内部に埋め込んでポーラスコンクリートを層
状に打設することを特徴としてなる緑化用植生基盤の造
成方法に存する。
ことに有機固形物としては、木材、バガス、バーク堆
肥、ヤシ、シュロ、ピートモス、ワラ等の繊維状の天然
有機質材料、あるいは上述した天然有機質材料及び/又
は人工の有機質材料と天然の無機質材料及びバインダー
を混合し、顆粒状もしくはブリケット状に成型したもの
を使用できる。
肥、ヤシ、シュロ、ピートモス、ワラ等の繊維状の天然
有機質材料、あるいは上述した天然有機質材料及び/又
は人工の有機質材料と天然の無機質材料及びバインダー
を混合し、顆粒状もしくはブリケット状に成型したもの
を使用できる。
また、これらの有機固形物は、場所及び植生の種類に
よって分解速度の早いもの、遅いものを適宜混合して使
用するのが好ましい。
よって分解速度の早いもの、遅いものを適宜混合して使
用するのが好ましい。
ポーラスコンクリートはポルトランドセメント、マグ
ネシアセメント等の水硬性組成物と砕石等の粗骨材とを
水で混練したものを打設して得られる。ポルトランドセ
メントはアルカリが強く、植物の種類によっては中性に
近いマグネシアセメント、リン酸セメントを使用するの
が好ましい。しかし、一般のコンクリートと異なり、ポ
ーラスコンクリートでは中性化が早くポルトランドセメ
ントを用いても問題は少ない。
ネシアセメント等の水硬性組成物と砕石等の粗骨材とを
水で混練したものを打設して得られる。ポルトランドセ
メントはアルカリが強く、植物の種類によっては中性に
近いマグネシアセメント、リン酸セメントを使用するの
が好ましい。しかし、一般のコンクリートと異なり、ポ
ーラスコンクリートでは中性化が早くポルトランドセメ
ントを用いても問題は少ない。
ポーラスコンクリートは配合により異なるが、圧縮強
度40kg/cm2以上を得ることが可能で、法面を安定させる
ことができる。また空隙率も砕石の配合等によっても一
律ではないが、10〜40%の範囲のものを用いる。
度40kg/cm2以上を得ることが可能で、法面を安定させる
ことができる。また空隙率も砕石の配合等によっても一
律ではないが、10〜40%の範囲のものを用いる。
なお、本発明は法面に限らず、水平な岩石質地肌面に
おいても実施できる。
おいても実施できる。
(作用) 本発明によれば地山面に直接施工した場合には、植生
しようとする地山面がポーラスコンクリートによって覆
われ、このポーラスコンクリート層によって地山の崩落
が防止される。一方、ポーラスコンクリート内には、間
隔を隔てて有機固形物が埋め込まれた状態になる。この
有機固形物は、それ自体が保水材となって植物の育生に
必要な水分を蓄えるとともに、経時的に分解されて腐植
となって長期的肥料分となる。また、土壌中の有機物の
中には植物の代謝調節作用を有するものがあり、養分の
過不足等の不良条件下での植物の生育低下を防ぐ効果を
発揮する。そしてこの植生基盤に植物が生えると有機固
形物が存在する部分の生育が盛んになり、その周囲の有
機固形物のないポーラスコンクリートのみの部分も日陰
ができたり、気流が変化したりして生育環境が良化さ
れ、順次植生が波及し、全面に植生が繁茂するに至る。
しようとする地山面がポーラスコンクリートによって覆
われ、このポーラスコンクリート層によって地山の崩落
が防止される。一方、ポーラスコンクリート内には、間
隔を隔てて有機固形物が埋め込まれた状態になる。この
有機固形物は、それ自体が保水材となって植物の育生に
必要な水分を蓄えるとともに、経時的に分解されて腐植
となって長期的肥料分となる。また、土壌中の有機物の
中には植物の代謝調節作用を有するものがあり、養分の
過不足等の不良条件下での植物の生育低下を防ぐ効果を
発揮する。そしてこの植生基盤に植物が生えると有機固
形物が存在する部分の生育が盛んになり、その周囲の有
機固形物のないポーラスコンクリートのみの部分も日陰
ができたり、気流が変化したりして生育環境が良化さ
れ、順次植生が波及し、全面に植生が繁茂するに至る。
この植生基盤に植生を施す際しては、一例として種子
及び肥料を混入させた客土をスラリー状としてポーラス
コンクリートの表面に吹き付け等の手段により層状に敷
設する。これによって客土がポーラスコンクリートの空
隙内に充填される。
及び肥料を混入させた客土をスラリー状としてポーラス
コンクリートの表面に吹き付け等の手段により層状に敷
設する。これによって客土がポーラスコンクリートの空
隙内に充填される。
また、土をつめなくとも周囲の植物の枯葉等が空隙部
につまり、自然に植物が生える植生誘導工としての基盤
となる。
につまり、自然に植物が生える植生誘導工としての基盤
となる。
そして、種子が発芽し、生育するに従って根が空隙か
ら有機固形物内に伸長し、ポーラスコンクリートによっ
て植物の根が保持され、客土及び有機固形物から養分及
び水を吸収し生育する。
ら有機固形物内に伸長し、ポーラスコンクリートによっ
て植物の根が保持され、客土及び有機固形物から養分及
び水を吸収し生育する。
なお、早急に全面被覆を図りたい場合は、有機固形物
の間隔を狭めれば良く、30〜50cm間隔で、おおむね前面
緑化が可能となる。
の間隔を狭めれば良く、30〜50cm間隔で、おおむね前面
緑化が可能となる。
(実施例) 次に本発明の植生基盤の造成方法を図面について説明
する。
する。
第1図は本発明により造成した植生基盤を示してい
る。図において1は有機固形物、2はポーラスコンクリ
ート、3は法面、4はアンカー、5はネットである。
る。図において1は有機固形物、2はポーラスコンクリ
ート、3は法面、4はアンカー、5はネットである。
この植生基盤の造成に際しては、まず、法面に有機固
形物を収容する溝6を予め定めた配置に合わせて形成す
る。この溝6の配置、即ち、有機固形物の配置は、第3
図(a)に示すように水平方向の筋状、同図(b)に示
すように水平方向の千鳥状あるいは同図(c)に示すよ
うに格子状等の各種配置に間隔を隔てて形成する。
形物を収容する溝6を予め定めた配置に合わせて形成す
る。この溝6の配置、即ち、有機固形物の配置は、第3
図(a)に示すように水平方向の筋状、同図(b)に示
すように水平方向の千鳥状あるいは同図(c)に示すよ
うに格子状等の各種配置に間隔を隔てて形成する。
次いでこの各溝6内に有機固形物1を詰めるととも
に、法面3より地山内にアンカー4を打ち、このアンカ
ー4に支持させて法面にネット5を全面に敷設する。然
る後、このネット5を厚さ内に埋め込んでポーラスコン
クリート2を層状に打設する。
に、法面3より地山内にアンカー4を打ち、このアンカ
ー4に支持させて法面にネット5を全面に敷設する。然
る後、このネット5を厚さ内に埋め込んでポーラスコン
クリート2を層状に打設する。
アンカー4は、法面の性質によっては必ずしも必要で
はないが、例えば下地となる法面3がモルタル吹き面の
ように、ポーラスコンクリートとの付着性が低く脱落の
危険があるような場合に用いる。また、この場合、アン
カー4に代えて下地法面に予めセメントペースト等を吹
付け、その硬化前にポーラスコンクリートを打設しても
よい。
はないが、例えば下地となる法面3がモルタル吹き面の
ように、ポーラスコンクリートとの付着性が低く脱落の
危険があるような場合に用いる。また、この場合、アン
カー4に代えて下地法面に予めセメントペースト等を吹
付け、その硬化前にポーラスコンクリートを打設しても
よい。
有機固形物1の設置は、第1図に示すように法面3の
溝6内に収容する他、第2図に示すように法面3に杭7
を打ち、これに支持させて有機固形物1を法面上に設置
してもよい。
溝6内に収容する他、第2図に示すように法面3に杭7
を打ち、これに支持させて有機固形物1を法面上に設置
してもよい。
ネット5も場合によっては必ず必要ではないが、下地
法面が軟弱か、硬い所と柔らかい所が混在するような場
合や、気象作用等でポーラスコンクリートに曲げや引張
り等の力が加わり、破壊が予想される場合は溶接金網や
鉄筋又は耐アルカリガラス繊維、有機繊維等の繊維で補
強するのが望ましい。ポーラスコンクリートの厚みは、
気象条件、法面の形状や安定性、生育を期待する植物の
種類等により異なるが、通常3〜20cm程度が要求され
る。降水量が少ない地帯では、ポーラスコンクリートの
厚みは厚い方が好ましく、また不安定要素の多い法面に
対しては、やはりポーラスコンクリートの厚みの厚い方
が好ましい。
法面が軟弱か、硬い所と柔らかい所が混在するような場
合や、気象作用等でポーラスコンクリートに曲げや引張
り等の力が加わり、破壊が予想される場合は溶接金網や
鉄筋又は耐アルカリガラス繊維、有機繊維等の繊維で補
強するのが望ましい。ポーラスコンクリートの厚みは、
気象条件、法面の形状や安定性、生育を期待する植物の
種類等により異なるが、通常3〜20cm程度が要求され
る。降水量が少ない地帯では、ポーラスコンクリートの
厚みは厚い方が好ましく、また不安定要素の多い法面に
対しては、やはりポーラスコンクリートの厚みの厚い方
が好ましい。
かくして植生基盤が得られるが、植生は、有機固形物
が存在している部分が先に繁茂し、乾期においても生き
残り、周囲の植物生育環境を良化し、ついには全域に植
生が強く定着する。なお、ポーラスコンクリート上に植
物生育基盤を造成するか、ポーラスコンクリートの空隙
部に自然の土もしくは人工土をつめれば早期に緑化が可
能になる。あるいは土をつめなくとも周囲の植物の枯葉
等が空隙部につまり、自然に植物が生える植物誘導工の
基盤としても活用できる。
が存在している部分が先に繁茂し、乾期においても生き
残り、周囲の植物生育環境を良化し、ついには全域に植
生が強く定着する。なお、ポーラスコンクリート上に植
物生育基盤を造成するか、ポーラスコンクリートの空隙
部に自然の土もしくは人工土をつめれば早期に緑化が可
能になる。あるいは土をつめなくとも周囲の植物の枯葉
等が空隙部につまり、自然に植物が生える植物誘導工の
基盤としても活用できる。
試験例、比較例 岩石混じりの勾配45゜のローム法面にバガス及びバー
ク堆肥を主体とする有機物70%を含む30×10×10cmの圧
縮成形角柱ブロック状有機物体(商品名L−Gグリーン
301(株)ジャグラス製)を40cmピッチの筋状に第1図
の如く配置した。
ク堆肥を主体とする有機物70%を含む30×10×10cmの圧
縮成形角柱ブロック状有機物体(商品名L−Gグリーン
301(株)ジャグラス製)を40cmピッチの筋状に第1図
の如く配置した。
その上に下表の配合のポーラスコンクリートを幅2m、
高さ方向4m、厚み約7cmに打設した。
高さ方向4m、厚み約7cmに打設した。
打設したポーラスコンクリートは骨材が道路用砕石5
号(粒径20〜13mm)で空隙率は約40%であった。
号(粒径20〜13mm)で空隙率は約40%であった。
比較例 一方比較例として、試験例の圧縮成形有機物体を配置
しない以外すべて試験例と同様にポーラスコンクリート
を打設した。
しない以外すべて試験例と同様にポーラスコンクリート
を打設した。
ポーラスコンクリートの打設後4週間して、試験例、
比較例ともスラリー状のロームを約1cm程度の厚み(ポ
ーラスコンクリート平均表面よりの厚み)に吹付け、さ
らにその上に種子を吹付けた。吹付けた基材はA材(種
子、特殊ファイバー)、B材(肥料、土壌改良材)、C
材(侵蝕防止剤)と水を混合して吹付ける市販材料であ
り、吹付け後の面積当りの種子量はケンタッキー31フェ
スク12g/m3クリーピングレッドフェスク4g/m3、ウイー
ピングラブグラス2g/m3、ホワイトクローバー2g/m3であ
った。
比較例ともスラリー状のロームを約1cm程度の厚み(ポ
ーラスコンクリート平均表面よりの厚み)に吹付け、さ
らにその上に種子を吹付けた。吹付けた基材はA材(種
子、特殊ファイバー)、B材(肥料、土壌改良材)、C
材(侵蝕防止剤)と水を混合して吹付ける市販材料であ
り、吹付け後の面積当りの種子量はケンタッキー31フェ
スク12g/m3クリーピングレッドフェスク4g/m3、ウイー
ピングラブグラス2g/m3、ホワイトクローバー2g/m3であ
った。
種子吹付けは5月、場所は東京都西多摩郡であった
が、翌年6月の観察では試験例が有機固形物部分に主と
して植物が繁った。なお、ポーラスコンクリートによっ
て法面は安定しており、崩壊は全く見られなかった。
が、翌年6月の観察では試験例が有機固形物部分に主と
して植物が繁った。なお、ポーラスコンクリートによっ
て法面は安定しており、崩壊は全く見られなかった。
なお、有機固形物を埋設したポーラスコンクリートに
よる比較例においては全く植物の生育が認められなかっ
た。
よる比較例においては全く植物の生育が認められなかっ
た。
(発明の効果) 上述したように従来ポーラスコンクリートのみでは植
生の生育基盤として不適であったが、本発明によれば単
にポーラスコンクリートを施工面に打設するのではな
く、特定の有機固形物を適宜に配置することにより、植
物の生育に欠かすことのできない生育基盤の保水性、保
肥性が著しく高まり、その結果、根系の生育空間が拡大
され、永久的な緑化が期待できる。また、同時に雨水や
凍上等で滑落や流失しやすい山の地肌や岩石質の施工面
の安定性にも寄与し得るもので、施工面の安定性と植物
の生育性の両面を兼ねそなえた従来にみられない極めて
適切な緑化用植生基盤を提供できる。
生の生育基盤として不適であったが、本発明によれば単
にポーラスコンクリートを施工面に打設するのではな
く、特定の有機固形物を適宜に配置することにより、植
物の生育に欠かすことのできない生育基盤の保水性、保
肥性が著しく高まり、その結果、根系の生育空間が拡大
され、永久的な緑化が期待できる。また、同時に雨水や
凍上等で滑落や流失しやすい山の地肌や岩石質の施工面
の安定性にも寄与し得るもので、施工面の安定性と植物
の生育性の両面を兼ねそなえた従来にみられない極めて
適切な緑化用植生基盤を提供できる。
【図面の簡単な説明】 第1図及び第2図は、いずれも本発明の植生基盤の一例
を示す断面図であり、第3図は本発明の有機物体の配置
の一例を示す平面図である。 1……有機固形物、2……ポーラスコンクリート、 3……法面、4……アンカー、 5,17……ネット、6……溝。
を示す断面図であり、第3図は本発明の有機物体の配置
の一例を示す平面図である。 1……有機固形物、2……ポーラスコンクリート、 3……法面、4……アンカー、 5,17……ネット、6……溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀口 剛 東京都世田谷区梅丘2丁目20番9号 日 本セメント梅丘アパート217号 (72)発明者 津留 明彦 千葉県松戸市松戸新田314―1 日本セ メント松戸社宅103号 (72)発明者 中野 裕司 千葉県柏市花野井26―4 (72)発明者 宮崎 睦雄 東京都東大和市清水3―873―4 (72)発明者 折笠 和夫 神奈川県横浜市神奈川区菅田町488番地 西菅田団地7街区7号棟―205号
Claims (4)
- 【請求項1】植生しようとする地表面に有機質成分を主
体とした有機固形物を筋状、千鳥状もしくは格子状等の
適宜配置に間隔をあけて設置し、然る後、該法面の全面
に前記有機固形物を埋め込んでポーラスコンクリートを
層状に打設することを特徴としてなる緑化用植生基盤の
造成方法。 - 【請求項2】有機固形物が木材、バガス、バーク堆肥、
ヤシ、シュロ、ピートモス、ワラ等の繊維状の天然有機
質材料の一種もしくは複数種の混合である請求項第1項
に記載の緑化用植生基盤の造成方法。 - 【請求項3】有機固形物が天然及び/又は人工の有機質
材料と天然の無機質材料及びバインダーを混合し、顆粒
状もしくはブリケット状に成型したものである請求項第
1項に記載の緑化用植生基盤の造成方法。 - 【請求項4】ポーラスコンクリートは4週間圧縮強度が
40kg/cm2、空隙率が10〜40%である請求項第1項,第2
項もしくは第3項に記載の緑化用植生基盤の造成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2203482A JP2657978B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 緑化用植生基盤の造成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2203482A JP2657978B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 緑化用植生基盤の造成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0489921A JPH0489921A (ja) | 1992-03-24 |
JP2657978B2 true JP2657978B2 (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=16474884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2203482A Expired - Fee Related JP2657978B2 (ja) | 1990-07-31 | 1990-07-31 | 緑化用植生基盤の造成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2657978B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107989050A (zh) * | 2017-11-30 | 2018-05-04 | 三峡大学 | 一种用于岩质边坡植被绿化及循环补给水分养料的装置及施工方法 |
JP2019138146A (ja) * | 2019-05-20 | 2019-08-22 | 住友大阪セメント株式会社 | 舗装用ポーラスコンクリートの表面処理方法、該表面処理方法によって表面処理された舗装用ポーラスコンクリート、及び、表面処理された舗装用ポーラスコンクリートの製造方法 |
-
1990
- 1990-07-31 JP JP2203482A patent/JP2657978B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107989050A (zh) * | 2017-11-30 | 2018-05-04 | 三峡大学 | 一种用于岩质边坡植被绿化及循环补给水分养料的装置及施工方法 |
JP2019138146A (ja) * | 2019-05-20 | 2019-08-22 | 住友大阪セメント株式会社 | 舗装用ポーラスコンクリートの表面処理方法、該表面処理方法によって表面処理された舗装用ポーラスコンクリート、及び、表面処理された舗装用ポーラスコンクリートの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0489921A (ja) | 1992-03-24 |
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