JP2773714B2 - 磁気抵抗効果素子を有する磁気ヘッドの検査方法及び装置 - Google Patents

磁気抵抗効果素子を有する磁気ヘッドの検査方法及び装置

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JP2773714B2
JP2773714B2 JP7300465A JP30046595A JP2773714B2 JP 2773714 B2 JP2773714 B2 JP 2773714B2 JP 7300465 A JP7300465 A JP 7300465A JP 30046595 A JP30046595 A JP 30046595A JP 2773714 B2 JP2773714 B2 JP 2773714B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果(M
R)素子を有する磁気ヘッドの検査方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク等の磁気媒体用の薄
膜磁気ヘッドとして、磁気抵抗効果を利用したMR素子
を有する磁気ヘッドが実用化され始めている。
【0003】MR素子を有する磁気ヘッドは、外部媒体
から発生した磁力をMR素子の内部抵抗の変化によって
読み取りを行うものであるため、磁気ヘッドの出力特性
を判断する上で、MR素子の内部抵抗の再現性を検査す
る必要がある。
【0004】特にMR素子は、パーマロイ等の強磁性体
薄膜の磁気抵抗効果を利用したものであるため、磁気媒
体との相対速度に依存することなく大きな再生出力を得
ることができるが、バルクハウゼンノイズを発生する不
良品が生成されてしまう可能性がある。バルクハウゼン
ノイズは、主として磁壁が磁性体内の欠陥や夾雑物等に
ひっかかりながら移動することに起因するものであり、
このようなノイズを生じるヘッドでは一部の領域で正常
な再生動作が期待できない。このため、MR素子を有す
る磁気ヘッド製造時の検査においては、バルクハウゼン
ノイズ等のノイズを発生しない良品であることを確認す
る必要がある。
【0005】従来のこの種の検査方法としては、MR素
子を有する磁気ヘッドを単体として完成させた後、これ
を支持ばねに取り付けて一定電流を流すと共に実際に磁
気ディスク上を走らせ、その結果、MR素子を有する磁
気ヘッドから得られる出力電圧波形を測定することによ
ってバルクハウゼンノイズの発生の有無及び出力特性を
評価していた。
【0006】また、特開平6−150264号公報に
は、ヘッドブロック上に配列されたギャップデプス加工
後の複数のMR素子を有する磁気ヘッドに、これらヘッ
ドの空気ベアリング面に垂直でありかつ正弦波状に変化
する交番外部磁界を印加し、この外部磁界の変化に対す
る各MR素子の出力電圧を検出して電磁変換特性を得る
ようにした本出願人による磁気ヘッドの検査方法が開示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のい
ずれの検査方法も、MR素子の外部から磁場を印加する
方式であるため、MR素子から検出される出力波形の歪
が、MR素子に実際に印加される磁場に安定性又は再現
性がないことによるものなのかMR素子自体が発生する
ノイズ又は歪によるものなのか明確に判別できず、従っ
て、MR素子の正確な再現性評価、検査を行うことがで
きなかった。
【0008】従って本発明の目的は、MR素子外部から
の影響をできるだけ抑圧し、正しい再現性評価を行うこ
とのできる、MR素子を有する磁気ヘッドの検査方法及
び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、外部か
ら交番磁界を印加することなしにMR素子に正弦波状に
変化する電流を流し、電流の変化に対するMR素子の端
子電圧変化を測定してこのMR素子の電磁変換特性を検
査する検査方法が提供される。
【0010】MR素子に流すセンス電流は通常一定に保
たれるが、本発明ではこのセンス電流を変化させること
によってMR素子に印加される磁界を変化させ、磁界の
変化に対するMR素子の抵抗変化に基づく端子電圧変化
を測定している。このように、MR素子自体に流れる電
流によって磁界を発生させて自己の電磁変換特性を検査
しているので、MR素子外部からの影響がほとんど排除
され、MR素子の正しい再現性評価を行うことが可能と
なる。
【0011】さらに本発明によれば、ヘッドブロック上
に配列されたギャップデプス加工後の複数の磁気ヘッド
の各MR素子に外部から交番磁界を印加することなしに
正弦波状に変化する電流を流し、電流の変化に対するM
R素子の端子電圧変化を測定してこのMR素子の電磁変
換特性を検査する検査方法が提供される。
【0012】本発明の一実施態様においては、MR素子
に流す電流の変化に対するMR素子の端子電圧変化の高
周波成分を検出している。
【0013】本発明の他の実施態様においては、MR素
子に流す電流の変化に対するMR素子の抵抗変化に基づ
く端子電圧変化分のみをブリッジ回路によって取り出し
ている。
【0014】
【0015】さらにまた、本発明によれば、MR素子に
正弦波状に変化する電流を流すための電流発生手段と、
外部から交番磁界を印加することなしに電流発生手段か
らMR素子に与えられた電流の変化に対するMR素子の
端子電圧変化を測定してこのMR素子の電磁変換特性を
検査する検査手段とを備えた検査装置が提供される。
【0016】さらに本発明によれば、ヘッドブロック上
に配列されたギャップデプス加工後の複数の磁気ヘッド
のMR素子の各々の出力電極に電気的に接触可能なプロ
ーブ手段と、プローブ手段を介して各MR素子に正弦波
状に変化する電流を流すための電流発生手段と、外部か
ら交番磁界を印加することなしに電流発生手段からMR
素子に与えられた電流の変化に対するMR素子の端子電
圧変化をプローブ手段を介して測定してこのMR素子の
電磁変換特性を検査する検査手段とを備えた検査装置が
提供される。
【0017】本発明の一実施態様においては、検査手段
はMR素子に与えられた電流の変化に対するMR素子の
端子電圧変化の高周波成分を検出する手段である。
【0018】本発明の他の実施態様においては、検査手
段は、MR素子の両端が一辺に接続されており、電流変
化に対するMR素子の抵抗変化に基づく端子電圧変化分
のみを取り出すブリッジ回路によって構成されている。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の実施形
態を詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施形態であるMR素
子を有する磁気ヘッドの検査装置の回路構成を概略的に
示すブロック図である。
【0022】同図において、10は検査されるべきMR
素子を有する磁気ヘッドが複数設けられているヘッドブ
ロック、11はこのヘッドブロック10をその上に一時
的に固定する載置台、12は載置台11を移動させるX
−Y−Z−θテーブル、13はそのコントローラ、14
は制御用コンピュータである。
【0023】ヘッドブロック10は、ウエハ上にMR素
子を有する多数の磁気ヘッドを薄膜技術によって形成し
た後、このウエハをそれぞれが複数の磁気ヘッドを含む
ように列単位でバー状に切断し、その空気ベアリング
(ABS)面を研磨してギャップデプス加工を終えたも
のである。図2にはこのヘッドブロックの一例が表わさ
れている。同図において、101は磁気ヘッド、102
はその磁気ヘッド101のMR素子の入出力端子、10
3はABS面をそれぞれ示している。このように、ヘッ
ドブロック10には、単体に切り離される前の状態のM
R素子を有する磁気ヘッド101が複数存在している。
【0024】プローブピン15は、ヘッドブロック10
における各MR素子の入出力端子102に電気的に接触
可能に静止位置に固定して設けられており、このプロー
ブピン15と各入出力端子102とは、X−Y−Z−θ
テーブル12及びこれを制御するX−Y−Z−θコント
ローラ13によって載置台11を移動することによって
位置合わせされる。プローブピン15と各入出力端子1
02との位置合わせは、この部分を光学系16を介して
撮像するCCD撮像器17及びこの像を表示するTVモ
ニタ18によって監視可能である。
【0025】電流電源19は、任意波形発生装置20か
ら与えられる例えば正弦波のように時間の経過に応じて
連続的かつ周期的に変化する電圧波形に応じた波形の電
流を発生するものであり、この連続的かつ周期的に変化
する電流はプローブピン15を介して電気的に接続され
たMR素子に供給される。プローブピン15には、さら
に、周波数フィルタ(ハイパスフィルタ)21を介して
オシロスコープ22及び制御用コンピュータ14が接続
されており、MR素子からの出力される端子電圧の変化
分のうち、比較的高い周波数であるノイズ成分があると
きはそのノイズ成分のみが周波数フィルタ21を通って
オシロスコープ22に入力されて表示されると共に制御
用コンピュータ14にも入力される。なおこの場合、任
意波形発生装置20から出力される電圧、従って電流電
源19から出力される電流の周波数は、周波数フィルタ
21の遮断周波数より低い値に設定することが必要であ
る。
【0026】X−Y−Z−θコントローラ13及び電流
電源19は、制御用コンピュータ14に接続されてお
り、このコンピュータ14からの指示によって所定の制
御動作を行う。
【0027】図3は、コンピュータ14の制御プログラ
ムを表すフローチャートであり、以下同図を用いてMR
素子を有する磁気ヘッドの検査方法について説明する。
【0028】まずステップS1において、X−Y−Z−
θテーブル12の載置台11上に固定されているヘッド
ブロック10上の検査すべきMR素子の入出力端子とプ
ローブピン15との位置合わせを行う。図2には、この
位置合わせによってプローブピン15が入出力端子10
2に接触させられている状態が示されている。この位置
合わせには、X−Y−Z−θコントローラ13へ指示す
ることによってX−Y−Z−θテーブル12を移動させ
る周知の位置合わせ技術を利用する。
【0029】次いでステップS2において、どのような
周波数を有するどのような連続波形の電流を発生させる
か任意波形発生装置20に指示する。次にステップS3
において、電流印加の開始を指示する。これにより、例
えば正弦波状に変化するセンス電流が、電流電源19か
ら検査すべき磁気ヘッドのMR素子に印加される。
【0030】このMR素子を流れる電流によって磁界が
発生し、その電流の連続的変化に基づく磁界変化がMR
素子自体に作用して自己の抵抗が変化する。このMR素
子の入出力端子からの電圧を周波数フィルタ21を通す
と、センス電流の変化に基づく低周波の端子電圧変化分
(センス電流変化によるMR素子の抵抗変化とこれに乗
算される電流の変化とが相乗された変化分)が取り除か
れ、比較的高い周波数であるバルクハウゼンノイズ等の
ノイズ成分があるときはそのノイズ成分のみがオシロス
コープ22に印加されて表示される。
【0031】図4の(A)は、任意波形発生装置20の
出力電圧波形(電流電源19の出力電流波形)を示して
いる。このような連続的に変化する波形にセンス電流を
流した場合、バルクハウゼンノイズ発生のない良品のM
R素子では同図(B)に示すように連続的に滑らかに変
化する端子電圧波形となる。しかしながら、同図(C)
に示すごとく、バルクハウゼンノイズが発生している場
合は、ノイズ成分が生じてしまう。本実施形態では、こ
のノイズ成分のみを周波数フィルタ21で取り出してい
るのである。
【0032】一方、コンピュータ14は、ステップS4
において、上述のごときノイズ成分電圧をA/D変換し
データとして取り込み、次のステップS5において、入
力データの解析を行う。コンピュータ14は、この入力
データからそのMR素子のバルクハウゼンノイズの度合
及び出力の大きさを求める。
【0033】次いで、ステップS6に示すように、上述
のデータの取り込み(ステップS4)及び解析(ステッ
プS5)の処理を必要に応じてn回(nは1以上の整
数)実行する。また、ステップS7に示すように、上述
のセンス電流の印加(ステップS3)、データの取り込
み(ステップS4)及び解析(ステップS5)の処理を
必要に応じてm回(mは1以上の整数)実行する。
【0034】次いで、ステップS8において、バルクハ
ウゼンノイズ発生の有無によるその磁気ヘッドの良品、
不良品の判定を行う。
【0035】このように本実施形態によれば、MR素子
に流すセンス電流を連続的に変化させることによってM
R素子に印加される磁界を変化させ、この磁界の変化に
対するMR素子の抵抗変化に基づく端子電圧変化を見て
そこにノイズ成分が重畳されているかどうかを検出して
いる。このように、MR素子自体に流れる電流によって
磁界を発生させて自己の電磁変換特性を検査しているの
で、MR素子外部からの影響がほとんど排除され、MR
素子の正しい再現性評価を行うことが可能となる。しか
も、センス電流を連続的に変化させることとMR素子の
入出力端子に周波数フィルタを接続するという簡単な構
成で検査を行うことができる。
【0036】さらに本実施形態によれば、ヘッドブロッ
ク10というバー状態でMRループ特性を観測可能であ
るため、従来のごとくMR素子を有する磁気ヘッド単体
に完成させ浮上させて特性評価する必要がなく、工程数
を大幅に短縮可能である。また、バルクハウゼンノイズ
の定量化がコンピュータで瞬時に測定、評価できるた
め、今まで定量化が困難であり判断の難しかったノイズ
の定量化が可能となった。しかもその評価、選別が非常
に短時間に行える。
【0037】以上述べた実施形態では、MR素子を有す
る磁気ヘッドをヘッドブロック単位で検査しているが、
磁気ヘッド単体に分離した後に同様の方法で検査するこ
とももちろん可能である。また、MR素子に印加するセ
ンス電流も正弦波に限定されることなく、連続的に変化
する波形であればどのようなものでもよい。しかも、必
ずしも周期的に変化するものでなくともよい。
【0038】図5は、本発明の他の実施形態であるMR
素子を有する磁気ヘッドの検査装置の回路構成を概略的
に示すブロック図である。
【0039】同図において、50は検査されるべきMR
素子を有する磁気ヘッドが複数設けられているヘッドブ
ロックで図1の実施形態におけるヘッドブロック10と
同様のもの、51はこのヘッドブロック50をその上に
一時的に固定する載置台、52は載置台51を移動させ
るX−Y−Z−θテーブル、53はそのコントローラ、
54は制御用コンピュータである。
【0040】プローブピン55は、ヘッドブロック50
における各MR素子の入出力端子に電気的に接触可能に
静止位置に固定して設けられており、このプローブピン
55と各入出力端子とは、X−Y−Z−θテーブル52
及びこれを制御するX−Y−Z−θコントローラ53に
よって載置台51を移動することによって位置合わせさ
れる。プローブピン55と各入出力端子との位置合わせ
は、この部分を光学系56を介して撮像するCCD撮像
器57及びこの像を表示するTVモニタ58によって監
視可能である。
【0041】電流電源59は、任意波形発生装置60か
ら与えられる例えば正弦波のように時間の経過に応じて
連続的かつ周期的に変化する電圧波形に応じた波形の電
流を発生するものであり、この連続的かつ周期的に変化
する電流はプローブピン55を介して電気的に接続され
たMR素子に供給される。プローブピン55には、さら
に、ブリッジ回路61を介してオシロスコープ62及び
制御用コンピュータ54が接続されている。これによ
り、MR素子からの出力される端子電圧の変化分のう
ち、電流変化に対するMR素子の抵抗変化に基づく端子
電圧変化分のみが取り出され、オシロスコープ62に入
力されて表示されると共に制御用コンピュータ54にも
入力される。
【0042】ブリッジ回路61は、2つの固定抵抗61
0及び611、1つの可変抵抗612並びにMR素子に
よって各辺が構成されており、その入力端子に電流電源
59の出力端子が接続されかつその出力端子にオシロス
コープ62及び制御用コンピュータ54が接続されるこ
とによって構成されている。
【0043】X−Y−Z−θコントローラ53及び電流
電源59は、制御用コンピュータ54に接続されてお
り、このコンピュータ54からの指示によって所定の制
御動作を行う。
【0044】図6は、コンピュータ54の制御プログラ
ムを表すフローチャートであり、以下同図を用いてMR
素子を有する磁気ヘッドの検査方法について説明する。
【0045】まずステップS11において、X−Y−Z
−θテーブル52の載置台51上に固定されているヘッ
ドブロック50上の検査すべきMR素子の入出力端子と
プローブピン55との位置合わせを行う。この位置合わ
せには、X−Y−Z−θコントローラ53へ指示するこ
とによってX−Y−Z−θテーブル52を移動させる周
知の位置合わせ技術を利用する。
【0046】次いでステップS12において、どのよう
な周波数を有するどのような波形の電流を発生させるか
任意波形発生装置60に指示する。次にステップS13
において、電流印加の開始を指示する。これにより、例
えば正弦波状に変化するセンス電流が、電流電源59か
ら検査すべき磁気ヘッドのMR素子に印加される。
【0047】このMR素子を流れる電流によって磁界が
発生し、その電流の連続的変化に基づく磁界変化がMR
素子自体に作用して自己の抵抗が変化する。MR素子が
ブリッジ回路61の一辺を構成しているため、センス電
流の変化によるオームの法則による電圧変化分は相殺さ
れ、ブリッジ回路61の出力端子には、センス電流の変
化に基づくMR素子の抵抗変化に対応する端子電圧変化
分のみが現れる。これがオシロスコープ62に印加され
て表示される。ただし、一定のセンス電流をMR素子に
印加した状態で可変抵抗612を調整し、ブリッジ回路
61の出力電圧が零となるように(ブリッジの平衡が保
たれるように)ブリッジ回路61を初期設定しておく。
【0048】これにより、バルクハウゼンノイズが発生
している場合は、図4の(C)に示すごときノイズ成分
を有する波形がオシロスコープ62に表示される。な
お、任意波形発生装置60の出力電圧をもオシロスコー
プ62に同時に印加して両波形を相殺しノイズ成分のみ
が画面上に表示されるようにしてもよい。
【0049】一方、コンピュータ54は、ステップS1
4において、上述のごときブリッジ回路61の出力電圧
をA/D変換しデータとして取り込み、次のステップS
15において、入力データの解析を行う。入力データと
しては、少なくとも1周期分の電流を印加したときのブ
リッジ出力電圧変化を表すものを用意する。コンピュー
タ54は、この入力データからMRループの波形の連続
性及び波形の傾きを計算してそのMR素子を有する磁気
ヘッドのバルクハウゼンノイズの度合及び出力の大きさ
を求める。
【0050】次いで、ステップS16に示すように、上
述のデータの取り込み(ステップS14)及び解析(ス
テップS15)の処理を必要に応じてn回(nは1以上
の整数)実行する。また、ステップS17に示すよう
に、上述の変化するセンス電流の印加(ステップS1
3)、データの取り込み(ステップS14)及び解析
(ステップS15)の処理を必要に応じてm回(mは1
以上の整数)実行する。
【0051】次いで、ステップS18において、バルク
ハウゼンノイズ発生の有無によるその磁気ヘッドの良
品、不良品の判定を行う。
【0052】このように本実施形態によれば、MR素子
に流すセンス電流を連続的に変化させることによってM
R素子に印加される磁界を変化させ、この磁界の変化に
対するMR素子の抵抗変化に基づく端子電圧変化を見て
そこにノイズ成分が重畳されているかどうかを検出して
いる。このように、MR素子自体に流れる電流によって
磁界を発生させて自已の電磁変換特性を検査しているの
で、MR素子外部からの影響がほとんど排除され、MR
素子の正しい再現性評価を行うことが可能となる。しか
も、センス電流を連続的に変化させることとMR素子の
入出力端子にブリッジ回路を接続するという簡単な構成
で検査を行うことができる。
【0053】さらに本実施形態によれば、ヘッドブロッ
ク50というバー状態でMRループ特性を観測可能であ
るため、従来のごとくMR素子を有する磁気ヘッド単体
に完成させ浮上させて特性評価する必要がなく、工程数
を大幅に短縮可能である。また、バルクハウゼンノイズ
の定量化がコンピュータで瞬時に測定、評価できるた
め、今まで定量化が困難であり判断の難しかったノイズ
の定量化が可能となった。しかもその評価、選別が非常
に短時間に行える。
【0054】以上述べた実施形態では、MR素子を有す
る磁気ヘッドをヘッドブロック単位で検査しているが、
磁気ヘッド単体に分離した後に同様の方法で検査するこ
とももちろん可能である。また、MR素子に印加するセ
ンス電流も正弦波に限定されることなく、連続的に変化
する波形であればどのようなものでもよい。しかも、必
ずしも周期的に変化するものでなくともよい。
【0055】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明では、
外部から交番磁界を印加することなしにMR素子に正弦
波状に変化する電流を流し、この電流の変化に対するM
R素子の端子電圧変化を測定することによってMR素子
の電磁変換特性を検査している。即ち、センス電流を正
弦波状に変化させることによってMR素子に印加される
磁界を正弦波状に変化させ、この磁界変化に対するMR
素子の抵抗変化に基づく端子電圧変化を測定している。
このように、MR素子自体に流れる電流によって磁界を
発生させて自己の電磁変換特性を検査しているので、M
R素子外部からの影響がほとんど排除され、MR素子の
正しい再現性評価を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるMR素子を有する磁
気ヘッドの検査装置の回路構成を概略的に示すブロック
図である。
【図2】図1の実施形態におけるヘッドブロックの一例
が表わす図である。
【図3】図1の実施形態におけるコンピュータの制御プ
ログラムを表すフローチャートである。
【図4】任意波形発生装置の出力電圧波形及びMR素子
の端子電圧波形を示す波形図である。
【図5】本発明の他の実施形態であるMR素子を有する
磁気ヘッドの検査装置の回路構成を概略的に示すブロッ
ク図である。
【図6】図5の実施形態におけるコンピュータの制御プ
ログラムを表すフローチャートである。
【符号の説明】
10、50 ヘッドブロック 11、51 載置台 12、52 X−Y−Z−θテーブル 13、53 X−Y−Z−θコントローラ 14、54 制御用コンピュータ 15、55 プローブピン 16、56 光学系 17、57 CCD撮像器 18、58 TVモニタ 19、59 電流電源 20、60 任意波形発生装置 21 周波数フィルタ 22、62 オシロスコープ 61 ブリッジ回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−84147(JP,A) 特開 平6−150264(JP,A) 特開 平6−187619(JP,A) 特開 平2−105316(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/455 G11B 5/39

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から交番磁界を印加することなしに
    磁気抵抗効果素子に正弦波状に変化する電流を流し、該
    電流の変化に対する該磁気抵抗効果素子の端子電圧変化
    を測定して該磁気抵抗効果素子の電磁変換特性を検査す
    ることを特徴とする磁気抵抗効果素子を有する磁気ヘッ
    ドの検査方法。
  2. 【請求項2】 ヘッドブロック上に配列されたギャップ
    デプス加工後の複数の磁気ヘッドの各磁気抵抗効果素子
    に外部から交番磁界を印加することなしに正弦波状に変
    化する電流を流し、該電流の変化に対する該磁気抵抗効
    果素子の端子電圧変化を測定して該磁気抵抗効果素子の
    電磁変換特性を検査することを特徴とする磁気抵抗効果
    素子を有する磁気ヘッドの検査方法。
  3. 【請求項3】 磁気抵抗効果素子に流す電流の変化に対
    する該磁気抵抗効果素子の端子電圧変化の高周波成分を
    検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 磁気抵抗効果素子に流す電流の変化に対
    する該磁気抵抗効果素子の抵抗変化に基づく端子電圧変
    化分のみをブリッジ回路によって取り出すようにしたこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 磁気抵抗効果素子に正弦波状に変化する
    電流を流すための電流発生手段と、外部から交番磁界を
    印加することなしに該電流発生手段から該磁気抵抗効果
    素子に与えられた電流の変化に対する該磁気抵抗効果素
    子の端子電圧変化を測定して該磁気抵抗効果素子の電磁
    変換特性を検査する検査手段とを備えたことを特徴とす
    る磁気抵抗効果素子を有する磁気ヘッドの検査装置。
  6. 【請求項6】 ヘッドブロック上に配列されたギャップ
    デプス加工後の複数の磁気ヘッドの磁気抵抗効果素子の
    各々の出力電極に電気的に接触可能なプローブ手段と、
    該プローブ手段を介して各磁気抵抗効果素子に正弦波状
    に変化する電流を流すための電流発生手段と、外部から
    交番磁界を印加することなしに該電流発生手段から該磁
    気抵抗効果素子に与えられた電流の変化に対する該磁気
    抵抗効果素子の端子電圧変化を前記プローブ手段を介し
    て測定して該磁気抵抗効果素子の電磁変換特性を検査す
    る検査手段とを備えたことを特徴とする磁気抵抗効果素
    子を有する磁気ヘッドの検査装置。
  7. 【請求項7】 前記検査手段は、前記磁気抵抗効果素子
    に与えられた電流の変化に対する該磁気抵抗効果素子の
    端子電圧変化の高周波成分を検出する手段であることを
    特徴とする請求項5又は6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記検査手段は、前記磁気抵抗効果素子
    の両端が一辺に接続されており、電流変化に対する該磁
    気抵抗効果素子の抵抗変化に基づく端子電圧変化分のみ
    を取り出すブリッジ回路によって構成されていることを
    特徴とする請求項5又は6に記載の装置。
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