JP3245057B2 - 渦電流探傷装置 - Google Patents
渦電流探傷装置Info
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- JP3245057B2 JP3245057B2 JP15683996A JP15683996A JP3245057B2 JP 3245057 B2 JP3245057 B2 JP 3245057B2 JP 15683996 A JP15683996 A JP 15683996A JP 15683996 A JP15683996 A JP 15683996A JP 3245057 B2 JP3245057 B2 JP 3245057B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば金属平板等
の健全性を確認する渦電流探傷装置に関する。
の健全性を確認する渦電流探傷装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に渦電流探傷装置は、金属平板等の
金属物体の表面近くの欠陥の有無を判定し、その健全性
の確認に使用されている。この従来の渦電流探傷装置
は、図５に示すように検出コイル１０１、ダミーコイル
１０２、励磁コイル１０３からなる探傷子と、表示画面
１２１を有する探傷器１２０及び両者間を接続する接続
ケーブル１３０により構成されている。
金属物体の表面近くの欠陥の有無を判定し、その健全性
の確認に使用されている。この従来の渦電流探傷装置
は、図５に示すように検出コイル１０１、ダミーコイル
１０２、励磁コイル１０３からなる探傷子と、表示画面
１２１を有する探傷器１２０及び両者間を接続する接続
ケーブル１３０により構成されている。
【０００３】このような構成を有する渦電流探傷装置の
電気的な接続状態を図６に示す。本渦電流探傷装置は、
金属物体表面近くの欠陥の有無を判定し、この健全性の
確認に使用される。図５及び図６において、１１０は対
象とする被検体金属、１１１は被検体金属の表面近くに
ある欠陥、１３１は励磁コイル１０３が発生する磁界、
１３２は励磁コイル１０３が発生する磁界１３１によっ
て金属体中を流れる渦電流、１３３は渦電流１３２によ
って発生する磁界であり、１４１は探傷器１２０が内蔵
する発振器である。
電気的な接続状態を図６に示す。本渦電流探傷装置は、
金属物体表面近くの欠陥の有無を判定し、この健全性の
確認に使用される。図５及び図６において、１１０は対
象とする被検体金属、１１１は被検体金属の表面近くに
ある欠陥、１３１は励磁コイル１０３が発生する磁界、
１３２は励磁コイル１０３が発生する磁界１３１によっ
て金属体中を流れる渦電流、１３３は渦電流１３２によ
って発生する磁界であり、１４１は探傷器１２０が内蔵
する発振器である。
【０００４】励磁コイル１０３には接続ケーブル１３０
を通じて、発振器１４１から一定の振幅、一定周波数の
交流の電流が流される。励磁コイル１０３に交流の電流
が流れることによって、励磁コイル１０３から磁界１３
１が発生する。この磁界１３１は、検出コイル１０１、
ダミーコイル１０２及び被検体金属１１０と鎖交し、被
検体金属１１０に渦電流１３２が発生する。この渦電流
１３２は被検体金属１１０が健全な場合、励磁コイル１
０３と同心円状に発生する。この渦電流１３２によって
も磁界１３３が発生し、この磁界１３３も検出コイル１
０１と鎖交する。
を通じて、発振器１４１から一定の振幅、一定周波数の
交流の電流が流される。励磁コイル１０３に交流の電流
が流れることによって、励磁コイル１０３から磁界１３
１が発生する。この磁界１３１は、検出コイル１０１、
ダミーコイル１０２及び被検体金属１１０と鎖交し、被
検体金属１１０に渦電流１３２が発生する。この渦電流
１３２は被検体金属１１０が健全な場合、励磁コイル１
０３と同心円状に発生する。この渦電流１３２によって
も磁界１３３が発生し、この磁界１３３も検出コイル１
０１と鎖交する。
【０００５】これらの交流の磁界１３１及び１３３が検
出コイル１０１と鎖交することによって、検出コイル１
０１に交流の電圧が誘起する。ダミーコイル１０２と交
流の磁界１３１が鎖交するので、ダミーコイル１０２に
も交流の電圧が誘起する。
出コイル１０１と鎖交することによって、検出コイル１
０１に交流の電圧が誘起する。ダミーコイル１０２と交
流の磁界１３１が鎖交するので、ダミーコイル１０２に
も交流の電圧が誘起する。
【０００６】検出コイル１０１及びダミーコイル１０２
は、探傷器１２０の内部でブリッジ回路を構成し、探傷
子が被検体金属１１０の健全部にあるとき、検出コイル
１０１及びダミーコイル１０２に誘起する電圧が互いに
相殺され、出力が発生しないように調整される。
は、探傷器１２０の内部でブリッジ回路を構成し、探傷
子が被検体金属１１０の健全部にあるとき、検出コイル
１０１及びダミーコイル１０２に誘起する電圧が互いに
相殺され、出力が発生しないように調整される。
【０００７】図５における矢印１５１は探傷子の走査方
向Ｘ、矢印１５２は探傷子の走査方向Ｙを示しており、
探傷子を被検体表面で、これらの矢印Ｘ，Ｙの方向に走
査して、被検体金属１１０を探傷する。
向Ｘ、矢印１５２は探傷子の走査方向Ｙを示しており、
探傷子を被検体表面で、これらの矢印Ｘ，Ｙの方向に走
査して、被検体金属１１０を探傷する。
【０００８】被検体金属１１０に欠陥１１１が存在する
場合、渦電流１３２の流れ方が欠陥の無い場合に比べて
変化する。このとき、渦電流１３２が発生する磁界１３
３も欠陥の無い場合に比べて変化するため、検出コイル
１０１に誘起する電圧も変化し、この電圧の変化を探傷
器１２０にて処理し、探傷器１２０の画面１２１に表示
する。実際に適用される場合、探傷子を被検体金属１１
０の表面上を矢印１５１及び１５２の方向に走査し、こ
のときの探傷器１２０の画面１２１に現われる信号波形
１２３、即ち、検出コイル１０１に誘起する電圧を処理
した信号波形１２３を観察する。探傷子が被検体金属１
１０の健全部（欠陥の無い部分）にあるときは、検出コ
イル１０１及びダミーコイル１０２に誘起する電圧が相
殺されるように調整されているため、探傷器１２０の画
面１２１の信号波形１２３は点状となり、欠陥の無いこ
とが判定される。
場合、渦電流１３２の流れ方が欠陥の無い場合に比べて
変化する。このとき、渦電流１３２が発生する磁界１３
３も欠陥の無い場合に比べて変化するため、検出コイル
１０１に誘起する電圧も変化し、この電圧の変化を探傷
器１２０にて処理し、探傷器１２０の画面１２１に表示
する。実際に適用される場合、探傷子を被検体金属１１
０の表面上を矢印１５１及び１５２の方向に走査し、こ
のときの探傷器１２０の画面１２１に現われる信号波形
１２３、即ち、検出コイル１０１に誘起する電圧を処理
した信号波形１２３を観察する。探傷子が被検体金属１
１０の健全部（欠陥の無い部分）にあるときは、検出コ
イル１０１及びダミーコイル１０２に誘起する電圧が相
殺されるように調整されているため、探傷器１２０の画
面１２１の信号波形１２３は点状となり、欠陥の無いこ
とが判定される。
【０００９】従って、上記のように探傷子を被検体金属
１１０上で移動させながら、探傷器１２０の画面１２１
を観察することによって、欠陥の有無を判断でき、被検
体金属１１０の健全性を知ることができる。
１１０上で移動させながら、探傷器１２０の画面１２１
を観察することによって、欠陥の有無を判断でき、被検
体金属１１０の健全性を知ることができる。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
探傷子を用いた探傷装置では、被検金属中の渦電流が探
傷子の励磁コイルと同心円状に流れるため、欠陥による
信号が欠陥の方向とは無関係に発生し、欠陥の方向が分
からないというような問題があった。
探傷子を用いた探傷装置では、被検金属中の渦電流が探
傷子の励磁コイルと同心円状に流れるため、欠陥による
信号が欠陥の方向とは無関係に発生し、欠陥の方向が分
からないというような問題があった。
【００１１】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、被検体金属に存在する欠陥の方向を容易に
感知でき、かつ、欠陥に関して多くの情報を得ることが
でき、正確な修理、期間の大幅短縮等を可能にする渦電
流探傷装置を提供することを目的とする。
れたもので、被検体金属に存在する欠陥の方向を容易に
感知でき、かつ、欠陥に関して多くの情報を得ることが
でき、正確な修理、期間の大幅短縮等を可能にする渦電
流探傷装置を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本はに係る渦電流探傷装
置は、互いに直交して設けられた２個の検出コイルと、
その各々に対して、４５°の角度となるように設けられ
た励磁コイルとを有する探傷子と、上記検出コイルの各
々が誘起する電圧の差を信号処理し、信号を発生する探
傷器とを備え、上記検出コイル及び励磁コイルが被検体
金属の健全部に置かれたとき、金属中の渦電流による影
響が上記２個の検出コイルに均等に作用して信号が発生
せず、欠陥の方向によって異なる信号が発生することで
欠陥の方向を知ることができることを特徴とする。
置は、互いに直交して設けられた２個の検出コイルと、
その各々に対して、４５°の角度となるように設けられ
た励磁コイルとを有する探傷子と、上記検出コイルの各
々が誘起する電圧の差を信号処理し、信号を発生する探
傷器とを備え、上記検出コイル及び励磁コイルが被検体
金属の健全部に置かれたとき、金属中の渦電流による影
響が上記２個の検出コイルに均等に作用して信号が発生
せず、欠陥の方向によって異なる信号が発生することで
欠陥の方向を知ることができることを特徴とする。
【００１３】（作用）上記のように互いに直交して設け
られた２個の検出コイルの各々に対して、４５°の角度
となるように励磁コイルを設け、被検体金属中に励磁コ
イルによって発生する渦電流が２個の検出コイルに対し
て均等に発生し、欠陥が無い場合には、２個の検出コイ
ルの誘起電圧が等しくなり、欠陥が存在する場合、欠陥
の方向によって影響を受ける検出コイルが限定され、探
傷器で互いの検出コイルの差を出力するように構成され
ているため、信号の極性によって欠陥の方向を検知でき
ることになる。
られた２個の検出コイルの各々に対して、４５°の角度
となるように励磁コイルを設け、被検体金属中に励磁コ
イルによって発生する渦電流が２個の検出コイルに対し
て均等に発生し、欠陥が無い場合には、２個の検出コイ
ルの誘起電圧が等しくなり、欠陥が存在する場合、欠陥
の方向によって影響を受ける検出コイルが限定され、探
傷器で互いの検出コイルの差を出力するように構成され
ているため、信号の極性によって欠陥の方向を検知でき
ることになる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を説明する。図１は、本発明の一実施形態に係
る渦電流探傷装置の構成図である。図１において、１０
３は例えば矩形状に形成された探傷子の励磁コイルで、
探傷器１２０からの交流電流によって交流の磁界を発生
する。上記励磁コイル１０３の外側には、例えば矩形状
に形成された第１の検出コイル２及び第２の検出コイル
３が直交するように配置される。この場合、励磁コイル
１０３は、第１の検出コイル２及び第２の検出コイル３
の各々に対して４５°の角度となるように位置関係が設
定される。上記のように構成された探傷子は、ケーブル
１３０を介して探傷器１２０に接続される。上記第１の
検出コイル２及び第２の検出コイル３は、励磁コイル１
０３の磁界及び被検体金属１１０中の渦電流の変化によ
る磁界等の変化によって、誘起する電圧が変化する。こ
の検出コイル２，３の誘起電圧の変化が探傷器１２０の
内部回路により従来のものと同様に処理され、探傷器１
２０の画面１２１に信号波形５２として表示される。ま
た、矢印１５１は探傷子の走査方向Ｘ、矢印１５２は探
傷子の走査方向Ｙである。
実施形態を説明する。図１は、本発明の一実施形態に係
る渦電流探傷装置の構成図である。図１において、１０
３は例えば矩形状に形成された探傷子の励磁コイルで、
探傷器１２０からの交流電流によって交流の磁界を発生
する。上記励磁コイル１０３の外側には、例えば矩形状
に形成された第１の検出コイル２及び第２の検出コイル
３が直交するように配置される。この場合、励磁コイル
１０３は、第１の検出コイル２及び第２の検出コイル３
の各々に対して４５°の角度となるように位置関係が設
定される。上記のように構成された探傷子は、ケーブル
１３０を介して探傷器１２０に接続される。上記第１の
検出コイル２及び第２の検出コイル３は、励磁コイル１
０３の磁界及び被検体金属１１０中の渦電流の変化によ
る磁界等の変化によって、誘起する電圧が変化する。こ
の検出コイル２，３の誘起電圧の変化が探傷器１２０の
内部回路により従来のものと同様に処理され、探傷器１
２０の画面１２１に信号波形５２として表示される。ま
た、矢印１５１は探傷子の走査方向Ｘ、矢印１５２は探
傷子の走査方向Ｙである。
【００１５】次に上記実施形態の動作を図２、図３及び
図４を参照して説明する。図２は本発明に係る探傷子の
作用を説明するための図である。図３は本発明に係る探
傷子の欠陥が無い場合の信号波形を説明するための図
で、１２５は探傷器１２０の画面１２１で観察される欠
陥が無い場合の信号波形を示している。図４は欠陥の方
向と信号波形の方向を説明するための図で、同図（ａ）
の１２６は第１の検出コイル２が該コイル２と平行な方
向の欠陥を横切った場合の信号波形を示し、同図（ｂ）
の１２７は第２の検出コイル３が該コイル３と平行な方
向の欠陥を横切った場合の信号波形を示している。
図４を参照して説明する。図２は本発明に係る探傷子の
作用を説明するための図である。図３は本発明に係る探
傷子の欠陥が無い場合の信号波形を説明するための図
で、１２５は探傷器１２０の画面１２１で観察される欠
陥が無い場合の信号波形を示している。図４は欠陥の方
向と信号波形の方向を説明するための図で、同図（ａ）
の１２６は第１の検出コイル２が該コイル２と平行な方
向の欠陥を横切った場合の信号波形を示し、同図（ｂ）
の１２７は第２の検出コイル３が該コイル３と平行な方
向の欠陥を横切った場合の信号波形を示している。
【００１６】上記図２は、被検体金属１１０中を流れる
渦電流１３２の流れ方が、欠陥１１１の方向によってど
のように変化するかを説明したものである。図２の
（ａ）は健全な（欠陥の無い）金属体上に探傷子がある
場合の渦電流の流れ方を説明している。健全な金属体上
に探傷子がある場合には、渦電流１３２は、励磁コイル
１０３の直下では励磁コイル１０３と平行して流れよう
とするため、図２（ａ）のように、探傷子の中心に対称
の形で流れる。励磁コイル１０３は、第１の検出コイル
２、第２の検出コイル３と各々４５°になるように設け
られているため、渦電流１３２が発生する磁界は、第１
の検出コイル２及び第２の検出コイル３に同一に作用
し、同一の誘起電圧を発生する。一方、探傷器１２０の
内部では前述したように、２個の検出コイル２，３に誘
起する電圧の差を信号処理するため、探傷子が健全な金
属体上にある場合には、２個の検出コイル２，３が誘起
する電圧が同一であるため、探傷器１２０の出力として
は何も生じず、探傷器の画面１２１中に図３の信号波形
１２５のように振れが生じない。
渦電流１３２の流れ方が、欠陥１１１の方向によってど
のように変化するかを説明したものである。図２の
（ａ）は健全な（欠陥の無い）金属体上に探傷子がある
場合の渦電流の流れ方を説明している。健全な金属体上
に探傷子がある場合には、渦電流１３２は、励磁コイル
１０３の直下では励磁コイル１０３と平行して流れよう
とするため、図２（ａ）のように、探傷子の中心に対称
の形で流れる。励磁コイル１０３は、第１の検出コイル
２、第２の検出コイル３と各々４５°になるように設け
られているため、渦電流１３２が発生する磁界は、第１
の検出コイル２及び第２の検出コイル３に同一に作用
し、同一の誘起電圧を発生する。一方、探傷器１２０の
内部では前述したように、２個の検出コイル２，３に誘
起する電圧の差を信号処理するため、探傷子が健全な金
属体上にある場合には、２個の検出コイル２，３が誘起
する電圧が同一であるため、探傷器１２０の出力として
は何も生じず、探傷器の画面１２１中に図３の信号波形
１２５のように振れが生じない。
【００１７】図２（ｂ）は第１の検出コイル２と欠陥１
１１とが方向が一致する場合について示した図であり
（励磁コイルは省略）、探傷子が第１検出コイル２と平
行な方向の欠陥１１１の上にあるとき、金属体中の渦電
流１３２は、欠陥を横切って流れず、図のように、第１
の検出コイル２と平行に流れる成分が発生する。第１の
検出コイル２と平行に流れる渦電流が発生する磁界は該
検出コイル２にのみ作用し、第２の検出コイル３には作
用しない。このため、各検出コイル２，３が誘起する電
圧には差が生じ、第１の検出コイル２と平行な欠陥１１
１の上を探傷子が走査される場合、探傷器１２０の中で
処理され、各検出コイル２，３の誘起電圧の差を出力す
るため、図４（ａ）のように探傷器の画面１２１中に振
れを持つ信号波形１２６が表示される。
１１とが方向が一致する場合について示した図であり
（励磁コイルは省略）、探傷子が第１検出コイル２と平
行な方向の欠陥１１１の上にあるとき、金属体中の渦電
流１３２は、欠陥を横切って流れず、図のように、第１
の検出コイル２と平行に流れる成分が発生する。第１の
検出コイル２と平行に流れる渦電流が発生する磁界は該
検出コイル２にのみ作用し、第２の検出コイル３には作
用しない。このため、各検出コイル２，３が誘起する電
圧には差が生じ、第１の検出コイル２と平行な欠陥１１
１の上を探傷子が走査される場合、探傷器１２０の中で
処理され、各検出コイル２，３の誘起電圧の差を出力す
るため、図４（ａ）のように探傷器の画面１２１中に振
れを持つ信号波形１２６が表示される。
【００１８】図２（ｃ）は第２の検出コイル３と欠陥１
１１とが方向が一致する場合について示した図であるが
（励磁コイルは省略）、探傷子が第２の検出コイル３と
平行な方向の欠陥１１１の上にあるとき、金属体中の渦
電流１３２は欠陥１１１を横切って流れず、図のよう
に、第２の検出コイル３と平行に流れる成分が発生す
る。第２の検出コイル３と平行に流れる渦電流が発生す
る磁界は、図２（ｂ）とは逆に、第２の検出コイル３に
のみ作用し、第１の検出コイル２には作用しない。つま
り、前に説明した図２（ｂ）とは逆の現象で、各検出コ
イル２，３が誘起する電圧には差が生じる。第２の検出
コイル３と平行な欠陥１１１の上を探傷子が走査される
場合、各検出コイル２，３に誘起する電圧は、探傷器１
２０で処理され、各検出コイル２，３の誘起電圧の差を
出力し、この誘起電圧の差は図２（ｂ）とは逆の現象で
生じているため、図４（ｂ）のように探傷器の画面１２
１中に、図４（ａ）の場合とは逆極性の信号波形１２７
が表示される。
１１とが方向が一致する場合について示した図であるが
（励磁コイルは省略）、探傷子が第２の検出コイル３と
平行な方向の欠陥１１１の上にあるとき、金属体中の渦
電流１３２は欠陥１１１を横切って流れず、図のよう
に、第２の検出コイル３と平行に流れる成分が発生す
る。第２の検出コイル３と平行に流れる渦電流が発生す
る磁界は、図２（ｂ）とは逆に、第２の検出コイル３に
のみ作用し、第１の検出コイル２には作用しない。つま
り、前に説明した図２（ｂ）とは逆の現象で、各検出コ
イル２，３が誘起する電圧には差が生じる。第２の検出
コイル３と平行な欠陥１１１の上を探傷子が走査される
場合、各検出コイル２，３に誘起する電圧は、探傷器１
２０で処理され、各検出コイル２，３の誘起電圧の差を
出力し、この誘起電圧の差は図２（ｂ）とは逆の現象で
生じているため、図４（ｂ）のように探傷器の画面１２
１中に、図４（ａ）の場合とは逆極性の信号波形１２７
が表示される。
【００１９】このように、本発明によれば、欠陥の方向
によって、得られる信号の波形が異なり、信号の方向に
よって、欠陥の方向を知ることができる。本実施の形態
では、矩形のコイルにて説明したが、本方法は、コイル
の形に限定されず、コイルは円形であっても、三角形で
あっても、同様の効果が得られる。
によって、得られる信号の波形が異なり、信号の方向に
よって、欠陥の方向を知ることができる。本実施の形態
では、矩形のコイルにて説明したが、本方法は、コイル
の形に限定されず、コイルは円形であっても、三角形で
あっても、同様の効果が得られる。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被検体金属に存在する欠陥の方向を容易に感知すること
が可能となり、次のステップで必要な修理等に対しての
情報が多くなり、修理等の正確さ期間等の点で大幅に改
善されることになる。
被検体金属に存在する欠陥の方向を容易に感知すること
が可能となり、次のステップで必要な修理等に対しての
情報が多くなり、修理等の正確さ期間等の点で大幅に改
善されることになる。
【図１】本発明の一実施形態に係る渦電流探傷装置の説
明図。
明図。
【図２】同実施形態における探傷子の作用を説明するた
めの図。
めの図。
【図３】同実施形態における探傷子の信号波形を説明す
るための図。
るための図。
【図４】同実施形態における欠陥の方向と信号波形の方
向を説明するための図。
向を説明するための図。
【図５】従来の探傷子及び渦電流探傷器を示す説明図。
【図６】従来の探傷子及び探傷器の電気的接続状態を説
明する図。
明する図。
２ 第１の検出コイル ３ 第２の検出コイル ５２ 信号波形 １０３ 励磁コイル １１０ 被検体金属 １１１ 金属体中に存在する欠陥 １２０ 探傷器 １２１ 探傷器の画面 １２５ 欠陥が無い場合の信号波形 １２６ 第１の検出コイルが欠陥を横切った場合の信号
波形 １２７ 第２の検出コイルが欠陥を横切った場合の信号
波形 １３０ 接続ケーブル １３２ 金属体中を流れる渦電流 １３３ 渦電流が発生する磁界 １５１ 探傷の走査方向Ｘ １５２ 探傷子の走査方向Ｙ
波形 １２７ 第２の検出コイルが欠陥を横切った場合の信号
波形 １３０ 接続ケーブル １３２ 金属体中を流れる渦電流 １３３ 渦電流が発生する磁界 １５１ 探傷の走査方向Ｘ １５２ 探傷子の走査方向Ｙ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 直巳 兵庫県高砂市荒井町新浜２丁目１番１号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 谷口 優 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目１番 １号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (56)参考文献 特開 平６−294775（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−203629（ＪＰ，Ａ) 特開 平９−178710（ＪＰ，Ａ) 実開 平７−36056（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G01N 27/72 - 27/90
Claims (1)
- 【請求項１】 互いに直交して設けられた２個の検出コ
イルと、その各々に対して、４５°の角度となるように
設けられた励磁コイルとを有する探傷子と、上記検出コ
イルの各々が誘起する電圧の差を信号処理し、信号を発
生する探傷器とを備え、上記検出コイル及び励磁コイル
が被検体金属の健全部に置かれたとき、金属中の渦電流
による影響が上記２個の検出コイルに均等に作用して信
号が発生せず、欠陥の方向によって異なる信号が発生す
ることで欠陥の方向を知ることができることを特徴とす
る渦電流探傷装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP15683996A JP3245057B2 (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 渦電流探傷装置 |
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| JP15683996A JP3245057B2 (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 渦電流探傷装置 |
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ID=15636505
Family Applications (1)
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-
1996
- 1996-06-18 JP JP15683996A patent/JP3245057B2/ja not_active Expired - Fee Related
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