JP6596341B2 - 検査装置および検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プローブを用いて配線基板等を検査する技術に関する。
プリント配線基板などの配線基板を検査する場合、配線基板に検査信号を供給して検出した信号を分析する方法が採用されている。例えば、導電性を有するピンからなるプローブが被検査対象の配線に接触し、信号源からプローブを介して配線に信号を供給した状態で、配線の導通検査を行う。このとき、プローブは、例えば、全ての配線に接触し、それによって全ての配線が検査される。
ところで、近年の大規模集積回路(Large Scale Integration;LSI)の高集積化および大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路寸法は狭小化の一途を辿っている。例えば、代表的なロジックデバイスでは、数十nmの線幅のパターン形成が要求される状況となっている。すなわち、高集積化および大容量化に伴い、単位時間あたりに検査できる配線基板の領域が減少し、1枚の配線基板に対する検査時間が長くなるという問題がある。
上記問題に対して、特許文献1には、被検査領域を欠陥が発生し易い外周付近などに設定し、かかる被検査領域のみを検査する技術が開示されている。
特開2010−282810号公報
しかしながら、特許文献1は、半導体ウェハに電子線を照射し、半導体ウェハから発生する2次電子や反射電子線を検出して欠陥を検出するものであり、配線基板にプローブを接触させて欠陥を検出する技術とは異なる。
そこで、本発明は、プローブを用いて、従来よりも短時間で配線基板等を検査することのできる技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、被検査対象の基板に形成されたパターンを検査する検査装置であって、
複数のプローブと、
電流の流れによって発生した磁場を測定する磁気センサと、
検査項目を選択する検査内容選択部と、
前記パターンの設計データを読み出し、前記検査内容選択部で選択された検査項目に基づき、前記基板における被検査位置を絞り込んで前記被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する不良解析位置絞り込み処理部と、
前記被検査位置に基づいて、前記複数のプローブから検査に用いるプローブを選択するプローブ選択部と、
前記プローブ選択部で選択されたプローブが前記パターンに接触するように前記選択されたプローブの駆動を制御し、且つ、前記不良解析位置絞り込み処理部で抽出された前記被検査領域上を前記磁気センサが走査するように前記磁気センサの駆動を制御する位置補正部と、
前記選択されたプローブの接触により前記パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、前記被検査領域上を走査する前記磁気センサによって測定された磁場を分布化する磁場分布取得部と、
前記磁場分布取得部で取得された磁場分布を所定単位で画像化して検査画像を作成する検査画像作成部と、
を有することを特徴とする検査装置に関する。
本発明の第1の態様において、前記検査画像と、前記パターンの設計データから作成された比較画像とを比較して、前記パターンの欠陥を検出する画像比較部を有することが好ましい。
本発明の第1の態様において、前記不良解析位置絞り込み処理部は、前記パターンの不良が発生し易い箇所を前記被検査位置として絞り込むことが好ましい。
本発明の第1の態様において、前記基板の表面側であって前記基板と離間する位置、および前記基板の裏面側であって前記基板と離間する位置に前記複数のプローブが配置されており、前記プローブ選択部は、前記複数のプローブから一対のプローブを選択することが好ましい。
本発明の第1の態様において、前記被検査対象の基板に形成されたアライメントマークを撮像する撮像部を有し、
前記位置補正部は、前記撮像部で撮像された画像と、前記パターンの設計データからの情報とを用いて、前記パターンの設計値からの位置ずれ量を取得し、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって、前記選択されたプローブが前記パターンに接触するように前記選択されたプローブの駆動を制御し、且つ、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって、前記被検査領域の補正を行い、前記磁気センサが前記補正された被検査領域上を走査するように前記磁気センサの駆動を制御することが好ましい。
本発明の第1の態様において、前記基板を保持するステージを有し、前記ステージは、前記プローブが、前記基板の表面または裏面に接触するように、前記基板の表面および裏面それぞれの少なくとも一部が外部に向かって露出するように構成されることが好ましい。
本発明の第2の態様は、被検査対象の基板に形成されたパターンを検査する検査方法であって、
検査項目を選択する工程と、
前記選択された検査項目に基づき、前記パターンの設計データから、前記基板における被検査位置を絞り込んで前記被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する工程と、
複数のプローブから前記被検査領域の前記パターンに電流を流すのに適したプローブを選択する工程と、
前記パターンの位置を測定する工程と、
前記選択されたプローブのプロービングを行い、前記基板の前記パターンに接触させる工程と、
前記プロービングを行ったプローブに電流を印加する工程と、
磁気センサを用い、前記被検査領域の走査をさせる工程と、
前記走査をする前記磁気センサを用い、前記被検査領域の磁場を測定する工程と、
前記プロービングを行ったプローブへの電流の印加により前記パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、前記被検査領域を走査する前記磁気センサによって測定された磁場を分布化し、取得された磁場分布を所定単位で画像化して検査画像を作成する工程と、
前記パターンの設計データから前記検査画像に対応する比較画像を作成する工程と、
前記検査画像と前記比較画像とを比較して、前記検査画像の良否の判定を行う工程と、
前記判定の結果を検査結果として表示する工程と、
を有することを特徴とする検査方法に関する。
本発明の第2の態様において、前記被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する工程は、前記パターンの不良が発生し易い箇所を前記被検査位置として絞り込むことが好ましい。
本発明の第2の態様において、前記プローブを選択する工程は、前記基板の表面側であって前記基板と離間する位置、および前記基板の裏面側であって前記基板と離間する位置に配置された前記複数のプローブから、一対のプローブを選択することが好ましい。
本発明の第2の態様において、前記パターンの位置を測定する工程は、前記基板のアライメントマークを撮像し、得られた画像と前記パターンの設計データからの情報とを用いて前記パターンの設計値からの位置ずれ量を取得し、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって前記パターンの位置を決める工程であり、
前記磁気センサを用い、前記被検査領域の走査をさせる工程は、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって前記被検査領域の補正を行い、前記磁気センサを用いて前記補正された被検査領域を走査させる工程であり、
前記被検査領域の磁場を測定する工程は、前記補正された被検査領域の磁場を測定する工程であり、
前記検査画像を作成する工程は、前記補正された被検査領域上を走査する前記磁気センサによって測定された磁場を分布化し、取得された磁場分布を所定単位で画像化して前記検査画像を作成する工程であることが好ましい。
本発明の第1および第2の態様によれば、プローブを用いて、従来よりも短時間で配線基板等を検査することのできる技術が提供される。
本発明の実施の形態1における検査装置の概略構成図である。 図1の検査装置におけるデータや指示の流れを示す概念図である 本発明の実施の形態2の検査方法を示すフローチャートの一例である。 不良解析位置絞り込み処理部で行われる処理の一例を説明する図である。
本実施の形態では、プリント配線基板、半導体ウェハ、TFT液晶基板または薄膜多層基板等の基板を被検査対象とする。そして、その被検査対象に形成された回路パターンまたは配線パターンからなるパターンである被検査パターンの短絡および断線等の不良を検査するための検査装置および検査方法について述べる。尚、この検査装置および検査方法は、ICチップ等の半導体デバイスの入出力特性等にも適用可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における検査装置1の概略構成図である。
尚、図1では、本実施の形態で必要な構成部を記載しているが、検査に必要な他の公知の構成部が含まれていてもよい。また、本明細書において、「〜部」と記載したものは、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができるが、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せやファームウェアとの組合せによって実施されるものであってもよい。プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置などの記録装置に記録される。また、所謂クラウドコンピューティング技術を活用したプログラムの利用も可能である。例えば、不良解析位置絞り込み処理部18は、電気的回路で構成されてもよく、全体制御部14によって処理されるソフトウェアとして実現されてもよい。また、電気的回路とソフトウェアの組合せによって実現されてもよい。
検査装置1は、被検査対象である基板2に形成された導電性のパターンである、被検査パターン(図示せず)に電流を流したときに発生する磁場を測定する。そして、検査装置1は、測定された磁場を分布化して所定単位の検査画像を作成する。このとき、上述の検査画像は、抽出された被検査領域の検査画像である。より具体的に、検査装置1では、被検査パターンの短絡および断線等の不良が発生し易い箇所を被検査位置として絞り込み、この被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する。被検査パターンの短絡および断線等の不良が発生し易い箇所については、検査装置1において、被検査パターンの設計データからそれを抽出することができる。
そして、検査装置1では、上述の検査画像と、被検査パターンの設計データから作成した比較画像とを比較して、被検査パターンの不良箇所(欠陥)を検出する。例えば、検査装置1は、被検査パターンの設計データから上述の被検査領域に対応する領域の比較画像を作成し、上述の検査画像と比較して被検査パターンの欠陥を検出することができる。
検査装置1では、従来技術のように基板2の全面についての検査画像の取得を必要とせず、その一部である所定単位の領域の検査画像を取得し、比較画像との比較に用いることができる。したがって、検査装置1は、従来よりも短時間で被検査対象の基板2を検査することができる。
以下、検査装置1の各部について詳しく説明する。
検査装置1は、基板2が載置されるステージ3と、ステージ3をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に駆動させるステージ駆動部4と、プローブP1を備えたプローブ部5と、プローブP2を備えたプローブ部6と、プローブP3を備えたプローブ部7と、プローブP4を備えたプローブ部8とを有する。プローブP1〜P4は、基板2の被検査パターンに実際に接触して検査装置1と基板2の被検査パターンとが電気的に接続するための接触子となる。
また、検査装置1は、スキャナ部9と、電源部10と、磁気センサ11とを有する。スキャナ部9は、プローブ部5〜8への電流供給をそれぞれ独立に制御する。電源部10は、スキャナ部9を介してプローブ部5〜8に電流を供給する。磁気センサ11は、電流の流れによって発生した磁場を測定する。そして、検査装置1は、後述する位置補正部21によって制御され、プローブ部5〜8および磁気センサ11のそれぞれを独立にX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に駆動させることができる駆動部30を有する。さらに、検査装置1は、基板2上のアライメントマークを撮像するための、CCDカメラ等を備えた撮像部12を有している。
尚、図1に示した検査装置1では、4つのプローブ部5〜8を有して構成されているが、本発明において、プローブ部の数は4つに限られるわけではない。本発明において、検査装置のプローブは、2つ以上あればよく、例えば、4つより多くすることも可能である。
ステージ3は、被検査対象の基板2を安定して保持する。
ステージ3は、例えば、図1に示すように、基板2を載置して保持することができる。
図1に示されるステージ3上の基板2は、ステージ3側の主面が裏面であり、その裏面と対向するもう一方の主面が表面を構成する。図1のステージ3に保持された基板2において、上述の表面は外部に向かって露出するように構成されている。すなわち、ステージ3では、基板2の上方側から基板2の表面に、例えば、プローブ部7のプローブP3やプローブ部8のプローブP4が接触できるように構成されている。
また、図1のステージ3は、その中心部を含む領域に開口部(図示せず)を有し、基板2の裏面の一部が外部に向かって露出するように構成されている。すなわち、ステージ3は、基板2の下方側から基板2の裏面に、例えば、上述したプローブ部5のプローブP1やプローブ部6のプローブP2が接触できるように構成されている。
尚、ステージ3は、中心部を含む領域が広く開口した枠状の形状を有し、クリップのような部材で基板2の四隅を把持し、基板2を固定して保持する構造とすることもできる。
例えば、被検査対象の基板2が、図1に示すように、板状の形状、すなわち、扁平な直方体状の形状を有するものとする。その場合、上述した四隅を固定して基板2を保持する構造では、ステージ3によって基板2が保持されて、図の上方側となる主面が表面となり、その表面と対向する主面が裏面となる。そして、基板2は水平となるように、すなわち、基板2の表面および裏面がそれぞれ水平となるように配置される。
以上のような構造を有することにより、ステージ3は、基板2を固定的に保持することができる。併せて、検査装置1は、ステージ3に保持された基板2の表面および裏面の所望の位置に、基板2の上下両方の側からプローブ部5〜8のプローブP1〜P4を接触させることができる。
ステージ駆動部4は、例えば、ステージ3をX軸方向に駆動するX軸モータと、Y軸方向に駆動するY軸モータと、X軸およびY軸に直交するZ軸方向に駆動するZ軸モータとを有する。そのため、ステージ3は、基板2を固定的に保持した状態で、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動することができる。つまり、ステージ3は、基板2を受け入れた後、基板2を検査のための所望とする位置に移動させることができる。また、ステージ駆動部4は、ステージ3をθ方向(Z軸周りの回転方向)に駆動するθ軸モータを有していてもよい。
プローブP1〜P4を備えたプローブ部5〜8は、それぞれが駆動部30に駆動されて、X軸、Y軸およびZ軸方向に移動することができるように構成されている。したがって、プローブ部5〜8のプローブP1〜P4は、駆動部30に駆動され、プローブ部5〜8の動作にしたがってそれぞれがX軸、Y軸およびZ軸方向に移動することができる。
そして、図1に示すように、検査装置1では、例えば、プローブ部5を基板2に対して、図の左側の下方となる位置に配置できる。また、プローブ部6を基板2に対して、図の右側の下方となる位置に配置できる。また、プローブ部7を基板2に対して、図の右側の上方となる位置に配置できる。そして、プローブ部8を基板2に対して、図の左側の上方となる位置に配置できる。
したがって、検査装置1において、複数のプローブP1〜P4が設けられる。例えば、図1に示すように、基板2の表面側であって基板2と離間する位置、および基板2の裏面側であって基板2と離間する位置に、複数のプローブP1〜P4が配置される。そして、後述するように、プローブ選択部19によって、複数のプローブP1〜P4のうちから検査に用いられる一対のプローブが選択される。
検査装置1で、プローブ部5〜8が、上述のような配置構造と動作性能を有することにより、基板2の上方側と下方側の両方の側から、基板2の表裏両面にある所望の位置に、プローブP1〜P4のうちから選択された一対のプローブを接触させることができる。
磁気センサ11についても、上述したプローブ部5〜8と同様に、駆動部30に駆動されて、X軸、Y軸およびZ軸方向に移動することができるように構成されている。そのように構成された磁気センサ11は、電流の流れによって発生した磁場を測定することができる。すなわち、基板2のうちの必要な領域の上を離間するようにして走査され、プローブP1〜P4の接触により被検査パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、測定が必要とされる被検査領域で発生した磁場を測定することができる。
磁気センサ11としては、例えば、InSb磁気抵抗素子、InSbホール素子、もしくはInAs、GaAsおよびSi等のホール素子を用いた半導体磁気センサ、NiFeおよびNiCo等の薄膜磁気抵抗素子を用いた磁性体磁気センサ、軟磁性体のコアに励磁コイルと検出コイルを巻いたフラックスゲート型センサ、または超伝導における磁束の量子化を利用した超高感度なSQUID(Superconducting QUantum Interference Device)等が挙げられる。
また、検査装置1は、検査装置1の全体の制御を司る全体制御部14と、データ伝送路となるバス15と、バス15を介して全体制御部14に接続する、検査内容選択部16と、データ保存部17と、不良解析位置絞り込み処理部18と、プローブ選択部19と、補正情報入力部20と、位置補正部21と、ステージ制御部22と、磁場信号処理部23と、磁場分布取得部24と、検査画像作成部25と、比較画像作成部26と、画像比較部27と、検査結果表示部28とを有する。
検査内容選択部16は、被検査パターンおよび検査項目を選択する。被検査パターンとしては、例えば、プリント配線基板、半導体ウェハ、TFT液晶基板または薄膜多層基板等の被検査対象となる基板に形成された回路パターンまたは配線パターン等が挙げられる。また、検査項目としては、例えば、短絡および断線等が挙げられる。
データ保存部17には、被検査パターンの設計データ等が保存されている。データ保存部17としては、例えば、磁気ディスク装置等が挙げられる。
不良解析位置絞り込み処理部18は、検査内容選択部16で選択された検査項目に基づき、データ保存部17に保存された被検査パターンの設計データを読み出し、基板2において不良の解析を行うべき位置、すなわち被検査位置を絞り込む。
例えば、基板2の被検査パターンが、2つの配線パターンであり、検査内容選択部16で選択された検査項目が短絡である場合がある。その場合、不良解析位置絞り込み処理部18は、その2つの配線パターンが短絡する可能性がある部分、すなわち、両配線が隣接して配線されている部分の設計データを読み出す。そして、不良解析位置絞り込み処理部18(以下、便宜上「解析位置絞り込み部18」と略記することがある。)は、基板2において不良解析を行うべき位置を基板2における被検査位置として絞り込み、その被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する。
プローブ選択部19は、解析位置絞り込み部18で絞り込まれた被検査位置に基づいて、プローブP1〜P4のうちから、最適な電気的接続を実現できる配置の一対のプローブを選択し、その情報をスキャナ部9に伝える。
プローブ選択部19が行うプローブの選択については、基板2における被検査領域の配置、および、被検査パターンの接続端子または接続端子となりうる部分が基板2の表面にあるのか裏面にあるのか等の条件に基づいて行われる。
尚、以下、本明細書では、基板2の被検査パターンの「接続端子または接続端子以外の部分であって接続端子としての利用が可能な部分」を便宜的にまとめて、「接続端子」と称することにする。
被検査対象となる基板2は、例えば、多層の配線構造を有するものである。したがって、基板2の被検査パターンは、基板の表面、裏面および内部における形成が可能である。そして、基板2において、被検査パターンの接続端子は、基板2の表面や裏面に設けられる。
基板2において、被検査パターンの検査に最適となる接続端子がいずれも基板2の裏面に設けられている場合、プローブ選択部19は、例えば、基板2の裏面側に配置されたプローブ部5とプローブ部6のプローブP1,P2を選択することができる。その結果、検査装置1は、基板2の表面側で走査される磁気センサ11の動作を妨害することなく、基板2の裏面で、被検査パターンの接続端子に、一対のプローブP1,P2を接触させることができる。
また、被検査パターンの検査に最適となる接続端子が、基板2の表面にあって、且つ、それらに一対のプローブを接触させたとしても、基板2の被検査領域の位置によっては、磁気センサ11の走査を妨害しない場合がある。そのような場合には、プローブ選択部19は、例えば、基板2の表面側に配置されたプローブ部7とプローブ部8のプローブP3,P4を選択することも可能である。そして、磁気センサ11の走査を妨害することなく、基板2の表面にある被検査パターンの接続端子等に、一対のプローブP3,P4を接触させることができる。
補正情報入力部20および位置補正部21は、基板2の被検査領域上を走査する磁気センサ11と、基板2の被検査パターンの接続端子に接触するためのプローブ部5〜8のプローブP1〜P4のアライメント(位置補正)を行う。
検査装置1では、補正情報入力部20と位置補正部21を有することにより、磁気センサ11が基板2の所望とする被検査領域の磁場を測定するように構成することができる。例えば、磁気センサ11が基板2の所望とする被検査領域のみの磁場を測定するように構成することができる。また、検査装置1では、補正情報入力部20と位置補正部21を有することにより、プローブ部5〜8の各プローブP1〜P4が、基板2上の被検査パターンの所望とする接続端子に正確に接触するように構成することができる。
補正情報入力部20には、被検査パターンの設計データからの情報として、基板2に設けられたアライメントマークの位置情報が入力される。尚、アライメントマークに代えて、被検査パターンのうちから選ばれたパターンを用い、被検査パターンの設計データからの情報として、この被検査パターンの位置情報が入力されるようにしてもよい。
位置補正部21は、撮像部12で撮像された画像と、データ保存部17に保存された被検査パターンの設計データからの情報とを用いて、その被検査パターンの設計値からの位置ずれ量を取得する。すなわち、位置補正部21は、撮像部12で撮像された画像から得られた基板2のアライメントマークの位置情報と、補正情報入力部20から得られた設計データによるアライメントマークの位置情報とを用いて、被検査パターンの設計値からの位置ずれ量を取得する。
上述したように、検査装置1において、駆動部30は、プローブ部5〜8および磁気センサ11をそれぞれ独立にX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に駆動させる。位置補正部21は、被検査パターンの設計データと上述した位置ずれ量にしたがって、上述した解析位置絞り込み部18で抽出された被検査領域を補正する。そして、位置補正部21は、駆動部30を制御して、磁気センサ11が、その補正された被検査領域上を走査するように磁気センサ11の駆動を制御する。
例えば、位置補正部21は、駆動部30を制御して、上述の位置ずれ量に基づいて磁気センサ11が走査を開始する出発点を補正する。そして、磁気センサ11が走査する範囲(面積)については、被検査パターンの設計データから被検査領域を抽出するときの、抽出されたその被検査領域と同様とする。その結果、検査装置1では、位置補正部21と駆動部30と磁気センサ11とを用い、基板2の被検査パターンに対し、所望とする、ずれのない正しい被検査領域での磁場の測定が可能となる。
また、位置補正部21は、被検査パターンの設計データと上述した位置ずれ量にしたがって、プローブ部5〜8のプローブP1〜P4のうちの選択された一対のプローブP1,P2が、例えば、被検査パターンの接続端子等に接触するように、駆動部30を制御する。
すなわち、上述した解析位置絞り込み部18において被検査パターンの設計データから被検査位置が絞り込まれ、所定単位の被検査領域が抽出される。それに対応して、プローブ選択部19によって、プローブ部5〜8のプローブP1〜P4から、実際の検査に用いられて被検査パターンの接続端子に接触する一対が決められる。
尚、本実施の形態においては、一例として、プローブ部5〜8のプローブP1〜P4から選択されて被検査パターンの接続端子に接触する一対のプローブが、プローブP1,P2であるとして、以下の説明を行う。
検査装置1では、位置補正部21によって、上述のように被検査パターンの設計値からの位置ずれ量が取得される。位置補正部21は、駆動部30を制御して、被検査パターンの設計データと上述した位置ずれ量にしたがって、プローブ選択部19で選択された一対のプローブP1,P2が被検査パターンに接触するように、一対のプローブP1,P2のそれぞれの駆動を制御する。
その結果、検査装置1では、位置補正部21と駆動部30とプローブ部5〜8のプローブP1〜P4とを用い、基板2の被検査パターンに対し、所望とする、ずれのない正しい接触位置による電気的接続が可能となる。
磁場信号処理部23は、被検査領域上を走査する磁気センサ11で測定された磁場信号を処理する。すなわち、プローブ選択部19で選択されたプローブへの電流の印加により被検査パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、上述の補正された被検査領域上を走査する磁気センサ11によって測定された磁場の信号が処理される。例えば、上述のように、プローブ選択部19で一対のプローブP1,P2が選択された場合、プローブP1,P2への電流の印加により、プローブP1,P2が接触する被検査パターンに電流が流れて磁場が発生する。このようにして発生する磁場のうち、磁気センサ11によって測定された磁場の信号が処理される。
導電性材料からなる被検査パターンに電流を流すと、その電流の強さと向きに応じて電流の周囲に磁場が誘起されて、磁場が発生する。被検査パターンに欠陥がない場合、その内部に流れる電流は均質であり、周囲に誘起される磁場の状態も均質になる。一方、被検査パターンに欠陥がある場合には、電流は欠陥がある部分を迂回して流れたり、欠陥を通過する電流が小さくなったりする。このような電流の方向や強さの変化によって、欠陥部では磁場に乱れが生じる。かかる磁場の乱れは、欠陥の位置、形状、大きさに応じたものとなる。したがって、被検査パターンに電流を流し、それによって誘起される磁場の分布を測定することにより、被検査パターンに存在する欠陥を検出することができる。
ここで、電流の乱れによる磁場の変化は、被検査パターンの全断面を流れる電流によって誘起される磁場の強度と比較すると小さい。したがって、被検査パターンを流れる全電流に起因する磁場強度を、反対方向に流れる同じ大きさの電流により発生する磁場で相殺し、欠陥に起因する磁場の乱れのみを抽出する信号処理が必要となる。また、磁気センサ11には高感度のものが使用されるため、検査装置1が有する強磁性体部品や、検査装置1の内部を流れる電流の影響、検査装置1の周囲に配置された各種装置に起因する磁場、さらには地磁気等の環境磁気ノイズの影響も大きい。したがって、こうしたノイズを除く信号処理も必要になる。そこで、磁場信号処理部23において、磁気センサ11で測定された磁場信号に対し上記の信号処理を行い、欠陥に起因する磁場の乱れを抽出する。
磁場分布取得部24は、磁場信号処理部23で抽出された信号から、被検査パターンの磁場分布を取得する。すなわち、磁場分布取得部24は、被検査領域上を走査する磁気センサ11によって測定された磁場を分布化する。そして、例えば、被検査パターンとなる配線パターンについて、X座標とY座標によって定まる任意の位置と、その位置で測定された磁場とを対応させたマップを作成する。
検査画像作成部25は、磁場分布取得部24で取得された磁場分布を所定単位で画像化した検査画像を作成する。
比較画像作成部26は、被検査パターンの設計データから被検査領域の検査画像に対応する比較画像を作成する。
この比較画像は、被検査パターンの設計データから被検査パターンに電流が流れて発生する磁場の分布をシミュレートし、上述の検査画像と同様のマップ化を行って得られた画像である。
画像比較部27は、検査画像と比較画像を比較して検査画像の良否を判定する。
例えば、画像比較部27は、検査画像と比較画像に所定の閾値を超える差異が含まれていない場合、被検査パターンに欠陥がないという意味で、「良」の判定をする。一方、画像比較部27は、検査画像と比較画像に所定の閾値を超える差異が含まれている場合、「否」の判定をする。そして、画像比較部27は検査画像と比較画像の差分を抽出し、抽出された差分から被検査パターンの不良箇所を特定する。
検査結果表示部28は、画像比較部27での判定結果を表示する。
例えば、画像比較部27で、被検査パターンに欠陥がないという意味で「良」の判定がなされた場合、検査結果表示部28は、そのことを検査結果として表示する。一方、画像比較部27で、「否」の判定がなされた場合、検査結果表示部28は、そのことを検査結果として表示するとともに、特定された被検査パターンの不良箇所を示す。
以上の構成を有することにより、本実施の形態における検査装置1は、プローブP1〜P4を用いて、被検査対象である基板2に対し、従来よりも短時間で正確な検査を行うことができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2における検査方法を説明する。
本実施の形態の検査方法は、プローブを用いた基板の検査方法である。そして、本実施の形態の検査方法は、上述した本実施の形態の検査装置1を用いて実施されることが好ましい。したがって、上述した図1を適宜参照しながら、本実施の形態の検査方法を説明する。
本実施の形態の検査方法において、被検査対象は、例えば、図1の基板2に形成された導電性のパターンである被検査パターン(図示せず)である。そして、本実施の形態の検査方法では、被検査パターンに電流を流したときに発生する磁場を測定する。その後、測定された磁場を分布化して所定単位の検査画像を作成する。このとき、上述の検査画像は、抽出された被検査領域の検査画像である。より具体的に、本実施の形態の検査方法では、被検査パターンの短絡および断線等の不良が発生し易い箇所を被検査位置として絞り込み、この被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する。本実施の形態の検査方法では、被検査パターンの短絡および断線等の不良が発生し易い箇所について、被検査パターンの設計データから抽出することができる。
そして、本実施の形態の検査方法では、上述の検査画像と、被検査パターンの設計データから作成した比較画像とを比較して、被検査パターンの不良箇所(欠陥)を検出する。例えば、本検査方法では、被検査パターンの設計データから上述の被検査領域に対応する領域の比較画像を作成し、上述の検査画像と比較して被検査パターンの欠陥を検出することができる。
本実施の形態の検査方法では、従来技術のように基板2の全面についての検査画像の取得を必要とせず、その一部である所定単位の領域の検査画像を取得し、比較画像との比較に用いることができる。したがって、本検査方法では、従来よりも短時間で被検査対象の基板2を検査することができる。
以下、本発明の実施の形態2における検査方法について、下記のように図2および図3を用い、上述したように図1も参照しながら、より詳しく説明を行う。
図2は、図1に示した本発明の実施の形態の検査装置1におけるデータや指示の流れを示す概念図である。
また、図3は、本発明の実施の形態2の検査方法を示すフローチャートの一例である。
本実施の形態の検査方法においては、検査方法を開始すると、まず、検査内容選択部16において、検査内容が選択される(S101)。
具体的には、基板2について、被検査パターンと、例えば、短絡および断線等の検査項目が選択される。
次に、設計データから、選択された検査内容に該当する箇所が抽出される(S102)。
具体的には、不良解析位置絞り込み処理部18(上述したように、便宜上「解析位置絞り込み部18」と略記することがある。)において、検査内容選択部16で選択された検査項目に基づき、データ保存部17に保存された被検査パターンの設計データが読み出される。
続いて、被検査領域が抽出される(S103)。具体的には、解析位置絞り込み部18が、S102で読み出した設計データから、基板2において不良解析を行う被検査位置を絞り込む。そして、S103では、解析位置絞り込み部18が、その被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する。
図4は、不良解析位置絞り込み処理部で行われる処理の一例を説明する図である。
図4を用いて、本実施の形態の検査方法において、不良解析位置絞り込み処理部18、すなわち、解析位置絞り込み部18で行われる処理の一例を説明する。
図4において、基板2には、配線パターン−aと配線パターン−bが形成されている。尚、図4において、基板2は、配線パターン−aおよび配線パターン−bを強調するために、便宜的に破線によって示されている。
検査内容選択部16において、被検査パターンとして「配線パターン−aと配線パターン−b」を選択し、検査項目として「短絡」を選択した場合を想定する。その場合、検査内容は、「配線パターン−aと配線パターン−bの短絡検査」になる。
解析位置絞り込み部18は、全体制御部14を通じて、データ保存部17から、配線パターン−aと配線パターン−bの各設計データを読み出す。そして、解析位置絞り込み部18は、配線パターン−aと配線パターン−bとが短絡するおそれがある箇所を設計データから抽出する。具体的には、解析位置絞り込み部18は、配線パターン−aと配線パターン−bとが隣り合って配置されている箇所を設計データから抽出する。これにより、不良解析を行う被検査位置が絞り込まれ、その被検査位置を含む所定単位の被検査領域Aが決定される。
次に、被検査領域の被検査パターンに電流を流すのに適したプローブを選択する(S104)。
具体的には、S103で決定された被検査領域Aに対し、S104では、被検査領域Aに含まれる被検査パターンに電流を流すのに適した一対のプローブが、プローブ選択部19によって選択される。
すなわち、プローブ選択部19において、被検査領域Aの被検査パターンに電流を流すのに適した一対のプローブ部がプローブ部5〜8の中から選択される。その結果、被検査領域Aの被検査パターンに電流を流すのに適した一対のプローブが、プローブP1〜P4(図4では図示されない)の中から選択される。
図4に示された基板2の被検査パターンである配線パターン−aは、接続端子41が基板2の表面に形成され、もう一方の接続端子42が基板2の裏面に形成された配線パターンである。また、基板2の被検査パターンである配線パターン−bは、接続端子43が基板2の裏面に形成され、もう一方の接続端子44が基板2の表面に形成された配線パターンである。
したがって、図4の例では、プローブ選択部19は、例えば、基板2の下方側となる裏面側に配置されたプローブ部5のプローブP1とプローブ部6のプローブP2とを選択することができる。その結果、検査装置1では、プローブ部5,6のプローブP1,P2が、基板2の上方側となる表面側で走査される磁気センサ11の走査を妨害することがない。すなわち、後述するように、検査装置1は、磁気センサ11の走査を妨害することなく、基板2の裏面で、被検査パターンである配線パターン−aの接続端子42および配線パターン−bの接続端子43に、プローブ部5,6のプローブP1,P2を接触させることができる。
また、図4の例において、被検査領域Aが、基板2の表面(裏面)全体に対し、より狭い範囲(面積)で決定されることがある。その場合には、配線パターン−aの接続端子41および配線パターン−bの接続端子44に、プローブ部7,8のプローブP3,P4を接触させても、基板2の表面側を走査する磁気センサ11の走査を妨害しないようにすることができる。そのような場合には、プローブ選択部19は、例えば、基板2の上方である表面側に配置されたプローブ部7とプローブ部8のプローブP3,P4を選択することも可能である。そして、磁気センサ11の走査を妨害することなく、基板2の上方側である表面にある被検査パターンの接続端子等に、一対のプローブP3,P4を接触させることができる。
次に、被検査対象である基板2の被検査パターンの位置が測定される(S105)。
具体的には、補正情報入力部20に、基板2に設けられたアライメントマークの位置情報が入力される。このアライメントマークの位置情報は、被検査パターンの設計データから読み出されたものである。尚、アライメントマークに代えて、被検査パターンのうちから選ばれたパターンを用いることもできる。
そして、CCDカメラ等を備えた撮像部12により、基板2上のアライメントマークが撮像される。この撮像部12での撮像により得られた画像から、基板2上のアライメントマークの位置に関する情報が得られ、位置補正部21に入力される。
次いで、位置補正部21では、撮像部12で撮像された画像と、補正情報入力部20からのアライメントマークの情報とが用いられ、被検査パターンにおける設計値からの位置ずれ量が取得される。
より具体的には、撮像部12による画像から得られたアライメントマークの位置に関する情報と、被検査パターンの設計データから読み出されたアライメントマークの位置に関する情報とが用いられ、位置補正部21によって、上述の位置ずれ量の取得が行われる。
そして、取得された位置ずれ量に基づいて、設計データから読み出された被検査パターンの位置に関する情報が補正され、被検査対象である基板2の被検査パターンの位置が決められる。これによって、被検査対象である基板2の被検査パターンの位置が測定される。
次に、S104で選択されたプローブのプロービングが行われる(S106)。その結果、S104で選択されたプローブは、基板2の被検査パターンに接触する。
具体的には、位置補正部21によって駆動部30が制御され、プローブ部5〜8のプローブP1〜P4のうちのS104で選択された一対のプローブが、S105で位置が測定された被検査パターンに対し、プロービングする。そして、S104で選択された一対のプローブが、被検査パターンの接続端子に接触する。その結果、S104で選択された一対のプローブは、被検査パターンの所望とする接続端子に正確に接触し、電気的に接続することができる。
例えば、S104でプローブP1,P2が選択された場合、それらが被検査パターンの接続端子に接触し、電気的な接続が行われる。
次に、プロービングが行われたプローブに電流が印加される(S107)。
具体的には、S104でプローブ選択部19によって選択された一対のプローブに対し、駆動部30の駆動によるプロービングの後、電源部10から電流が供給される。このとき、電源部10から選択された一対のプローブへの電流の供給は、プローブ部5〜8への電流供給をそれぞれ独立に制御することができるスキャナ部9を介して行われる。
例えば、S104でプローブP1,P2が選択された場合、スキャナ部9を介すことにより、そのプローブP1,P2に電源部10から電流が印加される。
次に、磁気センサ11を用い、基板2の被検査領域の走査をさせる(S108)。例えば、磁気センサ11を用いて、基板2の被検査領域のみを走査させることができる。次いで、走査をする磁気センサ11を用い、被検査領域の磁場測定を行う(S109)。
S108において、位置補正部21によって駆動部30が制御され、磁気センサ11は、例えば、基板2の被検査領域のみを、それと離間する上方側の位置で、走査するよう駆動される。このとき、磁気センサ11が走査する基板2の被検査領域は、S105で取得された位置ずれ量に基づいて、設計データから読み出された被検査パターンの位置に関する情報が補正されて、S103で抽出された被検査領域が補正されている。したがって、S108では、位置補正部21によって駆動部30が制御され、磁気センサ11は、上述の位置ずれ量に基づいて補正された被検査領域上のみを走査することができる。
ここで、S105で取得された位置ずれ量を用いた被検査領域の補正については、例えば、位置補正部21が駆動部30を制御して、上述の位置ずれ量に基づいて磁気センサ11が走査を開始する出発点を補正することによって行うことができる。このとき、磁気センサ11が走査する範囲(面積)については、S103で被検査パターンの設計データから被検査領域を抽出するときの、抽出されたその被検査領域と同様のものとする。その結果、S108では、位置補正部21と駆動部30と磁気センサ11とが用いられ、基板2の被検査パターンに対し、磁気センサ11による所望とする、ずれのない正しい被検査領域上での走査が可能となる。
そして、S108での磁気センサ11の走査に併せて、S109では、走査するその磁気センサ11が用いられ、上述の補正された被検査領域の磁場測定が行われる。
次に、検査画像が作成される(S110)。
具体的には、磁場信号処理部23によって、S108で補正された被検査領域上を走査する磁気センサ11で測定された磁場信号が処理される。すなわち、S107でのプローブへの電流の印加により被検査パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、上述の補正された被検査領域上を走査する磁気センサ11によって測定された磁場の信号が処理される。
例えば、S104でプローブP1,P2が選択された場合、プローブP1,P2への電流の印加により被検査パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、上述の補正された被検査領域上を走査する磁気センサ11によって測定された磁場の信号が処理される。
次いで、磁場分布取得部24により、磁場信号処理部23で抽出された信号から、被検査パターンの磁場分布が取得される。例えば、被検査パターンとなる配線パターンについて、X座標とY座標によって定まる任意の位置と、その位置で測定された磁場とを対応させたマップが作成される。
その後、検査画像作成部25により、磁場分布取得部24で取得された磁場分布を所定単位で画像化した検査画像が作成される。
次に、比較画像が作成される(S111)。
具体的には、比較画像作成部26により、被検査パターンの設計データから検査画像に対応する比較画像が作成される。
この比較画像は、被検査パターンの設計データから、被検査パターンに電流が流れて発生する磁場の分布をシミュレートし、上述の検査画像と同様のマップ化を行って得られた画像である。
次に、検査画像と比較画像との比較が行われる(S112)。
具体的には、画像比較部27により、検査画像と比較画像とが比較され、検査画像の良否の判定が行われる。
例えば、S112では、検査画像と比較画像に所定の閾値を超える差異が含まれていない場合、被検査パターンに欠陥がないという意味で、「良」の判定がなされる。一方、検査画像と比較画像に所定の閾値を超える差異が含まれている場合、「否」の判定がなされる。そして、検査画像と比較画像の差分が抽出され、抽出された差分から検査パターンの不良箇所が特定される。
次に、S112での判定結果が、検査結果として表示される(S113)。
具体的には、検査結果表示部28により、画像比較部27での判定結果が検査結果として表示される。
例えば、S112で、被検査パターンに欠陥がないという意味で「良」の判定がなされた場合、そのことが検査結果として表示される。一方、S112で「否」の判定がなされた場合、そのことが検査結果として表示されるとともに、特定された被検査パターンの不良箇所が示される。そして、本実施の形態の検査方法が終了する。
以上の構成を有することにより、本実施の形態における検査方法は、プローブP1〜P4から選択された最適な一対のプローブを用いて、被検査対象の基板2の正確な検査を従来よりも短時間で行うことができる。
すなわち、従来のプローブを用いた基板の検査方法では、基板全体で磁場測定をして基板全体の磁場分布を取得して評価する。また、従来のプローブを用いた基板の検査方法では、不良解析対象となるような部分の外観を目視で観察して回路図面と比較し、不良箇所を特定するなどしていた。そのため、従来のプローブを用いた基板の検査方法は、検査に長い時間を要していた。さらに、従来のプローブを用いた基板の検査方法は、目視で検査や評価が行われていたため、精度よく不良箇所を特定し、正確な検査を行うことができなかった。
これに対し、本実施の形態における検査方法では、被検査パターンの設計データから不良箇所を含む被検査領域を絞り込んで抽出し、事前に被検査領域の位置補正を行い、最適な接続端子に正確なプロービングを行うことができる。さらに、検査範囲のみを磁気センサで磁場測定することができ、取得された検査画像と設計データから作成された比較画像とを比較することができる。そのため、本実施の形態における検査方法は、上述したように、従来よりも短時間で被検査対象の正確な検査を行うことができる。
以上、本発明の検査装置および検査方法それぞれの実施の形態について説明したが、本発明は実施の形態で説明した検査装置および検査方法に限定されるものではない。本発明については種々の変更、改良、組合せ等が可能である。
例えば、本発明の実施の形態1の検査装置1では、被検査対象となる基板2の抽出された被検査領域に対し、磁気センサ11を走査して磁場測定を行う構成とした。しかし、このような構成に限定されるわけではなく、磁気センサ11を固定し、ステージ3を駆動することによって基板2を移動させて、被検査領域の磁場測定を行うように構成することも可能である。その場合には、プローブP1〜P4も、ステージ3の駆動に合わせて移動するように構成されることが好ましい。
また、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更し得る全ての検査装置および検査方法は、本発明の範囲に包含される。
1 検査装置
2 基板
3 ステージ
4 ステージ駆動部
5,6,7,8 プローブ部
9 スキャナ部
10 電源部
11 磁気センサ
12 撮像部
14 全体制御部
15 バス
16 検査内容選択部
17 データ保存部
18 不良解析位置絞り込み処理部
19 プローブ選択部
20 補正情報入力部
21 位置補正部
22 ステージ制御部
23 磁場信号処理部
24 磁場分布取得部
25 検査画像作成部
26 比較画像作成部
27 画像比較部
28 検査結果表示部
30 駆動部
41,42,43,44 接続端子
P1,P2,P3,P4 プローブ

Claims (9)

  1. 被検査対象の基板に形成されたパターンを検査する検査装置であって、
    複数のプローブと、
    電流の流れによって発生した磁場を測定する磁気センサと、
    検査項目を選択する検査内容選択部と、
    前記パターンの設計データを読み出し、前記検査内容選択部で選択された検査項目に基づき、前記基板における被検査位置を絞り込んで前記被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する不良解析位置絞り込み処理部と、
    前記被検査位置に基づいて、前記複数のプローブから検査に用いるプローブを選択するプローブ選択部と、
    前記プローブ選択部で選択されたプローブが前記パターンに接触するように前記選択されたプローブの駆動を制御し、且つ、前記不良解析位置絞り込み処理部で抽出された前記被検査領域上を前記磁気センサが走査するように前記磁気センサの駆動を制御する位置補正部と、
    前記選択されたプローブの接触により前記パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、前記被検査領域上を走査する前記磁気センサによって測定された磁場を分布化する磁場分布取得部と、
    前記磁場分布取得部で取得された磁場分布を所定単位で画像化して検査画像を作成する検査画像作成部と、
    前記検査画像と、前記パターンの設計データから作成された比較画像とを比較して、前記パターンの欠陥を検出する画像比較部と、
    を有することを特徴とする検査装置。
  2. 前記不良解析位置絞り込み処理部は、前記パターンの不良が発生し易い箇所を前記被検査位置として絞り込むことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記基板の表面側であって前記基板と離間する位置、および前記基板の裏面側であって前記基板と離間する位置に前記複数のプローブが配置されており、前記プローブ選択部は、前記複数のプローブから一対のプローブを選択することを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
  4. 前記被検査対象の基板に形成されたアライメントマークを撮像する撮像部を有し、
    前記位置補正部は、前記撮像部で撮像された画像と、前記パターンの設計データからの情報とを用いて、前記パターンの設計値からの位置ずれ量を取得し、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって、前記選択されたプローブが前記パターンに接触するように前記選択されたプローブの駆動を制御し、且つ、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって、前記被検査領域の補正を行い、前記磁気センサが前記補正された被検査領域上を走査するように前記磁気センサの駆動を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の検査装置。
  5. 前記基板を保持するステージを有し、前記ステージは、前記プローブが、前記基板の表面または裏面に接触するように、前記基板の表面および裏面それぞれの少なくとも一部が外部に向かって露出するように構成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の検査装置。
  6. 被検査対象の基板に形成されたパターンを検査する検査方法であって、
    検査項目を選択する工程と、
    前記選択された検査項目に基づき、前記パターンの設計データから、前記基板における被検査位置を絞り込んで前記被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する工程と、
    複数のプローブから前記被検査領域の前記パターンに電流を流すのに適したプローブを選択する工程と、
    前記パターンの位置を測定する工程と、
    前記選択されたプローブのプロービングを行い、前記基板の前記パターンに接触させる工程と、
    前記プロービングを行ったプローブに電流を印加する工程と、
    磁気センサを用い、前記被検査領域の走査をさせる工程と、
    前記走査をする前記磁気センサを用い、前記被検査領域の磁場を測定する工程と、
    前記プロービングを行ったプローブへの電流の印加により前記パターンに電流が流れて発生する磁場のうち、前記被検査領域を走査する前記磁気センサによって測定された磁場を分布化し、取得された磁場分布を所定単位で画像化して検査画像を作成する工程と、
    前記パターンの設計データから前記検査画像に対応する比較画像を作成する工程と、
    前記検査画像と前記比較画像とを比較して、前記検査画像の良否の判定を行う工程と、
    前記判定の結果を検査結果として表示する工程と、
    を有することを特徴とする検査方法。
  7. 前記被検査位置を含む所定単位の領域を被検査領域として抽出する工程は、前記パターンの不良が発生し易い箇所を前記被検査位置として絞り込むことを特徴とする請求項に記載の検査方法。
  8. 前記プローブを選択する工程は、前記基板の表面側であって前記基板と離間する位置、および前記基板の裏面側であって前記基板と離間する位置に配置された前記複数のプローブから、一対のプローブを選択することを特徴とする請求項またはに記載の検査方法。
  9. 前記パターンの位置を測定する工程は、前記基板のアライメントマークを撮像し、得られた画像と前記パターンの設計データからの情報とを用いて前記パターンの設計値からの位置ずれ量を取得し、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって前記パターンの位置を決める工程であり、
    前記磁気センサを用い、前記被検査領域の走査をさせる工程は、前記パターンの設計データと前記位置ずれ量にしたがって前記被検査領域の補正を行い、前記磁気センサを用いて前記補正された被検査領域を走査させる工程であり、
    前記被検査領域の磁場を測定する工程は、前記補正された被検査領域の磁場を測定する工程であり、
    前記検査画像を作成する工程は、前記補正された被検査領域上を走査する前記磁気センサによって測定された磁場を分布化し、取得された磁場分布を所定単位で画像化して前記検査画像を作成する工程であることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の検査方法。
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