JP2773601B2 - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JP2773601B2
JP2773601B2 JP5141008A JP14100893A JP2773601B2 JP 2773601 B2 JP2773601 B2 JP 2773601B2 JP 5141008 A JP5141008 A JP 5141008A JP 14100893 A JP14100893 A JP 14100893A JP 2773601 B2 JP2773601 B2 JP 2773601B2
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/02Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
    • G10H1/06Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour
    • G10H1/12Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour by filtering complex waveforms
    • G10H1/125Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour by filtering complex waveforms using a digital filter
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H7/00Instruments in which the tones are synthesised from a data store, e.g. computer organs
    • G10H7/002Instruments in which the tones are synthesised from a data store, e.g. computer organs using a common processing for different operations or calculations, and a set of microinstructions (programme) to control the sequence thereof
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、音信号の処理に用い
て好適な信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子楽器や各種エフェクタに
おいては、楽音信号を処理するためのデジタルフィルタ
等の積和演算回路が用いられている。このデジタルフィ
ルタは、例えば二次のフィルタであり、機能ブロックを
用いて図示すると、図5に示すような構成になる。
【0003】図5において101〜107は乗算器であ
り、それぞれ供給された信号に係数ig,a1,a2,
a3,b1,b2およびogを乗算して出力する。10
8は加算器であり、乗算器102〜106の出力信号を
加算して出力する。また、109〜112は遅延回路で
あり、供給された信号を「1」クロック(「1」サンプ
リングクロック)だけ遅延させて出力する。
【0004】なお、図5に示すフィルタにあっては、上
記各係数a1,a2,a3等を適宜設定することによ
り、そのフィルタ特性を設定することが可能である。例
えば、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、帯域通過
フィルタ、帯域除去フィルタの如くである。
【0005】上記構成において、乗算器101に入力信
号Sinを供給すると、フィルタリングされた出力信号S
outが乗算器107から出力される。図5におけるデジ
タルフィルタを実現するためには、一般的には、DSP
(デジタル・シグナル・プロセッサ)が用いられる。こ
こで、図5の構成に対応するマイクロプログラムは、例
えば図6に示すように構成される。
【0006】一般的なパイプライン処理の特徴として、
一のステップを実行した後、その結果が得られる前に次
のステップの実行を開始することによって一連の処理を
高速化できることが知られている。しかし、このような
特徴を電子楽器等の演算装置において発揮することは、
以下の理由により困難であると考えられていた。まず、
図6に示すプログラム例を参照すると、ステップSP1
において入力信号Sinと係数igとが乗算されることに
よって変数Tempが求められ、ステップSP2におい
て変数Tempに係数a1が乗算される。
【0007】従って、ステップSP2を実行するために
は、その前提として、ステップSP1に係る処理が完全
に終了し変数Tempが求められていることが必要であ
り、ステップSP1の処理が完全に終了するまでステッ
プSP2を実行できないことになる。この点は、以下の
ステップSP3以降においても同様である。特に、ステ
ップSP1〜SP7においては乗算を行う必要があるた
め、一のステップの実行に要する時間が長いことが判
る。
【0008】このように、図6に示すプログラムは、演
算に必要な時間が多いために処理時間が長くならざるを
得ないが、少なくとも「1」系統の楽音信号を処理する
程度の場合には、特に支障は生じなかった。
【0009】ところで、近年、電子楽器の表現力を増加
するために、複数の音源を用いるとともに、これら音源
から出力された各楽音信号に対して各々異なったフィル
タリング処理を施すことが考えられている。このように
構成された電子楽器の概念図を図4に示す。図4におい
て、複数の音源50−1〜50−nから出力された楽音
信号はDSP200に供給され、各信号がフィルタ51
−1〜51−nによってフィルタリングされる。
【0010】次に、フィルタリングされた各楽音信号が
合成器52によって合成され、この合成楽音信号はデジ
タル/アナログ・コンバータ53を介してアナログ信号
に変換された後、サウンドシステム54を介して発音さ
れる。なお、図4に示すフィルタ51−1〜51−nを
別個のハードウエアとして設けることは、装置が大規模
になるため実現性に乏しく、一組の演算装置を時分割で
使用することが好適である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば上述
したようなフィルタ51−1〜51−nを、一組の演算
装置による時分割処理で実現しようとすると、以下のよ
うな問題が生じた。まず、図6に示すマイクロプログラ
ムにおいては、「1」系列の楽音信号をフィルタリング
処理するために合計「8」のステップから構成されてい
る。
【0012】従って、時分割多重によって、「n」系列
のフイルタリングを行おうとすると、「8n」ステップ
のマイクロプログラムを実行する必要がある。
【0013】すなわち、「n」系列の処理を時分割で実
行するためには、プログラムを格納するための記憶容量
を「n」倍にする必要があり、多大な記憶容量が要求さ
れるという問題があった。この発明は上述した事情に艦
がみてなされたものであり、プログラムメモリ容量を小
とすることができる信号処理装置を提供することを目的
としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、所定のアルゴリズムに従い
複数の波形サンプルに対して同一の演算処理を実行する
装置であって、前記所定のアルゴリズムに対応する複数
ステップの演算命令を記憶する第1の記憶手段と、前記
演算処理で用いられるものであって各波形サンプル毎に
異なる複数のパラメータを記憶する第2の記憶手段と、
第1のアドレス信号を前記第1の記憶手段に供給する第
1のアドレス指定手段と、第2のアドレス信号を前記第
2の記憶手段に供給する第2のアドレス指定手段と、前
記第1のアドレス信号を第1の周期で増分すると共に前
記第2のアドレス信号を該第1の周期より短い第2の周
期で増分するアドレス増分手段と、前記第2のアドレス
信号によって前記第2の記憶手段から読み出された各波
形サンプル毎に異なるパラメータを用いて、前記第1の
アドレス信号によって前記第1の記憶手段から読み出さ
れた演算命令を前記波形サンプルの各々に対して時分割
で実行する演算手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
【作用】上記構成によれば、演算手段によって、第1の
アドレス信号よりも短い周期で増分される第2のアドレ
ス信号によって第2の記憶手段から読み出された各波形
サンプル毎に異なるパラメータを用いて、第1のアドレ
ス信号によって第1の記憶手段から読み出された演算命
令が、波形サンプルの各々に対して時分割で実行され
る。
【0016】
【実施例】A.実施例の構成 実施例の全体構成 以下、図面を参照してこの発明の一実施例の電子楽器に
ついて説明する。図1において、201は鍵盤であり、
演奏者によって演奏される複数の鍵が設けられ、これら
鍵に対する操作情報が鍵盤インターフェース202、バ
ス212を介して出力される。この操作情報は、通常の
電子楽器のキーボードと同様に、押鍵を示すキーオンパ
ルスKON,離鍵を示すキーオフパルスKOFF,音高
を示すキーコードKCおよび押鍵の強さを示すタッチ情
報IT等から成る。
【0017】207は中央処理装置(CPU)であり、
読出し専用メモリ(ROM)206に設定された処理プ
ログラムに基づいて、他の構成要素を制御するように構
成されている。また、ROM206には、制御プログラ
ムの他に、処理において使用される各種のデータおよび
テーブル等も格納されている。次に、203は操作パネ
ルであり、種々のスイッチおよびディスプレイ等が設け
られており、パネルインターフェース204、CPUバ
ス212を介して、CPU207に対して種々のデータ
の入出力を行う。
【0018】205は読出し書込みメモリ(RAM)で
あり、CPU207の制御に基づいて、種々のデータの
読出し/書込みが行われる。次に、208は音源回路で
あり、CPU207からCPUバス212を介して音
高、エンベロープ、音色等を指令するデータを受信する
と、これらのデータに基づいて楽音信号を発生する。そ
して、音源回路208は周知の電子楽器の音源回路と同
様に複数の楽音発生チャンネルが設けられており、鍵盤
201で新たに鍵が押鍵される毎に、該鍵のチャンネル
割当てが行なわれ、複数の楽音信号を同時に発生するこ
とが可能になっている。
【0019】209はDSPであり、音源回路208か
ら供給された複数チャンネルの楽音信号にフィルタリン
グ処理を施し出力する。処理された楽音信号は、音像定
位装置210、サウンドシステム211を介して発音さ
れる。
【0020】DSP209の構成 次に、上記構成におけるDSP209の詳細を図2を参
照して説明する。なお、DSP209は、図5に示す回
路と等価なフィルタリング処理を、フィルタ係数と異な
らせて、「n」系列の楽音信号に施す装置である。
【0021】図2において、1はアドレス信号発生器で
あり、所定周期のクロック信号φに基づいて、図3(a)
〜(f),(h)に示す各信号を出力する。ここで、アドレ
ス信号Sad1は、「1」〜「8・n」(nは「2」以上
の自然数)の範囲で、クロック信号φの一周期毎に
「1」づつインクリメントされる鋸波状の信号である。
また、アドレス信号Sad2は、「0」〜「7」の範囲
で、クロック信号φの「n」周期毎にインクリメントさ
れる信号であり、図3(b)に示すようにアドレス信号S
ad1と同一の周期を有している。
【0022】また、アドレス信号Sad3は、「1」〜
「n」の範囲で、クロック信号φの一周期毎に「1」づ
つインクリメントされる鋸波状の信号である。また、ア
ドレス信号Sad4 は、「1」〜「n」の範囲で、クロッ
ク信号φの「8」周期毎に「1」づつインクリメントさ
れる信号である。また、入力データ書込み信号Win
は、アドレス信号Sad4 に同期して立上がる信号であ
る。
【0023】ここで、自然数nは、本実施例の演算装置
において処理可能なパイプライン数である。すなわち、
詳細は後述するが、本実施例においては、「n」系列の
楽音信号に対して図5に示す回路と等価なフィルタリン
グ処理を施すことが可能になっている。ここで、アドレ
ス信号Sad1の周期(クロック信号φの周期の「8・
n」倍)は、楽音信号をデジタル処理する際のサンプリ
ング周期に等しい。また、アドレス信号発生器1は、図
3(d)に示すように、一サンプリング周期毎に立上がり
のエッジを有するサンプリングクロック信号ΦDAC を出
力する。
【0024】次に、図2において、4は「8」ワードの
記憶容量を有するマイクロプログラムRAMであり、そ
の第「0」〜第「7」アドレスには、後述するマイクロ
プログラムが格納されている。41は読出制御回路であ
り、アドレス信号Sad2(「0」〜「7」)によって示
されたマイクロプログラムRAM4のアドレスをアクセ
スする。RAM4から読み出されたマイクロプログラム
コードは、各セレクタ、ゲート等に供給され、これら各
セレクタ、ゲート等の動作が制御される。なお、ここで
「1」ワードとは、例えば「16」ビットの如く、所定
数のビットを一単位としたものである。
【0025】次に、12a,12bはアドレスレジスタ
であり、アドレス信号Sad1に対応して下表1に示すア
ドレス信号Sadw,Sadrをそれぞれ記憶しており、アド
レス信号Sad1が供給されると、対応するアドレス信号
Sadw,Sadrをそれぞれ出力する。表1において、後述
する動作において意味をなさない部分は「−」を付し
た。また、表1の内容は、CPU207(図1参照)の
制御の下、バス212を介して適宜変更することが可能
になっている。
【0026】 次に、13は係数レジスタであり、アドレス信号Sad1
が供給されると、アドレス信号によって指定されたデー
タを出力する。また、係数レジスタ1 は、CPUバス
212を介して、電子楽器のメインCPU207(図1
参照)に接続されている。従って、CPUバス212を
介して、係数レジスタ13の内容を適宜変更することが
可能である。
【0027】この係数レジスタ13には、フィルタリン
グ特性を決定するためのパラメータ、すなわち図5の回
路における係数ig,a1,a2,a3,b1,b2お
よびogが、系列数「n」組だけ格納されている。以
下、本明細書においては、各系列「1」〜「n」に係る
パラメータを、例えばig[1],ig[2],……ig
[n]のように、配列によって表現する。係数レジスタ1
3のアドレス「1」〜「8n」には、下表2の順序で各
パラメータが格納されている。
【0028】
【0029】次に、5は遅延メモリであり、「0」〜
「6n−1」のアドレスを有するデュアルポートRAM
によって構成されている。すなわち、遅延メモリ5は、
アドレス線およびデータ線を2組づつ有しており、書込
みと同時に読出しを行うことが可能になっている。ここ
で、同一アドレスについて書込みと読出しとを同時に実
行した場合、書込みが優先され、読出しは書込みが終了
した後に行われる。従って、この場合において、読み出
されたデータは、直前に書込まれたデータに等しくな
る。
【0030】遅延メモリ5に対して書込み、読出しを行
う旨のコマンドは、マイクロプログラムRAM4から出
力される。すなわち、マイクロプログラムRAM4の出
力データのうち、所定のビットが読出し命令Rとして、
遅延メモリ5に供給される。また、マイクロプログラム
RAM4の出力のうち、他のビットが書込み命令Wとし
て、遅延回路6bを介して遅延メモリ5に供給される。
なお、図2に示す他の構成要素も、マイクロプログラム
RAM4の出力のうち各々対応するビットに基づいて同
様に制御される。
【0031】7はセレクタであり、マイクロプログラム
RAM4から読み出されたコマンドに基づいて、入力端
a,b,cに供給されたデータのうち何れか一つを選択
して出力する。22は乗算器であり、セレクタ7から出
力されたデータと係数レジスタ13から出力されたデー
タとを乗算し、乗算結果を出力する。乗算器22はパイ
プライン式の乗算器であり、先に入力されたデータにつ
いての乗算が完了する前に、次々とデータを入力するこ
とが可能になっている。ここで、乗算器22は、データ
が入力された後、その乗算結果を得るまでに「m」クロ
ックを必要とする。また、23はパイプライン式の加算
器であり、乗算器22の出力データと、遅延回路6dの
出力データとを加算し、その結果を出力する。加算器2
3は、データが入力された後、その加算結果を得るまで
に「k」クロックを必要とする。
【0032】次に、11はアドレスカウンタであり、サ
ンプリングクロック信号ΦDAC に同期してアドレス信号
Sads を出力するものである。ここで、アドレス信号S
adsは、図3(h)に示すように、「6n−1」〜「0」
の範囲でサンプリングクロック信号ΦDAC が立上がる度
に「1」づつデクリメントされる信号であり、アドレス
信号Sads が「0」の場合にさらにサンプリングクロッ
ク信号ΦDAC が立上がると、アドレス信号Sads は「6
n−1」になる。従って、アドレス信号Sadsの周期
は、サンプリング周期の「6n」倍である。
【0033】次に、10a,10bは加算器であり、そ
れぞれアドレス信号Sadw,Sadrにアドレス信号Sads
を加算して出力する。加算器10bにおける加算結果
は、読出しアドレスRAとして遅延メモリ5に供給され
る。一方、加算器10aにおける加算結果は、遅延回路
6aを介して、書込みアドレスWAとして遅延メモリ5
に供給される。ここで、書込みアドレスWAまたは読出
しアドレスRAが「6n−1」を超える場合は、遅延メ
モリ5においては、これらアドレスWA,RAを「6
n」で除算した余と同一のアドレスがアクセスされる。
【0034】遅延回路6a,6bは、それぞれ「m+
k」段のシフトレジスタから構成されており、入力信号
をクロック信号φに同期して一段づつシフトし、あふれ
出た信号を出力する。従って、遅延回路6a,6bにお
ける遅延時間は、乗算器22および加算器23における
演算の所要時間と等しい。
【0035】ここで、マイクロプログラムRAM4から
遅延メモリ5の読出しコマンドが出力された場合を想定
すると、直ちに読出しアドレスRAに基づいて遅延メモ
リ5が読み出され、読み出されたデータがセレクタ7に
供給されることが判る。一方、マイクロプログラムRA
M4から遅延メモリ5の書込みコマンドが出力された場
合には、このコマンドが遅延回路6bを介して「m+
k」クロックだけ遅延されるとともに、書込みアドレス
WAが遅延回路6aを介して同一時間遅延されるから、
「m+k」クロック後に遅延メモリ5に対する書込み動
作が行われる。ここで、遅延メモリ5に書込まれる内容
は、加算器23から出力される加算結果である。
【0036】次に、8は、「n」ワードの記憶容量を有
するレジスタであり、遅延メモリ5と同様のデュアルポ
ートRAMによって構成されている。レジスタ8の入力
端には、音源回路208によって、「n」系列の入力信
号(楽音データ)Sin[k](但しk=1,2,・・・n)が
図3(g)に示すタイミングで時分割にて供給される。こ
の入力信号は、入力データ書込み信号Win によって指
定されたタイミングにおいて、アドレス信号Sad4 によ
って指定されたアドレスに書込まれる。
【0037】14は「n」ワードの記憶容量を有するテ
ンポラリメモリであり、マイクロプログラムRAM4か
ら出力された制御信号と、アドレス信号Sad3 とに基づ
いて、加算器23から出力された演算結果を一時的に格
納する。21はゲート回路であり、マイクロプログラム
RAM4から出力される制御信号に基づいてオン/オフ
される。ゲート回路21は、オン状態に設定されると、
テンポラリメモリ14から出力されたデータを遅延回路
6dに供給する一方、オフ状態に設定されると、データ
「0」を遅延回路6dに供給する。
【0038】16は「n」ワードの記憶容量を有する出
力レジスタであり、マイクロプログラムRAM4から出
力された制御信号とアドレス信号Sad3 とに基づいて、
テンポラリメモリ14から出力されたデータを記憶す
る。テンポラリメモリ14および出力レジスタ16は、
遅延メモリ5と同様のデュアルポートRAMによって構
成されている。また、出力レジスタ16に記憶されたデ
ータは、後段の音像定位装置210(図1参照)によっ
て適宜読出し可能になっている。また、6c,6eは遅
延回路であり、それぞれマイクロプログラムRAM4か
ら供給された制御信号およびアドレス信号Sad3 を「m
+k」クロックだけ遅延させ、テンポラリメモリ14に
供給する。
【0039】B.実施例の動作 次に、本実施例の動作を説明する。まず、CPU207
(図1参照)の制御によって、マイクロプログラムRA
M4のアドレス「0」〜「7」に、次頁表3に示すプロ
グラムが書込まれる。
【0040】
【0041】アドレス信号Sad1が「1」の場合におけ
る動作 次に、図3(a)において、時刻t0から「1」サンプリ
ング周期が経過するまでの動作を順次説明する。まず、
時刻がt0になると、アドレス信号Sad1が「1」に設定
されるとともにアドレス信号Sad2が「0」に設定され
る。ここで、表2を参照すると、アドレス信号Sad1が
「1」である場合には、係数ig[1]が係数レジスタ1
3から読出されることが判る。また、表3を参照する
と、アドレス信号Sad2が「0」である場合には、命令
「SEL b」により、セレクタ7において入力端bが選択
されるとともに、命令「G off」により、ゲート回路2
1がオフ状態に設定される。
【0042】また、命令「INR」により、レジスタ8か
ら楽音データが読み出される。このとき、レジスタ8に
供給されるアドレス信号Sad3 は「1」であるから、デ
ータSin[1]がセレクタ7を介して乗算器22に供給さ
れる。従って、乗算器22においては、係数ig[1]と
データSin[1]との乗算が開始される。一方、命令「Gof
f」により、ゲート回路21がオフ状態に設定されるか
ら、ゲート回路21から遅延回路6dに「0」信号が入
力される。また、命令「TR」および「ZW」により、遅延
回路6aおよび6cにそれぞれ書込み指示を表わす
“1”信号が供給される。
【0043】また、表1によれば、アドレス信号Sad1
が「1」のとき、アドレス信号Sadw は「0」である。
ここで、図3(h)に示すように、この時点におけるアド
レス信号Sads が「6n−1」であるとすると、両者の
加算結果「6n−1」が加算器10aから遅延回路6b
に供給される。また、遅延回路6eには、アドレス信号
Sad3 が供給される。
【0044】アドレス信号Sad1が「2」〜「n」の場
合における動作 次に、アドレス信号Sad1が「2」〜「n」に順次イン
クリメントされ係数レジスタ13がアクセスされると、
表2によれば、係数ig[2]〜ig[n]が順次読み出さ
れ、乗算器22に供給される。また、アドレス信号Sad
3 も「2」〜「n」に順次インクリメントされるから、
レジスタ8においては、データSin[2]〜Sin[n]が順次
読み出され、セレクタ7に供給される。さらに、アドレ
ス信号Sad3 は引続き遅延回路6eにも供給される。
【0045】一方、アドレス信号Sad2は、この期間に
おいては「0」のまま固定される。従って、この期間に
おいては、引続きセレクタ7において入力端bが選択さ
れるとともに、ゲート回路21がオフ状態に設定され
る。従って、乗算器22においては、ig[2]×Sin
[2],ig[2]×Sin[2],・・・・,ig[n]×Sin[n]が順
次演算され、遅延回路6dに対しては「0」信号が引続
き入力される。
【0046】また、表1によれば、アドレス信号Sad1
が「2」〜「n」に順次インクリメントされると、アド
レス信号Sadw が「6」,「12」,……,「6(n−
1)」と変化するから、遅延回路6aには、「(6n−
1)+6」,「(6n−1)+12」,……,「(6n
−1)+6(n−1)」が順次供給される。但し、この
場合においてアドレス信号Sadw は「6n」よりも大と
なるから、後にアドレス信号Sadw が遅延メモリ5に供
給された場合に読み出されるアドレスは、アドレスアド
レス信号Sadw を「6n」で除算した余、すなわち
「5」,「11」,「17」,……,「6n−1」にな
る。
【0047】ところで、先にアドレス信号Sad1が
「1」に設定された時点で、乗算器22において「ig
[1]×Sin[1]」の演算が開始されるとともに、遅延回路
6dに「0」信号が入力された。乗算器22における乗
算「ig[1]×Sin[1]」は、この時点から「m」クロッ
ク経過した後に完了し、乗算結果が加算器23に供給さ
れる。これと同時に、遅延回路6dに入力され「m」ク
ロック遅延された「0」信号が加算器23に供給され
る。
【0048】さらに時間が「k」クロックが経過する
と、加算器23から演算結果「ig[1]×Sin[1]+0」
(=ig[1]×Sin[1])が出力される。この演算結果
は、テンポラリメモリ14および遅延メモリ5に供給さ
れる。この時点において、先に遅延回路6a,6cに入
力された“1”信号がそれぞれ遅延メモリ5およびテン
ポラリメモリ14に入力されるから、これらの回路にお
いてデータの書込みが可能になる。
【0049】また、遅延回路6bおよび6eからは、ア
ドレス信号Sad1 が「1」のときにこれらの回路に入力
されたアドレス信号がそれぞれ出力される。すなわち、
遅延回路6aからアドレス信号「6n−1」が出力され
るから、遅延メモリ5のアドレス「6n−1」に演算結
果「0+ig[1]×Sin[1]」が記憶される。また、テン
ポラリメモリ14のアドレス「1」に、同演算結果が記
憶される。
【0050】これと同様に、アドレス信号Sad1が
「2」〜「n」の期間内に乗算器22およびゲート回路
21に供給されたデータに基づいて、加算器23から引
続いて演算結果「ig[2]×Sin[2]」,「ig[3]×Si
n[3]」,……「ig[n]×Sin[n]」が順次出力される。
そして、これらのデータは、テンポラリメモリ14のア
ドレス「2」,「3」,……,「n」および遅延メモリ
5のアドレス「5」,「11」,「17」,……,「6
n−1」に順次格納される。
【0051】アドレス信号Sad1が「n+1」の場合に
おける動作 アドレス信号Sad1が「n+1」になると、アドレス信
号Sad2が「1」に設定される(図3(b)参照)。従っ
て、マイクロプログラムRAM4のアドレス「1」(表
3参照)がアクセスされ、セレクタ7において入力端a
が選択され、ゲート回路21が引続きオフ状態に設定さ
れる。ここで、テンポラリメモリ14につしては、命令
「TW」と命令「TR」が存在するが、命令「TW」に基づく
“1”信号は、上述したように、遅延回路6cを介して
後にテンポラリメモリ14に供給される。一方、命令
「TR」は、読出し命令なので直接テンポラリメモリ14
に供給される。
【0052】この時点において、テンポラリメモリ14
にはアドレス信号Sad3 が読出しアドレスとして供給さ
れる。この時点におけるアドレス信号Sad3 は「1」で
あるから、テンポラリメモリ14のアドレス「1」のデ
ータ、すなわち先に求められた演算結果「0+ig[1]
×Sin[1]」が読み出され、読み出されたデータがセレ
クタ7の入力端aを介して、乗算器22に供給される。
【0053】かかる動作を可能ならしめるためには、乗
算器22および加算器23の所要クロック数が「n≧k
+m」という条件を満足することが必要である。まず、
「n>k+m」の条件が満足されていれば、アドレス信
号Sad1が「n+1」になる前にテンポラリメモリ14
に演算結果「0+ig[1]×Sin[1]」を格納することが
可能になる。一方、「n=k+m」の場合には、遅延回
路6cおよび6cの出力データに基づいてテンポラリメ
モリ14への書込みが指示されると同時にマイクロプロ
グラムRAM4の出力データおよびアドレス信号Sad3
に基づいてテンポラリメモリ14からのデータ読出しが
指示されることになる。
【0054】この場合、上述したように、データ書込み
が優先される。従って、該演算結果はテンポラリメモリ
14に書込まれるとともに、直ちに読み出されセレクタ
7を介して乗算器22に供給される。以下、レジスタ1
4におけるアドレス「1」〜「n」の内容を、それぞれ
変数Temp[1],Temp[2],・・・・Temp[n]と表
現する。一方、表2によれば、アドレス信号Sad1 が
「n+1」の場合、係数a1[1]が係数レジスタ13か
ら読み出され、乗算器22に供給される。従って、演算
「Temp[1]×a1[1]」が、乗算器22において開始
される。また、ゲート回路21がオフ状態に設定される
から、遅延回路24には「0」信号が供給される。
【0055】アドレス信号Sad1が「n+2」〜「2
n」の場合における動作 次に、アドレス信号Sad1が「n+2」〜「2n」に順
次インクリメントされると、変数Temp[2]〜変数T
emp[n]、すなわち演算結果「0+ig[2]×Sin
[2]」〜「0+ig[n]×Sin[n]」がテンポラリメモリ
14から順次読み出される。そして、この期間内におい
ては、アドレス信号Sad2は「1」に保持されたままで
あるから、上述したのと同様の動作が実行される。
【0056】すなわち、変数Temp[2]〜Temp[n]
が、順次セレクタ7を介して乗算器22に供給され、係
数a1[2]〜a1[n]が順次係数レジスタ13から読み出
され乗算器22に供給される。従って、乗算器22にお
いては、「Temp[2]×a1[2]」〜「Temp[n]×
a1[n]」の演算が、順次開始される。演算が開始され
た後、「m+k」クロックが経過すると、加算器23か
ら上記演算結果が出力され、遅延回路6cを介して書込
みを指令する“1”信号が出力され、遅延回路6eを介
して遅延されたアドレス信号Sad3 が出力される。従っ
て、テンポラリメモリ14においては、新たな演算結果
に基づいて、変数Temp[1]〜変数Temp[n]が更新
される。
【0057】アドレス信号Sad1が「2n+1」の場合
における動作 アドレス信号Sad1が「2n+1」になると、アドレス
信号Sad2が「2」に設定される(図3(b)参照)。従
って、マイクロプログラムRAM4のアドレス「2」
(表2参照)がアクセスされ、命令「ZR」が実行される
と、遅延メモリ5からデータが読み出される。この時点
における読出しアドレスRAは、アドレス信号Sads と
アドレス信号Sadr との合計に等しい。図3(h)を参照
すると、アドレス信号Sads は「6n−1」であり、表
1を参照すると、アドレス信号Sadrは「1」であるか
ら、両者の合計は「6n」になる。但し、この場合、読
出しアドレスRAが「6n−1」を超えるから、遅延メ
モリ5においては、読出しアドレスRAを「6n」で除
算した余、すなわちアドレス「0」がアクセスされるこ
とになる。
【0058】ここで、遅延メモリ5のアドレス「0」に
は、「1」サンプリング周期前のデータSin[1]に対す
る演算結果「ig[1]×Sin[1]」が格納されている。す
なわち、図5に対応して表記すれば、データZi1[1]が
格納されている。この理由を説明しておく。まず、上述
したように、現在のサンプリング周期内においては、ア
ドレス信号Sad1 が「1」の時点で遅延回路6aに入力
される書込みアドレスWAは「6n−1」、すなわちア
ドレス信号Sads 「6n−1」とアドレス信号Sadw
「0」(表1参照)との合計である。
【0059】一方、「1」サンプリング周期前において
も同様の動作が行われるが、この場合においてはアドレ
ス信号Sads が「0」である(図3(h)参照)。従っ
て、「1」サンプリング周期前にあっては、遅延回路6
aに供給される書込みアドレスWAは「0+0=0」に
なり、遅延メモリ5のアドレス「0」に演算結果「ig
[1]×Sin[1]」が格納されることが判る。
【0060】さて、遅延メモリ5から出力されたデータ
Zi1[1]は、セレクタ7の入力端cに供給されるが、こ
こで命令「SEL c」が実行されているため、該演算結果
はセレクタ7を介して乗算器22に供給される。一方、
アドレス信号Sad1 (=「2n+1」)に基づいて、係
数レジスタ13から係数a2[1]が読み出され、乗算器
22に供給される。従って、乗算器22においては、
「Zi1[1]×a2[1]」の演算が開始される。
【0061】また、表3によれば、アドレス信号Sad2
が「2」のとき、命令「TR」が実行され、テンポラリメ
モリ14からデータが読み出される。このテンポラリメ
モリ14における読出しアドレスは、アドレス信号Sad
3、すなわち「1」である。また、これと同時に、命令
「G on」が実行される。従って、変数Temp[1]、す
なわち「ig[1]×Sin[1]」がテンポラリメモリ14か
ら出力され、出力されたデータがゲート回路21を介し
て遅延回路6dに供給される。また、これと同時に、命
令「TW」に基づく“1”信号が遅延回路6cに供給さ
れ、アドレス信号Sad3 が遅延回路6eに供給される。
【0062】その後、「m」クロックが経過すると乗算
器22から乗算結果「Zi1[1]×a2[1]」が出力され、
遅延回路6dから変数Temp[1]が出力される。さら
に、「k」クロックが経過すると、加算器23より演算
結果「Zi1[1]×a2[1]+Temp[1]」が出力され、
テンポラリメモリ14に変数Temp[1]として更新さ
れて記憶される。
【0063】アドレス信号Sad1が「2n+2」〜「3
n」の場合における動作 次に、アドレス信号Sad1が「2n+1」〜「3n」に
順次インクリメントされると、アドレス信号Sadr が
「7」,「13」,……「6n−5」に設定され、遅延
メモリ5におけるアドレス「6」,「12」,……「6
n−4」が順次アクセスされ、データZi1[2],Zi1[3],
……,Zi1[n]がセレクタ7を介して順次乗算器22に
供給される。また、係数レジスタ13からは、係数a2
[2],a2[3],……,a2[n]が順次読み出され、テン
ポラリメモリ14からゲート回路21を介して遅延回路
6dに変数Temp[2]〜変数Temp[n]が順次供給さ
れる。従って、「m+k」クロックが経過すると、変数
Temp[2]〜変数Temp[n]が、演算結果「Zi1[2]
×a2[2]+Temp[2]」「Zi1[n]×a2[n]+Tem
p[n]」によって順次更新される。
【0064】アドレス信号Sad1が「3n+1」〜「4
n」の場合における動作 アドレス信号Sad1が「3n+1」になると、アドレス
信号Sad2が「3」に設定される(図3(b)参照)。こ
の場合、マイクロプログラムRAM4から出力される制
御信号は、アドレス信号Sad1が「2n+1」〜「3
n」の場合の制御信号と同様である。
【0065】但し、係数レジスタ13から読み出される
データは係数a3[1]〜a3[n]であり、アドレス信号S
adr は「2」,「8」,「14」,……「6n−4」に
設定される。加算器10bにおいては、アドレス信号S
adr とアドレス信号Sads (=「6n−1」)が加算さ
れ、この結果、遅延メモリ5におけるアドレス「1」,
「7」,……,「6n−5」が読出しアドレス信号とし
て供給される。これらのアドレスは、「2」サンプリン
グ周期前における「ig[1]×Sin[1]」〜「ig[n]×
Sin[n]」、すなわち、図5に対応して表記すれば、デ
ータZi2[1]〜Zi2[n]が格納されている。従って、「m
+k」クロックが経過すると、変数Temp[1]〜変数
Temp[n]が、演算結果「Zi2[1]×a3[1]+Tem
p[1]」〜「Zi2[n]×a3[n]+Temp[n]」によって
順次更新され、テンポラリメモリ14に記憶される。
【0066】アドレス信号Sad1が「4n+1」〜「5
n」の場合における動作 アドレス信号Sad1が「4n+1」〜「5n」の場合
は、アドレス信号Sad2が「4」に設定される。この場
合、マイクロプログラムRAM4から出力される制御信
号は、アドレス信号Sad1が「2n+1」〜「3n」の
場合の制御信号と同様である。
【0067】但し、係数レジスタ13から読み出される
データは係数b1[1]〜b1[n]であり、アドレス信号S
adr は「4」,「10」,「16」,……「6n−2」
に設定される。そして、加算器10bにおいては、アド
レス信号Sadr とアドレス信号Sads (=「6n−
1」)が加算され、遅延メモリ5におけるアドレス
「3」,「9」,……,「6n−3」がアクセスされ
る。これらのアドレスには、データZo1[1]〜Zo1[n]が
格納されている(なお、その理由は後述する)。従っ
て、「m+k」クロックが経過すると、変数Temp
[1]〜変数Temp[n]が、演算結果「Zo1[1]×b1[1]
+Temp[1]」〜「Zo1[n]×b1[n]+Temp[n]」
によって順次更新される。
【0068】アドレス信号Sad1が「5n+1」〜「6
n」の場合における動作 アドレス信号Sad1が「5n+1」〜「6n」の場合
は、アドレス信号Sad2が「5」に設定される。この場
合、マイクロプログラムRAM4から出力される制御信
号は、命令「ZW」を含む点を除けば、アドレス信号Sad
1が「2n+1」〜「3n」の場合の制御信号と同様で
ある。
【0069】ここで、係数レジスタ13から読み出され
るデータは係数b2[1]〜b2[n]であり、アドレス信号
Sadr は「5」,「11」,「17」,……,「6n−
1」に設定される。そして、加算器10bにおいては、
アドレス信号Sadr とアドレス信号Sads (=「6n−
1」)が加算され、遅延メモリ5におけるアドレス
「4」,「10」,……,「6n−2」がアクセスされ
る。これらのアドレスには、データZo2[1]〜Zo2[n]が
格納されている(なお、その理由は後述する)。
【0070】従って、「m+k」クロックが経過する
と、変数Temp[1]〜変数Temp[n]が、演算結果
「Zo2[1]×b2[1]+Temp[1]」〜「Zo2[n]×b2
[n]+Temp[n]」によって順次更新され、テンポラリ
メモリ14に記憶される。
【0071】ところで、マイクロプログラムRAM4の
アドレス「5」には、命令「ZW」が含まれているから、
遅延回路6aを介して、「m+k」クロック経過後に遅
延メモリ5に“1”信号が供給される。従って、上記演
算結果「Zo2[1]×b2[1]+Temp[1]」〜「Zo2[n]
×b2[n]+Temp[n]」が遅延メモリ5に順次書き込
まれる。ここで、アドレス信号Sads は「6n−1」で
あり、表1を参照すると、アドレス信号Sadw は
「3」,「9」,「15」,……,「6n−3」に設定
されるから、遅延メモリ5における書込みアドレスWA
は、「2」,「8」,「14」,……,「6n−4」に
設定される。
【0072】ここで、「1」サンプリング周期前の状態
を想定すると、アドレス信号Sadsは「0」であったか
ら、書込みアドレスWAは「3」,「9」,「15」,
……,「6n−3」であった。また、「2」サンプリン
グ周期前においては、アドレス信号Sads は「1」であ
ったから、書込みアドレスWAは「4」,「10」,…
…,「6n−2」であった。従って、上述したように、
遅延メモリ5のアドレス「3」,「9」,「15」,…
…,「6n−3」を読み出すことによってデータZo1
[1]〜Zo1[n]が得られ、「4」,「10」,……,「6
n−2」を読み出すことによってデータZo2[1]〜Zo2
[n]が得られることが判る。
【0073】アドレス信号Sad1が「6n+1」〜「7
n」の場合における動作 アドレス信号Sad1が「6n+1」〜「7n」の場合
は、アドレス信号Sad2が「6」に設定される。この場
合、表3によれば、命令「TR」、「SEL a」が実行され
ることにより、テンポラリメモリ14から変数Temp
[1]〜Temp[n]が読み出され、セレクタ7を介して乗
算器22に供給される。また、命令「G off」が実行さ
れることにより、遅延回路6dには「0」が供給され、
命令「TW」に基づいて遅延回路6cに“1”信号が供給
される。また、表2によれば、係数レジスタ13から係
数og[1]〜og[n]が読み出される。従って、「m+
k」クロックが経過すると、加算器23から演算結果
「Zo2[1]×b2[1]+Temp[1]」〜「Zo2[n]×b2
[n]+Temp[n]」がテンポラリメモリ14に順次書き
込まれる。
【0074】アドレス信号Sad1が「7n+1」〜「8
n」の場合における動作 アドレス信号Sad1が「7n+1」〜「8n」の場合
は、アドレス信号Sad2が「7」に設定される。この場
合、命令「TR」および命令「OW」が実行され、アドレス
信号Sad3 がテンポラリメモリ14と出力レジスタ16
とに供給されるから、変数Temp[1]〜Temp[n]が
出力レジスタ16に転送される。そして、出力レジスタ
16の内容は、音像定位装置210(図1参照)によっ
て適宜読み出される。
【0075】次のサンプリング周期における動作 次のサンプリング周期においては、アドレス信号Sads
が「6n−2」にデクリメントされ、上述したのと同様
の動作が行われる。但し、この場合においては、アドレ
ス信号Sads が「6n−2」に設定されることにより、
先に遅延メモリ5のアドレス「5」,「11」,「1
7」,……,「6n−1」に格納された演算結果「ig
[1]×Sin[1]」,「ig[2]×Sin[2]」,……,「ig
[n]×Sin[n]」は、各々データZi1[1]〜Zi1[n]とみな
される。
【0076】同様に、アドレス「2」,「8」,「1
4」,……,「6n−4」に格納された演算結果「Zo2
[1]×b2[1]+Temp[1]」〜「Zo2[n]×b2[n]+
Temp[n]」は、データZo1[1]〜Zo1[n]とみなさ
れ、前のサンプリング周期におけるデータZo1[1]〜Zo
1[n]はデータZo2[1]〜Zo2[n]とみなされ、前のサンプ
リング周期におけるデータZi1[1]〜Zi1[n]はデータZ
i2[1]〜Zi2[n]とみなされる。
【0077】このように、本実施例においては、サンプ
リング周期毎にアドレス信号Sadsがデクリメントされ
加算器10a,10bに供給されるから、遅延メモリ5
に記憶されたデータをシフトするのと同様の処理が行わ
れる。以下、同様にして、多数のサンプリング周期が繰
返され、「n」系列の楽音信号のフィルタリング処理が
繰返される。
【0078】このように、本実施例の電子楽器によれ
ば、パイプライン処理を有効に活用することによって高
速かつ多量の信号を処理することができ、さらに、マイ
クロプログラムRAM4において同一のアドレスをアク
セスしながら複数種類の処理を行うことができるから、
マイクロプログラムRAM4の記憶容量をきわめて小と
することが可能である。また、低速、安価な演算手段を
用いても大量の処理を行うことができる。さらに、テン
ポラリメモリ、遅延メモリ等への書き込み指示を演算器
の速度にあわせて遅延させるようにしたため、演算命令
と同じステップに、その演算結果を記憶させるための書
き込み命令を含ませることができ、プログラムの作成し
やすさが向上するという効果が得られる。
【0079】なお、本実施例では、マイクロプログラム
による演算アルゴリズムとして、フィルタ演算を実行す
るようにしたが、演算アルゴリズムはフィルタ演算に限
るものではなく、例えば、リバーブ、コーラス、フラン
ジャーなどの効果付与の演算アルゴリズムを実行するよ
うにしてもよい。また、音源における楽音形成のための
演算アルゴリズムを実行することも可能である。加算器
23の処理速度は、実際は1クロックも要しないが、上
記説明ではKクロックの処理速度をもたせた。この点
は、加算器の処理速度に合わせて設定すればよい。ま
た、本実施例では、複数の楽音信号に対して異なる特性
のフィルタ演算を行うようにしたが、これに限らず、一
つの楽音信号に対して異なる特性のフィルタ演算を直列
的に行うようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の信号処
理装置によれば、複数波形サンプルに対して同一の演算
命令を時分割で行うとともに、その演算処理で用いるパ
ラメータを各波形サンプル毎に異ならせているので、所
定のアルゴリズムに対応する演算命令を複数の波形サン
プルで共用することにより演算命令を記憶するための記
憶容量を小さくすることができるとともに、演算手段を
低速の素子で構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の電子楽器のブロック図である。
【図2】 一実施例の要部のブロック図である。
【図3】 一実施例の各部の波形図である。
【図4】 従来の複数音源楽器のブロック図である。
【図5】 従来の電子楽器におけるフィルタのブロック
図である。
【図6】 フィルタをシミュレートするマイクロプログ
ラムのプログラムリストである。
【符号の説明】
1 アドレス信号発生器(演算命令アドレス指定手段、
パラメータアドレス指定手段),4 マイクロプログラ
ムRAM(演算命令記憶手段),13 係数レジスタ
(パラメータ記憶手段),22 乗算器(演算手段)
23 加算器(演算手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G10H 7/00 531 (56)参考文献 特開 昭58−200296(JP,A) 特開 昭58−199393(JP,A) 特開 平5−134671(JP,A) 特開 平5−94186(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のアルゴリズムに従い複数の波形サ
    ンプルに対して同一の演算処理を実行する装置であっ
    て、 前記所定のアルゴリズムに対応する複数ステップの 演算
    命令を記憶する第1の記憶手段と、前記演算処理で用いられるものであって各波形サンプル
    毎に異なる複数のパラメータを記憶する第2の記憶手段
    と、 第1の アドレス信号を前記第1の記憶手段に供給する
    1のアドレス指定手段と、第2のアドレス信号を前記第2の記憶手段に供給する第
    2のアドレス指定手段と、 前記第1のアドレス信号を第1の周期で増分すると共に
    前記第2のアドレス信号を該第1の周期より短い第2の
    周期で増分するアドレス増分手段と、 前記第2のアドレス信号によって前記第2の記憶手段か
    ら読み出された各波形サンプル毎に異なるパラメータを
    用いて、前記第1のアドレス信号によって前記第1の記
    憶手段から読み出された演算命令を前記波形サンプルの
    各々に対して時分割で 実行する演算手段とを具備するこ
    とを特徴とする信号処理装置。
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