JPH0310959B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0310959B2
JPH0310959B2 JP57084235A JP8423582A JPH0310959B2 JP H0310959 B2 JPH0310959 B2 JP H0310959B2 JP 57084235 A JP57084235 A JP 57084235A JP 8423582 A JP8423582 A JP 8423582A JP H0310959 B2 JPH0310959 B2 JP H0310959B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
envelope
data
address
sample
register
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP57084235A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58200297A (ja
Inventor
Kinji Kawamoto
Kazuhiro Murase
Tetsuhiko Kaneaki
Masataka Nikaido
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP57084235A priority Critical patent/JPS58200297A/ja
Publication of JPS58200297A publication Critical patent/JPS58200297A/ja
Publication of JPH0310959B2 publication Critical patent/JPH0310959B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電子楽器に用いる楽音信号の種々の
包絡線信号をデイジタルデータとして生成する包
絡線信号発生装置に関し、特に、少量のデータで
広範な形状の信号が発生できるようにしたもので
ある。
第1図は、本発明の周波数制御装置を採用した
電子楽器のブロツク図である。1は鍵盤部、2は
音色タブレツトスイツチやビブラート効果のオン
オフスイツチ、ビブラート効果の深さを設定する
ボリユームなどにより構成される操作部、3は中
央処理装置(CPU)で、コンピユータなどに用
いられているものと同様なもの、4は読み書き可
能な記憶装置(ランダムアクセスメモリ、通常
RAMと呼ぶ)、5はCPU3の動作を決定するプ
ログラムが格納された読み出し専用記憶装置(リ
ードオンリーメモリ、通常ROMと呼ぶ)、7は
音色の合成するためのパラメータのうちエンベロ
ープパラメータを記憶しているROM、6は音色
の合成を行なうためのパラメータのうち周波数に
関するデータを記憶しているROMである。8は
本発明の周波数制御装置、9は特願昭56−165189
号のような正弦波発生器、10は包絡線信号発生
器、11は、正弦波と包絡線信号を表わすエンベ
ロープデータを掛け合わせる掛算器、12は時分
割多重化されている掛算結果のうち、所定のもの
と加え合わせたり、時分割多重の順序と入れかえ
るタイムスロツト制御装置、13は時分割多重化
された位相変調器、14はデイジタルアナログ変
換器、15,16は空気音響変換器である。
鍵盤部1、操作部2,CPU3,RAM4,
ROM5,ROM6,ROM7、周波数制御装置
8、包絡線信号発生器10は、データバス、アド
レスバスおよびコントロール線で結合されてい
る。このようにデータバスとアドレスバスとコン
トロール線とで結合する方法そのものは、ミニコ
ンピユータやマイクロコンピユータを中心とした
構成方法として公知のものである。データバスと
しては8〜16本位用いられ、このバス線上をデー
タが一方向でなく双方向に時分割的に送受信され
る。アドレスバスも複数本たとえば16本用意さ
れ、通常はCPU3がアドレスコードを出力し、
他の部分がアドレスコードを受け取る。コントロ
ール線は、通常、メモリ・リクエスト線、
I/Oリクエスト線、リード線、ライ
ト線などが用いられる。
は、メモリを読み書きすることを示し、
IORQは入出力装置I/Oの内容を取り出しする
ことを示し、はメモリやI/Oからデータを
読み出すタイミングを示し、はメモリやI/
Oにデータを書き込むタイミングを示す。このよ
うなコントロール線を用いたものとしては、サイ
ログ社のマイクロプロセツサZ80があげられ
る。
つぎに第1図の電子楽器の動作について述べ
る。鍵盤部1は、複数の鍵スイツチを複数の群に
分けて、群内の鍵スイツチのON−OFF状態を一
括してデータバスに送ることができるように構成
される。たとえば、5オクターブの鍵盤の場合61
鍵を6鍵(半オクターブ)ずつの10群と1鍵のみ
の1群の11群に分け、各群にアドレスコードを1
つずつ割りつける。アドレスラインに、上記各群
のうちの1つを示すアドレスコードが到来し、
IORQとが印加されると、鍵盤部1はそのア
ドレスコードを解読して、対応する群内のキース
イツチのON−OFFを示す6ビツトまたは1ビツ
トのデータをデータバスに出力する。これらは、
デコーダ、バスドライバおよび若干のゲート回路
を用いて構成することができる。操作部2のう
ち、タブレツトスイツチについては、鍵盤部1と
同様の構成をとることができる。ボリユームの設
定状態については、ボリユームの出力する電圧を
アナログデイジタル変換器によりデイジタルコー
ドに変換し、これを、アドレスコードとコントロ
ール線とにより読み出すようにする。
CPU3はその内部にあるプログラムカウンタ
のコードに対応するROM5のアドレスから命令
コードを読み取り、これを解読して、算術演算、
論理演算、データの読み込みと書き込み、プログ
ラムカウンタの内容の変更による命令のジヤンプ
などの作業を行なう。これらの作業の手順は
ROM5に書き込まれている。まずCPU3は
ROM5より鍵盤部1のデータを取り込むための
命令を読み取り鍵盤部1の各鍵のON−OFFを示
すコードを各群ごとに取り込んで行く。そして、
押鍵されている鍵コードを、楽音発生部の有限の
チヤンネルに割り当ててゆく。
つぎにCPU3は、操作部2よりデータを取り
込むための一群の命令を順次ROM5から読み取
り、これらを解読して、操作部2に対応するアド
レスコードとコントロール信号とを出
力し、データバスに操作部2のスイツチやボリユ
ームの状態を表現するコードを出力させ、CPU
3内に読み込む。そして、どの音色の楽音信号を
合成すべきかをCPU3は知る。
以上で、楽音発生部のどのチヤンネルにどの周
波数をもつたどの音色を発生させるべきかが明確
になつたので、CPU3は、各音色の周波数に関
するデータを記憶しているROM6より、所望の
音色の周波数パラメータを格納してあるアドレス
コードとコントロール信号ととを出力
して、データバスに所望の周波数パラメータを読
み出してCPU3内に取り込み、周波数制御装置
8に書き込む。書き込むためには、周波数制御装
置8の内部に設けられたデータレジスタに対応す
るアドレスコードをCPU3が出力し、同時に
IORQととを出力すると、信号の立上り
時にデータバス上に出力されている周波数パラメ
ータを表わすデータが上記データレジスタに書き
込まれる。
つぎに、出力すべき音色の内容を表わす音色パ
ラメータをROM7より読み出し、エンベロープ
発生器10の内部のレジスタに書き込む。つぎに
周波数制御装置8とエンベロープ発生器10の両
方に、発音出力指令を与えると、周波数制御装置
8は、飛越数Jを正弦波発生器9に与え、包絡線
信号発生器10はエンベロープデータを発生す
る。正弦波発生器9の出力する飛越数Jに比例し
た周波数をもつた正弦波データとエンベロープデ
ータは掛算されて、エンベロープが正弦波に付与
される。正弦波データとエンベロープデータとは
それぞれ時分割多重化されて発生する。時分割多
重は、例えば、160多重とし、1チヤンネル当り
20の正弦波を割り当て、8チヤンネル設けること
にする。通常は、20本の正弦波の合成により、ひ
とつの楽音を合成することになる。したがつて、
フーリエ級数の式で知られるとおり、20の正弦波
データを加算することになる。このためのタイム
スロツト間のデータ加算を、タイムスロツト交換
器12で実施する。タイムスロツト変換器は、
160のタイムスロツトで時分割多重されて入力さ
れるエンベロープデータで変調された正弦波デー
タ列のうち、所定のデータを加算しタイムスロツ
トの数を減らしたり、あるいは、特願昭56−
202790号の時分割多重変換装置のようにタイムス
ロツトの交換を行なうものである。時分割多重位
相変調器13は、特願昭56−182083「デイジタル
楽音変調装置」(特公昭平1−36638号公報)のよ
うに、時分割多重で複数種の変調を同時に実施す
るものである。時分割多重位相変調装置13の出
力はアナログデイジタル変換器14によりアナロ
グ信号に直されて、電気音響変換器15,16よ
り出力される。
第1図では図示を省いたが、タイムスロツト変
換器12や時分割多重位相変調装置13に対して
も、アドレスバス、データバス、コントロール線
を介してCPU3と結合して、操作部2によつて
行なわれる音色や変調効果の設定に対応して、タ
イムスロツトの変換や変調条件を変えて設定する
ようにすることができる。
第1図において包絡線信号発生器10はROM
7にアドレスと読出指令信号とを出力して所望の
データを直接読み取ることもできるようにしてい
る。
第2図は、本発明の包絡線信号発生装置の実施
例のブロツク図である。第2図において、7は上
述のパラメータROMであつて、その内部には包
絡線信号のサンプル値を圧縮したデータが記憶さ
れている。20はサンプル演算器、21はタブレ
ツトインタフエース、22は鍵インタフエース、
23は補間計算器である。
タブレツトインタフエース21とパラメータ
ROM7には、第1図のCPUより音色コードが供
給される。音色コードのうちの上位3ビツトは、
8種類の楽器のうちの1つを指定するコードとし
てパラメータROM7の上位アドレスに印加さ
れ、パラメータROM7のうちの上記指定された
楽器音のパラメータが格納されている領域を選択
する。音色コードの下位ビツトには、音色のモー
ド、たとえば、エンベロープ形状が、オルガン型
かピアノ型かなどを示すデータが含まれており、
タブレツトインタフエース21を介してサンプル
演算器20に供給される。タブレツトインタフエ
ース21は、データラツチを含むもので、CPU
3がデータラツチに音色コードを書き込み、その
後、必要なタイミングにおいてサンプル演算器2
0が読み出す。CPU3は鍵インタフエース22
に対して、発生させようとする音の高さを表わす
ノートオクターブデータと、その音高の鍵がON
かOFFかを表わす鍵ON OFF信号とを供給し、
内部のラツチに書き込む。サンプル演算器20
は、内部の所定のタイミングにしたがつてタブレ
ツトインタフエース21と鍵インタフエース22
の保持しているデータを読み出し、このデータに
もとづいて、パラメータROM7に対し、アドレ
スデータを出力して、その内容を読み出し、サン
プルを演算によつて生成し、補間計算器23に供
給する。補間演算器23は、つぎつぎに供給され
る包絡線サンプルの途中を、補間演算たとえば、
直線補間して、なめらかに変化する包絡線サンプ
ルを出力する。
第3図は、本発明において適用するサンプル演
算を説明するための包絡線信号とそれらのサンプ
ル値の例を示すものである。第3図bは、発生さ
せようとする包絡線をdB尺度で描いたものであ
つて、最大値をOdB、最小値を−80dBとしてい
る。この曲線上の黒点S0,S1,S2,…は、時間間
隔Ti=Tおよび2Tでサンプリングしたサンプル
値を表わす。このようなデータをもとに、各サン
プル値のdB尺度上の差分値をとると第3図aの
ΔE0,ΔE1,ΔE2,……ようになる。第3図cは、
第3図bの黒点で示すサンプル値を、dB尺度か
らリニア尺度の値LE0,LE1,LE2,……に変換
し、それぞれの点の間を点線状の直線で結んだも
のである。本発明では、第3図aに示したdB差
分値ΔE0,ΔE1,ΔE2,……をパラメータROM7
に記憶しておく。これらのdB差分値を順次読み
出して累算してゆくことにより、dB尺度上の包
絡線サンプルS0,S1,S2,……を得る。
つぎにdB尺度上の包絡線サンプルを対数−直線
変換してリニア尺度上の包絡線サンプルLE0
LE1,LE2,……を得る。
この包絡線サンプルのサンプル周期は、上記Ti
=Tや2Tなどであるが、この周期は、最終的に
出力される楽音サンプルの周期Tsより大きい。
したがつて楽音のサンプル周期に対応した時刻で
の包絡線サンプルをつぎつぎに生成するために、
サンプルLE0,LE1,LE2,……の隣接する2つ
のサンプルの間を直線補間演算し、周期Tsごと
に第3図cの点線で示したような形状をもつ包絡
線サンプルを得る。
第4図は本発明の実施例のブロツク図で、第3
図に述べた演算手順を実現する。第4図において
読出演算制御部25は、音色コード、ノートオク
ターブデータ、鍵ONOFFデータを読み込み、こ
れらのデータにしたがつて、音色コードと、ノー
トオクターブデータに対応する包絡線信号を表わ
すdB差分値ΔEiを格納してある番地のアドレス
ADを順次発生し、読出指令信号RDを出力して、
パラメータROM7よりdB差分値ΔEiを出力端子
DOに読み出し、ラツチ30に格納する。ラツチ
31には常にゼロが入つているものとする。加減
算器32は、ΔEiとゼロを加算してΔEiを出しこ
れを加減算器32の一方の入力に供給する。加減
算器33の出力は、レジスタ34に格納されると
共に、対数−直線変換器35に供給される。加減
算器33の他の入力にはレジスタ34の出力が供
給される。レジスタ34は、1ワードのラツチで
ある。加減算器33とレジスタ34とは、ΔEi
累算して、 So=n−1/o-1i=1 /i=1ΔEi (1) を生成し出力する累算器として働く。対数−直線
変換器35は、入力コードSoに対して、直線化さ
れた出力コードLEoを生成する読み出し専用メモ
リROMである。入力が8ビツト、出力が16ビツ
トとすると256×16=4096ビツトのROMになる。
包絡線サンプルLEoは、レジスタ36に加えら
れ、1サンプル時間遅延される。そして、減算器
37において、ΔLEo=LEo−LEo-1が演算され
る。減算器37の出力ΔLEoは、ビツトシフトレ
ジスタ38において下位に所定ビツトだけシフト
され、加減算器39の一方の入力に供給される。
加減算器39の出力は、シフトレジスタ40で、
楽音サンプル周期Tsだけ遅延されて加減算器3
9の他方の入力に供給される。ビツトシフトレジ
スタ38は一種の割算器で、 δo=(LEo−LEo-1) /(To-1/Ts)(n=2,3,4,……)
(2) を実行する。
To-1/Ts=2P (3) のように2のべき乗であれば、Pビツトシフトす
ることが、割算に相当する。
δoを2P回累算すると、 ΔLEo=LEo−LEo-1(n=2,3,4,…)
(4) になる。したがつて、LEo-1からLEoの間を、
To-1の時間で直線補間できる。補間された包絡
線サンプルは LEo,j=LEo-1+j(LEo−LEo-1) /(To-1/Ts) (5) (j=1,……,To-1/Ts) と表わすことができる。
So,LEo,ΔLEo,δoの生成は、Ti周期で実行
される。したがつて、ラツチ30、レジスタ3
4,36、ビツトシフトレジスタ38の記憶はTi
ごとのラツチパルスが読出演算制御部25より出
力されて、更新される。ビツトシフトレジスタ3
8のシフトビツト数Pは、読出演算制御部25か
ら出力されるTi/Tsに対応したPを表わすコー
ドにより複数通りのシフトをされた出力コード
ΔLEo,ΔLEo/2,ΔLEo/22,……から選択さ
れ、その出力がラツチされる。レジスタ40は、
周期Tsごとにその内容が更新されるため、周期
Tsごとにラツチパルスが読出演算制御部25よ
り供給される。
第5図は、簡単化された包絡線データ{ΔEi
(i=1,2,3,……,N)の例である。dB差
分値ΔEiがパラメータROM内のアドレス1〜N
に配置されている。先頭の番地0には、レリーズ
アドレスRADが格納されている。今、簡単化す
るために、第3図bのTi(i=1,2,3,…)
が皆等しい場合について説明する。読出演算制御
部25に入力される鍵ON OFF信号が“1”に
なり押鍵されると、まず、番地0を示すアドレス
ADがROM7に出力され、RDが“0”になつ
て、番地0に格納されているレリーズアドレス
RADを読み出し、これを内部のレジスタに格納
しておく。そのつぎにADを1増やし、かつ
を“0”にして1番地のΔE1をラツチ30に書き
込む。初期状態としてレジスタ30,34,3
6,38,40にゼロが格納してあつたとする
と、S1=0,LE1=0,ΔLE1=0,δ1=0であ
つた。したがつて加減算器33の出力はS2=ΔE1
となる。このあとは、先に述べた手順で演算が実
施される。iが1つ進むごとにアドレスADが1
ずつ増加する。
鍵を押しつづけるとTiはどんどん進むが、Ti
T15の直前になると、アドレスADの増加を停止
し、ビツトシフトレジスタ38の内容をクリアし
て、ゼロにし、直前の累算値を保持するようにす
れば包絡線信号はLF15を維持したままになる。
その後、鍵ON OFF信号が“0”になつて鍵が
はなされたことがわかると、Ti=T15に対応し
て、ΔE15を読み出して、S15〜S16の減衰過程に入
るようにする。T15はレリーズの開始点で、これ
に対応するΔE15が格納されている番地をレリー
ズアドレスRADとする。
Ti=T15になる前に、鍵ON OFF信号が“0”
になると、アドレスADが1増加する代りにRAD
に書きかえられて出力し、ΔE15が読み出される。
そしてそのあとは、RAD+1,RAD+2,……
とレリーズ過程を進むようにする。このようにす
ると、どの時刻に鍵がOFFになつても、その時
点あるいはそれにもつとも近い所定の時点で
RADに飛ぶことができ、鍵OFF後、速やかにレ
リーズに入つてゆく。しかも、dB差分値を用い
ているから、つながりがなめらかになる。たとえ
ばS12からS15へ飛ぶと、約5dBの不連続になる
が、ΔE11からΔE15に飛べば、S12のあとに、S15
〜S20がもとのデータにくらべ5dB低下してなめ
らかにつながることになる。したがつて、飛ぶ前
後のつながりが、どんな包絡線形状でも、不連続
を生じない。また、dB尺度上にあるから、レリ
ーズ過程の単位時間当りのdB変化(dB尺度上の
傾斜)は保たれる。したがつて、楽音の減衰の時
間変化の聴いた感じは、どの時点で鍵をOFFに
しても、同じものになる。
以上述べた動作を実現する読出演算制御部25
は、アドレスADを制御するレジスタ、RADを格
納するレジスタ、アドレスを増減したり、変更し
たりする演算装置、いわゆるALu、および、こ
れらをコントロールするプログラムの入つた
ROMとその解読器など、マイクロコンピユータ
において用いられている要素回路を用いて、マイ
クロコンピユータの順序制御と同様の手法で実現
することができる。
第5図では1通りのdB差分値よりなる包絡線
データを示している。この一群のデータを、鍵盤
のオクターブが異なるごとに別々にもつたり、さ
らに1オクターブ内のノートが異なるごとに別々
にもつことができる。このように別々のデータを
持つておくと、各音域の鍵に対して最適な包絡線
を使用することができ、優れた音色がどの音域で
もつくり出せる。このために、第4図におけるノ
ートオクターブデータを受け取り、このデータに
よつてパラメータROMのアドレスADを変更し
て、第5図の0〜N番地と別の番地に格納された
同種の形式のデータを選択するようにもできる。
第5図のデータ形式では、Tiを一定としたが、
一般に楽音の立上りでは包絡線の変化が激しいの
で、Tiを小さくして、サンプル点を多くするのが
良い。Tiの大きさをiによつて変更できるように
するには、第6図のようなデータ形式にすれば良
い。第6図では0番地にレリーズアドレスRAD、
1番地にスロープデータSLOPE、2番地にポイ
ントインタバルPIとポイントナンバPN、その後
3〜7番地にΔE1〜ΔE5が格納されている。つぎ
にPIとPN、そのあとにΔE6〜ΔE14が格納され、
最後のグループとして、RAD番地にPIとPN、そ
の後にΔE15〜ΔE19が格納されている。RADは第
5図で述べたもの、SLOPEは、立上り部の平均
的増分を示すデータでΔE1〜ΔE5に対し共通に加
算されるものである。PIは、サンプル点間の間
隔Tiを示すコード、PNはサンプル点間隔Tiが何
ポイント続くかを示すコードである。第3図bの
包絡線であれば、2番地のPIはT1を指定し、PN
は5である。8番地ではPIはT6(=2T1)でPN
は9である。レリーズアドレスRADでは、PIは
T1を指定しPNは5である。
第4図の実施例において第6図のデータ形式の
パラメータROMを読み出す手順を説明する。鍵
がONになると、まず0番地のRADをRADレジ
スタに格納する。つぎにスロープデータSLOPE
を読み出しレジスタ31(第4図)に格納する。
その後PIとPNを読出しPIレジスタとPNレジス
タに格納する。つぎに3番地よりΔE1を読み出し
レジスタ30に格納する。そして、PNを1だけ
減じ、PIに従つて決まるTi/Tsに対応するビツ
トシフト用のコードをビツトシフトレジスタ38
に供給する。このようにすれば、区間T1の間の
包絡線サンプルLEi,jが計算される。T1の終了直
前に、4番地からΔE2を読出しレジスタ30に格
納し、PNを1だけ減じる。このようにして7番
地まで進むとPN=0になつているから、つぎに
PIとPNが格納されていることがわかる。したが
つて8番地を読み出し、PIレジスタとPNレジス
タに格納する。そして、その後ΔE6を読み出しレ
ジスタ30に格納すると共にレジスタ31をクリ
アする。さらにPN−1を求め、PIのコードに従
つて、T6(=2T1)に対応するビツトシフト用の
コードをビツトシフトレジスタ38に供給する。
RAD−1番地に達するとPNがゼロになるから、
つぎにPIとPNが格納されていることがわかる。
そこで8番地と同様の操作により、今度はレリー
ズ過程に入る。RADがレリーズ過程であること
はRADレジスタのデータと現アドレスとの比較
により判定できるから、ΔE19を読み出すとその
あとは、続いて同じΔE19を読み出すようにする
ことができる。鍵ONが続けば、RAD番地の前で
停止するようにすればよい。鍵がRADより前の
状態でOFFになつたときは、ADレジスタの内容
をRADに書きかえてレリーズ過程に入ればよい。
第6図のようにSLOPEデータを設けると、
ΔE1〜ΔE5の立上り部のデータ長を小さくするこ
とができ、データ圧縮できる。SLOPEデータは
第3図bの包絡線形状の平均傾斜を示し、ΔE1
ΔE5はその傾斜からのずれ分になる。レリーズ過
程でRADに逆傾斜すなわち負のスロープデータ
を設けてもよい。
第6図のデータ形状のパラメータROMを読み
出す読出演算制御装置25はその内部に、第7図
に示すようなPIレジスタ、PNレジスタ、ADレ
ジスタ、RADレジスタなどを備え、さらにALU
(算術論理演算器)、これらの動作手順を指示する
ROM、プログラムカウンタ、命令解読器などマ
イクロコンピユータで周知の回路を用いて構成す
ることができる。また、マイクロコンピユータそ
のものを使つて構成することも可能である。
上記説明では、1通りの包絡線信号をつくり出
す場合について説明した。楽音は一般に複数の周
波数成分より成り立つているから、複数の包絡線
信号を必要とする。また、単旋律だけでなく複音
を出す場合にも、それぞれの音に対して別々に包
絡線信号が必要になる。このためには、第4図の
実施例において、レジスタ34,36,40の内
部に、複数個のレジスタを設け、加減算器33,
39、減算器37、対数−直線変換器35、ビツ
トシフトレジスタ38を時分割多重化して使用す
るようにすればよい。レジスタ34,36,40
は多重化数の段数を備えたシフトレジスタでも良
い。読出演算制御部25の動作手順でも、多重化
数に対応して時分割動作するように構成すればよ
い。
第8図は、第4図で説明した本発明の包絡線信
号発生装置のサンプル演算器の部分をマイクロプ
ロセツサと同様に、加減算器を時分割で使い、か
つ、種々のデータをバスライン上で伝送し、演算
手順をプログラム制御により実行するようにした
実施例である。
第8図において、50はアドレスコントローラ
で第1図のCPU3からアドレスコードADR,デ
ータDB、入出力指令信号、書込指令信号
WRを受けて、パラメータROM7にアドレスAD
を送出し、パラメータROM7からアドレスAD
により指定されたデータをデータバスRDBより
読み込む。51はタイミングパルスジエネレータ
TPGで、マスタクロツク周波数から内部に必要
なパルス信号をつくり出す。TPG51は、クロ
ツク発振器とカウンタとゲートを用いれば構成で
きる。52はシーケンサで、アドレスや後述する
書込指令信号や読出指令信号などを、演算手順に
したがい出力させるための手順を記憶したROM
である。53は命令解読器で、シーケンサ52が
出力する命令コードを入力とし、アドレスコー
ド、書込指令信号、読出指令信号を出力させる。
54は、トレモロ変調レジスタで、トレモロ変
調を生じさせる周期的変動データの差分値をデー
タバスRDBより受け入れ1の立上りで記憶
する。OC1が“1”のとき、内容をAバスに出
力する。スロープレジスタ55はデータバス
RDBよりスロープデータを受け入れ2の立
上りで記憶する。OC2が“1”のときAバスに
出力する。AD1にはスロープレジスタ55の中
にある120個のレジスタのうちの1つを指定する
アドレスコードが与えられる。56はdB差分レ
ジスタで160個のデータレジスタより成り、AD
1によりそのうちの1つが指定される。そして
WR3の立上りで、データバスRDBよりdB差分
データを受け入れて記憶し、OC3が“1”のと
き、その内容をBバスに出力する。57はエンベ
ロープレジスタで120個のデータレジスタより成
り、アドレスコードAD2によりそのうちの1つ
が指定され、Cバスより供給されるデータSo
WR4の立上りで記憶する。OC4が“1”のと
きdB尺度上の包絡線サンプルデータSoをAバス
に出力する。58は対数−直線変換器で、Cバス
より供給されるデータSoを5の立上りでラツ
チし、対数−直線変換された包絡線サンプルLEo
を、OC5が“1”のときにAバスに出力する。
59は、包絡線サンプルレジスタで120個のレジ
スタより成りアドレスコードAD3によりその1
つが指定され、Cバスより供給される包絡線サン
プルLEoが、6の立上りでラツチされ、OC6
が“1”のときBバスに出力される。60はワー
キングレジスタWREGで2ワードのレジスタに
より構成され、アドレスコードAD3によりその
うちの1つが選択され、Cバスより供給されるデ
ータを7の立上りで内部に記憶し、OC7A
が“1”のときにAバスにその内容を出力し、
OC7Bが“1”のときにBバスにその内容を出
力する。61は加減算器でAバスとBバスの各入
力データを演算して、Cバスに出力する。加減算
の切り換え選択は命令解読器53より指定され
る。
62は差分包絡線データレジスタでΔEoを記憶
する。20個のレジスタより成りそのうちの1つが
アドレスコードAD4により選択され、10
の立上り時点で加減算器61が出力するΔLEo
内部に記憶する。63は差分包絡線データレジス
タで160個のデータレジスタより成りそのうちの
1つがアドレスデータAD5により指定され、
WR8が立上がるときに入力データが記憶され
OC8が“1”のときに出力される。64は入力
データを所定のビツト数だけシフトするためのシ
フトゲートである。何ビツトシフトするかは
SHIFT信号により指定される。シフトされた信
号は、データδoに対応する。65は累算用の加減
算器である。66は、加減算器65の出力を受け
て記憶するレジスタで160個のレジスタから成る。
アドレスデータAD5によりそのうちの1つが指
定され、9の立上りで記憶し、OC9が“1”
のときに出力する。
第8図の実施例では、1音当り20次の周波数成
分に対応する20個の包絡線信号を、8チヤンネル
すなわち8音分同時に発生するように、20×8=
160の160重の時分割多重動作をするようにしてい
る。8音のうちの何音目かをK=1〜8で表わ
し、20次のうちの何番目かをI=1〜20を表わ
す。
演算の手順をつぎに説明する。先に用いた添字
nの代りに、ここではiを用いる。
WREG ←SLOPE(K,I)+ΔEi(K,I)(6) WREG ←WREG +Si(K,I) (7) Si+1(K,I)←WREG +ΔAMi(K,I)(8) LOG/LIN←WREG +ΔAMi(K,I) (9) ΔLEi+1(K,I)←LOG/LIN −LEi(K,
I) (10) LEi+1(K,I)←LOG/LIN (11) まず(6)式により、SLOPE(K,I)をスロープ
レジスタ55より読み出し、dB差分データΔEi
(K,I)をdB差分レジスタ56より読出して加
算し、ワーキングレジスタ60に格納する。つぎ
に(7)式のようにワーキングレジスタ60の内容
と、エンベロープレジスタ57の内容Si(K,I)
とを読出して加算し、ワーキングレジスタ60に
格納する。つぎに(8)式にしたがい、ワーキングレ
ジスタ60の内容と、トレモロ変調レジスタ54
の内容ΔAM(K,I)とを読み出して加算し、
新たなエンベロープサンプルSi+1(K,I)を得、
これをエンベロープレジスタ57の(K,I)番
地に格納する。また(9)式により、同じ答を、対数
−直線変換器58の入力ラツチに書込む。つぎ
に、(10)式にしたがい、対数−直線変換器58の出
力と包絡線サンプルレジスタ59の出力を読み出
し、その差ΔLEi+1K,Iをとつて、差分包絡線
データレジスタ62のI番地に書き込む。つぎに
(11)式にしたがい対数−直線変換器58の出力であ
るLEi+1(K,I)を包絡線サンプルレジスタ59
のK,I番地に書き込む。上記説明および(6)〜(11)
式において、K,Iは、8×20=160ワードのレ
ジスタのうちの1つを指示する。iは正の整数で
鍵ONを検出した後を1として順次増加するサン
プル番号である。
上記計算手順を実行するには、先に説明した、
アドレスコードAD1〜4、書込指令信号4
〜7,10、読出指令信号OC1〜6,7A,7
Bを(6)〜(11)式の順序で出力するようにすればよ
い。
(6)〜(11)式を、まずK=1において、I=1〜20
に対して実行し、つぎにK=2,…,8としてゆ
き、一順すると、また最初にもどるようにするこ
とにより、iを1つずつ進めてゆくことができ
る。
差分包絡線データレジスタ62は、I=1〜20の
20ワードのレジスタからなる。したがつて、I=
1〜20の新しい20個のΔLEi+1(K,I)が求まる
と、そのあと、この新しいΔLEi+1(K,I)は、
差分包絡線データレジスタ63の内部の対応する
20個の番地のレジスタへ転送される。この転送の
速度は、差分包絡線データレジスタ63の読出速
度、すなわち、アドレスコードAD5の更新速度
に一致していなければならない。またこの速度
は、最終的にエンベロープデータLEi,jが出力され
る周期に対応する。差分包絡線データレジスタ6
3のアドレスAD5は常に160を周期として循環
的に変化し、ΔLEi(K,I)がアドレスコード
AD5で決まるK,Iにしたがつて、つぎつぎ出
力される。シフトゲート64はΔLEiK,Iを所
定ビツト数だシフトして、δiK,Iを出力し、加
減算器65とレジスタ66により累算してゆく。
第9図は第8図の実施例に用いるパラメータ
ROM7のデータの例である。番地0は、パーカ
ツシブかノーマルエンベロープかなど音の基本性
質を示すMODEコードと、I=1〜20の20本の
包絡線のうち最大何本を出力するかを指定する高
調波制限コードより成る。番地1は先述のレリー
ズアドレスである。番地2〜21は、20本の包絡線
信号に対応する各タイムスロツトが、何番目のエ
ンベロープデータを使用するかを指定するデータ
のテーブルである。22〜41番地は20個のスロープ
データである。42番地は立上り部分のポイントイ
ンタバルPIとポイントナンバーPNである。43〜
62,63〜82,……,103〜122番地は各20個ずつ
PN個グループのdB差分データである。123番号
はつぎのPIとPNである。124〜143,144〜163,
164〜183,……,204〜223は各20個ずつのdB差
分データである。以降同様の配列となつている。
このような構成のパラメータが複数セツト用意さ
れている。それぞれのセツトは特定の音色の特定
の音域に対応して設けられている。
第8図のアドレスコントローラ50にCPU3
(第1図)からアドレスコード、データ、制御信
号,が供給されて、音色コード、ノー
トオクターブデータ、鍵ON OFFデータが供給
されると、それらのデータをもとにして、パラメ
ータROMの内の指示された音色領域の中のノー
トオクターブに対応するパラメータセツトが入つ
ている領域のスタートアドレスが判る。(このス
タートアドレスは、CPU3から直接与えるよう
にしてもよい。)このスタートアドレスをパラメ
ータROMへアドレスバスADを介して供給し、
データをRDBより読み出して、アドレスコント
ローラ50の内部のレジスタに格納する。つぎつ
ぎにアドレスを進めて、0〜21番地のデータを取
り込む。つぎにスロープデータを22〜41番地より
読出してスロープデータレジスタ55に格納す
る。つぎに42番地のPIとPNをアドレスコントロ
ーラ50内の所定のレジスタに格納する。つぎに
43〜62番地のdB差分データΔE1(K,I)をdB差
分レジスタ56に格納する。以上のデータを読み
込んだので(6)〜(11)式の演算が先述の手順で行なえ
る。モード、高調波制限コード、レリーズアドレ
ス、タイムスロツト/包絡線番号テーブル、PI,
PNなどは、各チヤンネルごとに必要なので、そ
れぞれを格納するレジスタをアドレスコントロー
ラの内部に備えている。
第9図において、高調波制限コードMは1〜20
の数で、この数Mを越え20以下の包絡線サンプル
として、ゼロを出力するように指定する。このた
めには、(M+1)〜20に対してはΔEiとして負
の大きい数を適用することにより、ΔLEiとして
負の大きい数とし、シフト量を小さくとつておく
ことにより、δiを負の大きな数とする。このよう
にすることにより、加減算器65における累積値
を負数としてしまう。一方、一般に包絡線サンプ
ルは通常ゼロか正の値でよい。したがつて、加減
算器65の演算結果が負のときは、これを検出し
て、ゼロを強制的に出力するように制御線68を
設けている。このようにすれば、不用な包絡線サ
ンプルをゼロとすることができる。
第9図においてタイムスロツト/包絡線番号テ
ーブルは、I=1〜20のタイムスロツトの任意の
タイムスロツトの包絡線のdB差分データΔEi(K,
I)をIが異なる他のデータΔEi(K,I′)(I′≠
I)で代用する際に、IとI′の対応表を与えるも
のである。このようにしておくと、ΔEi(K,I)
としては、I=1〜20の全部をもつ必要がなく、
I=1〜10を準備しておきI=11〜20について
は、I=1〜10のうちの適切なもの、形状の似て
いるものを選択するようにできる。このために
は、I=11〜20の計算において、I=1〜10に対
応するΔEi(K,I)の格納されているアドレス
を出力するようなアドレス変換操作を行なえばよ
い。このようなアドレスの変換は、マイクロコン
ピユータやミニコンピユータの相対番地や間接番
地の操作と同様の操作により実現できる。
第8図のトレモロ変調レジスタ54に供給する
データは、周期的に変動する波形の差分PCMデ
ータをROMに格納したものを読出すようにすれ
ばよい。
以上のように、第8図に示したマイクロプロセ
ツサ構造のサンプル演算器を用いることによつて
バスラインに接続したレジスタ群と加減算器など
により、プログラムによつて所定の演算ができ
る。(6)〜(11)式の手順は1つの例であつて、一部の
データを省いたり、あるいは、手順を変更するこ
とにより種々の実施例を構成できる。
アドレスコントローラ50、タイミングパルス
ジエネレータ51、シーケンサ52、命令解読器
53は、既に種々のマイクロプロセツサで知られ
ているので、その詳細については省く。
上記説明において、鍵ONの状態が続くと、レ
リーズアドレスRADの手前で一定の包絡線サン
プルを出しつづけるようにしたが、RAD−1に
到達するとそのあとから、さらに手前のアドレス
に飛ばすことより、たとえば第3図bで説明すれ
ば、S6〜S15を繰り返すようにアドレスの操作を
行なつてもよい。また、S6〜S15を繰返すのでな
く、S15からS6〜S15の間のアドレスの適当に飛ぶ
ようにしてもよい。このようなアドレスの操作
は、擬似ランダムシーケンス発生器の出力するラ
ンダムコードをアドレスに加算または減算するこ
とによつて実現することができる。
レリーズ過程の一種として、楽器ではダンパー
をかけたり、ミユーテイングを高速でかけたりす
ることが要求される。このような要求が発生した
場合、dB差分データを負の大きい値にすること
より、累算により急速な減衰を実現できる。この
ためには、ΔEiとして所定の値を書き込むような
手順をつくつておけば良い。
第10図は、第8図の実施例のタイミングを示
す図である。第10図Aは、正弦波波形のサンプ
ル並びを示すもので、ある1つの正弦波波形のサ
ンプル周期は20μsである。第10図Bは、20μsの
中を拡大したもので、この中に8×20=160個の
タイムスロツトがあり、160個のサンプルが存在
する。各サンプルは、125nsきざみで処理される。
チヤンネル1(CH1)には、20個のサンプルが
ある。CH2〜8も同様である。一方、第10図
Cは、Aに同期しながら差分包絡線サンプル
ΔLEi,jの計算を行なうタイミングである。160μs
を単位とするチヤンネルタイムスロツトCHSが
1〜8まで設けられている。CHS1では、チヤ
ンネル1のΔLEi(1,I)の手計算が行なわれ、
以下順に対応するチヤンネルの計算がが行なわれ
る。160×8=1280μs(1.28ms)周期で各チヤン
ネルのΔLEi計算が繰り返される。第10図Dは、
各チヤンネルタイムスロツトCHSの内部を表わ
したもので、例として、CHS1を拡大している。
CHS1の中には、5μsを単位として、処理タイム
スロツトPTSが1〜32まである。PTS(I),
I=1〜20では、チヤンネル1における、20個
のスペクトル(正弦波形)に対応する差分包絡線
サンプルΔLEi(K,I)を計算する。そして、
PTS21の前半の2.5μsにおいて、計算された20
個のΔLEi(K,I)値をを第10図Fに示すよう
に125nsきざみで、差分包絡線レジスタ63(第
8図)へ転送する。この転送のタイミングは、
CHS1〜8で異なる。たとえば、CHS8では
PST24の後半で実行される。第10図Eは、
各処理タイムスロツトPTS1〜20の中味を拡
大したものである。PTS1〜20は、それぞれ、
命令タイムスロツトITS1〜6の6つの部分に分
かれている。それぞれは830nsの長さである。こ
れらの命令タイムスロツトITSにおいて前記(6)〜
(11)式の命令が実行される。PTS1〜20の間は、
第8図の実施例において、加減算器61を中心と
する演算が行なわれる。PTS21〜32の間に、
第8図におけるΔAMi(K,I),SLOPE(K,
I),ΔEi(K,I)を中心とするデータの新たな
書き込みをデータバスDBを介して行なう。
第3図の包絡線の形状において、パーカツシブ
形の場合、指数関数で減衰する場合には、ΔEは
減衰過程においては、iにかかわらず一定の値で
良いことになるから、減衰過程における代表値と
して、一種のΔEを持つだけで良くなり、大幅な
データ圧縮ができることになる。
第4図の対数−直線変換器35の変換特性とし
て、入力Soが小さいとき、たとえば−80dB以下
に相当する入力コードに対しては、LEoとしてゼ
ロを出力するように、ROMを構成してもよい。
以上のように本発明によれば、次のような優れ
た効果が得られる。
(1) 包絡線サンプルをデイジタルデータとして記
憶し、これをもとに、補間計算しているので、
まばらな包絡線サンプルをもとにして、なめら
かに連続する包絡線信号データが得られる。
(2) 包絡線サンプルを差分PCMデータとして記
憶しておき、これを累算するようにしているの
で、包絡線サンプルを単純に連続的に読み出す
ことが適切でない、鍵ON→OFFへの変化時点
においても、なめらかな包絡線変化がつくり出
せる。
(3) 差分PCMデータを包絡線サンプルのdB表示
尺度上でとるようにしているから、指数的減衰
過程が、dB差分の加減算で実現でき、乗算器
を必要としない。
(4) dB尺度上の包絡線サンプルSiを対数直線変
換しているが、乗算器を使う場合にくらべ小規
模のROMのみで良く、その後で直線補間を行
なうので、楽音の時間変化が折線状のなめらか
で不連続のない形にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を採用した電子楽器のブロツク
図、第2図は本発明の基本構成を示すブロツク
図、第3図は本発明の包絡線信号発生装置の扱う
包絡線信号波形を示す図、第4図は本発明の実施
例の要部のブロツク図、第5図、第6図は本発明
に用いるデータのフオーマツトの一例を示す図、
第7図はアドレス演算レジスタを示す図、第8図
は本発明の他の実施例のブロツク図、第9図はそ
のデータのフオーマツトの一例を示す図、第10
図はそのタイミングチヤートを示す図である。 7……記憶器、20……サンプル演算器、23
……補間計算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 楽音の包絡線信号を記憶したデイジタル型の
    記憶器と、上記記憶器から包絡線信号を順次読出
    して包絡線サンプルを生成するサンプル演算器
    と、上記包絡線サンプルの相隣るものの間を補間
    演算する補間計算器とを備え、上記記憶器が記憶
    しているデータは、包絡線信号を対数変換しさら
    にその差分をとつた対数差分値であつて、上記サ
    ンプル演算器は上記対数差分値を順次累算するこ
    とにより対数化包絡線サンプルを生成し、さらに
    累算値を対数−直線変換して、包絡線サンプルを
    生成するようにした包絡線信号発生装置。 2 特許請求の範囲第1項の記載において、記憶
    器は、包絡線信号の立上りと立下り区間の少なく
    とも一方において、傾斜に対応したスロープデー
    タを記憶し、上記サンプル演算器は、上記スロー
    プデータにより指定されるスロープ値を、上記立
    上りと立下り区間において包絡線サンプルに加え
    ることにより、急峻な包絡線信号を生成し得るよ
    うにした包絡線信号発生装置。 3 特許請求の範囲第1項の記載において、包絡
    線サンプルの生成周期を可変にすると共に、生成
    周期に応じて補間演算区間を可変とした包絡線信
    号発生装置。 4 特許請求の範囲第1項の記載において、記憶
    器に記憶されたデイジタルデータの読み出しを、
    鍵FF時には、レリーズ過程のアドレスに飛ぶ
    ようにした包絡線信号発生装置。 5 特許請求の範囲第1項の記載において、記憶
    器に記憶されたデイジタルデータの読み出しを、
    鍵Nが長時間続くときに、データのアドレスが
    ランダムに変化するようにしたことを特徴とする
    包絡線信号発生装置。 6 特許請求の範囲第1項の記載において、サン
    プル演算器と補間演算器を時分割多重動作させ、
    複数の包絡線信号を発生するようにした包絡線信
    号発生装置。
JP57084235A 1982-05-18 1982-05-18 包絡線信号発生装置 Granted JPS58200297A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57084235A JPS58200297A (ja) 1982-05-18 1982-05-18 包絡線信号発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57084235A JPS58200297A (ja) 1982-05-18 1982-05-18 包絡線信号発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58200297A JPS58200297A (ja) 1983-11-21
JPH0310959B2 true JPH0310959B2 (ja) 1991-02-14

Family

ID=13824803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57084235A Granted JPS58200297A (ja) 1982-05-18 1982-05-18 包絡線信号発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58200297A (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0782336B2 (ja) * 1985-03-14 1995-09-06 ヤマハ株式会社 電子楽器
JPS62111288A (ja) * 1985-11-08 1987-05-22 カシオ計算機株式会社 電子楽器のエンベロ−プ発生装置
JP2722460B2 (ja) * 1987-10-02 1998-03-04 カシオ計算機株式会社 楽音合成装置
JP2751470B2 (ja) * 1989-10-11 1998-05-18 ヤマハ株式会社 電子楽器のフィルタ装置
JPH0594194A (ja) * 1991-10-03 1993-04-16 Casio Comput Co Ltd 楽音合成装置
JP2699886B2 (ja) * 1994-08-19 1998-01-19 ヤマハ株式会社 楽音制御情報発生装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51132818A (en) * 1974-12-27 1976-11-18 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd Electron musical instrument
JPS5383612A (en) * 1976-12-29 1978-07-24 Nippon Gakki Seizo Kk Wave generator for electronic musical instruments
JPS5465020A (en) * 1977-11-01 1979-05-25 Nippon Gakki Seizo Kk Waveform generator of electronic musical instruments
JPS5540417A (en) * 1978-09-15 1980-03-21 Casio Computer Co Ltd Controlling tone generation in electronic musical instrument
JPS5543552A (en) * 1978-09-25 1980-03-27 Nippon Musical Instruments Mfg Electronic musical instrument
JPS5565995A (en) * 1978-11-11 1980-05-17 Nippon Musical Instruments Mfg Electronic musical instrument

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51132818A (en) * 1974-12-27 1976-11-18 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd Electron musical instrument
JPS5383612A (en) * 1976-12-29 1978-07-24 Nippon Gakki Seizo Kk Wave generator for electronic musical instruments
JPS5465020A (en) * 1977-11-01 1979-05-25 Nippon Gakki Seizo Kk Waveform generator of electronic musical instruments
JPS5540417A (en) * 1978-09-15 1980-03-21 Casio Computer Co Ltd Controlling tone generation in electronic musical instrument
JPS5543552A (en) * 1978-09-25 1980-03-27 Nippon Musical Instruments Mfg Electronic musical instrument
JPS5565995A (en) * 1978-11-11 1980-05-17 Nippon Musical Instruments Mfg Electronic musical instrument

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58200297A (ja) 1983-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100366721B1 (ko) 전자음악장치및이펙터
JPH0119594B2 (ja)
EP0454047B1 (en) Tone waveform generation apparatus
US4375777A (en) Electronic musical instrument
EP0235538B1 (en) Waveform generator for electronic musical instrument
JPH0310959B2 (ja)
JPS5925235B2 (ja) 電子楽器
JPH0125079B2 (ja)
JPS6352399B2 (ja)
EP0124197A2 (en) Waveform table modification instrument and method for generating musical sound
JPS6352400B2 (ja)
US5665931A (en) Apparatus for and method of generating musical tones
US5687105A (en) Processing device performing plural operations for plural tones in response to readout of one program instruction
EP0201998B1 (en) Electronic musical instrument
JP3016470B2 (ja) 音源装置
JPH0740191B2 (ja) エンベロープ作成装置
JPS6330638B2 (ja)
JP3104873B2 (ja) 音源装置
JP2882464B2 (ja) 波形メモリ音源装置
JP2910632B2 (ja) 波形メモリ音源装置
JP3094759B2 (ja) 楽音信号分配処理装置
JP2723041B2 (ja) 楽音発生装置
JPH021314B2 (ja)
JP2802714B2 (ja) 電子楽器
JPH0122632B2 (ja)